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第七楽譜『The day before』 - (2008/03/22 (土) 16:41:25) の1つ前との変更点

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<p>○俺とENOZのZとのラブソング <br />   第七楽譜『The day before』<br />  <br />  <br /> 俺は桜が舞い、心地よい暖かい風を感じながら学校までの坂道を歩いている<br /> 今日から学年が一つ上がり、明日から後輩達も入学してくる<br /> こんなにも春らしい陽気なのに俺の気持ちは重く沈んでいた<br /> この沈んだ気持ちの原因は先月まで遡る、先月の終業式の日…<br />  <br />  <br /> 終業式の後に軽音楽部にてSOS団率いるハルヒと舞さんのENOZがライブ対決を行うことに決定した<br /> その日のうちに古泉が生徒会へSOS団の部活紹介への参加を申請した<br /> 普通だったらSOS団という非合法組織が学校公認の部活紹介に参加できる訳がないが<br /> すでに超能力結社【機関】の手先の我が生徒会は最終的には首を縦に振らされた<br /> 古泉脚本の生徒会長からの妨害工作は少しだけあったがな<br />  <br />  <br /> このライブ対決も憂鬱にしている理由の一つだが<br /> もっとも憂鬱にさせているのは俺自身についてだ、俺は自分自身に嫌悪している<br /> ハルヒが俺のことを好きと言った時に何も言えなかった俺<br /> 舞さんに見つめられた時に何も言えなかった俺<br /> 2人がライブ対決をすることに何も言えなかった俺<br />  <br /> 俺がハルヒか舞さんのどちらを選べば済むことなのに俺は何も言えなかった<br /> どちらかを選べばもう一方とは永遠の別れとなるだろう<br /> 舞さんと付き合いながらSOS団も続けたいし、ハルヒとの関係も保っていたい<br /> そんな自分の保身の為に多くの人を巻き込んでしまった<br /> 我が身の可愛さの為に何も言えない自分に嫌気がさした<br /> 家に帰ってからとことん落ち込んだよ<br /> ダウナーな俺は一つの誓約を設けることにした<br /> その誓約とはこの半月の春休みの間にハルヒや舞さんには会ったり、話したりしないことと<br /> ライブ対決の判定は絶対にする、そしてできる限り公平にジャッジをすることだ<br /> 会ったり、話したりしないというのは余計な気を使わせない為の配慮でもある<br /> それでなくてもSOS団もENOZもライブの練習で忙しいだろうし<br />  <br />  <br /> 今までのSOS団の過密スケジュールをこなしていた為か半月間の休みが妙に落ち着かない<br /> ゴロゴロしていても落ち着かないので俺はこの一年間で軽くなった財布を潤わす為に谷口とバイトをすることにした<br /> このバイト生活中に谷口とある事件に巻き込まれたのだがそれはまた別の機会に話すことにしょう<br />  <br />  <br /> 春休みの最終日に終業式の日以来となる舞さんからのメールが届いた<br /> 『久しぶり、春休みはどうだった?』と書かれていたので俺はバイトの話を盛り込んだメールを送信したら<br /> 舞さんから『色々あったんだね、わたしは毎日ライブの練習をしてたよ』と返ってきた<br /> そのメール見て俺は『立場的に応援はできないけど、ベストを尽くしてね』と送信した<br /> 『ありがとう、ライブ楽しみにしててね』とたくさんのハートマーク付きのメールを受け取った<br />  <br />  <br /> そんな出来事を思い出しているうちに校舎へと到着した<br /> 到着した俺は1年5組の教室を目指した、俺らの学校では前の学年のクラスに集合してから新学年のクラス割りが発表される<br /> 教室ではハルヒがすでに到着していて机で寝ていた<br /> こいつのことだから毎日ハードな練習で疲れ果ててるんだと思って、そっとしておいた<br /> しばらくすると担任の岡部からクラス割りの発表が行われた<br /> 