1.5 圧力,仕事および化学ポテンシャル

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==粒子数== 一つ一つの粒子の質量を測るときに原子質量単位uを定義する。炭素の同位体<math>{}^{12}C</math>の質量<math>m^{{}^{12}C}</math>を用いて、 <math>1u=\frac{1}{12}m^{{}^{12}C}</math> と表わされる。 マクロな系では質量数は非常に大きい値なので、アボガドロ数<math>N_{A}=6.0221367\times 10^{23}</math>の倍数を使う。 <math>X_{i}=\frac{N_{i}}{N_{1}+N_{2}+\cdot\cdot\cdot+N_{n}}</math> で定義されるモル分率は系の構成割合を示す示強変数であり、異なる相では異なる値をとりうる。 ==圧力== 圧力は温度と同じように部分系で定義できる。系の圧力と気圧計の内部圧力の差<math>p-p_{0}</math>が面積素片にかかる力に相当する。 エネルギーは熱力学において中心的な役割を果たす量である。熱力学においてはマクロな量である系の全エネルギーだけが意味を持ち、個々の粒子のエネルギーは意味を持たない。 ピストンを考えた場合、系が外部にする仕事は <math>\delta W=-pdV</math> 系に出入りするエネルギーは一般的に示強状態量と示量状態量の積で書き表される。 電磁エネルギーの場合なら <math>\delta W=\phi dq</math> 電気または磁気双極子モーメントを系が持つならば、 <math>\delta W_{el}=E\cdotdD_{el}</math> <math>\delta W_{mag}=B\cdotdD_{mag}</math> 熱力学系に粒子を加えるのに必要な仕事を考える。粒子数をdNだけ変化させるのに必要な仕事を <math>\deltaW=\mu dN</math> と書く。ここで、<math>\mu</math>は化学ポテンシャルと呼ばれ、系に粒子を足すときの抵抗を示す。
一つ一つの粒子の質量を測るときに原子質量単位uを定義する。炭素の同位体<math>{}^{12}C</math>の質量<math>m^{{}^{12}C}</math>を用いて、 <math>1u=\frac{1}{12}m^{{}^{12}C}</math> と表わされる。 マクロな系では質量数は非常に大きい値なので、アボガドロ数<math>N_{A}=6.0221367\times 10^{23}</math>の倍数を使う。 <math>X_{i}=\frac{N_{i}}{N_{1}+N_{2}+\cdot\cdot\cdot+N_{n}}</math> で定義されるモル分率は系の構成割合を示す示強変数であり、異なる相では異なる値をとりうる。 圧力はエネルギー密度と同じ次元を持っている。[1.4 理想気体の分子運動論]より、圧力は粒子密度と運動エネルギーの積<math>p=\frac{2}{3}e</math>で表わされる。ここでeは理想気体の運動エネルギー密度である。 圧力は温度と同じように部分系で定義できる。系の圧力と気圧計の内部圧力の差<math>p-p_{0}</math>が面積素片にかかる力に相当する。 エネルギーは熱力学において中心的な役割を果たす量である。熱力学においてはマクロな量である系の全エネルギーだけが意味を持ち、個々の粒子のエネルギーは意味を持たない。 ピストンを考えた場合、系が外部にする仕事は <math>\delta W=-pdV</math> 系に出入りするエネルギーは一般的に示強状態量と示量状態量の積で書き表される。 電磁エネルギーの場合なら <math>\delta W=\phi dq</math> 電気または磁気双極子モーメントを系が持つならば、 <math>\delta W_{el}=E\cdotdD_{el}</math> <math>\delta W_{mag}=B\cdotdD_{mag}</math> 熱力学系に粒子を加えるのに必要な仕事を考える。粒子数をdNだけ変化させるのに必要な仕事を <math>\deltaW=\mu dN</math> と書く。ここで、<math>\mu</math>は化学ポテンシャルと呼ばれ、系に粒子を足すときの抵抗を示す。

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