涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「クラス会-風雲立志編」で検索した結果

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  • クラス会
    クラス会-風雲立志編 ・クラス会-既成事実編 ・クラス会-疾風怒涛編 ・クラス会-驚天動地編 ・クラス会-起承転結編
  • クラス会-風雲立志編
    「おーい涼宮、お前の旦那借りてくぞ。ほらキョン、嫁とは暫しの別れだ、せっかくのクラス会なんだ男同士で友情を深めようぜ」 ちょっと谷口だれが旦那と嫁よ、あたしとキョンはそんな関係じゃ…… キョンも黙ってないでなんかいいなさいよ、って駄目ね酔いで目が泳いでるわ、まったくバカキョンなんだから……。 「ここいい?」 あら阪中さんいらっしゃい。ルソーは相変わらず? 「元気なのねん……」 あたし達は暫く思い出話に花をさかせといいたいところだったが阪中さんはあらぬ方向に話を振った。 「ところで……その後キョン君とはどこまで?」 どこまでって大学で一緒に勉強したり、時々不思議探索に出かけたりかしらね。その……毎日顔をあわせてるけど……。 「違うでしょ涼宮さん、告白イベントとかあった?」 「あっもしかしてそれ以上?」 佐伯さんも成崎さんもいきなりどこから……ってあいつは……只の下僕よそれ以上でもそれ以下...
  • クラス会-既成事実編
    ほらキョン、あと少しよ、ほら。 まったくキョンは重いわね、男の子だからしょうがないけど。 「……なぁハルヒ知ってるか、シャミセンは……シャミセンはなぁ……」 はいはいシャミセンは立派なニャン公なんでしょ、さっきも聞いたわよ。 ほらついたわよ、横になってなさい…ってもう寝てるわね、酔っ払いは全く……。 ……それにしても相変わらずの間抜けな寝顔ね……。 あっそうだ一応家に電話しとかないと。   もしもし、ママ? 「あらハルヒどうしたの、キョン君と一緒なら連絡はいらないわよ、彼なら安心だし。それとも迎えに来て欲しいの? キョン君にふられちゃった?」 はぁ?! 何いってんのよ、今日はクラス会でしょ、これからみんなでカラオケ行ってオールするから帰らないって連絡よ。 「ホントにみんなと一緒なの? キョン君と二人っきりじゃないの?」 ……いっ意外に鋭いわね…… そっそんなのあるわけないじゃない、...
  • クラス会-驚天動地編
    どうしたのキョン、いくわよ。 「いや……その……ホテル代の……持ち合わせがなくて……、こういうのって普通男が出すっていうし……」 ここは前払いだったからあたしが払っておいたわよ、それに連れてきたのはあたしだし。 ていうかやっぱりキョンはヘタレね、男がいざという時の持ち合わせが無くてどうするのよ。 「そっそうか、すまん」 …キョンはホテル代も持ってなかったのよね……、ということはキョンは昨夜あたしをお持ち帰りする気が全くなかったってこと? これじゃぁあたしバカみたいね……、昨日キョンにお持ち帰りされたらどうしようって無駄毛のお手入れとか一生懸命だったのに……。 まぁ昨夜だってキョンはガンガン呑んでたし、もしお持ち帰りする気だったら自分じゃなくてあたしを酔わせてるわよね、でもキョンはそんな卑怯な手は使わないと思うけど……。 「ほらハルヒ、でようぜ……、おっ電話だ、……家からだな、お...
  • クラス会-疾風怒涛編
    あっ、もう朝かしら、昨夜はちょっとしか呑まなかったけどちょっとお酒が残ってる感じかしらね。 そうだ、昨夜はキョンと一緒にラブホに……。 ……身に着けてるものはそのままだし寝てる間にキョンがあたしに何かしたって事もないみたいね。 ちょっと残念……って違うわよ。 キョンたら人の気もしらないで相変わらずグーグー寝てるし……。 なんだかむしゃくしゃするわね、もう一回シャワー浴びましょ。  ****** いいお湯だったわね、目覚めのシャワーもいいものね。 キョンたらまだ寝てる、相変わらずの間抜けヅラね、えいっ。 「…………んっ……なんだ……ハルヒか………えっ!…ハッハルヒ?! ……これは一体!」 おはようキョン、目が覚めた? かなりあわててるみたい、そりゃそうよね。いきなりラブホでお互いガウンなんだもん。 で、どうなのかしらホントに覚えてないのかしら昨夜のこと。 キョン、昨夜あたしに何したか...
  • クラス会-起承転結編
    *舞台は驚天動地編の翌日です。   「涼宮さん、おはようなのねん、ちょっとお話したいけどお時間大丈夫かしら?」 あっ阪中さん、おはよう、大丈夫よ乗る電車にはまだ時間あるし。 阪中さんもこの駅だったのね、……それにしてもなにかしら? ……キョンは今からでるってメールしてきたから時間はあるけど…… 「……それで一昨夜はどうだったのねん、キョン君お持ち帰りしたんでしょ?」 …ずばりきたわね……、えと……クラス会のあと……キョンと一緒になって…… 「涼宮さんとキョン君のコトだから結局カラオケとか漫画喫茶じゃないかって皆で噂してたんだけど……」 ……その……駅前の……ラブホに……ずっと…朝までその…… 隠してもしょうがないわね、どうせ谷口が知ってるんだし。 「「「「えーっ!? ホントに」」」」 おっ大野木さん達までいつのまに……、ていうか周りの人がこっちみてるじゃない、もう少し声を落と...
  • 遠距離恋愛 第六章 2年生最終日
    第六章 2年生最終日   終業式当日。   俺は朝イチで職員室にいた。朝のHRで岡部と一緒に教室に入って「みんなも知っていると思うが……」というお定まりの『アレ』をやるからだ。小学校から今まで何度も『アレ』を見てきたが、まさか自分がやる事になるとはね。何だか妙な気分だ。 ……先日のハルヒとのすったもんだが起こった翌日には、俺の転校のことは既にクラス全員に知れ渡っていた。谷口と国木田が広めたらしいが、事実なので別にそれは良い。ただ、驚いたクラスメイトが休み時間ごとに俺の側に来て、別れの挨拶をするのには少々閉口した。   「キョンくん、もうすぐ転校しちゃうのねん?残念だわ……あっちで落ち着いたら連絡欲しいのねん?」 ああ、わかったよ阪中。そんなに泣くな。   「環境が変わると体調崩すって言うから、気をつけてね」 せいぜい風邪でも引かないようにするさ。ありがとな、成崎。   「私たちのこと忘...
