涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「やきもち」で検索した結果

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  • やきもち
    ...ったんだろ?キョンにやきもちを妬かせる為のダシだったのか?俺は」 谷口はハルヒを睨み付けた。俺にすがりつくようにしてハルヒは答えた。 「そうじゃない……でも、そうかもしれない。あんたが優しくて……安心して……本気になったこともあったわ。でも……キョンに告白されたら……」 そこでハルヒの言葉は止まった。三人の間に沈黙が流れた。 「ごめんね?谷口。許してもらえないのはわかってるわ。だから……好きなだけ、あたしを殴って」 ハルヒはそう言うと谷口の前に出た。 谷口が手を振りかぶると、俺は谷口に飛び掛かった。 ……弱いな、俺は。 飛び掛かったはいいが、あっさりと谷口に躱され、顔面に手加減なしのパンチを食らった。……長門の蹴りより強烈だ。 俺を見下している谷口は、泣いていた。 「……わかってたんだよ」 泣きながら谷口は、ハルヒに向かって歩き出した。そして、手を振りかぶって……。 ハルヒの肩に...
  • 長編・その他
    ...れ物 これからの私 やきもち 転がり続ける人生 小さな初恋 男だらけの修学旅行 阪中さんは目でコロス 6番目の団員 OKABENORITY REPOAT WAWAWA谷口の驚愕 お使いと出会い TDRのSOS団 ジレンマ 朝倉涼子の観測 みんなの日常 あたしの世界が終わるまで 古泉一樹の陰謀 ラブ・スクリプト ラブ・スクリプト・バイパス はるひの奔走 国木田少年の純愛 THE谷口~谷口の暴走~ ねこごはん キョン乃進侍 朝倉涼子の再会 朝倉涼子と長門有希の涼宮ハルヒの結合 第1章
  • ハルヒと春日
    ...「うぅん、キョンにはやきもち妬かせてごめんね?後、春日君、気持ちに答えられなくて、ごめん。」 「涼宮さんは、キョンを選ぶのかい?」 「ごめんね、春日君。春日君はすっごく優しいし、頼りにもなるし、趣味も合う。頼りにならなくて、気も利かなくて、ヘタレなキョンとは大違い。だけど…何故か分からないけど…私はキョンが好きなの。ごめんね。」 すると、ハルヒがいきなり倒れた。 お、おい?!ハルヒ?! 「大丈夫、安心して。私がやったこと。」 長門?! 「キョン、君と争えて良かったよ。」 春日の影が薄くなっていく。 おいおい、どうなってるんだよ? 「春日君は涼宮さんがあなたにやきもちを妬かせる為に作ったもの。あなたがやきもちを妬き、告白した今、用はない。」 「だから、彼は消えるんですよ。」 …春日、お前、意外と良い奴だったな。 「君もだよ、キョン。じゃぁ」 「「またいつか、どこかで」」 「キョーン、一...
  • wish upon a star 三章
    ...かった。……これが《やきもち》か。   放課後、街を二人で歩いた。携帯を買って、ご飯を奢ってもらい、あたしの好きな物を買ってもらう為に。 「さて、まずは携帯からだ。行こうぜ」 キョンが手を差し延べてきた。不意に、夢を思いだす。この手を取らないと、キョンはみくるちゃんとどっかに行っちゃう……。 「…ヒ……ハルヒ!痛いって!」 あたしは無意識の内にキョンの手を異常な力で握っていた。はぁ……これは末期症状ね。 「あ、ごめん。……行きましょ」   二人で歩く、あたしはキョンのちょっと後ろ。明かりのない空間で歩いた時のような位置関係。 ただ一つ違うのは、あたしの手はキョンの手をしっかりと握っていること。 みくるちゃんに《宣戦布告》され、二人でキスしてる所まで見ちゃったのに今更自分の気持ちに気付いて、諦められないあたしがいた。 携帯ショップに着くと、しばらく見回っていたキョンがあたしの近くに寄っ...
  • 水晶の夜③
    ...、あんたもけっこうなやきもち焼きじゃないの!」 まったく、どいつもこいつも…。 「だれのせいかしら?」 無視しよう。 「涙目であたしをにらむのはよしなさいよ! あたしのせいじゃないわよ。キョンのせい…、ていうより自分のせいでしょ! あたしはね、キョンがいつもいつもあんたやみくるちゃんの味方をするのを我慢して見てるのよ!」 「………。」 「じっとこちらを見据えながら唇をかむなぁ!」 「………。」 「キョン、なんとかしなさい! あたしじゃどうにもならないわ!」 「いま長門にしゃべらせるのはまずい…。」 「わかってるけどね。あんたと違ってあたしは目の前に有希がいるのよ! この無言のプレッシャーには耐えられないわ。あっ、ポロポロ涙をこぼしはじめた…。それでもあたしをにらむのをやめないわ。ああっ、噛んだ唇から血を流してぶるぶる震えだしたわ!」 困ったな。血を出してるのはわざとだろうが。 「...
  • 『ハルヒ、で、きもちよくなって、イってください』
    【ハルヒ、で、きもちよくなって、イってください】   【別にいいわよ、時間には間に合ってるんだし】の続きです。   久しぶりの不思議探索の後、皆と別れて、あたしは駅へと向かわず駅前デパートへと直行した。歩きながら、専用の携帯を取り出す。御主人様から渡された特別仕様の携帯。御主人様専用。それで連絡を入れた。「不思議探索終わったわ」って告げると、「指定の場所で待ってるからね」って返答があったわ。急がなきゃ!! コインロッカーから変装道具の入った紙袋を取り出し、最上階のトイレへと向かう。無人のトイレでお化粧直し&ウィッグをつけて準備完了。当然、鏡の中には何時ものあたしは居なかったわ。ノーカチューシャ&ロングヘア。じっくり観察されなきゃ涼宮ハルヒだって判らないんじゃないかしら?  ちょっぴり秘密諜報員になったみたいでウキウキするのよね。 周囲に気を配り、電車で一駅だけ移動する。ホントに...
