涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「もしもの世界」で検索した結果

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  • 長編・キョン
    ...r』 キョンの憂鬱 もしもの世界 看病 ある夏の日の夕暮れ 涼宮ハルヒの変貌 愛すべき日常 涼宮ハルヒの我侭 殺人鬼はそこに (グロ・BADEND注意) 10歳児 6歳児 涼宮ハルヒの退行 ディサイデッド・フェイト キョンの苦難 涼宮ハルヒの永遠 涼宮ハルヒの交替 涼宮ハルヒの日常 犬キョン キョンの告白記 変わらない世界 ハルヒが母さん!? 冗談から恋 Sleepingbeauty 解けない難問 涼宮ハルヒのトランプ 涼宮ハルヒの邂逅 涼宮ハルヒの蹴撃 箱の中 キョンとハルヒの距離 青い鳥 修学旅行の陰謀 誤解 ゲーセンに行こう 暗闇 Lost smile 余ったピース・足りない欠片 緊急脱出プログラム もしもシリーズ(勝手に) World of mind 鳥人間コンテスト 涼宮ハルヒの追憶 涼宮ハルヒの笑顔 黒キョン 【キョンの苦悩】 『涼宮ハルヒの退屈Ⅱ』 涼宮ハルヒの就活 ま...
  • もしも、キョンが……
      ~もしもキョンが……~   これは、キョンが変貌するお話 いわゆる電波的なベクトルにいってるかも 嫌な人は、読まないようにしてください 生粋の電波小説より、少し、幾分か、そこはかとなく、マシな仕様のはず でも、電波が嫌なら読まないほうがいいでしょう、キャラも少し壊れるかも   また、これは短編連作 作者の気分とインスピレーションによって続きが   世界は偶然に支配され 物語は偶然で紡がれる   そんなお話 まゆに皺を作りながら 読んではなりません ぼけーっとしながら、読むのがベスト   第壱号作「長門とちぇんじ」     第弐号作「みくるとちぇんじ」     第参号作「古泉とちぇんじ」     第肆号作「ハルヒとちぇんじⅰ」         「ハルヒとちぇんじⅱ」  
  • 絶望の世界
    ある日、僕は目覚めると見知らぬ場所に居た。 正確に言えば、そこは自分の部屋だった。 しかし、部屋は真っ暗で窓の外から見える景色も色が消えたようだった。 部屋には妙な空気が漂い、まるでこの部屋を刳り貫いて保存したかのようなところだった。 僕はまだ夢の世界に居るのかと思い、頬を抓って見た。痛い。 何かがおかしい、僕は親を呼びに行く事にした。 しかし家の中には人一人居なかった。どの部屋を探しても父も母も誰も居ない。 家の外に出ても歩いている人はおろか、どの家にも人の気配がしないのだ。 とにかく誰か人を見つけようと辺りをく歩いていると、ドスン、と地響きのような音がした。 それはだんだんと数を増して行き、自分に近づいてくるようだった。 とつぜん、僕の目の前に巨大な影が現れる。 慌てて振り返るとそこには巨大な物が立っていた。数にして3匹。 それが僕を見下ろすように立っている。 僕は声を出し、逃げた。助...
  • 赤の世界
    赤の世界 キョン いやあ、今ほど明日を楽しみに待つ日々は初めてだろうねぇ。 明日行うことはだいたい整理した。 まず教室に入って、真正面に常に俺よりも早く登校してくるあいつに、 今回はグーで殴るか。パーだとあいつの汗がこびり付いて汚いことありゃしない。 いつものとおりに椅子ごと後ろに倒れたあいつに、 俺様特性の先端に鉄をしこませた上履きで蹴りを、そうだな、 今回は耳にやろうか。さすがに眼球とかだと後々面倒くさい。 そんなんでも抵抗しない涼宮が不思議でたまらない。 ヤクでも打ってんのかね。 そうすれば、あのうざったい演説も精神病としてみられて即隔離だな。 うむ、我ながらすばらしいアイデアだ。 そんなこんなでも、クラスからは誰からも参加者が来ない。 相当のビビリだ。情けない、嗚呼情けない。 ああいう奴はさっさと転校してもらうほうがいいだろ? お昼時には涼宮にお似合いなトッピングを弁当にのせる...
  • 青の世界 キョン
    青の世界 キョン  ここ最近、朝が待ち遠しいと感じることが多い。というか毎日。 夜遅くまでハルヒとメールをしていた。携帯の存在に感謝しつくせりだ。 俺は2週間前、ハルヒに思いを告げられた。OK,はっきり言おう。 「あんたが好き」 こんなことをはっきり言った。よし、もう一回言おうか、気持ち悪いか。 奇遇だな、俺もそう思っていた。 たった六文字でこんなに感激したことは今までになかった。 ハルヒの顔は何かを我慢しているようだったな。俺には分かるさ。 俺だってものすごく顔が赤くなっていたからな。 一年間も一緒にいたのだから、こういう気持ちになるものなのか。 人間の心理に驚く。なんて単純なんだろうか。 俺はハルヒを抱きしめた。ハルヒは何か言いたそうだったが、 俺が口を塞いだ。さすがに中に入れようとしたら鉄槌を食らったが。 俺たちはもう離れない。そう誓った。 こんな毎日が幸せでないとか言う奴、ちょ...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第5章
    第5章 幻想 彼が消え、要を失ったSOS団は空中分解した飛行機のようにバラバラになり、わたしは再び1人になった。とっくに下校時間は過ぎていたが、椅子に座わり机の上に顔を伏せて、自分でも驚くぐらい泣き続けた。泣けば少しは楽になるかと思ったが、まったく楽にはならなかった。この世界には希望がない。生きる目的も失った。わたしはどうすればいいのだろう。気がつけば辺りは暗く、学校にひとけはない。 時刻は3時10分前。世界改変からちょうど3日が経っていた。 『世界改変の3日後、同じ場所、同じ時間に同じ動作をしてほしい。再び世界改変をやる必要はない。マネだけでいい。そこで初めてあなたはこの改変の意味を知る』 未来のわたしはそう言った。その3日後がまさしく今だ。今頃、パラレルワールドにいるもう一人のわたしは校門前に立ち再改変の成功を祝っているのだろうか。わたしは部室から出て校門に向かう。もしかしたら...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第4章
    第4章 3日目   彼とナツが印刷されたわら半紙を大量に持って帰ってきた。 「こうしてみるとすごい量だな」 「何言ってるの。これぐらいすぐにさばけるわ。増版が必要なんじゃないかしら」 2人は山積みになった紙を見て満足げだった。 機関誌といっても業者に発注し製本する予算などあるわけなく、2つ折りにした紙をホッチキスで留め、本にする。これが予想以上に面倒な作業で、100部すべて製本するのに3日を要した。 機関誌の表紙はナツが絵を描き、裏表紙には『北高生が好きな小説ランキング』が載っている。その次からランクインした小説の解説と書評が書かれている。また、文芸部オススメ本も何冊か紹介した。たとえ1人でもこの機関誌がきっかけで本が好きな人が増えたらどんなにうれしいことだろう。機関誌を初めて手に取った時、私は少なからず気持ちが高揚した。 私たちはさっそく部室の入り口に机を置きそこに機関誌を平積みし...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第6章
    6章 すべてを解く鍵 わたしが元の世界に帰還できたからくりは理解した。そしてそれを実施するにはわたしが再び過去に行かなければならない。 しかし、あれから1週間経っても彼が、再び過去に時間遡航するそぶりは見せなかった。このままほっておいたらあと1年ぐらいはやらないような気がする。彼はいつ実行しても問題はないと考えているのかもしれないが、近い未来にそれこそ階段から転落して大けがを負うような事件に巻き込まれる可能性がないわけではなく、再改変を遅らせることはリスクをはらむことである。 「彼に直接促してみては?」 と提案したのは喜緑江美里。 それは、できない。なぜならば世界再改変は彼の意志で行うことだから。わたしが促すのは筋が違う。 「困りましたね。あなたがそんなに強情だったとは思いませんでした。何かいい方法があればいいんですけど」 しかし、そんな心配は杞憂に終わる。 冬合宿から帰ってちょ...
