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>>DEAR. - (2008/03/11 (火) 23:05:23) の1つ前との変更点
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<p>僕は、あなたが好きで好きで仕方がありませんでした。<br />
でも、今のあなたは……</p>
<p> </p>
<p><br />
と、ここまで書いて携帯を閉じる。<br />
ふうっと深い溜め息が出る。<br />
脳裏に浮かんだのは僕では無く"彼"に向けられた笑顔で。<br />
何ですか?彼にあって僕には無いもの。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>『>>DEAR.』</p>
<p> </p>
<p>10分間のまどろみを捨てきれず妹にボディプレスで起こされ、遅刻ギリギリに教室に滑り込む。<br />
今日もまた変わらない一日が始まるんだな。<br />
あの黄色いカチューシャを見つけて疲労感が朝から募る。今日は何を言い出すのか。想像するだけで俺の背中は自然と丸まる。<br />
この生活に満足しているんだろう、とか言ったら負けだ。ハルヒに振り回されるのも慣れたもんだが、それでも毎日となるとうんざりするってもんだ。</p>
<p>まあ、だからと言ってこの生活を手放すのも嫌なんだがな。</p>
<p> </p>
<p>と、こんなことを思いながら席に着く。悲しいかな、体を90度横に傾けてハルヒの不機嫌顔を見るのも習慣になっているとはね。<br />
しかし、ハルヒの顔は不機嫌顔などでは無かった。<br />
目は虚ろだ。だがそれは不機嫌から来るものでは無く何か病に犯されたような、そうだなむしろハルヒの言う"精神病の一種"による症状の様だった。</p>
<p> </p>
<p>ああ、もうそりゃ衝撃を受けたね。<br />
何かを話し掛けても適当にうんと答えるだけだし、何かを思い出したように顔を赤くしては顔を覆ってうつむいた。<br />
極めつけはこれだ。何とあのハルヒが上目づかいで消え入りそうな声で控えめに「あたしってかわいいのかな」と聞いてきたのだ。<br />
ズキュンと胸を撃たれる効果音を聞いた気がしたね。朝比奈さんに初めて微笑まれた時だってこんなにときめかなかったかもしれない。</p>
<p>あのハルヒが、だ。こんな風にされて抱き締めたい衝動に駈られ無い野郎がいたら手挙げろ。な、いないだろ?</p>
<p> </p>
<p>しかし、それと同時にに俺は非常に動揺していた。<br />
ハルヒが恋?誰に?<br />
あの、「恋愛感情は一種の精神病」という持論をお持ちの我等が団長様だぞ?<br />
俺か。そんな考えが頭をかすめたがすぐに思い直した。んなわけあるか。ハルヒが俺の事を好きだなんてそんなこと地球がひっくり返ってもあってたまるか。<br />
じゃあ、谷口か?いやいや、あいつだったらまだ俺の方が可能性があるぞ。これは過信では無い。確信だ。<br />
それじゃ誰だ?ハルヒに興味を持つ男は星の数程いても、ハルヒが興味を持つ男なんざそれこそツチノコ並に希少なはずだ。</p>
<p><br />
…まさか、</p>
<p>「古泉か?」<br />
あのニヤケスマイルを思い出した瞬間にそう声に出してしまった。しまった、俺としたことが。<br />
だが結果的にこれで俺の疑問は解かれたな。<br />
俺は赤くなって机に伏しているハルヒを見て、初めて知る衝動の様なものを感じているのに驚いた。何だこれ?<br />
だから気付かなかったのさ。教室の前にあの困ったニヤケスマイルが立ってたことなんざね。</p>
<p>--------------</p>
<p>キョン×ハルヒ←古泉</p>
<p> </p>
<p>『>>DEAR.』</p>
<p><a href="http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4434.html">1,</a></p>