涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「フラワースプラッシュ」で検索した結果

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  • 長編・キョン3
    ...論(BadEnd) フラワースプラッシュ 涙のわけ 女、時々酒乱につき パラレル・パラダイム 涼宮ハルヒの和菓子 アンリミテッドブレイドワークス キョン100%(1) るろうにKYON 嘘から出た松茸
  • 北高生の告白ラッシュ
     SOS団という得体のしれない団を立ち上げるのに不本意ながら加担してから一年がたった。  いわゆる一周年というやつだ。  俺たちもそれぞれ一学年進級し、後輩と呼ばれる旧中学3年生の少年少女もぞろぞろと北高に入学した。 SOS団などという団を立ち上げた張本人、涼宮ハルヒはめぼしい新入生がいないか日々捜し回っていたが、 やがてあきらめ、新入生という言葉を発しなくなったのは新学期が始まってから1ヵ月先のことだった。  こうして今日もSOS団は部員数5人という少数精鋭で活動しているのだった。  活動といっても、大それたことをしているわけでもない  本を読む長門、ボードゲームに興じる俺と古泉、パソコンをいぢるハルヒ、お茶を煎れる朝比奈さん、つまりはいつも通り、それぞれが思い思いの時を過ごしていた。  しかし、朝比奈さんはいつものメイド服を着ておらず北高のセーラー服だった。       「お茶が入...
  • 花言葉シリーズ?
       本スレの保守目的で書いているシリーズなので、不定期。  ちなみに、本スレへのUP日の誕生花で書いてますが、本によって誕生花は違うのでご注意を。     ・ 6月6日  ジギタリス     ・ 6月6日 ペンステモン      ・ 6月7日 ストケシア&ホワイトレースフラワー       ・ 6月8日 サンダーソニア     ・ 6月15日 野薔薇(ノバラ)       ----------------------------------------------       ・ 6月6日 ジギタリス    「恋なんて精神病の一種なのよ。」  誰の言葉だったけ・・・まったく無責任よね。  最近では精神病にもいろいろと薬ができてるっていうのに、「恋」への薬なんて誰も開発しようとしてない。  あたしは、自分が恋なんてしないと思ってた。  それなのに・・・気づくといつもあいつのことを考えてたり...
  • クールの誕生
    クールの誕生(目次) 『自分の音楽をジャズとは呼ぶな』              …マイルス・デイビス 人物紹介! 光 ロング・グッバイ 闇 ナイトメア・フラッシュ 前作
  • シュール短編3
    古泉「いいですか。涼宮さんが望んだから今僕はここにいる。そして僕がホモなのも涼宮さんが望んだからです。   つまり僕とあなたはホモセックスしなければいけないということです」 キョン「キモイし顔近い市ね」       キョン「俺達は・・・・だまされていた・・・・」 みくる「えっ・・・・・・」 長門「・・・・・・・」 ハルヒ「ちょっ、どういうことよキョン」 キョン「俺達は今まで古泉が顔を近づけていると思ってウザがっていたよな?    しかし、実はそうじゃなかったんだよ。古泉は・・・・・」         キョン「あいつは、元から顔がでかかったんだよ!!!1!!!1」             ハルヒ長門みくる「な、なんだって~!!11!!?」 ガチャ 古泉「おや、何の話をしているんですか?」 ハルヒ長門みくるキョン「こいz・・・って顔近!」             キョン「こな~ゆき~ねぇ ...
  • 長門有希の憂鬱IV 六章
      六 章 Illustration どこここ    頼んでいたマリッジリングができたという連絡が入り、俺と長門は受け取りに行った。当然だが俺が長門のをもらい、長門が俺のを預かる。こっそり蓋を開けてみたがポツリと埋め込まれた小粒のダイヤがなかなかにかわいい。リングの裏側には長門デザインの宇宙文字の半分が刻まれている。これが俺たちの絆になるんだよなあ。  招待客のピックアップだけして、会場と衣装の用意はハルヒが一式任せろというので放っておいた。長門の招待客リストを見ると俺とほとんど被っていて、うちの社員とハカセくん、機関の顔見知り、トータルで二十人にも満たない。 「俺たちの知り合いって、数えてみると意外に少ないんだな」 「……そう」 「じゃあ高校のときの同級生なんかも呼ぶか」 「……いい」 頭数といっちゃ失礼かもしれないが、式場と披露宴会場を埋めるために阪中に頼んで同窓生名簿を...
  • スノースマイル・バースデイ7
    朝倉涼子が輪郭線を完全に喪い、跡形も残さず消滅する。 長門の与えた彼女へのラストワードが、消え失せ乖離してゆく彼女の鼓膜にまで届いたかどうか、確かめる術は最早ない。己の力で滅した元同胞に対し長門が覚えた感情は、単純な勝利への喜びに満ちて終われるものではなかった。 他に選びようがなかったとはいえ、後味の悪さは付随する。葬った彼女に対し、寂寞と羨望を抱いていたかつての己を長門は思った。 言うなれば彼女は模範だったのだ。 後退して行く未来を憂いて、思念体の意向に反した行動を取った。ヒューマノイドインターフェースとしては欠落しているようでいて、其の実どの情報端末より活き活きと「人間」の感情を、それは主に負に傾いたものではあったけれども、自前のものとして持ち合わせていた。朝倉当人は、その事実を自覚しきらぬままに。 朝倉によって改変されていた空間情報は、スノードーム内に組まれていたプログラムによ...
  • 長門有希の報告Report.24
    Report.24 長門有希の憂鬱 その13 ~朝倉涼子の手紙~  それにしても気になるのは、涼宮ハルヒが見たという夢。朝倉涼子が出てきたという。そして、あの『手記』を見せられた時の突然の閃き。あの時わたしは、誰かが囁く声を聞いたような感覚を覚えた。  あれは何だったのか。わたしの感覚器の誤作動か。  ここでわたしは、ある仮説に辿り着いた。喜緑江美里にその仮説を伝えると、彼女もそれを支持した。しかしその仮説を検証することはできない。なぜなら、それはわたしの感覚では知覚できないから。  江美里は、あるいは知覚しているのかもしれない。 「わたしが知っているかどうかは、不開示情報です。もし知っていたとしても、それを長門さんに教えるつもりはありません。……意味が無くなってしまいますから。」  わたしが辿り着き、そして検証することができない仮説。  それは情報統合思念体の把握している情報に...
