げんしけんSSスレまとめサイト内検索 / 「11人いる!後編」で検索した結果

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  • 11人いる!後編
    11人いる!後編 【投稿日 2006/02/19】 ・・・いる!シリーズ 荻上さんは改めて目の前のひょろ長い男を見た。 2年前に出会った時は意味不明のウザオタでしかなかった男が、いつの間にか彼なりにいろいろ考えながら自分の人生を歩み始めている。 そんなクッチーを見てて、荻上さんは不意に悟った。 『朽木先輩は、もう1人の私なんだ』 考えてみれば2人は似たもの同士だ。 2人とも他人とのコミュニケーション能力に難があった為に、別のサークルを追われて現視研にやって来た。 たまたまクッチーはでかくてウザい男だった為に厳しく躾けられつつも放置され、自分は見た目も中身も幼かった為に構われ甘やかされただけだ。 対応の違いはあっても、2人とも厄介者だったことには変わりない。 その2人の厄介者が今では、それぞれの人生を模索し始めている。 そんなことを考えている内に...
  • 11人いる!
    ...んし」 11人いる!後編
  • ・・・いる!シリーズ
    ・・・いる!シリーズ 【投稿日 2006/08/14~】 カテゴリー-現視研の日常 11人いる! 17人いる! 26人いる! 30人いる!
  • 17人いる!
    17人いる! 【投稿日 2006/08/14】 ・・・いる!シリーズ 注:データ量の関係でニ分割しています 前作「11人いる!」のオリジナル設定等のまとめ ①今年の新1年生は、男子5人女子6人の計11人です  (しかも9月にはスー&アンジェラも合流する予定) ②諸々の事情で卒業生たちは以前より顔を出すようになり、それもあって部室が手狭になったので、サークル棟の屋上にプレハブ製の部室を新設しました          ③斑目は相変わらず部室に昼飯食いに来てますが、4月以降は外回りの仕事も手伝っている(その為に普通免許取りました)ので、昼休み以外の時間帯にも時々部室に来ます ④作業着姿でガリガリでメガネで甲高い声でテンションの高い喋り方なので、斑目は1年生女子からシゲさんと呼ばれています ⑤クッチーは去年の秋頃から空手を習っています ⑥諸々の事情で、クッチ...
  • 30人いる!
    30人いる! 【投稿日 2007/07/16】 ・・・いる!シリーズ 西暦2006年、一時は存亡の危機に立たされた荻上新会長政権下の椎応大学現代視覚文化研究会は、11人もの新入会員を迎え見事に復活した。 会員激増に伴なう部室の移転、親睦を図る為の海水浴、そして夏コミでの同人誌販売に3日間日替わりのコスプレと、数々のイベントを消化しつつ進み続ける新生現視研。 現在の次なる攻撃目標は学祭だ。 スーがクルルのコスを希望したことから始まって、話はケロロ小隊コス、そして夏コミで使ったベムとアルの着ぐるみコスも交えた「ウルトラファイト」風映画制作へと発展。 果たして現視研の映画制作は成功するのか? どうなる現視研! どうする荻上会長! 現視研の明後日はどっちだ! 主なオリジナル設定 荻上会長政権下での新1年生は11人で、さらに秋からはスーとアンジェラも加わ...
  • 30人いる!その11
    30人いる!その11 【投稿日 2007/09/24】 ・・・いる!シリーズ 第8章 笹原恵子の休息 笹原は疲れて果てていた。 同じ派遣会社の編集者が過労で倒れ、本来の担当以外に新たに2人の漫画家の担当を臨時で兼任することになった。 それに加えて、本来担当していた3人の漫画家たちは、各々困ったちゃんと化していた。 A先生は、本格的に新連載の準備にかかっていた。 機銃掃射のように次々とネームを上げ、同時に上機嫌になったA先生は、毎日のように笹原に夕食を奢ってくれるのだが、これがありがた迷惑だった。 A先生が連れて行ってくれる夕食とは、完全に酒席とワンセットであり、しかも彼の旧友である裏社会の住人たちが同席することが多かった。 異常な量の酒を勧められる一方でその筋の客人に気を使う、そんな酒席での笹原は、まるで力道山の付き人をしてた当時のアントニオ猪木のよう...
  • 26人いる!
    26人いる! 【投稿日 2006/11/12】 ・・・いる!シリーズ この話を初めて読む方の為に、オリジナル設定等のまとめ ①今年の新1年生は、男子5人女子6人の計11人、さらに秋にはスー&アンジェラも合流します ②部室が手狭になったので、サークル棟の屋上にプレハブ製の部室を新設しました          ③斑目は相変わらず部室に昼飯食いに来てますが、4月以降は外回りの仕事も手伝っているので、昼休み以外の時間帯にも時々部室に来ます ④斑目は1年生女子からシゲさんと呼ばれています ⑤クッチーは去年の秋頃から空手を習っています ⑥諸々の事情で、クッチーは児童文学研究会にも掛け持ちで入会してます 児文研会長の勧めにより、普段は大人しくなりましたが、イベントになると必要以上に大騒ぎします   ⑦荻上会長は巷談社主催の春夏秋冬賞という漫画コンクールに応募して審査員...
  • 30人いる!その3
    30人いる!その3 【投稿日 2007/07/29】 ・・・いる!シリーズ 第2章 笹原恵子の宣言 「無理無理無理!そんなのぜってえ無理だって!あっそうだ、くじ引きもう1回やり直そう!なっ!」 案の定、恵子は駄々をこねた。 どこからともなく取り出した算盤を机に叩きつけつつ、台場は言い放った。 「くじ引きに2度目はありません!」 『うわあ、晴海のやつ目がマジだ…』 たじろぎつつも、恵子はさらに反論を重ねる。 「なあ、お前ら冷静に考えてみろよ。あたしゃお前らと違ってオタクじゃないし、映画なんて作ったこと無いし、それ以前に昔から映画なんてあんまし見てないし」 国松「大丈夫ですよ、恵子先輩。全員映画作りは初めてですし」 藪崎「千里、それフォローなってへんで」 国松「それに映画作りの基礎なら、私がお教えしますよ。どのみち今日はその積もりで、映画の作り...
