<p>ピロートーク</p> <hr /> <p> その0</p> <div class="mes"> <p>俺の目の前をリクルートスーツに身を包んだ女子大生らしき集団が通り過ぎた。<br /> あぁもうそんな時期か……、まぁなんというか……この時期ならではの眼福だね、うん。<br /> <br /> 「お待たせキョン、レジが込んでて…、ちょっとキョン、何デレデレ見てんのよ! もう!」<br /> <br /> いやその……別になにも……ほら荷物持ってやるからよこせ、ほら。<br /> お茶でもしてから帰ろうぜ、なんか新しいサテンが出来たんだってな。<br /> 俺達夫婦には大事な休日だ、俺の仕事中に家を守ってくれているハルヒのためにも家族サービスに努めないとな。<br /> <br /> 女子大生と思しき集団も俺達と同じく駅前を目指しているのか俺達は彼女達のちょっと後を歩く形になった。内容はわからないものの彼女達の姦しい話し声がここまで伝わってくる。<br /> <br /> 「もうホントにキョンはリクスー好きなんだから……、デレデレしちゃて一緒にいて恥ずかしいわよ」<br /> <br /> そういうなよハルヒ、男のロマンって奴だ、もちろんコレは俺の心の声だ。<br /> 俺だってそんなにデレデレしてるつもりはないぞ。<br /> <br /> 「リクスーなんかのどこがいいのかしら? 男の考えることは理解できないわね」<br /> <br /> おいハルヒ、リクスーリクスーって連呼するな、聞いてるこっちが恥ずかしいぜ。<br /> それにだな他の男どもは知らないが俺がアレを好きなのにはちゃんと訳があるぞ。<br /> <br /> 「……どんな訳よ、言ってみなさい、下らない内容だったら罰ゲームよ!」<br /> <br /> いつだったかのお前のリクルートスーツ姿が反則的なまでに似合ってたからだよ。<br /> こんな恥ずかしいこと言わせんなよ、でもホントに似合ってたんだぞ。朝比奈さんのメイド姿みたいになっ!。<br /> <br /> 「バカっ……」<br /> <br /> ………。</p> <p><br /> 「……思い出したわ! これから面接受けるって話してたのにキョンたら無理やりホテルにあたしを……」<br /> <br /> いやあれは……その……、お前のリクスーが可愛かったからつい……。<br /> <br /> 「あのとき『就活なんかやめて俺に永久就職だ』なんていったけどキョンのお給料安くて結局あたしも就職して……」<br /> <br /> あれはその場の勢いでその……。<br /> <br /> 「……罰ゲームが決まったわね…………今晩ハッスルして貰うわよ……<br /> 今日はその…大丈夫な日だし…それに……リクスー……着てあげるから……」<br /> <br /> やれやれ、今晩も家族サービスに努めるとするか。</p> <hr /> <p> その1</p> </div> <p>体を揺さぶるハルヒのせいで俺はいきなり目が覚めた。<br /> どうしたハルヒ?<br /> 今日はそんな気分じゃないんじゃなかったのか。<br /> 「馬鹿っ……、そうじゃなくって……またキョンが黙っていなくなっちゃう夢で目が覚めて……そしたらあのときの事を……」<br /> あぁ……もうそんな季節か、あれから10年近く経つんだが……あの時はごめんなハルヒ。<br /> <br /> 約束したろハルヒ、俺はずっとお前のそばにいるってさ、それに俺達には未希だっているしな。<br /> 「そうよ……約束やぶったら死刑なんだから!」<br /> おいおい死刑は困るな、可愛い奥さんと愛する娘を残して死にたくはないぞ。<br /> <br /> 「ねぇ……手を握って」<br /> 手?……これでいいか? おいハルヒそんなに強く握らなくても……俺はどこにもいかないぞ。<br /> 安心しろハルヒ、さぁもう寝ような、お前が寝るまで見てるから、んっどうした?<br /> 「未希が昼間言ってたんだけど……妹か弟が欲しいんですって……だからキョン……」<br /> おい今日はそんな気分じゃないってさっき……<br /> 「今日はそんな気分なの!」<br /> そうか……ハルヒ今度は男の子がいいな。<br /> 「馬鹿……、早くこっちに来て…」</p> <hr /> <p>その2</p> <div class="mes">俺の背中を指でなぞるハルヒのせいで俺は目が覚めた。<br /> どうしたハルヒ?