  • ‐ 涼宮ハルヒの羨望 ‐
    いつからだったのだろう────    ────世界に色がついたのは いつからだったのだろう────    ────静寂に音楽が流れ始めたのは いつからだったのだろう────    ────いつも笑ってられるようになったのは いつからだったのだろう────    ────私の心にあいつが現れたのは      ‐ 涼宮ハルヒの羨望 ‐ いつもと変わらぬ日常。 くだらない授業。 適当に聞いとけば満点の取れる内容なんて、ばかばかしくてイヤになる。 くだらない、ほんとにくだらない。 この生活が気に入っている人も居るんだろうケド、私にとってはただの苦痛。 なんで私はここにいるの? なんのために生きてるの? ふと、頭をよぎる当然の疑問。 誰しもが思い、誰しもが感じる、疑問。 ねぇ、なんで? 小さく、ほんとに小さく、誰にも聞こえないように呟いた。 そうすることで、何かが...
  • LOST 3話
    -長門有希自室にて- パタン ドアが閉まる音。 きわめて殺風景なマンションの一室、必要最小限の生活道具。 対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースは帰ってきた。 彼女は今日一日の涼宮ハルヒの行動と時間平面状の変化。位相空間の変化などを逐一監視し それを統合情報思念体に送るのがここにいる『理由』なのである。 そして今日も、彼女は監視内容を送信し一日の行動内容を終了しようとしていた。 「…涼宮ハルヒと彼の交際を確認」 「………。」 「……エラー自動修正プログラム起動」 「…………」 「私は対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」 「修正を終了。現時刻をもって同期を完了。」 「引き続き涼宮ハルヒの行動を監視する。」 -月曜日- 朝から妹の朝ごはんソングを聴きながら毎度の様にエルボードロップで起こされた。 妹の元気は俺の朝のテンションの低さの逆二乗則で、...
  • 長門有希の報告Report.3
    Report.03 涼宮ハルヒの認識(中編)  翌日。わたし達は涼宮ハルヒに学校で出会うことはなかった。  朝の地域版ニュース、新聞の地方面、すべてがある話題で持ち切りだった。 『お手柄女子高生、犯人逮捕』  そんな見出しが、新聞に躍る。その「お手柄女子高生」は、実名で報道されている。 『涼宮ハルヒ(17)さん=西宮市、写真』  紙面は、昨夜たまたま歩いていた涼宮ハルヒに暴行しようとして襲い掛かった変質者を、彼女が返り討ちにして警察に通報、御用となったと、情報に濃淡はあれど一様に伝えていた。  わたしは昨夜の事件発生時点で把握していたが、普段は接続していない情報統合思念体から強制通信で、『彼』の動向に注意を払い、わたしが最善と考える行動を取る様に指示があった。  こんなことは初めてだった。  もちろん情報統合思念体の接続を切っていること自体、初めての経験なので、当たり前といえば当たり...
  • 涼宮ハルヒの正誤
    0:夢   夜空に輝く天の川。 周りの喧騒がひたすら耳障りだった。 瞼は開いているが、飛び込んでくる情報は限りなく絞られ、指向性を持たされている。 ぼんやりと認識されるのは、人の声と、顔と、感触と……。 水滴。 とうとう雨が降り始めた。 雨脚は強まっていく。 ああ、星が綺麗だ。 俺は願った。 次に目が覚めるその時は、今より強い自分であれますように。 …………。 やがて俺は溺死した。   1:予言   世界の始まった日。 諸説ある。 うん十億年前。 四年前。 昨日。 今。 記憶という脆弱な結晶体を、証明する術はまだない。 出口の見えないラビリンス。 迷子になった思考が、己の存在の危うさを露呈させる。 だからこそSOS。 信号を発信し、居場所探し。 助けてください。 このSOSがあなたに届きましたら。 どうか早急なる救出を。 当サイトはもれなく未来永劫リンクフリーです。   §   「…………...
  • 長編・キョン4
    キョンの完全犯罪 涼宮ハルヒの記憶 涼宮ハルヒの軌跡  絶対に… 卒業式の約束 キョン100%(2) 涼宮ハルヒの逆転(キョンの消失) すれ違う想い 家出少女 Love Letter from …? 好感日記 好感日記Ⅱ アルバム巡り 「涼宮ハルヒの憂鬱」改 (欝エンド) Park Golf in Summer !! 北高生の告白ラッシュ 二人、夕立、遊具にて やりすぎた嘘 儚い想い出  where Justice... 裏切り者 涼宮ハルヒの再会 神が手にした力のリスク まとめ 涼宮ハルヒの時駆 雛見沢・SOS (クロスオーバー) ツインズパニック! キョンは別れを惜しむようです キョンがアンケートから情緒不安定になりました 扇子 涼宮ハルヒの盗賊 キョンのその後 (MGS4とのクロス) トナカイからのプレゼント Am I father? ロマンティックが止められない(※ホモ・百合ネタ注...
  • 涼宮ハルヒの我慢
    “っぅ…やばいわね”   あたしはさっき飲んだジュースに猛烈に当たり散らしたい気分だった。   今日は日曜日。あたしはバカキョンのために家庭教師をしてやっていた。…別にキョンの事が心配だからとか、一緒にいたいからって訳じゃないんだからね。ただ…そう、補習とかになって団の活動をサボられると困るのよ!   …で、今あたしの目の前にはキョンが座っている。真剣な目で問題を解いてるキョン。間違ってるんだけどね。 でも、今のあたしにはそれをバシバシ叩きながら指摘する余裕がない。あたしは足元にある空のペットボトルを見つめた。   まずいは…かなりまずいは。調子に乗ってあんなに飲むんじゃなかった。…これはキョンが悪いのよ!   『ハルヒ、まあ、飲め。暑苦しくてたまらん』なんて言うから。あたしもついつい…だいたいキョンの覚えが悪いから怒鳴って…だから喉が渇くのよ!   “…ぁぅ…”   やばい、本気でやば...
