げんしけんSSスレまとめサイト内検索 / 「完士とおたく工場」で検索した結果

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  • 完士とおたく工場
    完士とおたく工場 【投稿日 2007/07/21~08/07】 カテゴリー-他漫画・アニメパロ ある見知らぬ国の見知らぬ町に完士という少年がいました。 完士の母親は加奈子 父親は総一郎 妹は恵子 その他 家族には母方のおじいさんの晴信じいさん。自称マムシ72歳と 父方の爺さんの光紀じいさんがいます。 いわゆるおたくファミリーですが、妹の恵子だけはなぜか一般人だ。 仕事は総一郎父さんが服の縫製をやっていたが、腱鞘炎で仕事ができなくなり 収入が激減、家計は大変な状態だ。 加奈子母さんがコスプレ(写真撮影料)をやって何とか食いつないでいる。 完士の住む町の大半は全世界におたグッズを供給しているおたく工場が占めている。 いわゆる企業城下町だ。 工場を経営しているのはウィリー・ウォンカという謎の人物。 ウィリー・ウォンカ製のおたグッズは世界中で大...
  • 完士とおたく工場その2
    完士とおたく工場その2 【投稿日 2007/08/10~09/07】 カテゴリー-他漫画・アニメパロ と そこに突然 「かわいー。」 中島の声が聞こえ、皆が中島の方を見た。 中島が指差した方を見ると遠くで小さな少女がせっせとフィギアを回収していた。 少女は髪を筆のようにくくって立てている。 (あ・・・あれは・・・・) 完士くんは思い出した。道で拾った1万円札を渡した少女だ。 (あの少女だ・・・とすると・・・僕にフィギアをくれたあの人は・・・ウォンカさん?) 皆がみていると、また一人、同じ姿形をした少女が現れて作業を手伝い始めた。 どうやら少女は一人だけではないらしい。 と よく見るとあちらにもこちらにも少女の姿が現れる。次から次へと少女の姿が増えていく。 どの少女もせっせとおいてあるフィギアを回収する作業をしている。 みな自然にフィ...
  • カテゴリー:他漫画・アニメパロ
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  • 「居場所」
    「居場所」 【投稿日 2007/06/30】 カテゴリー-斑目せつねえ  *註 この作品は「どうしようもない」「結婚行進曲」の続きです。そちらを読まれたほうがより楽しめます。 コンコン。 軽いノックの音に反応して、部屋の中から「どうぞー。」と声が聞こえる。 斑目は、ごくりと唾を呑み込むと、その白いドアを開いた。 『居場所』 「こんにちは。」 ゆっくりと部屋の中へと足を踏み入れた斑目の目に、ベットに座る咲が映る。そして、その横の小さなベットには、産まれたばかりの小さな命が眠っていた。 「来てくれたんだ。ありがと。」 心持ち小さな声で咲が言う。 その顔は、少し憔悴している様に見えるが、幸せそうに輝いている。 「高坂は?」 「家に荷物取りに行ってるよ。」 恐る恐る赤ん坊のベットを覗き込みながら、斑目が聞く。 「昨日産...
  • 千と千佳の神隠し
    千と千佳の神隠し 【投稿日 2005/11/08】 カテゴリー-他漫画・アニメパロ        千尋    荻上千佳   カオナシ     朽木学        白     笹原完士   坊        田中総一郎        釜爺    高坂真琴   蛙男       斑目晴信        リン    笹原恵子   杯神様      久我山光紀        湯婆    大野加奈子  監督       春日部咲        銭婆    大野加奈子 「騒ぎが静まったら、裏の潜り戸から出られる。外の階段を一番下まで下りるんだ。 そこにボイラー室の入り口がある、火を焚く所だ。中に釜爺という人がいるから釜爺 に会うんだ。その人にここで働きたいと言うんだ、断られても粘るんだよ。ここでは 仕事を持たない者は、湯婆にコスプレさせられてしまう。辛...
  • 「幸せになる様に」
    「幸せになる様に」【投稿日 2007/10/25】 カテゴリー-斑目せつねえ 註:やおいです。激しい描写はないですが、苦手な方はご注意を。 俺、斑目晴信は今、笹原完二と二人で、笹原の部屋へと歩いている。 笹原の部屋に遊びに行くのはこれで何度目だろうとふと考えた。数えてみるが分からない。 「どうしたんですか斑目さん?」 ぼーっと考え事をしていた俺に、笹原が聞いてきた。「何でもねぇよ」と返して、又前を見て歩く。 歩きながらの話題は、昨日放送していたアニメの事、最近連載が始まった漫画の事。二人とも好きな事に関してなら何時間でも話していられる。 笹原が、口を動かしている俺を見て嬉しそうな顔をした。何かを噛み締める様な、そんな顔を。 それに気づいた俺は、ふいっと笹原から目を反らす。 自分の顔が赤くなったのが分かって、ますます笹原の方を見れなくなる。 急に...
  • きゃんでぃ☆デート
    きゃんでぃ☆デート 【投稿日 2007/02/20】 カテゴリー-笹荻 今こんな気持ちで笹原さんを待ってる、いつもと明らかに違う私。どうしたんだろう、胸が苦しい。  5年以上も自分を欺いて生きてきて、笹原さんと一緒なら本当の自分のままで生きていけるって思って。それからもうこんなに季節が過ぎた。  あれからも何かにつけて笹原さんに迷惑かけて、だから今日みたいな日くらいは思いっきり甘えてみようって心に決めて(こんっなに覚悟してるって時点でなんか矛盾してんだけど)、先月末から1週間迷ってわざわざ約束取り付けて、また1週間待ちに待って。  今日は笹原さんとデートの日。ちょっと早めに着いた待ち合わせ場所は公園の一角。今日はほんとにいい天気。  朝だってイイ感じに目覚めて、着替えの間つけっぱなしにしていたテレビの占いは中吉。  ……『CHU☆吉』なんつって。キャー私...