  • 未来の過去の話 1話
    ...に言ってるのか」 「やきもち、ですか?」 「まさか」 「顔が引き攣ってますよ?」 「長居してもらって悪かったな、また10年後くらいに遊びに来い」 「じょ、冗談です! ――あ」  リビングに居たのは、パパと私の知らない人だった。  知らない人が家にきた時の対処法―― 『い~い園。知らない人が家に来たら、まず頭を下げて丁寧に挨拶するのよ。園くらい可愛か ったらそれだけで主導権はがっちり握れるわ。後は何でもやりたい放題よ』  ママの言う事に間違いは無い。  最初にお辞儀をしてから、声は相手に聞き取り易い音程にしてペースはゆっくりと――  こんにちわ、いらっしゃいませ。 「ど、どうもご丁寧に。……あの、園生ちゃんってまだ2歳ですよね?」 「ああ。親もびっくりな成長っぷりだ。外見はちゃんと子供だってのに、頭はお前よりいいか もしれんぞ」  パパ、この人は? 「こいつは新聞の勧誘員だ。今度家に来...
  • 教科書と嫉妬
    ...…わたし彼氏いるからやきもち妬く必要なんて全然ないよ?》 「へ?そ、そうなの?じゃあ、なんでキョンと仲良くしてたの?……いや、あたしの勝手な勘違いなんだけどさ」 《あなたとキョンくんと仲良くなりたかったのよ。阪中がえらくあなたを気に入っててさ!》 「そっか……あ、キョンが待ってるからもう切るね。また明日……よかったら一緒にお昼食べない?お弁当持ってくるからさ」 《……う、うん!一緒にね、約束ね!早くもラブラブだね、お幸せにっ!》 向こうから電話が切れた。 ……あたし、少しは人を寄せ付けれるように変わったかな? 「お~い、まだか?あんまり遅いと覗くぞ……冗談だ」 変われたとしたら、外で待っているあたしの彼氏のおかげだ。 ドアを開けて、キョンを見上げた。 「ありがとっ!」 キョンは不思議そうな顔をしていたけど、すぐに笑いかけてくれた。 「よくわからんが、どういたしまして」 少し照れ隠しを...
  • 水晶の夜⑩
    ...で、妬み深く、重度のやきもち焼きだって言ってますけどね、わたしはそうとは思いません。」 まえにあいつのことをやきもち焼きだって言ってませんでしたか? 「涼宮さんは疑り深くなんかないです。涼宮さんはあなたの気持ちを知ってますよ。 きっとそれを疑ったことなんか、一度もないでしょう。」 さっきあなた、あいつがおれに対して不安を抱いているって言ってましたけど……。 「ま、あの子が不安を抱えているのは君が浮気者だからとしか考えられないけどね。」 なんですか、浮気って…。 「ん? 君が今やってることよ。」 どんな時でも、目の前のことに本気で対応しているだけです。 「涼宮さんはあなたの前に立っている時はいつだって本気ですよ。」 それじゃあいつリラックスしているんです? 「あなたの背中を見ている時に決まってるじゃないですか。 涼宮さんはほんの少しの間でも自分のものをひとに触らせたくないんです。 疑り...
  • 普通短編7
    ...しいわねぇ」 やきもち ハルヒ「お正月よ!キョン!おもち焼いて!」 キョン「やれやれ」 ぽめらにあんこ キョン「おい、長門。」 長門「・・・・。」 キョン「いい物を持ってきてやったぜ。」 長門「・・・なに?」 キョン「そらっ、これだ!」 そういいながらブレイブストーリーを取り出す。 キョン「お前本好きだろう?んでさ・・今日はお前と俺が初めて会っ・・」 長門「それはよんだ。」 キョン「・・・・。」 長門「・・・・。」 二人の間で沈黙が続く。 しばらくして「奴」がやってきた。 ??「いたぁ!!」 この声の主は… みくる「案外私なんです」 キョン「・・・・。」 長門「・・・・。」 糸冬了 孤島症候群(前編)より ハルヒ「王様だーれだっ!」 キョン「よし!」 5人中4人が女子― このチャンス利用しない手はない!! キョン「③番が...
  • 長門と古泉
    ...涼宮さんも表面的にはやきもちをやいているかのように振る舞っていますが、しょせんは、恋人がふらふら浮気をしているという程度の認識で、本当にライバル関係にあるとは思っていないでしょう」 「おそらく。」 「ですから、この前の危機的な閉鎖空間の生成は、朝比奈さんは、御自分がキョン氏といちゃついた結果起きたことだと思っていますが、実は違うのではないかと私はにらんでいます」 「本当の原因は何?」 「あなたですよ、長門さん。」 「私?」 「キョン氏が本当に好きなのは、あなたでしょう。キョン氏自身、本当には意識していないでしょうし、例えば、この僕が彼に面と向かって長門さんに好意を抱いているかと尋ねれば彼は言下に否定するでしょうが、彼があなたに好意を抱いているのはまごうことなき事実です。これは否定できない。そして、あなたの方も『まんざらではない』のではないかと推察します。対ヒューマノイドインターフ...
  • 水晶の夜①
    ...涼宮さんがものすごいやきもち焼きなのは知ってましたけど…。まあ、去年の五月に比べればずいぶん良くなってはいます。余裕が出てきたっていうか…。全部キョン君のおかげです。だから、ちょっとぐらいのことでは動揺しないで、もっとどっしり構えていてほしいんですけど…。」 「ハルにゃんやさしいねえ。その程度のことで許してくれるんだあっ! だからあたしは今回のみくるには同情しないよっ。で、肝心のキョン君はどこに行ったんだい? まさか、部室から追放されたにょろ?」 「涼宮さんが彼を追放するわけがないでしょう?」 「鶴屋さん、助けて下さい…。」 朝比奈さんを助けなかった鶴屋さんが俺を助けるわけはないが、思わずこう言ってしまった。 手の平が痛い。膝が痛い。腰が痛い。背中が痛い。首が疲れる。 なぜ俺は団長机のすぐ後ろで四つんばいになっている?  なぜ俺の背中には女の子一人分の重さがのしかかっている? 何...
  • 幸せの大きさ
      学校から帰宅している時の事だった。   一ヶ月程前から、毎週火曜日になると長門が他の面々よりも早く帰宅するようになった長門に   夕暮れの中、籐で編んだバッグを肩にかけた私服姿の長門に出会ったんだ──   舞台は同日の放課後、いつもの部室にさかのぼる。 あいつの定期的な行動に、といってもあいつに定期的という言葉がどこまで適切なのかはわからんが うんうん、あいつも自発的な行動を取るようになったんだなと安心していたのもつかの間 俺の知らない長門がいる事寂しさを覚えるようになった。 本人に聞けばいいのだが、行動にでようとする俺に周りは「まぁまぁ」と言って静止を促してきた。 やきもきする心が少し暴走したのか俺はポツリと言葉を漏らした。   「最近長門はコンピ研、学校の図書室と行動的になったなぁ」   長門が帰った部室で残りの面子は、さも楽しげに噛み付いてきた。ハルヒは 「ふふーん、...