  • 下衆谷口の聖夜~その後~
    こんばんは。わたくし、谷口と申すケチなやつでございます。 へえ。左様でございます。世間様で言うところの、下衆というやつでございます。   なぜ今わたくしがこのような状況にあるのか。なぜわたくしのような立派な人間が、かような道端の側溝にはまって身動きできずにいるのか。 それには深い、深い訳があるのです。   それは、3日前の寒さのまさる夜半のことでございました。例のクリスマスとかいうお祭りの帰りがけのことでございます。 わたくしはいつものように、やんごとなき月刊誌 (エロ本) を買い、整然とした面持ちで帰路についておりました。 すると、ひゅるりと突然の通り風。あな寒し。そう思ってわたくしはぶるりと身をふるわせ、肩をすぼめました。 厚手のセーターに身をつつんでいたとは言え、やはりそこは冬の空っ風でございます。たまたまも縮み上がるほど寒うございます。 するとどうでしょう。あはや、と言う間に手から...
  • 春先の風物詩
    『春先の風物詩』     2月も半ばを過ぎてそろそろ3月、春はもうすぐそこまで来ているはずなのだが、その前に学年末試験という嵐が待っている。 「ほら、そんなことじゃ、あんた一人だけ留年よ、留年!」 唾を飛ばしながら、シャーペンでビシッと俺を指し示すヤツの腕には、「超教師」の文字もくっきり鮮やかな腕章が輝いている。 そう、俺は放課後のSOS団のアジトである文芸部室でハルヒ先生の指導を受けて、今日も試験勉強中だ。 朝比奈さんと古泉は、今日は自宅で勉強するので、と言って先に帰っているため、部室にいるのは、ハルヒと俺と長門の3人だけだ。長門はいつもの席でいつものように読書中。宇宙人は試験勉強などしなくても余裕なのだろうが、俺はハルヒに言われたように厳しい状況におかれている。だってそうだろ、四六時中振り回され続けた1年間だったんだから。他の連中と違って生身の人間である俺にはこたえるのさ。   「なー...
  • シュール短編36
    あれ?・・・違和感が・・・ 谷口がいない? 「そうねそういうときはxを・・・」 何故ここにいる 朝倉! 「何よ いて悪い?」 部室へ走った 長門! 「何」 谷口はどうしたんだ?何故朝倉が・・・ 「そんなの言われても知らないってゆうかぁ 何あんた息切らして何?欲情?  あははきも~い 今時そんなんじゃ彼女にも逃げられちゃうよ ってか今何時?  え?P.M 9 50?やば~い なんかチョベリバって感じ?  あ あたしもう行かなきゃ んじゃね ば~い」 刹那に首を吊った俺だった   キョン「よう古泉」 古泉「キョンたん? っ!その姿は!?」 ジーンズオブジーンズが表れた。 キョン「ふふふふどっちがアナルか分かるまい!!」 古泉「く、狂ってる」 谷口「wawawa忘れ物~」 ガラッ 古泉「い、今だ!に、逃げろー」 谷口「あ、おい!いったいなんー」 そこには異形が立っていた。 キ...
  • 一夏の恋 エンドロール2
    Many times I ve been alone and many times I ve cried. Anyway you ll never know the many ways I ve tried. (何度も独りになり、何度も泣いたことがある) (理解しては貰えないだろう、足掻くだけ足掻いてはみたのだと) 八月十七日、燦々と光注ぐ白昼。 水撒きの後の濡れた路上を踏み渡って、僕は穏かな心地で目的地――SOS団の集合地へ向かっている。本日の活動内容は、涼宮さん曰く「マル秘事項よ!」とのことらしいのだが、さて、この度はどんな計画を披露して頂けるのやら。レジャーランドでアトラクションを順番待ちする子供のように、繰り広げられるものを想像しながらの足取りは軽い。 昨年のこの時節は、途切れぬ夏のループに見舞われ肝を冷やしたが、今年の夏がエンドレスサマーと化す事はないだろうと僕は確...
  • 素直キョン
    「「……また、ダメだった……」」 それは、2人の神様が溜め息と共に漏らした言葉が原因となって起きた。 「「――もう少しキョンが素直だったらなあ」」 『素直キョン』 朝、目が覚める。その途端機嫌が悪くなるのが自分でもわかった。 原因はあいつ。あの鈍感馬鹿。ムカつくくらい人の気持ちに気付かない。もはや尊敬してもいいくらいだわ。 昨日せっかくあたしがポニーテールにしてあげたのにこっちを見たと思ったらすぐに違う方見て何にも言わないし。 何よ何よ何よ!ちょっとは褒めてくれたっていいでしょ。例えばこんな感じに。  ホワホワホワン 「――ハルヒ、その髪型可愛いぞ」 「あ、ありがと。…………これ、やってあげるのキョンだけなんだからね……」 「ハルヒ…………お前、可愛いすぎる!もう我慢できねえ!」 「あ、キョン駄目だよ………でもキスくらいなら…………ん――」 ホワホワホワホワ...
  • 長門いじめ?
    「ねぇ、気にならないの?」 昼休み、弁当をつまみながら久々のホームページ更新をしていた俺に、ハルヒは話しかけた。 後ろから覗くのはいいが、俺の卵焼きを奪い取ろうとするのはやめてくれ。 「気になるって、何を」 「有希、あの子友達も居なさそうじゃない? もしかしたらいじめられてたりとか」 まさか、確かにぱっと見は無口でおとなしい文学少女だが、 あの宇宙人製有機ヒューマノイドインターフェイスがいじめられるなんてことはまずありえないだろう。 「だってあの子、喋るの苦手でしょ? 私が来るまでずっと文芸部室で本を読んでいたような子だから、  私たちの他に友達がいるかどうか……」 そのとき、一瞬頭の中にフラッシュバックする光景。 12月のときももう一つの世界。 長門のマンションにおでんを持って現れる朝倉。 長門にとって唯一の身内ともいえる朝倉は、もうこの世にいない。 喜緑さんと長門がどのような関係かは...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(後編)
      ◇◇◇◇    土曜日、明日になれば自動車事故から一週間になろうとしている。  幸いなことに月曜日以降、誰も死ぬどころか危険な目にあっていなかった。  今日、俺はハルヒと一緒に、先週の事故発生現場を廻っていた。歩くと時間がかかるので、タクシーを使って移動している。 いろいろ確認したいこともあるらしい。  まず看板に潰された男子生徒の現場に立っていた。  倒れてきた速度規制の看板はすでに新しい頑丈なものに直されていた。商店の上にあった看板は撤去されたままである。 あの事件を思い出す要因を残しておきたくないかもしれない。 「すっかり現場が変わっちゃっててこれじゃ調べようがないわね」  何も見つからずにその場を去り、続いて野球ボールのせいで死んだ女子部員の現場、火事が原因で死んだ女子部員と顧問の現場と 廻っていったが、やはり何も見つからなかった。まあ、目で見つけられる問題があるならとっくに警...
