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*ケツイ ~絆地獄たち~ 【けつい ~きずなじごくたち~】 |ジャンル|弾幕シューティング|&amazon(B001C3MKTI)|&amazon(B00BY020D0)| |対応機種|アーケード|~|~| |販売元|エイエムアイ|~|~| |開発元|ケイブ|~|~| |稼働開始日|2002年|~|~| |移植版|Xbox360&br()プレイステーション3|~|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ケイブ弾幕系STGリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1112.html]]''| #contents(fromhere) ---- **ストーリー  西暦20XX年。地球温暖化による海面上昇は、国の領土を巡る騒動へと発展。人類を再び「戦争」という愚かな道へと誘った。~  そしてその裏には「EVAC Industry(以下EI)」という企業の暗躍があった。EIは先進国に武器兵器を大量に売りさばき、戦争を激化させていたのだ。国連はEIに武器の売買停止を要請するも、交渉は決裂。~  国連はやむなく特殊部隊を結成し、「無国籍のゲリラ部隊」を装ってEI殲滅に乗り出すのであった。~  作戦内容:~   1.EIの施設・研究所・そして全世界に散らばった兵器を全て壊滅せよ。~   2.「国連が殲滅主導をした」という証拠を絶対に残してはならない。その証拠の中には「当作戦に参加した者の命」も含まれている。~   3.作戦が成功した暁には、当作戦に参加した者の望みを一つ、国連が責任を持って叶える。~  この「100%生きて帰れない任務」に、四人の若者が志願した。世界の命運が託された四人を待つ運命やいかに…? **概要 一時は『[[プロギアの嵐>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2455.html]]』『[[怒首領蜂大往生>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2447.html]]』『虫姫さまふたり』と合わせて「ケイブ四天王」とも言われた高難度縦スクロール弾幕STG。~ ロックオンシステムや、張り付くと撃ち返し弾を封じられる2周目といった独特の攻撃的なシステムにより、画面全体に動き回りつつ接近戦を挑むという「STGを極め尽くした人間」のような常識外れなプレイが存分に楽しめる。~ ケイブとしては珍しく硬派なミリタリー風の世界観や、悲壮なストーリー、登場人物が全部美形男性といった様々な要素から、ファン人気も大きい一作。 タイトルの由来に関しては、メインプログラマーの池田恒基曰く~ 「いくら自分の願いが叶うとはいえ、死を前提とした任務は並々ならぬ''決意''があってのもの。そんな思いを秘めた奴らの、そんな''絆''は''地獄''まで行っても切れることはないだろうと。そんな意味を含んだ上でのタイトル『ケツイ~絆地獄たち~』です。」~ とのこと。 ---- ***基本システム -デフォルトで3機の残機制を採用。 -機体は2種類からの選択式。移動速度が遅く・攻撃範囲が広く・ロック速度が速いType-Aと、移動速度が速く・攻撃範囲が前方集中型で・ロック速度が遅いType-B。 -機体は強化アイテムを取得してパワーアップしていく。メインショットとオプション(後述)の数が増える。 -操作形態は8方向レバーとショット・ボム・オート連射の3ボタン制。 --ショットボタンを連打すると広範囲を攻撃する通常ショットが出る。長押しすると自機後方に展開するオプションの制御が切り替わり、一度命中した敵を(破壊するか通常ショットに戻すまで)攻撃し続ける「ロックショット」へ移行する。 ---ロック数が増えるほど射程が短くなる・自機が敵と近いほどロック速度が短縮されると、ゲームシステム自体が「接近戦」を推奨しているのも特徴(むしろ''近づかないと苦戦する'')。 --ボムは通常ショット中・ロックショット中で発射演出が異なる。どちらも画面内全ての敵弾を除去し、自機が数秒間無敵となる。 -得点システムはケイブ作品の中でもかなり特徴的。長くなるので、詳しくは攻略サイト等を参照してほしい。 -クリア時に「非2人プレイ」「ノーコンティニュー」「ミス数とボム使用回数を足した値が6以下」の条件をすべて満たせば高難度の「2周目」を開始できる。 --これに加えてケイブ作品お馴染みの「高難度版の2周目(裏2周目)」も存在。