涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「明日に向かう方程式実践編」で検索した結果

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  • 普通の短編置場
    ...うこそ! 長門の湯 明日に向かう方程式実践編 森園生の苦労 鶴屋の湯 夜と吹雪 部室でアイツとの会話 キョン「年中絵にしたいんだ、ここを」 (日常 掌編) 綺麗な夕焼け 羽 キュウリ 放課後の魔法使い(長門) 15498のはじめの1(長門) メルトインザレター インピーダンスマッチング 誰も知らない二人のためのフィルム 格付け 空に太陽が赤いから 涼宮ハルヒの解散 年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せ ある暑い日の部室で 緊急脱出プログラム設置の真相 一樹の湯 テディベア みくるの湯 今夜はブギー・バック恋図mix 笹mix ハルヒの湯 お弁当 キョンの湯 想い出の卒業式 喪失 俺だけ一般人 エレベータ Luge 宇宙人じゃない長門 宇宙人じゃない長門2 宇宙人じゃない長門3(朝倉も宇宙人じゃない) 宇宙人じゃない(?)長門4 長門VSみくる 廃戦記念日 ラスト・ダンス 柑橘空にレモ...
  • I don't choose, but decide. chapter04
    火曜以来、俺とハルヒはお互いに連絡すら取れずにいた。別に疎遠になったわけじゃないぜ。 あんな事をした直後だ、向こうも何となくどう接すればいいのか分からないのだろう。少なくとも俺はそうだ。 ホントにどう接すりゃいいんだ?邪推かもしれんがこっちから連絡すると体だけの関係だと思われそうだ等と考えてしまう。 そんなわけで今日まで五日間、口も聞いてなければメールもしていない。どうしたものかね。 「どう思う、シャミセン」 尋ねてみても元化け猫は喉を鳴らすだけだった。 …まぁ考えていても仕方ない。一週間もたてばどちらからともなく会う事になるさ。そのくらいの信頼関係は築けたはずだ。 それよりせっかくの日曜だ、久しぶりに睡眠欲を存分に満たすとしよう…。その方がいい…ふぁあ… 妹も出かけているし、よく眠れそうだ…。 -もしこの時の俺に声をかけるならこうだね。 『お前はどうしようもないバカだ、惰眠を貪るの...
  • 第三章『なぜならあたしは、天下無敵宇宙最強のSOS団の団長様だからよ!』
    第三章『なぜならあたしは、天下無敵宇宙最強のSOS団の団長様だからよ!』     「いたたたたたた……って、嘘ぉ!?」  九階から投げ出されたはずなのに、あたしの体は骨折どころか傷一つ付いてなかった。 「どうなってるのよ……それにここはどこ?」  百歩譲って無傷だとしても、あたしは病院の敷地に落ちるはずだ。だけどここは病院ではない。 「どっかのマンションかしら?」  あたしは病院の敷地ではなく、どこか見覚えのあるマンションの一室のベッドの上で目を覚ました。  とにかくここを出よう。フローリングの床に、病院の廊下で落としたはずの鉄パイプとデイバッグあったが、それをを拾い上げて部屋を出た。    その部屋を出ると、奥歯と奥歯の間に挟まった銀紙みたいな既視感の謎が解けた。 「ここ、有希と朝倉が住んでいたマンションだ……」  確かに北高には近づいたが、不気味すぎる。あの病院からここまで何百メー...
  • ミヨキチの暴走~佐々木end
    「俺は佐々木を選ぶ」言ってしまった、もう戻れない。 「本当に…僕を…?」ああ、俺は佐々木が好きだ。佐々木は不安そうな顔のままだ。 俯いたままの二人、俺はなんて声をかけたらいいのだろう?言葉が見つからない。 「…死刑…だから」言ったのはハルヒ。その言葉に俺はきっと閉鎖空間に飛ばされるのだろうかと考えた。 「佐々木さんを…泣かすような事したら…許さ…ないんだからね!」ハルヒが泣きながら言った言葉に俺は驚いた。 俺はハルヒが自分を選ばなかったことに対していったのだと思っていた。 「お兄さん、私も涼宮さんと同じです」ミヨキチも泣いていた。 「ゴメンな二人とも。それと、ありがとう」俺はこれぐらいしか言えなかった。 「謝る必要なんてないわよ」「そうですよ、お兄さん」二人とも、本当にありがとうな。 「さぁて、キョンに佐々木さん!二人にはここでキスしてもらうわ」はぁ!?何でだよ?俺の疑問にハルヒとミヨキチ...
