「失ったもの・得たもの」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

失ったもの・得たもの - (2009/07/30 (木) 13:12:08) のソース

<p> <br />
なんでこんなことになっちまったのか、今はもうわからない。わかりたくもない。<br />
 <br />
ハルヒはこういった。<br />
「面白そうだから」<br />
 <br />
古泉はこういった。<br />
「涼宮さんがそう望んだので」<br />
 <br />
長門はこういった。<br />
「私はこの件に介入しない。だからあなたを助けることもしない」<br />
 <br />
朝比奈さんはこういった。<br />
「私の観察対象はあくまで涼宮さんです」<br />
 <br />
鶴屋さんも谷口も国木田も…家族でさえもはや俺にとっちゃ敵だった。<br />
四面楚歌の意味の本質を初めて理解し、同時にハルヒの力の怖さもよくわかった。<br />
まさかこんなことになるなんて、初めは誰も思っちゃいなかっただろう。<br />
気づいたらそうなってて、それはやり直しがきかないことだった。それだけのことだ。<br />
仮にやり直しがきくならば、前の俺はそのために動いたことだろう。<br />
だが今の俺はそんなことは望んじゃいない。そんなことはもうどうでもいいことだ。<br />
頭に浮かぶのは復讐、復讐、復讐…それだけだった。<br />
奴らに地獄の苦しみを与えてやりたい、それだけを望んだ。<br />
味方が誰一人いない恐怖、そんな境地にたたされたやつは沈んでいくしかないのだろう。<br />
 <br />
だがそんなことは絶対に認めない。<br />
口から出て行く煙草の煙を見つめながら俺は決めたんだ、好きに生きてやると。<br />
そう決めたとき、俺は友達という掛け替えのないものを失い…強さを得た。<br />
 <br />
 </p>
<ul><li><a title="失ったもの・得たもの プロローグ (2m)" href="http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5765.html">プロローグ</a></li>
<li><a title="失ったもの・得たもの 第一話「幸福からの転落」 (9m)" href="http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5764.html">第一話「幸福からの転落」</a></li>
</ul><p> </p>
<p> </p>