俺はこのままハルヒとクラスが別れた方がいいのではないかと思ったが<br /> 生憎と運命の女神様は次の一年間もハルヒと同じクラスにしてくれた<br /> そして同じクラスになったことに安心している自分にも気づいた</p> <p><br /> 岡部のクラス割りが終った頃にハルヒは目を覚まして、俺に自分は何組と聞いてきた<br /> 俺と同じ5組だよと伝えてやるとあいつも安心した顔を見せたがすぐにだるそうな顔に戻った</p> <p><br /> 2年5組での俺の席の後ろはいつも通りにハルヒがいた<br /> クラスを見渡すと谷口と国木田はいるが長門や古泉はいないので他のSOS団のメンバーとは別のクラスのようだ<br /> そして担任は一年に引き続いて岡部だ<br />  <br />  <br /> 新クラスでの簡単な説明の後に俺達は体育館へ移動して始業式が行われた<br /> この始業式の直後に俺は濁流へと飲み込まれるはめとなった<br />  <br /> 始業式は終ったのだがこの後に生徒会からの発表があるそうだ<br /> 機関の学内協力者の生徒会長が壇上へと上がった<br /> 生徒会長「明日に予定している入学式後の部活紹介の件で、生徒会は認めていないSOS団と軽音楽部でのライブ対決が行われるそうだ」<br /> 俺はそこまで聞いた時に背中に冷たい何かが走った<br /> 生徒会長「例年なら部活紹介でSOS団という生徒会の認めていない同好会の参加は許さないところだが、教諭や生徒会内で協議して本来なら絶対にありえないことだが特例としての参加を認めた、認めた上で新入生達への歓迎も含めて本格的な対決として運営したいと生徒会は提案する」<br /> 生徒会長が合図を送ると喜緑さんが大きな箱を壇上に持ってきた<br /> 生徒会長「この中に2年と3年の全生徒の出席番号が入っている、今から私がこの中から一枚を引き、引いた番号の人物に今回の審査員をお願いしたいと思う」<br /> 俺は古泉を必死になって探した<br /> 生徒会長「審査員を選別するにあたり、生徒会から審査員を選出したらSOS団の団長に何を言われるか解らないので公平に選出したいと思う」<br /> そう言いながら生徒会長は箱から一枚の紙を取り出し読み上げた<br /> 生徒会長「2年5組の出席番号」<br /> 俺の新しい組での出席番号と俺の名前が読み上がられた<br /> こうして俺はSOS団とENOZとのライブ対決の審査員に任命された<br />  <br />  <br /> 始業式終了後、俺は古泉に授業が終ったら体育館の裏に来いとメールを送った<br /> 今回の件であいつを思いっきりぶん殴らんと気がすまん<br />  <br /> ホームルームも終わり、俺は足早に体育館裏を向かっている途中で生徒会長と喜緑さんに会った<br /> 生徒会長「いいところであった、これから明日のことで君のクラスまで行こうとしたんだ」<br /> 喜緑「明日のスケジュールですが2時限目が終ったら生徒会室までお越しください」<br /> 俺は顔を背けた、実行犯と話す話はない抵抗の意思を示した<br /> 生徒会長はそんな俺を察したのかこう話した<br /> 生徒会長「これだけは言っておくぞ、俺は断じて不正は行っていない」<br /> 生徒会長の顔は機関の外陣としての演技の顔ではなかった<br /> 生徒会長「あの箱には本当に全生徒の出席番号が入っていた、なあ喜緑くん」<br /> 喜緑「はい」<br /> 俺がきょとんとした顔をしていると不良会長は<br /> 生徒会長「とりあえず舞台は作ったんだ、せいぜい頑張れよ」<br /> 喜緑「頑張ってくださいね」<br /> そう言い残して、生徒会長と喜緑さんは去っていった<br />  <br />  <br /> 生徒会長達と別れてから体育館裏に着くとすでに古泉は到着していた<br /> 古泉「お久し振りです、お元気でしたか」<br /> いつも通りのニヤケ顔で話しかけてきやがった<br /> キョン「元気じゃねぇよ、お前らの裏工作のせいで不快な気分だ」<br /> 古泉は妖しい笑みを浮かべて<br /> 古泉「生徒会長から聞きませんでしたか不正はしてないと」<br /> こいつは何でさっきの出来事をもう知ってんだ<br /> キョン「生徒会長は何もしていないかもしれんが、どうせお前らが気づかれないように細工したんだろ」<br /> 古泉「本当に何も細工はしていませよ…ただ、あの状況であれば神はあなたに審査して欲しいと望まれると思いまして」<br /> こいつハルヒの力を利用したのか、確かにハルヒの力があればあそこで俺を引かせることは可能だろう<br /> 古泉「一応保険で長門さんにもお願いしましたが心配無用のようでした」<br /> この種明かしを聞いても俺は釈然とできなかった、釈然としない俺は古泉に捨て台詞を吐いた<br /> キョン「どうして俺を舞台に上げてまで巻き込むんだ、お前の趣味か?」