  • ある秋の日のこと
    SOS団史を紐解く中で、空白になっている期間がある。 それは俺たちが一年だった頃の9月と10月だ。 後になって知った小さなエピソードだが、どこにも記せそうにないのでこの場に書いておこうと思う。   9月のある日、あの終わらない夏休みをようやく終わらせ、俺は部室で朝比奈茶を優雅に味わっていた。 部室には全員が揃っていて、すなわち現在パソコンに注意の全てを傾けている団長の涼宮ハルヒ。 メイド服を着るためにこの世に生を受けたかのごとき妖精、朝比奈みくるさん。 一瞬見ただけでは等身大の置き物にしか見えない読書ドール、長門有希。 微笑みしか表情を知らないようなハンサム野郎、古泉一樹である。   9月になったとはいえ風は一向に冷たくならず、夏の熱気だけが絶賛継続中だった。 夏は嫌いじゃないが、こういつまでもだらだら続かれるとさすがにバテそうになる。 俺の周りの4人は全員が暑さを気にしていないような顔を...
  • 『lakeside love story』 0日目
    『lakeside love story』   《0日目》 7月。学校もあと1週間で終わるところだ。 加えて今年は何故か暑い日が続いている。 「キョン。暑いわ」 「今に始まったことじゃないだろ」 「どうにかしなさいよ」 そりゃ無茶だ。 むしろお前の力でこの暑さを吹っ飛ばしてくれと言いたい。 が、言うわけにもいかないので俺はスルーした。     授業も終わりハルヒと並んで部室に向かう。 クーラーもない部室にな。 「暑いし退屈ね……。今日は夏休みの予定についてミーティングしましょ!」 「暑いし退屈だとミーティングをするのか?」     俺は苦笑しながら言った。 「じゃあアンタは一人で校内探索ね。運動場を中心に……」 「俺が悪かった」 ハルヒが全て言い終わる前に謝った。 ハルヒは少し笑って言った。 「冗談よ。許したげるわ」     部室ではすでに全員が揃っていた。 汗一つかかずに本を読んでいる長...
  • 涼宮ハルヒの誤解 第二章
    第二章 断絶 週のあけた月曜日。あたしは不機嫌オーラをばらまきながら登校した。 半径5メートル以内に人がいないのがわかる。 教室に入り、誰も座っていない前の席を睨む。 二年生になっても変わらないこの位置関係に怒りを覚えたのは初めてだ。 あいつを見ていなければいけないなんて。   幸いなことに今日は席替えがある。 入学してからずっと続いていた偶然が途切れることを祈った。   遅刻ギリギリにあいつが教室に入ってくる。 席に鞄をおろして声をかけてくる。 「土曜日はすまなかった」 無視。 「今度からはちゃんと行くからさ」 無視。 「……?おーい」 無視。 ため息をつくとキョンは前を向き、岡部が入って来た。   授業中はイライラしっぱなしでろくに話も聞いていなかったけど 学校の授業なんて余裕よ、余裕。 こんなのもわからないなんて本当にキョンはバカよね。   待ちに待った席替え。 あたしは窓際一番後...
  • キョン100%(1)
    3学期も始まりそろそろ春も近くに感じ始めたある日のこと。 俺はまた新たな懸案事項を抱えていた。 この日は昼休みの何気ない谷口との会話から始まった。 「なぁキョン。おまえ深夜アニメとか最近観てるか?」 「いや、観てねえよ。夜は寝るのが一番だ。」 「俺は昨日観たんだがどうも最近のアニメは現実離れしすぎてる。俺が昨日観たやつなんて主人公の男が美女にモテモテって話でよぉ、しかも女が積極的ときたもんだ。」 「そうかい」 谷口のこんなどうでもいい話、この時谷口に詳しく聞いておけばこの日は平穏に過ごすことができたかもしれない。 谷口との何気ない会話を終えた俺は何故か無性に散歩がしたくなり校内を歩き始めた。 明日は土曜日だ。今日は夜更かしでもするか。などと連休のプランを考えながら歩いてると俺はいつの間にか部室の前に来ていた。 ふと長門のことを考えながら開けるとそこにはやはり椅子に腰かけ膝の上で分厚い...