  • クラスメイト 序章
    プロローグ 俺はSOS団に入って、 まあハルヒはもちろんの事宇宙人未来人超能力者に振り回された事はある訳だが、 何でもないクラスメイトに振り回された覚えはないね。 朝倉・・・あいつの正体は長門と同じ宇宙人製アンドロイドだったし、 喜緑さん・・・あの人もやっぱり同じだ。あっ、そもそも上級生だったか。 鶴屋さんも大きな力を持ってるらしいが、振り回されてるというよりも見守ってくれている立場だ。 コンピ妍の面々や谷口国木田だって当然そうだ。むしろこちらから迷惑を掛けてると言った方が正しかろう。 唯一の例外は生徒会会長だが、あのお偉そうなお方にも古泉の息が掛かっていたので、 純粋な意味で振り回された訳じゃないだろう。大体俺は当人の本心も知ってるしな。 まさかこれで今更谷口辺りがハルヒの世界改変に絡んだりしたら、 俺はいよいよ持って自分の首にロープを巻き付けるに違いない。 少なくともあいつが宇宙人未来...
  • 長編・涼宮ハルヒ2
    少女達の放課後 A Jewel Snow (ハルヒVer) ダーク・サイド 繋ぎとめる想い 涼宮ハルヒの演技 涼宮ハルヒと生徒会 HOME…SWEET HOME 神様とサンタクロース Ibelieve... ゆずれない 『大ッキライ』の真意 あたしのものよっ!(微鬱・BadEnd注意) ハルヒが消失 キョウノムラ(微グロ・BadEnd注意) シスターパニック! 酔いどれクリスマス 【涼宮ハルヒの選択】 内なるハルヒの応援 赤い絲 束の間の休息(×ローゼンメイデン) ブレイクスルー倦怠期 涼宮ハルヒの相談 お悩みハルヒ 絡まった糸、繋がっている想い 恋は盲目(捉え方によっては微鬱End注意) 涼宮ハルヒの回想 小春日和 春の宴、幸せな日々 春の息吹 おうちへかえろう あなたのメイドさん Day of February ハルヒと長門の呼称 Drunk Angel ふたり バランス感覚 S...
  • クラスメイト
    序章 第1~3章
  • 長門有希の憂鬱IV 一章
      一 章  Illustration どこここ    我が社の社員旅行、じゃなくてSOS団夏の強化合宿から帰ってきてからやっと仕事のペースが戻った八月。ゲームと業務支援ソフトの開発とメンテで寝る間もない開発部の連中に気を使ってのことか、俺たち取締役も夏休み返上で出社していた。お盆はどこも営業してないんだからせめて三日くらいは休みをくれと上訴してみたのだが、「社員旅行楽しかったわよねぇ」ニヤリ笑いをしながらのたまう社長にむなしく却下された。俺は合宿でCEOの権利を得たはずなのだが、ハルヒの言う次期ってのが四半期のことを言っているのか営業年度を言っているのか分からず、結局はまだまだ先の話だ。    そういやこの会社に入ってまともな休みはなかった気がするが、それはハルヒが土日にやる突発的イベントのためで、そのほとんどは市内不思議探索パトロールなのだが、疲れ果てた体に鞭打ってまで駅...
  • ピロートーク~爛れたバカップル編
    ……、なんだもう朝か…、相変わらずの爛れた関係の俺とハルヒだ。 始めのうちは昼ごろに来て夕方には帰っていったハルヒだが、いつの間にか週末に一泊していくようになり、一泊が二泊…二泊が三泊…三泊が四泊……と気が付いたら俺の部屋にほぼ常駐状態となっていた。 一度心配したハルヒの両親が様子を見に来たが、『キョン君となら安心』とかいってそのまま帰ってしまった。つかキョン君って……。 そういえば昨日『たまには一緒に遊びに来い』って親からメールが来たとハルヒがいってたが……。 一緒に向こうの両親の所へ行くのは……『責任取ってくれるんだよね? 勿論卒業してからでいいけど』という無言のプレッシャーを毎回感じるので正直あまり行きたくはないのだが……。 別に責任取るのがいやとかそういう訳じゃないけど、なんというかわかるだろ? などと考えながら、いつもどおりの朝、満ち足りた笑顔を見せるハルヒの隣で俺は暫しまど...
  • 阪中から見たSOS団員
    ふぁーあ。つかれた。 この世界史の先生、いっつも一気に板書するのよね、黒板一枚分も。 そのあとすぐに話をしだすけど、その頃皆は、ノートをとるので一生懸命。 話を聞けてるのなんて、涼宮さんくらいなのに。 もうちょっと、板書の後に時間をおいたほうが良いと思うのよね。   私は伸びをしながら、ちらっと涼宮さんの方を見やる。 涼宮さんの席は、窓側の一番後ろの席。 その前の席は、えっと、皆、本名で言わないから分からないけど、キョン君ね。 この席は、最初に席替えした時から変わんない、この2人の特等席。 毎回くじ引きで決めてるはずなのに。 偶然って続くものなのね。 チョンチョンと、涼宮さんがキョン君の背中をシャーペンでつついてる。 キョン君は慣れた風な顔つきで、後ろに振り向いてる。 何を話してるのかな? 涼宮さんは、満面の笑みを浮かべてキョン君に話しかけてる。 他の人と話すときは、あんな顔しないのにね。...
  • 喜緑さんと家事と旅行
    長門「おかわり」 朝倉「あ、私も」 喜緑「その前に、いつもご飯作ってあげてるのに感想の一つもないの?おいしいとか」 朝倉「そんなこと言ったって今日のカレーってレトルトでしょ?」 喜緑「まあそうなんだけどね…」 長門「……」 朝倉「……」 喜緑「……」 長門「ごちそうさま」 喜緑「ちょっと。食器ぐらい片付けなさいよ」 長門「7時に待ち合わせをしている。あなたに任せる」 喜緑「こら、待ちなs」 バタン 朝倉「……」 喜緑「…男かしらね?」 朝倉「知らないわよそんなこと。ごちそうさま」 喜緑「ちょっと、片付け手伝いなさいよ」 朝倉「いいじゃない、ついでにやってくれたって」 バタン   喜緑「反抗期ね……」   ――次の日   朝・長「ごちそうさま」 喜緑「ちょっと二人とも。昨日は私がやったんだから今日は二人で片付けなさいよ」 長門「……」 朝倉「……」 喜緑「……」   長・朝「皿、スプーン...
