涼宮ハルヒの終焉 最終章
<p>最終章<br> <br> その後、朝比奈さんとハルヒには妹のお守りを頼み俺はその間に校庭の隅に穴を掘り、朝比奈さん（大）と長門の遺体を埋めた、古泉の遺体は見つからなかった。<br> 恐らく閉鎖空間の消滅とともに消滅してしまったのだろう。<br> <br> それから五日間、俺とハルヒと朝比奈さんは学校にも行かずに家に引きこもっていた。<br> 長門の必殺技のおかげで世界は大混乱していた。北向きに放たれた衝撃波は一瞬にして中国、韓国、北朝鮮、モンゴル、ロシアとその方向にある大体の国を新地に戻してしまっていた。<br> 当然学校も休みである。日本に土地的に被害はなかったのだが経済は混乱中であった。しかし働かずに飯は食えないのでほとんどの店は大体四日後には通常通り営業していた。<br> <br> 六日目、布団の中で蹲っていたら携帯がなった。朝比奈さんであった。<br> 「あのぅー、実は未来から指令が来ていたんです。七日前に。今気づいたんですけど。<br> 実はそれによると<br> 『今、これをみているときにはとても悲しいことがあったはずです。<br> ですがあなたはそれを乗り越えなければなりません。例え未来の自分の死を見てしまったとしても、親しい友人が亡くなったとしても。<br> あなたは強い子です。だからかならず乗り越えられます。<br> 本当につらいと思いますが、私からの最後の指令です。<br> あの日から一週間たったらキョン君を呼び出してこれからあなたがすべきことを全て教えてもらって下さい。<br> 彼は全て知っています。<br> それがすんだらすぐに未来に帰って下さい。<br> あなたはこれから一週間前のあの日のために剣術を習ってもらいます。<br> こんなことを言うのもなんですががんばって下さい。』<br> って事なんですけど。どういう事なんでしょうか。」<br> おそらくは七夕や消失騒動のときや一週間後の朝比奈さんが来たときのことだろう。<br> 「わかりました、今から会えますか？ハルヒも一緒に。」<br> それからハルヒにも電話をかけ。喫茶店「夢」で会うことになった。<br> <br> 「元気そうだな、ハルヒ。朝比奈さんも。」<br> 「どう見たら元気そうに見えるのよ。馬鹿ね。」明らかに元気のなさそうなハルヒ。<br> 会釈する朝比奈さん。<br> 世間話をする余裕などなくすぐに本題に入った。<br> 七夕のとき俺を導いてくれたこと、 ハルヒがいなくなったとき助けてくれたこと、手紙で指示を出してくれたことなど全て包み隠さずに教えてあげた。<br> ハルヒは完全に非現実的な話や裏話を聞いて少し元気になったようだった。<br> 「わかりました。いままで本当にありがとうございました。私は未来に帰ります。」<br> そして何ながらハルヒと抱擁を交わす。<br> そして瞬きした瞬間に、消えた。<br> <br> 自分が死ぬ運命を知っていて、友達の未来のために活動し、友達の未来のために命を捨てる。<br> なんて強い人だったんだろう。<br> <br> ハルヒは俺に背を向けわなわなと肩を震わせていた。<br> 泣いているのだと思うと思わず抱きしめたくなった。<br> が俺のそんな感情すぐにかき消される事となった。<br> <br> いきなり振り向いたハルヒはこう言った。<br> 「キョン、ＳＯＳ団は何をする活動だったか覚えてる？」<br> 「確か…『宇宙人や未来人や超能力者を探しがしだて遊ぶ。』だったか？」<br> 「そう、正解。でも本当はその目的は果たされていた。そうよね。」<br> 「そうだな。」<br> 「じゃあＳＯＳ団って何の略省だったか覚えてる？」<br> 「『世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団』だろ？」<br> 「じゃあ私が有希やみくるちゃんや古泉君や世界中のみんなのために今何をしようと考えているかわかるわね？」<br> 「いーや、わからん。」これは嘘だった。大体のことは予想できる。<br> 「まあいいわ。あんたは私に黙ってついてくればいいのよ。」<br> そういうとハルヒはいつぞやのように俺の手を引っ張り走り出した。<br> 俺はこの瞬間思った。<br> サンタクロースなんてもんは信じてなかったが今は信じられるような気がする。<br> なぜなら宇宙人がいて未来人がいて超能力者がいた。それならサンタが存在してもおかしくない。<br> もしかしたらハルヒは俺にとってのサンタクロースなのかもしれない。<br> 極端に強引なサンタだが。<br> <br> これから何をするかって？決まってるだろ？<br> この団長様と世界を大いに盛り上げるのさ。<br> <br> ＴＨＥ ＥＮＤ</p>