<br /> 古泉「答えを出す場所を与えたまでです、あなたがまただんまりにならないように」<br /> 俺は古泉を睨みながらもこうまでしないと俺は答えを出せない人間なのかと自分自身が嫌になった<br /> 古泉「それと少しばかりアクシデントが発生しまして」<br /> キョン「アクシデント?」<br /> 古泉「気にしないでください」<br /> キョン「…お前はどうして俺に構うんだ、そんなにハルヒを機嫌を損ねさせたくないのか」<br /> 古泉はいつもニヤケ面ではなく真剣な顔で話した<br /> 古泉「僕はSOS団に大変な好意を抱いています、このままあなたは涼宮さんを選ばなければ今後部室にはこなくなると思われます…あの場所には5人が揃わなければいけないんですよ、僕の勝手な願望かもしれませんが」<br /> 古泉のこの気持ちを俺も体験したことがある<br /> こいつは去年の年末に長門によって改竄された世界で奔走していた時の俺と同じ心境なのだろう<br /> 長門が作った平穏な世界を望まずにエンターキーを押した時の俺なんだ<br /> こいつには俺がSOS団にこなくなることはイコールでSOS団はSOS団でなくなるということなんだ<br /> 古泉「では、練習がありますのでこれで失礼します」<br /> 古泉は離れ間際に耳元で呟いた<br /> 古泉「明日は期待してください」<br />  <br />  <br /> さっきまでの古泉の話を頭で反芻しながら明日の舞台の体育館を見た<br /> 明日はライブが行われる、そこで全ての決着がつくはずだ<br />  <br />  <br /> 最終章へ続く<br />  </p> <p> </p>
<p>○俺とENOZのZとのラブソング <br />   第七楽譜『The day before』<br />  <br />  <br /> 俺は桜が舞い、心地よい暖かい風を感じながら学校までの坂道を歩いている<br /> 今日から学年が一つ上がり、明日から後輩達も入学してくる<br /> こんなにも春らしい陽気なのに俺の気持ちは重く沈んでいた<br /> この沈んだ気持ちの原因は先月まで遡る、先月の終業式の日…<br />  <br />  <br /> 終業式の後に軽音楽部にてSOS団率いるハルヒと舞さんのENOZがライブ対決を行うことに決定した<br /> その日のうちに古泉が生徒会へSOS団の部活紹介への参加を申請した<br /> 普通だったらSOS団という非合法組織が学校公認の部活紹介に参加できる訳がないが<br /> すでに超能力結社【機関】の手先の我が生徒会は最終的には首を縦に振らされた<br /> 古泉脚本の生徒会長からの妨害工作は少しだけあったがな<br />  <br />  <br /> このライブ対決も憂鬱にしている理由の一つだが<br /> もっとも憂鬱にさせているのは俺自身についてだ、俺は自分自身に嫌悪している<br /> ハルヒが俺のことを好きと言った時に何も言えなかった俺<br /> 舞さんに見つめられた時に何も言えなかった俺<br /> 2人がライブ対決をすることに何も言えなかった俺<br />  <br /> 俺がハルヒか舞さんのどちらを選べば済むことなのに俺は何も言えなかった<br /> どちらかを選べばもう一方とは永遠の別れとなるだろう<br /> 舞さんと付き合いながらSOS団も続けたいし、ハルヒとの関係も保っていたい<br /> そんな自分の保身の為に多くの人を巻き込んでしまった<br /> 我が身の可愛さの為に何も言えない自分に嫌気がさした<br /> 家に帰ってからとことん落ち込んだよ<br /> ダウナーな俺は一つの誓約を設けることにした<br /> その誓約とはこの半月の春休みの間にハルヒや舞さんには会ったり、話したりしないことと<br /> ライブ対決の判定は絶対にする、そしてできる限り公平にジャッジをすることだ<br /> 会ったり、話したりしないというのは余計な気を使わせない為の配慮でもある<br /> それでなくてもSOS団もENOZもライブの練習で忙しいだろうし<br />  <br />  <br /> 今までのSOS団の過密スケジュールをこなしていた為か半月間の休みが妙に落ち着かない<br /> ゴロゴロしていても落ち着かないので俺はこの一年間で軽くなった財布を潤わす為に谷口とバイトをすることにした<br /> このバイト生活中に谷口とある事件に巻き込まれたのだがそれはまた別の機会に話すことにしょう<br />  <br />  <br /> 春休みの最終日に終業式の日以来となる舞さんからのメールが届いた<br /> 『久しぶり、春休みはどうだった?』と書かれていたので俺はバイトの話を盛り込んだメールを送信したら<br /> 舞さんから『色々あったんだね、わたしは毎日ライブの練習をしてたよ』と返ってきた<br /> そのメール見て俺は『立場的に応援はできないけど、ベストを尽くしてね』と送信した<br /> 『ありがとう、ライブ楽しみにしててね』とたくさんのハートマーク付きのメールを受け取った<br />  <br />  <br /> そんな出来事を思い出しているうちに校舎へと到着した<br /> 到着した俺は1年5組の教室を目指した、俺らの学校では前の学年のクラスに集合してから新学年のクラス割りが発表される<br /> 教室ではハルヒがすでに到着していて机で寝ていた<br /> こいつのことだから毎日ハードな練習で疲れ果ててるんだと思って、そっとしておいた<br /> しばらくすると担任の岡部からクラス割りの発表が行われた<br /> 俺はこのままハルヒとクラスが別れた方がいいのではないかと思ったが<br /> 生憎と運命の女神様は次の一年間もハルヒと同じクラスにしてくれた<br /> そして同じクラスになったことに安心している自分にも気づいた</p> <p><br /> 岡部のクラス割りが終った頃にハルヒは目を覚まして、俺に自分は何組と聞いてきた<br /> 俺と同じ5組だよと伝えてやるとあいつも安心した顔を見せたがすぐにだるそうな顔に戻った</p> <p><br /> 2年5組での俺の席の後ろはいつも通りにハルヒがいた<br /> クラスを見渡すと谷口と国木田はいるが長門や古泉はいないので他のSOS団のメンバーとは別のクラスのようだ<br /> そして担任は一年に引き続いて岡部だ<br />  <br />  <br /> 新クラスでの簡単な説明の後に俺達は体育館へ移動して始業式が行われた<br /> この始業式の直後に俺は濁流へと飲み込まれるはめとなった<br />  <br /> 始業式は終ったのだがこの後に生徒会からの発表があるそうだ<br /> 機関の学内協力者の生徒会長が壇上へと上がった<br /> 生徒会長「明日に予定している入学式後の部活紹介の件で、生徒会は認めていないSOS団と軽音楽部でのライブ対決が行われるそうだ」<br /> 俺はそこまで聞いた時に背中に冷たい何かが走った<br /> 生徒会長「例年なら部活紹介でSOS団という生徒会の認めていない同好会の参加は許さないところだが、教諭や生徒会内で協議して本来なら絶対にありえないことだが特例としての参加を認めた、認めた上で新入生達への歓迎も含めて本格的な対決として運営したいと生徒会は提案する」<br /> 生徒会長が合図を送ると喜緑さんが大きな箱を壇上に持ってきた<br /> 生徒会長「この中に2年と3年の全生徒の出席番号が入っている、今から私がこの中から一枚を引き、引いた番号の人物に今回の審査員をお願いしたいと思う」<br /> 俺は古泉を必死になって探した<br /> 生徒会長「審査員を選別するにあたり、生徒会から審査員を選出したらSOS団の団長に何を言われるか解らないので公平に選出したいと思う」<br /> そう言いながら生徒会長は箱から一枚の紙を取り出し読み上げた<br /> 生徒会長「2年5組の出席番号」<br /> 俺の新しい組での出席番号と俺の名前が読み上がられた<br /> こうして俺はSOS団とENOZとのライブ対決の審査員に任命された<br />  <br />  <br /> 始業式終了後、俺は古泉に授業が終ったら体育館の裏に来いとメールを送った<br /> 今回の件であいつを思いっきりぶん殴らんと気がすまん<br />  <br /> ホームルームも終わり、俺は足早に体育館裏を向かっている途中で生徒会長と喜緑さんに会った<br /> 生徒会長「いいところであった、これから明日のことで君のクラスまで行こうとしたんだ」<br /> 喜緑「明日のスケジュールですが2時限目が終ったら生徒会室までお越しください」<br /> 俺は顔を背けた、実行犯と話す話はない抵抗の意思を示した<br /> 生徒会長はそんな俺を察したのかこう話した<br /> 生徒会長「これだけは言っておくぞ、俺は断じて不正は行っていない」<br /> 生徒会長の顔は機関の外陣としての演技の顔ではなかった<br /> 生徒会長「あの箱には本当に全生徒の出席番号が入っていた、なあ喜緑くん」<br /> 喜緑「はい」<br /> 俺がきょとんとした顔をしていると不良会長は<br /> 生徒会長「とりあえず舞台は作ったんだ、せいぜい頑張れよ」<br /> 喜緑「頑張ってくださいね」<br /> そう言い残して、生徒会長と喜緑さんは去っていった<br />  <br />  <br /> 生徒会長達と別れてから体育館裏に着くとすでに古泉は到着していた<br /> 古泉「お久し振りです、お元気でしたか」<br /> いつも通りのニヤケ顔で話しかけてきやがった<br /> キョン「元気じゃねぇよ、お前らの裏工作のせいで不快な気分だ」<br /> 古泉は妖しい笑みを浮かべて<br /> 古泉「生徒会長から聞きませんでしたか不正はしてないと」<br /> こいつは何でさっきの出来事をもう知ってんだ<br /> キョン「生徒会長は何もしていないかもしれんが、どうせお前らが気づかれないように細工したんだろ」<br /> 古泉「本当に何も細工はしていませよ…ただ、あの状況であれば神はあなたに審査して欲しいと望まれると思いまして」<br /> こいつハルヒの力を利用したのか、確かにハルヒの力があればあそこで俺を引かせることは可能だろう<br /> 古泉「一応保険で長門さんにもお願いしましたが心配無用のようでした」<br /> この種明かしを聞いても俺は釈然とできなかった、釈然としない俺は古泉に捨て台詞を吐いた<br /> キョン「どうして俺を舞台に上げてまで巻き込むんだ、お前の趣味か?」<br /> 古泉「答えを出す場所を与えたまでです、あなたがまただんまりにならないように」<br /> 俺は古泉を睨みながらもこうまでしないと俺は答えを出せない人間なのかと自分自身が嫌になった<br /> 古泉「それと少しばかりアクシデントが発生しまして」<br /> キョン「アクシデント?」<br /> 古泉「気にしないでください」<br /> キョン「…お前はどうして俺に構うんだ、そんなにハルヒを機嫌を損ねさせたくないのか」<br /> 古泉はいつもニヤケ面ではなく真剣な顔で話した<br /> 古泉「僕はSOS団に大変な好意を抱いています、このままあなたは涼宮さんを選ばなければ今後部室にはこなくなると思われます…あの場所には5人が揃わなければいけないんですよ、僕の勝手な願望かもしれませんが」<br /> 古泉のこの気持ちを俺も体験したことがある<br /> こいつは去年の年末に長門によって改竄された世界で奔走していた時の俺と同じ心境なのだろう<br /> 長門が作った平穏な世界を望まずにエンターキーを押した時の俺なんだ<br /> こいつには俺がSOS団にこなくなることはイコールでSOS団はSOS団でなくなるということなんだ<br /> 古泉「では、練習がありますのでこれで失礼します」<br /> 古泉は離れ間際に耳元で呟いた<br /> 古泉「明日は期待してください」<br />  <br />  <br /> さっきまでの古泉の話を頭で反芻しながら明日の舞台の体育館を見た<br /> 明日はライブが行われる、そこで全ての決着がつくはずだ<br />  <br />  <br /> 最終楽譜へ続く<br />  </p> <p> </p>

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