涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「ユメみたものは」で検索した結果

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  • ユメみたものは
    朝。 眠気でだるかったけど私は布団から出る。少し寒い。 十月は私にとって寒い気温。どちらかというと体は弱い方だから。 さて朝ご飯を食べて学校の準備しよう。 家には私しかいないから。   マンションを出た直後、私はまた後ろから押された。   朝倉「おはよう長門さん」 長門「あの・・急に押さないで」 朝倉「いいじゃないの、心臓止まるわけじゃあるまいし」 長門「・・昨日も言ったんですけど」 朝倉「こまかいことは気にしない気にしない。あっ一昨日借りた本、返すわね」 長門「ありがとう」 朝倉「これってコスプレ少女の話なの?」 長門「ちょっと違う。設定はともかく、ヒロインのセリフの中で私の気に入った言葉があっ!」   ピュゥッと冷たい風が吹き上げた。   朝倉「あらあらクマパンねぇ。やばっ鼻血出そう」 長門「み・・・見ないで」   朝倉さんの言葉で反射的にスカートの前と後ろを押さえた。滑稽だろうな。 ...
  • 長編・長門有希2
    ...敵インターフェース ユメみたものは 子猫 有希つねのてぶくろ 名無しさんの反乱 紫炎の契約者 ──汎用人型決戦NAGATO── 笑顔記念日 ママはTFEI端末 長門「普通になりたい…」 長門有希の苦笑 消滅の代償 長門有希の消失 長門有希の素顔 コンタクト(改) こんたくと(改) コンタクト 長門有希の過労 宇宙人じゃない長門シリーズ(?) 眼鏡と微笑
  • 失ったもの・得たもの
      なんでこんなことになっちまったのか、今はもうわからない。わかりたくもない。   ハルヒはこういった。 「面白そうだから」   古泉はこういった。 「涼宮さんがそう望んだので」   長門はこういった。 「私はこの件に介入しない。だからあなたを助けることもしない」   朝比奈さんはこういった。 「私の観察対象はあくまで涼宮さんです」   鶴屋さんも谷口も国木田も…家族でさえもはや俺にとっちゃ敵だった。 四面楚歌の意味の本質を初めて理解し、同時にハルヒの力の怖さもよくわかった。 まさかこんなことになるなんて、初めは誰も思っちゃいなかっただろう。 気づいたらそうなってて、それはやり直しがきかないことだった。それだけのことだ。 仮にやり直しがきくならば、前の俺はそのために動いたことだろう。 だが今の俺はそんなことは望んじゃいない。そんなことはもうどうでもいいことだ。 頭に浮かぶのは復讐、復讐、復...
  • 失ったもの・得たもの 第一話「幸福からの転落」
    なにかおかしいと思ったのは次の日だった。 昼休み、いつも通り谷口、国木田と飯を食べようと鞄から弁当を取り出すと谷口からこんな事を言われた。   「悪いキョン、今日は一緒に食えねえ」 「ん?なんかあるのか?」   「国木田と二人だけで話したいことがあるんだ」   そう言うので国木田の方をみると、国木田も手を顔の前にあげてごめんのポーズをとっていた。   「まぁ…そういうことならしゃあないか」   「悪いな」   教室の中で一人食べるのも寂しいので、部室に行って食べることにしようと部室に向かう。 多分長門がいるだろうが、まぁ飯食うぐらいは許してくれるだろうさ。   そんなこんなで部室に向かうと、案の定長門がいた。   「悪いな長門、今日はここで食べさせてもらうぞ」   長門はなにも言わないので了解の意を得たと思い弁当を開こうとしたら、思わずびっくりするようなことを長門が言った。   「今は一人...
  • 失ったもの・得たもの 第二話「絶望からの反撃」
    「いつつ…まだ体中いてぇ」 あれから数週間がたった。 毎日毎日古泉や谷口、他いろんな奴にぼこられた後、全身の痛みに耐えながらなんとか帰る日々。 何度も夜中に痛みで目が覚めた、おかげで最近寝不足だ。 ハルヒの能力は。 ハルヒ達がいじめの張本人だと知った次の日、俺はすでに学校中の嫌われ者と化していた。 誰一人俺と話をしようとはせず、ヤンキーに会えば問答無用で殴られる。 それをみた教師ですら助けようとはしない、むしろ全面的に俺が悪者扱いだ。 さらにハルヒの能力は俺の家にまで浸食していた。 古泉と谷口にぼこられた次の日、痛みで早く目が覚め、せっかくだからと妹を驚かせようとそのまま起きていた。 「っ!起きてる…」 「ああ…たまには起きるさ」 起こしにきた妹に爽やかに挨拶をしたら、妹はつまらなさそうな顔でこう呟いた。 「っち…ずっと寝たままならいよかったのに」  一瞬何を言われたのか理解出来な...
  • 失ったもの・得たもの 最終話分岐:失った心、得た強さ
    「…ん…朝だな」 変わり映えしない部屋で目を覚ます。 一服をすませてから、部屋を出て洗面所へ向かう。   「おはようお兄ちゃん」   「ああ、はよ」   佐々木を泣かせて早数ヶ月、もう俺に対し文句を言う奴なんていなくなっていた。 それどころか、周囲の俺に対する評価は格段にあがっていた。   「おはようキョン、お前またテストでクラス一位だったんだって?凄いなぁ」   「そうよ、キョンはこの家の自慢なんだから」   真面目に勉強を続けていたらいつの間にか俺はクラス一番の学力を手にしていた。 それを知ったとたん親は俺をひいきするようになった、馬鹿らしい。 テストの点を誉める前にもっと言うことがあるだろうに…くだらない。 息子がテストでいい点をとる、たったそれだけで笑顔を取り戻したつまらない朝の食卓をさっさと離れ、俺は学校に向かった。   「今日もいい朝だな…くだらない」   快晴だからなんだって...