  • 6年1組カスカベ先生・その1
    6年1組カスカベ先生・その1 【投稿日 2006/08/26】 6年1組カスカベ先生 「なあ、知ってるか?今日新しいセンセイが来るんだって」 口から泡を飛ばしながらヤナが聞いてくる。 いつも戦車のマンガとか描いてるばっかりのくせに、 どうしてこういう情報は早いんだろうか。 ハルノブは心中溜息をつきつつ、後ろの席の友人に振り向いた。 「知ってるよ、きょーいくじっしゅーせー、だろ?」 「なんだ知ってたのか。つまんねー」 「知ってちゃ悪いか。」 軽くにらみを効かせつつ、こっそり持参したコミックブンブンに再び集中しようとしたが、 「だーから聞けって!」 ペンシルロケットで首筋をつつかれ、再びヤナに向き直った。 ヤナの話では、じっしゅーせいの先生はしーおう大とかいう都会の大学から2週間だけ 実習にやってきたらしく、職員室でちらっと見た限...
  • 赤ずきんちゃん
    赤ずきんちゃん 【投稿日 2005/10/22】 カテゴリー-童話パロ  赤ずきんちゃん 荻上千佳  狼       笹原完士  おばあさん   斑目晴信  猟師      田中総一郎  おかあさん   大野加奈子  ナレーション  春日部咲  むかしむかしある村に、千佳という大変可愛い女の子がいました。おかあさんに可愛がられて いましたが、おばあさんにはもっと可愛がられていました。  千佳は、『髪型がオタクくさいですから』と言って、赤いずきんをよく被っていました。その ため、赤ずきんとみんなに呼ばれていました。  ある日、おかあさんが赤ずきんに言いました。 「千佳ちゃん。お使いを頼まれて欲しいんだけど。……って何で真っ赤になってるんですか?」 「……いえ、別に。それよりお使いって、何をすればいいんですか?」 「え? ああ、そ...
  • まだメモ-荻上ノーマルend
    荻上 攻略 ノーマルend 【投稿日 2007/01/20】 まだらめメモリアル攻略日記 私には、妄想癖という、この先生涯ついて回るであろう悪癖がある。 私の世界は常に空想のスイッチで溢れていて、 押したが最後、あふれ出て止まらないイメージの奔流。 マンガが好きで、801が好きで、自分が嫌いで、でもやめられなくて。 中学で周りの人を傷つけて、もう傷つけたくなくて、閉じこもって。 高校まではうまく行った。大学でもうまくやれると思っていた。 でも、げんしけんは違った。みんな、みんな優しくて。それが心に響いて。痛くて。 そして。 そのシーンを見てしまったのは、つい先日。 いつものように講義を終えて、いつもの時間に部室に入ったら、 斑目先輩と笹原先輩がいちゃついてた。ネクタイ持って。 入っちゃった。すいっち。 きゃーーーーーー...
  • 『マル。』
    『マル。』 【投稿日 2006/09/09】 カテゴリー-笹荻  9月なかばの火曜日、笹原完士と荻上千佳は揃って軽井沢駅に降り立った。朝というより昼に近い時間だが、乾いた高い空から真夏とは表情の違う爽やかな日差しが高原の町に降りそそいでいる。 「到着ー。うわ、なんかもう涼しいね、こっち」 「そうですね、東京ですら早々と秋って感じになってましたけど、格段に違いますね。寒いくらいです」 「さて、時間もあんまりないし、気合い入れてぶらぶらしましょうか!」 「笹原さん……それ言ってることおかしいですから」  二人の記念日に、笹原の体が空いたのは偶然の産物だった。もともと時間も曜日もお構いなしの職場であったが、9月の初旬は年末進行のスケジュール調整を始める割と忙しい時期だ。  今回の幸運は笹原の担当ではない連載作品のアニメ化が決まり、出版社がその雑誌を上げて作品プッシュに...
  • koyukiⅢ~フェチ、襲来その2
    koyukiⅢ~フェチ、襲来その2 【投稿日 2007/03/08】 カテゴリー-斑目せつねえ 「ホントごめん!……ひょっとして、ずっとここで待ってたの?」 アパートの外灯に照らされて、コクンとうなずくスージー。大きなスーツケースを引きずり、おそらく道に迷いながらここまで辿り着いたのだろう。 斑目は、その健気さに胸がきゅっと締められるような気がした。 スージーのケースを持ってあげて、ドアを開けた斑目。部屋へ招き入れたが、彼女はキッチンのあたりで棒立ちのまま斑目を見つめている。 「……何か、ついてる?」 部屋の中央に立った斑目が尋ねるや否や、スージーは斑目の懐まで距離を詰める。 斑目はドギマギし、緊張して彼女に触れることは出来ない。 スーは、そんな緊張もお構いなしに、斑目の両肩に手を載せてぶら下がるような姿勢で背を伸ばす。 顔と顔が近づいて、目...
  • 普通の日
    普通の日 【投稿日 2006/04/10】 カテゴリー-笹荻 それは何でもない普通の日。 強いて言えば、とても天気の良かった日のこと。 荻上はいつも真っ直ぐ前を見て歩く。 ちょっとだけ不機嫌そうに。 別に機嫌が悪いわけではない。地顔なのだ。 実は本人も結構気にしていて、いくらかでも変えようと、毎日鏡の前で百面相しているのは秘密だ。 その度にため息をついて、自分が「かわいく」ないことに落ち込んでしまうのも秘密だ。 ついでに鏡に向かっているときに、うっかり「完士さん♪」などと囁いてしまい、照れくささと恥ずかしさで一人で大暴れした事は、荻上にとって最大級の秘密だ。 それらは誰にも知られてはならないのだ。絶対に。 特に笹原に知られたら…間違いなく飛び降りようとするだろう。 閑話休題。 荻上はふと足を止め周りを見渡した。 どこから...
