涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「ちょっと変わった日常」で検索した結果

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  • 長編・未分類
    ... FANTASYⅧ ちょっと変わった日常 埋めといたわ 3人娘とキョン チェンジ ふぁいなるふぁんたじー 涼宮ハルヒのすき焼き 温泉症候群 すき焼き別ルート SOSは終わらない 俺達がいた世界へ 涼宮ハルヒの真剣勝負 高校生クイズ SOS団コント SOS団の旅行 大岡裁き SOS団にようこそ! 涼宮ハルヒの期待 君が望む憂鬱 涼宮ハルヒ大外伝 涼宮ハルヒの童話~マッチ売りの少女編 ハルヒの幸せとは? 涼宮ハルヒの小質 涼宮ハルヒの退屈Ⅱ 平行世界の消失 If 食わず嫌い王 涼宮ハルヒの入替 涼宮ハルヒの童話~シンデレラ編 フィクション 涼宮ハルヒの鋼鉄 性格入れ替え茸 涼宮ハルヒの恋慕 閑話休題 涼宮ハルヒの悋気 カオス祭りの序章 悪霊退散! キョンとハルヒのドタバタ日常 キョンの財布 レッスルエンジェルス 花火大会SOS 涼宮ハルヒの嫉妬Ver.カオス 涼宮ハルヒの冒険 涼宮ハルヒ...
  • ちょっとみくる救済保守
    俺がハルヒと付き合い始めたころ、どういうわけか、長門と古泉も付き合い始めていた。 そして、いつのころからか朝比奈さんが少し元気がなくなっていたころの話だ。 ハ「最近、みくるちゃんが一人ぼっちになってるみたいね。」 み「一人だけ寂しいですぅ~」 長「…SOS団は男女比2:3。どうしても誰かが余る。」 み「わ、わたしはあまりなんでしゅかぁ~うぅぅ」 ハ「そういってもねぇ。キョンはあたしのものだから仕方ないし…」 長「古泉一樹も私のもの。」 ハ「有希~。いうようになったわねー」 長「…別に。」 ハ「そうね、みくるちゃんだけ一人って言うのも可哀想だし、キョンも古泉くんも1/3ぐらいはみくるちゃんに貸してあげましょう!。有希、かまわない?」 長「あなたがそれでいいなら。かまわない。」 み「(ちょっと納得いかないけど)あ、ありがとーございましすぅ」 ちょっとみくる救済保守  ハ「みくるちゃん!つ...
  • ちょっといじわる
    俺と長門が隠れて付き合いはじめてから2ヶ月が立つ。 おそらく古泉は気づいてるだろうが何も言ってこない。まあいいだろ、そのほうがこっちも楽だ。   最近になって長門の新たな一面を発見した。 それは、SOS団がいつも集まる喫茶店での話だ。   俺がトイレで用を足して出てくると長門が目の前にいた。   キョン「・・お、長門もか・・・」   俺はあたふたしてそう言った。なんてデリカシーのないセリフだ。 けど自分の後に好きな女の子がトイレに入るのかと思うと、なんともいえない嫌な気分になる。   しかしそのとき長門は用を足しにきたわけではなかった。   長門「キスしてほしい」   俺は驚いた。確かにみんなのいる位置からここの通路は見えない。 しかし長門からそんなお願いをされるとも思っていなかったし、他の客だっている。 それに万一SOS団の誰かが来たら・・・・   長門「キスしてくれないのならまた世界を...
  • バカップル保守ちょっとした同棲編
    バカップル保守ちょっとした同棲編     「キョンくん起きて~!」 「ぐっ……妹よ。顔に乗るのは反則だ」 「ハルにゃんとおかーさんの手作りご飯が待ってるよ! 先に行ってるねっ!」 「……朝ちゃんと起きれないのは俺だけか。やれやれ」 「そうよ。ちゃんと早起きしなさい」 「ハルヒ。おはよう。何しに2階に来たんだ?」 「…………。こ、これだけ! 早く降りて来なさいよ!」  今のはアレだろうな。おはようのキスってやつだろうな。きっと。   バカップル保守      「キョン、おかわりは?」 「いらん」 「妹ちゃんは?」 「いる~!」 「あ、えっと……キョンのお母さんはいりますか?」 「うふふ……『おかあさん』でいいわよ。あたしはいらないわ」   「どうしてうちの親のことを『キョンのお母さん』なんて長ったらしく呼んだんだ?」 「……あんたには一生わかんないわよ。って、離しなさいよ。何で抱き付いて...
  • ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?保守
    ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」 キョン「食ってない」 ハルヒ「うそ」 キョン「何を根拠に」 ハルヒ「部室にはあんたとあたしだけしかいないんだから犯人はあんた意外に考えられないじゃない」 キョン「そんなこと言われても本当に食ってないんだから食ってないとしか答えられん」 ハルヒ「むっ…。じゃあ、あんたが犯人じゃないっていう証拠を示しなさいよ」 キョン(こういう場合普通はお前が俺が犯人である証拠を示すものじゃないのか?) キョン「…しょーがないな」スッ ハルヒ「…んっ」   ハルヒ「……ぷはっ」 キョン「プリンの味しなかったろ?」 ハルヒ「…………うん」 キョン「これで俺が犯人じゃないってわかってくれたよな?」 ハルヒ「…………うん」 キョン「やれやれ」 キョン(しかし一体誰がプリンを食ったんだ?)   ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」 キョン(...
  • トライフリング・コーダ
    このハイキングコースを辿るのも何年ぶりだろうかと思うと 疲労感さえも心地よく思えてしまう。   同窓会の案内が来たので、久しぶりに懐かしき学び屋へと足を進めている最中だ。 何でもタイムカプセルを掘り起こすらしい。案内の文面を読むまですっかり忘れていた。 埋めてから経過した年月は二桁にも達していないというのに。 タイムカプセル。 時空を超えるという大層な役目を負ったSFじみた宝箱。 いかにもあの女が好みそうなイベントだ。 だから、きっと来るのだろう。 高校時代と変わらない、不敵な笑顔を引っ提げて。   涼宮ハルヒがその後どうしているのか、俺は知らない。   『トライフリング・コーダ』   高校卒業後、俺は逃げるようにあいつらの前から姿を消した。 きっと俺は恐れていたんだろう。 あの女の近くにいることで、俺までもが非日常の世界の住人になってしまうことを。 そうとも、俺は本来普通の人間な...