  • 30人いる!その4
    30人いる!その4 【投稿日 2007/08/05】 ・・・いる!シリーズ 第3章 笹原恵子の特訓 テレビの画面には、モノクロで東宝のマークが映っていた。 恵子「おい、テレビ故障か?白黒じゃねえか」 国松「白黒ですよ。何しろ半世紀以上前の作品ですから」 恵子「…何を見せる気だよ?」 国松「ほら、タイトル出ますよ」 先ず「賛助 海上保安庁」と字幕スーパーが出た。 続いて何かがきしむような生き物の咆哮と共に音楽が始まる。 伊福部昭作曲の有名な旋律に乗って、タイトルの文字が出た。 一同「ゴジラ?!」 国松「そう、昭和29年封切りの第1作目!」 「やれやれ、すっかり昼飯が遅くなっちまったな」 例によって斑目は、弁当を持って部室にやって来た。 「今日は誰か居るかな?まあ夏コミ済んだとこだから、誰も居ないかもな」 部室の中から物音...
  • 30人いる!その13
    30人いる!その13 【投稿日 2007/10/08】 ・・・いる!シリーズ 第9章 笹原恵子の発動 夕刻、笹原は部室を後にした。 その後はB先生の入院する病院を訪ね、A先生との打ち合わせと夕食を済ませて、笹原は帰宅した。 A先生との夕食は、当然浴びるように酒を飲むことがワンセットになっていたが、この頃には笹原もすっかり慣れてしまい、普通のほろ酔い加減で帰って来れた。 「そう言えば、恵子から連絡無かったな。まだ寝てるかな?」 アパートの前に着くと、笹原の部屋の灯りは点いていた。 「どうやら起きたようだな」 部屋に入ると、恵子は体育座りの体勢で、膝を抱えて座っていた。 足元には、現視研の映画の台本が広げられていた。 「やっと起きたか。ん?恵子?」 恵子は微かに震えていた。 顔は青ざめて、大量の汗をかいていた。 「ああアニキか、お...
  • 30人いる!その6
    30人いる!その6 【投稿日 2007/08/19】 ・・・いる!シリーズ 第5章 笹原恵子の覚醒 ゴジラが今日(厳密には2日に渡っているが)7回目の白骨化をして海に沈む頃、50レス近くにも及んだ恵子の長い長い回想は終わった。 とは言っても、7回目のゴジラを見ていなかった訳では無い。 さすがにうんざりして多少よそ見をしつつも、何故か画面から完全に目を外すことは出来なかった。 それは必ずしも義務感だけでは無かった。 かと言って、この歳になっていきなり特撮に目覚めてハマったという訳でも無い。 自分自身でも分からない「何か」に引き寄せられるように、恵子は見続けていた。 一方外人コンビは時差ボケのせいもあってか、さすがにウトウトとし始めた。 2人ほどでは無いが、国松も眠そうだ。 眠そうながらも押入れから予備の布団を出して敷く。 「はいはい、スーちゃ...
  • 17人いる!(後編)
    17人いる!(後編) 【投稿日 2006/08/14】 ・・・いる!シリーズ 荻上「どしたの?随分疲れてるみたいだけど」 神田「みたいじゃなくて、ほんとに泳ぎ疲れました」 台場「蛇衣子とマリア、メチャメチャ速いんですよ、泳ぐの」 荻上「(意外そうに)へー」 ソフト出身で怪力の巴の力泳はともかく、肥満体の豪田が速いのは意外に思えた。 でもよく考えれば、全身を脂肪というフロートで覆われたその体は浮力の塊だ。 そうなると腕力と脚力(両方ともかなりの怪力だ)の殆どが推進力に使えるのだから、速いのも道理だ。 国松「ほんと速かったですよ、豪田さん。まるでツインテールみたい」 一同「ツインテール?」 日垣「国松さん、今時ツインテールって言うと、女の子の髪型の方だと思われちゃうよ」 荻上「それ以外のツインテールってあるの?」 日垣の説明によると、この場合のツ...
  • 26人いる! その5
    26人いる!その5 【投稿日 2006/12/03】 ・・・いる!シリーズ 春日部「『何ちゅう日本語だ???』あんたたち、日本語喋れるようになったんだな…」 笹原「久しぶり、来てたんだ。今日はどうしたの?」 さすがに春日部さんが本格的にオタク道に目覚めて、自主的に来たとは思えなかった。 春日部「高坂がさあ、企業ブースとかいうのに出品するんで、初日と2日目の2日間ここに泊り込むから、着替えと食事の差し入れよ」 笹原「大変だね」 朽木「まるで刑事の妻ですな」 春日部「よしてよ縁起でもない」 荻上「あの、お店の方は?」 春日部「お盆は世間並みに休むわよ。都心部の服屋でお盆に店開けてても、人件費食うだけだしね…」 笹原は春日部さんの表情に微かな翳りを感じ、思わず尋ねる。 笹原「何かあったの?」 しばしの沈黙の後、春日部さんは事情を語り始めた。 ...