明日から出張だから朝早いっていったろ。<br /> それにもう十代の頃とは違うんだから流石に四回戦目は無理っぽいぞ。<br /> 「馬鹿っ……、そうじゃなくって……キョンが出張から帰ってこなくなっちゃう夢で目が覚めて……そしたら悲しくなって……」<br /> あぁ……そうか……あの時はごめんなハルヒ、泣いてるのか……。<br /> <br /> 約束したろハルヒ、俺の帰ってくるところはいつだってお前の隣だって、お前を独りぼっちになんか絶対にしないぞ。<br /> 「そうよ……約束やぶったら死刑なんだから!」<br /> おいおい死刑は困るな、お前と未希を残して死にたくはないぞ。<br /> <br /> 「ねぇキョン……ギュッてして」<br /> ……これでいいか? おいハルヒそんなに強くしなくても……俺はどこにもいかないぞ。<br /> 安心しろハルヒ、さぁもう寝ような、お前が寝るまでギュッとしてるから、んっどうした?<br /> 「…四回目しよっか……」<br /> おい出張先で浮気しないようにってさっき三回も…… 流石に無理……だろ<br /> 「嘘、さっきから当たってるのは何?」<br /> こっこれはその……お前が柔らかいからその……<br /> 「…………」<br /> ……おい……どうしたハルヒ?</div> <div class="mes">「…………」</div> <div class="mes">寝ちゃったのか?<br /> 「馬鹿……、早く来て……」</div> <div class="mes"><br /> <hr /> </div> <div class="mes"><br /> <p>その3</p> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> キョンどうしたのと俺を呼ぶハルヒの声で目が覚めた。<br /> 「出張は今日までで戻るのは夕方じゃなかったの?」<br /> んっあぁ飛行機の予約が取れなくてなホテルをキャンセルして夜行バスで帰ってきたんだ。<br /> 「そう……おかえりキョン」<br /> 俺もただいまだ、ハルヒびっくりしたか?<br /> おどろかせようと思って電話もしなかったし、靴だって下駄箱に隠しといたんだぞ。<br /> 「馬鹿っ……未希を送って買い物から戻ってきたらこっちから物音がして……」<br /> そうか怖かったか? 御免な。<br /> 「キョンが帰ってきたし平気よ、こっちこそ起こしちゃって……」<br /> あぁ夜行バスが寝付けなくてな、ちょっと横になってたんだ。<br /> 「ねぇ隣いい?」<br /> うん? ハルヒも昼寝するか?<br /> ほらここに入れ。<br /> 「ありがと……ふふ……キョンの匂いがするわね」<br /> んっそうか? 昨日は風呂に入れなかったからかな。<br /> 「馬鹿……」</div> <div class="mes"> </div> <div class="mes">「今度からちゃんと連絡してよね、全く子供みたいなことして」</div> <div class="mes">ふっ、男はいつだって子供のような遊び心をもってるのさ。</div> <div class="mes">「……あらっ、体は子供じゃなくてすっかり大人みたいよ、なんか固くなってるし」</div> <div class="mes">いや、これは……お前が浮気どころか独りでするのも禁止だっていうし……。</div> <div class="mes">それにさっきからお前の胸とかが背中に……。</div> <div class="mes">「馬鹿ねぇ……、あててんのよ」</div> <div class="mes">……っていうかどこ触ってんだよ……。</div> <div class="mes">「ねぇキョン……しよっか?」</div> <div class="mes">いや俺風呂入ってないし……。</div> <div class="mes">「馬鹿……、そんなの関係ないわよ」</div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> <hr /> <div class="mes"><br /> <p>その4(ちょっとスタイルを変えてみた)</p> </div> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> キ「なぁハルヒ、未希のことなんだが…」<br /> ハ「どうしたのキョン」<br /> キ「未希が母親のお前の真似をして俺のことをパパとかじゃなくてキョン君って呼んでるだろ」<br /> ハ「それがどうかしたの? だってキョンはキョンじゃない」<br /> キ「いや、それを聴いて誤解してる人が居るみたいでさ」<br /> ハ「どんな誤解なの?」