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情報統合思念体の焦燥 - (2009/01/15 (木) 20:00:25) の編集履歴(バックアップ)


春。
もうあれから1年がたったと思うと時が過ぎるのは早いと実感するね。
進級を控えた春休み。
普通なら家でゴロゴロしているはずなのだが…
なぜ、俺はこんなハイキングコースを歩いてしまうんだろう。
習慣というものは恐ろしいね。
などと考えているといつの間にか文芸部部室の前に立っていた

「なにボーッとつったてるの?早く入りなさいよ!」

ハルヒは、いつも通りに元気だった。こいつに憂鬱とかいうものはないのだろうか
しょうがないのでっさっさと部室に入ると

「あ、キョン君に涼宮さん。おはようございます」
「おはようございます」

朝比奈さんと古泉がいた。…長門は?

「わかりません」

長門が休み…俺の頭の中に不安で支配された。
長門が休む時は決まって、悪いことが起きることが規定事項なのである

「どうしたのかしら。めずらしい」
「長門さんも、風邪ぐらいひくのではないですかね?」
「うーん。心配だわ。お見舞いに行きましょう!」

古泉がしまったという顔を浮かべた。顔はニヤケたままだが。
そりゃそうだ。長門が休む時は絶対なにかあるしな。
古泉がひそかにあそっている。
少しフォローでも入れておこう

「ま、まあ長門だって、お見舞いに行ってくれるのは嬉しいと
思うが、なるべく動きたくないときもあるんじゃないか?」
「何言ってるの!皆がいた方が元気をだすに決まってるじゃない!
そんな薄情だからキョンはもてないのよ」
「いや、俺がもてるかどうかはこの際関係ないだろう」

これでもそれは気にしているつもりなのだ。触れないでほしい。

すると。

ガチャ

長門が入ってきた
その液体ヘリウムの様な眼をみると安心するのも、習慣なのかもしれない。

「…寝坊した」

…めずらしい。

「なんだ…。心配したじゃないのよ!」
「…心配かけた。謝る」
「いいのよ、別に。元気ならそれでいいのよ!」

本当に団員思いな団長様でいいんだが…
俺にもそのぐらい優しさをもって接してくれよな
などと心で訴えていると、古泉がとんでもないものを出した

「で、今日はこれでどうでしょう?」

…おい、古泉
なんだその無駄にでかい将棋盤もどきは

「もどきでは、ありませんよ。立派な将棋盤です。
これは大局将棋といいましてね。最も多い駒数と最もでかい盤面を持つ…」

これ以降は無駄な知識らしいと判断した脳が活動を停止した
5分ぐらいたってやっと説明は終わったらしい

「でやります?」

そんなんやるか!というつもりだったのだが

「古泉君!それすごいわね!私がやるわ!キョンはどいて」
「俺の座る椅子はどこなんだよ」
「しょうがないわね。団長席に座らせてあげるわ。光栄に思いなさい。
別に団長の座を譲るつもりはないわ!」

天地がひっくりかえっても、俺はSOS団団長などにはなりたくないが…

こうして、今日の活動が始まったのだが、俺はこれから、巻き込まれること
を知る由もなかった。