  • 26人いる! その3
    26人いる!その3 【投稿日 2006/12/03】 ・・・いる!シリーズ 2006年の夏コミ初日。 現視研と「やぶへび」の面々は上野から始発に乗り、ビッグサイトに着いた。 とりあえず1度、全員で一般参加の行列に並ぶ。 一行は、いろんな意味で周囲の目を引いていた。 主な理由は三つあった。 一つ目は人数だ。 コミフェス参加サークルで、大手を除けば総勢22人という人数は、かなりの大人数の部類に入る。 二つ目はメンバーの外見だ。 先ず目を引くのが、巨乳とロリロリの金髪外人女性コンビだ。 あとのメンバーも、巨乳の女性が2人、身長180台のノッポが2人、肥満体の女性が2人、そしてロリ顔ロリ体型の女子たち(しかも1人は筆頭)等、多士済々な面々だ。 そして三つ目は、彼らの尋常ではない荷物の量だった。 多くの者のリュックは通常の物より大型で、しかも今から買い...
  • 30人いる!その7
    30人いる!その7 【投稿日 2007/09/02】 ・・・いる!シリーズ 第6章 笹原恵子の采配 有吉「えーでは第3回 現視研で映画作ろうぜ会議を始めます!」 朽木「それはいいんだけど、何でここでやるのかのう?」 クッチーが素朴な疑問をぶつけるのも無理は無かった。 3日後の制作会議の会場、それは部室ではなく国松の部屋だったからだ。 ちなみに今回の制作会議、部室で原稿執筆中の藪崎さんと加藤さん、前回の会議の翌日帰国した外人コンビ、そして今日合流したクッチー以外のメンバーは前回同様だ。 国松「恵子先輩が、ケロロ軍曹のビデオをギリギリまで見たいって仰ったからですよ」 その言葉通り、恵子はまだビデオ再生中のテレビの前から離れなかった。 朽木「監督の命令とあらばやむを得ませんな」 体育会系体質のクッチーはあっさり納得した。 神田「それよりクッチー先...
  • 26人いる! その6
    26人いる!その6 【投稿日 2006/12/03】 ・・・いる!シリーズ 恵子の言う通り、コスプレ広場はややこしいことになっていた。 いや正確には、ややこしいと言うより何ともシュールな光景になっていた。 肩の露出した紫のロングドレスにマントという格好のベラ役の大野さん、赤いシャツに赤いズボンという格好のベロ役の荻上会長、そして普段通りの格好のカメラを抱えた田中。 その3人が、セーラー服姿の国松に怒鳴られて平身低頭しているのだ。 国松は髪に、ややオレンジがかった黄色のリボンを鉢巻きのように巻いていた。 しかもご丁寧に、セーラー服には「団長」の腕章が付いていた。 つまり思い切りハルヒコスなのだ。 コスプレ広場で騒ぎが起こっていた頃、現視研の売り場では相変わらず同人誌鑑賞会が続 いていた。 途中からアンジェラとスーも加わっていた。 豪田「男性向...
  • 30人いる!その14
    30人いる!その14 【投稿日 2007/10/14】 ・・・いる!シリーズ 長き眠りの間に脳内の情報が整理されたせいか、久々の制作会議で恵子は次々と活発にアイディアを提案して行った。 「それとさあこの話、仮にもケロロが主人公なんだろ?にしちゃあケロロの出番少なくねえか?」 ハッとなる一同。 伊藤「言われてみれば、そうですニャー…」 恵子「そこでだ、ケロロにも派手な見せ場作ってやろうと思うんだ」 一同「見せ場?」 ちょっと嫌な予感がする一同。 恵子「ケロロと言えば、やっぱバナナだろ?ベムって錬金術で何でも作れるんだから、ケロロ倒す時にバナナの皮出して、ケロロがコケに走る、それでいいんじゃない?」 一瞬凍結する一同。 恵子「どうよ?」 一同『バナナキター!』 国松「(小声で)良かったですね会長、特訓がムダにならなくて」 荻上「(小声でケロロ...
  • 30人いる!その15
    30人いる!その15 【投稿日 2007/10/21】 ・・・いる!シリーズ 「でもそれにしても、これだけケロロ小隊がでかいと、撮り方に工夫が要りますね」 浅田が口を開いた。 恵子「て言うと?」 まだ着ぐるみのマスクを被った状態の3人に、スッと近付いて隣に立つ浅田。 浅田「俺、有吉と身長同じぐらいですけど、この通り小隊の面々とあんまし変わりません」 浅田たちに注目する一同。 確かに身長170センチの浅田とケロン人たちの身長は、あまり変わらないように見える。 恵子「確かにそうだな」 浅田「ケロン人って設定上は人間の3分の1ぐらい(55,555センチ)です。まあそれを実写で完全に再現するのは無理ですけど、少なくとも人間より小さく見えないとまずいです」 恵子「じゃあどうしよう?」 浅田「まず基本的にケロン人と地球人のツーショットはなるべく避けることです...
  • 26人いる! その9
    26人いる!その9 【投稿日 2007/01/14】 ・・・いる!シリーズ 2006年夏コミ3日目、最終日。 今日も現視研の面々は、椎応大学の最寄の駅から始発に乗った。 ちなみに「やぶへび」の面々は、今日は漫研男子の出品があるので、そちらの方に行っている。 あと恵子は昨日友人の家に泊まって寝過ごしたので、後で顔を出すとのことだった。 今日は男性向け中心の出品だ。 だから1年男子は、かなり意気込んでいる。 一方1年女子は、午前中は男子たちの分担購入を手伝い、午後からは全員コスプレに参加する。 分担購入の手伝いは、1日目に売り子で頑張ってもらったお礼の意味もあってのことだ。 もっとも元来現視研の女子会員には、最終日に男子の分担購入を手伝う習わしがあった。 (まあ習わしと言っても、ここ4年ほどの話ではあるが) それを上の誰かが言うまでも無く、1年女子の...