<br /> キ「あれだ、俺と未希が本当の親子じゃなくてお前の連れ子かなんかだってさ」<br /> ハ「あの子が生まれたのはキョンと結婚してからじゃない」<br /> キ「そうなんだけどさ最近越して来た人で勘違いしてる人がいるらしいんだ」<br /> ハ「あっそういえば『お宅は大変ね』みたいな事を言われたけどそういう事だったんだ」<br /> キ「今はさ未希も小さいからいいけど、大きくなってから間違った話を真に受けて悩んだりしたら問題だろ?」<br /> ハ「確かにそうよね、ありもしない出生の秘密とか未希に質問されても困るわよね」<br /> キ「だからだ未希にはちゃんとパパと呼ぶように教えような、ハルヒも俺のことキョンじゃなくてパパっていうんだぞ」<br /> ハ「確かにそうよねキョン、じゃなくてパパ……ちょっと変な感じね」<br /> キ「おっ未希が帰ってきたみたいだな、早速頼むぞ」<br /> <br /> 未「只今~ハルヒママおなか空いた~、あっキョン君遊んで!」<br /> ハ「未希、キョン君じゃないでしょ、キョじゃなくてパパのことはちゃんとパパって呼びなさい」<br /> キ「そうだぞママの言う通りだ、パパって言わないと遊んであげないぞ」<br /> 未「えー変なのキョン君はキョン君じゃない」<br /> キ「パパだパパ」<br /> ハ「そうよ未希パパって言わないと死刑だから!」<br /> <br /> -特に落ちは無し-</div> <div class="mes"> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> <hr /> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> その5</div> </div> </div> <div class="mes"> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes">ハ「ほら未希、お昼寝の時間よ」<br /> 未「やだーキョン君が戻ってくるまで起きてる~」<br /> ハ「キョン君じゃなくてパパでしょ、パパが戻って来たら起こしてあげるからお昼寝しましょうね」<br /> 未「むー…、じゃぁハルヒママお話して」<br /> ハ「えっ又なの? そうねぇ……昔々あるところにキョン太郎というちょっとカッコイイけどドジで鈍感な男の子が住んでいました……」<br /> <br /> ………<br /> <br /> 未「……ハルヒママお話の続きは? キョン太郎とハルにゃんはどうなったの?」<br /> ハ「……ZZZ……ZZZ……」<br /> 未「寝ちゃってる……」<br /> <br /> キ「只今ー、ってなんだ二人とも昼寝中か?」<br /> 未「……あっキョン君…お帰り!」<br /> キ「只今未希、キョン君じゃないだろパパって呼びなさい」<br /> 未「あのねぇハルヒママとお昼寝してたの」<br /> キ「そうかじゃぁまた三人一緒にお昼寝しような」<br /> 未「むー…、じゃぁキョじゃないやパパお話して」<br /> キ「お話かぁパパはあんまり得意じゃないんだがな、んー……昔々あるところにハル子というとても可愛いけど素直じゃない女の子が住んでいました……」<br /> <br /> ………<br /> <br /> 未「……パパお話の続きは? ハル子とキョン吉はどうなったの?」<br /> キ「……ZZZ……ZZZ……」<br /> 未「寝ちゃってる……あたしもなんだか眠くなっちゃった……ZZZ……」<br /> <br /> 『子が出来て川の字なりに寝る夫婦』</div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><hr /> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> その6(以前書いたのをちょっと手直ししてみた)</div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> </div> <div class="mes"> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> ハ「只今、未希はもう寝た?」