  • しあわせ~番外編~
     ……キョンがいなくなってからもう一週間が過ぎた。 あの日、キョンが行方不明になったと聞いたとき、あたしの頭に真っ先に浮かんだ言葉はなんだったのだろうか。 今から思い返してみると、あの言葉が出てきたことを心の底から後悔できてしまう。 ……やっぱりか。 その言葉が。あの瞬間、あたしの頭によぎった言葉だった。 どうして、この言葉がよぎったのだろう。 どうして、知っていたのだろう。 ……どうして、あの時、キョンを引き止めなかったのだろう どうして、どうして、どうして……ひとつひとつ言っていくと、きりがないくらいの「どうして」が溢れてくる。 そしてその中で、もっとも大きなどうして……   どうして、やっぱりか。だったんだろう   やっぱりか。 この言葉は、一般的に、予想していた通りのことが起こってしまったときに使用する言葉だ。 知っていたのなら、なぜ行動しなかったのだろう。 でも、どう行動すればよ...
  • 涼宮ハルヒの64大乱闘スマブラ第1試合
    今、俺達SOS団の面子は全員俺の部屋にいる。   ハルヒ「ちょっとキョン!?あんたマジでTVゲーム機を64とスーファミしか持ってないわけ!?」   キョン「しょーがねえだろ。金ねえし」   ハルヒ「ゲームキューブ…ましてやプレステすらないなんて…あんたセンスなさすぎ、ってかダサいわよ!!」   こいつは今の俺の金がないという言葉を聞かなかったのか   キョン「お前にいっつも奢られてるせいで金がないんだ。それ以上でもそれ以下でもない」   ハルヒ「あんた私のせいにするつもり!?責任転嫁もいいとこね。あんたが早く来ればいいだけのことなのに」   それができねえから苦労してんだよハルヒさん   ハルヒ「まあいいわ、64で我慢してあげる。カセットはどこにあるの?」   キョン「そこのタンスの中にある」   それを聞くと、早速ハルヒはプレイするカセットを探し始めた。 そんな中、古泉はいつものニヤニヤ...
  • 北高生人気投票
    「北高新聞号外です、宜しくお願いします。」 毎朝おなじみのハイキングコースを踏破してやっとこさ校門にたどり着くとそこにはビラらしきもの配っている連中がいた。彼らの腕には新聞部と書かれた腕章を装備されている。 腕章といえば某団長さまの標準装備であり、某団長とビラと校門といえば朝比奈さんのトラウマとなった例のバニーでビラ配りなわけだが……。 新聞部の面々は普通に制服だった、ちょっとつまらない、まぁもっとも北高生でバニーが似合うなんてのは数えるほどしか居ないわけだし……。 などとどうでもいいことを考えながら歩いていたら、新聞部の女子と目があった。 「こちらが号外です。あっ、おめでとうございます。」 一体なにがおめでとうなんだろうな、おっとコレが号外だな、なになに… 『緊急速報! 北高生人気投票結果発表!』 ……学食後援、北高新聞部主催で行われた人気投票の結果が発表されました。 結果は下馬評...
  • ピロートーク~コスプレ馬鹿夫婦編
    その1 ハ「只今、未希はもう寝た?」 キ「おかえりハルヒ、さっきまで起きて待ってるって騒いでたけどもう疲れて寝たぞ」 ハ「そう、はいお土産よ明日食べましょ」 キ「でどうだった古泉達は? 元気にしてたか?」 ハ「それが聞いてキョン、あのふたりすごいのよ、有希ったらまだ制服着てるの、ドアを開けたら制服着ててびっくりしたわ」 キ「制服って北高のか? 俺達が卒業したのは10年近く前だよな? まぁアイツは昔から普段着が制服だったからな、あの格好が一番落ち着くんじゃないか?」 ハ「それがね古泉君も同じの着てるみたいなのよ」 キ「同じのって古泉がセーラー服をか? 確かに元は水兵の衣装だから男も着てたが……」 ハ「馬鹿ねぇそっちじゃなくて男子の制服よ、古泉君があわてて隠してたけどあれは北高の男子制服だったわ」 キ「えっ?じゃぁ二人で高校の制服を……」 ハ「いわゆるコスプレってやつね」 キ「……」 ハ「ねぇ...
  • 朝倉涼子の挑戦
    俺は目覚めた。またか・・・と思った。 やむことのない雪。雪に埋もれた町。 その上に二人に人間がいる。 近くには古泉がおり、笑顔で両手で阿修羅のようなポーズをとっている。 「これで何回目でしょう」 目元にははっきりとした隈が浮き出ている。 「次くらいでいいかげん終わりにして欲しいもんだ」 「だとしたら、いよいよクライマックスというわけですね」 「さすがにここでは僕の力も発揮できるとはいえ、 こう立て続けになると・・・」 俺はここで古泉に死んだらどうなるのかを聞いた 「わかりません。ただ、ひとついえるのは死んでからでは遅いということです。 だったら死なないようにがんばりましょう」 「・・・・」 いつの間にか眠りについたようだ。 真っ暗な中で目覚める。どこかで見た現代的なつくり。 全国どこにでもある。ここは・・・コンビニエンスストアだ。 誰かが近くにいる。ダッフルコートを被っている。 そうやって...
