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涼宮ハルヒの仮入部~将棋同好会編~」を以下のとおり復元します。
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なんたって、朝の占いで僕の星座が1位だったんだからねー!!<br>

その証拠になんと、あの麗しい瀬能さんに「おはよう」って挨拶されちゃったよ!<br>

イェ-イ!!<br>
<br>
この調子だと、先輩にも将棋で勝てそうだぞー!!<br>
よーし、勝負だ先輩!<br>
<br>
「負けました」<br>
やったー!!本当に勝っちゃったよー!<br>
ひゃっほーい!!<br>
<br>
この調子で、2戦目も勝っちゃうぞー!<br>
さて、次の相手は・・・<br>
と思いながら、僕の前の席に座った対戦相手を見た。<br>
・・・あれ?何でここにいるの?<br>
そこにいたのは、入学式のときの自己紹介のときにぶっちゃけたことを言っていた、その名も、<br>

<br>
涼宮ハルヒ<br>
<br>
ほほー!こんな女の子でも将棋ってやるのかー!!<br>
うんうん、なんか何でもできそうな雰囲気をかもしだしてるからね。<br>

でも、今日の僕には勝てないぞ。<br>
<br>
まあいいや、とりあえず挨拶しておこう。<br>
「垣ノ内です。よろしくおねがいします」<br>
「………」<br>
ありゃりゃ。返事が返ってこないか。<br>
まあいいや、とりあえず。<br>
「ジャンケンして、先手か後手か決めようか」<br>
「あんたの好きなほうでいいよ」<br>
おっ!すっごい自信だねー!!<br>
いいのかな?今日の僕にそんなこと言っちゃって。<br>
「じゃあ、僕が先手でお願いします」<br>
「………」<br>
よーし、じゃあまずは2六歩っと!<br>
<br>
・・・・・・・・・・・・・・・・・<br>
<br>
そろそろ終盤かな?<br>
よーし、じゃあそろそろ決めちゃうぞ!<br>
4四桂だ!<br>
これで、王将逃げなきゃ負けちゃうよー<br>
<br>
パシッ<br>
<br>
やったー!<br>
次の一手で詰みになること気づかずに攻めてきた!<br>
一応、確認しておくけど、その動かしたコマを次にどう動かしても僕の王将はとれない!<br>

<br>
じゃあ、4二金っと。<br>
「これで僕の勝ちだよ!ほら!王手で詰みだから!」<br>
やったー!今日2勝目!!<br>
<br>
涼宮さんはどこか、悔しそう・・・?<br>
まあ、さっきから、というより始めてみたときからずっと無愛想な顔だからよく分かんないんだけど。<br>

多分、悔しがってる。<br>
と、思ったんだけど。<br>
<br>
「あんた、バカ?」<br>
と、予想外の言葉が返ってきた。<br>
<br>
そう言うと、涼宮さんは角をななめにななめに動かして、動かした先には・・・<br>

僕の王将が・・・<br>
ありゃ?<br>
<br>
どうやら、先ほどの一手はこの角を動かすために、打ったみたい。<br>

<br>
「だって、王手って言わなかったよね?」<br>
「言わなくたって分かるでしょ。どうせ、そんなことしなくても、あんたの負けだけど」<br>

と言われて盤面を確認。確かに、先ほど僕が4二金を打たなくて、王将を守っても、次の1手で終わりだ。<br>

<br>
あれ?おかしいな・・・<br>
今日は絶好調なはずなんだけど・・・<br>
<br>
まあいいや、ここはおとなしく、<br>
「負けちゃいましたー」と、言っておく。<br>
その後に、「ありがとうございました」とも。<br>
<br>
「強いね君ー!この、相手に気づかれない戦術とか!うん、すごい!」<br>

と、うさんくさい批評家みたいなこと言ってたら、<br>
「何で、あんたそんなに楽しそうなの?」<br>
涼宮さんがそう聞いてきた。<br>
<br>
ん?そうかな?僕は普段どおりなんだけど。<br>
「うーん、負けたことはちょっとは悔しいけどね。それよりも、将棋ができたほうが楽しかったから」<br>

「ふぅん」<br>
「そうやって、何気ないことにうれしさや楽しさを見つけたらいいんだよ!君もそんな顔しないでさ!」<br>

「うるさい!」<br>
なんか・・・怒られちゃった・・・<br>
<br>
「あたしは、将棋に1回勝っただけで、うれしいとなんて思わない」<br>

へー、そんな人もいるんだー。僕ならそれだけでガッツポーズしてもいいけど。<br>

「じゃあどんなとき、うれしいって思うの?」<br>
聞いてみる。<br>
「………」<br>
返事がない。<br>
「例えばさ、僕は今日朝の占いで僕の星座が1位ですっごくうれしかったんだー。それと、実は僕、瀬能さんが好きで・・・」<br>

「だから、うるさい!」<br>
また、怒られた・・・<br>
確かに、ちょっと調子にのりすぎたか。自慢だと思われたかもしれない。<br>

<br>
「帰る」<br>
そう言って、涼宮さんは鞄を持って、立ち上がった。<br>
僕のせいかな?<br>
とりあえず、何か言ったほうがいいような気がして、涼宮さんが扉の前に行った時、他にも何かうれしさを感じられそうなことを思いついて言ってみた。<br>

「女の子なら、髪型を褒められたときとか。特に、好きな人に・・・」<br>

なんとか、涼宮さんは立ち止まってくれた。<br>
そして、涼宮さんはゆっくりこちらを振り向き、<br>
「そんなしょうもないことでうれしくなるわけないじゃない」と言って、部室を出て行った。<br>

ダメか・・・もしかして、逆効果だったかも・・・<br>
じゃあ、どんなときにうれしさを感じるのかなー?<br>
やっぱりあれ?自己紹介で言ってた、宇宙人とかを見つけたとき?<br>

でも、そんなんじゃずっと嬉しさを感じられない人間になっちゃうような気がするんだけど・・・<br>

<br>
まあいいや、とりあえず今日の第三戦目やるぞー!<br></div>
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