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斑目と恵子? - (2006/02/25 (土) 01:28:30) の1つ前との変更点

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*斑目と恵子・続き 【投稿日 2006/01/28】 **[[カテゴリー-斑目せつねえ>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/48.html]] 管理人注:タイトルはつけさせていただきました。管理に必要なもので・・・。 1 「上がったよー」恵子は上下ジャージだ 「お、出たか」斑目さん掃除中、とは言ってもゴミをゴミ袋に入れて 床の本を積んで寝るスペースを確保する程度 「……この部屋に女の子入った事ないんだろうね」 「……まぁ、そうですね……」 2 扉 3 「あーさっぱりした」「ビールかなんか無い?」斑目のベッドの上に座る 「……そもそもあなた未成年じゃありませんでしたっけ?」一応つっこむ斑目 「いーじゃん別にー」「お酒無いの?」 「生憎準備しておりませんで」 「アニキと言いアンタと言い、オタクって酒飲まないの?」「ったく、アタシが泊まった男の部屋なんか みんな普通に準備してあるよー」 「……そーゆーものなのか?」 「まぁ女に酒飲ませて落とすのは基本だしねー」 「…………経験が豊富なよーで」 4 「えー」「まーねー!」「これでも経験はチョー積んでますよー!」 「……どんな経験だよ?」             ・ 「んー」「まー」指折り数えて「んーでも 20本くらいかなー」 (本?…………)数秒悩む斑目さん。ようやく何を数えたのか気づく。(!!) また憔悴する斑目さん。恵子気にせず 「まーでも勢いでみんなで ってのも入れているから」「それ抜かすと10ちょいかなー」 机につっぷして伸びる斑目。「あ、やっぱこーゆー話苦手?」「アニキとおんなじだわ」「アハハ」 最早何も言う気力の無い斑目。 5 「先輩もシャワー使ったら?」「え?」 「『え』じゃなくて、どっちにしろ着替えるんでしょ」「だったらタバコくさいの流したら?」 確かに居酒屋にいたせいでタバコ臭い。汗もだいぶかいた。冷や汗だが。 「……んーそーだな」「じゃ使うか」 「まごゆっくり、マンガでも読ませて貰いますよー」 脱衣所でYシャツを脱ぐ斑目。 6 シャワーを浴びる斑目。 (まーしっかし)(本当に笹原と同じ家庭で育ったとは思えんよな) (手ー出すっつったって)(あんなのに手ー出せねーよな) (昔春日部さん、友達に染められたって言ってたけど)(どんなんと付き合えばあーなれるんだ?) (ま いいか)(今夜だけ泊めてやって)(朝には丁重に追い出して)(エロゲすっか) 7 パジャマに着替える斑目。下を向きながら部屋に戻る。 「はいお待っとさ」「よりによってねーさんかよ」(1.5倍角) 「はい?」顔を上げる 8 「最後の砦」を見ながら椅子にあぐらで座る恵子。斑目の方を向いてムスッとした表情。 「あっ………」巻田君総受け本を見たオギー並みのショック顔 9 「あ――――――――――――っ!!!!!!!」夜の住宅街に響く斑目の悲鳴。 「ったくよー」恵子の口元 10 「人にはコーサカさんの事言っときながら」「自分はコレかよ」「マジチョーウケるんだけど」 斑目を見ながら皮肉に笑う恵子。もう硬直して心臓バクバク汗ダラダラの斑目。 「お、お前!」「どっからそれを!!」 「女の勘」「つーかそんなにアセるほどヤバいモンなの?」 「カマかけよーとしたのに、かける前にそんな白状されると拍子抜けなんですけどー」 11 (ぱくぱく)もう固まるしかない斑目さん。恵子は斑目を気にせず写真を見る。 「……何かムカつくなー」「こいつまでねーさんかよ……」 「……はい?」「……こいつまでって?」(まさか俺以外にも?) 「……いや、ね」 12 「みんなにねーさんの事聞いてみたんだけど」「アニキやオギさんや大野さんや」 「他の男性陣含めて」「コーサカさんは当然として」「みんなベタ誉め」 「ほお……」(まーそりゃね) 「アタシだってそりゃ頼れると思ってるけど」「コーサカさんの事もあるし」「ちょっと嫉妬?みたいな?」 「うわ勝手だ」 「んでアンタまでとはねー」「チョーウケるんだけど」 13 「何ならアタシから言ってあげようか?」