  • lost my .....
    放課後になる。 いつもの通り私は文芸部部室へ向かう。 今日は監視対象である涼宮ハルヒに用事で来れないと言われた。 私はそれを残りの団員に伝えなければならない。 それまでは部屋に留まる必要がある。   「・・・・・・・」 ペラッ   ただページをめくる乾いた音だけが響く。 そろそろ来る頃合だろうか、と考えているうちに足音、そしてノックの音がした。 古泉・朝比奈が2人で談笑しながらこの部屋に到着した。   「こんにちは、長門さん。涼宮さんはまだですか?」 「今日は来ない。」 「おや、そうなんですか。実は僕も涼宮さんに渡す予定のモノを忘れてしまいましてね。 明日改めることにさせていただきますか。それでは。」  「えっと・・・私は・・・」 「帰っても構わない。私はこの事を伝える為にここにいる。」 「そ、そうですか・・・それじゃあまた明日会いましょうね。」   そう言いつつ、お茶を一杯だけ入れて私の...
  • fundamental love
    学生の本分とはなんぞや?勉強か?部活か? 俺にとっては宇宙人、未来人、超能力者と遊ぶことが学校生活の基本だった。……あの、雨の日が来るまではな。 あの日、ハルヒが振り返り《あっかんべ》をした時の様子が脳裏に焼き付いて離れない。 そう、俺はハルヒに恋をした。その時から俺の学生としての本分は恋愛に変わったのだ。 ……正直、初めてこんな気持ちに襲われた。恋は盲目などと言っている奴の気持ちだって今ならわかる。 しかしながら、俺は今のバカのような生活だって気に入っている。 ハルヒに『好き』と伝えたらその生活が崩れやしないか?……という葛藤も同時に覚えていた。 《友人としての楽しい生活》と、《好きな女に憧れる》という選択肢に板挟み……普通の学生っぽいじゃないか。 そんな俺の気持ちも知らずに、こいつはいつだってマイペースだった。   「明日の不思議探索は、午前午後同じ組み合わせで遠出よ!最低一つは不思議...
  • 愛しき、七夕の日に
    俺は今無心にキーボードを叩いている。 今週末にある会議の資料を作成するためだ。 31になった俺はまあそれなりの役職に着き、会社に対し奉仕活動を続けている。 大学を適当に過ごし、適当に卒業し、適当な就職活動で内定を手に入れた会社がここだ。 根気の無い俺がどうしてここまで、辛抱強く奉仕活動を続けられているのかというと 俺には妻と子供という守るべき存在が出来たからさ。 「愛しき、七夕の日に」 残業を早々に切り上げ、俺は帰路に着く。どれだけ疲れていても足取りは軽い。 家では愛する妻と目に入れても痛くない我が子らが待っているからさ。労働のよる疲弊なんて何のそのだ。 そして数年前に必死こいて購入した我が城、マンションに着いた。 オートロック式の自動ドアを鍵で開け、エレベーターに乗って家がある階のボタンを押す。 「ただいま」 帰ってきた時の挨拶はなるべく明るい声で言う事にしてる。何故かと言うと 「お...
  • 好感日記
    好感日記。Ⅰ   俺にとっての日常とは、妹による骨が軋むようなボディプレスをうけいろんな意味で 爽やかな目覚めを強いられ朝食も適当に、あの山頂ハイキングコースを登る。 そして学校で黒板に淡々と書かれていく理解もできないようの単語の羅列をこれまた淡々と ノートに写す。そうして足は勝手にSOS団の根城、元(?)文芸部室へと運び気付けば朝比奈さんの お茶をすすり、この世でボードゲームが最も弱いと思う古泉の相手をし、長門の本の閉じる音で 帰宅準備に走る。うむ。これが俺の今最も愛すべき日常だ。中学生の頃の俺なら考えられなかったがな。 しかし今日は少し違った。俺の日常が変わる原因はひとつしかない。 涼宮ハルヒのせいさ。 教室につくとハルヒはまだ来ていなかった。ほう、珍しい。俺があいつよりはやいとは。 イスに座り数分するとハルヒが教室の戸口に姿を現した。 お・・・これはだいぶイライラしているぞ。さてさて...