  • 筆茶屋はんじょーき0
    筆茶屋はんじょーき0 【投稿日 2006/04/15】 筆茶屋はんじょーき 時は泰平の江戸時代。 江戸市中に一軒の茶屋があった。 「荻上屋」という立派な看板があるにもかかわらず、その店の看板娘から、その店は 『筆屋』 と呼ばれていた。 ”筆茶屋はんじょーき” この『筆屋』、もともとは某家の家老まで勤めた、荻上某が道楽で始めたものだった。 商品も煎茶にだんごしかない。 場所も良くはない。 事実閑古鳥の鳴いていたこの店が、現在そこそこに賑わっているのは、数年前からこの店の看板娘を務めている、”千佳”と言う名の娘のおかげだった。 彼女の過去は、決して明るくなかった。 元々彼女は、東北の小藩の武家の娘だった。 彼女には巻田某という、幼い頃からの幼馴染かつ許婚がいて、その未来はすでに定まっていたようなものだった。 しかしとある事件に...
  • うわっ面の思い
    うわっ面の思い 【投稿日 2006/02/20】 カテゴリー-その他 階下から母の呼ぶ声がする。 「恵子ー、完士ー、晩御飯にするからー、降りといでー。」 彼女は、透き通った声で応える。 「はーい、今いくー。」 彼女はベッドの横に腰かけて、下着をつけていた。 「…………なあ……。」 彼は体をベッドに横たえたまま、上気する呼吸の合間に声を発した。 「なんで…、こんなことしたんだよ……。」 乱れた制服。赤く火照った頬。 彼は顔を隠すように、目を手のひらで覆っていた。 「…決まってるじゃん……、アタシ…、アニキのこと…、好きだから……。」 それは、とてもとても薄暗い部屋での出来事だった。 「じゃあ、俺、行くから。出かけるときは電気消して、エアコン止めてけよ。」 彼は玄関口でスニーカーを履いている。 横顔に緊張と不安とをのぞか...
  • 会いたくて
    会いたくて 【投稿日 2006/01/20】 カテゴリー-現視研の日常 笹荻成立後の話。 「あれ? 笹原じゃん」 大学の敷地内、現視研へ向かう途中で春日部に声を掛けられた。 どうやら帰宅途中らしく、大学を出ようとしたところを笹原と出くわしたらしい。 「何? 今から部室?」 「うん。春日部さんは帰るとこ?」 「そ。忙しいし、コーサカいないなら、顔出す理由もないからね」 そう答える春日部の顔には、何となく翳りのようなものが窺えた。 以前ならば例え気になってもそのまま流して適当な挨拶をし、別れていたであろうが、 何故か笹原は胸に浮かんだ疑問をそのまま口にしていた。 「何か…、春日部さん疲れてる?」 「え? …あー、うーん。そりゃ、何だかんだと最近忙しいし疲れもたまるかな」 「ん、そっか」 改めて春日部を見る。自分の店を出したいという夢...
  • あなたに会いたくて
    あなたに会いたくて 【投稿日 2006/04/02】 カテゴリー-笹荻 「…ただいま」 言いながら玄関の扉に鍵を掛け、部屋の明かりをつける バッグとコンビニの袋をテーブルの上に置く 自分以外誰も居ない、静まり返った部屋 今までは平気だった むしろ好きだった 喧騒が嫌いで、他人が嫌いで、自分が嫌いで、 そんな自分を見られたくなくて でも今はこんなに寂しい テレビをつける 溢れ出す人の声 笑い声が虚ろに響く コンビニの袋に手を伸ばす 中に入った弁当を見つめる そのまま冷蔵庫にしまう 今は何も食べる気になれない 一人での食事の味気なさに気付いてしまったから さみしいです、笹原さん 会いたいです、笹原さん 声が聞きたいです、笹原さん 想いを声にする 声が想いに木霊する 響き合った想い...
  • シンデレラ
    シンデレラ 【投稿日 2005/10/27】 カテゴリー-童話パロ       シンデレラ 荻上千佳       王子    笹原完士       魔法使い  笹原恵子       姉1    大野加奈子       姉2    田中総一郎       姉3    斑目晴信       付き人   高坂真琴       ナレーター 春日部咲  むかしむかし、あるところにシンデレラという女の子がいました。女の子は三人の姉と一緒に 暮らしていました。ところが、この姉達というのがとても意地悪で有名だったのです。 「シンデレラさん、今日はこのコスプレをしてもらいますからね」 (ちょっ……大野先輩! いきなり台本と違う事言わないで下さいよ!) (いいじゃないですか荻上さん。私的にはこの方が萌えるんです) (よくありません! 絶対嫌ですから...
  • げんしけん西遊記
    げんしけん西遊記 【投稿日 2005/12/25~作成中】 カテゴリー-童話パロ  むかしむかし、天界に荻上千佳と言う女の子がいました。仲間内からは通称 荻悟空と呼ばれていました。  彼女が仲間と一緒に天界で801同人誌を作り、配るという活動をしていた ところ、目の前にまばゆいばかりの光を纏った朽木如来様が現れました。 「オギチン、ちょっとやり過ぎだにょ~。いろんな人から苦情が出てるヨ。し たがってワタクシが懲らしめに来たのであります!」 「――チッ」 「し、舌打ち!? 舌打ちでアリマスカ!? その余りの酷い仕打ち、ワタク シの繊細なグラスハートがボロッボロッでアリマス! ガー!!!」  朽木如来様が雄叫びを上げると、天のさらに上から大きな岩が落ちてきまし た。荻悟空はあえなく岩の下敷きになってしまったのです。 「……この程度の岩、壊せないと...
  • 甘い話
    甘い話 【投稿日 2006/03/01】 カテゴリー-笹荻 「デート、ですか?」 食器を片付けながら荻上が聞き返す。 「うん。俺たちがその、付き合いだしてからずいぶん経つけど、そう言うことをしたこと無いな~って思って」 笹原の声を背中に聞きながら、考える。 (確かに一緒に買い物したり、マンガ喫茶で作品談義をしたり、手料理を食べたり、…「する」ことはあっても、デートか?と聞かれれば微妙かも。でもデートってどういうの?と言う事になると…そんな経験ないし…) 「…俺も『研修』とかで忙しかったけど、今度の日曜に丸一日休みが取れたんだ。だから、行きたいところとかあれば、教えてくれる?」 「いえ、笹原さんの行きたいところならどこでも…」 荻上の内心の葛藤に気付かない笹原の問いに、とりあえず無難な答えを返す。 「それじゃ困るんだけど…考えておいてくれるかな?」 笹...
