ギールラング星域戦国軍事同盟
Giirlang

(国旗)

(国章)
国の標語:闘争せよ!掠奪せよ!鏖殺せよ!
国歌:誉れある真の自由のために!
主な言語 オムディック語(古期ツォルマ語族),
ツォルマ語,
ロフィルナ語
同盟首都 都市型航空要塞オムディック
最大の都市 学術研究都市ディス・ラーヴォリカ
政府 教導理事会
国家元首の称号 ギールラング大公 リオグレイナ総統 海賊艦隊総司令官(統合元帥)
国家元首の名前 グラハウド・ヴィ・ゴルヴェドラス=アルソレーム
政府代表の称号 教導理事会同盟統括議長
政府代表の名前 リノス・ヴィ・ゴルヴェドラス=アルソレーム
行政長官の称号 同盟首相
行政長官の名前 ナミール・ヴィ・ゴルヴェドラス=アルソレーム
面積
総計 不明
水面積率 --
人口
総計 317億7341万人
人口密度 不明
建国 シンテーア暦1410年
国教 ジャルトラーム新約聖教
通貨 ゴルーラ(Grula)
個体識別番号制

 ギールラング星域戦国軍事同盟(オムディック語:Giirlang ××,ロフィルナ語:×××,ダン=ラ=ハン語:lgiilaqgan-libiilh-bendeu-bidaixaaxka-lahaaca,E語:Militarism Alliance of Giirlang Star region)は、タシュトヘム宙圏の極南東部に広がる、ニューアウターアーム(外腕)に属する連邦君主制国家である。シンテーア暦2000年現在は、グラハウド大公による名目上の一極体制を確立しているが、全史を通じて苛烈な闘争主義に傾倒し、政権の転覆も推奨されることから実際の影響力は未知数とされた。

 一方、最も開発が進むバジタルーナ星系を筆頭に主要7星系を基幹拠点とする。更に基本的自治権を持たないスペースコロニーを多数実効支配しており、極限の戦争文化を形成した。古代ツォルマリア文明を中心に栄華を極めた星間文明統一機構の後継国家を自称し、タシュトヘム諸国を始めとする多くの列強文明と対峙する。

 1738年の情報開示に至るまで上記に含まれる旧ツォルマリア諸国(サンパルーナ星系、レシェルーナ星系、ザルトーラム星系、カロヴェーナ星系、リーティマス星系、エメラドリス星系)を併呑してきた歴史があり、今日も対ロフィルナ・ツォラフィーナ戦線における断続的な戦争状態が続く。また、旧暦時代の大戦によって崩壊した古代ツォルマリア文明の遺産を多数復旧させ、闘争による文明社会の進歩を国是として更なる世界進出を掲げた。

 このように極めて好戦的なコミュニティであり、ツーンカやベリオンなど一部の友好国を除いて如何なる団体との意思疎通も行われていない。宣伝戦略の一環として大宇宙連合会議に加盟しているが、諸外国との信頼関係は無に等しく、あらゆる外交交渉において難航しているのが現状である。

 宣戦布告なき軍事行動に及ぶことも頻繁にあり、特に数百年に渡って緊張状態が続くロフィルナ連邦共同体とは相互に絶滅指定を行うほどの険悪な関係となった。そのため、何時、全面戦争に突入しても不思議ではない情勢で、タシュトヘム宙圏への投資が損なわれる大きな要因となっている。


国名

 国名ギールラングの由来は即ち闘争哲学であり、如何に道徳的な平和主義国家であろうと決して容赦はしない強固な決意を意味する。この世で文明を営むありとあらゆる知的存在は本質的に闘争を求めており、どのような理想主義を掲げても破滅的計画を弄する敵性勢力が必ず現れるであろうことを予言した。人類が繰り返す生き物である以上は、力によって自らの独立を示す他なく、そのような行動こそ持続可能な文明社会を実現する最良の選択として掲げたのである。

