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LOST 最終話 - (2020/03/12 (木) 16:04:43) のソース

<div class="main">
<div>最終話</div>
 
<div>「このバカキョンがぁぁぁ!!」</div>
 
<div>ハルヒの口からは悲鳴など出ずに怒号が飛び出した。そりゃもう戦国武将顔負けだ。<br />
てっきり泣き叫ぶかと思っていた俺&長門は呆気に取られていたが、次に何かを考えようと<br />
思ったときには俺の体は後ろに吹っ飛び黒板にぶち当たった。体の制御を受けていたので<br />
痛みはなかったが逆にそれが心配だ。</div>
 
<div>「アンタねぇ、アタシに嘘ついたらどうなるかこないだ決めたばっかりよね?!」<br />
あ…えぁ??…あ…喋れる</div>
 
<div>ネクタイを思いっきり掴まれる、まさに鬼の形相といった顔だ。逃げ出したいぜ。</div>
 
<div>「わけわかんないコト言ってんじゃないわよ。ちょっと待ってなさい。」<br />
「有希。アタシは別にアンタのしたことが悪いことだとは思っていないのよ<br />
どっちが先に手を出したにしろ、アタシには関係ないもの。確かにキョンは今アタシと付き合ってる<br />
でも、そこに有希が割り込んでもアタシは別に嫌じゃないの。それを断るか受けるかは<br />
そこに転がってるバカキョンの判断だもん。だから、アタシは有希を責めたりはしない。<br />
それは判って欲しいの」</div>
 
<div>なら顔面にミサイルキックを貰った俺はどうすれば…</div>
 
<div>「アンタは黙ってなさい。」</div>
 
<div>「有希。言いたいことがあるなら聞いてあげる。」<br />
「今 伝えるべきことは、特にない。私はオリジナルの形で私を表現する事が可能になった。それだけ。」<br />
「わかったわ。じゃ、これからは恋敵って事にしておくから今日のは見なかったことにしてあげる<br />
明日からは容赦しないから。そう簡単に出し抜けると思わないでよ。」</div>
 
<div>フフン。といつも通りの強気な笑みを満面に湛えてそういうと、何も言わずに長門は教室から出て行った。</div>
 
<div>俺たちも帰ろう。全部終わったんだよな?</div>
 
<div>「アンタの制裁はこれからよ。さっきも言ったけどアンタと有希がキスしたのはアタシの油断だし<br />
目をつぶってあげるでもね、アタシに嘘ついたらどうなるか教えてなかったっけ?」</div>
 
<div>そうですね。死刑ですよね…</div>
 
<div>それから俺が不当な拘束を受けたのは言うまでもない。</div>
<br />
<br />
 
<ul>
<li>後日談-</li>
</ul>
 
<div>あれから、ハルヒの能力はさっぱりと消えてしまい普通のちょっと電波で強気な女子高生に<br />
ランクを落として無事生活していた。SOS団は一時的に存続の危機に危ぶまれたが。<br />
相変わらずの状態で休日の不思議探索もやっている。<br />
古泉は機関からお役御免と相成って壱高校生として青春を謳歌している。持ち前のニヤケフェイスは絶賛稼動中だ。<br />
朝比奈さんは、とりあえず自体の完全なる沈静化を見てから出ないと元の時間に戻れないと言う上の命令により<br />
未だに、お茶汲みとコスプレの毎日だ。長門はと言うと…ハルヒが能力を失い統合なんちゃらも進化の鍵を失い<br />
長門は強行プログラムの実行に失敗。俺がミサイルキックで吹っ飛ばされた時に宇宙人としての長門の役目は終わっていた。</div>
 
<div>つまり…</div>
 
<div>「みくる先輩、お茶をいただけますか?」<br />
「あぁっ、はい。長門さん、みくるちゃんでいいですよー」<br />
「いえ、これが上下関係。社会では最も重要視される関係。今学んでおいて損はありません。」<br />
なら、自分で入れたらどうだ?<br />
「キョン君。いいんですよーコレがアタシの仕事みたいなもんですから。あ、キョン君もおかわりどうです?」<br />
「そう、適材適所という言葉がある。まさにその状態。」<br />
そういう事にしておくか。</div>
 
<div>長門有希は統合なんちゃらが消えることにより、コイツもまた壱女子高生になった。と言うのかこの場合?<br />
人間の体は、どうとか言っていたがまぁ慣れるだろう。人間だけあって見たこともない表情をしてくれるのが<br />
新鮮だ。 曰く感情の起伏を感じるのがユニークらしい。</div>
 
<div>「みんなーっ!今週はコレに参加するわよっ!」</div>
 
<div>今日もハルヒはドアを打ち破らんかの勢いで開けその音に朝比奈さんは体を震わせビクつく。<br />
長門は、まゆを少しだけ動かす。いつもどおりの暴走っぷりだ。</div>
 
<div>あの日以来俺がいつも座っていた席の横に三角の団長マークが置かれ、以前の団長机にはパソコン用と適当に書かれた<br />
三角が置かれていた。そして俺の前には長門がいつも鎮座している。</div>
 
<div>そういえば、長門さっきからその本読んでないだろ。ページをまったくめくってないぞ。</div>
 
<div>「ばれた。ということは私を見ていてくれたという事に直結できる。これが恋愛感情に発展する確立は極めて高い」<br />
「アンタ、アタシが横にいるんだからアタシだけを見てればいーのよっ!寡黙少女なんかよりも元気な方がいいでしょ?!」<br />
「それは貴方の好みであって、キョン君の好みではない。」</div>
 
<div>『恋敵』としての関係になった二人は顔をあわせるたびにこういういざこざを起こしている。<br />
他人から見ればうらやましい限りなんだろうが、騒がしくてイカンな。<br />
ま、世界を失うよりはマシな結果だな。</div>
 
<div>「ちょっとキョン!今日こそどちらかを選んでもらうからね!」<br />
「望むところ。貴方とは決着をつけなければならない関係にある」<br />
やれやれ… </div>
 
<div>-END-</div>
</div>