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第2章-4 Thought to arrive - (2011/01/15 (土) 20:55:30) の1つ前との変更点

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<p>  俺は、適当な理由をつけて、みんなと別れ、ダッシュで再び洋館に戻った。洋館に到着したところ、詩織さんが出入口前で待っていてくれた。洋館の風景に詩織さんの存在はジグソーパズルのように、ぴったりとはまっている。洋館の持ち主と聞いて、納得しない奴はいないだろう。<br /><br /> 「お待たせしました」<br /><br /> 「いいえ、無理言ってすいません」<br /><br /> 申し訳なさそうな、それでいてとても綺麗な顔をして謝った。うーん、かわいい。ナツキや涼宮に、このかわいらしさを見習わせてあげたいぞ。<br /><br /> 「それでどうしたらいいんですか?」<br /><br /> 「とりあえず、中に入って下さい」<br /><br />  詩織さんは、鍵を使って洋館の扉を開け、中に入っていった。洋館の中は誇りっぽく、物がないため殺風景だったが、何故か人がいるような、暖かい気配を感じる。<br /><br /> 「不良は、もう少ししたら来るはずです。陰に隠れて、脅かしてくれませんか?」<br /><br /> 「なるほど、わかりました。万が一ってこともありますので、詩織さんは外にいてくれますか?俺に何かあったら、その時は警察に通報してください」<br /><br /> 詩織さんは、うなづいて静かに洋館から出て行った。さて、どうなることやら。<br />  </p> <p>  数分待つと、なにやら足音と話し声が聞こえてきた。どうやら来たらしいな。陰から様子を見ていると、金髪の3人組が我がもの顔で廊下を歩いている。いかにも不良ですよってな感じだ。<br /><br />  いろいろ考えたが、結局、真っ向勝負しか思いつかなかった。あんな格好をしている奴らは、脅かしても効果がないだろう。<br /><br />  俺は覚悟を決め、物陰から出て<br /><br /> 「おい、お前ら!」<br /><br /> 精一杯強がって言った。<br /><br />  俺がいたことに3人は驚いたようだが、<br /><br /> 「なんだ、お前は?」<br /><br /> いかにも悪役らしいセリフを放つ。<br /><br /> 「ここは、人の家だ。勝手に入っていい所じゃない。すぐに出て行け。そして2度とここに来るな」<br /><br /> 精一杯虚勢を張って言ったんだが、たいした効果はないようで<br /><br /> 「お前も勝手に入っているじゃねえか」<br /><br /> ニヤニヤして全く悪いと思っていないようだ。<br /><br /> 「俺は管理人から頼まれてここにいるんだ。お前らとは違う」<br /><br /> 「管理人ってのはどこのどいつだよ?俺達に連絡先を教えてほしいね。元々ここに住んでいた奴は、引っ越してずっと放置されてるんだ。管理人なんていやしないって知ってんだよ。はったりはやめとけ」<br />  </p> <p>「本当だ。今は外にいるんだが、今頃警察に通報しているだろう。捕まりたくなかったら、さっさと出て行け。そして、2度とここに来るな」<br /><br />  俺の言っていることが本気だとわかったようで、3人は顔を見合わせた。これで終わるだろう。そう思っていたが甘かった。<br /><br /> 「しょうがねえな。けど、俺達のたまり場をつぶしてくれたんだ。一発殴らせてもらうぜ」<br /><br />  おい、マジかよ。喧嘩なんかしたことないって。俺は格好だけのファイティングポーズをして、身構えた。男の内1人が、俺にゆっくり近づき、目の前で立ち止まったかと思うと、拳を振り下ろしてくる。<br /><br />  避けようとしたのだが、スローモーションになって拳が俺の顔に近づいていき、当たると思った瞬間、目の前でパチッと火花が飛んだ。</p> <p> </p> <p>次へ</p>

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