「はい?」 「いやねーさんにさ」「するな―――――っ!!」 「はいはいからかって悪かったよ」「見なかった事にするからさ」 写真を机の上に置く恵子。もうなんか興味なさげな感じ。 「……………………」写真を見て何やら考え込む風の恵子。突然ニヤリと笑う。 『……ね――斑目――』 14 ハッと恵子を見る斑目。恵子口元を歪ませながら斑目に近づく。 『最近コーサカが構ってくれなくてさー』『寂しいんだよねー』 うわこいつ 春日部さんの口真似を。 『浮気しちゃおっかなー』『斑目とだったらさー』 斑目に抱きついて胸を当てる恵子。大きいわけではないが、確実に感触がある。 15 『……してもいいよ』妖絶な顔で誘う恵子。 一瞬咲の輪郭が頭をよぎる。何度も妄想した顔。 斑目さんキレそうになり、恵子を両手で突き飛ばす。 「うわ!」床に尻餅をつく恵子 「あ!」「す すまん!」我に帰り謝る斑目。 16 「…………ふ――――……」床に座ってため息をつく恵子。 それを見る斑目、気まずそうな恵子 ……おもむろに「帰る!」 「へ?」「本当にお邪魔しました」「え、だって時間が……」 「彼氏はいないけどオトコがいないわけじゃないしィー」「呼び出せば車出してくれるのくらいいるしィー」 「…………」「気にしてんのか?」 「べーつにィー!」「なんとなくでーすゥー!」 17 「ま、人間いろいろあるからさ」「気にしねぇから気にすんなよ」「泊まってけ」 「…………」 「俺は床でいいからさ」布団を敷こうとする斑目。ベッドの上に移動する恵子。 18 「じゃ電気消すぞー」恵子に背を向ける斑目。パチン。電気が消える。 その瞬間、斑目の肩を掴んでベッドに引き倒す恵子。 「うわ!!」ばすん。仰向けにベッドに倒れる斑目。目の上には逆さの恵子の顔が。 「何をするだァー!!」ついついオタワードが出てしまう悲しい性。 (するだぁ?)一瞬引っかかる恵子「……いやね」 19 「アタシが襲っちゃう事にしたよ」「斑目さんを」 「…………はァ!?」「ななな何で!?」 「……まァ……」「酔った勢いって事で、ね……」 「それにアタシの知ってる範囲では」「童貞捨てるといろいろ楽になれるらしいし」 「アンタとだったらさー」「……してもいいよ?」 20 (…………!!)(うわー!うわー!)(…………っこ!)(これなんてエロゲ?) 恵子の顔がだんだん近づいて、斑目の唇を塞ぐ。 (!!) ベッドの上に仰向けになった斑目、その頭の上方に座った恵子のキス。 21 ジャージを脱ぐ恵子、パジャマを脱がされる斑目。まぁ一応イメージシーンって事で 雑多なカットの挿入。基本的に濃いトーンに潰れてエロっぽい絵が描かれている。 最終コマはトーン張ってない。チュンチュン書いておくか。 22 ベッドで上半身起きて裸の斑目さん。下半身は毛布の中。恵子はベッドの横で 後ろ姿で服を着ている、ほとんど着終わっている。 (うわ――――!)(やっちゃった――――!)(笹原妹と――――!) 汗ダラダラの横顔斑目さんの後方で普通に服を着ている恵子。 「んじゃ」「お邪魔しました」玄関から出る恵子 「は……はは…………」固まって見送る斑目 「あ、そーだ」「3つだけ忠告と言うか、お話を」玄関で後姿で話す恵子 「はい?」 「1つめ、昨夜のは半分は演技だから、まぁ初めてにしては合格ラインだけど」 「2つめ、ねーさんのことはとっとと忘れなさい」 23 ここで半分振り返る 「3つめ、間違ってもアタシに惚れないように」「初体験相手に勘違いすんなよ」 バタン 扉が閉まる 固まっている斑目、いそいそとトランクスとパジャマを着て立ち上がる 机の上の春日部さんの写真を一瞥してから、トイレに向かう トイレの中でも呆けている、出てパソコンの前に向かう 24 机の上のエロゲパッケージ「つよすぎ」を見て、封を開ける パソコンの電源を付ける。パソコンがうなりを上げる。 Windowsが起動する。エロい壁紙にエロい起動音。 パッケージを持ったまま固まる斑目。顔は半分しか見えないがにやけている?感じ 具体的に言うと3巻127ページ付近の笹顔で おわり
