<p>古泉「これまで黙っていたことがあります」<br /> キョン「そんなのばっかだなお前」<br /> 古泉「実は僕朝比奈さんが好きなんです」<br /> キョン「死ぬほど急展開だな」<br /> 古泉「マジです。話が動くと思って衝撃の告白をしてみました」<br /> キョン「まぁ別にいいんじゃねぇか」<br /> 古泉「普通ですね」<br /> キョン「朝比奈さんがお前にOK出すとも思えないしな、ゲイだし」<br /> 古泉「どうですか、ここらで一発」<br /> キョン「たった今朝比奈さんが好きって言ったばっかじゃねーか。<br /> こんな見え見えの罠にかかんな」<br /> 古泉「ジョークですよジョーク」<br /> キョン「お前いつも真顔じゃないか」<br /> 古泉「ところでどうやって彼女に告白しましょう」<br /> キョン「そろそろ来るだろうから、直接言ったらどうだ。<br /> なんなら席外すぜ」<br /> 古泉「ドキドキしますね」<br /> キョン「そりゃぁ緊張もするわな」<br /> 古泉「雨降ったら洗濯物取り込まなきゃ」<br /> キョン「何の心配してんだよ」<br /> カチャ<br /> キョン「あ、来たみたいだぞ」<br /> <br /> 古泉「朝比奈さん」<br /> みくる「ほぇ? 何ですかぁ?」<br /> 古泉「好きです、札幌」<br /> キョンin掃除用具入れ(札幌余計だろ札幌!)<br /> みくる「ほっかいどーですかー?」<br /> 古泉「白い恋人ってあるじゃないですか」<br /> みくる「あれおいしいですよねー」<br /> キョン(未来人なのに白い恋人知ってるんすか!!!<br /> あぁ、ツッコミてぇ! ツッコミてぇ~)<br /> 古泉「どうですか、ここらで一発」<br /> キョン(バカ! バッカ! つうか逆効果だろそれじゃ!)<br /> みくる「キョンくん来てないんですね」<br /> 古泉「好きです、札幌」<br /> キョン(お前は札幌つけなきゃ好きと言えないのか!!!)<br /> カチャ<br /> みくる「あー長門さーん!」<br /> キョン(何! 長門だと!?)<br /> <br /> 長門「ようお前ら」<br /> 古泉「好きです、札幌」<br /> キョン(見境ねぇーーーーーーー!!!)<br /> みくる「今古泉くんとーさっぽろトークしてたんですよー」<br /> 長門「温泉行きてぇ」<br /> 古泉「いいですよね温泉」<br /> みくる「熱燗呑みたいですよねー」<br /> 長門「雪見酒最高」<br /> キョン(お前ら高校生! 高校生!!!)<br /> 古泉「そういえば朝比奈さん」<br /> みくる「ふぇ? どしたんですかぁ?」<br /> キョン(そうだ! 言え! もう一回アタックしろ!!!)<br /> 古泉「ゴールデンハンマー!」<br /> キョン(どこにアタックしてんだ!!! バカ!!! スパイラルバカ!!!)<br /> みくる「アタック25~♪」<br /> 長門「帰りに銭湯行くか」<br /> みくる「いいですね! 古泉くんもどうですか?」<br /> キョン(逆にアプローチktkr!!!)<br /> <br /> 古泉「僕はあの、そういうのはちょっと」<br /> キョン(何で控えめ? 何で控えめーーーーーーー!!?)<br /> 長門「残念」<br /> みくる「あたしたちだけじゃつまんないのになぁ……」<br /> 古泉「好きです、札幌」<br /> キョン(もうそれはいい、わかった、わかったから!!!)<br /> 古泉「行ってもいいですよ」<br /> みくる「ほんとですか!?」<br /> 長門「うっし、奢るぜ」<br /> 古泉「でも洗濯物が」<br /> キョン(そこ! 気になるのそこ!? ねぇ!)<br /> みくる「じゃぁ古泉くんの家に寄って、洗濯物とりこんでからでどうですかぁ?」<br /> キョン(朝比奈さんGJ!Yes!God bless!!)<br /> 古泉「いいですね、ここらで一発」<br /> みくる「ほぇ?」<br /> 長門「どした」<br /> 古泉「彼を呼びましょうか」<br /> キョン(彼って俺!?)<br /> ガタン、コツコツコツ、ガチャッ!<br /> <br /> 古泉「僕のペット、チンチロリンです」<br /> みくる「わぁかわいー! ハムスターですね!」<br /> 長門「男なら犬を飼え」<br /> キョン(やっぱ脈絡ねぇーーーーー!!! つうか俺は? 俺はーーー!!?)<br /> 古泉「彼と一緒ならどこへでも行けます」<br /> みくる「それじゃさっそく行きましょうか!」<br /> 長門「電気風呂入りてぇ」<br /> 部屋を出る三人――、<br /> ガタコン!<br /> キョン「ぷはぁ! 俺なんで隠れてたんだっけ? てか廊下に出てりゃ済む話じゃん!」<br /> 三人を追いかけるキョン――、<br /> <br /> キョン(俺を置いてくとかありえねぇだろ、常識的に考えて)<br /> <br /> そういえば、ハルヒはどこへ行ったのだろうね。<br /> 誰か知りませんか。<br /> <br /> 三人をそれとなく尾行するキョン。所詮素人だしバレバレなんだけど<br /> 三人が超人的天然属性だから気付かないわけですね!