<p><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /> つもりだったけど、土曜日はキョンも不思議探索とやらでハルヒのお嬢ちゃんに連れ回されていねぇし、</p> <p>猫的にやる気出ねぇから寝るわ…悪ぃな。おやすみ…あばよ…<br /><br /><br /><br /> <br /><br /> ~~~~~~~~~~~~~~~~<br /><br /> 「Live A Cat~続・シャミセンさん、大相撲と世界経済、景気の行く末を語る~」</p> <p><br /> ふわぁあ~~…よく寝たぜ。よぅ、猫だ。シャミセンだ。<br /> 随分と夜も更けちまったな。さて、そろそろ活動し始めるとするか。<br /> 夜は猫の天下だからな。<br /> 皆、寝静まってゆったりとしたもんだぜ。<br /> さて、少し腹も減ってきたし、キョンでも無理矢理起こしに行くか。 <br /><br /> あれ?キョンの野郎がいやがらねぇ?どこ行きやがった?<br /> キョンだけじゃねぇな、誰もいねぇや。<br /> 確か、不思議探索から帰って来てハルヒのお嬢ちゃんに随分、振り回されたと<br /> 疲れて倒れるように寝込んでたはずだが…<br /> そういや、誰かとひっきりなしに電話で話をしてやがったな。<br /> またハルヒのお嬢ちゃんと喧嘩でもしたのかね? <br /><br /> 喧嘩ってなぁ、やり始めるとキリがねぇ。<br /> 猫みたいに相撲で決着付けりゃ良いんだ、そうあの今、騒動になってる相撲な。<br /> 基本的に猫相撲には八百長もイジメもありゃしねぇ。<br /> 何故ならオスメスの奪い合いや縄張り争いがそのほとんどだからな。<br /> 猫相撲は常に一対一、本能と情熱のサバイバル、生存競争だ。<br /> 矛盾しているようだが、それは闘いであると同時に愛なのさ…<br /> 今宵もどこかで愛に飢えた猫達が愛に溢れた闘いを繰り広げてるに違いねぇ。 <br /><br /> しかし、キョンは…ハッハ~ン!!<br /> あいつ、ひょっとして夜這いかけに行きやがったな?やるじゃねぇか、キョン!<br /> ハルヒのお嬢ちゃんか?有希姐さんか?それとも素敵なみっくるん?<br /> しかし、家に誰もいねぇってのはおかしいな?<br /> そろそろ腹減ってきた…食事は?ミルクは?捨てられちまったか?<br /> まぁ、そん時ゃまた野良に戻りゃ良いだけの話だ。<br /> 猫缶くらい自分で開けられるから大丈夫。<br /> 今夜も輝く月夜の下、お前らとミルク片手に語り合い……<br /> うぉ!!なんじゃこりゃ!?家がぶっ壊れてやがる!!<br /> お~い、キョン。お前ん家の壁にブラックホール出来てるぞ~。<br /> やれやれ…こりゃ猫的勘によると何やら、きな臭い感じがするぜ。 </p> <p>しゃあねぇな。ちったぁ世話んなってるし、ひとまずキョンでも探しに行くか。<br /> 奴の居場所なんざ猫の俺にゃ大体、音と匂いで分かるもんだ。<br /> 最近、人間の世界も大変なようで、とある経済新聞を読む限り、<br /> サブプライムだ、原油、資源先物の高騰やらで不景気と停滞感が漂って大変らしい。<br /> アメリカの金融機関でも不動産バブル崩壊から大手が破綻するくらいだ。<br /> まさか、キョンの一家が夜逃げするとは思いも寄らなかったが…。<br /> 世界銀行猫経済組合、通称・WBCまたの名を猫銀の<br /> 日本支店にでも頼っときゃそんな事もないのにな。<br /> 野良だとちょいっとローンの制限が厳しいが、保証はばっちりだ。<br /><br /> しかし、夜の街は冷えるぜ。<br /> 夜の街ってなぁ静かなもんだな。こんなに静かだったかね?<br /> まぁ、他の奴らの縄張りもあるし、今夜は無用な闘いは避けるべきだ。<br /> 俺の今の目標はキョンとその家族の捜索だ。<br /> こんな冷える夜は妹ちゃんの手作りミルクで暖めて欲しいぜ…。<br /><br /> キョンの足跡を追い掛けてったらまた随分と変な所に来ちまったもんだ…。<br /> こりゃキョンの通ってる学校じゃねぇか。<br /> あいつ、真夜中にこんな所で何やってんだ?<br /> ん?近いな……<br /> 「シャミセン!?」<br /> よぅ、キョン。やっと見つけたぜ。あれ?ハルヒのお嬢ちゃんも一緒かよ?<br /> 「なんでシャミセンがこんな所にいるのよ!?」<br /> 駄目なの?お邪魔だった?<br /> 「知らん。こいつ、俺の後をつけてきたんじゃないか?」<br /> そうか!お前ら夜逃げじゃなくて二人で駆け落ちしようとしてたんだな。<br /> しかし、頂けねぇぜ。こんなに近くじゃすぐに見つかっちまう。<br /> 俺が高飛びの手配つけてやろうか?<br /> 「とりあえず、キョン!シャミセンも連れて行きましょう!」<br /> おぅ!俺がいるだけで色々と役に立つ事もあるぜ。<br /> 「そうだな。早いとこ、どうにかせんといかんし…」<br /> そうだ、さっさとしねぇと駆け落ち出来ずに見つかっちまう。<br /> 「まずは部室に行くわよ!キョン!」<br /> ハルヒのお嬢ちゃんは相変わらず、元気で行動的だね。<br /> で、キョン。ずっと二人っきりだったんだろ?どこまでやった?教えろよ。<br /> 「やれやれ…」<br /> 秘密って訳か…まぁ、話たくなきゃ無粋な事ぁ聞きはしねぇよ。<br /> 「昨日の長門の話である程度の覚悟はしてたんだが…」<br /> 有希姐さんも連れてくの?キョン、そのハーレムはちと揉めるぜ。<br /> 「まさか俺とハルヒだけじゃなくて、シャミセンまで閉鎖空間に迷い込むとはな」<br /> 何?別に俺は迷子になってた訳じゃねぇぞ?<br /> 「早く家帰って寝たい…」<br /> あぁ~そういや、お前ん家の壁、穴開いてたぞ。<br /> 駆け落ちするんなら関係ねぇかもしれんがな、お前も今夜から野良の仲間入りだな。</p>