  • 影の世界
    パチッ。 ……また目が覚めてしまった。 枕元のデジタル時計は2時10分を指し示す。 その時計のオマケの温度計は……28度。 さらに湿度も重なってもう既に人の寝れるトコロでは無い俺の部屋。 既に俺は昨日11時に寝てから5回の目覚めを終えた。 「あ゛~………くそっ!」 こんな時間なので思いっきり叫ぶことも侭ならず。 俺はベッドの横に置いてある扇風機にスイッチを入……れ…? ダメだ、急激に睡魔が……。 「ほら~?キョン君朝だよー。」 声より早し。妹がボフッ!と俺の上に飛び込んで来た。 案の定、俺はアレ以来は起きずにいたようだ。 いつものように着替えて、飯を喰い、歯を磨く。 そして俺はいつものように家の前で妹と別れ、自転車を走らせた。 いつものハイキングレベルのコースを移動し終えた。 俺は既に軽く疲れていたのだが。 ガララッ 後ろの扉を開けて自分の席と視界に入ってしまう『アイツ』の席を見...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第1章
    第1章 消失前夜 わたしは世界を改変する。そして、改変後すぐに彼によって世界は再改変される。しかし、再改変後の世界がどうなるかは分からない。『再改変後のわたし』が同期化を拒むからだ。なぜ未来のわたしは同期化を拒むのか。わたしはその訳をうすうす感づいていた。 世界改変後に、わたしはいないのではないか。 同期化をすれば未来を知ることになる。当然、わたしの寿命もわかってしまう。 世界改変によって情報統合思念体を抹殺したわたしにそのまま観察者としての役割を任せるとは到底思えない。間違いなくわたしは、処分される。未来のわたしは知られたくなかったのではないか。わたしの最期を。 ◇◇◇◇ 授業が終わると一目散に部室に向かうため、部室に来るのはいつもわたしが最初。そして、2番目に彼が来ることを望んでいる。 今日もわたしが一番。1人、部室の片隅で本を読んでいる。 「やあ、どうも」 二番目...
  • カオス・ザ・ワールド 後編
    先に動いたのは古泉だった。 …。 ガッ!! …。 殴った!……続けてハイキック…。 古泉の攻撃が続いている。 …。 「本気で殺すつもりみたいね」 …。 朝倉? …。 「全て急所を狙っているわ」 …。 たしかによく見ると ここにだけは喰らいたくない… ってな感じの所に古泉の攻撃は命中している様に見える。 …。 「まずい」 …。 長門? …。 「このままでは古泉一樹は敗北する」 「なんでだ?俺には古泉の方が優勢に見えるが?」 「攻めているのは古泉一樹、急所を狙っているのも事実。ただ……」 …。 …。 …。 ~古泉一樹~ …。 …。 ……クソッ…なんだコイツは…。 さっきから目の前の俺に攻撃をしているが……ほとんどダメージを与えてない。急所を狙っても寸前でポイントをずらされている。 …。 「この程度ですか?」 …。 -!? …。 ドスッ! …。 「グッ!!」 …。 右拳が俺の腹に突き刺さる。...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら プロローグ 夏の記憶
    プロローグ夏の記憶   部屋の隅に1つのお面がある。 このお面を見るとあの日のことを思い出す。 彼は笑顔でさよならを言った。 悲しみと不安を隠すために作った精一杯の笑顔で。 繰り返される夏休み。 8月31日24時00分00秒になった瞬間、8月17日に戻る。 そして、8月17~31日までの記憶はすべて消去された。 わたしを除いて。 9874回目の夏休み わたしは彼を助けることができなかった。 本当に助けることができなかったのだろうか。 彼が消えるのに見て見ぬふりをしていたのではないか。 もちろん彼は死んだわけではなく、今でも元気に生きている。 しかし……もし、あの日が地球最期の日だとしてもわたしは何もしなかったのではないか。 そう考えるとぞっとした。 わたしは部屋の隅にあったお面を手に取る。 夏祭り。多くの露天が並ぶその中に一軒のお面を売る店があった。 ...