*斑目と恵子? 【投稿日 2006/02/21】 **[[カテゴリー-斑目せつねえ>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/48.html]] 管理人注:タイトルはつけさせていただきました。管理に必要なもので・・・。 1 あれから一週間が経った。今日も土曜日だ。退社する斑目。やはり定時。 (あれから一週間かー……)(あれから昼にも部室に顔出してないし……) (どーしちゃったんだろ、俺……) 2 扉絵 3 何とか部室に足を向けようとする斑目 (今日行けば……えーと……笹原妹いるかも……)(いるから何なんだろう……) (いや、何を怖がってんだか俺)(いつも通りに部室に行けばいいんじゃん) とりとめない事を考えているうちに部室棟の下に着く。部室には明かりが付いている。 (…………)部室の扉を開ける斑目。 4 「おっ」 部長席で少女マンガを読んでいる恵子が声をあげる。 (…………本当にいた)呆ける斑目。 「やーマダラメさーん」「今仕事上がり?」ぴっ。手刀で挨拶をする恵子。 「……ああ、そうだけど……」 「もー、相変わらず暗いねー!」「……って、まぁ無理も無いか、アハハハ」 (…………)無反応の斑目 5 「おや、珍しい組み合わせだこと」 (うおっ!) 不意に声をかけてきたのは、片手にノートパソコンを持った春日部さんだった。 「ねーさんこそ、こんな時間に珍しいじゃん」 「あーまーね、ショップ開店準備で忙しくてさぁ……」相当疲れている感じだ 6 「コーサカさんは?」 「……仕事」 「ふーん!!」(ニコニコ) 「……何が言いたい?」 「ぶぇ~つにィ~~」 「ま、いいけどね」斑目を横を素通りして恵子の隣に座る咲 「あんたらこそ何してんの?」「って斑目も来たばっかりか」 「えー、いや、ちょっといろいろあってねー!」 立ち上がって斑目の方に歩いていく恵子。 7 「ねー、斑目先輩っ!」斑目に抱きつく恵子 斑目(!!) 「…………」「えー」「なに」「あんたら……そうなの?」ぼんやり呟く咲 「えっ、いや、ちがっ……」顔真っ赤の斑目 「へへー!どーでしょーね!」嬉しそうな恵子 「やめろよ!」恵子の肩を小突いて押しのける斑目 ハッとした表情の恵子、斑目。やっぱりぼんやりの咲 8 「なんだよー!」「あたしとねーさんのどっちがいいんだよー!」 目をつぶって怒鳴る恵子。我に返って斑目と咲の顔を見る。 (しまった)という顔を見せて、部室から走り出る。 残った斑目と咲。 「斑目」 「え?」 「正直よくわかんないけど」「追いかけた方がいいと思う」「行ってやんな」 「あ」「ん……」 部室の外に出る斑目 背中を視線だけで追いかける咲 (なんだありゃ)(わけわかんねー) ぐったり疲れて、ため息をついて椅子の背もたれに全体重をあずける咲。 ふと天井を見上げると、そこには人の顔が。 『やあ春日部さん久しぶり』 「はうあ゛――――!!」(4倍角) 『……そんなに驚かなくても』 「いや絶対に驚きますって!! 会長!!」(ドキドキドキドキ) 咲の傍らに初代会長が立っていた。 『だから会長じゃないってば』 「……卒業したんじゃなかったんですか!!」 『んー、ちょっと顔出したら、なんかすごい事になってたんで陰で覗てたんだよ』 「……本当ですか?」 『……どう思う?』 「……信用する他ないじゃないですか……」 『どうだろうねぇ』『それより、「あれ」はどういう状況なのかな?』 「え……『あれ』って……」「今のですか?」 『春日部さんに何か心当たりは?』 「さぁ……斑目の反応はともかく、恵子の方がわかんないかな」 『そうだねぇ、恵子くんの方がちょっと変だったねぇ』 「え、会長、アイツと会った事……無いですよね?」 『いや、笹原くんから話は聞いててね』『前から興味深く思ってたんだ』 「……そういう事にしておきます」 『それでどうかな』『長くなるかもしれないけど、僕の話聞いてみない?』 「会長のお話とあらば、聞きましょうか」 『だから会長じゃないってば』『ただ、そうだねぇ、どこから話そうかねぇ』 『……そうだな、前に聞いたけど、笹原くんのご両親ってのが放任主義らしいんだよね』 「あー……そういえばどっかで聞いた気が……」 『そうか……春日部さんは覚えてないんだ』 「は?」 『いやこっちの話』 『それでひとまず、子供の頃にご両親の愛情が足りなかったから  恵子くんはあの通りになってしまったという仮定をしよう』 「えー、心理的に充足されてないから依存に走るなんて」「なんかありがちな話ですねー」 『蓋を開けてみれば単純な話かもしれないよ?』 