<br /> キ「おかえりハルヒ、さっきまで起きて待ってるって騒いでたけどもう疲れて寝たぞ」<br /> ハ「そう、はいお土産よ明日食べましょ」<br /> キ「でどうだった古泉達は? 元気にしてたか?」<br /> ハ「それが聞いてキョン、あのふたりすごいのよ、有希ったらまだ制服着てるの、ドアを開けたら制服着ててびっくりしたわ」<br /> キ「制服って北高のか? 俺達が卒業したのは10年近く前だよな? まぁアイツは昔から普段着が制服だったからな、あの格好が一番落ち着くんじゃないか?」<br /> ハ「それがね古泉君も同じの着てるみたいなのよ」<br /> キ「同じのって古泉がセーラー服をか? 確かに元は水兵の衣装だから男も着てたが……」<br /> ハ「馬鹿ねぇそっちじゃなくて男子の制服よ、古泉君があわてて隠してたけどあれは北高の男子制服だったわ」<br /> キ「えっ?じゃぁ二人で高校の制服を……」<br /> ハ「いわゆるコスプレってやつね」<br /> キ「……」<br /> <br /> ハ「ねぇキョン、あたしも着てみていい?」<br /> キ「えっ何を?」<br /> ハ「北高の制服に決まってるじゃない」<br /> キ「おい、ちょっと待て!」<br /> <br /> ハ「どう?ちょっとキツイけどまだ着れるわね」<br /> キ「あのなぁ」<br /> ハ「じゃぁキョンは先生役であたしは委員長ね」<br /> キ「ハルヒ……お前結婚してるしもう子供だっているんだぞ……」<br /> ハ「いいじゃない、いくわよ『キョン先生!私先生のことが……』」<br /> キ「……」<br /> 未「あっハルヒママの声だ! ハルヒママお土産は?」<br /> ハ「えっ未希、ちょっと待って後で持って行くからそっちでまだ寝てなさい」<br /> 未「やだそっちへいくもん、お土産お土産、あっ!」<br /> ハ「いやこっこの服はその……」<br /> <br /> 未「なんだママ、またコスプレなの?」</div> <div class="mes"><br /> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes">-落ちは茶の湯落ち- <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> <hr /> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> その7<br /> <br /> 未希はお土産を見たら満足してもう寝たようだ、うん、子供の寝顔が何よりの栄養剤だな。<br /> 「今度はちゃんと寝たの?」<br /> あぁ寝たぞ……あとはこっちだな……、それでハルヒその……未希がいってたコスプレって一体どういうことなんだ?<br /> 「えっあの落ちは単発じゃなかったの?」<br /> おい話をそらすなよ、なんで未希がコスプレなんて言葉を知ってるんだよ。<br /> 「それは……その…宇宙少女魔女っ子ゆきりんの変身衣装セットよ、誕生日プレゼントであげたでしょ?」<br /> 魔女っ子ゆきりんは日曜朝からやっている美少女特撮番組だ、未希が好きな番組なので俺も時々見てる。<br /> 宇宙からやってきた無口で読書好きな魔女っ子が悪の女王ツンデレハルハル一味とバトルを繰り広げるというシロモノだ。<br /> あれは子供向けの衣装セットだからお前が着れるわけがないだろ?<br /> 「その……未希が変身セットを着てゆきりんゴッコするわよね、その時あたしがみっくるん役で……」<br /> みっくるん役って確か……ロリィでナイスバディな敵の中ボス未来魔女みっくるんか?<br /> そいつが変装と称し毎回メイド服やナース服などの萌えコスプレで登場するので大きいおにぃさん達にも大人気! だったよな……。<br /> おい、お前まさか!<br /> 「未希が喜ぶからつい……そのSOS団の時のメイド服やナース服なんかをあたしが着てゆきりんゴッコの相手を……」<br /> それで未希がコスプレとか言い出したわけか……。<br /> 大体ハルヒあの衣装は高校時代のみんなの思い出が詰まってるからって理由で捨てないでとってたんじゃないのか?