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン子)Ⅳ
     反転世界の運命恋歌Ⅳ    八の字湖の辺(ほとり)での写真撮影の後、ハルヒは尾行していたお詫びにと今日のSOS団の活動解散を宣言した。  でも、今後の行動は各自の自由とのこと。  つまりそれは、 「本気で、古泉くんの慰労を考えたみたいね」 「僕は少々疲れましたけど」  というわけで、あたしと古泉くんはいまだ、二人で街中をぶらついていた。もちろん、手を繋いでいるわよ。だって、これは古泉くんの望みだし、別にあたしも嫌じゃないし。 「羞恥で、でしょ? あんなの開き直った者勝ち」 「それはそうですけど……やれやれ、なんとなく、彼の涼宮さんへの対応の気持ちが分かりましたよ……」  うわ失礼な。  あたし、あんなに思いつきで突発的な衝動行動する女じゃないわよ。 「いえいえ、充分、あなたも突発的に行動されます」  ぐ……切り替えしてくるか……そりゃ、さっきの辺(ほとり)の件はそうかもしんないけど……...
  • HOME…SWEET HOME 第4話
    …━━━「いやあ、お久しぶりですね」 俺は背後から聞こえるその声に、いつかのニヤケ面を思い出す。 そして…どうやらそのニヤケ面の側には朝比奈さんも一緒らしい。 足音と雰囲気で判る。 カウンターに座りテーブルを見つめたまま「ああ」と短く応えると、その声が余程不機嫌に聞こえたのだろうか… 声の主は俺の背後で立ち止まり「この様な形で呼び出してしまい申し訳ありません」と静かに詫びた。 「別に構わないさ…古泉、久し振りだな?」 「ええ…本当に…」 椅子に座ったまま振り返ると、そこには細身の背広に身を包んだ古泉が、朝比奈さんとともに以前会った時とあまり変わらない様相で立っていた━━━… 【HOME…SWEET HOME】 第4話「行くから待ってて」 ━1━ 俺の横の席に古泉が腰を下ろす。 そして、それに続いて朝比奈さんも古泉の隣の席に腰を下ろした。 以前会った時に古泉が話していた『古...
  • 消失世界
    俺が無口、無感動な長門がいる世界とちゃんとした人間である長門(会話では有希とします)のいる世界、 つまり改変世界のどちらかを選択した時から一ヶ月・・・ 俺は変わった世界を選んでいた。   キョン「始めは元の世界に戻そうと思ってたんだ。」 本当だ。あの日前の長門が用意してくれていたプログラム・・・俺は実行しようとしていた。 俺は前の世界が好きだった。   有希「そう・・・」   長門は悲しそうな表情をする。前ではほんの少ししかわからなかったことだ。表情がよくわかるぶん辛いものもある。   有希「どうして戻さなかったの?」   キョン「長門。」   有希「え?」   キョン「元の世界に戻そうとした時の長門の顔。寂しそうな長門の顔。だから。」   我ながらダメな答だと思った。   有希「それ・・・同情じゃないの?」   寂しげな表情がいっそうに増す。胸がいたい。   キョン「でも今は違う。わかっ...
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン)Ⅰ
    反転世界の運命恋歌Ⅰ    女子と肩を並べて休日ののどかなひと時、河原を散歩する、なんてのは実に学生青春ドラマ的で、俺だってそういう生活を夢に見なかったかと言うと嘘になる。  俺は現在、その夢を実現させているわけだが、なんだか嬉しいというよりも複雑な気分になっているのはどうしたことだろう。 「何か言いました?」  涼やかな笑顔で問う彼女。 「いや何も」  返す俺だが、ちょっとは笑い返してやった方がいいんだろうか、などと考えたりもしたのだが現時点ではどうにも行動には移せなかった。  理由か?  そうだな、おそらくそれは、今、俺の置かれた立場が不条理極まりないからだろう。  なんたって、今日、目が覚めたらいきなり世界が変わっていたんだ。  誰が改変させたか、なんて問われても答えられないぜ。なぜなら、世界自体は何も変わっていないからだ。  そうさ。俺が言った『世界が変わった』というのは文字通り...
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン子)Ⅰ
    反転世界の運命恋歌Ⅰ    男の子と肩を並べて休日ののどかなひと時、河原を散歩する、なんてのは実に学生青春ドラマ的で、あたしだってそういう生活を夢に見なかったかと言うと嘘になる。  あたしは現在、その夢を実現させているわけなんだけど、なんだか嬉しいというよりも複雑な気分になっているのはどうしてかな。歩みを進めるたびに、陽光に映える、あたし自慢のポニーテールも困惑に揺れている感じ。 「何か言いました?」  涼やかな笑顔で問う彼。 「いや何も」  返すあたしだけど、ちょっとは笑い返してやった方がいいんだろうか、などと考えたりもしたけど現時点ではどうにも行動には移せなかった。  理由?  そうね。たぶん、それは、今、あたしの置かれた立場が不条理極まりないからだと思う。  なんたって、今日、目が覚めたらいきなり世界が変わっていたし。  誰が改変させたか、なんて問われても答えられないわよ。だっ...
  • 望まれた世界
    この状況はまたも俺の意向に関係無く降って湧いた様だ。   俺は確かに2年目の夏の休暇を有意義に楽しんでいた(まぁ半ば惰眠を貪っていた様なものだが)。 そう確かに俺は、自分の部屋の、ベッドで、下着姿のまま、眠りこけていたはずなのに。   1年通い続け見慣れた校舎、そこに似合わない活気を忘れた無音、色を忘れた灰色の世界。   またなのか?と考える理性と、その考えを拒絶したい、俺の本心とが交錯する。   ハルヒが創り出した世界、と アイツら は言うのだが実の所、いまだここの所は半信半疑であるのも事実だ。   いや、まぁ知覚という点では理解しているつもりだが、道理という面で見ればそうはいかない。 世間様から見てもハルヒは単なる1健全な女子であるのは周知の事実であり、 世界の創造主などという不似合いな称号とは無縁の様に思える。   だからこの世界(もとい現実世界)がハルヒによって創られた(操作された...
  • 長門有希の報告
    はじめに  この作品は、キャラクターの台詞を一部『現地語』で表記してあります。その場合は、“【 】”で囲まれた斜体の部分が、対応する台詞の共通語訳(字幕)です。 もしも涼宮ハルヒたちの会話を、舞台のモデルとなった兵庫県西宮市の言葉で表現したら? そんなifの世界をのぞいてみてください。  字幕付きPDF版はこちら(PDF/610ページ/3.43MB)又はこちら 注意事項  この作品には、オリジナルキャラクター、暴力シーン及び女性同士による性的な表現が含まれています。 作品構成 Report.01 単独の序。以降の話とのつながりはありません。 Report.02~09 ある出来事と、それにまつわる涼宮ハルヒと長門有希の交流記です。 Report.10 もしも彼女が、こんな性格だったら? Report.11 もしも彼らが、こんな人物と出会ったら? Report.12~25 SOS団全員+...