  • 寝ぐせ byキョン
    *「寝ぐせ」のキョン視点です。 「じゃあねキョンくん、行ってきま~す!」 「おう、車に気をつけるんだぞ」 「は~~い!」  こういう所は素直なくせに、なぜ朝の目覚ましプロレスと”キョンくん”は素直にやめてくれないのだ妹よ。  そんな妹も、来年は中学生。 未だに想像出来んな、こいつの中学生姿は。 制服姿をどう想像しても、やはり小学生にしか見えない。 本当に中学生になれるんだろうか?  だがああ見えて、物怖じしない所がある。 初めてハルヒ達と会った時もすぐに打ち解けてたし、妹なりにうまくやっていけるだろう。 あいつの美点の一つだ。  でも中学に上がると、部活やらなんやらで時間が不規則になるな。 そうなるとこうして途中まで一緒に登校するのも出来なくなるか。 同じ屋根の下にいながら顔を合わす時間も減るだろうし、 普段はうるさい位にまとわりついてきてたのが無くなるとなると、 それはそれで一抹の寂し...
  • サムデイ イン ザ サニー
          「あーづーいー・・・ああもうっ、キョン!あんた雑用でしょ、何とかしなさいよ!」 「うるさい、俺だって暑くて死にそうなんだよ。それに雑用って何の関係があるんだ」   ・・・・・・夏。 ・・・・・・暑い。 ・・・・・・死んでしまう。 その日を一言で表すなら、そんな言葉しか浮かばないような日だった。     ~サムデイ イン ザ サニー~ 「あー、死ぬー」 そんな事をブツブツ言いながら机に突っ伏しているのは何を隠そう我らが団長・涼宮ハルヒである。 地球の気温が年々上昇し続けているというのは今やごく当たり前の話だがそれはこの県立北高文芸部室も例外ではないらしく、太陽は暖かいを通り越してもう灼熱地獄でしかない日差しやら紫外線やらその他いらない放射線やらを無慈悲に俺たちに浴びせていた。 「確かに、流石にこれは・・・堪えますね」 オセロのボードを挟んで俺の正面に座っている古泉も、石を...
  • 濁った日差し
     珍しく妹に叩き起こされる事なく目を覚ましたと思ったらそこは閉鎖空間だった。  今まで散々理不尽なことに巻き込まれてきたが、こんなに酷いのは初めてだな。  俺が見る限り、ハルヒはここ最近人が変わったんじゃないかと思うくらいにニコニコしてたぞ?  何が不満でこんな不機嫌空間を生み出しやがったんだ。 「とぼけるのですか?」  突然の声は、 「古泉か」  また、赤い人間もどき。 「あなたはなんでそんなに落ち着いていられるのですか」  不機嫌な声とは珍しいな。 「何でと言われても、なあ? ハルヒがなんでこんなことしたか分からんからな」 「なぜか分からない? 冗談でしょ? 僕が今まで聞いた中で一番面白くない冗談ですよ」  冗談なつもりは、これっぽっちもない。 「なあ、何でそんなにカリカリしてんだよ」 「あなたは自分のした事の重大性に気付いてないのですか?」  どうも話がかみ合わねえ。 「だから、俺が...
  • キョンに扇子を貰った日
    『キョンに扇子を貰った日』(『扇子』のハルヒ視点です) 今日は暑い。暑くて思考が鈍るわ。 朝、教室に着いてすぐに自分の下敷きで扇いでみたけど、なんかしっくりこないのよね。やっぱりキョンの下敷きの方がいいみたい。 だから時々、キョンの下敷き借りようと思って声をかけるんだけど、ぶつぶつ文句言ってなかなか渡さないのよね。 じゃーあたしのと交換しましょ、って言ったらキョンは「そんな女の子チックなのは俺には似合わん。断る」って言うし。 じゃー扇いでよ、って言ったらそれも断られちゃう。もー、この団長様がここまで譲歩してあげてるんだからそれくらい良いじゃない。キョンのケチ。ケチキョン。 そりゃあ、あたしの使ってる下敷きは子猫の写真をプリントしてある可愛い物だけどさ。でも、キョンなら別に変じゃないと思うんだけどなぁ。 あたしは考えてみた。 例えば―― もし、古泉君が猫下敷きを使ってたら、何となくキャラに...
  • 隣にいる日常
        いつもの放課後。いつもの部室。 いつもの団員。いつもの団長。 この上なくいつも通りで ハッキリ言ってしまえば昨日や一昨日となんら代わり映えのしないそんな中、唯一いつも通りじゃないものがあった。 いつもは感じない違和感。場所なんて特定できやしないが、それは確実に自分の体のどこかの場所から湧き出ていた。 体調が悪いわけでもないのに感じるこの倦怠感。どれだけ体を楽な状態にしても良くならないだるさ。 そしてなにより…胸の奥を締め付けられるかのような、根拠のない不安。 俺は今日、近年稀に見る巨大な憂鬱に支配されていた。 なにかショッキングなことがあった。とか、鬱になるような本や映画を見た。とか、別にそういうのじゃない。 このありふれた日常の1ページを、なんとなく、ほんとになんとなーく指でなぞってみただけだ。 そこで出会ったちょっとした違和感が、疑惑に変わり、恐怖に変わる。 最初のなにげない疑...
  • チェンジ・マイ・ヒーロー
    6月。 梅雨時だというのに快晴で、照りつける日差しのせいで日陰にいても熱さを感じるという季節感先取りのその日、『俺』はど田舎の駅の改札口に一人で立っていた。 観光地でもなんでも無いローカル線の終点駅、一時間どころか二時間に一本しか電車が来ないようなところで地元人同士ではない人間同士で待ち合わせなんて狂気の沙汰としか思えないが、これからここにやって来る人間は多分、それを狂気だなんて思っていないんだろう。 これからやって来る二人の内一人の名前を、俺は既に知っている。 毎日元気に騒いでいるあの女の名前を忘れられるわけがない。 もう一人については教えられていなかったが「会えば分かります」と言われたので追及は辞めておいた。追求しても教えてくれるとも思えなかったしな。 ちなみに口調で分かるだろうがこの待ち合わせを考えたのはハルヒではない。勿論俺でも無いわけだが……、いや、『俺』ということになるのだろ...