  • 第5話~then...Happy End?~
    第5話 then...Happy End?  あれから、一ヶ月。  一人の少女が欠けた世界は、何事もなかったかのように回り続ける。  俺の通う北高も例外ではなく、今日も今日とて平常授業が行われている。  それも当然だろう。  「朝倉涼子」という名の生徒は、もとより存在などしていなかったのだから。 § 「・・・情報操作を行う」  あの後、長門は涙を拭いて、最後の仕上げに取り掛かった。 「涼子は、父親の仕事の都合で―――」 「待ってくれ、長門」  呼び止める。  怪訝そうな顔をして、長門は振り返った。 「・・・なに?」 「朝倉の記憶を―――、みんなの頭から消してくれないか?」  絶句する長門。いやまぁ、言葉がないのはいつものことなのだが。 「・・・どうして?」 「・・・これ以上あいつの名前を聞くことが俺には耐えられないから、かな」  そう、俺には耐えられなかった。  こうして自分が...
  • シュール短編51
    古泉「最近僕がマッガーレキャラからまともなキャラになってきたと一部で言われているようですが」 ブリブリッ 古泉「真っ向から否定します!」 ビチャビチャビチャ 古泉「僕は!生まれたときから!」 ドバドバドバドバ キョン「すげぇ…」 古泉「この世に生を受けたその日から!!」 ジョオバババッババッババアッババアア ドドババババババ 長門「980…990…1000!1000kg!!!」 ハみ長キ「「「「おめでとう!!」」」」 古泉「アリガトウ!君たちにもビチグソを」 水鉄砲ばりドババババッバー ハみ長キ「「「「うわーい!!」」」」 キ「ケツ毛バーガー一つ下さい…毛なしで」 長「………分かった」 『雪山症候群パロ』 「ねぇ、あんた有希となんかあったの?」 ハルヒはどうやら俺と長門の関係を勘違いしているようだ。これはまずい…なんとが誤解を解かねば… 「そ、そんな事よりハルヒよ、ちょいと...
  • 恋の編み物
    あたしは今、ベッドに腰掛けてセーターを編んでいる。 元々はアイツにクリスマスプレゼントとしてあげようと思っていたのだけれども、実際に編んでみたらこれがまた大変で、延びに延びて結局未だに編んでいるというわけ。 仕方ないじゃない。こんなに難しいなんて知らなかったんだから。 唐突だけど、あたしは恋ってセーターと同じなんじゃないかと思う。 セーターは毛糸の玉から毛糸の端っこを見つけて、それを伸ばして丁寧に編んで次第に形にしていく。 それと同じ。 モヤモヤした気持ちの端っこには「好き」があって、それが少しずつ少しずつ大きくなって次第に形になっていく。 そしてどっちも最後は相手にあったものになる。相手にしかあわないものになる。 セーターなら着る人にぴったりの大きさのものに。着る人ぴったりの色に。 恋なら・・・言うのも恥ずかしいけれど「愛」に。 ほら、やっぱり一緒じゃない。 仕上げだってそうよ。 時間を...
  • 雪色マフラー
      「有希、17回目の誕生日おめでとーっ!!!」  もうお馴染みの高級マンションの708号室、すなわち長門の部屋に集結した一同の歓喜の声援が飛び交う。良かったな、長門。  しかしハルヒ、17回目というのは大幅に間違っているぞ。長門の歳は余裕で3桁代に突入しているぜ、あの無限ループオブ8月によってな。ん? 8月オブ無限ループの方が正しいのか? どっちでもいいや。 「……ありがとう。」  頬にポツンと可愛らしい朱の色を浮かべて照れくさそうに話す長門は、正直ヤバかった。こんな長門を創造した情報ナントカも捨てたもんじゃないな。いや、尊敬の位に値するぜ!  いつもは殺風景なこの部屋も、今日はハルヒよろしく数々のドがつくほど派手な装飾品で飾られている。目がチカチカするぞ。  ああ、説明が遅れたが今日は11月18日。長門の誕生日……ってことらしい。有機アンドロイド――正直長門をアンドロイド扱いになん...
  • 涼宮ハルヒの決意
    「ねぇ、キョン。駆け落ちしよっか?」   朝っぱらから物思いに耽っていると思ったら・・・何を言い出すんだ、コイツは。 ”駆け落ち”なんていう言葉は、お互いを愛し合っているが結ばれない運命にある二人がその運命を打ち破るためにだな。   「あたしとさ、樹海に行かない?」   しかも、死ぬこと前提でかよ。   頬杖つきながら、ぼーっとした顔で空を眺めんでくれ。 俺はいつも馬鹿みたいにテンション高いお前しか知らんのだ。 そんな違う一面を見せられたら、したくなくても『なぜか』動揺してしまう。   「ねぇ、聞いてるの?」   頬杖を止めてこちらを向いたハルヒの眉がキリキリと上がる。 これでこそ、俺の知っているハルヒだ。 論理的な思考型な俺は、理由を聞いてから何事にも答えるようにしているが、 ハルヒは突飛なことを言う割りにその理由を聞かれると不機嫌になるし、答えようとはしない。 『駆け落ちしよっか?』っ...
  • シュール短編63
    長門「数多くのカレーを食してきた私でも、いまだ口にしたことのないカレーがある」 キョン「なんだ、それは」 長門「それは…『豆のカレー』」 キョン「…要するに豆入りのカレーか?そんなのいくらでも作れるだろう」 長門「駄目なの駄目なの!教科書で読んだあのカレーじゃないと駄目なの!」 キョン「わっびっくりした!」 みくる「『ネズミの作った朝ごはん』…美味しそうでしゅた、食べてみたいでしゅ」 鶴屋さん「キモイ喋り方(苦笑)」 古泉「えいっ!えいっ!…おかしいですね、何回やっても信号が変わらない」 キョン「おい皆どうした、変だぞ!?」 ハルヒ「もーいやーこんなカオスな団はこりごり!解体してやるゥ!」   みくる「でしゅ~ましゅ~」 キョン「朝比奈さん、あの年であの口調はまずいよな」 ハルヒ「そうでしゅかね?」 キョン「へ?」 鶴屋さん「あいちゅのでしゅましゅ、あいかわらじゅきめぇでし...