  • 失ったもの・得たもの 第一話「幸福からの転落」
    なにかおかしいと思ったのは次の日だった。 昼休み、いつも通り谷口、国木田と飯を食べようと鞄から弁当を取り出すと谷口からこんな事を言われた。   「悪いキョン、今日は一緒に食えねえ」 「ん?なんかあるのか?」   「国木田と二人だけで話したいことがあるんだ」   そう言うので国木田の方をみると、国木田も手を顔の前にあげてごめんのポーズをとっていた。   「まぁ…そういうことならしゃあないか」   「悪いな」   教室の中で一人食べるのも寂しいので、部室に行って食べることにしようと部室に向かう。 多分長門がいるだろうが、まぁ飯食うぐらいは許してくれるだろうさ。   そんなこんなで部室に向かうと、案の定長門がいた。   「悪いな長門、今日はここで食べさせてもらうぞ」   長門はなにも言わないので了解の意を得たと思い弁当を開こうとしたら、思わずびっくりするようなことを長門が言った。   「今は一人...
  • A Jewel Snow (ハルヒVer)前編
    高校生活が始まってからは時間が経つのが早くなった気がする。きっと今が楽しいからね。 あたしがキョンの言葉をヒントにしてSOS団を作って結構経つけど、 未だに宇宙人とか未来人とか超能力者は見つからない。まだまだ挑戦することは残ってるわ! そんな思いとは別に月日は流れて今はもう2年の12月。 今年は学校側の都合だか何だかで休みに入るのが早いらしい。 その分終わるのも早いので一部の生徒はがっかりしてたみたいね。あたしにはあまり関係ないけど。 休みの間もSOS団の活動はもちろん継続よ!絶対不思議を見つけるんだから! 「そう言うならハルヒ、土曜の不思議探索だけすればいいじゃないか」 何言ってるの!団員皆の団結は普段の活動無くしては得られないわ! 「はぁ…普段の活動にそんな効力があるとは知らなかったな…」 いいから!明日も朝10時に部室集合よ! 「へいへい…」 いつもの帰宅道、こんな会話をしてこの日は...
  • 長門有希の報告Extra.7
    Extra.7 古泉一樹の報告  人間の行動は、我々には理解できないことが多い。  基本的には『利害関係』を基に、利害が一致する場合に行動を共にするなどすることが原則であるように思われる。しかし、時に人間は利害関係によらない行動をする。その機構は複雑。  そのような理解できない行動の一つに、『機関』の行動がある。 『なぜ古泉一樹ら「機関」の人間は、何の見返りもなく閉鎖空間に向かうのか』  この疑問を解決するために、直接本人に事情聴取したので、インタビュー形式でその内容を報告する。    ――今日はあなたに聞きたい事があって、このような場を設けた。よろしく。  こちらこそ、よろしくお願いします。それで、何を聞きたいのですか?  ――なぜあなた達『機関』の人間は、何の見返りもなく閉鎖空間に向かうの。  なるほど、確かにそこは外部からは分かりにくいことですね。良いでしょう、お答えします。...
  • a unique solution 1
    『 a unique solution  ~一意の解~』    それは穏やかな放課後だった。  長門が定位置でハードカバーを読み耽り、古泉と俺は花札に興じ、メイド服に身を包んだ朝比奈さんがたまにお茶のお代わりを煎れてくれるという、SOS団にとっては極々フツーの日常風景である。  俺はこのひとときに常日頃から安らぎを感じていた。  なぜならこの後嵐がやってくるからだ。今の内に癒されておかなくては身が持たん。  いつもこの和やかな雰囲気を竜巻のごとくぶち壊してくれるSOS団長様なのだが、今日はやけに登場が遅い。一体何処で道草くっているのやら。 「遅いですね」  唐突に古泉が言った。  人の考えを読んだかのようなタイミングが毎度のことながら気に障る。 「またどこぞで良からぬことでも仕込んでいるんだろ」 「けれどこんなに遅いのも珍しいですよね?」  小首を傾げながら朝比奈さんが言う。  しか...