  • ねこ保守~吾輩はねこである~
    ...お疲れさん。 「やきもち」 「ちがっ、違いますよ。猫に嫉妬するほど器小さくないです」 「……本当に?」 いや、そのですね。そう言ってあからさまに目を泳がす。 長門に嘘を吐くのは確かに難しいだろうけど。 いくらなんでも動揺し過ぎだろう。 「猫に、やきもち……」 ユニーク、と彼女は少し楽しげ。 流石にもう言い訳する気力はないのか、黙り込む。 私がこの家の力関係を把握した瞬間だった。 「安心して。今の所、私はあなたで満足」 どこまでも男前な長門だった。 「長門さん……」 どこまでも乙女な古泉だった。 ていうか頬を染めるな、気色悪い。 あれ、ていうかむしろ手助けなんかするまでもないんじゃないか。 ちょっと背中押しただけなのにべたべたイチャつきやがって。 しばいたろうか、古泉。 苛つきながら目を向けた先の二人は、当然のように嬉しそうだった。 古泉は笑みを押さえ...
  • 水晶の夜④
    ...いう嘘。 彼の行動にやきもちをやいたことなどないという嘘。 彼の名字がほしくないという嘘。 彼のせいで泣いたわけではないという嘘。 彼のものになりたくないという嘘。 彼が傷ついてもかまわないという嘘。 彼と人生をともにしたくないという嘘。 彼の好きな髪型に変えていないという嘘。 何よりも、彼のことが大嫌いだという嘘。 あなたは今日だけでも彼にこれだけの嘘をついている。 だから告白じみたことをしても信じてもらえない。 今のあなたは眠り姫ではなく狼少年。 だから起こしてもらえない。 あなたはうそつき。」 「長門、いい加減にしろ! いくらなんでも嘘つき呼ばわりするな!」 「事実と違うと知りながら発言することを嘘というはず。」 「違う。」 「説明を。」 「嘘をつくっていうのは誰かをだまそうとすることだ。3歳の子供でもだませないような嘘を嘘とは言わねえ!」 久しぶりに後ろから声がした。 「あ...
  • 消失長門いじめ
    女子A「前から思ってたんだけどあの子キモくない?」 女子B「全然しゃべんないしね。なに考えてんのかわかんないよねー」 女子C「ちょっとイタズラしてみない?怒ったらなんかしゃべるかもしんないしー」 一同「アハハ!さんせー!!」   一部の男子と結託し、チャバネを15、6匹集めさせて 長門がトイレに行ってる間、弁当箱につめる。   ~昼休み~   女子A「あれえ?長門さんどこ行くの?」 長門「え・・その・・・」 女子B「長門さん昼休みになるといっつもどっか行ってるよね」 長門「その・・・部室に・・・」 女子C「たまにはあたしらとごはん食べようよ(ニヤニヤ)」 長門「え・・・うん・・・」   長門、半ば強引に連れられていく。すでにクラス中に回覧がまわったらしく、 ほぼ全員がニヤニヤしながら長門を見つめている。   きょどきょどしながらも女子の輪に入る長門。 おもむろに弁当のフタをあけると・・・ ...
  • 酔いどれクリスマス
    ...なによ?」 「いや、やきもち焼いてるのか?」 「は!?」  なんでそうなるのよ!? 「長門の話をしたら拗ねたから」 「あたしがいつ拗ねたのよ!」 「いっつも」  えーと、話がどんどん逸れてるわよ。  あたしが半分呆れてキョンの顔を見つめると、 「まあ、拗ねた顔も可愛いがな」  と、にっこり微笑んだ。 ──『可愛い』って。『可愛い』って! 『可愛い』っっってっ!!  嬉しすぎて死にそうだわ。って、なにこんなに喜んじゃってるのよ、あたし。  どこかに今すぐ逃げ出したい。このままじゃ心不全で死んじゃう。いえ、不整脈かしら。  でもあたしの体はキョンの腕の中。一歩も逃げることができないから代わりに顔だけ逃がす。キョンの胸に顔を埋めた。そのまま呟く。 「バカキョン……」 「なんだ?」  いつも鈍いくせにこんなときだけ耳聡い。 「なんでもないわよ」 「そうか」  沈黙が降りる。  キョンの心臓の...
  • アナル短編1
    ...れているんですよね?やきもちをやいて殺しにいったらドゴッ【朝比奈】キョン君、おはようございます。」 キョン 「朝比奈さん・・・手にもっているのはエスカ…【朝比奈】ただのバットですよ。キョン君♪」 朝比奈 「ひぇぇぇぇぇ!!古泉君が血まみれになって死んでる!!」 キョン 「!?」 朝比奈 「私が、未来のおまじないでよみがえらせるのでキョン君は外に出て行ってください。」 キョン 「は・・・はい。」   ??? 「だめでしょぅ?古泉君?禁則事項を教えちゃ?忘れるまで た た い て あ げ る♪」 ぼごっ!ずかっ!どごっ! ??? 「もういいかしら?ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー!!」   朝比奈 「もう、よみがえらせたから、キョン君、中に入っていいですよ。」     キョン 「長門、たまには愛称で呼んでみたらどうだ?」 長門 「そう。」   長門 「テクテク・・・『愛称のつけ方』・・・」  ...
  • 台風一過のハレの日に:プロローグ
    『台風一過のハレの日に』     ○ プロローグ   『……地方は今夜半から暴風雨圏に……今後の台風の進路には十分ご注意……』 「ねぇ、台風くるとなんかわくわくしない?」 ラジオの天気予報を聞きながらニコニコしているハルヒの後ろ側では、さっきより少し強くなったような気がする風と雨が部室の壊れそうな窓を打っている。 「確かに、俺も好きだったな。テレビで台風の進路の予報円を見ながら、子供心になんとなくうれしかったもんだ」 「でしょ? でしょ?」 大きな瞳を細めて笑顔をさらに輝かせているハルヒを見ながら、高校生になってもこいつは山のような子供心を持っているんだな、と俺は少しあきれていた。 振り向くと古泉もニコニコしながら、 「涼宮さんのお気持ちには同感ですね」 なんて言ってやがるし。まぁ、いいさ、俺も今ちょっとした高揚感を感じていることには違いない。もちろん、子供の頃ほどでは無いけどね。   台...