  • 失ったもの・得たもの 最終話分岐:取り戻した心・繋がる強さ
    【前注意】 これは虐めSSにあるまじきハッピーエンドです、救済ルートイラネな人にはお勧めしません     「…ん…朝か」   あれから数ヶ月がたった、佐々木のことを早く忘れようと勉強に明け暮れ本を読みまくって気付いたら部屋は本だらけだ。 漫画ばかり読んでいた昔の俺には想像がつかない光景だろうな。   「さっさと準備するか」   部屋から出て洗面所にむかう。煙草はやめた、急に馬鹿らしく思えたからだ。   「おはよう、お兄ちゃん」   「ああ、はよ」   お兄ちゃん…そう呼んでくれることは嬉しくもあり、少しだけ悲しかった。 二人して歯を磨き、お互い部屋で服を着替えてからリビングに向かった。   「おはようキョン、またテストでクラストップになったんだってな」   「そうよ、キョンはうちの自慢なんだから」   勉強に明け暮れていたら、気付けば俺はクラストップ、学年でも最上位の成績になっていた。 ...
  • 失ったもの・得たもの 第三話:孤独な強さ、けして得られぬもの
    あれから数日、俺の日常は大きく変わっていた。 学校では真面目に勉強、夜にはランニングをした後筋トレ。親の了承もえてバイトも始めた。 皮肉なもんだな、頼れる人がいなくなって初めてしゃんとするようになるとは。   「おい起き…ろ…」   母親に言われ俺を起こしにきた妹を睨みつける。もう一人で起きられるようにもなっていた。   「兄に向かってその口の聞き方はなんだよ…あっ?」   怯えた妹は俯き、震えながら謝罪した。   「ごっ…ごめんなさい…お兄ちゃん」   毎回震えながら謝るくらいならそんな口聞かなきゃいいのに、哀れなやつだ…くだらない。   「最初から普通に言えばいんだよ、そしたら俺も機嫌よくおはようって言えるんだ。そうだろ?」   震える妹の頭に手をおく。ビクッと反応した妹は更におびえながら涙声で返事した。   「…はい………」   そして逃げるように部屋を出て行った。馬鹿馬鹿しくて見て...
  • 涼宮ハルヒの団結 第六章・序
     次の日、金曜日。  昨日は色々な問題が無遠慮に俺へと押し寄せ、また、古泉とケンカじみたもんまでやっちまったがために、俺も閉鎖空間を作り出してしまいそうだと思わんばかりのグレーな気持ちで帰宅することとなった。  帰ってからの俺の気分はハッキリ言って北校に入学して以来最悪な状態を記録していたが、やっぱりトンデモ空間などは発生していなかったようなので、つくづく自分は普通の普遍的一般的男子高校生だと思い知る。  しかし普通の高校生はそんなこと考えんだろうとも思い、そうやって俺は己の奇異さにも気づいたのである。  そして今朝の登校の際には、今度はブルーな気持ちを抱いていた。  一年前にも俺はこの長く続く坂道を憂鬱な気分で歩いていたが、それはこの理不尽に長い通学路に対し学生が交通費支給デモという意味不明な行動を起こし、そしてその理不尽な要求が通ってもおかしくないほど強制労働的であるがゆえだった。...
  • 愛にあるのは真心、恋にあるのは下心
    この話は『お姉さんなのです』『待たせたな』設定を引き継ぐ、教科書系列SSになります ――――――――――――――――――――― 「……おい、佐々木。お前ちゃんと俺の話聞いてんのか?」 「聞いているに決まっているじゃないか。ええと、涼宮さんがいかに可愛いか……だっけ? 悪いけど、ノロケなら恋人が居るもの同士でやってくれないか。ひとり者には嫌味にしか聞こえないよ。それがいくら無二の親友のそれでもね。」  佐々木、お前、耳鼻科行くか? 俺は、ハルヒの我侭振りには参ったと言っているんだ。約束の時間より早く着いても、自分より1秒でも遅かったら即罰金! だからな。ったく。お前、約束の時間の30分前とかありえんだろう。早く着きすぎるのも迷惑だ。 「それは、一刻も早くキョンに会いたいという気持ちの現われじゃないか。いや、全く持って羨ましいね。そういう気持ちを向けられるということは、男女問わず喜ぶべ...
  • 水晶の夜⑥
      絶対にあそこにはあいつの家族がいなければならなかったんだ!。 誰だって、明日世界が終わると知っていたら、 それでいて自分が助ける手段を持っていたとしたら、 何はともあれ家族を逃がそうとするに決まってるじゃねえか! 「あなたは、涼宮さんが虐待を受けていたとかそういう…、」 「そんなわけがあるか!」 「やめましょう! これは我々が踏み込んでいいことじゃありません!」 かなりぼかした表現をしていたはずだったが、古泉が「虐待」という言葉を使ったせいで一気に露骨なものになってしまった。 今、不特定多数の人が聞いている。 店内の女どもが居心地悪そうにこちらを見ている。 あとでなんとかしなきゃならんな。 「わかった。」 あいつは宇宙人、未来人、超能力者、異世界人に会いたがっていた。 なぜ? 本来あいつはガチガチの不思議マニアというわけではない。 その証拠に今は不思議探索も当初の目的とは違い、なん...
  • しそのは
    www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/276.html    「うーん……」 湧き出てくる汗をパジャマの袖で拭い、僕は寝返りをうった。同時に体温計がピピピと電子音を立てる。38.3度。 風邪を引いたのはいつ以来だろうか。そんな事を考えている間にも頭の中でジンジンと何かが振動し、僕は思わず頭を抱えた。 僕とて機関の一員だ。いつでも戦闘に出れるように、体調管理には人一倍気を使っている。それなら原因は……昨日のあれか。と記憶を辿る。 団活が終了した頃、雨が降っていた。僕は幸いな事に置き傘を所持していたが、隣に佇む小柄な宇宙人、長門さんはじっと降りしきる雨を眺めていたのだ。 「傘、持っていないんですか?」 僕の疑問に長門さんは少し顔を持ちあげ、微弱に頷く。 「それではこれを」 「……あなたが濡れてしまう」 「僕の事はお気にせずに。家も近いですし、このまま走って帰ります...
  • 夏の夜の・・・
    「もう あっついわね」 季節は夏、昼間の炎天下にあぶられて夜になっても 気温は一向にさがらない、風でもあればまだ幾分 気持ち的にも楽になろうかというのに、風鈴も宝の持ち腐れ でもなんといっても一番の問題は、家の電気系統が壊れてしまった現実 そう 冷房が効かない    最悪 それでも しばらくは窓を開け放って部屋で我慢大会の参加者のごとく がんばってはみたものの   も う 限 界     【夏の夜の・・・】 夜で人目もないだろうから、寝巻きがわりにきているT-シャツに短パンの軽装で 私は夜の散歩へでることにした 別段にあてがあっての散歩ではない、とくかくあの蒸し風呂のような部屋から 逃げ出したいだけ 適当に角をまがって進んでゆく 歩いていると多少なりとも風を感じるのか、結構な距離をあるいたと思う 気がつくと中学校の前にたっていた そしてそこに人影があった    ...