  • 『lakeside love story』 6日目
    『lakeside love story』   《6日目》     ~キョンの行動~     俺は帰ると死んだ様に眠り続け、起きたのは翌日の13時だった。 「ちょっと……寝過ぎたな。」 と呟き、俺は飯を食うために親の所へ向かう。 「あ、キョンくん!おはよ~!」 妹だ。 おい、妹よ。母さんはいるか?飯は? 「お母さんなら出かけたよ!ご飯ももう食べた!!」 ちょっと待て。 俺は夕食まで飯抜きか? 「お母さんがキョンくんが起きたらこれ渡せだってっ!これでご飯食べなさい、だってさっ!!」 さすが我が母。     俺は千円札を妹から受け取り、着替えることにした。     自転車で家を出て、まずは銀行に向かった。 理由は初デートなわけだし、全て俺が出すつもりでいたからだ。 おぉ、我ながら男らしいぜ。     銀行から多めに2万程引きだし、俺は銀行を後にした。 次は飯だ。 ここで考える。 「一人で飯食う...
  • 夢の中なら
        トンネルを抜けるとそこは雪国だった。 という有名な一説をご存知だろうか。これは川端康成が1937年に出版した「雪国」の冒頭部分である。 いや、今はそんなことを話している場合じゃなかった。 雪国やら川端康成やらはどうでもいいんだ。ひとまず俺が話さなきゃいけないのは今自分が置かれている身の上についてだ。 そう。 まぶたを開くとそこは閉鎖空間だった。 上半身をガバッと起こす。俺は地面にそのまま寝ていたらしく、身体の節々が痛い。 ・・・・・・待て待て。この状況はなんだ?どうして俺はまたこんなところにいるんだ。ホワイ、なぜ? 「もしかして昨日俺なんかやっちまったか?」 だが必死に頭をフル回転させて考えてみたが、思い当たる節何もは無かった。 学校に行って、つまらん授業を受けて、文芸部室に行って、古泉とボードゲームに興じる。 夜には飯だの風呂だの明日の英語で当てられそうなところの予習だのを...
  • はるかぜふくまえに・第一章
    ○第一章   「キョーンくん! おはよ!」 翌日通学路で早速長門と出くわした。なんだお前、朝から俺の調子を狂わそうというのか。 「えー何それ? 今日はたまたま寝坊しただけだよ」 「寝坊してこの時間か。そういえばいつも何時に登校してるんだ?」 俺がそういうと長門は顎に人差し指をあて呻吟し、 「んーと、始業一時間前かな?」 いくらなんでも早すぎんだろ。 「だって、ハルヒちゃんの観測しないといけないじゃない? それがわたしのお仕事だもの。 万一ハルヒちゃんが学校に早く来た時のために、わたしはいつもそうしてたの」 なるほどな。一年経って明かされる真実があったものである。道理で一度も長門と出くわさないわけだ。 ん? となると…… 「今日はいいのか? 観測するんだろ」 「だって寝坊しちゃったんだもん、しょうがないじゃない」 いいのかそれで! しょうがないで済むならハルヒの超変態パワーもまったく阻止する...
  • 長門有希の変化
    涼宮ハルヒは俺のことをどう思っているのだろうか? 古泉は俺がハルヒに選ばれたとか言っていたが、俺は宇宙人でも未来人でも超能力者でもないどこにでもいるただの男子高校生にすぎない。そんな俺が選ばれた?…なぜだ? どうしてハルヒが俺を選ぶというのだ? 「……………」 真っ白な天井を眺めていても答えは出て来ない。 「……寝るか」 俺は考えるのをやめて電気を消した。   夏の暑さもひと段落し、この忌々しい坂道もようやく汗をかかずに昇り切れるようになった頃、ハルヒのことで毎日のように頭を悩ませている俺に新たな頭痛の原因となる出 来事が起きた。 いつものように教室に入りいつものようにハルヒに話しかける。 あいかわらずハルヒは俺の後ろの席にいる。というか、なぜ何度席替えをしてもハルヒが俺の後ろの席にいるんだ? 「よう。窓の外に宇宙人でもいたか?」 「んなわけないでしょ、バカ!」 バカと言われるのももう慣...