  • 『カエデ』
    『カエデ』 【投稿日 2006/12/20】 カテゴリー-笹荻  荻上千佳が笹原完士と水道橋駅の改札を出たのは、11月の終わりの日曜日のことだった。今日も空は高く、よい天気だ。朝の風はもう冬の冷たさだが、日中は小春日和の1日となるだろう、と出掛けに見た天気予報は伝えていた。 「……笹原さん、なんかニヤケてますよ?」  千佳の服装は普段とあまり変わらない。チノパンに重ね着のシャツに、ピーコートスタイルの薄手のコート。地元駅からここまでの1時間、世間話をしている間中も笹原は普段以上の緩んだ笑顔で千佳に接していた。 「いやー、ははは、ごめん。なんかさ、『デート』だなあって。カンゲキしてるとこ」  笹原も綿のパンツにセーター、ハーフコートというスタイルだ。 「まだ何回もしてないじゃない?こんなデートっぽいデート」 「んー、まあそうですね……秋葉原とか即売会とかとは、なん...
  • 1月号予想・その六
    その六 【投稿日 2005/11/12】 カテゴリー-1月号 大野や咲が、うまく笹荻をくっつけようと画策したパジャマ・パーティは、なかなかの 盛況を見せた。飲み会好きで、フツーにノリのいい恵子も雰囲気を盛り上げていたし、 女同士だと、やっぱり猥談も飛び出す。特にコーサカ、田中という実体験の対象がいる 咲と大野のきわどい話は、他の二人の興味をひくのに十分だった。 「・・・で、田中さんてば、わたしの胸で・・・・を・・・したいなんていうんですよ」 「うわ、すげ。ん~~今度コーサカにそれで迫ってみっかな。ヲタクはやっぱ好きなの、 そういうの?けっこうコーサカも、・・・の時は激しいんだよね」 「うわ、マジマジ?」かぶりつくような恵子 「・・・・・」真っ赤になって目をそらしながら、一言も聞き逃すまいと聞き耳を立てる荻上。 その様子に気付いた咲が、うまくパス...
  • 会いたくて-おまけ-
    会いたくて-おまけ- 【投稿日 2006/01/21】 カテゴリー-現視研の日常 翌日。昼下がりの部室には、笹原と荻上、それに大野、斑目の姿があった。 皆、思い思いに自分の時間を過ごしている。そんなまったりとした空気の中、突然勢いよくドアが開かれた。 全員の視線が向けられた先にいたのは、溢れんばかりの笑顔で挨拶する春日部であった。 「ういーす!!」 心なしか肌がつやつやとしている。そんな春日部の昨日までとはまるで違うテンションと上機嫌ぶりに押されてか、 みんなそれぞれ気圧されたようにぱらぱらと挨拶を返す。 そういった空気を気にした風もなく、当の春日部はつかつかと部室内に入ると笹原へ歩み寄り、 その肩をばんばんと叩きながら喜色満面に言った。 「や! ササヤン昨日はどうもありがとね!」 「……え? あ、ああ。うん」 春日部と共に視線の集中を浴び...
  • 2月号予想・その七
    その七 夢と想いと【投稿日 2005/12/10】 カテゴリー-2月号予想  軽井沢二泊三日の旅。その一日目も終わり、はしゃぎ疲れたためか、それとも ただ単に酔いつぶれたのか、げんしけんメンバーは眠りについていた。  ゆっくりと意識がまどろむ中、笹原完士は夢を見ていた。  ――部室、夕方だろうか? オレンジの光が部屋の中に差し込んでいた。外で は、つくつくぼうしが鳴いており、夏の終わりを告げていた。  笹原は手にした『くじアン』単行本のページを一枚めくった。ちょうど会長が 卒業した巻である。  その向かいには頭髪を筆型に纏め上げた少女、荻上がイラストを描いている。  部室には二人以外来ておらず、会話も無い。ただ、セミの鳴き声だけが響いて いた。  笹原は、ちらりと荻上のノートに目をやった。しかし荻上は、かなり顔をノー トに近づけて描いて...
  • アフターストーリー『リツコ・レポート』【地球編】
    アフターストーリー『リツコ・レポート』【地球編】 【投稿日 2007/01/14】 第801小隊シリーズ 「おい、隊長さん、起きてよ。」 「ん・・・?」 目が覚めると、空気が違うことが実感できた。 「ついたのか・・・。」 重力の心地よい疲労感も感じる。 「やっぱり、地球はいいな。」 「そうですね。」 すでに立ち上がり、出る準備を終えているリツコやアンたちを見て、 慌ててマダラメは立ち上がる。 「あ、すまん・・・。」 「なーに、さっき大変だったじゃない。」 「いや、それはお前たちもそうでしょ。」 「私達は気を張る必要はないからね。隊長さんはその辺大変だよね。ほら。」 そういって、アンはマダラメの手を引き、廊下に引きずり出す。 「では、いきましょうか。」 五人は順々に、シャトルから降りて行く。 「マダラメ中尉、お疲れ様でした!...
  • 愛のエプロン
    愛のエプロン 【投稿日 2006/07/08~15】 カテゴリー-現視研の日常 秋も深まるある10月なかばの午前中。現視研の部室には大野加奈子と荻上千佳だけだ。学園祭まではまだ日数も あり、何もない平穏な日々が彼女らの頭上をたゆたっている。 「大野先輩」 「はい?」 スケッチブックに落書きしながら、千佳が加奈子に話しかけた。加奈子はノートにコスプレのリストを書き込む手をとめ、 顔を上げた。 「あの……ちょっと聞いていいですか」 「え、なんですか?」 千佳は何かいいづらそうだ。 「……笹原さんのことですか?」 「まあ、そうなんですけど」 彼女が笹原完士と付き合い始めて、まだひと月にも満たない。加奈子にも覚えがある。 「ははーん。笹原さんのココがわからないとかソコが知りたいとか、いろいろ出てきたんですね?」 友達以上の関係であることに慣れ...