  • カッターの刃と鮮血の呪い
     ちり取りとホウキを手に、サッサッと手早く生徒会室の床を掃除するわたしの隣で。 「ふむ、なかなか見事な仕上がりだな。キミは将来、美容師にでもなったらいいんじゃないか?」  片手に手鏡をかざし、片手であご先の辺りをなぜ回しながらそんな戯言を吐く人物に、わたしは冷ややかな視線を向けました。 「何をとぼけた事を仰っているんです? 生徒会長ともあろう方が、日常的な身だしなみもおろそかなまま登校したりするものだから、わたしはこうして余計な手間に煩わされているのですよ?」 「いや、すまん。週末の内に行き付けの床屋へ足を運ぶつもりだったんだがな。天気がぐずついていたせいで出掛けそびれたまま、ついうっかり」  そういう事です。月曜の朝に見かけた会長が、横着にも口元やあご周りの手入れを怠ったままだったので、全校朝礼が始まるまでの時間にわたしは彼を生徒会室に引っ張り込み、その不精ヒゲを全て剃り落とし...
  • 古泉一樹の結婚
    ...彼女ああ見えてスゴイやきもち焼きなんですよ」   さすがに可哀想になってきたから辞めておいてやろう しかし、古泉…見事に尻に敷かれてるな……さすが森さん   そうこうしてる間に時間が来たようで古泉は準備に行ってしまった 忙しそうだ、今日のもう一人の主役だから当たり前なのだが 周りを見てみるとなるほど結構知った顔もあった 多丸兄弟や新川さんを見つけた俺は挨拶がてらに話しかけに言った   「ちょっとキョン!そろそろよ、こっち来なさい」   ハルヒに言われて気付いたがもう客は席につく時間だった それにしてもこいつ何か妙に生き生きしてないか、いつも元気なのは確かだが   「ほらほら、ボンヤリしてないでこっちに座るのよ」   おかしい、この感じ高校時代にSOS団を結成して好き勝手やってた頃を 彷彿とさせる。さっきまでは普通だったのに…   教会の中の定められた席に着席し、しばらくすると遂に式が...
  • 涼宮ハルヒの団結 第十三章
    ...なによ? もしかしてやきもち焼いてるの?」 「焼くか」  とは言いつつも、思えばこのハルヒが古泉に一目惚れする可能性も十分あったんじゃないかという考えが浮上してきた俺は、何となく複雑な心境になってしまった。  なぜそんな気持ちになったのかを考えようとして即中止したところで、 「……どうやら、万事上手いこと進んだようですね」  古泉が小声で囁いてきた。俺は、 「ああ、てゆーか古泉。お前は一体何をやってたんだ?」 「僕は……そうですね、説明の前に、一つ話をしてもよろしいでしょうか?」  余計な話が増えるのはご免だがな。と言うと古泉は笑って、 「人の人生を時間平面の連続という観点で捉えれば、それはまるで自分の物語が書かれていく一冊の小説みたいだとは思いませんか? そして僕は、長門さんにあなたの小説を覗いてきてもらったのです。僕の行動を端的に言い表すならばそういうことですね。もしかしたらこの...
  • 水晶の夜②
    ...になるのよ。この子がやきもち焼きなのは知っているはずよ。」 「ハルヒ、誤解だ。おれがユキっていう単語を口に出したのは事実だが、それは長門の名前じゃない。」 「だったら何よ!」 「窓の外見てみろ。」 店長さんが俺の背後を見て小さく叫んだ。 「うそ……。」 スピーカーから声が漏れてきた。 「雪…。」 おまえが降らせたんだけどな。 振り向いてウィンドーの外を見た。 粉雪が風に吹かれて静かに舞い散っている。 どこかの建物の屋上がふいに浮かんできた。 何かのフラッシュバックだろうか。 こんなことが以前にもあったような気がする。 無かったような気もする。 「君、この子に嘘をついたわね。事務所から外が見えたはずがないし、さっきの文脈では絶対に雪のことじゃないでしょ。」 「あいつは雪が降ってきたんだと信じました。」 ハルヒが信じたからこそ本当に雪が降った。 「さっきも言ったはずです。あいつがそ...
  • 想い出の場所で
      「はい、どうぞ」 にっこりと朝比奈さん。 「・・・受け取って」 少し上目使いで長門。 「ほら、さっさと取りなさいよっ」 ニヤニヤとハルヒ。 「僕からもです」 いっぺん死ぬか?古泉。 「いやいや、冗談ですよ」 お前の場合冗談で済みそうにないところが怖い。お前は少し黙ってろ。 「・・・はい」 最後のほうに少し変なものが混じっていたが、俺は今、我らが文芸部室で女子団員三人からチョコレートを突きつけられている。 そう、今日は二月十四日。バレンタインデーだ。 ほほう、これがかの有名な“修羅場”というやつか。この歳でそれを体験することになるとは夢にも思わなかったぜ。ついに俺にも春がやってきたかぁ~。 ・・・・・・というのは残念ながら嘘であり、実際は団活の終了間際に部室で去年同様、義理チョコを受け取っているだけである。 ハルヒいわく、本当は今年も何かしらイベントをしたかったそうなのだが、幸か不幸かこ...
  • ハルヒ能力喪失・SOS団解散編 1.5話
    ハルヒ「あ、あは。そ、そうよね。あんたは、晴れあるSOS団員の第1号だもんね!     そんなわけないわよね!あは、あははははははは、は………」 キョン「…ハルヒ」 ハルヒ「ねぇ、キョン。……………キス、して」 (1話の途中よりここから下が本編) キョン「ってんなわけねーだろバーカ!    お前何やってんの?顔赤くして「キスして」だ!?    誰がお前みたいな奴とキスなんかするかぺっぺっぺ。    ああ、もちろんSOS団に残るってのも嘘な。残る訳ねーだろボケ! 谷口「なぁ、キョン。涼宮と何があったんだ?」 国木田「何かふたりの間に見えない壁が見えるんだけど」 キョン「さらりと矛盾した事を言うな国木田。    端的に言えば・・・SOS団は解散、俺はハルヒに、もう口も聞かんだろうな」 谷口「は!?お前とハルヒって付き合ってたんじゃねぇの!?」 キョン「ちょwwwそんなわけねーだろバ...