  • 涼宮ハルヒの仮入部~グリークラブ編~
    「あっ!榊君だ!」 「榊君今日もかっこいーー!!」 女の子の声が今日も聞こえてくる。 僕が今日もかっこいい? フッ、当然さ。 僕より美声で、かっこいい人なんて、僕が知りたいぐらいさ。 さて、今日も部活に行くとしよう。 僕が入部した部活はグリークラブ、別名男声合唱団。 なぜここに入部したか。 理由は簡単なことさ。僕のこの美しい声を最大限に発揮できる場所。 それが、この部活と判断したからさ。 それに、ここなら僕のかっこよさも特に際立ってしまうようだ。 感謝しなよ先輩方。僕のおかげで女の子の観客が増えるだろうからさ。 そして、僕が入部してから1週間、入学してからは2週間たつその日。 僕と同じクラスの女子生徒が一人、部室に入ってきた。 涼宮ハルヒ 噂によると、中学のときは奇人変人な人間だったらしい。 それは、自己紹介の言葉からしてもだいたい、想像できることだ。 も一つ、噂によると、さまざま...
  • 涼宮ハルヒの終焉 プロローグ
    涼宮ハルヒの終焉 プロローグ 学年末の幽霊騒動も終了し、なんとか留年を避けた俺は新たな2つの懸案事項を抱えていた。 昨日まで冬休みだったのだが結局ハルヒに振り回されすぐに終わっていた。 なぜか俺の目にはハルヒが無理しているように見えた、今度古泉にでも聞いてみようと思う、きっと気のせいだと思うが…。 俺が抱えている懸案事項とはそのことではない。 1つは今日は始業式だ。そして昨日は入学式だったのである。 ということはSOS団に新入部員が入るかもしれないということなのである。 まあどうせ傍から見たらただのアホな団体にしか見えんだろうから誰も入らんと思うが… しかしハルヒのことである、どうせ1年生全員をSOS団にいれるわよとか言い出すかもしれない。 1年前の春のようにバニーガールでビラを撒き始めるかもしれない。 また朝比奈さんのバニーガール姿が見れるということはうれしいのだが、 入学して早々美...
  • 涼宮ハルヒの終焉 第一章
    第一章 新しいクラスが発表されるのは始業式の後なのでもちろんここで言う教室というのは1年のときの教室である。 ハルヒはもう教室で憂鬱げなというよりは疲れているような顔を浮かべていた。 どうかしたのか?と聞いてみると「何でも無いわよ。」と言い返されたところで元担任の岡部が入ってきて体育館に強制連行された。 入学式に劣らないテンプレートな始業式は幕を閉じた。 とうとう新クラスの発表である。 この時、俺はハルヒと一緒のクラスになるのは確定だと思っていたので谷口か国木田でも何でも良いからまともな知り合いと同じクラスになれと祈っていた。 そして新クラス発表終了後俺は唖然としていた、なんとハルヒと同じクラスにならなかったのだ、ありえない。 谷口や国木田と同じクラスになれたのはよかったのだが… 俺の頭の中では?がありえないぐらいに大量発生していた。 俺は新クラスでの自己紹介を去年した自己紹介を適当に...
  • お客様は宇宙人
    超能力者を訪ねてへ続きます 関連:お姉さんシリーズ、教科書文通シリーズ        何故か小、中、高校における学校生活において、他クラスへの侵入というのは憚られ、 他クラスの人間に用がある場合は廊下側の人間に目的の人物を廊下まで呼んでもらうというのが暗黙のルールである。 そこには、おそらくクラス間の見えない縄張り意識のようなものがあり、 そこを侵略しないと言う言外の言及が含まれているのだろう。 そして、その暗黙のルールを順守した者は、客として丁重に迎えられるのである。 これは、とある僕への客人の訪問が招いたちょっとした事件とも言えない事件のお話。  「おーい! 古泉。 客だぞー! ……女の!」  三時間目と四時間目の間の休み時間。 廊下側に居たクラスメートの呼びかけに視線を移すと同時に、 問題の呼びかけの後半部分が、嫌に鋭く、また何かしらのいやらしさを孕んで教室内に響いた。 ニヤニヤ...
  • 遠距離恋愛 第七章 準備.
    第七章 準備   編入試験も無事終わりトンボ返りをしてきた俺は、自宅に付いて頭を抱えた。   何故かそこにはSOS団の全員が居て、母親や妹と共にいそいそと荷造りの手伝いをしていたからだ。 当然、俺の部屋もそのターゲットになっており、もうそれだけで俺は部屋に入る気も失せてしまったのだが、着替えがあるのでそうも言ってられず渋々ドアを開けると、部屋はそれはもう無惨な姿に変わり果てていた。 ハルヒのニヤニヤ笑いと朝比奈さんの頬を赤らめた姿を見て、まぁある程度予想は付いていたのだが、隠していたお宝DVDや雑誌などが綺麗に机の上に並べられていた。   「事前に告知したじゃない。処分しなかったアンタが悪い!」 はいはい、そーでしたね。でも、引っ越し便が来るのは明後日だぜ。引っ越しを手伝ってくれるのは、その日だけで良かったのに。 「アンタ大丈夫?引っ越しでも何でも、余裕を持って準備しておかないといけな...
  • 遠距離恋愛 第十一章 親友
    第十一章 親友   新しい学校への登校初日。 昨日中等部に入学したばかりの妹は、早速気の合う友人を見つけたらしい。昨日の夕食時に、溢れんばかりの笑顔で報告してくれた。まあ、この調子でうまく学校に馴染んで欲しいものだ。   「おはようございます」 「おう!おはよう!」 一昨日来た高等部の職員室で、担任に挨拶した。朝のSHR前と言うことで、職員室の中はかなり慌ただしかったが、真新しい制服を着た俺を担任は明るく出迎えてくれた。朝っぱらから進路指導でもしていたのか、担任の前には女子生徒が座っていた。 「今日からだな。一年間頑張って、良い大学に行ってくれよ」 「はあ……頑張ります」 「何だ何だ、覇気が無いな。そんなので大丈夫なのか?」 担任の呆れたような声を聞き流そうとしたとき、彼の前に座っていた女子生徒がすっと立ち上がった。   「先生、彼はやるときはやる男です。心配要りません」 あれ?どこか...