イデオロギー

  • 闘争第一原則:ギールラングの民は強くあらねばならない。見込みなき弱者には慈悲ある死を。
  • 闘争第二原則:向上心なき敗北主義者の人権を認めてはならず、持続的な学習を支援すべきである。
  • 闘争第三原則:闘争は常に推奨されなければならない。安全は衰退の始まりである。
  • 闘争第四原則:暴力による政権の転覆は無罪とする。力なき正義は無能であり、罪である。
  • 闘争第五原則:功績を収めし者には十分な褒賞を与えること。力こそ名誉である。
  • 闘争第六原則:ギールラングのために戦った全ての奴隷は解放されなければならない。
  • 闘争第七原則:ギールラングの民は言葉だけではなく力を以て自らのイデオロギーを表現せよ。

▲グラハウド大公の演説
 我々はかつて幾百にも及ぶ広大な領域を支配し、長きに渡る安寧と秩序を享受していた。しかし、その平和を築き上げるために散っていった多くの英雄達の存在は忘れ去られて久しく、ツォルマリアの民はひたすらに惰眠を貪るだけの度し難い存在へと堕落したのである。向上心を失い、活力を失った我らの文明が緩やかに衰退を迎えたのも必然の事象であり、新たに台頭する執行者の脅威に立ち向かう術も失われた。そして、我々は多くの屈辱を味わわされ、本来の闘争主義へと回帰したのだ。

 ゴルヴェドーラは戦った。僅かでも軟弱な行動に及ぶ劣等種族があらば即座にこれを打ち滅ぼし、見せしめとしたのである。当然、ツォルマリアの再興を望まない多くの偽善者は弱者に対するそのような仕打ちを非難した。しかし、我々はそれを改めなかった。なぜならば、彼ら自身が行ってきたありとあらゆる暴虐に口を噤んでいたからだ。恥の概念を持たぬ平和主義者の口車に乗ることが如何に危険な行為であるのかを、彼ら自身の傲慢さが我々に教えてくれた。ゆえに私は弱者の存在を否定し、教訓を与えるのだ。

同盟国民

 闘争主義を掲げるギールラングにおいては、各分野における個々人の成績に応じた権利保障を行うため、生まれながらにして自然権を認める声は少なく、如何なる平等思想も禁忌とされた。これは有力な大貴族の一員であっても同様であり、一切の例外は存在しない。何らかの病を患う者、または無能力の烙印を押された者など、期末試験を実施するまでの間に一定の成績を残せない者は全て再教育する政策が取られている。(悪ければ安楽死させられる)

 唯一の救済措置として、高度の将来性が認められる場合にのみ猶予を与える、試験日を遅らせる等の方針が示されているが、そのような特別扱いが極めて稀であることを鑑みても、この国の弱者に対する認識を理解させるに十分であった。以上の事柄から将来設計に失敗し、戦って名誉を得ることを希望する者が後を絶たない。そして、そのような者達で構成される脆弱な武装船団が敵国艦隊を相手に交戦するなどして悲惨な末路を迎えたのである。

2等国民

 ギールラングに制圧された諸地域の中で、一定の基本的権利を認められた属領の民を指して2等国民と称する。多くの場合は戦わずして降伏勧告を受諾した旧支配層との契約に基づいて保護されており、解体の執行対象から外れた。とはいえ、一部の治安当局を除いては最低限の武力を持つことも許されず、重税を課されている場合が殆どで、独自に恒星船を保有することも認められていない。なお、非武装の亜光速船程度であれば理由によって許可される場合もある。そのため、ギールラングの正規軍に入隊し、功績を積み重ねるのが最も出世に近く、人気となった。

その他の奴隷階級

 ギールラングを相手に抵抗し、降伏した属領の民を指して奴隷と称する。主に闘争政策の消耗品として重用され、訓練生の試験に狩り出されることもあるが、初期の時代には人体実験の材料として用いられたこともあった。正式なギールラングの民と同じように等しく昇格のチャンスを与えられており、功績次第で人間らしい生活を取り戻すことも可能ではある。グラハウド大公を始めとする多くのギールラング貴族は不名誉な戦いを良しとせず、報復を望む者には決闘申請を受諾するなどして一定のガス抜きを行った。