『それはそうと荻上くんの件ではご苦労様だったねぇ』 「えー、いや、あれはほとんど笹ヤンと大野が……」 『合宿で二人をくっつけちゃおうと最初に考えたのは春日部さんでしょ』 『まそれはともかく、荻上くんの場合は原因はとてもはっきりしているんだけど、  笹原くんたちの場合は、ご両親も普通にご健在だし、  笹原くんも東京で一人暮らし、恵子くんもあっさり専門学校に入学するし、  笹原くんのウチも経済的には恵まれていると言っていいだろうね』 『どう見たって親御さんには大事にされているとしか見えないし、親も本人もそう思っているだろうしね、  ただしそれがこの問題を目立ちにくくさせているとしたら?』 「…………」 『親御さんは放任主義で笹原くんたちに自由とお金を使わせているけど、  親の愛情ってそれだけじゃ足りないしね』 「えー、でも、恵子があんなに染まっちゃう程なら、笹ヤンは何で……まぁ、普通なんですか?」 『程度の問題かな、2つ考えられる』 『1つは笹原くんが第一子だったからかな、その分第二子の恵子くんよりは大事にされただろうしね』 『それに二人に3年の年齢差がある』 『ある時期から母親も不在がちになったとして、  笹原くんの方が3年は長く母親と接していたのかもしれないよ?』 「うーん……」 『ご両親が不在がちなら、笹原兄妹が子供の頃にべったりな兄妹だったかもしれないよね』 「……でもあの二人の仲の良さは、喧嘩しすぎなように見えますけど……」 『でも最近はどっかでお互い信頼しているでしょ』 「……否定はしません」 『だから僕はあの二人の間に何か事件があったんじゃないかと思ってるんだよねぇ』 『昔の二人の態度からすると、笹原くんに何かの原因があったんじゃないかなぁ?』 「原因てなんなんですか?」 『さぁ、校内の事じゃないからそこまでは知らないよ?』 「……校内の事だったら何でも知ってるみたいですね」 『さぁどうかなぁ』 「…………」 『もう1つ違いがある』 『笹原くん、高校時代はオタク趣味を隠していて、友達いなかったって、  春日部さん、そう言ってたよね?』 「ええ、そうですね」 『一方恵子くんは中学時代から遊び歩いていて、友人や彼氏もいっぱいいたみたいだ』 『でも僕が見る限りでも、笹原くんの方が一見危なげなく育っている』 「言われてみれば……」 『恵子くんは他人に家族を求めて、笹原くんは脳内に家族を創ったんじゃないかな』 「は?」 『いやわからなくてもいいけど、恵子くんはご家族が与えてくれなかった愛情を  他人に求めたのさ、一見当然の選択だけど、友達も彼氏ももちろん家族じゃないから、  恵子くんが本当に欲しかった物は得られなかったと思うよ』 『笹原くんの場合、現視研に入る以前からアニメやゲームに没頭していたわけだ、  もちろんくじアンも含めてね、彼の入学当時の事を思い出すなぁ、  あの業の深さは「ヌルいオタ」どころの話じゃないよ?』 『高校時代友達はいなかったけど、アニメやゲームで出会ったキャラクターで  理想の家族を脳内で構築して、それを実際の家族の代わりにしていたとしたら?』 「ありえるんですかそんな事」 『人間はフィクションの物語に感動したり泣いたりするんだよ? ちょっとした想像力と  それを求める心理があれば可能さ。フランス兵の捕虜収容所の話って聞いた事無い?  「脳内共同ガールフレンド」で検索してみるといいよ。』 『そう言えば笹原くんの大好きな「くじアン」だけど、春日部さんは読んだことある?』 「ええまぁ……コスプレさせられた後に一応……」 『キャラクターの設定覚えてる?』 「……いやそこまで覚えてないですよ……」 『「片親か両親が不在」って設定のキャラ多かったね』 「…………」 『主人公からしてそうだったかな』 『恵子くんに読ませると意外とハマるかもしれないよ?』 「……だから笹ヤンが『くじアン』好きだって言うんですか?」 『本人がどこまで意識しているかはわからないけど、そういう可能性だってあるって話さ』 『それにこれは恵子くんにも言えるよ』 「え?」 『笹原くんが言ってたけど、恵子くんが「けっこうハマったゲーム」って言ってたのが  「ドラクエV」なんだってさ、プレステもあるのにスーファミのゲームだよ?』 「いや、アタシはやってないんで知らないですけど…」「それがどうかしたんですか?」 