  • 涼宮ハルヒの遡及Ⅸ
    涼宮ハルヒの遡及Ⅸ     「どうやらこれで一段落ね、そう言えば、ラスボスってどこにいるの?」  一息ついたアクリルさんがハルヒににこやかに問いかけておられます。  まあ俺もそう思ってるし、長門、古泉、朝比奈さんも当然抱く疑問だろう。  この世界を消滅させ、俺たちが元の世界に戻るためには、世界の鍵となるラスボスを倒すしかない。なら、どこにいるのかくらいは知っておきたいところだ。最終目標があるのとないのとでは気分が随分違うもんな。たとえ、そこまでがどんなに長くても、だ。  ちなみに今の巨竜がこの世界のラスボスでも問題はないと思ったんだが残念ながらそうじゃないことはハルヒ自身が言っていた。  はてさて、次はどんな敵キャラと遭遇しなきゃならんのか。  などと呑気に憂鬱なことを考えていた俺だったのだがどうやら、やっぱり俺の、つうか、俺たちの考えは相当甘かったらしい。  ハルヒに関しては常に最悪を...
  • 人生最悪の四日間 第二章 ~神は誰だ~
    窓が割れている。そして、その窓から「俺」が落ちた。 どうすればいい? 殺してしまった。 話が違うじゃないか。 俺は頭を撃ち抜かれるんじゃないのか? パニックになった俺は助けを求めるべく、ポケットから携帯を取り出した。 午後五時三十分。部室にて。 古泉、結局この世界の神は誰なんだ? 「貴方のほうから電話をくれるのは珍しいですね。一昨日お話したとおりですよ」 ……俺か? 俺なんだな? 「ええ、そうです」 じゃあ、俺が金持ちになりたいと望めば、俺は金持ちになれるのか? 「世界の基礎がすでに確立しているので、あまりにも突拍子もないものについてはわかりかねますが、 現実になったとしても不自然でないことなら貴方の望んだとおりになるでしょう」 じゃあ、俺が厄介ごとに巻き込まれたくないと願えばその通りになるんだな? 「ええ、そういうことになりますね」 例外は無いのか? 「例外は二つです。ひとつは先ほど...
  • 橘京子の消失(前編)
    「…………、……きて……」  ――声が……聞こえる―― 「……くん、………ったら……」  ――俺を呼ぶ声―― 「……むー、……おき……よ……」  ――どこかで、聞いたことのある―― 「……おき…………なら……」  ――しかも毎日聞くこの声は―― 「えいっ!」 「ぐふぉ!!」  朦朧としている頭で必死に状況把握をしている俺は、砲丸投げの玉を腹部に直撃したかのような鈍い痛みを伴って、完全に覚醒した。 「ってえな! 起こす時はもっと優しくしろって言ってるだろうが!」 「だって、キョンくんったらなかなか起きないんだもん」  ぷくっと膨れる顔はいつもよりも殊更幼く見えるが、それもこいつが今まで行ってきた業というものだろう。怒られたくなかったら無茶な起こし方をするなと再三言い聞かせているのに、この癖だけは一向に治る気配を見せない。  間違いなく俺の妹である。 「ごはんだよ~ あっさごっ...
  • あたしの世界が終わるまで
    (※古泉×朝倉です)  あたしね、好きな人がいるの。  とってもとっても大事な、あたしの好きな人。  でもあたしは、何でその人を好きになったのかを覚えてないの。  どうしてかなって考えると胸が苦しくて、でも、何も分からないままで。  もしかしたら、これは知らない誰かの気持ちなんじゃないかなあ、なんてことまで考えちゃった。  これって変な妄想だよね?  でも、そのくらい、この恋はあたしにとって不可解な物だった。  ねえ、これはあたしの恋心? 誰かの恋心?  あたしは知らない。でも、知っている。  これは恋、あたしだけの恋。  だって、あたしは本当にあの人が好きだもの。  これはあたしのあの人のためだけの、小さな小さな恋物語。  誰かのためじゃない、あたしのための恋物語。    去年の5月頃、あたしは一度この学校から転校した。  親の仕事の都合での転校、それも直前まで連絡の無いギリギリの物。 ...
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン子)Ⅱ
    反転世界の運命恋歌Ⅱ  そう言えば、あたしと古泉一樹がペアを組んだのが午後の部だってことを言ってなかったわね。  そうね。あたしがこの世界に来てから今日の午前の部までのことを少し話しましょうか。  結構、不思議な気分に包まれたから。それと涼宮ハルヒが妙なことを聞いてきたことを紹介するのもいいでしょう。  …… …… ……  …… ……  ……  唐突だけど、まず、この状況を表現するにはぴったりの言葉はこれね。  あたしは眼前の光景に絶句した。  まあ、これは仕方がないことなのよ。誰だってあたしの立場になれば絶対に言葉を失くす。断言してもいい。  目が覚めたら、見知った部屋で、どこか既視感を感じようがあたしにも馴染みの北高のカーディガンつきセーラー服を着ていても、絶対に今日初めて遭った女の子が目の前に現れたんじゃ、こうなるわよ。  しかも自室に居たはずが全然違う場所に居れば...
  • 許されざるもの
    ※鬱ENDの作品です。嫌いな方はスルーしてください。 僕はいま北高の屋上にいる。 目の前には、大人になった朝比奈さんが、物憂げな、悲しげな表情をして僕のほうを見ている。 いま、僕がここから眺める風景は、一ヶ月前と何ら変わりはしない。 だが、いまの僕にとって、ここから眺める風景、いやこの世界そのものが、以前とは全く違う色あせたもののように思える。 なぜこんなことになってしまったのか。 話は一ヶ月ほど前に遡る。       「ちょっとキョン! あたしのプリン食べたでしょ!」 あたしは冷蔵庫にあったプリンがひとつ足りないことに気付き、キョンを問い詰める。 「あ、ああ、しかし、プリンはふたつあったし、ひとつは俺のものだと………」 そう言いながら、キョンは古泉くんの方に視線を向けた。 確かにあのプリンはキョンといっしょに食べようと、あたしが買ってきたものだ。 たぶん、キョンは古泉くんからそのこ...
