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アルバムを覗けば - (2006/04/05 (水) 00:40:17) のソース

*アルバムを覗けば 【投稿日 2006/04/05】
**[[カテゴリー-笹荻>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/47.html]]

「あ、これアルバム・・・。」 
荻上は笹原の家に遊びに来ていた。そこで、たまたまアルバムを発見した。 
「み、見てもいいですか・・・。」 
「え、あ~、見ても面白くないよ~。」 
笹原は苦笑いしながらお茶を運んできた。 
「あ、いや、その・・・。」 
荻上は少し恥ずかしそうに顔を伏せると、声を出した。 
「昔の笹原さん、見てみたいっていうか・・・。」 
その言葉に思わず赤面の笹原。 
「え、あ、まあ、いいよ。面白くないと思うけど・・・。」 
「そうですか!」 
ぱぁっ、と顔が明るくなる荻上。 
その喜びように苦笑いすると笹原は荻上の横に座る。 
「じゃあ、一応解説でも・・・。」 
「は、はい!」 
近づく笹原の顔に、少しどぎまぎしながら荻上はアルバムを開く。 
しかし、もうする事までしたっていうのになんとまあ初々しい。 
「あ、赤ちゃんですね。」 
まず出てきたのは赤ちゃん。生まれたところから順に張ってある。 
ペラペラめくっていく。この辺は記憶もないのか特にいう事もないらしい。 

「あ、ファミコンしてる。」 
その写真にはファミコンをしてる笹原に、恵子がくっついているものだった。 
「DQ3ですか?」 
「そう。懐かしいな~。あのころ5歳とか?そんなもん。」 
懐かしむように写真を見る笹原。 
「まだよくわからなくてね~。何度も何度も死んでた。 
 よく恵子が邪魔してね。電源切るとかリセット押すとかしてたね。 
 あいつも二歳とかなのに理不尽にも怒ったりしてね~。 
 今思うとすげー悪いことしたなって思う。」 
苦笑いする笹原。 
「でも、覚えてないんじゃ・・・。」 
「いや~、でもさ~今の状況考えるとね~。」 
「あ、もしかしたら構って欲しかったんじゃないですか、その時。」 
「それはあるかもね。でも、もう昔の事だし。」 
「今もそうなのかも・・・。」 
「ええ~?それはないでしょう~。」 
そういう笹原に対して、荻上は少し考え込む。 
(もしかして、恵子さんブラコン?だって、嫌っているなら会いにはこないだろうし。 
 まさか、本気で禁断の愛とか・・・?高坂さんとか全部ブラフで・・・。ええ・・・?) 
「荻上さん?」 
その声にはっとすると、自分がどこかいっていた事がわかる。 
「あ、すいません・・・。」 
「はは。まあ、そんな感じ。ゲームが今のようになった切欠かなー。」 
「あー、そうなんですか。」 
「うん。DQは4以降もやったし、FFにも手を出したしねー。」 
そういって笹原は笑う。 

「漫画もありますね・・・。」 
「そうだねー。昔から人よりは読んでたかも。」 
少し大きくなった笹原が読んでいたのはセイヤだった。 
「なつかしいねえ。当時はDBかセイヤって時代でさ。 
 ほとんどの奴らがDB派でね。 
 なんかセイヤのクロス着てるのが弱く感じられたみたい。」 
俺はセイヤの方が好きだったけどね、と付け加える。 
「もちろん、DBも好きだったなあ。アニメも見てた。 
 気円斬のポーズは皆一度はやってるよね。」 
「私も・・・セイヤは読んだことあります・・・。」 
「あ、そう!?誰が好き? 
 俺はシリュウが特に好きだったんだけど・・・。」 
「私的には・・・カミュ×ヒョウガ・・・。」 
そういいかけて、荻上は顔を赤くする。 
「い、いや、問題ないんじゃない、そういう楽しみ方もさ。」 
苦笑いをする笹原に、荻上は冷や汗をたらす。 
「確かに多かったらしいからねえ、そういう創作。 
 今の二日目飛翔系の走りといってもいいんじゃないかな。」 
そういうと、笹原は自分からページをめくった。 

「あ、次はSFCだ。スト2ですか?」 
今度の画面には小学校高学年くらいになった笹原がいた。 
「そうそう。これにははまったなあ。 
 凄く人気だったしね。面白かった。 
 今の格ゲーの基礎っていうか、そういうの築いたよね。」 
「へ~、使用キャラは・・・。」 
「最初はさー、波動拳コマンドとか昇竜拳コマンドとか出来なくて 
 溜めキャラ使ってたんだ。チュンリンとかー・・・。」 
その言葉に少し荻上が反応する。 
「やっぱり、そういうキャラがいいんですよね。」 
「え、まあ、なんていうかさ、一人しかいないし。 
 女性キャラはさ。溜めだしね、そう、そういうこと。」 
言い訳がましく言葉をつむぐ笹原。荻上は次の写真に眼を移す。 
「・・・でも、こっちじゃ衛・・・。」 
そこには、飢えた狼2の画面が移っていた。 
「いや、そっちも女性キャラ一人だったし、そ、そういうこと。」 
「でも、溜めコマンドじゃない・・・ですよね?」 
「あ・・・はい。」 
「なんで、男性キャラを使わなかったんですか・・・?」 
「いや、使ってたよ?使ってたって。本当。 
 たまたま画面のがそうなってるだけで・・・。」 
「・・・モウイイデス。」 
拗ねた様な表情になって視線をアルバムに戻す荻上。 
「お、荻上さ~ん・・・。」 
笹原は情けない顔で苦笑いするしかなかった。 