  • 水晶の夜⑦
    ...で、妬み深く、重度のやきもち焼き。」 語彙が豊富なのはわかったが、ほとんど同じことを言ってるぞ。 疑り深いというのだけはちょっと違うか。 「その彼女の前であなたがわたしに眼鏡をかけさせ、外させれば大騒ぎになることは誰にでもわかること。」 まあ、騒ぎにはなったな。 「あなたがリスクを承知でそんなことをしたのは、その後わたしも聞いているのに『わたしの名前を呼んだのではない』と彼女に言わなければならないため、あらかじめわたしの機嫌を取っておく必要があったから。 あなたは彼女とわたしの機嫌を取ることを会話が一巡するごとに繰り返していた。 何がシュリ―フェン作戦。 あなたの今日のふるまいはまるでミッドウェー作戦。 爆雷転送を何度でも繰り返す。」 最近は爆雷転送が…… 「なかったという説がある。」 やっぱり知ってたか、くそ。 「今のは物のたとえ。 意思の集中、力の集中が全くできていないという...
  • 真剣十代ツンデレ座談会
         真剣十代ツンデレ座談会 第一回 ~ツンデレ卒業宣言~     ハルヒ「あたしやめるから」 キョン「主語を言ってくれ」 ハルヒ「あたし、ツンデレやめるから」 キョン「急にやめられるもんなのかよ!?」 ハルヒ「最近の時流に乗るのも疲れちゃったのよね。大体、あんな女の子リアルでいるわけないじゃない。フィクションだから楽しめるのよ」 キョン「うわー、いきなりぶっちゃけやがった」 ハルヒ「ツンデレキャラも大変なのよ。ツンデレヒロインが主役のラブコメは展開が遅いでしょ?飽きるっちゅーねん!」 キョン「そうかも知れないけど、そのやきもきが物語の味だろ?」 ハルヒ「あたしをよくツンデレツンデレ言うけどね。あんただって稀代のツンデレキャラよ。原作読み直してみなさい」 キョン「……まぁ否定はせんわ」 ハルヒ「作中、こっちが何度アプローチしたと思ってんのよ!まぁ、自分でも素直じゃないと思ってるけど!気...
  • 涼宮ハルヒの大ぼうけん
    ■シーン1「虹がまいおりて」 暑くもなくさむくもない季節の、うららかな陽気の午後のひととき。ひなたぼっこをするにはうってつけの日よりです。 ですが、SOS団の団長である涼宮ハルヒは、ひまそうに部室でパソコンとにらめっこしています。 「なんてたいくつなの。せっかく授業が早くおわったっていうのに、なんにも楽しいことがないなんて」 ほおづえをついて、きげん悪そうにしていると、コトリと湯のみが置かれる音がしました。SOS団のマスコットである、みんなと一つ学年が上の朝比奈みくるが、いつものようにおいしいお茶をくんできてくれたのです。 「涼宮さん、そういう時はお茶でもゆっくりのんで、おちついてください。たまにはこういうのもいいと思いますよ」 「ありがと、みくるちゃん」 そう言われてハルヒは、ほどよくあついお茶をずずいと飲みながら、部室をぐるりと見わたしました。 お茶をもってきたみくるちゃん...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~終章
       ブ・イン・エー戦死に続いて教皇戦死の報が戦場を駆け巡ると、コンピケン連合軍将兵の戦意は跡形もなく消え去っていた。自然と砲火の応酬は止み、次々に艦の機関を停止して降伏していった。戦争を!勝利を!と呼号する総司令官が消滅したからには、圧倒的不利になった状況下で得ることの叶わない勝利を求める理由はどこにもなかった。 十一月三十日五時十一分、コンピケン連合軍の残存部隊をまとめたブ・イン・ビーが、全軍を代表してSOS帝国軍に降伏を申し出た。本国には名のある指導者や提督は存在せず、織的な抵抗はほぼ不可能なため、事実上のコンピケン連合の敗北宣言である。 ハルヒは即座に降伏を受理すると同時に、SOS帝国の勝利を宣言した。帝国軍の全艦艇で歓喜と興奮の活火山が爆発し、勝利の雄たけびと音階を無視した歌声が響き続けた。一時は不利かと思われたものの帝国軍の全将兵が信奉する英雄は辛くも勝利して、彼らは無事...
  • 涼宮ハルヒの選択
    谷口「なぁ、キョン。涼宮と何があったんだ?」 国木田「何かふたりの間に見えない壁が見えるんだけど」 キョン「さらりと矛盾した事を言うな国木田。    端的に言えば・・・SOS団は解散、俺はハルヒに、もう口も聞かんだろうな」 谷口「は!?お前とハルヒって付き合ってたんじゃねぇの!?」 キョン「ちょwwwそんなわけねーだろバーローwwwwwwww    あんな奴となんて死んでも付き合いたくねーよwwwwwwwwww」 谷口「そ、そうだよな…」 キョン「でも、あいつけっこう良い体してるしな。一回くらいヤってから捨てれば良かったかwwwww」   国木田「それ、まだ出来るんじゃない?」   谷口「…どういうことだよ国木田」 国木田「だって、涼宮さんは明らかにまだキョンに未練タラタラだよ?     キョンが涼宮さんに声かければ、1発ヤルくらいなんでもないと思うんだけど・・・」 谷口「ちょw何でお前ま...
  • クラス会-驚天動地編
    どうしたのキョン、いくわよ。 「いや……その……ホテル代の……持ち合わせがなくて……、こういうのって普通男が出すっていうし……」 ここは前払いだったからあたしが払っておいたわよ、それに連れてきたのはあたしだし。 ていうかやっぱりキョンはヘタレね、男がいざという時の持ち合わせが無くてどうするのよ。 「そっそうか、すまん」 …キョンはホテル代も持ってなかったのよね……、ということはキョンは昨夜あたしをお持ち帰りする気が全くなかったってこと? これじゃぁあたしバカみたいね……、昨日キョンにお持ち帰りされたらどうしようって無駄毛のお手入れとか一生懸命だったのに……。 まぁ昨夜だってキョンはガンガン呑んでたし、もしお持ち帰りする気だったら自分じゃなくてあたしを酔わせてるわよね、でもキョンはそんな卑怯な手は使わないと思うけど……。 「ほらハルヒ、でようぜ……、おっ電話だ、……家からだな、お...