主要言語

 最も定着している言語はオムディック語で、ギールラングの首都惑星にある教導理事会によって公用語指定されている。その他の言語に関しては法的な保障がなされておらず、専ら地域の政策に任せているのが問題となった。そうした現状について、グラハウド大公は奴隷言語による各種サービスの基本権を認めない意向を述べており、オムディック語を正式な契約言語として推奨するなど、あくまでも統合政策に沿った公教育を行う方針を強調している。

その他の言語

  • ロフィルナ語
 隣国ロフィルナ連邦共同体において広まった。主要言語の一つ。
ギールラングにおいては交渉の利便性を高めるべく一部の知識層が習得している。
ロフィルナの地方役人が戦わずして利益を供与した前例に期待するため。

  • ツォルマ語
 古期ツォルマ語から派生した主要言語の一つであらゆる語彙がオムディック語と共通する。
今日のギールラングにおいては、オムディック語ツォルマール方言として扱う向きも少なくない。
一時期、絶滅の危機に瀕したことからロフィルナとファルトクノアに対する憎悪が高まった。

歴史

 ギールラングはロフィルナ、その他の一部の国家を含め、ラヴェルト以前から宇宙進出を果たした数少ない星間国家の一つとして認識されている。古代ツォルマリア文明に由来する高度なワープ航法技術によって比較的早期の段階から大航海の時代を迎えた。これにより、技術的には一時優位となるが、ラヴェルト諸国との直接的な関係はなく、建国以降における大戦争の時代や、その後の退廃期を経て同等の技術水準に落ち着いた。


シンテーア暦1735年
 [[アクース連合]]各地において略奪の限りを尽くす。アクース国軍を始め、ヴァルエルク艦隊、ルクルシルア艦隊と交戦。

シンテーア暦1736年
 ロフィルナ戦線での敗退が続く中、ギールラング本国は主力艦隊の投入を決定する。
しかし、ツォラフィーナの分離独立宣言に端を発する大規模な反乱によって防衛路線への転換を余儀なくされた。

シンテーア暦1737年
本国影響圏内の反乱を概ね鎮圧。一方、ツォラフィーナ戦線における紛争は続いており、ジェルビア星系が分割状態となる。

シンテーア暦1738年
 先の敗戦に対する報復としてロフィルナ連邦へのZHL攻撃を断行。大量の反物質自動機雷群を投入し、エールミトナ星系に大打撃を与える。更に国際社会に対して情報公開を実施。自国の軍事戦力を誇示するとともに連合会議への加盟を打診した。ロフィルナ国内におけるサニェーラ船籍の宇宙船や鉄道、その他の関連施設を襲撃し、略奪の限りを尽くす。

シンテーア暦1739年
 ベリオン共和国と接近し、国交を締結。さらなる外交関係の強化を目指す。
ツォラフィーナを支援するロフィルナ政府を恫喝。遠征艦隊を派遣し、エールミトナ星系にさらなる打撃を与えた。
後日、ニーネン=シャプチと不可侵協定を締結。エールミトナ星系から撤退する。

シンテーア暦1740年
 ツーンカ政府に対する片務的独立保障。現地マフィアとの技術提携を始め、情報共有、経済協力を行う。見返りにゴルヴェドラス・ファミリーの「名もなき連盟」入りが認められる。ニーネン=シャプチとの関係上、マーカス内戦においては中立を宣言することによって一定の安全を保った。一方、ツォラフィーナに対しては攻勢を強める。

シンテーア暦1741年
 新秩序同盟に加盟し、大宇宙連合会議に加盟する。
ベリオン軍との本格連携を模索。スラーン、ラヴェルト宙圏における航路の開拓を真剣に検討する流れに。

シンテーア暦1762年
 ウビウリ=ギールラング軍事通行権協定を締結。ウビウリに対して空母関連技術を提供する。
また、同国の航路を保障し、関係強化に務めた。

シンテーア暦1767年
 ルスレード=ギールラング軍事通行権協定を締結。表面上は航路の安全を含む完全な不可侵を約束する。
更に裏取引としてアポラ負債の回収を一部代行した。