  • 『はじめてのおつかい』
    『はじめてのおつかい』 【投稿日 2006/09/29】 カテゴリー-笹荻 「戦略会議?」  荻上千佳がすっとんきょうな声を上げたのは、目の前の大野加奈子のセリフが一瞬理解できなかったからだった。 「そそ、そーです。会議です」  加奈子は楽しくてしょうがないという表情をしている。 「第二回・荻上さんのコミフェスデビューを現視研で応援しよう会議~!」 「なんでそんなコトしなきゃならないですかっ!」  テンションの上がってくる加奈子の声に負けないように、千佳も声を張り上げた。 「私の個人サークルで参加してるんですからご迷惑はおかけしないって説明したじゃないですか。それになんですか第二回って!」  7月はじめのとある午後。いま現視研部室にいるのは加奈子と千佳、そして二人に背中を向けて履歴書を量産中の笹原完士の3人だけだった。 「なーに言ってるんですか水臭い...
  • ザクロ
    ザクロ 【投稿日 2006/08/04】 カテゴリー-笹荻 「うー、だるいな~」  7月もなかばを過ぎたというのに梅雨の明ける気配はない。その一方気温は上がり続け、体には負担がかかるばかりだ。荻上千佳はベッドの上でうなっていた。  暑いだけが原因ではない。夏コミ合わせの原稿と前期試験の準備が重なり、体調を崩してしまったのだ。いつもはこんなことはないのだが、今朝は腰の凝りと腹に居座る鈍痛で起き上がる気がしない。 昨日はそれでも普段どおりに行動でき、入稿も終わった気楽さもあって部室で過ごしていた。昼には斑目晴信が昼食に立ち寄ったり、彼と入れ替わりに入室してきた大野加奈子と世間話をして1日が終わっていたのだが。  今日は日曜日だが、恋人の笹原完士は仕事だと言っていた。ゆうべ夜遅くの電話で愚痴をこぼしながら、彼はそれでも楽しそうに今の仕事について説明してくれた。 「私も寝て...
  • あやしい2人
    あやしい2人 【投稿日 2006/02/04】 カテゴリー-その他 笹荻無事成就してから2ヶ月ほど後のある日曜日、笹原と荻上さんは神田神保町の古書店街に出かけた。 2人のお目当ては、今度新たにオープンした同人ショップだ。 付き合い始めた頃は、待ち合わせの場所と時間を決め、各々1人で買い物していた2人だったが今ではすっかり打ち解け、それぞれの買い物にもう1人が連れ添う形になっていた。 もっとも目的の同人誌が見つかると、見つけた方も連れ添った方も赤面してるあたりは相変わらずだ。 その店は思ったよりも品揃えが良く、2人ともコミフェス並みの分量を買い込んだ。 2人が戦利品を背負って店の外に出ると、見慣れたひょろ長い男の姿があった。 朽木「おや、これは笹原先輩と荻チンじゃないですか」 2人は一瞬硬直したが、冷静に考えてみれば現視研公認のカップルである2人が慌てる...
  • koyukiⅢ~フェチ、襲来その3
    koyukiⅢ~フェチ、襲来その3 【投稿日 2007/03/13】 カテゴリー-斑目せつねえ 【2011年4月16日/東京駅】 土曜日の朝。 東京駅八重洲口の一角にあるコーヒーテラスで、高坂真琴とアンジェラ・バートンがタンブラーを片手に談笑していた。 咲は2、3歩離れた場所に立ち、携帯電話で自分の店に連絡を入れている。 「……うん、うん。じゃあ悪いけど店の方、よろしくね」 咲は電話を切って、二人のもとに戻った。 彼らの足下には荷物のカートが置かれている。軽い朝食を終えて、これから仲間達と合流。アンジェラ主催による『高坂夫妻結婚記念温泉旅行』として、伊豆へと向かうのだ。 英語と日本語が行き交う会話。3人とも『絵になる』容姿だけに、周りを行き来する人々の中でもひときわ目立っている。 この後、別の意味で、さらに目立つことになるのだが……。 ...
  • 26人いる! その5
    26人いる!その5 【投稿日 2006/12/03】 ・・・いる!シリーズ 春日部「『何ちゅう日本語だ???』あんたたち、日本語喋れるようになったんだな…」 笹原「久しぶり、来てたんだ。今日はどうしたの?」 さすがに春日部さんが本格的にオタク道に目覚めて、自主的に来たとは思えなかった。 春日部「高坂がさあ、企業ブースとかいうのに出品するんで、初日と2日目の2日間ここに泊り込むから、着替えと食事の差し入れよ」 笹原「大変だね」 朽木「まるで刑事の妻ですな」 春日部「よしてよ縁起でもない」 荻上「あの、お店の方は?」 春日部「お盆は世間並みに休むわよ。都心部の服屋でお盆に店開けてても、人件費食うだけだしね…」 笹原は春日部さんの表情に微かな翳りを感じ、思わず尋ねる。 笹原「何かあったの?」 しばしの沈黙の後、春日部さんは事情を語り始めた。 ...
  • promise
    promise 【投稿日 2006/08/07】 カテゴリー-笹荻 もうすぐ冬が過ぎ、春が訪れそうな季節の頃。 大学の卒業式も目前に迫る中、笹原と荻上の二人は道を歩いていた。 夜もふけ、人通りもない。歩道もない狭い路地をのんびり進んでいた。 まだ残る寒気を帯びた風が吹くたびに、震える二人。 「まだ寒いね。」 「そうですか?実家の方じゃこのくらい・・・。」 そのタイミングで寒い風が吹く。 それにつられて荻上は体を震わせた。 「ははは。やっぱり寒いよね。」 「・・・ですね。」 恥ずかしそうに顔を背ける荻上に、笹原は優しく笑う。 「やぁ、しかし早かった、もう卒業かあ。」 「・・・そうですね。もうですよ。」 二人はその後、言葉もなく歩く。 これが普通になってもう半年近くがたつ。 慣れてきたともいえるこの状況は、二人にとって幸せに違いな...