  • My little Yandere Sister Another Epilogue「もしものエンディング~How to Tell You Farewell~」
      ・ご注意  この最終章アナザーはある作品を心の底から本気でリスペクトして書かれてます。 そこそこ暗い作品ですので、暗いのが苦手な人は控えてください。  なお、個人的に正史はあくまでも本編のエピローグで、こちらは 「ミヨキチの独り勝ちみたいじゃないか」 という意見を元に書いたifのエピローグでございます。  あくまでもこんな可能性もあるかな、っていう。   ===============    ここは学校。放課後の学校。今日も妹ちゃんが笑っている。平穏がここにはある。  ちょっと前までの物騒な時代は過ぎて、それはまるで凪のように。 「おはよう、ミヨちゃん。もう帰りの会終わったよ」 「あ、ごめんね。いつの間にか寝てたみたい」  私は妹ちゃんの手を取って今日も遊ぶ。誰も居ない教室で響く、楽しそうな笑い声。  私達は、一杯いろんな人を殺したけど、でも大丈夫。何だかんだで上手くいった...
  • chapter3
    しばらく互いに唖然としていたが、ふと思いついた。 「もしかして、異時間同位体か?」 しかし、もう一人の俺は未だに唖然とした様子で、 「…いじかんどういたい?なんだ…そりゃ。」 とだけ答えた。どうやら違うらしい。となると…、 だっだっだっだっだっだっだ まずい。ドア開けっ放しだった。妹が上の様子がおかしいから 見に来たんだ。ええい、止むをえん! 「すまん。」 「ちょ、なっ…。」 ガラガラガラ ガシャ 「キョン君。何か一人事言ってたみたいだったけど、どうしたの?」 「いや、大した事じゃない。明日の化学の小テストの暗記をしてたけだ。」 「ふ~ん。でもドアを開けっ放しでしないほうがいいと思うよ。」 「ああ、今度から気をつける。」 「勉強がんばってね。」 バタン だっだっだっだっだっだっだ 「ふー。もういいぞ。」 俺は窓の外に放り出したやつにそう言った。 「いったい、何なんだ?」 「正直なところ俺に...
  • もしもシリーズ(勝手に)
    俺はいつものようにSOS団のアジトである文芸部室の扉をあけた   「あれ 誰もいないのか」   いつも、置物のようにパイプ椅子に座って本を読んでいる長門すらいない ということは、一体どうゆうことだ   誰もいないとこの部室も結構広いな、と思いつつ部室の見回すと 普段見かけなった扉があるのに気がついた   俺はなんの気なしにその扉を開けてしまったのだ   SOS団が科学特捜隊だったら   ランダバダ ランダバダ ランダバダ   扉の向こうは、決して県立高校の旧校舎ではなかった 20年前の21世紀の想像図といった風情の安っぽくって妙にテカテカした 壁と廊下が続いている   「キョン隊員、復帰おめでとうございます 隊長がお呼びですよ、司令室へどうぞ」 声をかけられて振り向くと、SF怪獣映画の隊員コスチューム姿の朝比奈さん (今度は一体どうゆうことなんだ、朝比奈さんのその姿を拝めるのはそれなりの ...
  • 長門の日々 第12話『長門"有希"の憂鬱Ⅲ』
    第12話『長門 有希 の憂鬱Ⅲ』   急に天井が爆発したかのような勢いで割れた。 誰かがライダーキック風飛び蹴りでブチ割ったようだ。 そいつは勢いを保持したまま俺に向かってナイフを構えて突進してくる朝倉を蹴飛ばす。 朝倉は凄い勢いで5mくらい吹っ飛び、鈍い音を立てて壁にぶつかる。 壁の表面が崩れ、朝倉は瓦礫に埋もれる。   目の前の奴は誰だ?! しかし、コンクリートの破片、砂、埃、蛍光灯の残骸などで俺の視界は塞がれている。 まったく見えん。   ……次第に視界が晴れていく。   俺は驚く。 「―――な、なんでお前が来るんだ?!」   そいつはふん、と鼻息を鳴らして大きな声で言う。   「助けに来てやったわ!あたしに感謝しつつ、せいぜい死なないよう頑張りなさい!」   そこに現れたのは――――黄色いカチューシャをつけた長髪のハルヒだった―――   さっきまでの緊張感や、なぜかハルヒが来た事に...
  • 長門有希の消失 第四章
    第四章    学校を休もうと思っていた。  あの文章を読んで、わたしが独立した存在ではないと悟ってしまったとき、本当に立ち上がれなかった。茫然自失としていた。どんなことを思い、考えたのかも記憶にない。ただ気がつくと窓の外の空が明るくなっていて、わたしの部屋もかすかながら太陽に照らされていたのだった。パソコンはカーソルを物語の最後の文字で点滅させたまま、何十分も前と同じ状態の画面を表示していた。  涙は止まっていた。枯れてしまったのかもしれない。頬を伝った部分には少しだけ違和感があった。  でも確かに、涙に浄化作用はあったらしい。カタルシス。わたしは黙って泣いているうちに、いったい何が哀しいのか解らなくなってしまったのだ。一人暮らししていることなのか、あの物語が『わたし』のものだったことなのか、わたしは存在的に独立した人間ではなかったということなのか、あるいはその全部か。  悲しさも涙...
  • 橘京子の消失(後編)
     月曜日。  この日がダウナーでメランコリーな気分なのは何もハルヒに限ったことでなく、全世界の8割以上の人が大凡不快感を露にしているんじゃないかと思う今日この頃であるが、俺はその一周りも二周りも、いいやグロス単位で絶望のどん底に陥っていた。  その理由は、喫茶店やファーストフード屋をハシゴした胃もたれが原因でもなく、かといって日曜日にむりやり付き合わされた妹の買い物が原因でもなく、では何が原因かというと、朝方下駄箱に入っていた一通の手紙である。  いや、手紙なんて大層なものじゃないな。ノートの切れ端に慌てて書いたような、しかし女の子然とした文字は、どう読んでも『放課後誰もいなくなったら、一年五組の教室にきて』としか読めなかった。  差出人の名前は無く、ついでに言うと宛先もかかれていない。こじつけるなら、俺以外の人間に送るはずだったラブレターを、間違えて俺の下駄箱に入れてしまったお茶目...