  • 30人いる!その10
    30人いる!その10 【投稿日 2007/09/17】 ・・・いる!シリーズ サークル棟に向かう途中、久我山は柔道場の前を通り掛かった。 この大学の柔道場は、通路側に大きな窓(人が出入り出来る大きさで、下辺は床に付いてるから、ガラス戸と言うべきか)がある。 稽古中にぶつかって破損するのを防ぐ為か、内側には雨戸のような鉄格子の扉があり、外から見ると金網デスマッチのような格好になる。 そういう立地のせいか、特にスター選手が居る訳でも強豪校でも無いのに、稽古中の柔道場の前には見物人がよく居た。 初心者の柔道部員の中には、かつてその見物人だった者もけっこう居て、この立地は地道に柔道部存続に貢献していた。 久我山は道場の中で動く人影をチラリと見て、ふと足を止めた。 「あれっ?みょっ妙な時間に稽古やってるな」 久我山の記憶では、椎応の柔道部は朝と夕方に全体での練習...
  • 26人いる! その4
    26人いる!その4 【投稿日 2006/12/03】 ・・・いる!シリーズ 現視研の売り場を出る直前、神田が思い出したように言った。 神田「あっ、それからこれ、会長からのアドバイスなんだけど、売り子2人の内の1人はなるべく浅田君か有吉君にしてって」 浅田「そりゃまた何で?」 神田「何でもサブリミナル効果があるんだって。売り上げを伸ばす」 男子一同「???」 有吉「でも、どのみち僕は今から着替えに行くし、浅田君は神田さんの同人誌運ぶし…」 伊藤「なるべく早く帰って来てニャー」 有吉「それしかなさそうだな。じゃあ後頼むね」 神田「じゃあ私たちも行こうか」 岸野「そんじゃあ行って来るから、店番頼むね」 こうして売り場には、猫耳伊藤と長身の日垣という珍コンビが残った。 日垣「ところで伊藤君、何で会長は有吉君か浅田君が売り場に残るように言ったんだろ?」...
  • 30人いる!その9
    30人いる!その9 【投稿日 2007/09/09】 ・・・いる!シリーズ 第7章 笹原恵子の周囲 その後、その他の細かいスタッフの担当を決めて、3回目(?)の制作会議は閉会した。 現時点で決まったスタッフとキャストは、次の通りであった。 スタッフ 制作総指揮    荻上(まあ一応責任者ということで) プロデューサー  台場 脚本       伊藤 助監督(チーフ) 伊藤 撮影       浅田・岸野 ロケハン     浅田・岸野 編集       浅田・岸野 光学合成(?)  台場 照明       豪田 録音       巴・沢田 美術       豪田 記録       神田 スケジュール管理 神田 着ぐるみ造形   国松・日垣 衣装       国松・日垣  小道具      日垣 擬闘   ...
  • 30人いる!その8
    30人いる!その8 【投稿日 2007/09/02】 ・・・いる!シリーズ 恵子「そんじゃあ配役決めようか?」 伊藤「着ぐるみの人以外は、冬樹、夏美、それにモアちゃんだニャー」 男性会員たちを見渡す恵子。 恵子「うーん、お前ら不細工じゃないけど、イケメンや美形もいねえな。うーんと…」 その時、豪田の頭の中でピンッという音が鳴った。 そしてズンズンと有吉に近付く。 有吉「えっ?」 豪田は有吉から眼鏡を外した。 有吉「ちょっ、ちょっと、返してよ」 有吉を凝視する一同。 イケメンや美形とまでは行かないが、割と知的で整った顔立ちだった。 沢田「こ、これは?」 巴「行ける!」 恵子「おしっ、有吉、お前冬樹やれ!」 有吉「ぼっ、僕ですか?」 巴「監督命令となれば、しょうがないわね」 有吉「(マジ顔で)分かりました、監督。(情けない顔に...
  • 26人いる! その8
    26人いる!その8 【投稿日 2006/12/18】 ・・・いる!シリーズ 藪崎「あかん、悪い子やないのは分かんねんけど、この子の話には付き合い切れんわ」 日垣が国松を呼びに来た時、正直言って藪崎さんはホッとしていた。 そしてコスプレ中の他の現視研メンバーを見渡し、突如動きを止める。 藪崎「なあオギー、あの人誰や?」 あの人とは、ヒューズコスの斑目だった。 荻上「ああ、OBの斑目さん…ヤブ、どしたの?」 藪崎さんの目がハート型になっていた。 荻上「あの、ヤブ?」 藪崎「直球ど真ん中や!」 荻上「えっ?」 藪崎「いやーこんな近くに理想のメガネ君が居るとは気付かなんだ、盲点やったわ」 フラフラと斑目の方に近付く藪崎さん。 だがそこへ猛スピードで接近する影があった。 アンジェラだ。 アンジェラが一直線に斑目に突進する。 藪崎「何や?...
  • 26人いる! その7
    26人いる!その7 【投稿日 2006/12/17】 ・・・いる!シリーズ 2006年夏コミ2日目。 現視研一行は椎応大学の最寄の駅から始発でやって来た。 今日は「やぶへび」の面々は漫研の会員たちと行動するので居ない。 女子会員たちは初日でお目当ての大半をゲットしたので、2日目は軽く巡回する程度で、さほど熱心に買い物する積りは無い。 男子会員たちも、本番の男性向け中心は3日目なので、2日目は軽く流す積りだ。 ただ1人目を爛々と光らせているのは国松だ。 特撮命の国松にとっては、特撮ネタの出てくる2日目こそがメインだからだ。 昨日急遽、会員たちの昼食と飲料水を管理するマネージャー役を買って出たので、国松もある程度大荷物になるはずだったが、そういう理由で国松の分は日垣と巴と台場が持った。 巴と台場はカートに括り付けたクーラーボックスを持ち、日垣は昨日より...