  • 長門の日々 第13話『"長門"有希の憂鬱Ⅰ』
    第13話『 長門 有希の憂鬱Ⅰ』   彼がいなくなる。 こんな暗い公園に一人ぼっち。   わたしは情報改変を施し、憂鬱な毎日を過ごす。 彼がいない毎日は、わたしにとって憂鬱そのものでしかなかった。 ……会いたい。   それからわたしは毎晩この公園に通っていた。 寒々しい夜の公園はわたしの身を……心も……冷たい風で冷やす。   静けさに抱かれながら今日もまた待っている。   「……今日こそ彼が帰ってくる……?」   誰がいるわけでもないのに口に出してしまう。 早く。早く帰ってきて。 わたしは彼を渇望している。 理由は、彼が好きだから。   「……キョン……」   彼が居ない事をいいことに彼をあだ名で呼んでみる。 わたしはそれがなんだかとても恥ずかしいことに思えてくる。 なんで?……わたしと彼は一般から見ても恋人同士。 なのに、あだ名で呼べないのはなぜ?   ……次、会った時から彼を「キョン」...
  • Am I father ? 最終章-朝-
      俺は夢を見ている。   真っ暗で何も無い空間。   どちらが上でどちらが下なのか分からない。方向感覚が麻痺しているようだ。   そんなところに俺とどこか見覚えのある一人の女の子だけが存在していた。   『ねえ。あなたは、―――さんはわたしのことを許してくれると思う?』 その空間に女の子の発する言葉が静かに響く。肝心の名前のところが聞き取れない。 どうしたいきなり。なんでそんなこと言うんだ? 『わたしはね、―――さんが幸せになるならどんなことでもする。けれども、一体どんなことが―――さんの一番の幸せなのかしら』 そいつがどこの誰だか知らんが、とにかく一緒にいてやればいいんじゃないか? 大事に思ってるなら一緒にいたいってもんだろう。 『わたしには分からないな。けれども誰だって本当にいいことをしたら、一番幸せなのよね。だから―――さんは、わたしをいつかきっと許してくれるわよね?分...
  • 憎悪、拒絶、少女
    僕があの力に目覚めたのは中学一年の時です。 突然、僕の頭の中を膨大な数の映像が駆け回り、僕はそのまま気絶しました。 訳の分からぬまま学校に通っていました。 あの恐ろしいまでの映像が流れてくることがたびたび起こりました。 そのたび僕は失神して、余りの恐怖に失禁することもしばしばありました。 そんな狂った僕をクラスメイト達は明らかに避け始め、 僕はとうとうクラスの中で孤立していました。 僕は言われもないいじめを受け、気持ち悪がられ、そして殴られました。 もともと人当たりのよいほうでしたから、友達は多かったのです。 今までの日常とのギャップは僕の精神を蝕んでいきました。 それに加え、あの映像が流れる現象の頻度は増加していきました。 僕は恐怖の余り、泣き叫び、そして狂っていきました。 母親に助けを求めても、母はなにもできず、ただただ泣くばかりでした。 どうしたら元の自分に戻れるのか。 気がついたら...
  • a long wrong way ニ章
    放課後、あたしはお別れパーティーを五人でしていた。 最後の一人は鶴屋さんよ、言っておくけど。 「ハルにゃんがいなくなるとこの学校も寂しくなるっさ」 そうしみじみ言って鍋をつつく鶴屋さん。 あたしもそう思うわ。あたしがいなかったら誰が学校を盛り上げるのよ? ……にしても古泉君の手際にはびっくりよ。 放課後、たった三十分で鍋の材料揃えちゃうんだもん。 どっかのバカとは……。 「どうしたのかな?そんな沈んだ顔して?」 あたしの顔をのぞきこんで鶴屋さんが言う。 「そう言えばキョン君がいないねっ?もしかしてそのせいかい? どうしたんだい、彼は?」 あいつは関係ないわっ! 「おやおや、ご機嫌さんが斜めにょろね? ……ああ、なるほど分かったさ。喧嘩別れしたんだね。 でも、人生は一期一会。 たとえどんな人であろうと出会えた事実は大事にしなきゃだめっさ。 その人が大切な人ならなおさらだよ? 怒ったままサヨナ...
  • 古泉一樹の災難
    「なぁ古泉」 「はい、なんでしょうか?」 「放課後に4階の空き教室きてくんないかな?」 ある日僕に2、3人のクラスメートが話しかけてきた。 放課後、4階の空き教室にこい、それだけ言うと彼らは去っていった。 普段から不祥事ばかり起こしている問題児に呼び出されたため、僕は無視もできないまま放課後に彼らに呼ばれて空き教室にきた。 もちろんキョンくんに「涼宮さんに部活を休むかもしれないと伝えておいてください」と頼んでおいた。 空き教室の扉の前で僕は少しだけ迷った。本当にきても大丈夫だったのだろうか。 機関で肉弾戦のときの場合にそなえて訓練をしてはいるけれども、僕の存在はあまり表にでてほしくないのでなるべく穏便にすませたかった。 面倒なことにならないといいんだけど、と思いつつ教室のドアを開けた。 彼らが窓際あたりで座っているのが見えたと同時に、僕のお腹に鈍痛が走った。 「ぐっ…!!」 ひざをつ...
  • 涼宮ハルヒの追憶 Intermission.1
    ――Koizumi Itsuki 真っ白な天井を見上げ、僕は思い出します。 闇に消えていった荒川さんは今、どこにいるのでしょうか。 そして、僕が少女に会う前までの地獄を。 僕があの力に目覚めたのは中学一年の時です。 突然、僕の頭の中を膨大な数の映像が駆け回り、僕はそのまま気絶しました。 訳の分からぬまま学校に通っていました。 あの恐ろしいまでの映像が流れてくることがたびたび起こりました。 そのたび僕は失神して、余りの恐怖に失禁することもしばしばありました。 そんな狂った僕をクラスメイト達は明らかに避け始め、 僕はとうとうクラスの中で孤立していました。 僕は言われもないいじめを受け、気持ち悪がられ、そして殴られました。 もともと人当たりのよいほうでしたから、友達は多かったのです。 今までの日常とのギャップは僕の精神を蝕んでいきました。 それに加え、あの映像が流れる現象の頻度は増加して...