シンテーア暦1768年
 第一次スラーン宙域戦争が勃発。ゴルヴェドーラ艦隊ラヴェルト遠征軍はファルトクノア政府の承認を背景に惑星ラペアを襲撃する。また、惑星キヤナも攻撃対象となったが、この時、合意事項を知らされていなかったファルトクノア艦隊と交戦。フランヴェント帝国など現地諸国の苛烈な抵抗もあって、早期の撤退に至った。マーカス連邦、リーエス連邦、ヴァルエルク共和国ジエール帝国連邦がギールラングに対して強い警告を発する。これにより、時のグラハウド大公はベリオンとの連携を諦め、個別的軍事力の強化に注力する方針を固めた。

 ファルトクノア共和国と大闘争軍事同盟を締結。同国の要請を受け、アポラ帰還軍をスラーン宙域戦争に転用する。

シンテーア暦1785年
 シャグマ=ラゴン戦争の勃発に伴う大闘争同盟の発動により、新秩序同盟からの一方的脱退を決定する。
ベリオン側には軍事上の連携が難しいことを説明し、必要に応じて同盟外.外交協力を行う用意があることを通達した。

暦(こよみ)

 ギールラングが成立した新歴1節1年(シンテーア歴1410年)を紀元とする。旧ツォルマリア基準では新年の節目とされる1節単位で数えることを推奨しているが、これは大宇宙において広く採用される惑星公転歴の10年を超える計算であることが多く、短命種族を含む現国家の統治にあたって多くの問題を生じさせた。そのため、バジタルーナ星系2番恒星(黄色矮星)に付随する第1惑星リオグレイナの公転周期に対応している。また、それぞれの惑星社会において用いられる独自の暦も存在し、必要に応じて並列表示するのが一般的である。(ただし、それらの暦をギールラング政府は公的な権利として承認しておらず、今後も認められる見通しはない)

  • ギールラング新暦1節
 比較的長命であり、首都星リオグレイナの基準で概ね1000歳前後を生きるバジタルーナ系ツォルマリア人の計算式に基づいて制定された。1節とは、リオグレイナで定めるところの10年に相当する期間で、短命種の都合を考慮しない計算であるが、キメラ技術を用いる現在もツォルマリア人類のアイデンティティを確認する象徴的な暦として推奨されている。また、辛く長い大航海時代の記録から屈辱の歴史を忘れぬための闘争プロパガンダに組み込まれた。

  • ギールラング新暦1年
 ギールラング政府が承認する計算式のひとつで、首都星の公転周期を基準に制定された。1年は603日、1日の長さは21時間、1時間は30分、1分は90秒で6年に一度は閏年である。1年の間に3度開催される定期試験日を一区切りとして定め、それぞれの期間を1から3期に指定した。1期の長さは通常201日で3期を終えると新年に移行するが、閏年に合わせて若干の調整がなされている。衛星の満ち欠けによる区切りは行われておらず、週や曜日の概念も存在しない。

政治

 グラハウド大公を盟主とする連邦君主制を採用し、各構成国は教導理事会が定める自治体法に基づいて統治される。実際は時の盟主の影響力に左右されるところが大きく、その評価によって統制レベルの優劣を決した。そのため、時代によって体制は異なるものの、シンテーア歴2000年現在は現政権を支持する見方が有力である。立法機関にあたる組織として各国代表(総督)が集う一院制の召集議会が存在するが、実質的な下部機関と化して久しい。先に述べた通り、闘争主義を国是とするため、司法の形骸化も著しく現大公の勅令によって廃止された。以上の指導力に依存する極端な恐怖政治によって貴族階級を含む多くの同盟国民が能力主義に基づく査定にかけられており、結果的に適材適所で出世するギールラングドリームを実現している。

大公軍府

 グラハウド大公が率いる最高執政軍事機関で教導理事会とともに執政権を担う。シンテーア歴2000年現在は、行政、立法、司法の全ての組織に対する実質的な最高指導権を持ち、名目上の一極体制を確立した。また、同盟国軍と並立して存在する航宙海軍が要所の監視任務を継続し、ゴルヴェドーラ艦隊を主力として諸外国に対する遠征も担っている。