  • 遠距離恋愛 第十章 護衛
    第十章 護衛   新しい学校は家から歩いて15分ほどの所にある公立の中高一貫校で、まだ設立してから10年経っていない という話だ。新設立の学校には良くある話らしいが、まだ学校の評価が定まっていないためか、在校している 生徒の質は玉石混合、超難関の学校に挑戦できるような優秀な学業成績を納める奴もいれば、そうでない奴もいるとのこと。 俺と妹はこの学校に馴染めるだろうか。俺はともかく、妹は卒業まで6年間通う学校だから、うまくやって欲しいものだ。   俺たちは今、近所にある全国チェーンのショッピングセンターにいる。俺と妹の制服を買うためだ。 ショッピングセンター内の制服売り場には、近隣の学校の制服がきらびやかに並べられていた。   「あ~~、これだよ、これ!この制服!」   学校側に指定された制服は、男子女子共にブレザータイプで中高共通というものだ。男子の方は北高の制服によく似ている。つか、胸ポケ...
  • 遠距離恋愛 第十二章 決意.
    第十二章 決意   家まであと少しというところで、携帯が震えた。   着信:涼宮ハルヒ   「あ、キョン?新しいクラスはどうだった?何か不思議なことはあった?」 いきなりそれかよ。ああ、不思議なことは有ったぞ。 「え!ホント?何?担任がサスカッチとかヒバゴンだったとか?」 お前な、それは一体どこの学校だ?大体、サスカッチやヒバゴンから何を教わるんだ俺は? 「冗談よ。で、不思議って何なの?早く教えなさい!」 ああ、実はな…… 俺は今日のことをハルヒに話してやった。 Sクラスという進学クラスになったこと。そこのクラス委員が、俺たちが1年の時にカナダに転校していった朝倉だったこと。そして……佐々木が同じ学校、同じクラスに転校してきたこと。 最初のウチは「うんうん、それで?」とか聞く気満々で先を促してきたハルヒだったが、朝倉の話あたりから徐々にトーンダウンし始め、佐々木の話あたりからは「……ふぅ...
  • Project512_Part12
    Project512_Part12-もくじ- クイックメニュー     ●<規制に巻き込まれて大変でしたよ!   【チャック・涼宮ハルヒにいじめられる】   【多分消失世界】 【チャック・『涼宮ハルヒ+(適当な接続詞)面倒な事になる』】 【体育の日記念・前】 【体育の日記念・後】(時間切れ) 【体育の日記念・完結編】(後日追加予定) 【八月の思い出】 【チャック・橘京子が一緒にお風呂に入れる】 【続・橘京子が一緒にお風呂に入れる】 【風雲!涼子と有希】 【風雲!新アニメ!】 【五組の光景・一】 【五組の光景・二】 【五組の光景・三】 【五組の光景・四】 【五組の光景・五】 【五組の光景・六】 【五組の光景・七】 【ほげい船長門・甲】 【ほげい船長門・乙】 【ほげい船長門・丙】 【ほげい船長門・丁】 【意味不明小ネタ・たまには僕も】 【捏造!TVK版の憂鬱I】 【捏造!T...
  • 失ったもの・得たもの 最終話分岐:取り戻した心・繋がる強さ
    【前注意】 これは虐めSSにあるまじきハッピーエンドです、救済ルートイラネな人にはお勧めしません     「…ん…朝か」   あれから数ヶ月がたった、佐々木のことを早く忘れようと勉強に明け暮れ本を読みまくって気付いたら部屋は本だらけだ。 漫画ばかり読んでいた昔の俺には想像がつかない光景だろうな。   「さっさと準備するか」   部屋から出て洗面所にむかう。煙草はやめた、急に馬鹿らしく思えたからだ。   「おはよう、お兄ちゃん」   「ああ、はよ」   お兄ちゃん…そう呼んでくれることは嬉しくもあり、少しだけ悲しかった。 二人して歯を磨き、お互い部屋で服を着替えてからリビングに向かった。   「おはようキョン、またテストでクラストップになったんだってな」   「そうよ、キョンはうちの自慢なんだから」   勉強に明け暮れていたら、気付けば俺はクラストップ、学年でも最上位の成績になっていた。 ...
  • 消失長門いじめ
    女子A「前から思ってたんだけどあの子キモくない?」 女子B「全然しゃべんないしね。なに考えてんのかわかんないよねー」 女子C「ちょっとイタズラしてみない?怒ったらなんかしゃべるかもしんないしー」 一同「アハハ!さんせー!!」   一部の男子と結託し、チャバネを15、6匹集めさせて 長門がトイレに行ってる間、弁当箱につめる。   ~昼休み~   女子A「あれえ?長門さんどこ行くの?」 長門「え・・その・・・」 女子B「長門さん昼休みになるといっつもどっか行ってるよね」 長門「その・・・部室に・・・」 女子C「たまにはあたしらとごはん食べようよ(ニヤニヤ)」 長門「え・・・うん・・・」   長門、半ば強引に連れられていく。すでにクラス中に回覧がまわったらしく、 ほぼ全員がニヤニヤしながら長門を見つめている。   きょどきょどしながらも女子の輪に入る長門。 おもむろに弁当のフタをあけると・・・ ...
  • 遠距離恋愛 第十三章 家庭教師
    第十三章 家庭教師   ハルヒ達からの贈り物を目の前に「一年間頑張る」と決意を新たにした俺は、翌週行われた全校全教科試験という第一の難関に挑んだ。が……俺は試験中に絶望していた。   問題の意味が、どういった回答をすれば良いのか解らないのだ。   俺ってこんなレベルだっけ?とあらぬ方向へ行ってしまおうとする頭を無理矢理試験に集中させ、何とか全教科試験の日程をクリアした帰り道。がっくりと落ち込んだ俺を引き連れながら、佐々木と朝倉は「今日の試験簡単だったわね」「1年2年の総括問題だしね」などと和やかな会話をしていた。くそ、忌々しい。 こいつらの頭のレベルは半端じゃない事は十分解っている。聞けば朝倉は昨年一年間学年トップの座を譲り渡すことはなかった(と言うことになっている)そうだし、佐々木は言わずもがなだ。二人とも俺とはレベルが違いすぎる。これほど自分が無力に感じたことはなかったね。 これ...