  • 雲を食むもの
    目次       ぶち上げろ、たった一人の少女がその心に持つ夢の為に。   ぶち撒けろ、神様が夢を否定する世界を全力で否定する為に。   でっち上げろ、テメェの我が侭は我が侭なんかじゃ決して俺達が終わらせない事を、ソイツの心に刻み付けろ!   打ち上げろ、盛大に。夢に掛かった分厚い雲を!   吹き飛ばせ、只の人間のその両の手で!!     「放てっ! 雲をその腹の内から食い破っちまえっ!!」     瞬間、世界の総意が夜の空に轟音と光を振り撒いて弾けた。 無数の星を伴って、人の作り出した一秒の奇跡が暗い世界に大輪の華を咲かせた。 俺の隣で神様が震えたのが、俺にはしっかりと分かった。見なくても分かった。 だって、俺も震えていたんだから。   たった一人の少女の為に。優しい世界は後から後から夜天に星を散らせた。 涙が、零れた。自分で計画しておきながら。それでも。 俺の居るココは、たった一人の...
  • 遠距離恋愛 第十七章 閉鎖空間
    第十七章 閉鎖空間   月も星もない、灰色の空。     がばと跳ね起きて、あたりを見渡す。見覚えの無い灰色のビル街、ホテル。直行する道路。 俺はそのど真ん中に仰向けになっていた。   ……閉鎖空間。   やれやれ。   またここに来ちまった。通算3回目……いや、橘のアレも含めると4回目か?いい加減にして貰いたいね。 とりあえず、自分の服装を確認する。 ブレザー、ネクタイ……って、あれ?これ北高の制服じゃねーか。ああ、そっか、ハルヒは今の高校の制服は知らなかったんだっけか。だから俺今、北高ブレザーなのな。   次に場所の確認だが……ここ、どこ?   以前住んでいた場所じゃない。もちろん、今住んでいるところでもない。あっちにはこんな高いビルとか、こんな豪華なホテルとかはないからな。   豪華なホテル……??   そうか。アレは確か、ハルヒや国木田達が投宿していたホテルだ。 古泉が手配した...
  • サムナンビュリズム前編3
    昨日の夜、明日の予定についてハルヒから電話があり、それによるとどうやら今日は午後三時に駅前集合らしいのだが、 昨日と同じ轍は踏むまいと一人意気込んだ俺は、二時間も前に目的地へたどり着きはや二時間近くが経過していた。   なんなんだろうね。   やることなすこと全て裏目に回っちまうのは俺がそう望んでるからなのか? だとしたら俺は相当なMだな。 いやそんなことは決してないが。   と、一人黙々と頭の中で自問自答を繰り返していると、何やらけったいなリュックを背負った団長様がようやくご登場なすった。 時計を見ると時刻はぴったり三時。 ギリギリ遅刻ではないようだが、今日はやけに時間通りだなハルヒ。 「遅刻じゃないんだからどうでもいいでしょそんなこと。それよりちゃんと昨日言った通りにしてきたの?」 「ああ、昼は抜いてきたし、ゴザも持ってきた。ほれ」 そう言って俺は手にさげてた袋を見せた。まあ昼は多少...
  • 【長門有希の無題】
     それはゴールデンウィークも明けた五月半ばのことだった。  読書以外の趣味もなく本を読むのが日課だったわたしは日曜日、遅い昼食を終えてから新しい本を探そうと市内にある図書館に初めて足を運んだのだった。  館内は本を読むのに適した明るさの照明で照らされており、平日なのにも関わらず多くの人で賑わっている。と言っても図書館なので騒いでいるような人はいない。  人の多いところはあまり好きではないが、ここはそれぞれが自分の空間を持てるためわたしも落ち着いて読書ができそうだった。そもそも、図書館とはそういうものなのだが。  書棚から適当な本を取り出しては開いて目ぼしいものを何冊か見つけると、わたしは本の重さに少しよろけながらも近場にあったテーブルに本を慎重に置き、息を一つついてから椅子に腰を落ち着けた。  今わたしがいるテーブルには他の誰も座っていない。わざわざそういう場所を選んだ。近くに人がいる...
  • 微睡の試練
    もくじ     中学生の時、私は独りだった 高校生になって暫く経った今、私は一人になった 戻らなきゃいけない いつもの日常に 古泉くんが頷いて みくるちゃんが驚いて 有希が静かにこっちを見て キョンが大げさにため息を吐いて 何の変哲もない SOS団の1ページ だから私は叫んだ 「こんな世界なんか――――」       春眠暁を覚えようが覚えまいが眠いものは眠い。 あー頭がボーっとする やかましく鳴り響く目覚ましを止めて、私は目を擦った。 今日は…あれ?月曜日? 日曜日じゃなかっけ? 時計の針は平日にいつも起きる時間を指している。 …まだ寝ぼけてるのかしら このままだと遅刻してしまう。 私は急いで身支度を整え、腰の当たりまで伸びる髪を黄色いリボンでポニーテールにした。 家を出てしばらく歩くと、5組の朝倉さんと会った。 確かクラスに馴染もうとしなかった私に気遣...
  • 【誤作動~部室にて~】
    【誤作動~部室にて~】   コンコン。 ………彼が来た。 「は~い、どうぞぉ!」 朝比奈みくるが返事をすると、彼が笑顔で入ってくる。 「こんにちは、朝比奈さん。」 わたしは普段通りを維持して、本に目を傾けている。 「こんにちは、長門。」 彼がわたしに挨拶をする。 わたしは少し頷いて、それに答える。 ……ここまでは、いつもの日常だった。   彼は、朝比奈みくると喋っている。 ずっと、楽しそうに…。 その様子を見ていると、わたしの体に異変が起こった。 正確に言うと、《心》に異変が起こった。   感情が抑えられない、コントロール出来ない。 誤作動が起こる。   「………お茶を。」 「ふぇっ!?」 「…………お茶を…ください。」 喋り方までおかしくなった。 自分のやっていることが、わからない。 「め、珍しいな長門。お前が茶のおかわりなんてな。」 彼が笑いながら近付いて来る。 何故? いつもは彼が笑...