<br /> とんだ思い出の品だな……てゆうかお前近所の子供達の前でもゆきりんごっこやってないか?<br /> 「えっ何でわかったの?」<br /> やっぱりな……、こないだ自治会の会合で「衣装が沢山あってお盛んでうらやましい」みたいにいわれたんだ。<br /> あの時はわからなかったがお前のコスプレのことだったんだな、きっと子供達が家でしゃべったんだよ。<br /> 「そっそんな事があったの……キョンごめんなさい」<a name="223"></a></div> </div> </div> <div class="mes"> <div class="header"><br /> ていうかお前良く着れたな、あの衣装……きつくなかったのか?<br /> 「馬鹿にして……今だって充分いけるわよ!」<br /> ってハルヒお前一体なにを……、うわ今度はメイドかよ……ハルヒいい加減しろよ。<br /> 「どう? まだまだ似合うでしょ?」<br /> そりゃ確かに似合うけど……美人だしスタイルいいよなコイツ。<br /> 「ねぇキョン、この格好で……しよっか?」<br /> あーその……するって何を?<br /> 「もうナニに決まってるじゃない、どうせご近所にはこういうことしてるって思われてるんだし丁度いいじゃない」<br /> …………。<br /> 「あ~やっぱりあたしじゃなくてみくるちゃんのメイドコスじゃ無きゃ駄目なんだ……、北高の時だってキョンはみくるちゃん見てニヤニヤしてばっかりだったし……」<br /> それは誤解だよ、ホントはお前のことずっと見てたんだよ、ハルヒに気付かれそうになったら視線そらして朝比奈さん見てるフリで…<br /> 「本当?」<br /> もちろんさ、そのメイド服だってすごく似合ってるぞ。<br /> 「……ねぇだったら……キョン来て、……その…服にかけてもいいから……」<br /> ……おいハルヒ……そのなんだ………キョンじゃなくて…ご主人様だろ?<br /> 「馬鹿っ…………ご主人様、早く来てください……」<br /> <br /> -END(ちょっと飛ばしすぎたみたいだよ)-</div> <div class="header"><br /> <hr /> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> その8<br /> <br /> ハルヒお休み、電気けしていいか?<br /> 「ねぇキョン、明日の朝ちょっとよって欲しいところがあるんだけど」<br /> 一体どこだ?<br /> 「駅の中のクリーニング屋さんよ」<br /> えっ別にそんなところじゃなくてもクリーニング屋ならすぐ裏にあるじゃないか?<br /> 「違うのよこれを出したいの」<br /> これって……。<br /> 「そうアレよ」<br /> 昨夜使ったメイド服ですか……orz。<br /> 「こんなのいつもいくお店になんか出しにくいじゃない、それにほらほっておくとアレが匂うし……、キョンたら沢山出しちゃうから……」<br /> いや昨夜はお前だってノリノリで……。<br /> <br /> 「とにかくわかった? 駅の中なら無人の受付ロッカーがあるんでしょ?」<br /> あぁわかった、あそこに仕舞ってあとで取りにいけばいいんだな。<br /> <br /> ところで……なぁハルヒ……どうせ……その……クリーニングに出すんだし……もう一回それ着て……<br /> 「……えっ……昨夜三回もしたのにまたなの?」<br /> あっその……いやならいいんだいやなら、忘れてくれ……只の妄言だ…<br /> 「馬鹿っ……今度はちゃんと服だけにしてよね、昨夜は目にかかって痛かったんだからね」<br /> <br /> -END(こんどは目じゃなくてもうちょっと下だったみたいだよ)-</div> <div class="mes"> <div class="mes"><br /> <hr /> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"><br /> その9<br /> <br /> ふーっまだ熱があるみたいだな、37度3分か。<br /> 「キョンお粥持ってきたわよ、熱は? やっぱりまだあるじゃない」<br /> あぁ今日は休むか、特に急ぎの仕事はないしな。<br /> 「だからいったじゃない、まだ駄目だって」<br /> あぁそうだな、所で未希は?