  • 普通短編72
    ハルヒ「ちょっとキョン!私のプリン食べたでしょ!」 キョン「おいおい人違いだ、俺はキョンだぞ?」 ハルヒ「ああっ私ったら間違えるなんて!キョン、ごめんね」 キョン「まあいいさ、今度プリンおごれよ」 ハルヒ「そう来ると思って用意しておいたよ」 キョン「わーい、いただきまーす」パク ハルヒ「ちょっとキョン!何私のプリン食べてるのよ!」バッチーン キョン「痛っお前がくれるって言ったんじゃないか」 ハルヒ「ごめん忘れてた…」 キョン「おいおい、物忘れの激しい奴だなw」   長「これがピアノ」キョロキョロ 長「……誰もいない」ツンツン ピアノ「ポロン」 長「! ……鳴った」 ツンドレ=(指先で)ツンツンと鍵盤を叩いて音を出すこと。 転じてピアノ初心者のこと。(最初はドとかレとかから始める)     ハ「みくる? ルクミ(look me)」 キ「意味が分からないし笑えない」 ツンンツ...
  • トリックオアトリートさ(佐々木×ハルヒ)
        「というわけなんだよ。佐々木さん」  それは僕の羞恥心をえぐり出すような体育祭を終え、紅葉が河川敷に四季を彩らせた頃だ。 「一体何がというわけなんだい」  生徒会室にて前期生徒会役員だった国木田が僕に提案した依頼は、一理の理解すら不可能に近い物だった。と言うより理解してたまるか。 「そんなこと言わずにさ、ハロウィンの日に魔女衣装を着て商店街を練り歩いてよ。お願い」 「できるか!」  なんだその罰ゲームみたいなお願いは!ハードだしハードルが高過ぎる!そしてその人畜無害を似顔絵にしたような笑顔を消したまえ!今すぐ空中佐々木チョップで全身計26箇所の複雑骨折を強いりたくなるくらいにムカつく!  実は我が校の生徒会にはハロウィンの日になると、地域振興と交流を兼ねて町内の子供会と共に、ハロウィンの意識した仮装で商店街を練り歩くという伝統があるのだ。いやだ、そんな伝統。  しかしだ、国木...
  • I don't choose, but decide. chapter01
     涼宮ハルヒの能力が失われた。 -それに至るプロセスを詳細に具体的に語るのは俺の精神衛生上大変よろしくないので割愛させてもらう。 一文で言うならば、あいつと俺の関係性がどうでもいいクラスメート →団長と雑用 →次の段階へと変化していく過程でそうなったというわけだ。 たいてい(今だから言えるのだが)こういう関係性になる為の最後の行動というのは単なる確認行為であるわけで、 表見的な関係の呼称が変わるのみで実際の状況はそう変わりはしない。 つまり相変わらず俺はハルヒに振り回される役回りなのだ。 強いていえば振り回し方が理解しやすくなったのが一番の変化かもしれんな。 ともかく、もしかしたらさっきから俺が「確認行為」だの「表見的」だのという妙な言葉を使ったことから分かるヤツもいるかもしれんが、 ここに到達するまでは北高を卒業し、奇跡的に俺がある大学の法学部に入学するまでの時間を要した。 当然と言...
  • ハルヒとちぇんじ
         小学生の時、親爺に連れて行かれた野球場で、わたしは世界を見限った。  自分が、自分だけが特別ではないこの世界を認めようとできなくなったし、あえていうなら拒絶をもしていたかも知れない。  だけど、それも纏めて皆が自分の我侭であることに中学校への入学時に気付いて、そしてそれを認め、同時に特別な存在に対して諦めることにした。  宇宙人。  未来人。  異世界人。  超能力者。  これらのどの存在もこの世界には存在しないし、わたし自身もまた、ありふれた日常風景での登場人物の一人でしかない。そのことを認め、確かな世界の人生へと足を進めはじめていた。    ところで、人生には障壁がつき物だ。目標を持ち、それを成し遂げようと努力しているその延長線上に一つや二つは障害物がある。そしてそれを乗り越えていくのが人生の醍醐味なんだと、テレビに出ていた司会者がいっていた。  わたしもそれには同意する。同...
  • オーディナリ ホリデー
    俺が心のどこかで憧れていた非日常。   年末の一件で俺はそれをついに受け入れてしまい、 雪山でその覚悟を試され、年明けにこの世界を確かなものにして、 ようやくもって新学期を向かえようとしていた。   市内初詣ツアーはハルヒ号令のもと開催され、 映画撮影の時に大いに迷惑をかけた神社をはじめとして、 おそらく今年のギネス記録に手が届くだろう程にお参りしまくって終了した。   その間のSOS団3人娘の振り袖姿は、俺の脳内写真館に1スペースを作って 後世まで保管しておくだけの価値があったのだが…。   そんな一連の忙殺的スケジュール敢行によって、もはや俺はくたくたであった。 旅行の荷物もようやく片付け終わったところであり、 残り少ない冬休みは家でのんびりしたいものだと思っていると、   「キョンくん電話ー」妹である。そろそろノックを覚えてくれ。 雪山から帰ってきてこっち、この小学5年生11才は疲れ...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰおまけ
    長門有希の憂鬱Ⅰ おまけテキスト集 谷川流の憂鬱: 「二人とも行ってしまったなぁ……」 グランドに広がる炎の絵文字をぼんやりと眺めながら僕は、ここ数日の出来事を思い返していた。 思えば、あのときはびっくりしたよなぁ。 コスプレどころじゃない、キョン成りきりなんてとんでもないアニヲタだと思ったが 実は本人だったなんてなあ。 これからはもっとまともな話の展開を考えてやろう。いや、それじゃ面白くないか。 そうだな……煮て食うも焼いて食うも僕次第か。僕はニヤリと笑った。 もう実際に会うことはないんだろうな。もっと向こうの世界の話を聞いておけばよかった。 それにしても長門有希があんなに美人だったとは。 やっぱり僕の思い入れが他のキャラクタとは違うからかもしれない。 もしハルヒが来たら、やおら胸ぐらを掴んで「ちょっと谷川!もっとあたしを活躍さ...