  • 30人いる!その5
    30人いる!その5 【投稿日 2007/08/15】 ・・・いる!シリーズ 第4章 笹原恵子の合宿 国松「岸野君、このビデオカメラってデジタルだよね?」 岸野「そうだよ。買った時で発売から3年ぐらいだから、当時としては新型の部類に入ると思うよ」 日垣「買ったのが3年前だから、6年前発売の品か。それにしちゃでか過ぎるんじゃ…」 岸野「そうか?昔、親戚の叔父さんがVHSのビデオのカメラ持ってたの見たことあるけど、あれに比べりゃかなりコンパクトになってるぞ」 国松「VHSって…」 日垣「そりゃあれは、カメラと別に小さいビデオデッキがある代物だからな…」 一同がカメラの大きさを話題にする中、別な観点から食い付いた者が居た。 「AG-DVX100じゃねえか、それ!」 大声を上げたのは浅田だった。 何時に無く目が輝いている。 国松「浅田君、知ってる...
  • 30人いる!その12
    30人いる!その12 【投稿日 2007/09/30】 ・・・いる!シリーズ 結局笹原は、その日はほぼ丸1日寝て休みを潰し、翌日も殆どの時間を荻ルームで過ごした。 その間何度か自室にも戻ったが、恵子は眠ったままだった。 翌々日の朝、出勤の準備の為に自室に戻った。 恵子はまだ眠っていた。 一昨日自室を脱出した際と、状況は殆ど変わっていない。 つまり恵子はあれから丸2日寝ていたようだ。 その寝顔を見ている内に、彼女がここまで頑張って作ろうとする映画がどのように作られているのか、現場に見に行ってみたいと思った。 荻上会長からいろいろと話は聞いていたが、直に見てみたくなったのだ。 幸い今日は午後からC先生宅に行く予定だから、帰りに部室に寄ることにする。 昼過ぎ、笹原はC先生に会ってネームのチェックを終えた後、部室にやって来た。 屋上に来てみると、あ...
  • 30人いる!その2
    30人いる!その2 【投稿日 2007/07/22】 ・・・いる!シリーズ 第1章 笹原恵子の回想 夏コミが終わって数日後のある日の昼下がり、現視研の部室では学祭で上映する映画の製作会議が開かれた。 参加者は、遅れて来ると連絡のあった浅田を除く1年生10人と荻上会長、「やぶへび」の3人娘、そして夏コミ翌日に一旦アメリカに帰ったはずのスーとアンジェラだった。 ちなみに恵子は例によって遅刻、クッチーは就職活動、大野さんは諸事情により後述する。 実はスーとアンジェラ、夏コミの前日に来日した際に、大野さんがアパートを紹介してもらった不動産屋を訪ね、秋から暮らすアパートの物件を探してもらっていた。 だが彼女たちの提示する条件を満たす物件は、その日は見つからなかった。 彼女たちの条件とは、2DK以上の間取りで、その2つの部屋が鍵のかけられる完全な個室であり、なおかつ1...
  • 26人いる!その2
    26人いる!その2 【投稿日 2006/11/12】 ・・・いる!シリーズ 有吉「僕が編集でいいかな?」 豪田「自分がメインで描きたくないの?」 有吉「何と言っても時間が無いから効率最優先にすべきだと思うし、サークル参加なんだからみんなの総力で本作りたいんだ」 豪田「まあ確かに、同人誌って本来そういうもんだし」 有吉「それに女性向けで18禁なら、やっぱり妄想力こそが作品を作る原動力だよ。僕が理屈で話書いてもいいんだけど、それじゃ妄想力半減でしょ?」 豪田「そうねえ…みんなもそれでいい?」 一同「さんせーい」 有吉「まずプロットは台場さん。みんなの中で、1番ヤオイ関係の知識と経験と情報量は豊富みたいだからね」 台場「問題は組み合わせだけね。キョンが攻めか古泉が攻めかの二者択一かあ…」 「リバ可や!」 突如大声の関西弁が轟く。 漫研会員であり、サ...
  • 26人いる! その10
    26人いる!その10 【投稿日 2007/01/14】 ・・・いる!シリーズ みんなが驚くのも無理は無かった。 豪田は可愛くなっていた。 普段の5割増しぐらいで可愛くなっていた。 気のせいか体も若干細くなっていた。 台場「どっ、どうしたの蛇衣子?」 豪田「まあ、一応ネットアイドルって役どころだから、ちょっとメイクに力入れたのよ」 沢田「どういうメイクしたら、そこまで変わるのよ…(冷や汗)」 神田「蛇衣子かーわいー」 豪田「それより千里、この暑いのにコンクリートの上で裸足はやり過ぎじゃない?」 国松「ヨク見ルネ(片足を挙げる)」 豪田「地下足袋?」 国松「田中サンガ作ッテクレタ、地下足袋べーすノ裸足風靴ネ」 豪田「さすがだ、田中さん…」 巴「て言うか千里、片仮名で喋ってるし…」 神田「役作りですね。マリアは役作りは何かしてないの?」...
  • げんしけん近未来
    げんしけん近未来 【投稿日 2006/02/11】 カテゴリー-現視研の日常 2007年春―――― 新入生・山田麻耶(やまだまや)は戸惑いつつも意気込んでいた。 ある種のサークルに入ると決意していたからである…。 『サークル入会の手引き』に載っていた一枚のイラスト。それに惹かれた麻耶は、 勇気を振り絞って、そのサークルの部室へ見学に訪れたのであった。 サークル名は「現代視覚文化研究会」――――。 しばらくの間、黙って会員達の談笑を聞いていた。 しかしやがて会員達は、トイレに行くとか用事があるとか言って出て行ってしまい、 部室には彼女ともう1人、一年生らしい女の子の二人きりになってしまった。 ??「2人だけになっちゃったね、山田さん」 山田「は、はい…えと…」 ??「あたしは北川ってんだ。よろしく!入会したのは昨日だけどね」 ...