「あ、剣道。」 
「そう、俺中高と剣道部だったんだよね~。」 
「へえ・・・。」 
意外、という顔をする荻上。 
「まあ、特に高校からだけど、こういう趣味してるって隠してたから、 
 運動部入ってないとね、変に思われるからさ。」 
「段とか持ってるんですか?」 
「一応ね~。今はぜんぜんやってないけど。 
 入った動機も動機だし。」 
「へ?」 
「るろ剣、流行ってたでしょ~?」 
そういって苦笑いする笹原。 
「ああ。」 
「そういうこと。よく中学の武道場でこっそり真似してた事あったなあ。」 
「他にも同じ動機で入った人がいたりして・・・。」 
「ええ~?それはない・・・ちょっと待てよ・・・。」 
笹原はそういうと一人考える表情を見せる。 
その顔に、荻上は戸惑いながら、言葉を待つ。 
「・・・もしかしたらあいつもそうだったのかなあ・・・。」 
「あいつ?」 
「中学の頃、俺が武道場入ったときに牙突っぽいポーズきめてた奴がいて・・・。 
 その時は、そう思ったけど突っ込めなくてね・・・。 
 なんか今思うとそういう雰囲気の奴だった気もする・・・。」 
「あはは。もしかしたらいい友達になれたかもしれませんね。」 
「そうだねえ。まあ、今も同窓会とかで会うから、それとなく聞いてみようかなあ・・・。」 

「あ、女の人と二人・・・。」 
その声に少しあせった表情を見せる笹原。 
「あ、ああ、その子ね、高校のときのマネージャーなんだよ。」 
「・・・ソウデスカ。」 
その声色に思わず冷や汗をたらす笹原。 
「う、うん。優しい子でねえ、後輩なんだけど。」 
「・・・二人で映ってるの多くないですか?」 
「え、そう?皆その位撮ってたと思うんだけど・・・。」 
「・・・・・・怪しいです。」 
「いやいや、高校の頃だよ?それにそういう関係じゃなかったし・・・。」 
「そういう関係ってどういう関係ですか?」 
「いやいや、荻上さん?」 
「・・・すいません。ちょっと言い過ぎました。」 
笹原が少し困った顔をしたのを見て、荻上は少ししょんぼりした。 
「あー・・・。まあ、その当時好きじゃなかったといったら嘘になるかなあ・・・。」 
「・・・ソウデスカ。」 
「まあ、告白なんて当時考えも付かなかったし、 
 逆に言えばそこまで好きじゃなかったのかもね。」 
その言葉に、告白された自分の事はそこまで好きなんだ、と意味を受け取った荻上は、 
顔が上気し、赤くなるのを感じた。 

「この頃って何にはまってたんですか?」 
「ああー、そうだねえ、隠れながらっていうか、 
 家でひっそりとゲームと漫画、アニメはチェックしてたかなあ。 
 中学はゲームはさくら対戦とか、アニメはエビャとか、やっぱ見てたよね。」 
「やっぱその頃のアニメって凄いの揃ってますよね。」 
「うーん、今のが悪いって訳じゃないんだけどね。 
 たしかに、切れ味の鋭いアニメは多かったと思うよ。ウタナとかね。」 
「・・・その頃私はまだ中学になるかならないかって感じです。」 
「でも見てたんでしょ?」 
「・・・ええ、まあ。」 
三つ子の魂百までということか。 
「高校に入ると部活が忙しかったけど・・・見れるものは見てたかなあ。 
 漫画も1ピースとか、アイひなとか、いろいろ流行ってたけど、 
 一番好きだったのは、マンキンだったかなあ。」 
「マンキン・・・!!」 
少し顔が強張る荻上。 
「ど、どうかした?」 
「い、いえ!」 
(私が一人きりで高校生活過ごしてたとき、はまってたのもマンキン・・・。 
 時期はずれてんだろうけど、これって・・・運命?) 
しかし、その楽しみ方はぜんぜん別物だったであろう事に気付いていない。 
「そう?でも、あの終わり方はなかったよねえ~。」 
「ラストのコマの下に”蜜柑”ですか?」 
「うん。思わず笑っちゃったよ。”未完”とかけてるんだろうけどさあ。」 