  • 涼宮ハルヒの仮入部~ハンドボール部編~
    「おかしい」 これが今の俺にとって全く持ってふさわしい言葉だ。 もう一度言おう。 「おかしい」 俺は2週間ほど前、1年5組の担任となった岡部というものだ。 「おかしい」 俺は確かに、そのときに言ったはずだ。 「ハンドボールより面白い球技スポーツなんてあるはずがない。みんなは分からないかもしれないが、やったら分かる。だから、まずはハンドボール部に仮入部するのも悪くないと思わないか?」 ・・・と なぜだ?なのになぜだ? なぜ、今俺の目の前でやっているハンドボールの練習の中に、俺のクラスメートが入っていないのだ。 そりゃあ、ハンドボールは、サッカーやバスケットボールと比べると圧倒的に知名度は低いさ。 だからこそ、俺は入学式のときに教えたはずだ。 ハンドボールより素晴らしい球技はあるか?いいや、ない。 即レギュラーになれる部活なんてほかにあると思うのか?いいや、ない。 言わすなバ...
  • chapter1
    「こ、これは…、いったい、何の冗談だ…?」    --------------------------------------------------------  「あっ。」 「どうしました?」 「部室に忘れ物した。」 「そうですか。明日は土曜日ですし、物にもよりますが、取りに帰っては?」 「お前に言われんでもそうするさ。」 「これは失礼。」 微笑を浮かべながら言うな。まあ、慣れてるがな。 「おーい、ハルヒ。」 「なによキョン。」 「部室に忘れ物したから、とりに帰ってくる。」 「あっそう。それじゃあ、はい。」 「おっと、って、何だ?」 「見てわかんないの?鍵よ部室の合鍵。」 「それは、わかる。俺が言いたいのは何で部室の合鍵をお前が持ってん のか、って事だ。」 「部室の鍵毎回借りるの面倒だなって言ったら、 有希が作ってくれたのよ。」 「そう…。」 おいおい。勝手に作ったらまずいだろ。 「何...
  • 長門有希の報告Extra.5
    Extra.5 涼宮ハルヒの戦後  わたしは喜緑江美里から、涼宮ハルヒと朝比奈みくるが戦闘を開始したという連絡を受けると、『彼』と古泉一樹を先に帰した。 「今日の活動は無くなったと言われた。」 「そうか。ほな、先に帰るわ。また明日な。」 【そうか。じゃあ、先に帰るぞ。また明日な。】 「ほんなら、お先に帰らしてもらいますよって。」 【それじゃあ、お先に失礼いたします。】  そう言うと、二人は帰途につく。それからしばらくして、 『終わりましたよ。』  江美里から連絡が入った。 『部室の中は凄まじい有様ですね。二人もぼろぼろです。』 『余り大規模な情報改変は推奨できない。』 『分かってますよ。致命的な損傷や損壊だけ修復して、後はそのままにします。』  しばし間。 『二人を保健室に連れて行きます。あなたはどうしますか? 長門さん。』 『わたしも保健室に向かう。』  わたしは、保健室に向かった。扉...
  • 長門有希いじめ【陰湿】
    「あーあ、なんか退屈ね。どこかにおもしろいことでも転がってないかしら」 さっきからパソコンで2ちゃんねるを覗いていたハルヒが実に退屈そうにしている!いつもならば聞き流してしまうところなのだが、最近のハルヒのいらいらは相当ひどいらしく、閉鎖空間の発生が件数、規模共にこれまでの記録を1桁上まわっているだとか、次の閉鎖空間の発生が世界の最後になってもおかしくないとかいう話を古泉から聞いた直後だった俺は、焦って古泉と朝比奈さんに目配せした。 朝比奈さんの方を向くと、自分のメイド服とハンガーに掛けてあるナース服を見比べて、頭を振る。さすがにもうコスプレではハルヒも満足しないだろう。古泉もちょっと思案顔をしていたがお手上げのポーズをしてため息をつく。いくら機関でも準備なしにイベントは用意できないのだろう。二人ともネタなしか、ここは一つ、俺が何とかしなければ…そうだ! 「長門、お前友達いるのか?」...
  • 長門有希の報告Report.6
    Report.06 長門有希の陥落  いつもと違う、ちょっとおかしい(主に服装が)彼女と、いつもと違う、ちょっとおかしい(主に言動が)わたしの、いつもと違う、ちょっとおかしい(主に空気が)風景。  お茶を霧にしたり、お菓子の袋を引きちぎったりと忙しい彼女だったが、それでも次第にくつろぎ、話をし始めていた。  わたしはお茶のお替りを淹れたり、飲み物を取ってきたり、お菓子を食べたりしながら、彼女の話を聞いていた。  正確に言うと、話をしている彼女を見ていた、となるかもしれない。  彼女の話す内容は様々だった。普段部室やSOS団の活動中に話しているような内容もあれば、自分の身の上話、国際政治や領土問題から、芸能に今夜のおかずまで。彼女の興味の対象は幅広い。聞いていて飽きない、という感想を相対した人間は持つだろうと予想された。  ただ、それでも全体的な傾向としては、平均的な女子高生の会話の内...
  • 涼宮ハルヒの仮入部~バレーボール部編~
    今日もわざわざグリークラブの部室の前に遠回りしてから、部室に行って着替えてから体育館に行く。 今日も榊君かっこいー。 「はい、じゃあ次アタックの練習するよ!」 部長さんがみんなに呼びかけ、入部したばかりの1年、もしくは仮入部の人が列を作る。 と言ってるあたしは、入部してから3日になる。 中学のときもバレーボール部だったからね。高校でも入ろうと思って。 「次!」 よし、いよいよあたしの番。 いくわよ!スズキアタック!! 決まった!! あたしは、アタックの練習も終わり、のんびりと残りのアタック練習者を見ておこうと思ったんだけど、その中に一人。 あたしと同じ中学出身で、現在同じクラスの子が一人。 涼宮ハルヒ いやぁ、あの奇行っぷりは本当にビックリだったよ。 初めてその奇行っぷりを知ったときは、思ったね。 やっぱり、人間っていろんな人がいるんだな~って。 で、あたし思ったんだよ。 入学式...
  • 長門有希の異聞
    長門有希の異聞  『長門有希の報告』では敢えて報告しなかった部分を書き抜いて、ここに保管しておく。  情報統合思念体は、この部分についての内容は一切把握していない。言わばわたしの……『隠し事』。  斜体部分は、本報告で報告した部分。     Report.06 長門有希の陥落 より抜粋  今度は彼女がわたしを洗う。 「うわ~。有希の肌って、ほんま白いなぁ~。それにめっちゃすべすべやし。」 【うわ~。有希の肌って、ほんと白いわね~。それにすっごくすべすべだし。】  彼女は背中だけでは終わらせなかった。 「……そこは自分で洗える。」 「ま、ええから、ええから。気にしたらあかん♪」 【ま、良いから、良いから。気にしちゃだめよ♪】  彼女の手が、わたしの腕を、腹を、脚を、洗ってゆく。彼女は、わたしの身体を撫で回しながら、怪しく囁いた。 「……やっぱりここは、敏感なとこやから、素手やんな?」...