  • ラジヲのお時間【文月】
    ラジヲのお時間【文月】【投稿日 2006/04/11】 ラジヲのお時間 ~BGM・『曜湖・鳴雪のげんしけんラジヲ!』テーマソング~ ~FO~ 「どうも~、いつ誰が聞いてるか分からないげんしけんのネットラジオをお聞きの方、  今日も私、神無月曜湖と!」 「・・・於木野な・・・」 「聞こえませんよ!大きな声で言ってください!!」 「於木野鳴雪でお送りします!!」 ~BGM・完全にFO~ 「皆さん、こんばんは~、こんにちは~、おはようございます~。」 「こんばんは・・・。こんにちは・・・。おはようございます・・・。」 「ずいぶんと暑くなって、夏になってきたな~という今日この頃、皆さんは  いかがお過ごしですか?私はかわいい夏服が見つかって、少しワクワクしてます!  夏コミまでも後一月、といったところ。  ...
  • アンジェラ(後編)
    アンジェラ(後編) 【投稿日 2006/08/06】 カテゴリー-斑目せつねえ 『……………何で俺はこんな所にいる!!!』 とりあえず叫んだ。個室の中で。 『アハハ、このベッド回るんだって。アハハハハ!!!』 アンジェラは上機嫌でベットをぐるぐる回している。 『アハハ、ちょっと目が回っちゃったわー』 『…そりゃあんだけ回したらな………』 この事態に頭がついていかない。とりあえず備え付けの小さいソファに座り込んだ。 『…で、その…あの…何でこんな所に?』 『そうそう、鏡のある所に来るのが目的だったんだわ』 『…………………鏡?』 アンジェラが壁の取っ手をガラガラと引くと、横長に大きい鏡が出てきた。 ………本来アレなことをする時に使うものらしい。 『ホラ、この鏡のところまで来て』 『………………………』 よく...
  • カテゴリー:現視研の日常
    カテゴリー 現視研の日常 笹原兄妹 大野VS朽木 女性向け同人における男達の考察 キミハイキノコルコトガデキルカ 残暑のひとコマ 新年サークル始動 現視研の秘密 疑惑の大野さん 会いたくて 会いたくて-おまけ- 決戦はコスプレ げんしけん近未来 ・・・いる!シリーズ 君という花 荻上さん最強伝説 せんこくげんしけん 高×笹 G 歪んだ愛 百合の花が咲く 転落人生 サークル棟の怪談 ラジヲのお時間 ミカンズのテーマ BLUE MONDAY トライアングル 僕ハココニイル 想い 未来予想図 げんしけんの一年前 チェーン ガンバレあたし! 妄想会長Vオギウエ 愛のエプロン あのひとのとなりに げんしけんオープンキャンパス 終わらない夏 先刻現視研ZZ 『勇者の祭典』 くじびきはぁと以下略会議 がんかけ 王様ゲ...
  • アンの青春(後編)
    アンの青春(後編) 【投稿日 2006/11/18】 カテゴリー-その他 ○聖槍 二人は意を決して廃屋に侵入した。スージーが感じた気配は「それ」一匹だけのものだった。 他に仲間はいないはずである。ただ他の罠の可能性も否定できないので、 二人は緊張して周囲の様子を窺った。アタッシュケースを開いて、 アンジェラは赤外線暗視スコープを取り出して装着した。また小機銃を手早く組み立てた。 『スー!! あなたも暗視スコープを!!』 『いらない・・・。夜目は利くから・・・。』と言いながらスージーは周囲に注意を払っている。 廃棄された工場跡は広いが、どす黒い闇に覆われていてとても肉眼で見えるものではなかった。 天井の穴から僅かに差し込む月明かりだけが、漆黒の闇を切り裂くように差し込んでいる。 不意に天井から声が聞こえた。 「よう・・・。と...
  • 千佳子の覚醒(後編)
    千佳子の覚醒(後編) 【投稿日 2007/02/02】 カテゴリー-その他 ○第一幕その6 学校の外へ・・・ 斑目は用務員室に戻ると教材業者からの電話を受けた。千佳子が言っていた通り、発注をミスしたとの 連絡であった。ここまでは「予知」の通り。さてこれからどうする? ノートパソコンにメールが届いていた。アンからだった。テレビ電話を繋ぐとアンが起きていた。 斑目『そっちって夜中の三時じゃないのか?寝てないの?』 アンジェラ『ええ、たまった仕事があるから気にしないで』 (・・・嘘だな。すまん・・・。いっそ再会した時になじり倒してくれた方が良かったよ・・・。) 斑目はアンジェラに千佳子の様子を伝えて意見を聞いた。 アンジェラ『うーん、分からない。夢の出来事というのはレム睡眠時の短時間の間に見るものなの。 普通の夢は支離滅裂なん...
  • 卒業式前日・後編
    卒業式前日・後編 【投稿日 2006/02/16】 卒業式シリーズ  コン、コン。 「入るよー」 春日部さんの声だ。 ガチャリ。ドアが開き、笑顔で春日部さんが入ってくる。 「高坂待ったー?あれ、斑目?久しぶり。アンタまだ部室来てたの?」 「あ…ああ、うん」 動揺を隠せない斑目。 (何じゃ、このご都合主義な展開は!?) 驚いている横で、高坂はすっと席を立ち春日部さんに向かって言う。 「咲ちゃん、僕トイレ行ってくるね。ここで待っててくれる?」 「ん?わかった。待ってる」  春日部さんと入れ替わりに部室を出る高坂。 机の上にカバンを置き、斑目の左の椅子に座る。 その間ずっと心臓バクバクの斑目。 「はー、明日で終わりだと思うと、この部屋に来れなくなるのも名残惜しい気がするね」 「………へーーー!春日部さんの口からそんな言葉...