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン)Ⅱ
     反転世界の運命恋歌Ⅱ  そう言えば、俺と古泉一姫がペアを組んだのが午後の部だってことを言ってなかったな。  そうだな。俺がこの世界に来てから今日の午前の部までのことを少し話そうか。  結構、不思議な気分に包まれたからな。それと涼宮ハルヒコが妙なことを聞いてきたことを紹介するのもいいだろう。  …… …… ……  …… ……  ……  唐突だがまず、この状況を表現するにはぴったりの言葉はこれだ。  俺は眼前の光景に絶句した。  まあ、これは仕方がないことなんだ。誰だって俺の立場になれば絶対に言葉を失くす。断言してもいいぞ。  目が覚めたら、見知った部屋で、どこか既視感を感じようが俺にも馴染みの北高のブレザーを着ていようが見知らぬ奴が目の前に現れたんだ。しかも自室に居たはずが全然違う場所に居れば間違いなく愕然とする。 「貴方は別世界で情報連結を解除され、この世界で再構築され...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第3章
    第3章 2日目 今日から短縮授業。もう冬休みは近い。どうりで寒いはずだ。さらに追い討ちをかけるように眠い。昨日遅くまで小説づくりをしていたせいだ。寒さと眠さに打ち勝ち、やっとのことで布団から脱したころには、目覚ましをセットした時刻をだいぶ過ぎており、慌てて支度をして家を飛び出した。睡眠不足の体には寒さと果てしなく続く坂は堪える。 わたしは小走りで坂を登りながら昨日の不思議な出来事について考えようとした。わたしが思いを寄せる人が、急に部室にやってきた。ここまではわたしの書いている小説そのものだ。しかし、小説では泣き崩れるわたしを心配した彼が声をかけるのに対し、現実では何のきっかけもなくいきなり彼が部屋に飛び込んできて、わたしのことを『宇宙人』と言う。事実は小説より奇なりというがいくらなんでも、奇怪すぎるだろう。もしかしたら、昨日の出来事はわたしが部室で居眠りをしていたときに見た夢なの...
  • ウソがホントになる世界で
    きっかけはたいしたことじゃなかった。 文芸部室の不法占拠を続けるSOS団が、いつものように活動しているところから、話は始まる。 長門は本を読んでて、朝比奈さんは編み物を楽しんでいる。 俺と古泉は、昭和初期のすごろくに興じている。なかなか新鮮だが、時が読みずらいのが欠点だ。 ハルヒはといえば、団長席でPCとにらめっこだ。大方オカルトサイトで興味深い文章でも見つけたのだろうな。 俺がサイコロを投げようとした瞬間のことだった。 「ねえ、キョン」ハルヒの声が飛んだ。 「どうした?」 ハルヒは招き猫のように手招きで俺を呼んでいる。古泉が苦笑を浮かべ、俺はそんな古泉を睨みつける。 サイコロを机におき、ハルヒの横に立った。甘酸っぱい柑橘系の香りが鼻をくすぐった。 「どうしたんだ?」 ハルヒはディスプレイを見るのをやめて、俺の顔を見上げた。 「これ、なにかしら?」 ハルヒはそう言って、ディスプレイを指差し...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら エピローグ
    エピローグ その後の話 その後のことを少しだけ語ることにする。世界改変事件以来、特に変わったこともなく、初詣に行ったり、豆まきをしたり、宝探しをしたりと、古泉一樹の言葉を借りれば『健全な高校生らしい日常』を送っている。 変わったといえば、あれ以来、彼のわたしに対する態度に少し変化があったと思う。ちなみに、雪山の事件以来、涼宮ハルヒも時折わたしを心配そうな目で見ることがある。なぜだろう。あのとき倒れたことで病弱だと思われたからだろうか。 一方、変わらないのは喜緑江美里で、世界改変前に生徒会長とお付き合いをしていると語っていたが、そのような事実はなかった。それどころか、いわゆる趣味というものがないらしく、わたしが本を読むように、情報統合思念体からの指令以外で人間的な行動をすることはせず、淡々と任務を遂行している。ただ、彼女の心の内がブラックボックスであることは間違いなく、情報統合思念体...
  • Different World's Inhabitants YUKI~ニチヨウビ(その七)~
        今、俺の前には2人の長門有希がいる。 2人は、何もかもが一緒でまったく見分けが・・・いや、1つだけ違うところがあった。 今さっき玄関から入ってきた長門は、眼鏡をかけている。 つまり、普段は眼鏡をかけていない宇宙人長門が、眼鏡をかけていて、普段は眼鏡をかけている普通人長門が、今は眼鏡をかけていないというわけだ。 ああ、ややこしい・・・・・・。   俺は、2人の長門の顔を見比べた。   眼鏡っ娘長門は、あいかわらず、雪解け水のような冷たい無表情をしている。昔は、液体窒素ぐらいだったな。それに比べると、だいぶ暖かくなったもんだよ。   一方、さっきまで、俺と行動を共にしていた方の長門はというと、俺と目があうと、すぐに目をそらした。そればかりか全身から、こっちを見んな的なオーラを発している。 何だ?やっぱり、さっきの事を気にしているのか?   俺自身も、さっきのタイミングで何故あ...
  • 言葉にできない
       「私には正しさが必要なのよ」  朝倉涼子は、たびたびその言葉を口にしていた。    「それはあやふやであり、感情的であり、我々には不要なもの」    そのたびに長門有希はそう返答した。朝倉は長門の顔を恨めしそうに見つめたあとで    「長門さんには分からないことなのよ」    そう、恨み言のように呟く。  それは彼女たちの間で幾度となく繰り返された、儀式のようなやりとりだった。  その短いやり取りを繰り返すことが、二人が二人であることを忘れずに有り続けるために  絶対に欠かしてはならない、おまじないのようなものだったのだ。  朝倉涼子は、毎日決まった時間に買い物に行き、毎日決まった時間に台所に立ち  毎日決まった時間に、長門有希を食卓に呼んだ。  それは世界が二人を必要とした    「私にはこれが必要なことなのよ」    長門には朝倉の言う『必要』であるということが、どういったもの...