<br /> <br /> 古泉「まもなく僕の家です」<br /> みくる「古泉くんのおうち初めてーわーい」<br /> 長門「早く風呂行きてぇ」<br /> 古泉「朝比奈さん」<br /> みくる「ほぇ? なんですかー?」<br /> キョン(お! 思い出したか古泉? 本来のお前の役目を!)<br /> 古泉「僕実は超能力者なんです」<br /> キョン(そっち!? ねぇそっち? ねぇ!!!!)<br /> みくる「えぇ!? そうだったんですかぁ?」<br /> キョン(知らなかったの!? そんなのアリ!? ちょっと! ちょっとちょっと!!)<br /> 長門「洗濯物取り込んであるじゃねぇか」<br /> ベランダを指差す長門――<br /> 古泉「あぁマジです札幌」<br /> キョン(札幌関係ねぇーーーーーーーー!!!)<br /> みくる「超能力者なんだぁ……かっこいいかもぉ」<br /> キョン(そこ!? そこに惚れんの!!?)<br /> <br /> みくるちゃんは古泉くんに急にメロメロ、いい感じなのに古泉くんは超ド天然<br /> 長門さんは相変わらずね!<br /> <br /> 古泉「それじゃ銭湯行きましょうか札幌」<br /> キョン(もはや語尾と化してるな札幌……)<br /> みくる「はぁい! どこまでも古泉くんと一緒!」<br /> 長門「最近酒が足りねぇ……」<br /> 古泉「それでどこなんですか銭湯」<br /> みくる「たぶんあっち」<br /> 長門(……今日のつまみ何にすっかな)<br /> 古泉「あっちですね。分かりました。距離は?」<br /> 長門「直線距離83.72m、迂回した際の最短距離213.12m」<br /> キョン(そこだけ正確なの!? ねぇどうしてよ!)<br /> 古泉「なるほど。車を回すべきですね」<br /> キョン「どう考えても歩いていけるだろ!!!(やべ声出しちまった!!!)」<br /> くるっ<br /> キョン(……)<br /> 古泉「家の近くの野良犬喋るんですよたまに」<br /> キョン(えぇーーーーーーーーーーーっ!!!)<br /> みくる「すてき……」<br /> キョン(ちょwww)<br /> <br /> 古泉「車なのにえらい時間かかりましたね。札幌」<br /> みくる「古泉くん大好き!」<br /> 長門(帰りに焼酎買って帰るか……)<br /> キョン(ってほんとに札幌じゃねぇかよ!! 何で!? 何で!?)<br /> ハルヒ「あらキョン何してんのこんなところで」<br /> キョン「げっハルヒ!!」<br /> ハルヒ「奇遇ね」<br /> キョン「奇遇とかないから! 下校途中に札幌寄るとかないから普通!!!」<br /> ハルヒ「どうしたのよこんなところで」<br /> キョン「そりゃこっちの台詞だ! 俺は古泉たちを……」<br /> ハルヒ「古泉くん? どこにいるのよ?」<br /> キョン「え? あれ? あれぇぇぇえええ!?」<br /> ハルヒ「さぁキョン! 折角札幌きたんだし温泉めぐりしましょ!」<br /> キョン「ちょっと、おい、俺は古泉を、古泉、古泉ぃぃぃぃぃいいいいいい!!!」<br /> そして誰もいなくなる――、<br /> <br /> 古泉「あれ、今何か聞こえませんでしたか札幌」<br /> みくる「古泉くぅ~ん」<br /> 長門「いい湯だ、酒が美味い」<br /> ――――<br /> ハルヒ「ほらキョン! 混浴ですって!」<br /> キョン「ぐすっ、うぇっ、古泉、古泉ぃぃ」<br /> ――――<br /> 翌日。<br /> 谷口「国木田、なんか今日学校静かじゃねぇか?」<br /> 国木田「そう? そういえば誰かいないような」<br /> 谷口「それより国木田、昨日の笑禁見たか?」<br /> 国木田「見た見た。おっかしかったよねあれ」<br /> ――――<br /> 古泉「いい朝ですねぇ」<br /> みくる「古泉くんと見る朝日~」<br /> 長門「頭痛ぇ……」<br /> ――――<br /> ハルヒ「キョン、よしよし、もう泣かないで」<br /> キョン「うぅぅ古泉ぃぃぃ」<br /> <br /> (完)(えぇぇぇ! えぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!!!)<br /> <br /> <br /> 後日談が開催されたってウワサ<br /> 古泉「どうでしたか札幌」<br /> キョン「……楽しかったもん」<br /> 古泉「何かキャラ違いますよ」<br /> キョン「そんなことないもん!」<br /> 古泉「どうしたんですか、一発?」<br /> キョン「意味わかんねぇだろ!」<br /> 古泉「あ、元通りですね。これはよかった」<br /> キョン「……うるせぇ」<br /> 古泉「朝比奈さんと付き合おうか迷ってまして」<br /> キョン「温泉宿に一泊しておいて言う台詞じゃねぇだろ」<br /> 古泉「実は長門さんからも告白されてしまいまして」<br /> キョン「嘘だろ! あののんだくれが恋とかするはずねぇぇぇぇ!」<br /> 古泉「本当です、これ以上お芝居をする理由はありません」<br /> キョン「そこだけ本編の台詞引用するな!」<br /> 古泉「……札幌?」<br /> キョン「札幌にすべてのニュアンスを込めるのやめろ!!!」<br /> 古泉「すっかり元通りですね、よかった」<br /> キョン「古泉……」<br /> 目の色? ご想像にお任せします。<br /> </p>