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俺だけ一般人」を以下のとおり復元します。
俺だけ一般人 キョン「考えてみたら、俺だけ一般人なんだな。」<br />
今日は、あたし、いないけど、 ちゃんと団活しておく事! ハルヒはそういうと、いきよいよく教室から出て行った、 掃除当番を俺に押し付けて。
掃除当番の仕事を終え、文芸部室に行った俺を、 宇宙人・未来人・超能力者が迎えてくれた。 部室に俺が入ると、微妙な感じで雰囲気が変わった。
少し前から気付いてはいたんだが。 まあ、そうだよな、 ハルヒ以外の俺達四人が、ハルヒの起こす騒動の火消しに、 躍起になっているとき、当のハルヒは蚊帳の外。
それと、同じなんだろうな。 たしかに俺は、宇宙人・未来人・超能力者と一緒に、 ハルヒ騒動の対応に追われてはいたが、 あくまで俺は、一般人。
俺がいない時には、三人で難しい話でもしてんだろうね。 ---------------------------------------
メイド衣装でおいしいお茶を淹れてくれる朝比奈さん、 にやけスマイルでボードゲームを用意する古泉、 そして、いつもの定位置で本を読む長門。
ハルヒが今日来ない事を伝えて、いつもの席に座る俺。 あれ?ちょっと普段と違うな、 いつもならハルヒは、自分自身が団活に出れない日は、
今日は団活無しって宣言してたよな? 今日に限って、 『今日は、あたし、いないけど、ちゃんと団活しておく事!』 って変じゃないか?
--------------------------------------- まあ、よくわからんが、 ハルヒいないのなら、帰るか。
そう思って腰を上げかけた俺だが、 朝比奈さんのお茶と、古泉からのゲームの誘いを受けて、 席に座りなおした。 ちゃんと団活しろって、団長さんが言ってたしな。
朝比奈さんは編み物をしていて、長門はいつもの読書。 この頃の長門は、感情らしきものが芽生えてきたようで、 口数も増え、よく話すようになってはいるが、
今日は、無口なままだ。 古泉は、ゲームの盤面をみながら唸っている。 スマイル顔のままなのは恐れ入るが… 悪いがもう詰みなんだがね。 いつも通りの時間を過ごす。
いや、いつも通りじゃないな、 ハルヒのいない平和なひと時、こんなのも悪くないな。
--------------------------------------- 長門が本を閉じる音、団活終了の合図だ。
いつもよりやけに早いが、こんな日は早く帰って、 家でのんびりしたいと、宇宙人でも考えるんだろ。 帰り支度を済ませ、4人で帰る。
俺と古泉の後を、朝比奈さんと長門がついて歩く。 ハルヒがいる時は、女性陣が先頭だから、いつもと逆だな。 なんて事を考えていると、古泉が話しかけてきた。
「たまには。こんな日もいいかもしれませんね。」 おいおい、いいのか、そんな事言って。 「た ま に は ですよ、たまには。  僕にも、心の洗濯が必要です。」
そんなもんかね。 まあ、俺も、今日みたいな日は悪くないと思うな。 「彼女達も、そうみたいですよ。」 振り向いて見てみると、
朝比奈さんと長門が、楽しそうに談笑している。 あの長門が、楽しそうなのにも驚いたが、 朝比奈さんもめずらしく、長門に積極的に話かけている。
まるで仲の良い姉妹みたいだ。 こんな姿はめったに見られない、 カメラで撮っておきたいくらいだ。
--------------------------------------- そんな俺の視線に気付いたのか、朝比奈さんと目が合う。
いえ、朝比奈さん、楽しそうだったので、 ついつい見とれてしまいました。 「キョンくん、そんな事言ってると、涼宮さんにおこられますよー」
「その意見に賛同する。涼宮ハルヒは、重度の焼餅焼き。」 え、朝比奈さん、なんで俺がハルヒに怒られなきゃならないんです。
ってか、長門、お前そんな言葉どうして知ってる? 「本で読んだ。意味は朝比奈みくるに教えてもらった。」 朝比奈さん、最近の長門は、良く話すようになったとは言え、
まだまだ普通に無口なんですから… もっと美しい言葉から教えてやってください、 あんまり、変な言葉を教えないでください。
「そんなー、あたしは、長門さんに聞かれて、  団長席を指差しただけですよー  でも、さすが長門さん、それだけでわかっちゃうなんてー」 やれやれ
--------------------------------------- そういえば、俺がいない時、三人はどんな雰囲気なんだ?
なにしろ宇宙人と未来人と超能力者だからな、 一般人の俺の前では話せない事もあろうし、 なにか難しい事でも話しているのか? それとも、ハルヒや俺がいない時は、
まったりモードで楽しくやってたりするのか? いまの、朝比奈さんや長門みたいにさ。 「うーん、  涼宮さんが居るか居ないかでは、
 確かに、あなたを含めた僕達4人の雰囲気は違いますが、  あなたが居るか居ないかでは…」 そう言って、古泉は言葉を濁した。
おいおい、そんな重い返事をするなよ。 気になるじゃないか。 --------------------------------------- 「腹の探り合い」
長門がぼそっと言うと、 朝比奈さんと古泉の表情が一瞬引きつった。 「そうかもしれませんねー  キョン君がいた方が、わたしは楽しいですね。」
「それには、僕も同意しますよ。  長門さんとなら、なんら問題もありませんが、  彼無しで、朝比奈先輩《先輩に傍点》と一緒だと、、」
そう言い合ってから、二人は吹き出して笑った。 「しかし、まあ、  あの藤原氏の方が、まだましだと思う事がありますよ。」 「えー、それは、それは、
 わたしも橘さんの方が、まだ話が通じるって思っちゃってますよー」 「まあ、お互い、仕事の事ではいろいろありますからね。」 「ですねー」
そしてまた、二人は吹き出した。 --------------------------------------- なんか笑えないなぁと思っていると、
朝比奈さんと古泉から、説明があった。 仕事上で、いろいろ意見の違いもあるけれど、 個人的に対立しているわけではないそうだ。
まあ、ほんとに仲が悪いわけでもなさそうだ。 『同じSOS団員としての仲間意識もあるし、』 と言っていたしね。
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