  • 長門有希の消失 第二章
    第二章   夢を見た。  実はわたしの場合、夢にもいろいろな区分があって、まったく意味不明なもの、何か心当たりがある内容のもの、長く頭に残るものなどがある。どのような条件が揃うとどんな夢を見るのか、まだわたしには解らない。ひとつ言えることは、どの夢にも何かしら種類分けができそうな要素が含まれているということだった。  ところが、わたしが今日見た夢はそれらのどこにも属さなかった。わたしは目を覚ましたとき今までいた空間が夢の中だったことに気づいたが、しかしよく考えるうちにそれが夢だったと言い切れるだけの証拠がないことが解った。混沌さ、夢の中の会話、起きたときの感覚。どれをとってもわたしが今まで見てきた夢とは異なるものだった。だから正確に言うと、これは夢ではないのだ。  わたしが夢の中で眠りから醒めたとき、目の前には黒い空間がはてしなく広がっていた。上も下も横も、すべてが黒。その黒がどん...
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン)Ⅲ
    反転世界の運命恋歌Ⅲ  で、ようやく俺と古泉一姫のデートの話になる訳だが、まあ別段、大したことはやっていない。  おっと、ここで言う『大したことはやっていない』と言う意味は、男女が遊びに行く昼間の健全なデートとしては当たり前で当たり障りのないことしかやっていないという意味だ。  だからと言って楽しくなかったかと言えば、むろん、そんな訳がなくて思いっきり楽しんでいた。  スタートは小物雑貨屋のウィンドウショッピングから始まって、彼女が「ふわぁ」という風船が膨らんで来たような笑顔は可愛かったし、「どれもいいですね」と同意を求められた時は、それとなく相槌をうってやった。  それから少し喉が渇いたんで二人で喫茶店入って、さすがにここでは、情けない話ではあるが奢ってもらった。なんせ財布を持たずにこっちの世界に飛ばされたわけだから一文なしだったしな。  つか、彼女の出した千円札を見て、仮に俺...
  • 【The Blank of 3 Days】
    ――十二月十八日、早朝。  意識が覚醒する。  顔面に違和感を覚えた。……あの時外した眼鏡が、頭にあった。  わたしは今では煩わしさすら感じる眼鏡を外し――。 「…………」  彼と――。  もう一人の<わたし>がいるのを視認した。  【The Blank of 3 Days】  まずは今わたしが置かれている状況を理解することが先決だ。 「同期を求める」  目の前にいるもう一人の――わたしの異時間同位体である――<わたし>に言う。  ……<わたし>は答えない。なぜ?  答えない“わたし”に、わたしは繰り返す。 「同期を求める」 「断る」  拒否された。……理解不能。 「なぜ」 「したくないから」  わからない。<わたし>はなぜそんな非効率的なことを主張する?  ふと、視界の端に驚く彼の顔が映った。 「…………」  <わたし>の視線はわたしをまっすぐに捉えたまま。 ...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編6
    …硬い。 まず始めに思ったのはそれだ。 ジャリジャリとしていて、それでいて妙に冷たい。 次に思ったのは暗い。 あまりに暗い。真っ暗だ。 そりゃそうだ。俺は目を瞑っていたらしい。 それに気付いたのは、俺の体が意識の覚醒より早く、自然と目を開けた時。 だが。 目を開けた先も。 薄暗い灰色の空間だった。 …おいおいおいおいおいおい。 「………マジかよ」 その光景に瞬時に頭が冷える。 思わず額に手をやり、再び目を閉じてしまった。 …頼む。夢なら覚めてくれ。 …夢だっつっても一級品の悪夢だけどな。 肌に感じるのは冷たいのか暖かいのかも分からないような空気。 音がまるっきり聞こえない。 世界から隔絶された空間。 しかし、目を開けても頬を叩いても灰色の世界にそびえる校舎は消えなかったし、俺の制服姿も変わらなかった。 …やれやれ。 …こんな所に何度も来るハメになるとはな...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第2章
    第2章  1日目 街は静まりかえっていた。まるで人間すべてが消えてしまったのではないかと錯覚してしまうほどに。わたし1人、夜道を歩いていた。ふと、北高の校門前で立ち止まった。時刻は午前3時を回っている。 わたしは本が好きだった。読むことも書くことも。時間を見つけては小説を書いている。小説を書くことは難しい。小説を書いていると行き詰まることがよくある。原稿を睨んでいても、アイデアは一向に浮かばない。そんなときは、散歩することにしている。今、散歩をしている理由はまさしくそれ。わたしの書いている小説の続きがどうしても書けない。クライマックスがどうしても書けないのだ。ハッピーエンドにすべきなのか、バットエンドにすべきなのか。読み手はどちらを望むのだろうか。わたしはどちらを望むのだろうか。 ◆◆◆◆    私は、ごく一般的な高校に通う高校1年生。この学校に通って半年になる。私の趣味は本...
  • 涼宮ハルヒの静寂
    (これでも三訂版) ・サイレントヒルとのクロスオーバー。グロ描写注意。 「これ、返す」 「おう、やったのか」  有希がキョンに何かのゲームソフトを渡すのが見えた。有希もゲームをするのね、ちょっと意外。どんなのかしら。 「それ、何?」 「ああ、零だよ」  キョンがソフトをこちらに見せた。いかにもなパッケージをしているところからするとホラーゲームみたい。あたしが好きなジャンルではないみたい。 「お前はこういうのが好きじゃないみたいだな」  キョンがそう言ったのでびっくりした。 「な、なんで分かったのよ」 「期待して損した、みたいな表情をしてたからな」  そんな表情してたのかしら……。こいつ時々鋭いから困ったものだわ。 「で、有希、それをやってみてどうだった?」 「人間の想像力は……恐ろしい」  いつもより小さな声でそういうと俯いてしまった。 「どうしたのよ有希。まさか、怖かったの?」 「違う...
  • 悲痛
    「よかったら…………持って云って」 またあの夢だ。 あの世界はもうないんだ。全部解決したはずだ。それなのに! 気付けばあいつのことを考えている俺がいる。 俺はあの世界ではなくこの世界に戻ることを選んだんじゃないのか! 恥ずかしがり屋で内気な文学部の少女ではなく 寡黙な対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースを選んだのは俺だ! 部室のすみで本を読む長門を見るたびに、 騒ぐハルヒの後ろにたたずむ長門を見るたびに、 朝比奈さんにお茶をもらう長門を見るたびに、 俺の心はかき乱される。 おどおどとした気の小さい長門、 目を泳がす長門、 ちいさなちいさな力でそっと俺の袖をつまむ長門、 俺の返した白紙の入部届けを震えながら受け取る長門、 薄く、だがはっきりと微笑む長門……。 長門よ、お前はとんでもないものを盗んでいったな。それは俺の心だ。 幾多の名台詞の中でこれほど俺の心情を表わす...