  • 涼宮ハルヒの軌跡
    涼宮ハルヒの軌跡 プロローグ 涼宮ハルヒの軌跡 機関の決断(前編) 涼宮ハルヒの軌跡 機関の決断(後編) 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(前編) 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(中編) 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(後編) 涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(前編)  涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(中編) 涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(後編) 涼宮ハルヒの軌跡 SOS団(前編) 涼宮ハルヒの軌跡 SOS団(後編) 涼宮ハルヒの軌跡 エピローグ            -----下記のものは別の方がご厚意により作ってくれたものです-----    涼宮ハルヒの軌跡 動画(PC版)  ※Divxコーデック必須 
  • 命の価値
    妹が、死んだ。母さんも、父さんも、俺を置いて3人で死んだ。 家を出て10分の所での、トラックとの衝突事故。 車に乗っていた3人は即死だったらしい。 俺は3人の遺体を見た。事故に遭ったとは思えないくらい安らいだ顔で、外傷もそんなになく眠っている。 瞬間、涙が溢れだした。 あぁ…これから、俺は一人なんだ………。   3人の遺骨を部屋に置き一人佇んでいるとノックの音。 返事をするのも億劫で黙っていると、ドアが開いた。 「キョン……。」 そこには、ハルヒが立っていた。 最初は何か言いたげな顔だった。それもそのはず、俺は学校に行かなくなり2週間がたっていた。 ドアを開けてしばらく俺の顔を見たハルヒは、無言で近付き、俺を抱き締めた。 「ごめんね?……何もしてあげられなくて、ごめんね?」 ハルヒは涙を流しながら、俺を抱き締めていた。 誰が悪いわけでもない、ただ、俺が現実から逃げているだけだ。 「もう、疲...
  • 涼宮ハルヒのDEATH NOTE
      このノートに名前を書かれたものは死ぬ と言うノートを死神が人間界に落とし   退屈な天才少女 涼宮ハルヒがノートを拾い、 犯罪者を一掃し、犯罪を世の中から消し、 犯罪のない世の中を築こうとする、 皆からはキラと呼ばれていた しかし、その行く手を弾むもの、 世界の名探偵Sが動き出す、 ハルヒはKを殺すため Sはキラを捕まえるため 天才VS天才の勝負がはじまる。   本編(作者.やべ酉きえたんだ^^;)    第一話 始まり     外伝(下記は編集自由) デスノートででてきた者を置きまくってます   _________________________________________________________________________________________________________      
  • 15498のはじめの1
     彼女の部屋はいつも暗い。 部屋が暗いのは、彼女は人間でないから電気の光を必要としなくても支障なく生活出来るからだ。  その部屋に電気を付ける必要があるのは、人間である『彼ら』が訪れに来た時だけだ。    …その日も彼女は暗い部屋の窓を眺めていた   ―― 夏休みも早いもので残り2週間。 我らが団長様は憂い無き夏休みにしようと、たかが2週間では到底消化出来そうもない課題を立てやがった。 事は、市民プール直後の、俺奢りの喫茶店にて…… 意味もなく張り切るハルヒはA4サイズの紙にこれからの予定を、それはもうびっしりと書き綴った。   「私は金魚すくいがしたいです~」 朝比奈さんは可愛いらしくハルヒに希望する。 金魚すくいなどあの方らしい可愛いらしい提案だ。 ぜひとも俺もその場に居合わせたいね。 しかしながら出来ればこれ以上課題を増やしてもらいたくないのも本音ではある。   課題を終えずに夏休み...
  • 人生最悪の三日間 プロローグ
      人生なんてものは意外と不幸が続くものだ。なぜなら、幸せがあったとしても人はそれを幸せだとは思わないからだ。 大抵の場合は物の見方を変えれば不幸も幸福へと変わるが、俺が体験したこの三日間(七日間か?)は例外だった。 どんなに前向きに考えようとしても状況は明らかに絶望的だったし、これならいっそのこと世界が崩壊してしまったほうがマシだと思った。 人生、辛いことがあっても「気合」と「根性」で乗り越えることができると思っていたが、それは間違いだ。 この三日間で知った真実は、非常に残酷で、そしてあまりにもふざけたものだった。   始まりは「起承転結」の「起」だ。このあとに日常や平穏を表す「承」があるので、あまりにも理不尽すぎる始まりは読者に嫌われる。 だが、この物語は「起承転結」で成り立ってはいない。「起転転結」くらいだと思ったほうがいい。いや、むしろ「転転転結」だな。 この「転転転結」でポイント...
  • 憂鬱アナザーエンド
    気が付くと、俺は自分の部屋の床に寝転がっていた。視界の端にベッドの足が 見える。着ているものはブレザーの制服などではなく、当然のように スウェットの上下。 夢か? あれは夢だったのか? ぐあ、今すぐ首つりてえ! よりによってハルヒと二人で異世界に紛れ込み、 キスをする夢だと? 猛烈な自己嫌悪に頭を抱え込み、俺はしばらく足をバタバタさせていたが、 やがてのっそり立ち上がらざるを得なかった。 寝よう。寝なおして忘れちまおう、あんな若さ故の過ちは。そうして、 憔悴しきった顔でベッドに向き直った俺が見たものは。 俺のベッドの上で、パステルピンクの少女趣味っぽいパジャマを着たハルヒが 背中を丸めてくーくー寝息を立てている姿だった。 一瞬おそろしく混乱したのち、俺は古泉が「閉鎖空間は次元断層の隙間」とか何とか 言っていたのを思い出して、ぽんと手を打った。 なるほど、A地点から空間の歪み...