  • ハルコさんネタ
    ハルコさんネタ 【投稿日 2006/04/13】 カテゴリー-ハルコさん ある日、部室にて。 春日部くんに、お前って仕切り屋だよなー、昔からそうなん?と言われて、思い当たる節があった。 ハルコさんは恥ずかしそうに語りだした。 ハ「……だからさ、私、小学生の頃から、何かと委員長任されるんだよ」 春「へーーー…」 「うおおおおおおおおおお!!!」 と、田中と久我山がおたけびをあげた。(いちおう笹原も声をあげていた。) 久「ハ、ハルコさん委員長キャラだったのかあっ!」 田「すげえっ…マジいるんだ、そういう人!」 春「…???」 ハ「あーやっぱりオタクくさいよねぇ………今さらだけど」 田「やべっ…何かすっげえかわいく見えてきた……」 久「俺もっ…き、きっと人知れずクラスの問題に心痛めるような、かわいい一面とか持ってるんだぜ……」...
  • 斑目と高坂
    斑目と高坂 【投稿日 2005/12/04~05】 カテゴリー-斑目せつねえ 元は違う方の投稿でしたが、それをつなげてみました。 タイトルも管理人の自前です。何かあればスレッドでお願いします。 昼休み もう部室には行かないと決めてから職場で昼食をとっている 近くのコンビニに弁当を買いに行こうとすると、会社の入り口のところにコーサカがいた 高「こんにちは」 斑「あ、あれ、コーサカ? どしたの?」 高「ちょっとお時間いいですか?」 公園のベンチ 高「最近、部室に来なくなったらしいですね」 斑「あ、ああうんそうね いやー、いつまでも寄生してるわけにゃいかんだろ んで用はなに?」 高「……咲ちゃんのことですが」 斑「(ギクッ!) う、うん」 高「斑目さん……咲ちゃんに告白したんですよね」 斑「(キタ━━━━!!) あ、ああ、アレ?...
  • スケッチブック
    スケッチブック 【投稿日 2006/07/29】 カテゴリー-笹荻  真っ暗な夜空に、冷たい風が吹いている。澄み切った空気の層の向こうに、こぼれ落ちてきそうな満天の星。  12月28日の夜……正確に言えば、日付はすでに29日に変わっている。年末間近の冬の夜。荻上千佳は、一人ベッドの上で煩悶していた。 「……ダメだ。眠れねー」  エアコンのないベッドルームだが、着なれたフリースのジャージに厚い布団をかぶっているので寒さは感じない。むしろ体は汗ば んでいるくらいだ。彼女の眠れない原因は、隣の部屋にいる人物……笹原完士だ。 「笹原さん……大丈夫だろか。けっこう飲んでたみたいだけど」  ベッドから起きあがり、布団を払いのけた。さっきのやり取りを思い出す。 『ソファで寝るなんてダメですよ、疲れちゃいます。狭いですけど、一緒にベッド使いませんか?』 『ありがとう、でも今夜はまずいよ...
  • Way to you
    Way to you 【投稿日 2007/09/27】 カテゴリー-斑目せつねえ 「うー、飲みすぎたぜ」  斑目晴信は深夜の住宅街を、ふらふらと歩いていた。  今日は同人誌即売会に顔を出したあと、高柳と朽木の3人で痛飲して帰ってきたところだ。 「だいたいヤナの奴なんであんなに酒強くなってんだ。朽木くんは30分でつぶれちまうし、よくよく思い返してみればオタトークっつうより奴の仕事の愚痴ばっか聞いてたぞ、俺」  飲み会を思い出しながらぶつぶつ言う。朽木は部室に行けば会えなくもないが、友人で同期の高柳とはリアルで会うチャンスは多くなく、たまに顔を見ると確実に深酒になるのが最近のパターンだった。 「まあいいや。結構収穫もあったし、これで当分夜間の予定にはことかかねえな、性的な意味で。ひへへへ」  酔いも手伝い、下品な独り言をつぶやきながら2ブロック先のコンビニを目指す。...
  • チェーン
    チェーン 【投稿日 2006/06/17】 カテゴリー-現視研の日常  3月も2週間を過ぎようとするある晴れた火曜日。荻上千佳は現視研の部室で個人誌用のネームを 書いていた。だいぶ春らしく、暖かくなった午後。昼過ぎにはいつものように斑目がコンビニ弁当を 提げて現れ、いつものように中身のない会話をして昼飯を平らげ、会社に戻って行った。  春休みも佳境で、キャンパスに人影は見当たらない。部室までの道行きで誰にも会わなかったし、 斑目が来なければ今日は1日言葉を発せずに終わったのではないか……そんなことを考えていた頃。 部室のドアノブが遠慮がちに回され、鉄扉がゆっくりと開いた。  千佳が顔をめぐらすと、そこには笹原完士が立っていた。千佳を認めるとうれしそうに微笑むが、 眉間には疲れが見て取れるしスーツも皺だらけだった。 「あ、笹原さんこんにちは……なんか疲れて...
  • 妄想会長Vオギウエ
    妄想会長Vオギウエ 【投稿日 2006/06/17】 カテゴリー-現視研の日常 【2006年3月/現視研部室】 「さあ ほら」 「みなさん一度帰って着替えるんでしょう」 「ボーッとしてないで動く!」 現代視覚文化研究会5代目会長・荻上千佳の指示が飛ぶ。 賑やかに談笑しながら行動に移る仲間達。 この日、笹原完士、高坂真琴、春日部咲の3名が卒業式を迎えていた。 追い出しコンパに備えて、笹原の部屋で着替える予定だった荻上だが、皆と一緒にサークル棟を出たところで、ハッと自分の手元を見回した。 ハンドバックを部室に忘れていたのだ。 普通、そんなものを忘れるなんてありえないのだが、新会長就任で気持ちが舞い上がっていたのかと、荻上は自分を恥じた。 オロオロする彼女に、傍らの笹原が、「どうしたの?」と声を掛ける。 「ちょっと待っていて下さい。すぐ...