  • しっと団の野望 ~聖夜の復活~ 後編
    さて、そんなこんなでセントラルタワーに到着しました。 相変わらずカップルがいっぱいです。右を見ても左を見てもイチャイチャイチャイチャ……   「うわぁ、見事にカップルばかりですねぇ、『トゥモロー』。」 「そうですね。みんな死ねばいいのに。」 「し、死ぬって……」 「僕も同意見だよ『トゥモロー』。  もし僕にデ○ノートと死神の目があったなら、目につく人の名前をかたっぱしから書いてしまいたい衝動にかられている。  自分でもよく自制していると思うよ。」 「み、みなさん発想が恐ろしすぎます!!」   でもセントラルタワーと言ってもとても広いですし人も多いです。どうやってあの二人を探しましょうか……   「それには心配いらないよ。」 「どうしてですか?『ソクラテス』。」 「僕には今のキョンの場所が手に取るようにわかる。反応しているからさ……僕の中の「キョンレーダー」が!」   キョ……キョンレーダー...
  • ハルヒの湯
    姉妹編『長門の湯』『鶴屋の湯』『一樹の湯』『みくるの湯』もあります。     ====== 『ハルヒの湯』 「何よ、ホントに当たり入っているの? 全部はずればっかりじゃないでしょうね!」 商店街の福引のガラポンのハンドルを無意味に力いっぱい握り締めたハルヒは、苦笑いをするしかない係りのおっちゃんに文句を垂れている。 「大丈夫だよ、お嬢ちゃん。まだ、特賞も一等賞も出てないから、安心しな」 「ふん、ホントかしら」 そのとき、コロンと出た玉は、また白、つまり今度もはずれだった。 「ほらーー」 「ほい、またティッシュ。あと一回だよ」 ハルヒ連れられた俺たちSOS団の面々は、映画の撮影でお世話になった商店街の大売出し協賛の福引コーナーに来ている。どこで手に入れたのかはあえて聞かないようにしているが、ハルヒは十枚もの福引券を持って、ガラポンに戦いを臨み、そして九連敗中だった。 特賞は五十インチ...
  • 感情と距離は反比例する?
     春は出会いの季節とは誰かが言ったかも知れないし、実際に学校生活に置いても社会人生活に置いても、 初々しい新入生や新入社員とかやってくるから、それは歯の浮いたテンプレート的な挨拶ではなく、事実として捉えるべきだろう。 さらに、このぽかぽか陽気で寒すぎず暑すぎないという一年の中に置いても最高の陽気に恵まれているタイミングが、 それを好意的な意味合いとして捉えることを促進している。  もっとも俺が春の訪れに出会ったのは、初顔ではなく懐かしい姿だったわけだが。出会いではなく再会だな。  だが、出会いがいろいろな波紋を呼び起こしてしまうのもまた事実だ。まあSOS団がらみでいろいろ、というのもあるが、 一番うっとうしいのは同じクラスの男女間の清い清くないを含めた上で、非常に興味津々の青春真っ盛りにある男どもである。  特に、入学式以来いそいそと新入生の品定めにいそしみ、目星のついた女子生徒片っ端から...
  • キョンの病欠
     季節が秋から冬に変わろうとしている、とある日曜日。俺は結構なピンチに陥っていた。 「…あぁ、今日の探索は無理だ…ハルヒには上手く伝えといてくれ、じゃあ…」  携帯電話を切ると、わきの下の体温計が検温終了の電子音を鳴らした。 ピピピ  さて今の体温は……。  ……大丈夫、人間が死ぬと言われている温度まで、あと2℃もある。  その他の症状は頭痛、関節痛、鼻づまり…。  要するに俺は風邪をひいてしまっている。しかも検温結果を見るに結構酷いらしい。更に家には明日まで誰もいない。  もう一度言う、結構ピンチだ。  ……若いんだからきっと寝てたら治るだろ、と現実逃避をしながら俺は布団に潜り込んだ。   「……おわっ!?」  意識が覚醒しかけてる所に誰かのプレッシャーを感じて目を開けると、そこには無表情少女の顔のドアップがあった。 「な、長門?あ、朝比奈さんも…」 「すいません、インターホン鳴らしても...
  • ツンデレマフラー
      このところ一段とドジっ子属性に磨きがかかっていた朝比奈さんだったが今日は団活終了間際のタイミングで俺のマフラーにピンポイントで紅茶をこぼすというドジっ子イベントと相成った。 「ごめんなさいです~、代わりにあたしのマフラー使ってください~」 これは何のフラグだろうと一瞬思ったがオロオロする朝比奈さんに紳士的なところ見せるべく俺はフォローしようと試みた。 大丈夫ですよ朝比奈さん、どうせ100円ショップで買ったものですし今日くらいならマフラー無しでも~ 「仕方ないわねキョン、マフラー無しでみくるちゃんが風邪をひいても困るしあたしのマフラー貸してあげるから有難く使いなさい」 えっお前のってハルヒはどうするんだ? 「気合の問題ね!今日だってサムイわけないじゃない、あんたみたく弛んでるとサムイとかいいだすのよ!」 そういうなりハルヒは有無を言わせず自分のマフラーを俺の首に巻きつけた。 おいハル...
  • SOS団のメタボ2
     えらい目に遭ってしまった。犬にかまれたなんてレベルじゃねえぞ。よもや炭水化物を摂らなかっただけで衰弱死の憂き目に遭ってしまうとは。  ハルヒ提案のローカーボダイエットに取り組んだ挙句、最終的に病院送りになってしまった我らSOS団は、病院監修の健康管理指導を強制的に受けさせられた結果、ようやくある程度体脂肪を落とすことに成功したのだった。やれやれ。  しかしはっきり言って、まだまだ俺たちは太っている。入院中にかなりつらい減量を行ってきた俺たちだが、それでもヘドロのようにしつこく溜まった脂肪はセルロイド化したように固まって取れないのだ。  それでも炭水化物ダイエットを始める前よりは健全な肉体を取り戻してきたので、俺たちは晴れて退院する運びとなったのだ。いやいや、助かったよ。あと2,3日退院が遅れていたら、ストレスの塊となったハルヒによって世界が終焉を迎えていたところだ。   「やっと退院...