  • 涼宮ハルヒの情熱 エピローグ
    「ただの人間でも構いません!この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者に興味のある人がいたらあたしのところに来なさい!以上!」 これはハルヒの新学期の自己紹介の台詞だ それを俺が聞くことができたのはハルヒと同じクラスになれたからに他ならない ハルヒが泣いてまで危惧していたクラス替えだったが俺は相変わらずハルヒの席の前でハルヒにシャーペンでつつかれたり、その太陽のような笑顔を眺めたりしている どうやら理系と文系は丁度いい数字で分かれるようなことはなく、クラス替えであぶれた奴らがこの2年5組に半々ぐらいで所属していた 教室移動で離れることもあるが、大半の時間をハルヒと過ごすことができる これもハルヒの力によるところなのか定かではないが、この状況が幸せなのでそんなことはどちらでもよかった 「キョン!部室にいくわよ!」 放課後俺はハルヒと手を繋いで部室に向かう やれやれ、こんな幸せでいいのかね ...
  • はるかぜふくまえに・プロローグ
    ○プロローグ   ある日部室に行くと、長門が本を読んでいなかった。 「どうしたんだ長門? めずらしく読書してないんだな」 すると長門は顔を上げ、 「え、何で? わたし読書あまり好きじゃないし」 と、天地がひっくり返っても言わないような驚きの台詞を告げた。 「おいおい冗談だろ? だったら今までずっと本読んでたお前は何だったんだよ」 「あぁあれ。あのね、無口属性にもそろそろ飽きたから、普通の女の子っぽくしようと思って」 非常に今さらではあるが、長門は普通に笑っていた。 まるでクラスの誰かの人格だけ借りてきたかのような無理のない笑いだった。 俺は仰天した。待て待て待て。そんなあっさり変わっちまうものなのか。何か事情があって 無口になっていたんじゃないのか? 「え。別にそんなことないよ? 統合思念体から許可が下りたからその、イメチェンしただけ」 夢か。そうだこれは夢に違いない。そうでなければまた世...
  • グラップラーハルヒ
    あの閉鎖空間から帰還して数日たったある日のこと・・・   キョン「ん、なんかとなりが騒がしいな」   授業中に突然、なにかを叩きつけたような音がとなりから響いてきた。   ハルヒ「ねえキョン!なんか面白そうなことが起きてるんじゃない?」   後ろからハルヒがオレに耳打ちしてくる。   キョン「スズメバチかなんかが教室に入ってきてパニックになってるだけじゃねえか?」 ハルヒ「アンタってホント夢がないのね」   ハルヒはそういうと視線を窓の外に移した。つられてオレもなにげなく外を見ると・・・!?   キョン「なんだありゃ!?」   オレは自分の目を疑った。なんと、ガタイのいい白人がとなりのクラスの窓から 飛び降りていったのだ。一体なにが起きたんだ・・・!?   ハルヒ「ちょっとキョン!今の見た!?」 キョン「・・・お前も見たのか?」 ハルヒ「今飛び降りてったの、たぶん外人よね!?なにやら事件の...
  • 七夕シンドローム 第三章
     翌日、改変されてから三日目。今朝の俺の目覚めは昨日以上に最悪だった。  布団を上げるとその上で眠っていたらしいシャミセンがごろんと転がる。それでも起きないとは、何という神経の図太さだろう。ああ、いっそ俺も猫になりたい。そんな投げやりな願望をぼんやりと頭に浮かべながら、俺はベッドから降りた。  暑さは昨日より大分収まっていた。生温い空気が辺りを包んでいる。ここ最近の睡眠不足で足に力が入らず、いつもより坂が急なように錯覚してしまう程だ。足も頭も、気分も重い。そのまま地面にめり込んでしまいそうだ。  教室の入り口で、俺は固まった。なんてことはない。教室の窓際、一番後ろの席にハルヒが座っていたからだ。途端に昨日のあの光景が甦る。俺は今すぐここから逃げ出したい気分になったが、それを堪えて自分の席に向かう。逃げれば、恐らく元の世界を取り戻す手掛かりは見つけられない。もう二度とこの改変世界を元に戻...
  • B+
      昨年と同様に季節感を忘れた太陽がじりじりと教室を照らす午後、俺は下敷きを団扇代わりにしながらざわめく教室を見回してため息をついた。 その溜め息には三つほど理由があり、一つは先ほども言ったように暦上は秋も半ばに差し掛かったはずなのに、全く持って太陽が休んでくれないからだ。 おかげで俺は運動をしてもいないのに始終汗を流しつづけ無くてはならなく、二酸化炭素が立ち込めた教室にいるお陰で眩暈を起こしそうになる。 おい、ミンミン蝉。そろそろお前らも彼女探しは諦めろよ。あんまりしつこいと嫌われるんだぜ?   もう一つというのは今まさにクラスで話し合われている最中である。 黒板にはデカデカと『文化祭について』と書いてあり、横にはお化け屋敷だの迷路だの、といくつか書いてあるのだが、俺としてはそんなの面倒くさいことこの上ないので昨年のように適当に済ませてしまいたい。 しかし、如何せん今年の委員長はバリバ...
  • 涼宮ハルヒの仮入部番外~孤島症候群その後~
    「なあ古泉、ハルヒの力は過去にも影響するのか?」 「ええ、多分。洞窟で涼宮さんがやっぱり気のせいだと思っていたのなら、あの島には多分、今は誰もいないはずです」 それを聞いて少し安心だ。 ハルヒも、あの島に本当に殺人鬼がひそんでいることは望んでいないだろう。 と思っていると、先ほどまで女4人で話していたハルヒがこちらに近づいてきた。 「古泉君、そろそろお弁当買ってきてちょうだい」 「かしこまりました」 ハルヒにそう言われ、古泉は売店まで行く。 まあ、これぐらいの罰で許してもらえてよかったじゃないか。 どうせ、その金は機関とやらからだろ。 で、ハルヒはというとてっきりそれを言ったら女性陣のもとへ戻るのかと思ったが、先ほどの古泉の位置で、突っ立っている。 柵にもたれかかり、海の流れを見ているようだ。 そして俺は、そのハルヒの横顔を見て、迂闊にもキレイだと思ってしまった。 「なんだかんだ言っ...