<br /> 「もういないわよ、パパが休みなら一緒に遊ぶって騒いでたけどさっき送ってきたわ」<br /> ってことは今何時なんだ?<br /> 「そんなこと気にしてないで薬飲んで寝ちゃいなさい、はいこれ」<br /> まぁそうだな、……ZZZ……ZZZ……<br /> <br /> ……ん、もう昼か?<br /> 「……あら起きたのね、お昼の用意するから待っててね。」<br /> とナースが俺に話しかける、熱のせいで幻覚でもみてるのか?<br /> いや違うあれはナース服を着たハルヒだご丁寧に『超ナース』なんて腕章をつけてやがる。<br /> ハルヒナースが出て行くのを見送りながら、俺はどこから突っ込めばいいのかと途方にくれた。<br /> <br /> 「随分汗かいてるわね薬のせいかしら? 拭いてあげるから脱いでちょうだい、ついでに着替えちゃいましょ」<br /> どうも風邪のせいか突っ込む気力がない……、決してハルヒナースが似合ってるからとかそういう訳ではないんだが…。<br /> 「お医者さんも汗かいたらこまめに拭いて着替えた方がいいっていってたんでしょ?」<br /> 昨日の昼休みに診てもらったら確かにそういわれたが今の状況は明らかに違うんじゃないのか?<br /> 「もう夫婦なんだから今更恥ずかしがってどうすんの、ほら脱ぐ!」<br /> あぁ悪いな、適度に暖められた蒸しタオルが気持ちいい、やはりさっぱりするね。<br /> 嬉々としてナースの真似事をするハルヒをみながらおれは家族がいる喜びを感じていた。</div> <div class="header"> </div> <div class="header">「どう調子は?」<br /> あぁイマイチだな、どうにも元気が出ないよ、でもハルヒのお陰でさっぱりしたよ。<br /> 「そうよねぇ、じゃぁこのシャツを着てその次は下だから」<br /> えっこっちはいいよ、なんだったら自分で拭くし。<br /> 「いいからさっさと脱ぎなさい、タオルはまだあるからどんどんいくわよ。」<br /> 気が付いたら下も脱がされていた……もうお婿にいけないかも……って結婚してるな俺。<br /> <br /> 「うーん汗くさいわね……、あっここはしっかりふかないとね、大事なところだし」<br /> おっおいそれなんか違うぞ……、そこは……その……<br /> ってハルヒ昼間からどこさわってんだよ……<br /> 「あらっ! 元気がないとかいった割にはこっちは元気じゃない」<br /> それは…お前が変な触り方してるからだろ……<br /> <br /> 「ねぇキョン…お口でしてあげよっか?」<br /> ……それは……その……<br /> 「嫌ならいいのよ……」<br /> ……ナースキャップはしたままがいいな……。</div> <div class="mes">「馬鹿……でもでそうになったらちゃんといってね」<br /> <br /> -END(なんか凄く苦かったみたいですよ)-</div> <div class="mes"> <div class="mes"><br /> <hr /> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> </div> <div class="mes">その10<br /> <br /> ハ「キョン、風邪の具合はどう? お昼のお粥持って来たから、ゆっくり食べなさい」<br /> キ「あぁ悪いな、どれ……相変わらずお前の料理は美味いな……」<br /> ハ「褒めたって出るのはお薬くらいなもんよ、ほら薬飲んで寝ちゃいなさい」<br /> キ「あぁ悪いなどれ薬を飲むとするか」<br /> <br /> キ「……ZZZ……」<br /> ハ「もう寝てるわね、……相変わらずの間抜けな寝顔、……こうして看病してるとキョンが階段から落ちて入院してたときのことを思い出すわね……、あの時はキョンの事が心配で……」<br /> キ「……ZZZ…………ハルヒ……」<br /> ハ「!」<br /> キ「……ZZZ……やめろ未希が真似したらどうするんだ……ZZZ……」<br /> ハ「もう変な期待しちゃったじゃない……、相変わらずバカキョンなんだから」<br /> キ「……ZZZ……ハルヒ……似合ってるぞ……ZZZ……」<br /> ハ「……このバカキョン……(…chu)」<br /> キ「……っん……ハルヒ?