「あ、現視研だ。」 
「この辺からもう大学だね。懐かしいなあ。」 
「サークルは初めからこういう関係のを?」 
「まあ、そうだね~。そういう仲間欲しくてしょうがなかったし。」 
そう言った後、少し懐かしそうに視線を上に向ける。 
「何でまた大学からそうしようって思ったんですか?」 
「んー・・・。一番はやっぱりくじアンについて一緒に話せる人が欲しかった、かなあ。」 
「くじアン、ですか。」 
「うん。あれには本当やられたからなあ。 
 なんか、一人で悶々してるのが耐えられなくってね。」 
「・・・。」 
「せっかく環境も変わるわけだし、って一念発起。 
 でも、すぐに変われるわけじゃないしねえ。あのドッキリなかったらどうなってた事やら。」 
「それは・・・。私も思うかも・・・。」 
「そうだねえ、俺達意外と似たもの同士?あはは・・・。」 
そうお互い笑うと、荻上は少し思ってた事を口にした。 
「会った頃からそう思ってませんでしたか?」 
「え、ああ。そうかもね。性格は違うかもしれないけど、境遇は似てるかもなあ、と。」 
「だから、ですか?」 
「え?」 
「私に優しくしてくれたのは。」 
「いやー、まあ、それだけじゃないんだけど・・・。」 
そう苦笑いすると、真剣な表情の荻上に視線を移す。 
「シタゴコロ?っていうのかな、そういうのは少なからずあったかもね。」 
「え・・・。」 
「女の子には優しくしとけ、っていうか。そういう感じの。」 
「・・・正直ですね。」 
「嘘ついてもしょうがないから。」 
その言葉が出て、少しの間の後また二人で笑った。 

「でまあ、そんな私の半生だったわけですが・・・。」 
まるで斑目が言うような妙なしゃべり方をする笹原。 
「どうでした?とかいっても感想なんてないよねえ、あはは・・・。」 
「・・・嬉しかったです。」 
「へ?」 
思っても見なかった感想が飛び出て、笹原は少し驚いた。 
「昔の笹原さんって、どんな人だったかとか・・・、想像はしてたけど・・・。 
 話が聞けて嬉しかったです。そういうの・・・知りたかったんです。」 
「え・・・。」 
「・・・。」 
顔を赤らめて二人の時間は少し沈黙に包まれる。 
「・・・った?」 
「え?」 
笹原が搾り出すように声を出したのを、聞き取れなくて聞き返す荻上。 
「・・・想像してたのと、どうだった?同じ?違う?」 
「え・・・。まあ、その。大体合ってました。」 
「大体、かあ。」 
「格ゲーで女性キャラばっかりとか、マネージャーさんと仲良しとかを除けば。」 
「お、荻上さ~ん。」 
「・・・冗談ですよ。」 
情けない声を出す笹原に、荻上は片方の口の端を上げて意地悪な笑みを浮かべた。 
その荻上に少しばかりムッした表情をした笹原は、すぐに表情を変える。 
ニヤリと口の端が歪む。 
「・・・・・・お仕置きだね。」 
「ええ~、そうなるんですか~?」 
そういって、おびえる表情を作る荻上。しかし顔は笑っている。 
「そうなるんです。では。」 

「ん。」 

ヤル事は一つなので、以上! 
 
と思ったのですが、ぎりぎりまで観てみましょう。 
そう、まさに限界まで。限界に挑戦です。 
おお、どうも場所を変えるようですよ? 
布団を・・・。変えてますね。 
元々あったのは恵子さんのなのでしょうか? 
で、そのまま二人横になって・・・。 
最初は前戯でしょうか? 
キス、長いですね~。 
ああ、触りだした、ちくしょう、笹原のヤロウ・・・。 
ああああああ。うらやましい・・・。 
なんか目がトロンとなってますよ、荻上さん? 
あ、やばい、脱ぎだした! 
みなさん、どうもすいません!ここまでのようです!すいません! 
さようなら、さようなら~!! 

オマケ
「で、兄貴の家に入りびたり?」 
「・・・問題ありますか?私の家のときもありますし。」 
「いや~・・・。私の布団の上で色々やられてると思うとねえ・・・。」 
「(貴方の布団では)してません!」 
「ふーん。・・・まあ、いいんだけどさ。別にさ・・・。兄貴が何してようと・・・。」 
「・・・ヤキモチですか?」 
「はぁ?だれが、だれに?」 
「恵子さんが、私に。」 
「な、なんでよ!」 
「いや、そういうのなのかなあ、って。」 
「そ、そんなわけねーじゃん!!」 
(・・・この慌て様・・・。あやしい・・・。) 
「笹原さんの事、どう思ってます?」 
「え、サル。」 
「それ以外は?」 
「えーと、まあ、頼りになる兄貴・・・うそ?褒め言葉しか浮かばねえ・・・。」 
「・・・駄目ですよ?」 
「な、なにが?」 
「近親相姦は世界のタブーですから。」 
「わ、わかってるよ!そんなことするわけねーじゃん!!」