  • 失ったもの・得たもの 最終話分岐:失った心、得た強さ
    「…ん…朝だな」 変わり映えしない部屋で目を覚ます。 一服をすませてから、部屋を出て洗面所へ向かう。   「おはようお兄ちゃん」   「ああ、はよ」   佐々木を泣かせて早数ヶ月、もう俺に対し文句を言う奴なんていなくなっていた。 それどころか、周囲の俺に対する評価は格段にあがっていた。   「おはようキョン、お前またテストでクラス一位だったんだって?凄いなぁ」   「そうよ、キョンはこの家の自慢なんだから」   真面目に勉強を続けていたらいつの間にか俺はクラス一番の学力を手にしていた。 それを知ったとたん親は俺をひいきするようになった、馬鹿らしい。 テストの点を誉める前にもっと言うことがあるだろうに…くだらない。 息子がテストでいい点をとる、たったそれだけで笑顔を取り戻したつまらない朝の食卓をさっさと離れ、俺は学校に向かった。   「今日もいい朝だな…くだらない」   快晴だからなんだって...
  • 涼宮ハルヒの入学 version H
    これは「涼宮ハルヒの改竄 VersionH」の続編です。   プロローグ   あたしはこの春から北高の生徒になる。   そして明日は待ちに待った入学式だ。   担任教師からは「もっと上の進学校へ行け」と言われたがそんなのは耳に入らなかった。   親父と母さんは「ハルヒの人生なんだからハルヒのしたいようにするといい」と言ってくれた。   あたしにはどうしても確かめたい事があった。   それは「あいつ」と「ジョン・スミス」の関係。   もしかしたら「あいつ」も「ジョン・スミス」もいないかもしれない・・・   何も無い退屈な3年間の高校生活が待っているかもしれない・・・   ハンカチを返せないかもしれない・・・   でも、「あいつ」とはまた会えるという予感は3年経った今でもはっきりしている。   「あいつ」と会ったらまず何を話そう・・・   「あいつ」と3年間の高校生活で一緒になにをしよう・・...
  • a Re-Birth in the Best Dream
    第1話 a Re-Birth in the Best Dream    四月。  先だっての学年末テストにおいて、ハルヒ大先生のお力で何とかそれなりの好成績を修めた俺は、クラス分けを発表する張り紙で同じクラス内に俺とハルヒ、そして何と長門の名までもを発見して愕然とし、とりあえず退屈だけはしないだろうと半ば現実逃避をしながら教室へ向かっていた。  やっぱりこれはハルヒの変態的パワーによるものなのか、それとも長門が情報操作でもしたのだろうかと考えを巡らせていると、 「…ん?」  職員室の前、見知らぬ女子生徒とすれ違う。…いや、違うな。知り合い…だったのか? 「…まぁ、考えても仕方ないか」  とりあえず、教室へ急ぐ。新学期からいきなり遅刻したら目も当てられないからな。 「ちょっとキョン、遅いじゃないの! 新学期からいきなり遅刻したら目も当てられないわよ!」  開口一番、相も変わらず俺の真後ろ...
  • 教科書文通10前編
    関連:お姉さんシリーズ、教科書文通シリーズ        僕と長門さんとを繋いでいた教科書文通の終焉は以外にもあっさり訪れた。  長門さんのクラスの今週最後の日本史授業の前の短い休み時間。  いつもの通り、9組に教科書を借りに訪れた長門さんの口から飛び出した言葉は僕を驚かせるのには充分だった。 「来週の初めに、新しい教科書が届くことになった。 あなたに教科書を借りるのはおそらくこれが最後。」  解かっていたことだった。 もともと、長門さんは教科書がある程度探しても見つからない場合は新しいものを買うと一番最初に仰っていたし、教科書が届くのに1、2週間かかると言っても、長門さんの教科書が無くなってもう既に1ヶ月近くが経過している。 そもそも、このような秘め事の類は長くは続かないのが大概の話の流れである。 なのに、僕はこの長門さんのとの2人きりの秘め事が永久に続けばいいなどと、妄想に近いこ...
  • あたしの世界が終わるまで
    (※古泉×朝倉です)  あたしね、好きな人がいるの。  とってもとっても大事な、あたしの好きな人。  でもあたしは、何でその人を好きになったのかを覚えてないの。  どうしてかなって考えると胸が苦しくて、でも、何も分からないままで。  もしかしたら、これは知らない誰かの気持ちなんじゃないかなあ、なんてことまで考えちゃった。  これって変な妄想だよね?  でも、そのくらい、この恋はあたしにとって不可解な物だった。  ねえ、これはあたしの恋心? 誰かの恋心?  あたしは知らない。でも、知っている。  これは恋、あたしだけの恋。  だって、あたしは本当にあの人が好きだもの。  これはあたしのあの人のためだけの、小さな小さな恋物語。  誰かのためじゃない、あたしのための恋物語。    去年の5月頃、あたしは一度この学校から転校した。  親の仕事の都合での転校、それも直前まで連絡の無いギリギリの物。 ...
  • トラウマ演劇 前編
    暦上で言えば今は秋。 大量の枯葉が冷風に巻き込まれ至る所で群れを成して集落を形成している季節か。 この時期は俺のような学生は色々と忙しい頃で、 テストやら文化祭の準備が小型削岩機の如く精神を削り取っていくので、 それとは裏腹に最近になって随分と頭の晴れ具合に磨きがかかった女にボロ雑巾の様に扱われる日々で、俺は心身ともに虫に食われた林檎のような気分になっている。 言うなれば軽いメランコリー状態とでも言っておこう。 机に上半身を伏して惰眠を貪るに等しいこの退屈な時間はHMなわけで、 誰も参加する気になれてない我がクラスの今年の文化祭の出し物会議はあと何千秒で終わるのか? ちなみに言えば、一学期に決めた各委員決めで文化祭実行委員を獲得した国木田君が今の時間を仕切って進行させている。 責任感の強い彼は誰もやりたがらなかったこの余り物を引き受けたのが運の尽きだ。 ご覧の通り、今の教室の雰囲気は拒絶と...