  • 俺の右隣には
    俺とハルヒが付き合い始めてはや半年。いやぁ、早いものだなぁとしみじみと思う。 と、感慨にふけるのもこの辺にしておこう。今、ハルヒは俺の部屋に遊びに来ている。そしていつものように俺のベッドに2人で腰掛けている。 さて、この状況で何をするのかと言うと、なんてことはない、ただ世間話や近況を話す。まぁ同じクラスで同じ部活なのだから話すことは限られてくるが。 ましてや古泉や朝比奈さんに連れられて閉鎖空間とか過去に行ってきた、などとは今はまだ言えない。まぁいつかハルヒが普通の女の子になった時は話してやってもいいだろうと考えている。 ハ「ちょっとキョン!あたしのプリン…じゃなかった、あたしの話聞いてるの!?」 聞いてますともハルヒさん。ただお前の声がもっと聞きたいからもう一度言ってくれるとうれしいんんだが。 ハ「っ!もうっ…あんたが最近有希と仲良いのが気になるって言ったの!」 俺としては長門は頼りにな...
  • 長門有希の結婚生活
    私にはもう以前のような力はない。 高校卒業と同時に涼宮ハルヒの力が失われ、情報思念体は私を回収する意向を示した。 だが、私は断った。…彼と離れる事が嫌だったから。 情報統合思念体はこのエラーをバグととらえた。そう通告された時、私は消されることを覚悟した。 だが、消されたのは私の力だけだった。同時に、私の体をただの人間と全く変わりないものにして最後に言い残した。   『卒業祝いとして受け取りたまえ』     今、私は彼と共に過ごしている。 大学卒業後、彼はサラリーマンとして働いている。私を養う為に。 私はもう長門の姓ではない。左手の薬指には彼から贈られた指輪が光っている。 朝は彼より早く起き、食事を作ってから彼を起こし、支度を手伝う。 お弁当を渡し、彼は出掛ける前に必ずキスをしてくれる。 朝食の片付けが終わると他の家事に取り掛かる。以前の私の部屋とは違って物がたくさんある分掃除が少し大変。だ...
  • エッチな短編4
    いい?これからする話は、絶対に口外したらダメなんだからねっ!/// その日、あたしはいつものように登校して、いつものように授業を受けていたわ。そうしたらいきなり、腹痛に襲われたの。 (うう、お腹痛い……。保健室いきたいよお。でも後でキョンにからかわれるのはどうしてもイヤだし…どうしよう、授業終わるまで耐えられるかなあ) 今は2時限目、世界史の授業中。ウチのクラスを担当する世界史教師は、もう引退寸前のおじいちゃん先生。授業自体は教科書をなぞっただけの、なーんにも中身の無いものなんだけど、余談が面白くて、あたしは結構好きだ。 なんて先生の話をしているうちに、また激しい腹痛が襲ってきたの。 (っ…昨日食べた桜餅が腐ってたのかしら?別にそうは見えなかったけど…。) とにかく、今は腹痛に耐えるしかないと思ったわ。あたしは左手でお腹を押さえると、歯を食いしばって耐えていたのよ。...
  • エレベータ
    『エレベータ』 SOS団の雑用係に勝手に任命されている俺は、多くの買い物荷物袋を持ちながら、昼下がりの街並みを抜けて、やっと長門のマンションのエントランス到着 した。 そんな俺の隣を、セーラー服にダッフルというこの季節の定番の衣装を身に着けた長門が、小さな袋をぶら下げてながら静かに歩いていた。 スーパーアンドロイドとはいえ、見た目は小柄で華奢な女子高生である長門に、でっかい荷物を持たせるわけには行かないので、スーパーで買い込んだ物が 入った袋の大半は俺がぶら下げている。 「ちょっとしたものなら一緒に買って来てやるのに」 「涼宮ハルヒの依頼による買い物であなたはいっぱい。わたしの個人的な買い物までお願いするのは忍びない」 俺一人で買い物に行くようにとハルヒに仰せ付けられたのだが、長門も買い物があるから一緒に、と言ってついてきてくれた。 「すまんな、長門、いつもいつも」 「いい」    す...
  • Black Lily・第二章
    「あの……キョンくん? 何かあったんですか?」  帰りの坂道で俺は朝比奈さんに尋ねられた。あとは卒業を残すのみのマイフェアレディは、この半年で時折大人びた雰囲気を見せることがあって、言ってみれば朝比奈さん(中)への移行段階らしい。 だからこそハルヒの持ってくるコスチュームを着るのもそろそろ羞恥極まってくる頃合いかもしれず、それでも気丈に申し出を受けている姿には感涙すらする。SOS団で一番うたれ強いのは朝比奈さんだと確信する次第である。  そんな麗しの女性が発する気遣いの言葉に、俺はようやく彼女に長門妹に関して何も話していなかったことに思い至った。 「実はですね……」 「長門さんに妹さんが?」  そうなんですよ。それで、もしかしたら長門がいなくなってしまうかもしれない、と。 「そんな……」  本気で心配している様子の朝比奈さんだった。心温まるね。当の長門本人は今先頭でハルヒと何やら話し...
  • 朝比奈みくるのバット
     (※ これは鬱エンドのssです。人が死にます。ご注意ください)     みくる「キョンくん、来てくれたのね」 キョン「どうしたんですか朝比奈さん。突然、校舎裏にきてくれなんて」 みくる「キョンくんに話があるの。聞いてくれる?」 キョン「話ですか。部室や電話じゃできない話なんですか?」 みくる「うん……。実はね。昨日、街へ買い物に行った時に私、すごい物を拾っちゃったんです」 キョン「すごい物?」 みくる「キョンくん、デスノートって知ってる? 名前を書かれた人が死んでしまう、ノートの話」 キョン「知ってますよ。有名な漫画だし、映画化もされてますから」 みくる「……あのね。驚かないで聞いてね。こんな現実離れした話をできるのは、キョンくんだけだから」 キョン「まさか、デスノートを拾った、なんて言うんじゃないでしょうね。そんな物が実在するわけないじゃないですか。あれはフィクション世界のアイテムなん...
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