  • 長門喫茶
    月曜日だと思って大学に行ったが今日は火曜日だった。 小学生でもあるまいし、まさか自分がこんな初歩的なミスをするとは夢にも思わなかったな。 もしも俺がタイムマシンとか、超能力とか、時間を越えるための何かを持ってたなら俺は間違いなく 数時間前の俺を殴りに行くね。そんなものは無いので不可能だが。 火曜は午後まで取っている講義が無いので俺は暇つぶしにそこらをぶらぶらすることにした。 ぶらぶらするというものの、勝手知ったる地元の街並み。そんな二、三日で周囲の環境が 変わるはずも無く…… 「……ん?こんな所に喫茶店があったか?」 この辺りは俺の庭だと吹聴している自分なので、見知らぬ建物があっては同級生達に示しがつかない。 幸い講義までは軽く三時間ほどの猶予があるのでとりあえずこの喫茶店に入ってみることにした。 その喫茶店の店先には『長門喫茶』と書いてあった。 「……ちょうもん……いや、ながもんきっさ?...
  • 長門の日々 第11話『長門"有希"の憂鬱Ⅱ』
    第11話『長門 有希 の憂鬱Ⅱ』   俺は、有希の世界改変により、これまた大変なことに巻き込まれてしまった。 時間が入学時まで戻り、 さらにはこの世界の長門(有希だと思う)が完全にではないがハルヒ化してしまったのである。 そして、俺は元の世界の長門があらかじめ用意してくれていたらしい(?) 栞の力により、記憶を取り戻す。 長門が朝比奈さんを部室まで連れて来る。 この新生長門により誕生してしまった部活。   その名前が今さっき明かされた。   その名も、KYON団。   やめてくれ。なんか恥ずかしい。   それにしても、先の展開を知り尽くしている俺はこの世界では理不尽な存在じゃないのか? 次は古泉が転校して来るはず。 その後は、いろいろ長ったらしくも意味不明的な説明を受けるだろうが、 俺はそれを知っているので先に明かしてしまえば回避できるイベントだ。 二度もあんな長い説明を聞くわけにもあるま...
  • もしもハルヒがゲームだったら
    (これは涼宮ハルヒの憂鬱を 格闘ゲーム化したら どんなふうになるのかを 予想したもの・・。)     キョン -KYON- 「投げつけ」  【↑+A】 「叩きつけ」   【↓+A】 「空中蹴り」  【↑+↑+B】 「カウンター」  【←+B】 注意「技はゲージがMAX時しか使用不可能」 ━技名「蹴り殴キョンキョン」━ 「蹴り」     【B】 「2回蹴り」   【B+A】 「+強パンチ」 【↓】 みくる     -MIKURU- 「みくるビーム」 【→+A】 「チェーンソー」 【接近して ↓+B】 「熱湯茶こぼし」 【→+B】 「エアガン発砲」 【B (連続押しで連発)】 「包丁切りつけ」.【B+A 同時押し】 ───技─── ━鉄パイプ刺し━ (ゲージMAX時) 通常に腹に刺す  【A】 顔に刺す       【+B】 即死刺し       【↓+A の後 →+B】 出現方法 「ハ...
  • 橘京子の消失(中編)
     波乱に満ちた高校生活を送っている人は数少なくないと思われるのだが、それでも一年生の春を3回も経験した人は留年あるいは再度高校に入学し直した人を除いては滅多にいないだろう。  しかも同じ高校の入学式を3回を経験したとなると、それこそ作り話ですら疑わしい。  だが。  厳密に同じ世界とは言えないとは言え、それをやってのけた人物がいた。  実と言うとそれは俺だ。  どうしてタイムローテーションのような真似事をする羽目になってしまったかと言うと、非常に複雑且つ怪奇な理由と成り行きがあったりするのだが、そこんところの部分は思いっきり省略して簡単に説明しよう。  時空の狭間に迷い込んだ橘京子を救出するためだ。  時は四月の末。  3回目の入学式やホームルームを無事に終了させた俺達はその後特に目立った行動をするでもなく連々と時を重ね、一ヶ月近くが過ぎようとしていた。今週学校に通った後は、長期連休...
  • 涼宮ハルヒの団結 第四章
     ……と、いかん。回想にかまけているうちにすっかり日が暮れちまった。  ハルヒは雨が降ってるからという理由で朝比奈さんを連れてとっくに帰っている。俺と長門はポエム作成を仰せつかり部室に残っていて、古泉は……こいつもまだ居残りながら、前回の小説誌をなにやら思わしげな表情で読みふけっていた。時々長門に話しかけていたりしたので、長門の不思議小説の解読でもやっていたんだろう。あれの内容では古泉のような登場人物が意味深な発言をしているので、俺よりも更に気にかかるんだろうね。しかし、何故今頃になって。  それはともかくポエムの方なのだが、明日が金曜日であるにも関わらず長門も俺も未だにテキストエディタを活用することなく、パソコンにはまっさらな画面が広がっているのみだった。ホントにどうすりゃいいんだよ。これ。  しかし、今はそれも隅においておこう。朝からずっと言いつぐんでいたのだが、俺はまた朝比奈さん...
  • 機械知性体たちの即興曲 第五日目/深夜
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第五日目/深夜 七〇八号室・寝室 キョン        「……がー」 みくる        「すぅ……すぅ……」 あちゃくら  「むにゃ……」 ちみどり    「……くー」 にゃがと    「…………」(モゾモゾ)(キョンの顔のところまで這いずる) キョン        「がー……」 にゃがと    「(ヒソヒソ)……起きて」(ペチペチ) キョン        「……ん?」 にゃがと    「(ヒソヒソ)静かに」 キョン        「(ヒソヒソ)……なんだ?」 にゃがと    「(ヒソヒソ)話がある」     七〇八号室・居間 キョン        「……あれだけ寝たのに、まだ眠いとは」(にゃがとを頭の上に乗せながら居間へ) にゃ...
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