女古泉'ちゃん'の憂鬱 プロローグ
<br> ぶかぶかの男の子用の制服を着て、きゅっ、とネクタイを締める。<br> そして、ぶかぶかの男の子用のズボンを履く。<br> <br> それが朝の日課。<br> <br> もちろん、このまま学校には行かない。<br> だって、僕は普通の男子高校生じゃないから。<br> 鏡の前で、男の子っぽくする為のメイクを施す。<br> マジックハンドを装着して、25cmのシークレットブーツを履く。<br> 最後に、変声機を装着する。<br> 「さて、学校に行きますか」<br> こうして、女の子である僕は、男の子になりきる。<br> <br> 古泉一樹に。