…」<br /> ハ「あっあら、起きたのね、…(今の気付かれちゃったかしら)…あらっもうこんな時間、あたしは今から未希を迎えにいってくるからキョンは留守番宜しくね、じゃぁ」<br /> キ「…あぁハルヒ……今すぐにいくのか?」<br /> ハ「そうよなに? 時間ないんだから帰ってきてからでいい?」<br /> キ「その…なんだ…、流石にナース服で未希を迎えにいくのはどうかと思うぞ」<br /> ハ「!……」<br /> <br /> - ハルにゃんはナース服気に入ったみたいだお -<br /> <div class="mes"><br /> <hr /> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes">その11<br /> <br /> 未「只今~! パパ~お風邪治った?」<br /> ハ「未希だめよ、風邪がうつるからそっちいっちゃ」<br /> 未「え~つまんない、未希はパパとお昼寝する~」<br /> キ「未希駄目だぞ、風邪が治ったらゆっくりお昼寝しような、だからこっちに来ちゃだめだぞ」<br /> ハ「そうよお風邪になったら大変よ、未希はこっちでお昼寝しましょうね、ママがお話してあげるから」<br /> <br /> 未「……ZZZ……ハルにゃん……キョン助……ZZZ……」<br /> ハ「寝たみたいね、そうだキョンの様子をみないと……」<br /> <br /> キ「なんだ未希はもう寝たのか?」<br /> ハ「ええ、あたしもなんだか眠くなっちゃたわ、ふふ……ZZZ……」<br /> キ「おいここでねるなよ、ってしょうがないな……しかし俺もなんだか眠くなってきたな……」<br /> <br /> 未「……ママ…ハルヒママ……どこ……、ずっるーい、ハルヒママだけパパとお昼寝なんて! 未希も一緒に寝るー!」<br /> <br /> - 特に落ちは無し -<br /> <div class="mes"><br /> <hr /> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes"> </div> <div class="mes">その12<br /> <br /> 未「ねぇママ、未希はパパのことが大好きなの!」<br /> ハ「そうねぇパパもきっと未希のことが大好きよ」<br /> 未「うん……だから未希はねぇ、大きくなったらパパと結婚するの!」<br /> ハ「……それは……パパはもうママと結婚してるから未希とは結婚できないわよ、未希は他にもっとカッコイイ男の子を見つけなさいね、未希はママに似て美人だから直ぐに素敵な男の子が見つかるわよ」<br /> 未「むー……ママずるーい」<br /> ハ「ワガママいわないの未希、こういうことは早い者勝ちよ。第一ママとパパが結婚しないと未希は生まれてこなかったのよ」<br /> 未「むー……」<br /> ハ「ムクれないの未希、……そうねぇいい事を教えてあげるわ」<br /> 未「なぁにママ」<br /> ハ「未希が大きくなって好きな男の子が出来たら……ちゃんと…ちゃんと『大好きっ!』って自分の気持ちを素直に打ち明けるのよ、でないと人生損するわよ」<br /> 未「損するって?」<br /> ハ「変な見栄とか意地とかそういったものに囚われて自分の気持ちに素直になれないなんてバカらしいってことよ」<br /> 未「難しくてよくわかんない……」<br /> ハ「未希も大きくなったらわかるわ、あっでもねぇ未希、ホントにその男の子が好きかどうかはちゃんと確かめるのよ、その男の子とずっと一緒にいて楽しいかとか<br /> その子が居なくなったら未希はどう思うかとか、あとその男の子が他の女の子を気にしてるのを未希が見て気分がもやもやしてたら確定ね」<br /> <br /> 未「やっぱり難しくてよくわかんない……そうだ、ねぇママはパパにちゃんと『大好きっ!』っていえたの?」<br /> ハ「そうよお互い中々素直になれなかったけど……やっとね、言えたの…、だからパパとママは結婚出来たの、あっこの話は女同士の秘密のお話だからパパにはいっちゃだめよ」<br /> <br /> キ「おっどうした二人で見詰め合って……」<br /> ハ「なっなんでも無いわよ、……そうよね未希」<br /> 未「そう、女同士の秘密のお話だからパパには内緒なの!」<br /> キ「?!」<br /> <br /> - 特に落ちは無し -</div> </div> </div> </div> </div> </div> </div>