  • 長門有希に花束を
    4月第1週 今日から高校生。 本が好きだから文芸部に入る。 でも部員はわたし一人。 暇だから部室にあったパソコンで小説でも書く。 恋愛小説。登場人物はわたしと一目ぼれした5組の男子。   「長門好きだ。」 「私も好き。」   あとが続かない。才能のなさに絶望する。   4月第3週 わたしの好きな人のあだ名はキョンというらしい。 本名はわからないけど、それでいいかなと思う。 小説もわかりやすく名前を入れてみる。   キョン「長門、好きだ。」 わたし「わたしも好き。」   ちょっと心が温かくなった気がする。   5月第2週 恋愛小説なのに感情が無い。 ためしに顔文字を入れてみる。   キョン「長門、好きだ!( ゜д ゜) わたし「私も好き(///)」   ちょっとは感情が入ったかな?   6月第2週 いろんな本を読んで私なりに小説の勉強をしてみた。 その場の説明や雰囲気なんかをセリフの合間に入...
  • 第5話~then...Happy End?~
    第5話 then...Happy End?  あれから、一ヶ月。  一人の少女が欠けた世界は、何事もなかったかのように回り続ける。  俺の通う北高も例外ではなく、今日も今日とて平常授業が行われている。  それも当然だろう。  「朝倉涼子」という名の生徒は、もとより存在などしていなかったのだから。 § 「・・・情報操作を行う」  あの後、長門は涙を拭いて、最後の仕上げに取り掛かった。 「涼子は、父親の仕事の都合で―――」 「待ってくれ、長門」  呼び止める。  怪訝そうな顔をして、長門は振り返った。 「・・・なに?」 「朝倉の記憶を―――、みんなの頭から消してくれないか?」  絶句する長門。いやまぁ、言葉がないのはいつものことなのだが。 「・・・どうして?」 「・・・これ以上あいつの名前を聞くことが俺には耐えられないから、かな」  そう、俺には耐えられなかった。  こうして自分が...
  • 涼宮ハルヒの約束
    涼宮ハルヒの約束 「あんたさ、自分がこの地球でどれほどちっぽけな存在なのか、自覚したことある?」 いつだったか、お前はそう言った。 あの時お前の言ったとおり、俺は本当にちっぽけな存在だと思う。 長門や古泉や朝比奈さんのような特別な力なんて、生憎持ち合わせていないからな。 だがハルヒ、お前は違うだろう?お前はこの地球の中心といってもいいくらいの存在だろう? なのに、なぜだ。 涼宮ハルヒは、3年前に息を引き取った。 俺たち普通の人間と変わらず、ハルヒの死は突然に、そして静かにやってきたのだ。 ハルヒのことだ。 もし間違って死んでしまったりしても、きっとあいつの意味のわからん能力かなんかで生き返ってくるものだと俺は思っていた。 今死ぬことをハルヒは望んでいない。必ず生き返ることを望むはずだ。 三年前の俺は、そう確信していた。 だが、ハルヒは戻ってこなかった。 俺は...
  • 星色パノラマ 中編
    目次 …暗い。 …視線を変えると月が見える。 どこか遠くでブランコの音が聞こえる。 …あれは… 誰か乗っているのか? ……… …黄色いカチューシャ… …ハルヒ? …またこの夢か。 目覚ましをかけて自主的に起きろと親に指示された翌日。 結果からいうと無理だった。 10分前に鳴ったらしい目覚まし時計と鬼の形相で睨んでくるお袋を交互に見ながら俺はついさっきまで見ていた夢のことを考えてみる。 …あのブランコに乗っていたのはハルヒなのか? …もしそうだとしても何になる?この状況を打破する鍵になるのか? 昨日の長門とのやりとりを思い出すが接点が見つからない。 「ちょっと!目覚ましが鳴ったのに起きないってどういうことなの!?」 あぁ…お袋がブチ切れた… とりあえず謝って反省の色を見せておく。 下手に反論しても自分に100パーセント非があるので...
  • 題名付き・普通短編2
    ある晴れた休日(キョン&古泉) 「LOVE」 お客様は宇宙人 ドライブ セリフ九割で展開してみた~こいずみくんはガチじゃない~ エンドレス・エラー 蝉しぐれ Kへの挽歌 カミングアウト・パニック スマイル 台風の溜息 涼宮ハルヒの創世秘話 一万年と二千年前から キョンの評価 普通?の高校生の会話 長門さんはロッテに興味を持ったようです。 コーヒーシリーズ 機関の事情 酒乱女 前兆 キョンの子育て奮闘記 彼は団の緩衝材 『ビール×月見酒×オールスター球技大会ポロリもあるよ』(喜緑さん×生徒会長) 生徒会長の不良3人の倒し方 古泉一樹の苦笑 燃えろ!球技大会! やや黒古泉 切ない同窓会 白雪姫の真相 彼岸花……その花言葉は…… ちょっとみくる救済保守 ある曇った日のこと 無限輪舞 マッガーレで保守 古泉一樹のピロートーク もしくは、長門有希と古泉一樹の作戦会議 早すぎるリハーサル。 恋ってな...
  • 未来へのメッセージ 全篇
       ハルヒの唐突な思いつきによって生まれたくだらん演劇から早三ヶ月が過ぎ、正月を終え巷では寒い風も段々と自重してきているようだ。  そう、今は春。初春の小鳥の囀りが心地よく聞こえるハイキングコースのおかげで、俺の気分も上々である。  実はあの演劇は大きな反響を呼び、生徒の間ではよく噂されたほどの人気であった。それは長門のあのコスチュームからなのか、それとも朝比奈さんの人気からなのかは定かではない。  俺への罵倒の声が少し胃の方へ痛みが刺さったが、俺はただただ頭を下げることしかできない。無力な自分に嫌気がさしてくるね。  それで無論のこと、この世界の神兼時空間の歪み(以下略)は調子付いたのだ。季節が変わった今でも、その話題が出てくるほどにね。   ――天使が出してくれる温かいお茶がいつも以上に有難く感じる、部室でのこと。 「本当に大好評だったわね! あの日から、あの興奮を忘れた日は一度も...
  • 日常じゃない日常―古泉サイド
         一人で詰め将棋をしていた僕の手からこぼれ落ちた駒が小さな音を立てて、床に落ちました。  今は涼宮さんも彼も朝比奈さんもいない、僕と長門さんだけがいる静かな部室。  正直なところ、退屈な時間です。長門さんは自分からは話し掛けてきてくれませんし。  そんな事を考えていたせいだったのでしょう、駒を床に落としてしまったのは。  特に急いで拾い上げる理由もありません。ゆったりとした動作で駒を拾おうとした僕ですが、  その駒を拾ったのは僕ではありませんでした。    誰が拾ったかなどと言う事はそれこそ小学一年生の宿題並に簡単な事なのですが、  僕はその人のその行動が信じられませんでした。    SOS団員その2にして宇宙人である長門有希さんが、見慣れた無表情で僕に拾った駒を差し出していました。   「…あの、長門さん?」 「落とした」    簡潔な会話です。しかし僕は動揺を隠し通す事が出来ま...