  • 長門とアイス
    「今回は、わたしと、みくるちゃんと、古泉君ね。 キョン、分かってると思うけど、暑いからってサボっちゃダメよ? これは不思議探しなんだからね!」   時は、期末テストも終わり、あとは夏休みを待つだけとなった1学期の終わり。 俺たちは、例によって例のごとく、朝の喫茶店で不思議探しのメンバーを決めるくじを引いたところだ。 今回は、俺は長門とのペアだ。   喫茶店を出て、ハルヒたちとは別行動を取る。   「さて、長門…どこか、行きたい所とかはあるか?」   長門は、ゆっくりと視線を俺に向ける。 その首が、左右に僅かに振れる。否定を示すジェスチャー。   「とくにない」   ふむ、と俺は考えを巡らせる。 前に長門と組んだときは、図書館に行ったんだったな。 あの時は、本棚の前で本を広げ、時間になっても全く動こうとしなかった。 とくにない、とは言ったが、こいつはやっぱり図書館に行きたいんじゃないだろうか...
  • 一年前からの気持ち
    *分裂ネタバレあり*   妹「キョンく~ん電話~だ~よ♪」 また意味の分からん歌をそろそろ精神的に成長してほしいとお兄ちゃんはおもってるぞ キョン「誰からだ?」 妹「女の人♪」 子機を受けとる キョン「もしもし?」 佐々木「やあキョン、この前はどうも」 キョン「佐々木?どうしたこんな時間に」 佐々木「明日の日曜日暇かなと思ってね、どうだい?」 明日か…暇と言えば暇だ なぜならハルヒが月一のアレの日らしく探索は休みらしい、え?なんで知ってるかって? 古泉が言ってたんだからしかたがない それにハルヒにアレがこなくなってみろ ハルヒ「キョンできちゃった」 キョン「まて何もしてないだろ」 ハルヒ「想像妊娠よ!責任とりなさい、とらないと死刑だから//」 とか…言わないな などと三流いやこのさい十流のコントを頭の中で考えていると 佐々木「僕も一応女なんだデートのお誘いをしてるのに返事がないと不安に...
  • Different World's Inhabitants YUKI~カヨウビ(その一)~
      三日目[カヨウビ]   2人の長門が入れ替わって3日目。残された期間は今日を含めてあと3日だ。 まあ、あまり心配はしていない、いやしないようにしている。 じゃないと、今みたいにのんびり登校ルートを歩いちゃいねぇよ。   今日は昨日のように寝不足ではないおかげか昨日よりスイスイ上っていける。 俺も結構、体力ついたかな?   「よぉ、キョン。」   待て。俺はお前が誰だか、確認せずとも分かるぞ。 このアホ声は・・・谷口だろ?   「はん、何バカなことやってんだ。それに、声にアホもくそもあるかっつうの。」   いや、分からんぞ。声だけでも人のイメージはかなり決まってくるからな。   「何?つまり、俺は声だけでアホと言われてるってことか?」   いや、お前の場合は声だけでなく、顔、性格、評判、全てを総合的に配慮した結果・・・   「分かった。もういい。そのことについては触れないこと...
  • 恋愛相談 中編
    彼女のエラー解消のために僕と長門さんが交際をスタートさせた翌日のことです。 いつものように部室に集まり、皆がそれぞれの活動をしていました。 涼宮さんはPCに向かい、朝比奈さんはお茶をくみ、長門さんは読書。 そして僕は彼とボードゲームをしていました。もちろん、僕が劣勢です。 いたって平凡な風景。しかし突然、長門さんが口を開いたのです。   「私と古泉一樹は交際することになった。」   それを聞いた直後の彼らの反応は凄かったですね。 涼宮さんは丁度飲んでいたお茶をパソコンのディスプレイに噴きかけ、 朝比奈さんは持っていたお盆を盛大に床に落とし、 彼はイスごとひっくり返って頭を打ってしまいました。 ……長門さん、いくらなんでも唐突すぎますよ……   「そ、それは本当なの!?!古泉くん!!」   涼宮さんが身を乗り出して聞いてきました。   「ええ、昨日からお付合いをさせて頂いています。」 「それ...
  • 人生最悪の四日間 第五章 ~神様失格~
    今までは俺が騙され続ける話だったのに、最近になって戦争モノになりやがったこの話も元に戻り、再び俺が騙される羽目になる。 さて、今回の黒幕は誰だろうか。当たった方には盛大な拍手を送ろうと思う。   午後七時三十五分。校庭にて。 ヘリコプターが着陸できる場所なんてあまり無い。ましてや街中となると、なおさらだ。 学校の校庭というのはヘリを着陸させるためではなく、賞品が貰えるわけでもなくただ筋肉痛になるために行われる体育祭のためにあるのだが、 ヘリが着陸できないわけじゃない。 大量の砂埃を巻き上げながら、ヘリコプターは着陸した。 ヘリから降りて、久しぶりの地面の感触を足で確かめる。 ……人間はやっぱり陸に住む動物だな。俺は空は好きじゃない。 校舎は電気がついていない。真っ暗だ。まあ七時なので当然と言えば当然か。 「で、どうするんだ? 朝倉を倒さなきゃならないんだろう?」 「彼女をここに誘き出す。...