  • 第七話・密林の戦い(後編)
    第七話・密林の戦い(後編) 【投稿日 2006/02/15】 第801小隊シリーズ 前回のあらすじ。 「敵新型兵器の行方を捜索せよ!」 指令を受けた第801小隊は、 すでに皇国軍が撤退したはずの密林を突き進む。 川のほとりで食事をし、束の間の休息を楽しむ面々。 しかし、そのとき敵の接近を告げる警報が・・・。 ゲリラ戦法を得意とする敵軍は、密林へと小隊を誘う。 先走ったササハラが一人密林へと突撃し、 システムを起動させ二機までは撃破するが、 三機目に攻撃を仕掛けたところで罠にはまる。 動かなくなった機体。迫る敵機。 「う、動け!動けーーーーーーーーーーーーーー!!」 密林に、ササハラの叫びがこだました。 ザクのヒートホークがコクピットに狙いを定める。 「うわーーーーーーーーーーー!!」 動かない機体をそれでも必死に動かそう...
  • 鬼上が来る!
    鬼上がくる! 【投稿日 2005/12/21】 カテゴリー-荻ちゅ関連 管理人注 この話を読む上で作者からの注が必須だと思ったので記入しときます テーマは荻上さんのトラウマ克服です。 なお、次のような前提条件で話を進めます。 ①合宿で笹原が告白し、笹荻付き合い始めてます ②時期的には秋の連休(どの連休かはあえて特定しません)直前から連休までの数日間です ③以前にどなたかが書いたSSの、笹原が荻上さんで抜いたことを全員の前でカミングアウトした設定をお借りしました ④あと東北弁には自信ないので、基本言語は標準語でお送りします 大講義室の片隅。 荻上さんの耳には講義の内容は殆ど入っていなかった。 その代わりに、先程から一枚の葉書を見つめていた。 昨日届いた往復葉書。 差出人は中学の同級生で、巻田君との仲を取り持った、あの坊主君(仮名、以...
  • 『マル。』(後編)
    『マル。』(後編) 【投稿日 2006/09/09】 カテゴリー-笹荻  **** 「……え」  こちらを見つめる目が点になる。己の耳を疑っているのがあからさまで、笑いをこらえるのに苦労する。 「い……いま……」 「はい?」 「……好きって、言ってくれた?」  1年間、はぐらかし続けた言葉。ほんの2音節のこの単語を、『言わなくたってわかるでしょう?』と勿体をつけてきたこの呼びかけを、千佳は今日の日まで育ててきた。  当初は、『そう言えば私からは言ったことないな』程度の引っかかりだった。それが3ヶ月になり半年になり、いつしか我慢比べのようになった。  笹原が千佳に『好きだ』と言い、『俺のことはどう思ってるの?』と聞く。千佳が笹原に『どうして私なんか好きになったんですか?』と訊ね、笹原が答え、また『それで、荻上さんは……?』と問い返す。感情が高ぶって、自分か...
  • 第二話・最前線
    第二話・最前線 【投稿日 2006/02/05】 第801小隊シリーズ 「なに?墜落だと?」 ここは第801小隊の防衛拠点に一番近い皇国軍の基地である。 「ええ・・・。パイロットの生存も確認できません。」 「くそ!よりにもよって連盟軍のエリアに墜落するとは・・・。」 場所を確認するための大型ディスプレイを見ながら苦い表情をする女指令。 「ナカジマ大佐・・・。どうしましょうか・・・。」 「どうするもこうするもない!回収せねばならないだろう!」 「しかし、それでは連盟との衝突は免れませんが・・・。」 その提言に対してナカジマはにらみながら怒鳴る。 「そんなことはわかっている!しかし、アレを回収されるわけにはいかん!」 「ようやくきやがったか・・・。」 マダラメがそう呟くと、空には一機の輸送船。 「ようやくですな。」 クチキも苦い表...
  • 斑目&スーのステディライフ【2】
    斑目&スーのステディライフ【2】 【投稿日 2007/01/29】 斑目&スーのステディライフ 「koyuki」おまけ/斑目&スーのステディライフ(その2) 土曜日の夕方。 道端に雪の残る街並みを歩く斑目。 スージーは、斑目の少し前をヒョコヒョコとはねるように歩いている。 表情には絶対に表れないが、どうやら楽しそうだ。午後から近くの公園で、日が陰るまで雪遊びをしていたのだ。 だがもうすぐ日が暮れる。斑目は時計を気にした。 「どうする。田中ん家に電話してアパートの住所確認する?」 「………」 スージーは振り向かず、黙って斑目の前を歩いている。 「あ、そうだ」と、斑目は携帯電話を取り出した。 「昨日乗ったタクシーの中で、スーが忘れ物をして俺が預かってるってシナリオで笹原ん家に電話して……」 「………」 スージーがステップを止めて振...
  • koyuki後編
    koyuki 【投稿日 2007/01/27】 カテゴリー-斑目せつねえ とりあえずアパートに入った斑目は、スージーの体をベッドに横たえる。 相手が誰であれ、さすがに緊張する。 洗面所で、めったに替えない新しいタオルを探し出し、スージーの服についた雪の水滴を落とそうとした。 (さすがにコートは脱がしてやらないと……) ビクビクしながら、コートのボタンに手を掛けた。 平均以上の美少女が自分のベッドで酔っぱらって熟睡し、自分はその衣類を剥ぎ取ろうとしている……斑目は頭がクラクラしてきた。 (これなんてエロゲ?)(これなんてエロゲ?)(これなんてエロゲ?) 自己ツッコミが頭の中でリフレインした。 細身の体のおかげで、コートは意外と楽に脱がすことができた。中からパステル基調のシャツとカーディガンが現れ、安らかな寝顔とともに柔らかな印象を与えている。 ...