  • 「学校に行きたくない○○」
     古泉曰く、外見の変化に気づけないってのは何気に女子の機嫌を損ねる事らしい。  そんな事を聞いたからって訳じゃないが俺はその頃、朝比奈さんや長門、ついでにハルヒの変化に多少ではあったが気を使う様にしてみていた。  でもまあ、そんな一般常識が通用する相手じゃないよな。ハルヒは。  ハルヒの髪、結構伸びてきたよな。  放課後の部室、俺は朝比奈さんの髪型をいじっていたハルヒを見てそう呟いた。  当たり前だが朝比奈さんの髪程長くはないにしろ、短かった髪はいつの間にか肩に触れる程度までの長さになっている。 「え、そうね。……また、前髪だけ切ろうかな?」  前髪をつまみながら俺の顔を見て動きを止めるハルヒ。なんだろう、お前はいったいここでどんな台詞を期待してるんだ?  しばらく誰も口を開かない時間が続いた後、ハルヒはつまらなそうな顔をして朝比奈さんの髪型いじりに戻っていった。  さて、今のはなんだ...
  • セカンド・キス 1
      1 その日の放課後のことだ。 ホームルームが終わり、今日も俺は部室へと足を運ぶ。 ハルヒはと言うと、6限が終わるや否や後部座席から忽然と姿を消していた。 いつものことだ。そう驚くことでもない。 「ホームルームなんて時間の無駄よ。あたしはもっと生産性のある時間の使い方をしたいの。」 と、これはいつかのハルヒの台詞だが、どの口が時間の生産性について説いているんだよ! しかし、一体どこで何をやっているのやら。 嫌な予感に苛まれつつ、俺は部室のドアノブに手をかけた。      部室に足を踏み入れた途端、嫌でも目に付いた。 いつかのサンタコスチュームに身をまとい、満面の笑みを浮かべ仁王立ちするハルヒがそこにいた。 右手には去年のクリスマスイブ、俺がハルヒにかぶらされたトナカイの頭を握り締めている。 後方のホワイトボードには、「SOS団緊急ミーティング!」と書きなぐってあり、 その傍ら...
  • 普通短編41
    雫が落ちる音がする。 どうやら、雨が降っているらしい。 そういや、あの日も雨だったな。ハルヒ。 ゴロゴロ そう、こんなふうに雷も鳴っていた。 あの時の俺はどんな顔をしていたんだろうな? 暗闇の中、稲妻によって照らされた俺の顔は・・・ ゴロゴロ この場所は暗いんだ。ハルヒのあの笑顔みたいに明るくはないんだよ。 さっきから、稲妻の光しか明かりがねー。 こんなに雷がこえーって思ったことなんてねーよ。 ハルヒ。俺はあと何年、この狭い暗闇で一人で暮さなきゃならないんだろうな? なあ、俺が悪いのか? お前のためとかいうのはいいわけにしかならないのか? 俺は、朝倉みたいに、ナイフで人を・・・ やっちまった 『涼宮ハルヒの亡失』 これ以上ネタが思いつかないため製作中止   古泉「俺のこの手が真っ赤に燃える、勝利をつかめと轟き叫ぶ!!」            「ふもっふ!!」   ...
  • 長門有希の笑顔
    「出かけるわよ、有希!」   高校2年生になった年の夏休み、玄関のところで叫ぶ少女がいた。玄関のドアは鍵を閉めておいたはずなのだがなぜいるのだろう、涼宮ハルヒは。 声を聞くのと同時に「また」私の心臓の鼓動が早くなる。   長門「まったく、面白い人」   私は布団からもぞもぞと腰を上げて時計を見た。まだ9時である。     この現象はあの時最初に起きた。 彼女に最初に会った日。昼休みに文芸部室で椅子に座って本を読んでいた時、いきなりドアが開いた。   ハルヒ「あっ文芸部員の人ね!ここ当分あたしに貸して!」   思わず顔を上げてトビラを見た。そこには観察対象が笑いながら立っていた。 彼女がここに来ることなど情報統合思念体から聞いてない。私は情報統合思念体とテレパシー(光速でやりとりする)で議論した結果、彼女に部室を明け渡すことになった。   長門「どうぞ」 ハルヒ「ありがと!」   読書に戻...
  • 橘京子の退屈(前編)
    それから数十分後…… 「…………」 「――――」 「…………」 「――――」 「……むにゃ……」 「――――」 「……た、助けて……」 「――――」 「……うわ……捕ま……」 「――いい加減――起きろ――」」 「へぶぅ!!!」  あたしは突然九曜さんに殴られました。しかもグーで。 「何をするんですか九曜さん!」 「暇だ――からといって――時間を――蔑ろに――すべきではない――」 「無駄になんかしてません! あたしは……その……」  徐々に昇りつつある太陽を眺め、ふんっと鼻を鳴らし、気合を一発注入しました。 「今まで別世界の旅人となってアナザーワールドをさまよっていたのです。そして異世界の悪魔に追いかけられていたのです!」  そう、そうなのです。あたしは異世界へと降り立ち、右も左も分からないこの世界を彷徨っていると、突然この世のものとは思えない何か――悪魔が、あたしに襲い掛かってきたので...
  • 遠距離恋愛 第二十章 悪夢
    第二十章 悪夢     はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。   俺は今、階段を駆け上っている。間に合わない、そんな焦りだけが足を動かしている。階段の終わりが見えてきたとき、発車ベルが鳴り響く。俺は疲れて棒になりそうだった足に鞭を打ち、プラットホームに走り出た。 そこには、あの時の夜行列車がもう発車直前と言った状態で発車ベルが鳴りやむのを待っていた。 ……あ れ?これは夢?俺は今、一体…… そうだ。ここは、あの時のあの駅だ。だが俺はあの時、もう既に夜行に乗り込んでいたはず……   「キョン!」 頭の中に聞き慣れた声が響く。ハルヒ?   戸惑う俺の思考とは別に、体が勝手に動く。 体がドアに向かって走り出そうとしたとき発車ベルが鳴りやみ、ドアが閉まった。   ああ……分かった。これは多分、夢じゃない。あの時のハルヒの記憶だ。 でも何故?何故俺はこんなものを見ている?   そんな俺の思考とは別に、ハルヒ...
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