  • 涼宮ハルヒの変貌
    「涼宮!付き合ってくれ!」 「いいわよ」 俺はショックを受けた。なんとあの谷口がハルヒに告白したのだ。しかも俺の目の前で… ハルヒは断ると思っていた。告白してきた奴らに全てOKを出してきたのは知ってたが、あいつはSOS団の団長として日々を過ごすうちに変わっていたからだ。 俺はショックだった。 なんか宙に浮いてるような感じ?嫌違うか。 とにかくハルヒは谷口の告白にOKを出したのだ。   「ほんとか!イヤッホーィィィ!!!」 あほが叫んでいる。 「それじゃあね。いくわよキョン!」 「お、おう…」   「なぁハルヒ。なんでOK出したんだ?」 「う~ん。谷口のあほには一度中学ん時告られたんだけど…」 やはりか。 「高校になって少しは面白くなってるかもしれないじゃない?だからよ」 「そうか…」 俺はショックを受けてはいたが、別に嫉妬しているわけではない。本当である。この時はどうせ三日もすれば終わるだ...
  • 涼宮ハルヒの自覚 「起」
    ハルヒによってSOS団に引きずりこまれてから一年が経過しようとしていた。 今ではもうすっかり未来人、宇宙人、超能力者、そして神様と一緒に過ごすことに慣れてしまった。 周りからは既に俺も変人軍団の仲間として見られるようになっていた。 まあそれでもいいと思っていたし、この非日常な存在に囲まれた日常を享受し続けるのもいいと思っていた。   だが、変化っつーものは突然やってくるもんなんだな。 その変化は、例によっていつものように、ハルヒから始まった。   朝、俺はダルいハイキングコースを昇りきり、学校へと辿り着いた。 あんだけ長い坂を歩くんだから、校門で飲み物の支給ぐらいあってしかるべきだと思うんだよな。 まあそれはいいとして、いつものように教室に入り、いつものようにハルヒに声をかける。   「よう。」 「……おはよ。」   だがハルヒの返答は、いつもの30%程度の元気しか無かった。 なんというか...
  • 夏の日より プロローグ
     プロローグ      このところ、どうも涼宮ハルヒが静かである。  などと書き出してみると、そういえばこんな感じの書き出しをけっこう前にやったことに気づいた。それがいつだったか調べる気など俺にはないが、暇な奴がいたら調べてくれ。自分で綴った活動記録を自分で紐解いてるような暇など一日のスケジュールのどこを探しても見あたらないし、そもそもSOS団で過ごす日々はまだまだ現在進行形であって思いでに浸るのはまだ早い。あと、そうだな、一年間ぐらいはこの非日常サークルにどっぷり浸かっていそうな予感がするね。  ……非日常サークル。非日常サークル、か。  ところが、というわけだ。  最近、ハルヒが大人しい。  それも、嵐の前の静けさとか台風の目とかそういう類の不気味な静けさではなくて、小春日和とか小鳥のさえずりとか、そんな感じのごくごく平穏な静けさなのである。何か企んでいるわけではない証拠に、あいつ...
  • 失ったもの・得たもの 第三話:孤独な強さ、けして得られぬもの
    あれから数日、俺の日常は大きく変わっていた。 学校では真面目に勉強、夜にはランニングをした後筋トレ。親の了承もえてバイトも始めた。 皮肉なもんだな、頼れる人がいなくなって初めてしゃんとするようになるとは。   「おい起き…ろ…」   母親に言われ俺を起こしにきた妹を睨みつける。もう一人で起きられるようにもなっていた。   「兄に向かってその口の聞き方はなんだよ…あっ?」   怯えた妹は俯き、震えながら謝罪した。   「ごっ…ごめんなさい…お兄ちゃん」   毎回震えながら謝るくらいならそんな口聞かなきゃいいのに、哀れなやつだ…くだらない。   「最初から普通に言えばいんだよ、そしたら俺も機嫌よくおはようって言えるんだ。そうだろ?」   震える妹の頭に手をおく。ビクッと反応した妹は更におびえながら涙声で返事した。   「…はい………」   そして逃げるように部屋を出て行った。馬鹿馬鹿しくて見て...
  • 長門有希の深淵
    「何よ!キョンのバカ!いいわよもう!」 そうまくしたて、涼宮ハルヒは部室を飛び出した。 「ちょ、おい!待てよハルヒ!」 続いてキョンと呼ばれた少年が彼女を追い、部室を出る。 いつもどおり、というには多少の御幣があるかもしれない。 しかしそれは見慣れた日常。   「やれやれですね、ちょっと用事ができたのでお先に失礼します。」 古泉一樹はいつもの表情でそう言い残し、二人の消えた部室の扉をくぐる。 おそらく閉鎖空間。 涼宮ハルヒが生み出した超空間。 彼はそこで彼女の生み出した神人と呼ばれる巨人を退治する。 神人は涼宮ハルヒの精神とリンクしていて、彼女の精神に苛立ちという異常が現れた際に閉鎖空間と共に現れる。   「あのー、私も、もう今日は帰りますね。」 遠慮しがちに朝比奈みくるは私を見て言った。 返事を待っているのだろうか。 数秒の沈黙が場を支配する。 そう。 私はそう述べると、朝比奈みくるは少...
  • Another Story
    「そうですね…少し時間はありますか?話しておきたいことがありまして」 「急に何だ?」 まぁ部活…いや団活(かどうかすら疑わしいな)が終わった後時間があるのは俺の基本仕様みたいなものだが。   古泉は校舎の外の丸テーブルに俺を呼び出した。 ほんの少し前にこいつから超能力者と機関についての話を聞いたのがここだった。 あれからひと月も経っていないのに、今ではあの話をすっかり信じてしまえているんだから、 未来なんてのはほんとに予想のつかないものである。   「僕の力と機関のことについては話しましたね。そしてその証拠も見せました。 くしくもあなたは直後に涼宮さんと閉鎖空間に迷い込み、何とか帰ってきた」   こいつの話に合わせて映像を流すように記憶がフィードバックする。 今とは違い昼だったこのテーブル、夕闇のタクシー、モノクロの空間、 その後の一件…そこから先は俺の前頭葉が映像再生を放棄した。   「...