こちらは2周目の突入条件に加えて「ノーミスノーボム」「累計スコア1.2億点獲得(ノーミスノーボムを満たせばほぼ確実に達成する)」という条件をクリアする必要がある。裏2周目の真のラスボスも勿論登場します。 ---- **評価点 ''アクロバティックな爽快感'' -とにかくこれに尽きる。難易度が高く簡単に実感できるものではないが、様々な要素がプレイヤーの攻略心を掻き立てる。 --ケイブ史上最高と言われる抜群の操作性。画面を縦横無尽に動き回る、他にはない非常に攻撃的なプレイスタイルが余すことなく楽しめる。 --敵は戦車や戦闘機、ヘリなどを主とした重厚で壊しがいのあるものが揃っており、攻撃的なプレイスタイルと効果音が相まって破壊の爽快感を存分に味わえる。「ピッピッピッピ」とオプションが敵をロック、「ドカーン!!」と大爆発、特大の点数アイテムがジャラジャラと現れる様子にはアドレナリンが湧き出ること間違いなし。 ''敵の面白さ'' -印象的な敵がボス、雑魚問わず多い。 --特に裏2週目に登場する真のラストボス''『光翼型近接支援残酷戦闘機「エヴァッカニア・ドゥーム」』''は、特徴的な弾幕とBGMが相まって非常に高い人気を誇る。ボスの形態変化のタイミングとBGMの転調が大体合うように調整されており、ボスの発狂とともにBGMも盛り上がっていくのが素晴らしい。 -本作の敵は非常に難解な弾道の攻撃を繰り出してくる。赤と青のカラフルな弾がグネグネと画面を飛び交う様は美しく、鮮やかに回避したときの快感も格別。 --パターンとアドリブのバランスも丁度良く、極端な覚えゲー、気合ゲーに走っていない点もポイントが高い。 ''BGM'' -並木学(さんたるる)が手掛けるBGMはノリノリのアップテンポな曲から悲壮感溢れる曲まで揃えている。楽曲はSTG史の中でも特に評価が高い。 --並木氏曰く「ステージ構成のみならずボス撃破後のリザルト表示のタイミング等まで徹底的にシンクロに拘った」と述べている通り、ステージ展開とBGMは絶妙にシンクロしている。特に最終5面で流れる「EVAC INDUSTRY-審判の日」の絶妙なマッチングは是非一度体験してほしい。 ---- **難点 ''特に初心者に厳しい難易度'' -積極的に前に出ないと敵を処理しきれない本作では、半ば強制的に積極的なプレイスタイルが求められることになる。 -本作も『怒首領蜂大往生』と同様に、当時としても性能の低い基板を採用しており、その制約から「弾数自体は抑えめで弾速で攻める弾幕」が主となっている。更に本作ならではのカーブ弾、変速弾を主としたトリッキーな弾幕は、道中・ボス戦問わず息もつかせぬ攻撃の激しさであり、アドリブでの回避能力とパターン構築能力の両方が高水準で求められる。 --2周目は敵の攻撃が更に激しくなった上に撃ち返し弾まで加わり、手のつけようがなくなる。裏2周にいたっては2面からボムが無いと攻略不可能といわれるほど。 --比較的近い時期にリリースされた『大往生』と合わせて、ケイブSTGの難易度高騰のピークとなった作品であり、以後のケイブSTGの開発コンセプトの変更(難易度の低下・初心者救済システムの充実など)の契機にもなった。 ''元々は一周完結のはずだった?'' -池田氏曰く''「1周エンドで作成したのに、マスターアップ直前で販売元AMIのわがままで2周エンド+真ボス追加させられるという暴挙に振り回された結果作りこめないまま発売した」''という旨の発言をしている。その通り、(エヴァッカニア・ドゥーム以外の)2周目の作りが非常に雑なのが本作の最大の難点であろう。 --地面に敵の影が映らなかったり、敵を破壊しても得点アイテムが出ない。1周エンドのつもりで容量ギリギリまでオブジェを配置していたため、泣く泣くオブジェ数を削らなければならなくなったからとのこと。 --撃ち返し弾の追加や敵の攻撃の激化によりゲームバランスにやや無理が生じており、理不尽といってもいい場面もある。 --一方、1周目の時点でキャラオーバー寸前までオブジェ・敵弾が詰め込まれていたのに、更に敵弾を増やしたせいで1周目より弱体化している敵やボスも存在する。 ---裏2周4面ボス「シンデレラアンバー」第2形態の「画面端バウンド→Uターン赤弾」が、弾速が速すぎUターンする事なく画面外に旅立ってしまう、2周4面中ボス「ブラックドラフト」の「炸裂弾撃ち返し&両側の青大弾シャワー」の炸裂弾撃ち返しがway数が減少してスカスカに、2周最終面ボス「エヴァッカニア」第1形態の全方位バラ撒き系攻撃の一部が画面左下に全く飛んでこない……等。 --裏2周目のエヴァッカニアにボムでトドメを刺すと、エヴァッカニア・ドゥームが登場する事なくエンディングに突入する致命的バグが存在する。 -最終面で全ての敵が総登場する、というここまでのケイブらしからぬ展開からも、制作過程ではノーミスノーボムでクリアすると最後にドゥームと戦う内容だったのではないか推測するファンもいる。 ---- **総評 確かに難易度の高騰や無茶な設定になった2周目はいろいろとアレだが、それらを補える操作感・システム・BGMの魅力が本作にはあると断言できる。~ 最終的に死んでしまう主人公たちだが、死を恐れつつも自ら任務を志願し、願いや世界のために、自分たちの大事な者のために戦って散る……。~ そんな彼らの生き様を是非、哀愁溢れるエンディングと共に感じ取って欲しい。 一部アレなエンディングもあるが、まあ気にするな。 **その後の動き -本作以降、ケイブの作品は硬派成分が極端に薄くなり、性転換する自機と棒読みライバルな『[[エスプガルーダ]]』、自機が鼻声かつぱんつはいてない疑惑の『[[虫姫さま]]』、ボスが全員残らず女になった『鋳薔薇』…と、女っ気がにわかに増加した。 --ケイブ・チーフデザイナーの若林明はINHでの鋳薔薇攻略DVD付属冊子のインタビューにて「メカばっかりだと難しいと思われて新規客が入ってこないと思うからキャラを増やす方針にしている」という旨の回答をしている。『[[怒首領蜂]]』など多くの作品でズンドコなメカを描く一方で、ケイブ社内で商業的な葛藤をしていたようだ。 --同時期にリリースされキャラクターを前面に押し出した『式神の城II』(アルファ・システム/タイトー)等が本作以上にヒットしたことも、ケイブの葛藤を強めさせている。 -前述の通り、『怒首領蜂大往生』からの難易度高騰路線を反省し、救済措置や難易度選択の余地を多く残す傾向が強まった契機となった作品でもある。 -2012年2月に発売された『[[怒首領蜂大復活BLACK LABEL>怒首領蜂大復活(Ver1.5)]]』のXbox360版のアレンジモードでは、なんと自機がティーゲルシュベルト、BGMも今作のもののアレンジとなる。もちろんロックオンレーザーや得点チップシステムは健在。 --ちなみに大復活BLのパッケージ版のジャケットもケツイのタイトルのアリス風になったアイ((大復活1面ボスのセーラー少女))となっている。アリスが刺青を入れていた部分にEVAC社のロゴが入っているなど芸が細かい。 **移植版 -2008年10月23日、DS版『ケツイ デスレーベル』をアリカ製作で発売。DSという制約上完全再現はムリで、ボスラッシュを中心としたアレンジが大幅になされた内容だったが、初心者でもボスの攻撃をかわして倒すと言う基本の面白さに集中しているため評価は上々。 --完成度は非常に高いものの、厳密には「ケツイの移植」というわけではない。しかし、ゲーム内容だけでなく資料や裏話などのファンサービスも非常に充実しているため、「ケツイのファングッズ」としては文句なしに最高の評価である。 -2010年4月22日、Xbox360版『ケツイ ~絆地獄たち~ EXTRA』が発売された。開発・発売担当は5pb.。AC版の完全な移植ではなく、ゲームスピードが若干速かったりロック音が違うなどの違いは存在するが、追加モードなども備え良好な評価を得ている。 --実はXbox360への移植は2008年の時点で発表されていたのだが、同じく5pb.が2009年に発売した『[[怒首領蜂大往生ブラックレーベルEXTRA>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2584.html]]』のソースコード盗用のスキャンダルが発覚。実際に移植作業を行ったのはアクアシステムズという会社だが、5pb.はこの件で管理不届きに問われ、交渉が凍結状態になった事で発売が大幅に遅れる結果となった。 ---ソースコード盗用元のPS2版を開発したアリカの副社長・三原氏((氏が実際に大往生EXTRAをプレイして、仕様や細かい挙動までPS2版にまるまるそっくりなことから盗用に気づいたとか))いわく「STGを開発した者ならすぐに分かるはずの、丸々盗用に気づかなかった5pb.側にも責任はある」とのこと。 -2013年7月25日には、上記『EXTRA』のPS3版が5pb.Games(MAGES)から発売された。ケイブのSTGがPS3に移植されるのはこれが初となる。 --クレジット投入音の追加、2面ボスのグラフィックの修正((360版ではボス後部のキャタピラが消えているという移植ミスがあった))等、多少の変更点はあるが、基本的には360版と同内容。 ----
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