  • Lost my love
    家に帰り着く頃には、すっかり暗くなっていた。 空を見上げても、星は見当たらない。 舞い降りてくるのは、私と同じ名を持つもの、ユキ。   『星空見上げ 私だけのヒカリ教えて あなたはいまどこで 誰といるのでしょう? 』   彼と涼宮ハルヒが付き合うことになったのは昨日。 最近では涼宮ハルヒの能力も衰え、世界も安定してきた。 彼と一緒に居られる時間も、あと少しなのだろうか? エラー、私の任務も、終わりが近づいてきているのだろうか。   『楽しくしてるコト思うと さみしくなって 一緒に観たシネマひとりきりで流す』   いつもならSOS団の活動があるはずだった今日、 活動の中止を伝える涼宮ハルヒの電話の声は、どこか弾んでいた。 きっと、彼とデートするのだろう。 エラー 気がつくと私は、街に出て一人映画を見ていた。 彼と一緒に見た映画。 エラー、エラー 前に小説で読んでいたものが映画化されたというこ...
  • 長門喫茶
    月曜日だと思って大学に行ったが今日は火曜日だった。 小学生でもあるまいし、まさか自分がこんな初歩的なミスをするとは夢にも思わなかったな。 もしも俺がタイムマシンとか、超能力とか、時間を越えるための何かを持ってたなら俺は間違いなく 数時間前の俺を殴りに行くね。そんなものは無いので不可能だが。 火曜は午後まで取っている講義が無いので俺は暇つぶしにそこらをぶらぶらすることにした。 ぶらぶらするというものの、勝手知ったる地元の街並み。そんな二、三日で周囲の環境が 変わるはずも無く…… 「……ん?こんな所に喫茶店があったか?」 この辺りは俺の庭だと吹聴している自分なので、見知らぬ建物があっては同級生達に示しがつかない。 幸い講義までは軽く三時間ほどの猶予があるのでとりあえずこの喫茶店に入ってみることにした。 その喫茶店の店先には『長門喫茶』と書いてあった。 「……ちょうもん……いや、ながもんきっさ?...
  • スノースマイル・バースデイ1
    闇。一面の。 ひたりと沈ませた脚の先に、蜿蜒と伸びる道。振り返るも同じだった。進む先も、同じ。 永劫に終わらないのかもしれないと、思いながらわたしは行く果てを目指している。 上がり下がり、曲折し、歪曲し、相乗する。記憶が霞むほど永い旅路だった。 やがて小さな一室に辿り着いたとき、わたしは途方もない刻を経ていた。混迷に導かれた様に、意識が覚束なくなっている。四角に切り取られた暗黒が入室を促して、ぽっかりと口を開けていた。 かつり。 踏み込んだ先に、目に入ったものはそう多くなかった。室そのものは、全体的に薄暗く判然としない。 中央に据え置かれた黒塗りの光沢ある棺桶、腰掛けた男。其処に在ったのはそれがすべてだった。 長い足を交差させ、腕を組んでいたその男は、此方に気付き笑ったようだった。 「こんにちは」 「――こんにちは」 「お待ちしていました」 手を広げ、歓迎の合図を示し、楽しげな男。けれ...
  • 谷口の無謀な挑戦 性転換注意!
    最初にお断りしておきますがキョンだけ性転換してキョン子になっておりますので性転換ものが苦手の人は今すぐ回れ右してください。 それでは本編です。 暑い…。 とは言ったもののまだまだセミも泣き出したばかりで、本格的な夏が来ると思うと今から欝々真っ盛りである。 しかし、普段の習慣と言うものは恐ろしく、クーラーも扇風機もないSOS団の部室に何故か向かってしまう私がいる。 コンコンーーー返事なし…ということは長門だけか?ーーガチャ 「古泉居たのか?」 そこには長門と古泉がいた。 「あっ、はい!すいません、気が付きませんでした。」 「大丈夫か?」 「えぇ、何でもありません。少し考え事を」 「そうか」 少し気になったが聞かないことにした。あとでやっかいごとに巻き込まれたくはないしな。 「それより一局どうです?」 そう言って、古泉はオセロを取り出した。 こうして時間...
  • 涼宮ハルヒの不覚5
     あーあ、ヤんなっちゃうな。  キョンのシャツに濡れた頬をうずめながら、あたしは心の中で溜め息を吐いた。一度タガがはずれちゃったら、子供みたいに脆いのはあたしの方じゃない。そんなあたしの背中を、キョンは優しく撫ぜてくれている。  今日は、あたしがキョンの奴を励ましてやるはずだったのに。いつの間にこうなっちゃったんだろう。なぜだかこいつ絡みだと、物事がいちいちうまく運ばない。  どうしてキョンが相手だと、こんなにも調子が狂っちゃうのかな。理由を知っていたら、誰か教えてほしい。  うん、でもそんなに悪い気はしない。っていうか、むしろあたしはずっとこうしたかったのかな…? 弱みも何も全部さらけ出して、キョンにぶつけてみたかったのかも。  ひょろっとしてる印象だったけど、キョンの胸、意外とガッシリしてる。やっぱり男の子なんだなぁ。クーラーが強めに効いた部屋の中、こいつの体温が心地いい。もう、...
  • 長門有希の歌声3 前
    「物質、エネルギー、そして情報。これが、宇宙を構成する三つの要素」 「情報統合思念体って、どういうものだと思ってる?遠い宇宙の果てのはてにある、銀河みたいな星の固まり?それとも、宇宙に漂う、 何か大きなクラゲみたいなもの?」 「どっちも外れね。情報統合思念体は、この宇宙を構成する情報全て。全宇宙の情報が、時に秩序を形成し、 時に無秩序に増殖する。そして、それらを認識する情報。これが情報統合思念体。率直にいえば、この宇宙全体が統合思念体なのよ。 もちろん、あなたも私も思念体の一部。でも安心して、あなたが自分の体の細胞の1つを認識できないように、 思念体もあなたのことなんか全然気にしていないから。」   俺と朝倉は、今カラオケボックスのベンチシート席に居る。最近のカラオケボックスでは、少人数の客はこうしたベンチシートルーム、 3人掛けくらいのベンチ1台に向かい合うようにマシンが設置された小部屋...