  • あのひとのとなりに
    あのひとのとなりに 【投稿日 2006/07/29】 カテゴリー-現視研の日常 「や……山田さん……やめてよ、ね?……どうして、こんな……ッ」  榎本千尋はボタンを外された胸元を押さえながら、生徒会室の中央で立ちすくんだ。廊下へのドアに立ちはだかるように予備の制服を手に持った山田薫子に、戸惑いながら話しかける。 「千尋さん、ごめんなさぁい。蓮子さまがどうしてもあなたのことを足止めしろって言うから……わたし、こう言うのよく解りませんけどぉ、こんなカッコにすれば簡単に逃げられない、って蓮子さまがぁ」  おっとりしているようで意外に素早く力強い薫子に翻弄されるうち、いつしか千尋は服を剥ぎ取られ、用意されていた女子用の制服を着せられていく。己の行動を恥じ、詫びているような物言いをしながらも彼女の動きは的確で、千尋が腕を振れば上着を奪われ、走り出そうとすればズボンを取り上げられた。さらに暴...
  • 12月号予想・その一
    その一 【投稿日 2005/10/22】 カテゴリー-12月号 「じゃあ俺、久しぶりに秋葉行くから」 就職活動の成功を報告に来た笹原は、そう言い残して部室を去っていった。 あとには4人の女たちが、残される。 「あーぁぁぁ、もう、相変わらずですねえ」 大野がじりじりとした目で、笹原のいた空間を睨んだ。 「どうして、一緒に誰か行く? とか言わないのかしら、あの人は」 「笹やんだから、ねぇ」 大野の言わんとしたことを理解した咲が苦笑する。 「え? 何? うちのサルの面白い話!?」 恵子が身を乗り出してくる。 荻上は、手にした漫画を話すことなく読み続けている。 いや、読んでなんかいない。ただページをめくっているだけ。 笹原が「いろはごっこ」を取りにこちら側へ来た時、 肌にふれる空気が熱くな...
  • 朽木 12:00
    朽木 12 00  【投稿日 2006/01/03】 げんしけん24 次の瞬間、クッチーは窓際に走った。 咲「(クッチーに抱きついて)ここは3階だー!!」 その瞬間、朽木の顔はテンパり表情から至福の表情へとゆるやかに移り変わった。 朽「お、おお~う・・・・ワタクシの背中に・・・やわらかなふくらみがの感触が・・・・(////)」 キラキラときらめく世界。すでに頭の中では2人はラブラブのカップルだった。抱き合いながら微笑みあう2人…。 脳内で「うふふふ~あははは~リーンゴーン♪(鐘)」のSEまで鳴り響く。ああ・・・・・。 だがしかし、その一言にピキッと凍りついていた咲。部室全体の雰囲気も暗転。   ド  カ  ッ 朽「ま、待っ…!!落ちる!死ぬ死ぬー!」 般若の形相で朽木をガシガシと蹴りまくる咲。 咲「お前なんて死んで詫びろ...
  • 高×笹
    高×笹 【投稿日 2006/03/07】 カテゴリー-現視研の日常 管理人注 管理用にタイトルは勝手につけさせていただきました。ご容赦。 「あれ? 今日は笹原君1人?」 「うん。荻上さんも大野さんもまだ来てないよ」  高坂が部室に入ると、そこには今日発売されたばかりの少年マガヅンを読んでいる笹原の姿があった。部室には2人だけだ。 「あ、マガヅンだ。僕、まだ読んでないんだよね。くじアン読んだ?」 「いや、まだだよ」  そう言いながら笹原がページを捲ると、お待ちかねのくじアンが始まった。 「くじアン読んだら次、読む?」 「いいよ。2人で一緒に読もう」 「え?」 「駄目かな?」 「あ、いや…いいけど…」 「よかった、早く読もうよ。続きがもう気になるんだ」  2人は、1つのマガヅンを一緒に読み始めた。高坂が読んだのを確認して、ページを捲...
  • 第六話・密林の戦い(前編)
    第六話・密林の戦い(前編) 【投稿日 2006/02/13】 第801小隊シリーズ グオォォォォォォォォォ・・・・。 時は夕方。日もそろそろ落ちかけるころ。 密林の上空を一機の大型輸送船が移動していく。 それには、第801小隊の面々が搭乗していた。 「いや~。よもや大型輸送船が来るとはな~。」 マダラメが艦長席にてふんぞり返っている。 「で、でも、じ、人員これだけで行けっていうのもなかなかね・・・。」 ドライバーを担当しているクガヤマがぼやく。 「作戦を成功させたいのか失敗させたいのかがよく分からんよ。」 丁度そこに来ていたタナカも苦言を呈する。 「軍も今宇宙宇宙で人員も裂けん、って言ってただろ~。  しょうがないだろ~、頑張るしかないだろ~。」 わざとおどける風に話すことで自身の不安も消そうとするマダラメ。 「まあ、大きな戦闘も起こ...
  • アンの青春
    アンの青春 【投稿日 2006/11/18】 カテゴリー-その他 ■セカンドジェネレーション設定■ これは絵板起源の「セカンドジェネレーション」-双子症候群-の独自設定 です。一応、「初期設定」とされるキャラクターの設定を拝借していますが、 独自に改編した部分もあります。 ここだけで完結されたバラレル設定ですので他のSS師さんたちや絵師さんた ちの設定との差異はご了承ください。 □舞台設定  げんしけん最終回から二十年後の世界の東京郊外の新興都市 □登場人物設定  旧世代の登場人物は斑目晴信、アンジェラ・バートン、スザンナ・ホプキンス のみの登場。その他メンバーは名指しも登場もしない方針。 □物語設定 物語はオムニバス形式で独立しており各自主人公が異なりますが、 前作の設定を一部引き継ぐ場合があります。一応、時...
  • 卒業式シリーズ
    卒業式シリーズ 【投稿日 2006/02/14~03/05】 カテゴリー 斑目せつねえ 卒業式前日・前編 卒業式前日・後編 卒業式当日 卒業から一週間後
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