  • 涼宮ハルヒの仮入部~軽音楽部編~
    今年もこの季節がやってきた。 あたしが、この学校に入学して3回目の春。 さてさて、あたしは今、部室でこれ以上来るかどうか分からない、1年生を待っている。 というのも、今日が仮入部できる初日だからだ。 でも、そろそろ・・・かな? とりあえず、あたしは、目の前で適当に並んでいる1年生にむかって挨拶することにした。 ちょっと緊張するけどね。 「みなさん、今日は軽音楽部に来てくれてありがとうございます。あたしが、部長の中西です」 改まった挨拶は苦手なんだけどね。 去年、一昨年に先輩がやっていたようにやる。 「じゃあ、まずは名前聞いていこうか」 と、名前を聞いていって、その中に一人、髪の長い女の子。 涼宮ハルヒ はっきりと名前を言ってくれたから聞き取りやすかった。 うんうん、こういう子がボーカルするといいよね。 やっぱ、歌は聴き取りやすく歌うのが一番だし。 さて、一通り名前を聞いて、ここ...
  • 涼宮ハルヒの奮闘 ~しっと団の野望~ 最終話
    「しっと団」との戦いも残すところあと一人となった。 だが、今の俺がおかれている状況はなんだ?なんなんだ?   どうして朝比奈さんが俺に銃口をつきつけてるんだ!   「バレちゃってましたか。やっぱり流石ですねぇ長門さん。  どうしてわかったんですかぁ?  朝倉さんに情報プロテクトを頼んでおいたんだけどなあ。」 「朝倉涼子が言っていた。自分がここにいるのは『トゥモロー』のおかげだと。  情報連結を解除した存在を復活させるのは情報統合思念体しか出来ない。  そうでないならば、考えられることは一つだけ。過去から朝倉涼子をこの時間につれてきた。  故に、あなたが『トゥモロー』である可能性が高いと判断した。」 「完璧です長門さん。朝倉さんも快くついてきてくれましたよ。  『長門さんはあなたを消した上に、古泉君といちゃいちゃしている』と伝えたらね♪」 「涼宮さんに、何をしたんですか?まさか……」 「安心...
  • エッチな短編2
    ~~もしキョンの性格が図太かったら~~   朝倉「あなたを殺して涼宮ハルヒの出方を見る」 キョン「・・・・・・・」 朝倉「じゃあ死んで」 キョン「待て!!」 朝倉「何?命乞いしてもだめだよ」 キョン「いいのか?お前はこれで殺人未遂だ。しかも銃刀法違反、懲役10年以上は確実だ。そして俺を殺したらどうなるかな?」 朝倉「別にそんなの怖くないわよ・・・・・・・・・」 キョン「そしてもしお前が逃げ切れても長門がハルヒに何か伝えるだろ、そしたらお前の存在は消えるな」 朝倉「そんな・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい」 キョン「それで許してもらえると思ってるのか?」 朝倉「・・・・・・・・どうすれば許してもらえますか?」       キョン「しゃぶれよ」           (上の続き) キョン「誰かに言ったらお前がナイフ持ってたこととか俺を殺そうとしたこと警察に出すからな」     朝倉「・・...
  • 古泉一樹の結婚
    「キョン、ぐずぐずしてないで早く来なさいよ」   「うるさい、分かってるよ」 あいつはこの坂道で何でこんなに元気なんだ。   「高校の通学路の方がきつかったでしょ、この程度余裕よ」   くそっ、高校の通学路の方がまだマシだった記憶があるぞ。 それとも俺が年取ったって事か?いや、まだそこまでは…   「あんた、体力落ちすぎよ。情けないわね」   「お前みたいに涼しい格好じゃねぇんだよ。しかも駅から距離があり過ぎるだろ だからタクシーで行こうって言ったのに」   「この程度でタクシーなんてホントに情けないわ、それでも団員一号なの?」   団員か、懐かしい響きだな。SOS団は既に有名無実だ。ハルヒから団員という言葉も久々に聞いた。 やはり、久しぶりに他の団員に会えるからテンション上がってんのか?   「何ボッーとしてんの、もうちょっとだから頑張りなさい」   はいはい、分かりましたよ。   「そ...
  • 好感日記
    好感日記。Ⅰ   俺にとっての日常とは、妹による骨が軋むようなボディプレスをうけいろんな意味で 爽やかな目覚めを強いられ朝食も適当に、あの山頂ハイキングコースを登る。 そして学校で黒板に淡々と書かれていく理解もできないようの単語の羅列をこれまた淡々と ノートに写す。そうして足は勝手にSOS団の根城、元(?)文芸部室へと運び気付けば朝比奈さんの お茶をすすり、この世でボードゲームが最も弱いと思う古泉の相手をし、長門の本の閉じる音で 帰宅準備に走る。うむ。これが俺の今最も愛すべき日常だ。中学生の頃の俺なら考えられなかったがな。 しかし今日は少し違った。俺の日常が変わる原因はひとつしかない。 涼宮ハルヒのせいさ。 教室につくとハルヒはまだ来ていなかった。ほう、珍しい。俺があいつよりはやいとは。 イスに座り数分するとハルヒが教室の戸口に姿を現した。 お・・・これはだいぶイライラしているぞ。さてさて...
  • あたしの世界が終わるまで
    (※古泉×朝倉です)  あたしね、好きな人がいるの。  とってもとっても大事な、あたしの好きな人。  でもあたしは、何でその人を好きになったのかを覚えてないの。  どうしてかなって考えると胸が苦しくて、でも、何も分からないままで。  もしかしたら、これは知らない誰かの気持ちなんじゃないかなあ、なんてことまで考えちゃった。  これって変な妄想だよね?  でも、そのくらい、この恋はあたしにとって不可解な物だった。  ねえ、これはあたしの恋心? 誰かの恋心?  あたしは知らない。でも、知っている。  これは恋、あたしだけの恋。  だって、あたしは本当にあの人が好きだもの。  これはあたしのあの人のためだけの、小さな小さな恋物語。  誰かのためじゃない、あたしのための恋物語。    去年の5月頃、あたしは一度この学校から転校した。  親の仕事の都合での転校、それも直前まで連絡の無いギリギリの物。 ...