  • 縁は・・・1
    SOS団が解散――もとい俺たちが卒業してから1年が経とうとしている。 なんだかんだで俺は二流の私立大学に通っている。 ハルヒがしきりに同じ大学に行くよう勧めてきたものの、とてもあいつが行くような国立大に受かる頭はなく、受けに行ってもいない。 そして卒業式の日、いつもと変わらず部室に集まった俺たちにハルヒは言った。 「あたしたちももう卒業だし、SOS団はこれで解散にするわ! 縁があったらまた会いましょう!」 何となくその時にこちらをしきりに見ている気がしたのはやはり俺の気のせいだったろうか? とにかく、それっきりハルヒとは連絡を取っていない。まぁ、縁があったらまた会えるんだろう。あいつがそう望むのならな。 それが「縁」ってやつなのかもしれないが。 朝比奈さんや長門、古泉とは卒業後も連絡を取り合っていたものの、春、夏、秋と季節を重ねるにつれてだんだんと...
  • SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦 ―試練その4―
      3種類のカレーを満喫した俺は、鬼ごっこによる疲労もあり、睡魔が襲ってきた。 できればこのまま昼寝といきたかったが、本日はそんなことを許してくれない人が団長は言うまでもなく、副団長副々団長文芸部長鶴屋家御令嬢以下様々な皆様が多く存在していた。 つまり、後片付けしなさい!みんなでするわよ!とのことだ。何で俺が? 試練その3は難問だったのだが、それでも36人が無事試練を突破した。実に半数が生き残っている。 どうして確率論を上回ったのかは不明だ。ハルヒの能力が暴走していなければ良いんだがな。 そういえば、あと試練は幾つあるのだろうか?俺を使った試練とやらも控えていることだし、あまり無茶なことはないよう願いたい。 「やっぽー!みんなー!カレーはハイパー美味しかったかなー!?ここで改めてSOS団三人娘に感謝するんだよ!!それではお待たせ!『試練その4 宝探し』を始めるっさ!!今からハルにゃん...
  • 初めてのデート
    日曜日。 恒例の市内探索も行われず、暇を持て余していた俺に妹は言った。   「キョンくん。動物園行こうよぉ」   甘えた目で見つめられても困るわけだが。 せっかくの休みに家族奉仕なんて俺に合わんし、それにこういう日に休んでおかんと後が持たん。 当然俺は、   「却下だ」   足にへばりつく妹を無視して俺はポテトチップスの袋を開ける。 味はコンソメパンチ。 邪道だが、俺はこういう中途半端なものが好きだ。 売上に貢献していると思うと、俺も捨てたもんじゃない。   「だめぇ! 今日はぜったい動物園行くのぉ!」 「どうしてそうなる」 「これ見て!」   藁半紙に印刷された、学校で配布されたであろう情報を俺に叩きつける。   「どれどれ」   内容は簡単にするとこうだ。   写生コンクール用の書きたい題材を見つけてください。 おすすめは動物園です。 動物園で生きた動物を観察して、写真を撮ったり、下書...
  • She loves him.
    世間には、姿が無くとも確かに存在するものがある。などと言われているが、 本日はそういった目に見えぬ事柄に甘ったるい物で形を与え、 そしてとある条件下に置かれた男女にとっては殆ど例外無く その甘ったるいものを互いに確認し、そして見つめ合うであろう事が 想像するに難くない…2月14日。つまり、バレンタインデーである。 そしてもう一つ。ここに人類が存在しているなんてのは、 瓶詰めにされた時計の部品が振り乱される事によって偶然完成をみる事のような、 摩訶不思議的かつ天文学的な確立の数値で表される程の現象であるらしいのだが、 俺は、実は意外とそんな事は多発的に起こり得るんじゃなかろうかと感じている。 北高という限定された空間の中で振り乱されてきた俺達の中にもまた、 一体この世の誰が想像出来たのであろうかという物が組み上げられてしまったのだから。   早朝、北高へ臨む坂道を普段よりも軽快に感じな...
  • 涼宮ハルヒの交流 第二章
     屋上に出てきてからどれくらい経っただろう。  もうすでにかなり経った気がしないでもないが、こういうときは想像以上に時間が長く感じてしまうものだ。  それにしても一体何が起こっているんだ?  俺がもう一人いる!?どういうことだ?どこからか現れたのか?  一番ありえるのは未来から来たということだろう。となると朝比奈さんがらみか?  大きい朝比奈さんか?  とにかく少しばかりややこしい事態になっているようだな。    と、そこで屋上のドアが開かれた。 「古泉、……と俺か」         『涼宮ハルヒの交流』 ―第二章―          古泉ともう一人の『俺』が屋上に出てくる。 「おや、あまり驚いていないようですね」 「さっき声が聞こえたからな。そうだろうと思っていた。もちろん最初は慌てたが」  俺は『俺』の方を向き、古泉に尋ねる。 「で、そっちの『俺』は未来から来たのか?」 「な、それはお...
  • あたたかなもの
     別に俺は古泉がどこの誰と付き合ってようと知ったことじゃないし、それが例え自分の知ってる範囲の人間だったとしても文句をつけようとも思わないんだが、世の中には、時と場合とか、限度とかって物が有るんだってことを、今更ながらに感じていた。 「古泉くん、長さこのくらいでいいかしら?」 「ちょっと短いかも知れませんね」 「んじゃ、もうちょっと編まないとね」  今現在俺の目の前で繰り広げられている光景。  それはもうカップル同士のラブラブ光線バリバリ、周囲の事なんか知ったこっちゃないとでも言わんばかりのラブコメ的光景だった。  お前等ちょっとは場を弁えろ。  ここは部室だ。俺や長門もいるんだ。  ……なんてことを言えたら良いんだろうが、カップルの片割れたる団長様は部室の私物化を何とも思わないような、というよりそもそもこの部室自体が団長の私物化ゆえのものであるという超自己中心的な人物であり、その恋人た...
  • シフォンの幸福論(藤原・橘)
    「佐々木さん、遅いね」  シフォンを食べ終わった後の、白くて丸い小皿に視線を落としてあたしが呟くと、 「それは独り言なのか、それとも僕に何かを求めているのか分からないな。思考が口をついて出る癖があるのなら直した方がいい。意味がない上に若干迷惑だ。ふん」 「…………もう」  あたしは今、市内の喫茶店で甘いものを頂いてます。それも……未来の使者さんと二人っきりで。  どうしてこんな憂鬱な状況になったのか。  考えるまでもなく、佐々木さんとくーちゃんが遅刻しているから。  ちなみにくーちゃんは周防さんのことで、あの人は何においても素っ気なさすぎだから、せめてもの愛嬌としてあたしがそんなあだ名で呼んでみたりしてるだけです。あたしらしくもないと思うけど、この集団に決起を促すためにはまだまだ献身しなければなりません。 「それにしても……」 「なんだ?」 「あ、いえ、その……なんでもないです」 ……...