  • 教科書文通5
    「なぁ、古泉? お前、まさかとは思うけど、恋をしたことがないなんていわないよな?」  5時間目の科学の時間、僕は今度は先ほどの山田くんの台詞を反芻していた。 最近まともに授業受けてないんじゃないか? と、少し不安になったりもするが、 まぁ、教科書と参考書を交互ににらめっこすればどうにかなるだろう。 今までだって、神人退治をしながらこのクラスで何とかやっていけたんだ。 涼宮さんの精神がある程度安定している今なら多少の無理もきくだろう。 そんなときに限って、〝彼〟が墓穴を掘るんだとか、そんなことは敢えて考えないでおこう。  恋……か。 そういや、まったくと言っていいほど経験のない分野だ。 そりゃ、僕だって幼少時代や小学生時代に誰それちゃんのことが好き! とかいう麻疹みたいな物は経験したことがあるが、あくまでそれは、likeの延長線だろう。 loveに直結する、愛してる、恋してるの段階での『...
  • 橘京子の驚愕(後編)
     夏のような酷暑に見舞われた秋から一転、ここ数日で厳寒な秋へと変貌していった今日この頃だが、こんな時は夜と夕暮れと努めて、一体どの時間帯がいとをかしなのか某少納言様にお聞きしたいね。あとついでに努めてって何時だよ、ってこともな。  気候は瞬く間に変化していったのだが、それに対して俺のライフワークには全く変動が見られないのもこれまた事実であり、平日は学校に行って黙々と授業をこなし、受験勉強に追われるしがない受験生を演じていたりもする。  放課後になれば部室でゲームをしたり、現役大学生メイドが淹れたお茶を飲んだり、ハルヒの思いつきに横槍を入れては文句をいわれたり、寡黙な読書少女にチラリと目をやったり……こちらもここ数年変わりないスタイルを築きあげている。  あと半年もしないうちに大学受験が身構えているという十字架を一身に背負いながら、この時期になってもいつもの生活は変わらなかった。この生...
  • 涼宮ハルヒ無題1
    キーンコーンカーンコーン   ふぅ──やっと授業が終わった。 朝から何も喋って無い私をよそに、教師というのはベラベラと喋る。 あたしはそんな教師を退屈な相手の対象だとしか見ていなかった。 ───この時までは。   私は起立、礼。が終わったその直後にキョンの席のイスを引っ張った。 普段のキョンならあたしの机に頭をぶつけるぐらいの仕草はするはずだった。 …するはずだった、はずだった…。 なんで?どうしてそうも、いつもと…違うの?   私がイスを引っ張った直後、キョンは席から立ち、どこかへ行ってしまった。 他の生徒を見る限り、ぐるりと輪になるようにグループを作っており ──まるで私だけが孤立してるかのように見えた。いや、客観的に見ればそう…なのだ。   古泉「おやおや、ここはキョン君いじめスレですか。私の肉棒が唸りますね。」   そして孤立した今、あの時の退屈は私に話しかけてきた。 『...
  • 下り坂
     珍しく高校まで自転車に乗ってきたキョン。  あたしは、持って帰る荷物が重いからダメだと渋るキョンに命令して無理矢理後ろに乗った。  高校から駅へと下る急坂。もっとスピードを出せというあたしに、キョンは危ないからとブレーキを握り締めてゆっくりと降りていく。  行程半ばに差し掛かった頃、負荷に耐えかねて前輪のブレーキワイヤーが切れた。そのままジェットコースターのように増速しながら落ちていくキョンとあたしを乗せた自転車。必死に後輪のブレーキだけで自転車を抑えようとするキョン。それもほどなく音を上げた。あたしは怖くなってキョンにしがみついた。  カーブの手前に差し掛かり、抑えることはあきらめたのだろう。自転車を横倒しながらキョンはあたしを抱きしめた。何回転廻っただろう。最後に強い衝撃を感じて止まった。  転がった衝撃より、抱きしめるキョンの力のほうが痛かった。  顔を上げた。目の前にキョンの...
  • ノンフィクション・ストーリー
    (この日付以前のページは空白となっている。また、目次のページは破り捨てられている。)   2001年6月23日   私はいじめられている。 私は暗いから、教室にいると周りがみんな暗くなるから学校に来るなと言われた。 私の給食に虫が入っていた。 靴がなかった。 明日も学校だ。 新しい靴を買わなければ。   2001年6月24日   虫食い女と言われた。 気持ち悪いから近寄るなと言われた。 転校しろと言われた。 全て私が悪いらしい。 机の中にゴミが入っていた。 椅子が水浸しになっていた。 明日は休みだ。 嬉しい。   2001年7月17日   男子に乱暴された。 服を脱がされた。 血が出た。 気持ち悪かった。 全て私が悪いらしい。   ■してやる。   殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる■■■やる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺して■る殺してやる...
  • 谷口のおかげ
    ある晴れた日のことである 「なぁキョン、お前は結婚願望あるか?」 昼休みに谷口が話しかけてきた。昨日、太木数子による『結婚しないとみんな死ぬわよ』という番組があった影響だろう。 「まぁいつか結婚はしたいと思うが」 これは俺の本音だ。 「俺よぉ、毎日フェラしてくれるような嫁さんが欲しいぜ」 流石だ谷口。しかし声がでかいぞ。クラスの女子から変な目で見られるのは辛いな。 まぁハルヒは学食にいるので少しはマシか。こんな会話を聞かれたら「変態!」と言われて殴られるだろうからな。 「例えばどんな人がいいの?」 唯一のまともな友人、国木田である。 「そうだなぁ、このクラスには良いのはいねぇな。朝倉がいたらOKだったがな。うはwww」 この発言で女子からの視線が一層冷たくなったのは気のせいではあるまい。続けて谷口が言った。 「そうだな・・・ギリギリ渡辺は合格だな」 奥で渡辺さんが泣いていた。周囲の女子が慰...