  • 長門有希の報告Report.23
    Report.23 長門有希の憂鬱 その12 ~涼宮ハルヒの手記(後編)~  前回に引き続き、観測対象が綴った文書から報告する。 (朝倉涼子の幻影I)  最近、朝倉が出てくる夢を見る。  最初は変な空間だった。 「ようこそ、涼宮さん。ここはわたしの情報制御下にある。」  朝倉は、意味不明なことを宣言した。と思ったら、おもむろにごっつい軍用ナイフを取り出した。そして、あたしに向けてナイフを構えた。 「ちょ、ちょっと! 何の冗談よ、それ!? 面白くないし笑えないって!」  朝倉はあたしの呼び掛けを完全に無視すると、一直線にあたしを刺してきた。 「……っ!」  あたしは紙一重で、朝倉の攻撃をかわした。 「性質の悪い冗談はやめて! 玩具でも危ないって!」  あたしは叫びながら、あたしを掠めていった朝倉に向き直った。  ……ナニ、コレ。  朝倉のナイフが、何もない空間に突き刺さっているように...
  • 朝倉涼子迷走記 前編
    読む前にこのページにも目を通していただけると嬉しいです。 「キョーンくーん!!」 …その一声で目を覚ますと。 「あーさーだーよ!!」 妹が空中にいた。 ドスン!! 「ぐはっ!!」 「早く来ないとご飯食べちゃうよ!?」バチンバチン 頭を叩きながら話しかけてくる。 …こないだ家に置き去りにしたことをまだ根に持ってやがるな。 元気に部屋を出て行く妹を見ながらあと3分後に鳴る予定だった目覚ましを手に取る。 …あいついつの間にムーンサルトプレスなんか覚えたんだ? 「キョンくん早くー!」 「あぁ、今行く」 また平凡な1日の始まりだ。 身支度を整えて家をでると谷口がいた。 …お前の家は遥か彼方じゃないのか? 「そんなことどうでもいいんだよキョン!聞いて驚け!!なんと今日は転校生が来るらしいぞ!!」 「あぁそう」 「あれ!?反応薄い!?お前しかも女子だぞ女子!!」 というかこの...
  • 神様に祈るあの人との日常
       こんにちは、朝比奈みくるです。  今日は、探索の日なんですけど、わたしはちょっと大きめの鞄を持っています。  なんでかって? それはね、わたしがいつもお世話になっている、大好きなキョンくんにお礼がしたかったの。  だから、今日はお弁当を作ってきたの。探索、一緒になれたらいいなぁ……。     「キョン、遅いっ! 罰金!」  いつものようにキョンくんが遅れてきて、涼宮さんがそれを怒る。  うふふ、進歩してないなぁ……。 「はいはい、わかってるよ。朝比奈さん、遅れてすみません」  キョンくんはいつも、わたしにだけは遅刻を謝ってくれます。ちょっとだけうれしいです。  いえ、大丈夫です。……えっと、今日もごちそうになりますね。 「任せて下さい。あいつらに奢るのは気が引けるけど、朝比奈さんなら喜んで」  わたしはキョンくんに微笑みかけて、並んで歩きだしました。喫茶店までの短い時間、ちょっとだけ...
  • I don't choose, but decide. chapter01
     涼宮ハルヒの能力が失われた。 -それに至るプロセスを詳細に具体的に語るのは俺の精神衛生上大変よろしくないので割愛させてもらう。 一文で言うならば、あいつと俺の関係性がどうでもいいクラスメート →団長と雑用 →次の段階へと変化していく過程でそうなったというわけだ。 たいてい(今だから言えるのだが)こういう関係性になる為の最後の行動というのは単なる確認行為であるわけで、 表見的な関係の呼称が変わるのみで実際の状況はそう変わりはしない。 つまり相変わらず俺はハルヒに振り回される役回りなのだ。 強いていえば振り回し方が理解しやすくなったのが一番の変化かもしれんな。 ともかく、もしかしたらさっきから俺が「確認行為」だの「表見的」だのという妙な言葉を使ったことから分かるヤツもいるかもしれんが、 ここに到達するまでは北高を卒業し、奇跡的に俺がある大学の法学部に入学するまでの時間を要した。 当然と言...
  • She loves him.
    世間には、姿が無くとも確かに存在するものがある。などと言われているが、 本日はそういった目に見えぬ事柄に甘ったるい物で形を与え、 そしてとある条件下に置かれた男女にとっては殆ど例外無く その甘ったるいものを互いに確認し、そして見つめ合うであろう事が 想像するに難くない…2月14日。つまり、バレンタインデーである。 そしてもう一つ。ここに人類が存在しているなんてのは、 瓶詰めにされた時計の部品が振り乱される事によって偶然完成をみる事のような、 摩訶不思議的かつ天文学的な確立の数値で表される程の現象であるらしいのだが、 俺は、実は意外とそんな事は多発的に起こり得るんじゃなかろうかと感じている。 北高という限定された空間の中で振り乱されてきた俺達の中にもまた、 一体この世の誰が想像出来たのであろうかという物が組み上げられてしまったのだから。   早朝、北高へ臨む坂道を普段よりも軽快に感じな...
  • 涼宮ハルヒの小説
    いつものように朝比奈さんの炒れたお茶を飲みつつ、古泉とオセロを楽しむ 今じゃアナログなゲームかもしれないが、これはこれで中々おもしろいもので… と言っても、相手は古泉 無駄にボードゲームを持ってくる割りにはほとんど手ごたえはなく…というか弱い まぁ家に帰って勉学に励むわけでもないし、こんな風にまったりとすごすのもいいものだと思うようになってきた というより、涼宮ハルヒの存在で、ゆったりした時間がどれだけ希少に感じられることか… しかし、こういう時間は一瞬にして砕かれる こいつのせいで… バンッ!!! 毎度の事だが、物凄い音とともにドアが開かれる もしドアの近くに居たりなんかしたら、よくて骨折だぞ 「ドアくらいゆっくり開けろよ」 「いつものことでしょ」 さらりと言い放つと、団長の机に飛び乗った 「なんだ、演説でもするのか?」 「ちょっと違うわ。まぁ聞きなさい」 とハルヒは言い、スカートの後ろ...
  • 絡まった糸、繋がっている想い 第三章
    *7*   もう半分の理由…? ハルヒは語りだした。おれたちの知らない2ヶ月を…   「…あたしはみんなが怖かったの」 「怖かった?」 「そう…もっといえばみんなに嫌われていることをしるのが怖かった…」 ハルヒは顔を少しだけ上げて続けた。   「自分が傷つくのがいやだった。あたしって弱いわね…」 鼻で笑いながらいう。 「あたしこと嫌いなんでしょ?いつもやりたい放題やってみんな振り回して…本当のことをいえばそうなんでしょ?」 おれはひとつ言いたいことができたが我慢した。最後までハルヒの話を聞くことにしよう。 「有希もみくるちゃんも古泉くんも…あたしのこと嫌いに決まってる…」 「有希だって急に来たあたしに無理やり部室奪われていろんなもの置いて…休日まで呼び出して連れまわして… みくるちゃんもそう… 着たくもない服無理やり着せて、勝手にお茶くみさせて…ほんとは嫌なはずなのに… 古泉くんなんて、学...