  • 規定事項の子守唄 エピローグ
    「いい、以上で、ほ、報告をおわりますぅ」  そういって、目のまえにいる小柄な中年女性に一礼をしました。  四十代後半ぐらいに見えるこの女性は、ただのおばさまではありません。時空管理局環太平洋地域統括兼第三支局長そのひとであらせられます。ものすごい肩書きがしめすとおり、それはもうとてもえらいひとです。  ちなみに、名前は……とくに重要ではなさそうなので、かりに局長さんとしておきましょうか。たぶんコードネームで、本名ではなさそうですし。  ついでにつけくわえると、わたしたちがいまいる部屋は、時空管理局環太平洋地域第三支局本館局長室付応接室という名前がついています。ながったらしいですね。 「おつかれさま、朝比奈みくる。でも、ずいぶんと、めんどうな約束をしちゃったものよね」  約束というのは、長門さんに子守歌をおしえたときに、情報統合思念体に秘密にしてもらったことです。いまごろになって――といっ...
  • 悩みの種2
    お前昼間からおかしいぞ?なんか体の調子でもおかしいのか? 俺はハルヒに尋ねた。だがこれからが問題になってしまったのだ。 「えっ、だっ、大丈夫よ!なんでもないわよ!そんな心配そうにしないでよ…」 『そんなこと言ったって私…いろいろ考え過ぎて胸が苦しくて何も喉が受け付けないぐらいなのに… 昼間だって、これからが不安で何も受け付けなかったのに…』 そんなこと言ったってだな。お前がなにか食べないなんておかしいじゃないか?あんなに食欲旺盛なお前が? 「なんでもないって言ってるでしょう!!」 『…またやっちゃった。なんで私ってこう素直になれないんだろう…出来ることなら~を伝えたい。だけど素直になれない…なんで?』 『相手がキョンだから?…違う。それは私の弱さ。今まで絶対に他人に見せなかった自分の弱さ。見せなかったからこそ、もう後戻りは出来ない。』 『でもキョンはいつも付いてきてくれた。...
  • ずっとあなたに……
     あぁ……ごめんね? わたし、どうしても帰りたくなくなっちゃったの。  今、わたしの目の前には帰宅途中の少年がいる。  あと5分程ついて行くと、裏道に入るはず。そこで……。  人通りの少ない道に入ってすぐ、わたしは包丁を構えて走り出した。……ごめんね?  人体に刃物が突き刺さって行く感覚、気持ち悪いよぉ……。 「う、うさぎのお姉ちゃん……?」  少年の何が起こったかわからないっていう顔が、わたしの罪悪感を引き立てた。  ごめんね、ごめんね……君には恨みはないの。ごめんね……。  少年の体から力が抜けるのを確認すると、包丁を体から抜いた。  ……あ、わたし泣いてる。どんな涙かな?  もう、お母さん達に逢えないから? この子を殺しちゃったから?  ……ううん、今頃考えても遅い。  少年の心停止を確認すると、わたしは包丁を隠し、家へと戻った。  定時連絡が出来なかったら……あの場所に。    ど...
  • 有希と湯たんぽ
     パジャマ姿になりさてそろそろ寝る時間かというところで、ハルヒが懐かしいとも呼べるような代物を取り出した。へえ、と呟く俺と、準備のためと言って台所に行ってしまった古泉の反応は良いとして、朝比奈さんと長門はただそれを見ていた。  ……別におかしなものじゃない、ただの湯たんぽなんだがな。 「何ですか、これ?」 「……何?」  朝比奈さんと長門の声は重なりこそしなかったが、同じことを疑問に思っているようだった。そうか、二人とも湯たんぽを知らないのか。 「湯たんぽよ湯たんぽ、二人とも知らないの?」  疑問形で詰め寄るハルヒ。  ちなみにその湯たんぽなるものはハルヒと古泉が持ち込んだものである。どうしてこの二人がこんな物を長門の家に持ち込もうとしたのかは俺にはさっぱりだが、こいつ等の持ってきたものの割には割合まともだな、くらいには思っている。  実用性のある代物だし、おかしなおまけが着いて来る可...
  • すき焼き別ルート
    (この作品は長編・涼宮ハルヒのすき焼きの設定を元に他の作者さんが書いた別作品です) それにしても缶ビール3口で酔いつぶれてしまうとは さすが朝比奈さんと言った所か 長門は顔色一つに変えずに飲みまくっているし、こいつは食事と言い胃袋はどうなってるんだ? ちょっと覗いてみたい気もするが、、、いや やっぱりやめておこう いくら人間になったとはいえ仮にも元宇宙人である。 知的好奇心は尊重すべきものとしてもさすがに元宇宙人という肩書きを持つ一乙女の体内なぞを 覗く方がどうかしている。 誰だってそう思うだろう? それにしたって古泉にしろハルヒにしろなんでSOS団は揃いも揃って酒豪ばかりなんだ? 俺の目の保養薬である朝比奈さんはすぅすぅと寝息を立てて安眠してしまっているし ハルヒは終始顔色を変えないで飲み続ける長門にあれやこれやの質問攻めをしているし 古泉に至っては二人を今や雑誌モデルとなっ...
  • ラジカルメッセージ 前編
    “元気にしているか?そっちの様子はどんなもんだ?ハルヒ。” “通常ならこんな手紙を書いている場合じゃないんだがな。” “リーダーという肩書きが異常なほどに当てはまっていたお前がいなくなってから” “にわかに落ち着かなくなってな。…なかなか慣れないな。”        この文章は一体何か?そう質問されたなら、これは手紙だと答える他ない。紛れもなく俺の筆跡であり、文中にハルヒと書かれているからにはこれがハルヒに向けて書かれた手紙なのだ、ということは分かるのだが…。しかし俺の脳味噌が非日常に晒され続けた結果不具合を起こしていないなら、この手紙を書いた覚えは全くもって記憶にない。それ以上に気になる点はどういう訳かこの4行の文章だけで、続きが何も書かれていないことにある。   「一体これは何なんだ?」  と聞いてみた場所はこの手紙を発見した俺の部屋であり、話の相手は毎度のごとく長門、古泉、朝比奈さん...