  • 長門の日々 第5話『恋のスクランブル』
    長門の日々 第5話『恋のスクランブル』   起きる瞬間ってのは自分でも分からないもんだ。 そもそも、起きる瞬間ってやつの定義が分からん。 脳が起きた瞬間か?目を開けた瞬間か?体を起こした状態になった瞬間か? ……なぜこんな小難しいことを朝っぱらから考えなきゃならんのだ。 まぶたが重い。出来ることなら時間が許す限り布団にくるまっていたい。 が、しかし。 学校ってもんがそれを許してくれない。 まぁ、楽しいこともあるだろうからな。それはそれでいい。 だがここで一つ確認しときたいことがある……。 朝起きて気づいたら制服に着替えてて鞄の中も準備ができてるってのは、 一般論からいくと俺が寝ぼけてて、ただ覚えてないだけ、だよな?   本当に、そうだったら俺も苦労はしないんだろうけどな……。   おい、有希。 「……何」 ……なんで俺は制服なんだ? 「わたしが着替えさせた。……大丈夫。見てない。」   お...
  • 冬風のマーチ 第二章
     俺は部室を出る。陰鬱な雰囲気を醸す寒空に、俺は先程とは全く違う印象を抱いていた。  上履きを靴箱に放り込む。入れ替わりに自分の靴を出し、白い息を吐きながら体を揺らす。本当に寒い。でも…それだけじゃない気がする。まぁいい。とにかく、寒い。 足早に俺は昇降口から外に出た。目の前には既に全員が揃っている。そこで何故か安堵してしまう自分に違和感を抱きながら、俺は足並みを揃えて歩き出した。 すぐそこでハルヒが何か喚いている。よく聞こえなかったが、まぁ気にすることもないだろう。 そして全員揃って学校を出た。校門をくぐり、家路を辿っていく。 それぞれが他愛の無い会話を楽しみながら、冬の風にそれぞれの表情を織り交ぜていく。どこから見ても平和な冬の夕刻だった。  だがなぜだろう。俺はどうにも笑う気になれなかった。これは…何だ?この感覚は一体なんだろう。これまで生きてきた中で感じたことの無いものだ。 それ...
  • 筆談騒動
    「ねぇ~キョ~ン」 後ろからハルヒの声がする、だが振り向くわけにはいかない。だって授業中だもの。 「キョーン、何無視してんのよ。早くこっち向きなさいよー」 声がでかいんだよ、恥を知れこの野郎。ほら見ろ、そこの女子に笑われてるじゃねえか。 新学年になったばかりなのに後ろ指をさされたくないんだよ、俺は。 「……いい加減にしないと怒るわよ」 理不尽なことこの上ないね。どうやってもこいつは俺を苛めたいらしい。 仕方ねえな、少し相手してやるか。 カキカキ 「ハルヒ」ポイッ 「ん、何これ?」ガサガサ 『今は授業中だ、直接は話すことはできないから用件があるならこの紙に書いてくれ』 ……お、静かになったな。作戦は成功したようだ。さて、やっとゆっくりできr―― 「キョン」ポイッ 返すの早っ!!ちったぁ休ませてくれよ。 と思いつつもハルヒが何と書いたか気になるな。 ガサガサ 『あんたにしてはいいア...
  • 「辞書」「手紙」
    文字サイズ小だと上手く表示されると思います        珍しい事もあるもんだ。  休み時間の教室、立てつけの悪い引き戸の横に立っているそいつの顔を見て、俺はそんな事を思った。  営業スマイルを浮かべつつ、クラスの女子の視線をさりげなく集めているのは自称、超能力者の古泉一樹。  お前がこのクラスに来るなんて初めてじゃないか? 「そういえばそうでしたね。実は、ちょっとお願いがありまして。英和辞典をお持ちでしたらお貸し願えないかと」  英和? ああ、ちょっと待ってろ。  俺は一度として使われる事無く、新品同様で眠っていた辞書を机の奥から取り出してきた。  よかったな、出番が来て。このまま古紙回収に出される運命だったんだぞ、お前。 「助かりました」  気にすんな。  古泉は笑顔で辞書を受け取ると立ち去って行き、俺は代わりにクラスの女子に囲まれてあれは誰なのか彼女は居るのか 趣味は部活は? と問...
  • スノーホワイト・レクイエム
    毒の林檎に齧りついて、白雪姫は死んでしまいました。 火で炙られた鉄の靴を履いて、お妃様は死んでしまいました。 白雪姫を、殺したのはだあれ。 お妃様を、殺したのは、だあれ? ---------------- 湿り風が、一足早く秋特有の空気を帯び始めていた。文化祭の準備にかかりきりの慌しく廊下を駆ける生徒達も、制服は長袖に衣替えを終えている。 古泉一樹は、廊下を渡る最中に窓を見越した。瞼すら刺し貫くような夏場の光が、季節の移り変わりに伴い、陰り始めていることを思い知る。斜陽が濃く、彩度を落としながらも伸びやかに秋空を表していた。些か、フライング気味の季節交代だ。もしかしたら今年度の冬は、例年以上の強烈な寒波に見舞われる、といった想定外のこともあるのかもしれない。 雪は、降るだろうか。 単語と名に結び付けてふと思い浮かんだ横顔は、静けさの内に書物に黙々と視線を落とす、無機質な少...
  • 以下、名無しにかわりまして朝倉がお送りします
    さーて今日もキョン君のハートを独り占めするために可愛く演じなくっちゃね ランランラン♪って何だあの女!!何キョン君ンい話しかけてるんだ!あとで殺す!! 朝倉「今日日直の当番なの忘れてたの」 なんだと!!あいつキョン君と同じクラスなのか!!糞餓鬼め!しかもキョン君をたぶらかすとは 朝倉「じゃあね」 やっと離れたか!でもキョン君があんまり話さないところを見るとどうやらキョン君は気がないようだな みくる「あはようございます、キョン君」 キョン「ああおはようございます」 みくる「さっきの人お友達ですか?」 キョン「いえいえクラスメイトですよ、ただの」 みくる「そうなんですか」よっしよっし!! キョン「そんなに気になりますか?」 みくる「ちょっとだけ♪」 朝倉「む~」なにあの女、キョン君と別れてもう一回顔見ようと思ったら居た。 1年じゃ見ないわね、じゃあ2年生かな?いくら...
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