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*ゼルダの伝説 風のタクト 【ぜるだのでんせつ かぜのたくと】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B00006D2D3)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ|~| |開発・発売元|任天堂|~| |発売日|2002年12月13日|~| |定価|6,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:[[ゼルダの伝説シリーズ関連リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/487.html]]| **プロローグ #blockquote(){ 人々の間ではこんな伝説が語り継がれている。 遠い昔、神々の力が眠ると言われた王国があったが悪しき者に目をつけられ、闇に包まれた。~ 王国が滅びようとする時、緑の衣をまとい、退魔の剣を装備した青年が現れ悪しき者を封印し、王国に光を取り戻した。~ 人々は時を越えて現れた若者を「時の勇者」と呼び、活躍は後世に語り継がれた。~ しかし、時の勇者の活躍が伝説として語り継がれるようになった頃、王国に再び悪しき者が蘇り、災いをひきおこした。~ 人々は時の勇者が再び現れてくれることを祈っていたが、勇者が現れることはなかった。 その後、王国がどうなったのかを知る者はいない、と。 伝説は残り、国としての記憶が消えた頃、ある島では時の勇者と同じ年になったら緑の衣を着て成長を祝うという風習が残っている。~ あの伝説の若者のように、勇気のある若者になれ。という願いをこめて…} **概要 ゲームキューブ初のゼルダの伝説シリーズ。大海原とそこに点在する島々が舞台となる。~ プロローグを読んで解る方もいるかもしれないが、ストーリーは過去作とリンクしている部分が多い。((本作は時のオカリナのエンディングにおいて、時の勇者が7年前の過去に去って姿を消してから数百年余りが経った頃のハイラルが舞台。つまりリンクがいなくなったハイラルの未来の物語である。各シリーズごとの明確な時系列が公式に明かされない中で、はっきり明言された数少ない作品。戦いから帰還したこどもリンクの進言により7年前のハイラルにおいてガノンドロフが未然に処刑されたことで歴史が分岐して平行世界が生じており、ガノンドロフが処刑されてから数百年が経過した後のハイラルが『トワイライトプリンセス』の舞台となる。))~ もちろん、過去作を知らなくても楽しめるが、知っているとより世界観が深まり、楽しめるかもしれない。 主人公はプロロ島に住む少年で、彼の誕生日にさらわれてしまう妹を助けに冒険へ出かける。~ 「言葉を喋る船」や様々な人々と出会い、主人公は大海原を渡り冒険をしていく。~ ゲームの基本的な部分、つまり、冒険やダンジョンの謎解き、敵をロックオンする「L注目」などのゲームスタイル・システムはそれまでのシリーズの物を踏襲している。~ しかし、今までのゼルダの伝説シリーズと比べて大きな変化が幾つかあったため、このゲームへの評価が高い人もいる一方で、低い人もいる。~ つまり、賛否両論であるということも事実である。 ---- **ゲームの特徴 -世界観はかつてのシリーズの西洋風だったものから、東洋的な色合いが濃いものへ変わった。 -世界には広大な平原などは無く、広大な大海原が広がる。基本的な移動は帆船で行い、点在する島々にダンジョンや様々な種族の居住地がある。 --海は非常に広く、島々は遠くからはシルエットのみで表され、だんだん近づいていくと島の姿が見えてくるようになる。序盤で帆船を手に入れて初めて大海原へ出航する時は開放感にあふれている。が、慣れてくると…(後述) -グラフィックの変化 --グラフィックが以前の3Dゼルダとは異なり、ゼルダシリーズでも初のトゥーンレンダリングという技法で描かれている。トゥーンレンダリングとは簡単に言うと、2次元の手書きやイラスト風の絵を3D化する技術のことで、「アニメ調の3Dグラフィック」と考えてもらえば良いと思う。いわゆる「猫目リンク」の誕生である。 --その技法ならでは独特な表現が風から爆発の表現まで、細部に渡ってなされており、写実的なリアルさを見て感じるよりも、「触れるアニメ」「動かせるアニメ」といわれるようにキャラクターを動かしてリアルさを感じることができる。 -戦闘システムは基本的に従来と同じだが、攻撃が入る時の効果音や、攻撃を被弾する直前に発動させることができるカウンター攻撃なども盛り込まれている。 -モーションも細部に凝っており、敵キャラクターは色々なアイテムを使用することで、集団戦になるとフレインドリーファイアもするなど様々な反応を示してくれる。 --武器を持った敵は攻撃されると武器を落とすが、他の武器を見つけて攻撃したり、無ければ素手で戦ってくる。敵の落とした武器はもちろん主人公も利用が可能。 --氷の矢を雑魚敵に射ち凍り漬けにしてから、ハンマーで叩いて木っ端微塵なんてことも可能。 ---このゲームの開発は主人公と敵キャラの1つ、モリブリンの2体だけの世界から始まり、この2体にできることを他のキャラクターに応用していくことでゲームの基礎ができたために豊富なモーションが生まれたとのこと。 --特に、主人公は自ら語ることはないのだが、豊富な表情で「気持ち」が表現されている。喜んだり悲しんだり。気になる物があるとき(ダンジョンの仕掛けなど)はその方向へ表情が注目したりもする。 -BGMはゼルダシリーズを通じて担当している近藤浩治氏を含め4人が担当。 --あるときは古風に、あるとき壮大に、などBGMは場面に上手く合わせられている。全体的にオーケストラというよりは、笛や打楽器、弦楽器を中心とした民族音楽なBGMが多い。過去作のBGMも含まれていて、とくに「ハイラル城」のBGMは「おっ」と思った方もいるのではないだろうか? ---ちなみに、『大乱闘スマッシュブラザーズX』に「竜の島」「モルド=ゲイラ戦」「大海原」の三曲が使われている。 **細かな特徴 -「風のタクト」の名が示すように、主人公はタクト(指揮棒)を利用して旅をする。タクトは『時のオカリナ』や『ムジュラの仮面』でいうオカリナであり、昼夜を変えたり、ダンジョンの謎解きなど様々な場面で使うこととなる。 -序盤で主人公は喋る船と出会い、彼が案内人となって冒険をする。船に帆をつけ、風が吹く方向へ船を動かしていく。風を操るのはもちろんタクト。 --ストーリー中盤までは行動が制限されているが、2番目のダンジョン攻略後にほぼ自由に動けるようになる。大海原には島が合計49あり、たいていは無人島なのだが、たいていは洞窟やアイテムなどがあり、''やりこみ要素が非常に多い''。 --人の住む島でミニゲームしたり、別荘の島を手に入れパズルに興じたり、潜水艦の中で雑魚敵と戯れたり、ミニ戦艦のいる要塞を破壊したり。島によって特徴がかなり様々であり、楽しむことができる。 -海でのお宝探し --宝のマップという物があり、それを利用して海底からお宝を引き揚げるというもの。お宝は1ルピーから色々。 -''チンクル。35歳。独身。'' --妖精さんを探し続けて35歳になってしまったオジサン。いつもは弟2人と赤の他人1人で同じ格好で暮らしている。 --今作ではストーリーに関わる上に、ゲームボーイアドバンスとゲームキューブを繋ぐことで一緒に旅をすることもできる。 ---初登場は『ムジュラの仮面』であるが、今作で可愛らしくなった彼はスピンオフ作品として『もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド』で主演を務める程にまで出世することとなる。''「チンクル~チンクル~クルリンッパ!!」'' -やりこみ要素として、「フィギュア」というものがある。 --これはゲーム中に手に入る「写し絵の箱DX」というカメラのような物でゲーム内キャラクターを撮影し、ある所へ持って行くと、そのキャラクターのフィギュアを作ってもらえるというもの。 --ゲーム内の''全て''のキャラクターをフィギュアにできる。すなわち、主人公から''雑魚敵''まで。もちろん、ボスも対象である。ゼルダシリーズ中でも最大級の平均ボスサイズである今作で、''巨大なボス相手にシャッターチャンスを求めてカメラを片手に走る''主人公とはいかがなものか。なかなかシュールな図である。 ---ゲーム中に一度しか出てこないキャラクターも多く、1周目で全てを揃えるというのはまず不可能。そのために、ゲームクリア後の2周目でもフィギュアのデータと写し絵の箱は引き継がれて、収集を継続することができる。 -2周目について少し触れたが、他にも2周目プレイでは1周目と少し異なる部分が用意されており、十分楽しむことができる。 **問題点 -トゥーン調のグラフィックは独特な表現で作りこまれており、評価も高い。しかし、64時代の写実的なゼルダに印象が強い人も多く、一部からは批判もある。 --発売前にイベントなどで64のリアル路線でのゼルダの映像が発表されていた事も批判が大きくなる原因となった。 ---ちなみに、スタッフ間では64の時から既に写実的路線のゼルダに疑問を感じている人もいたらしい。 -大海原での移動は最初はワクワク感あふれる物なのだが、慣れてくると「時間の掛かる移動」であり、ダルく感じる。 --ワープ機能なる物があるのだが、このワープができるのは49島の中の主要な9島(その内1つは移動用ではない為、実質8つ)であり、そうではない島々には船で移動するしかない。 --一応、救済処置なのか航海中にもギミックがある。ルピー(金)の乗ったタルが浮かんだり、敵が出てきたりする。まあ、移動中は暇になる事に大して変わりは無いが。 ---ちなみにこの敵、サメや巨大なタコや何か飛んでる奴が出てくるのだが、飛んでる奴は集団でかなりたくさんいる。怖い。ダメージを受けると船からたたき落とされ数が多いと移動するにせよサルベージするにせよ非常に鬱陶しい。倒すときも過去のシリーズの騎乗から弓を射つように移動しながら攻撃もできず、攻撃の度に航行を止められる。 -しかし、最大の欠点はストーリーは前半から中盤まではイベントやダンジョンなどが密度の高く完成度が高いのだが、終盤はスカスカさが目立つということ。ストーリーだけ追うと短いと感じる人もいる。 --これは、制作期間の時間切れのために終盤のダンジョン2つがカットされて、代わりに「トライフォースのかけら集め」という、言ってみれば「大海原全体での宝探し」という内容になったためである。 -「トライフォースのかけら集め」とは文字通り「かけら」を探すのだが、これがまた面倒で本作最大の汚点と言われている部分である。 --「かけら」は全部で8つあるのだが、大海原のどこかの島×8にそのかけらのある地図が隠されていて、その8つの島々に移動して、内部を攻略することで入手できる。しかし、地図はある人物に解読して貰わないと使用が不可。その解読には398ルピー×8が掛かり、解読された地図を見て8箇所にある「かけら」を入手するという流れ、当然解読された場所がわからないと虱潰しに探すことに。これが海での移動の長さも相まって、非常に面倒である。ちなみに初期の財布で持てるルピーは200しかないので、財布のグレードを上げないと解読依頼をすることもできない。 **まとめ トゥーンレンダリングによるグラフィック、大海原を中心とした舞台、世界観の変更など、従来のゼルダの伝説シリーズとは一線を画しており、それ故に評価は分かれる。~ しかし、グラフィックの独特の表現、作りこみの細かさは素晴らしく、やりこみ要素も多い。~ それだけに、ストーリーの後半は残念さが目立つかもしれない。 **余談 このソフトの発売時、予約・購入特典として非売品ディスク『ゼルダの伝説 時のオカリナGC』が配布された。~ このディスクにはバージョンの異なる2つの『時のオカリナ』とその他のゲームキューブソフトの宣伝映像が収録されている。~ そのため、数量の限られた特典を手に入れたいとするファンから問い合わせが殺到した。~ 特典の無い通常版の『風のタクト』の値落ちが凄まじかったのもまた事実。~ 『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の影響とはやはり大きい物である。 本作における独特なアニメ絵タッチのデザインは携帯機でのゼルダシリーズにおける標準のデザインとして採用され、~ 以降の携帯機作品でのデザインは一貫して風タクのものが用いられるようになった。
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