  • 4月号予想・その六
    その六 【投稿日 2006/02/08】 カテゴリー-4月号予想 今朝4月号予想考えてたらあることに気づいてしまた。 小説的に書くと時間かかっちゃうので要点だけ。 とおもったのに3回な分けないと送れない量に… 3月号で荻上さんが『あのとき 死んどけば良かった、死に損ねた』と なげく所ありますね? あれが伏線だとして、来月号の予想…  笹原、荻上さんちで絵をみせてもらう。予想通り笹原はそんなにひかない。予備知識あるし。 で、そこから荻上さん過去話。 「わたし、自殺しようとしたんです」 おどろく笹原。 荻上さんの話の内容: 学校の屋上から飛び降りたが、おちた所に植え込みがあり奇跡的に助かる。 しかし重症。全治数ヶ月の大怪我。 即入院。学校に行かなくてすむ嬉しさと、助かりたくなかった悔しさに苛まれる。 中島らがよく見舞いに来...
  • 斑恵物語-1-
    斑恵物語-1- 【投稿日 2006/02/19】 斑恵物語 斑目は疲労の染み込んだ体で帰路についていた。 合宿から帰って早半月。 笹原と荻上は案の定くっつき、今は宜しくやっている。 一方、社会人で彼女もいない斑目は、合宿以来、仕事仕事の単調な毎日の繰り返しであった。 斑目の職種は事務職。現場で汗を流している社員からは楽そうだと羨ましがられるのだが、 一日中椅子に座ってディスプレイを眺めているのも、結構疲れるものだ。 (ふぅ~、あー、学生にもどりてー…。てもしゃーないか…。) 今日は土曜日。ようやく一週間の仕事を終えて、明日のアキバ巡回に思いを馳せた。 しかし…、少し空しい。 (あんあ~、笹原はアキバも荻上さんと一緒にいくんだろうな~。  俺も春日部さんと同人ショップ巡りしたいよ…、ってそりゃぜってームリだな…) もう9月も終わりが近づき...
  • ヒグラシの啼く頃に
    ヒグラシの啼く頃に 【投稿日 2006/10/21】 カテゴリー-荻ちゅ関連 昔から一緒にいた私達だから、きっと分かり合えていると思っていた。 暑い夏が過ぎ、この地方の冷え込みは早く。 すでに長袖に変わった私達の制服は、その象徴でもあった。 「なぁ、中島ぁ。」 「ん?」 授業の合間に私のグループの一人であるおさげの少女は、 私に数枚のルーズリーフを渡してきた。 「これ、さ、荻上に挿絵頼もうかと思ってるんだけどぉ。」 「ふーん・・・?」 渡されたルーズリーフに興味もない私は、気のない返事をする。 この子の書く文章の稚拙さは分かっている。 いまさら読むまでもないのだ。 「・・・ほんだら、荻上にも見してみるよ。」 そういって、渡された紙束を机に押し込む。 「・・・そっか。よろしくお願いなぁ。」 その子はそろそろと自分の席に戻っ...
  • 気付いた時が恋のはじまり
    気付いた時が恋のはじまり 【投稿日 2007/01/15】 カテゴリー-笹荻 気付いた時が恋のはじまり                   ~よくある歌の一節 梅雨直前のある日の事。 大学へ向かう途中で、荻上は道路に、おそらく子供が書いたのであろう落書きを見つけた。 ○×△□。 へのへのもへじ。 何処かの誰かの顔。 デフォルメの効いた人間像。 荻上は何となく微笑ましく思いながらそれらを眺める。 ふと自分の過去を振り返る。 家の前の道路に、親に呼ばれるまで好きに書き殴っていたあの頃。 落書き以下のあの絵を誉めてくれた、父親の笑顔を思い出す。 多分あの笑顔が、荻上にとっての原点だったのかもしれない。 ふと、その脇に描かれた○の連なりに気がつく。 (ああ、今でもこの遊びはあるんだ) 好奇心と懐かしさから、荻上はそれを踏...
  • キモハラグロの城・1
    キモハラグロの城・1 【投稿日 2006/04/22】 マダラメ三世 ▼ 深夜の東京。有明のビッグサイト…。屋根からロープを吊るし、フロシキを背に抱えた男2人がスルスルと降りてくる…。 一人はやせていて、覇気のなさそうな顔に丸メガネが光っている。もう一人は後ろ髪を束ねていて、必死にロープにしがみついている。 けたたましいサイレンが鳴り響き、2人はピッタリの呼吸で足並みを揃えて全力疾走。瞬く間に逃走していった。 早朝の東京。レインボーブリッジ。東京湾港の方から昇る朝日がまぶしい。 骨董品と言っていいスバル360に2人の男が乗り、レインボーブリッジを渡っていた。助手席に座っている髪を束ねた男は、“戦利品”が詰まった風呂敷を広げた。 「……どれも発行部数の少ないレア品だぜ。作者にゃ悪いが大漁だ。そらマダラメ、同人誌のシャワーだ、ほれ!」 「ウワー、熱い熱い!...
  • 王様ゲーム~キス編~
    王様ゲーム~キス編~ 【投稿日 2007/01/29】 カテゴリー-現視研の日常 咲「あ、王様私だ。え~と、3番と5番がディープキス!」 斑「おいおい、ディープかよ!」 笹荻「「え!?」」 咲「…つまんないからヤメ」 笹荻「「なんでですか!?」」 大「そんなにしたかったんですか~?(ニヤニヤ)」 笹荻「「ちがいます!!」」 高「…夫婦って互いに似てくる、って言うよね」 大「王様わたし~!じゃあ、1番が2番とキス!」 咲「あ、私だ」 高「僕だね。それじゃあ…」 咲「ちょ、ちょっと待った、高さ…ん」 (しばらくお待ちください) 大「…長いですね」 斑「…長いな」 (まだしばらくお待ちください) 笹(…すごい) 恵(いいな~) (もうちょっとお待ちください) 高「ふう、これでいい?」 大「やりすぎです!咲さ...