  • リオグレイナ総統
 惑星リオグレイナにおいて指揮を取る。自治体法における国家君主の一人。任期終身の独裁官で公国政府とともに行政権を担うが、先のクーデター事件に係る教導理事会の介入から実質的に大公軍府の管轄となった。そのため、グラハウド大公の兼任が続いており、公国政府との関係も良好であることから完全に独裁体制となって久しい。

教導理事会

 グラハウド大公の名の下に執政権を担う組織で、同盟統括議長以下、中央省庁にあたる各統括部の長官(部長)が列席する。それぞれの長官は軍と議会、関係各界における互選の他、グラハウド大公の承認を経て任命されており、ゴルヴェドラス・ファミリーを含む優秀な知識層で構成された。同盟国軍を掌握する関係上、リノス議長を信奉する一部の同盟貴族は事実上の最高機関として見なしている。一方、リオグレイナ総統を兼任するグラハウド大公の影響力が強く、度々是正指導を受けることから水面下の権力闘争説が濃厚となった。

  • 同盟統括議長
 中央政府にあたる教導理事会の長。グラハウド大公の名の下に国家政策を担っており、基本的には1節毎(100年毎)に交代の是非を決する。信任される限り続投可能でリノス議長を支持する主戦派によって構成された。主な専権事項として同盟国軍の最高指揮権を持つが、大公軍府直属の航宙海軍が睨みを効かせているため、緻密な政治的調整を要する。この他にもナミール行政長官を盟主とする中道派の存在もあり、水面下における権力闘争説が浮上した。

経済

 首都星リオグレイナを中心に構成国間の積極的な相互支援が続いている。近年改良が進む確率制御装置の普及から波動収縮技術による即時錬成を可能としており、料理や武器の製造等、多くの分野において応用された。また、ツォラフィーナと領有権を争うジェルビア星系や、ツーンカ星系を基点に大宇宙における様々な事業を継続している。中でも海賊行為による利益が最も高く、正規のルートにおいて入手できない違法な製品の横流しも確認された。最大の貿易相手国はベリオン共和国で、主にツーンカ星系における取引を行う。その他にも一般企業を装った複数の系列企業を擁し、現地人による経営を支援することによって多くの利益を得ている。

交通

 主に7大星系を結ぶ基幹ゲートの他、中継拠点として機能する航宙要塞、非公開領域に繋がる複数の少ゲートを中心に運営される。また、正規軍に属する多くの戦闘艦艇が最新のワープ装置(第3世代ルーゼリック・Gドライブ)を用いて航行し、ナノアクティブ・コールド・コントロール・システム、異次元ランダム転送の利用を前提とする客観跳躍を可能とした。(詳しくはテクノロジーの項目を参照のこと)

 現在、ギールラングが領有する非公開宙域には古代ツォルマリア文明に由来する数多くの遺物が存在し、それらをサルベージすることによって生計を立てる古代技術士が多数活躍している。ロフィルナ連邦を始めとする近隣諸国の制裁が続く中、ジェルビア方面ゲートは本国圏外に繋がる唯一の最短ルートであり、世界進出の橋頭堡でもあることからデッドラインに設定された。

治安

 無法地帯のイメージが濃厚だが、教導理事会が指揮する同盟国軍を始め、大公軍府直属の航宙海軍(ゴルヴェドーラ艦隊)、その他の武装国民警察が巡回しており、比較的安全な環境を保っている。一方、闘争主義を推奨する観点から個人戦闘を禁じておらず、所定の手続きによって私闘を挑むことも可能とされた。私闘の形式は物理的な戦闘に留まらず、学校の成績、研究成果の発表など様々で当事者間の合意さえ取れれば生死の有無を問わない。そのため、いつ、如何なる状況下においても戦いに備えることが至高の美徳と考えられており、一部の属領を除く殆どの自治体において容認されている。

通信とメディア

 主に波動収縮技術を用いた通信方式が主流である。元々は既存のワープ航法理論から発展した技術で、ルーゼリック・バブルレーンと呼ばれる異次元空間においてランダム転送を行う。物理的な客観跳躍を必要とする航宙船舶であれば距離によって膨大な主観時間を要するところを、世界軸が異なる通常空間での利用に留まる限りは事実上のリアルタイム通信を可能とした。以上の恩恵から通信距離に左右されない早期の情報共有システムを実現しており、現行体制を維持するために必要な根幹技術として重用されている。