  • 3月14日の出来事
    この話は2月14日の出来事の続編です  「みくるちゃん、有希、行くわよ!」 「えっ。行くって何処へですか?涼宮さんはこの暗号解ったんですか?」 「いい、みくるちゃん。こんなのは行きながら考えるの。 立ち止まって考えるなんて時間の無駄なんだから!」 そう言うやいなや、涼宮さんは朝比奈さんを彼の自転車の後ろに乗せてから自分も乗り、僕の自転車に乗った長門さんを引き連れて 鶴屋家を出発してしまいました。 それを見送った後、僕の家に置いておいたプレゼント取りに行くために、 僕と彼もまた鶴屋家をあとにします   今日は3月14日。所謂ホワイトデー。そして本日のSOS団のイベントは、 ホワイトデーの贈り物を探すオリエンテーリングと言うわけです。 内容は、まず彼が涼宮さんたちに次の目的地のヒントが書かれた暗号文を 渡します。涼宮さん達はその暗号を解き次の目的地に行き、 そこに行った証拠として写メールを涼...
  • 彼がバイトを始めた理由 後編
    もくじ   「ちょっと!何よ今の音!」 ハルヒが叫ぶや否や何かが真横を通り過ぎた。 …風?にしては違和感が… 振り向くと店の入り口の扉が派手に割られており、店の外でぼけーっと突っ立ってる1人の少女がいた。 気がつけば他の客も何事かとこっちを見ている。 …うん、状況が理解できない。 ハルヒにバレないように古泉を手招きで引き寄せる。 (おい!一体何なんだこれは!) (…報復してくるって) (報復?) (長門さんがそう言ってドアをぶち破って行きました…) 反射的に長門が座っていた所をみる。 …いねぇ… 「…あれ?そういえば…喜緑さんは?」 「あぁ、えみりんならものっそい勢いで有希っこを追いかけていったよ」 「…ふぇぇ…ガラスの音が怖かったです…長門さんは誰を追いかけて行ったんですか?」 あいつも誰か追いかけて行ったんですか? 「黒い髪の子を追いかけて行きましたよ。知らない...
  • 長門有希の雨しずく
    長門有希の雨雫 夢を見ていた。 夢、そんなものみないはずなのに、見ていた。 なぜだろうか?なんでそんなことがありえるのだろうか? まず、今のが夢というものなのだろうか、みたことがないので彼女は、 理解することはできるはずがなかった。加えて、内容も理解することができなかった。 いや、理解したくもなかったのだ。あまりにも、突飛すぎていたし、 何よりも凄惨なものだった。 が、しかしこの夢はすぐに消えてしまった。   学校はいつものように、文芸部の部室、兼SOS団の部室に入り、 パイプ椅子にすわって本を読む。それを繰り返していく毎日。 その毎日にいつも彼からの話かけられることがあった。 自分の正体を知りながらも、やさしく声をかけてくる彼。 「今日は何の本をよんでいるんだ?」 「………SF」 「そうか。」 「読む?」 「いや、その量は読める気がしない。」 「……そう」 なぜだろう?もうすこしだけ話し...
  • 「ありえない」のニュアンス
    「やれやれだ」  それが、キョンの口癖だった。  それに律儀に突っ込みを入れるのが私の日課だった。 「ぼやきたくなる気持ちは分かるけど、ぼやいたところで事態に変化があるわけでもない。非生産的な行為だよ」 「分かっちゃいるけどな。ったく、あいつらの目は節穴か? 俺たちのどこが付き合ってるように見えるってんだよ」 「主観的な思い込みというものは、一度それにはまってしまうと、容易には抜け出しがたいものだ。物事を客観的に見るというのは、よほど鍛錬しないと、なかなか身につかないものなのだよ」 「おまえは、よく平然としてられるな」 「僕は何と言われようと気にしないことにしているからね。客観的な事実は不動だ。ならば、他人の主観的な認識なんて、どうでもいいことだ」 「ああ、そうかい。俺もそんなふうに考えられれば、少しは気が楽になれるんだけどな」 「ご希望とあらば、その秘訣を教えてさしあげないこともないの...
  • スノースマイル・バースデイ8
    ―――ひとひら春の日に舞い降りる、それは、雪のように。 奇蹟はありふれて此の世に降り立つ。 綺麗に晴れた水色の空が、世界に被さる様に続いている。吹き寄せる優しい風には、寒さを抜け切れない冷たさをも和らげる、柔和な春の光が溢れている。 見知らぬ僻地、見知らぬ定刻。 向き合う少女と少女が、出遭った。一人はまだ彼女自身の名を獲得する以前、一人は幽霊を自称していた為に、名を明かしはしなかったのだけれど。 「どこへでも行くことはできます。あなたの行きたい場所はどこですか?」 天使と見紛う、清純で愛らしい笑顔を、幽霊の少女は表情を作る機能のない少女に与えた。少女は生み出されて間もなくであり、人との直接的な接触は初めてのことだった。無機物の如く、彫像のように立ち尽くす彼女を諭すように幽霊の少女は告げる。何もかもを終えて遣り切った事に対する誇らしげな瞳が、長らく共闘し触れ合い、歩んで来た者に対し...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(前編)
    「つまり、こんな感じになる訳よね」 ハルヒがどこからともなく作り出したホワイトボード上に相関図を書き終えた。 その内容はこうなる。 機関は情報統合思念体の思惑によって、その目的を変更する。ハルヒが自覚しない限りは主流派は基本平穏なハルヒの人生を望む。 しかし、自覚した場合は情報統合思念体の意思に従い、人類滅亡を回避しつつも、ハルヒとその影響下の人間の抹殺に走る。 未来人はハルヒの保全に全力を尽くす。目的がハルヒの排除に変更になる可能性がある機関とは敵対関係――抹殺対象。 ただし、機関が超能力者を保持している場合は、閉鎖空間と神人の対処のため、手を出せなくなる。 これにより、機関と未来人は対立しつつも均衡状態になる。 あと、未来人がいると言うことは、情報統合思念体による排除行動は発生しない未来が存在していると言える。 そのためにはあらゆる【既定事項】を満たしていこうとし、その結果どんな犠牲で...
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