  • 女性向け同人における男達の考察
    女性向け同人における男達の考察 【投稿日 2005/11/07】 カテゴリー-現視研の日常 「しかし、女っていうのは何でヤオイが好きなんだろうな?」 それは唐突な斑目の一言から始まった。 「え・・・。なんでまた。」 ちょうど、笹原は少女漫画の名作、『森と嵐の唄』を読んでいるところだった。 その内容は現在における女性オタクたちによるヤオイ、BLの源流とも呼べるものである。 女性向けではあるものの、男も読めなくはない内容ではある。 「ヤオイだけじゃなくボーイズラブっていうのもそうなんだけどよ。 なんでなんだろうなっと。」 「うーん。確かに、この漫画でもそういう描写が主ですからねえ。」 「まあ、なに、そこには俺らにはわからない何かがあるんじゃないのか?」 そこで発言をしたのは田中だった。 「田中はどうなのよ。大野さんは読んでるんだろ?そういうの。変...
  • こんな夢を見た
    こんな夢を見た 【投稿日 2006/03/04】 カテゴリー-斑目せつねえ 初斑目話。やっつけ風味。たぶんエンドレス。と、いうことで。 「♪~」 鼻歌を歌いながら斑目は現視研の部室へ向かう。手にはコンビニの弁当。いつも通りの日常…になるはずだった。 くい。 サークル棟の入り口をくぐったとき、何かにすそを引かれた。振り返る。誰も居ない。 くいくい。 また引かれる。視線を下げると、そこにはかわいらしい少女がいて、こちらを見上げている。どこか見覚えのある顔。 そしてその少女は満面の笑みを浮かべると、こう言った。 「お父さん♪」 「ちーす」 疲れきった顔の斑目が部室のドアを開ける。珍しい事にフルメンバー揃っている。 もの言いたげな視線をあえて無視して、無言のままパイプ椅子を引くと深深と腰掛ける。 「お父さん、だっこ」「はいよ」 少...
  • 彼女に幸せを
    彼女に幸せを 【投稿日 2006/03/09】 カテゴリー-荻ちゅ関連 結局私は何も手に入れられなかった。 あの男は去った。私の目論見どおり。 でも荻上は帰ってこなかった。 かつては信頼と愛情に満ちていた目にこもるのは不信とおびえ。 それはそうだろう。 彼女を裏切ったのは、彼女を利用したのは、間違いなくこの私なのだから。 あの男にした事には一片の後悔も無い。 そうされて然るべき事をあの男はやったのだ。 悔いがあるとすれば、それはあの男の器量を見誤ったこと。 秘密を自分の内に閉じ込められず、無様にも親にすがりつき、逃げ出してしまった小さな男。 そして問題を内輪で片付けられず、公にしてしまうその親。 よく出来た親子と言うべきだろう。 彼女には一片の非もない。道具に非などあるわけが無い。 責められるべきは私。 だけど名乗り出...
  • 空と雲
    空と雲 【投稿日 2006/08/24】 カテゴリー-その他 今日はすごくいい天気で嬉しいなあ。 朝起きた直後は、ウチで昨日の格ゲーの続きをしたいなと思ってたんだけど、 (ふと思いついた連携技をためしてみたくなったから) 咲ちゃんに「外へいこうよーーー!ていうか朝からゲームはやめよう。マジで。ホント。おねがい」 って泣きつかれたので、こうして外に出てきたんだ。 で、改めて、今日は外に出て良かったと思ったんだ。すごく気持ちいいから。 ふわふわの形のいい雲が空にたくさん浮かんでる。 全く雲のない快晴より、僕はこういう空のほうが好きだなあ。 僕が空を眺めていると、咲ちゃんは「どーしたの?」と不思議そうに聞いた。 「うん、今日はいい天気だなあーと思って」 僕がそう言うと、「そうだねー。昨日は雨降ったじゃん。雨だと靴が濡れるからヤなんだよね」と...
  • 人魚姫
    人魚姫 【投稿日 2005/10/27】 カテゴリー-童話パロ 第一幕 むかしむかしあるところに荻上という名のとても可愛らしい人魚のお姫様がおりました。 あるとき嵐が起こり、人間の船が難破して二人の男が海に投げ出されてしまいました。 荻上は可哀想に思って、二人を岸まで運びました。見ると若い男です。荻上はいけない妄想に囚われてちょっとおちゃめないたずらをして去りました。気を失っていた二人は目を覚ましました。 笹「うわっ、侍従長!なんで俺の股間に顔をうずめてるんだ!」 斑「王子こそ私のネクタイで首をしめようとなさってるじゃありませんか!」 二人はギャーギャー騒ぎながらも命が助かったことを喜びました。 荻上は遠目にその様子をうかがい、クスクス笑いながらワープしてました。 しばらくたち、荻上は王子と呼ばれている男の事が忘れられなくなっているのに気づきました。でも...
  • 巫女神楽
    巫女神楽 【投稿日 2005/12/07】 カテゴリー-笹荻 管理人注:これは「笹荻の帰郷」のサイドストーリーとなります。 そちらを読まれてからのほうが楽しめると思いますよ。 昼近くになった頃、伯父が荻上を呼び止めた。 伯父「お疲れさん、そろそろ交代のバイトが来るはずだからお昼にしなさい」 荻「ええ、わかりました」 伯父「どうだね、千佳、久しぶりにわしに巫女神楽見せてくれんかね?」 荻「えっ、久しぶりだし、自信無いから、嫌です!」 笹「えっ、荻上さん、巫女神楽って舞でしょ!踊れるんだ!すごい!」 荻「むっ昔少し教えてもらっただけです!」 伯父「ケホケホ、めったに帰ってこんのじゃろ?老い先短いわしに酷い仕打 ちじゃの、この先、いつお前の姿を見れるか・・・頼むよ、千佳・・・」 荻「ええ・・・伯父さんがそこまで言うなら・・・」 渋...
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