  • 友達以上。恋人未満
     じゃあ……また明日ね。 「おう。また明日」  夕焼けに赤く染まる世界の中。あたしはいつもと変わらない背中で歩くあいつを見えなくなるまで眺めた。  どうしてあんなに平然としていられるのよ。あたしに告白しといて……。      そりゃあたしはたくさん告白されたしたくさんフってきたし、たくさん付き合ってきたわ。  でもね、こんなに近い人間に告白されたのは初めてなのよ。そう。あたしにとって『どうでも良くない人間』に告白されたのが初めて。  気がついたらいつも一緒にいる男。キョン。あんたはあたしを好きだって雰囲気なんて一切見せなかったじゃない。  なんでいきなり告白なんかするのよ。ふざけないでよ。あたしだってそうとわかってればそれなりの心構えで行ったのに。  心臓も頭も体も変になっちゃったじゃない。あ、立ってらんない……。  ベンチに座っていいかな? もうすぐ暗くなりそうな時間なんだけどさ。  キ...
  • 涼宮ハルヒの糖影 起
    ハルヒに昼休みに部室に来るように言われた。   その日、俺は授業中に熟睡していたせいで部室に出遅れてしまった。 俺が着いた時部室には俺以外のSOS団のメンツが揃っていた。   どうやらハルヒは手作りプリンを振舞っていたようだが、俺の分は無かった。 俺の分は寝坊の罰としてハルヒ自身に食われてしまったようだ。 そりゃないだろ。   「あんたが遅れてきたのが悪いのよ」 「・・・そうかい。」 ハルヒから漂うプリンの甘い匂いが俺の落胆を重いものにした   「今更何言っても無駄なんだからね」 「ならあえて言わせてもらおう。すごく食べたかった」 「悪あがきはみっともないわよ」 「今更なのはわかっているが・・・でも俺、実はプリン大好きだからさ・・」 悪あがき上等さ。わざと悲しそうな声と表情で言う俺。 本当にわざとなのかねと疑いたくなるほど完璧な声色だね。   対してハルヒは 「ふっ・・ ばっかじゃないの?...
  • リバーシブル2
        俺の予想通りの一日が無事……いや無事と言うには程遠いがどうにかこうにか終了し今は放課後。  授業時間を含む今までの間、世界は何事も無かったかの様に回転していた。性別以外は。  谷口や国木田含むクラスメイト全員の性別全とっかえ。しかしこれはこれで新鮮と言うかなんと言うか。  普段女子に囲まれての生活など送ったことの無い昨日までの俺が一転、話しかけてくるのは女子ばかり。急にモテる様になったようで何となく気分が良い。  無論俺も女になってしまってるわけだが。それに俺もこいつ等も元々野郎じゃねーか。結局の所、虚しい。  そして男になってもやはり整った顔立ちの、俺の後ろに座っていたあの女、いや男。今日一日何やらニヤニヤしたりして実に気持ち悪い感じだった。  明らかに何かを企んでいる顔で、そう言う時に限って俺ばかりが無駄な労力を使わなければならない仕組みになっていると言うこ...
  • BEVEL
    古泉「ふふふ、ほうじ茶っておいしいですね」 キョン「ん?あぁ確かにな、まぁ朝比奈さんがいれてくれたお茶ならオレは何でもおいしいけどな」 古泉「本当にそう思っているんですか…?」 キョン「お前何が言いたい」 古泉「いえ、ただ某週間雑誌に昔連載していた左手が異常な人が主人公の漫画を読んでいれば大体想像はつくとおもうのですが、フフ」 キョン「なんだ?地獄先生のことか?」 古泉「ご名答です、覚えていますか?いつかハマグリの精が恩返しにくる話を」 キョン「まっまさか!」 古泉「えぇ、ハマグリではないのですが●<アッワビー の精ですけどね」 キョン「すっするとあれか、お茶と思っていたあの黄金水は…」 古泉「そう、ご想像の通りですよ」 キョン「古泉、すまんが少し部室から出て行ってくれないか?気持ちの整理をつけたい」 古泉「えぇわかりました」 古泉(ふふ、少しはこれでキョン君もこちらの世界に目覚めてくれ...
  • Remedy of love
    おれはやっぱりこの季節が嫌いだ、しかも風邪なんかひいた日にはもう震えは止まら ないし鼻水は溢れるしどうしようもない。 「ちょっとあんた大丈夫なの?」 こいつが心配してくれるとはめずらしいね、それほどおれの見た目がひどかったんだろう 「・・・ああ死にはしないと思う」 いや下手したら死ぬかもしれない・・・死ぬ前に押入れの奥の物品を処分しなくては    やっと帰りのHRが終わった 「すまんな・・・今日は部室に行けそうにない」 朝比奈さんのお茶を飲んでも回復できそうにないからな 「送っていこうか?」 妙にやさしい・・・そーいえば長門が倒れた時は 嬉しそうに看病してたしな・・・しかし今はなにより静かに睡眠をとりたい 「いや一人で帰れるから心配するな・・・じゃあな」 心配そうな顔でこっち見るな・・・お前には似合わないぜ とは言ったもののやばいな、無事に家にたどり着けるだろうか。 校門をくぐり坂を下って...
  • ちょっとアホな喜緑さんと長門さん
    朝倉「へっくしゅん、あたしがくしゃみをするなんて・・・悪い噂でもされてるのかな」 喜緑「ねえ長門さん、眉毛ってなんであんなに人気あるんでしょうね、なんか一年生でNo1とか言われてる    らしいじゃないですか」 長門「・・・人間の目と頭が悪いからと思われる、普通あんな眉毛は畏怖の対象」 喜緑「ですよね、それにあの髪型、なんなんでしょうねあの前髪は、触覚ですか?」 長門「あれで危険を感知していると思われる」 喜緑「ねー、まったく人間には見る目がないですね、絶対わたしのが可愛いのに」 長門「わたしのが可愛い」 喜緑「おや?今なにかおかしな発言があったようですが、わたしの聴覚にエラーが発生したんでしょうか?」 長門「勝負する?わたしはワカメ女なんかに負けない」 喜緑「いい度胸です、では明日学校で」  翌日 [ミス北高決定戦、みんな投票しちゃおう!] 喜緑「これで明日には結果が出ます、楽しみですね...