 ギールラングにおいて広く支持されている主なメディアは、闘争主義を是とする急進右派系のナハルシュ・オムディックで基本的に現政権の意向を強く反映する。次に支持されるメディアが中道保守系のザルトーラム通信であるが、これは元々、惑星ラマジャスにおける民衆派のイデオロギーを色濃く反映しており、征服されて久しい属領の地位向上を志向することから情報規制の対象となった。その他にも革新層に連なる中道左派系のツォルマリア文明通信機構があり、戦争行動を是認する一方で社会的弱者に対する学習支援の拡充を訴える。

テクノロジー

 主に次元歪曲航法と称されるワープ技術を始め、あらゆる環境に適応するキメラ技術、空間を操作し任意の状況を実現する波動収縮技術が有名である。これら3大テクノロジーは現体制にとって必須とされる根幹要素であり、優先的に改良が加えられてきた。その他にもツォラフィーナの基礎理論を元に運用される令咏機関、自動増殖を可能とするサポートマシンなど多岐に渡る。


地方行政区分

 最も大きなカテゴリでは星系単位で分けられる同盟管理区、その中にそれぞれの国号を持った複数の行政主体が存在する。かつてギールラングと敵対し、滅ぼされた国家は例外で一纏めに管理区属領とされた。時代を下るにつれて再編されたり、一定の権限を得た自治区も存在するが、同盟全体で見れば一握りに過ぎず、中央集権的な統制が続いている。

▲現在の主権領域

同盟行政主体の一覧

▲同盟直轄区
行政主体地名 オムディック語表記 地域 備考
オムディック同盟直轄区 Omdikk 首都星リオグレイナ:中央大陸中部 同盟首都

▲同盟管理区
行政主体地名 オムディック語表記 地域 備考
バジタルーナ同盟管理区 Bjitaruna バジタルーナ星系全域 1410年成立。中心星系
サンパルーナ同盟管理区 Sanparuna サンパルーナ星系全域 1503年征服
リーティマス同盟管理区 Riitimas リーティマス星系全域 1551年征服 1619年支配権喪失 ××年再征服
ジェルビア同盟管理区 Zherbia 隣国ツォラフィーナ文明統一機構との分割状態が続く 1604年征服、1736年分割
ザルトーラム同盟管理区 Zartoram ザルトーラム星系全域 1622年征服
レシェルーナ同盟管理区 Recheruna レシェルーナ星系全域 ××年征服
カロヴェーナ同盟管理区 Karobeena カロヴェーナ星系全域 ××年征服
エメラドリス同盟管理区 Emeradoris エメラドリス星系全域 ××年征服

外交

 原則的に自国の権益を優先し、大義名分を問わない。そのため、ヴァルエルク共和国を始めとする多くの国から制裁指定を受けている。特にツォラフィーナ文明統一機構と支配権を争うジェルビア星系では時代により周辺国の軍事介入を招いた。そのため、極度の緊張状態が続くが、一方でタシュトヘム同盟の中心的国家であるニーネン=シャプチとの国交は続いており、度々休戦交渉に応じるなどパワーバランスに応じた一定の調整は行っている。それでも闘争主義の姿勢に変わりはなく、依然として外界進出を志向することから関係改善は不可能とされた。

軍事

 主に大公軍府直属の航宙海軍と、教導理事会に属する同盟国軍の2大指揮系統からなる。実質的には大公軍府による統制が行われ、理事会サイドも忠誠の意向を示していることからグラハウド大公の命令が上位とされた。一方で水面下における権力闘争説も浮上しており、時と場合によって誰が軍の主導権を握るのか不明瞭との指摘もある。最も悪名高い宇宙戦力としてゴルヴェドーラ艦隊が存在し、グラハウド大公の名の下に様々な略奪任務を実行した。一般的に大宇宙の中では上位に入る軍事強国として認識されているが、具体的にどの程度の対外武力を擁するのかは明らかにされておらず、厳重に秘匿されることから境界ラインにおける突発的な戦闘が後を絶たない。

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