『「ドラクエV」のテーマの1つが「家族の絆」なんだよね』 「…………」 『もちろんそうだと書いてあるわけじゃないけど、歴代ドラクエシリーズや、数多あるRPGの中でも  家族がプッシュされている作品で最も有名なのが「ドラクエV」なんじゃないかな、  「MOTHER」シリーズも捨てがたいけどね』 『僕としては笹原くんがこの道に踏み込むきっかけになった  作品を教えて貰いたいと思うけどね、ひょっとしたらくじアンかもしれないなぁ、  千尋を見て「これは俺だ」とか思ったのかもしれないよ?』 『そういえば千尋の姉妹は外面(そとづら)はよくて、自宅では自堕落なお姉さんだったっけね、  彼女の友達や彼氏付き合いの良さと、兄妹関係のギャップという観点はどうかな』 「……………」 『笹原くんの「お色気系好き」も、甘える事のできる母親か姉を求めている、  って事で一応の説明は付くよね』 『そのまんまだけど、大きな胸は母性の象徴だしね』 「……でもそれなら大野が入学した時、何か反応があってもおかしくなかったんじゃないですか?」 『だって大野くんは現実だもの、笹原くんが求めているのは理想の母親像だよ?』 『でも海水浴行った時、大野くんの水着が見られなくて残念がってたね、彼にしては珍しかったな』 「じゃあなんでオギーには……」 『笹原くんが荻上くんを気にし始めたきっかけって知ってる?』 「……部室だったんですか?」 『いや大野くんから聞いたんだけどね、大野くんが荻上さんにちょっと大胆なコスプレさせたんだって』 『時期的にあれがきっかけだって大野くんは言うんだけど、そうだとすると笹原くんはコスプレを見て  「現実にも想像と同じように興奮できるものがある」というのに初めて気づいたんじゃないかなぁ』 『他にも荻上くんに構いたいという気持ちもあったのかもね』 「と言うと?」 『笹原くんの場合は、自分が得られなかった愛情を、  自分が誰かに与えることで充足させようとしたんじゃないかな』 『一見、守るまでもない頑なさ持った女の子が、実は脆い存在で、  そんな子を自分が守ってあげられる……とまで言い切るのは無粋だけどね』 「……はぁ……」 『恵子くんが現視研部室に入り浸るようになったのも説明できるかもしれないな』 「そうなんですか?」 『これはさえないジョークだと思って聞いて欲しいんだけど』 「はい?」 『春日部さんに母親を見たのかもしれないよ?』 「ぶはっ!」「え――それはないですよ――!」 『だからさえないジョークだってば』 『恵子くんがコーサカくんにちょっかいを出すのも、  最初はコーサカくんの外見が目当てだったかもしれないけど、  目的が変化しているようにも見えるんだよね』 「どう変わったって言うんですか?」 『コーサカくんにちょっかいを出すと春日部さんがかまってくれるからじゃない?』 「……んなバカな……」 『だからさえないジョークだってば』『本気にしないでほしいなあ』 「……本気になんかしてませんよ」 『なんだったら春日部さんの感想も言ってあげようか?』 「……遠慮しておきます」 『コーサカくんもあれが天然じゃなくて抑圧の結果という事も考えられるし……』 「……いやホントマジでやめて下さいってば」 『……聞きたくなったらいつでも呼んでね』 「……覚えておきます」 『ちょっと話しすぎたかな』 「……そういえば斑目……」「いないし」 ぐったり疲れて、ため息をついて背もたれに全体重をあずける春日部さん。 何故か、久しぶりに煙草を吸いたくなった気がした。 斑目、恵子を見つける。 人気の無い場所で、斑目に背を向けて立っている恵子。 斑目が恵子に語りかける 「一体どういうつもりだよ……」 自分に納得の行く展開を思いついたら続く ただしどっちに続くかわからん Q&Aコーナー Q:これってSSなんですか? A:体裁はそうです Q:本当は何なんですか? A:げんしけん作品分析論です。でもマジに書いて本スレに投下してもキチガイ扱いされそうなので   SSっぽくしてみました。SSスレならなんでもアリだろうし Q:ネタは本気ですか? A:本気です Q:なんて途中からページ数構成やめたんですか? A:途中まで普通のSSと思わせるための罠です Q:続き書くんですか? A:春日部&初代問答ならすぐにでも書けます、斑恵は正直難しいです 参考資料 岸田秀「ものぐさ精神分析」 本田透「電波男」

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