  • 涼宮ハルヒの共学 2
    その2 俺とハルヒの前に姿を現したのは佐々木だった ニッコリ微笑みながら、静かに歩いてきた おい佐々木 お前がこの閉鎖空間を作り出したのか? 「僕は閉鎖空間とは呼ばないがね。君がそう呼びたいのなら否定するつもりはない」 お前が作った閉鎖空間の中にどうやって自分が入れるんだ? 「はっはっはっ  キョン、君は何でも自分を中心に考えてはだめだよ  僕もあれからいろいろ話を聞いて、それなりに勉強したんだ  君たちの事も、僕の事も、そして橘さんや藤原さん、周防さんの事もな  僕と涼宮さんがあそこから飛ばされたのにもきっと理由があると思う  涼宮さんをあの中に入れない方がいいのなら、それができるのはおそらく僕だけだろうからね」 俺は無意識にハルヒをかばうように立っていたが、俺の腕のすり抜けてハルヒがわめいた 「ちょっとあんた、これは...
  • シスターパニック! 第6話
    6話  夢で見た、真っ白な世界に辿り着いた。  これが元のハルヒの深層の中……か? 「キョン、久しぶり。……って毎日会ってるわね、兄妹だし」  今回は声だけじゃなくて本体付きらしい。正直、久しぶりの本物のハルヒとの再会がうれしい。  本当に会えて……うれしいぞ。 「な、なに真顔で恥ずかしいこと言っちゃってんのよ! バカキョン!」  確かにバカかもしれん。ハルヒが目の前にいるだけでそれしか見えなくなってる。  しかしだ、何でハルヒの姿が少しだけ薄くなってるんだ? 「え~と、せっかく来てくれたけど……あたし、戻ってあんたを待つわね。約束だし」  そう言うと、ハルヒの姿は少しずつ薄れていった。  ちょっと待て! 「なによ、あんたも早く戻って来なさいよ。……キョン兄」  小悪魔のようにハルヒは俺に微笑みかけた。……何が『キョン兄』だ、洒落になんねぇよ。  違う、お前が戻るんだ。早く俺達の日常に...
  • 虫歯と歯医者-治療編
    「軽い貧血ですね、暫くこのままにしていれば意識は戻るでしょう」 ハルヒは大丈夫なんですか? ハルヒの診察が終わり俺への診察中のことだった、若干緊張し不安気な様子を見せていたハルヒだったが 不安に耐え切れなくなったのかとうとう気を失ってしまったのだ。 「安心してください、彼女は歯科衛生士だけでなく看護師の資格も持っています」 とお母さん先生が補足する、機関の人選に抜かりはないようだった。 俺はハルヒの不安感を軽く見ていたのだろうか? あいつの不安な気持ちに気づいてやれなかった自分がちょっと情けなかった。 「涼宮さんのことは彼女に任せてあなたはこちらへ、レントゲンを撮る必要があります」 とお母さん先生が言ってきたが俺はハルヒのそばにいてやりたかったので躊躇した。 「涼宮さんは大丈夫です、それに今回の依頼主からの伝言を伝える必要がありますが 涼宮さんがいる場所では禁じられています」 機関...
  • 涼宮ハルヒの鬱憤
    季節はもう秋。 空模様は冬支度を始めるように首を垂れ、 風はキンモクセイの香りと共に頬をそっと撫でていく。 彼女は夏に入る前に切った髪がその風に乱れて 思いの外、伸びているのに時の流れを感じている。 夏休みから学園祭まで一気に進んでいた時計の針は 息切れをしたかのように歩を緩め、 学校全体が熱を冷ますようにこれまでと変わらない日常という空気を 堅く静かに進めていく――――   「腹減ってんのか?」 腑抜けた声と間抜け面。 「何言ってんのよ?」 「いや、随分沈んでるからひょっとしてダイエット中で 朝飯でも抜いてんのかと思ってな。飴食うか?」 「うっさいわね!大体、私みたいな若くて可愛い女の子にはそんなもの全っ然必要ないの。 飴は一応、貰っとくけど。」 「はいはい、自分で言いますか。まぁ、お前は人一倍食い意地張ってるしな。」 「あんた、馬鹿なだけならまだしも的外れでデリカシーも無いなんて駄目に...
  • サムナンビュリズム前編2
    翌朝、俺は七時にセットしておいた妹目覚ましに物理的な衝撃でもって起こされた。 朝の慌ただしいいろいろを済ませ昨日の夜に準備しておいた服に着替える。   時計を見ると七時半を少しまわったくらいだ。   我ながらここまでは計画通りに進んでいる。この分なら八時には駅前に着くだう。 さすがにあのハルヒでも一時間も前から駅前で独り突っ立っているような愚行は犯さんだろうから、俺の罰金刑放免はすでに確約されたも同然、 ……のはずだったんだが、いつもと変わらないオーダーをしているのは何故なんだろうね。 さすがにここまでコーヒー一本にこだわり続ける客は俺くらいしかいないんじゃないのか? まあそんな他愛もない疑問はどうでもいいとして、ハルヒ、お前いつから駅前にいたんだ?   「さ、さっき着いたばかりよ!」   ということは、俺はすんでのところでコケたのか! くそ、我ながら情けない。   「それよりキョン! 今...
  • クラス会-驚天動地編
    どうしたのキョン、いくわよ。 「いや……その……ホテル代の……持ち合わせがなくて……、こういうのって普通男が出すっていうし……」 ここは前払いだったからあたしが払っておいたわよ、それに連れてきたのはあたしだし。 ていうかやっぱりキョンはヘタレね、男がいざという時の持ち合わせが無くてどうするのよ。 「そっそうか、すまん」 …キョンはホテル代も持ってなかったのよね……、ということはキョンは昨夜あたしをお持ち帰りする気が全くなかったってこと? これじゃぁあたしバカみたいね……、昨日キョンにお持ち帰りされたらどうしようって無駄毛のお手入れとか一生懸命だったのに……。 まぁ昨夜だってキョンはガンガン呑んでたし、もしお持ち帰りする気だったら自分じゃなくてあたしを酔わせてるわよね、でもキョンはそんな卑怯な手は使わないと思うけど……。 「ほらハルヒ、でようぜ……、おっ電話だ、……家からだな、お...
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