  • 涼宮ハルヒの記憶
    「あんた・・・誰?」   俺に向かってそう言ったのは涼宮ハルヒだ。 あんた?誰?ふざけてるのか?嘘をつくならもっとわかりやすい嘘をついてくれよ!   だがハルヒのこの言葉は嘘でも冗談でもなかった。 この状況を説明するには昨日の夕刻まで遡らなければならない。   その日も俺はいつものように部室で古泉とチェスで遊んでいた。 朝比奈さんはメイド服姿で部屋の掃除をし、長門はいつものように椅子に座って膝の上で分厚いハードカバーを広げている。 ハルヒは団長机のパソコンとにらめっこしている。 いつものSOS団の日常だった。 「チェックメイト。俺の勝ちだな古泉!」 俺はいつものように勝利する。 「また負けてしまいましたか。・・・相変わらずお強いですね。」 微笑みながらこっちをみる古泉。 俺が強い?言っておくが俺は特別強くなんかないぞ!おまえが弱すぎるんだよ古泉! まぁこの微笑野郎が本気でやっているかどうか...
  • >>DEAR. 1
    僕は、あなたが好きで好きで仕方がありませんでした。 でも、今のあなたは……   と、ここまで書いて携帯を閉じる。 ふうっと深い溜め息が出る。 脳裏に浮かんだのは僕では無く 彼 に向けられた笑顔で。 何ですか?彼にあって僕には無いもの。     『 DEAR.』   10分間のまどろみを捨てきれず妹にボディプレスで起こされ、遅刻ギリギリに教室に滑り込む。 今日もまた変わらない一日が始まるんだな。 あの黄色いカチューシャを見つけて疲労感が朝から募る。今日は何を言い出すのか。想像するだけで俺の背中は自然と丸まる。 この生活に満足しているんだろう、とか言ったら負けだ。ハルヒに振り回されるのも慣れたもんだが、それでも毎日となるとうんざりするってもんだ。 まあ、だからと言ってこの生活を手放すのも嫌なんだがな。   と、こんなことを思いながら席に着く。悲しいかな、体を90度横に傾けてハルヒの不機嫌顔...
  • 鶴屋少女の孤独 SIDE.D.「明日」
    俺がずっと傍にいましょう あなたが笑顔でいるために   俺が一緒に泣きましょう あなたの畏怖を和らげるために   俺が共に歩みましょう あなたの欠片を知るために   あなたのために、そしてなにより自分のために 共に今を歩き出しましょう   あなたと明日を迎えるために             - 鶴屋少女の孤独 -   ……… …… …   退院の日   再び全てが始まる日 そして全てを取り戻すために歩き出す日   明日から学校だ だから鶴屋さんと会える時間も少なくなる   「今日は、もう行かなきゃいけません」 昨日、わずかに感情を取り戻した鶴屋さんに伝える 鶴屋さんはじっと俺の瞳を見つめる 「また、明日来ますから」 会えなくなるわけじゃない、ただ会える時間が減るだけだ そうやって約束して、俺は部屋を出て行こうとする 後ろ髪をひかれる想い、というのはこういうことを言うのだろう...
  • ながとぅーみー 第五話「NHK(人間捕食協会)へようこそ!」
    何でこうなるんだ・・・? 「はん・・・ど・・・ぼぉ・・・るやろぅぅう・・・・・」 「岡部は最強クリーチャー扱いかよ!!」 「うわぁぁぁああ!!岡部の顔のタイラントうわぁぁぁあぁああ!!」 ハルヒ達の居る体育館に戻ろうとした俺達の目の前に現れたタイラント・・・もとい岡部。 そんな状態になってもハンドボールと呟くお前の信念は認めるがその爪では出来まい。 由良と成崎を守りつつ戦える俺達だけで必死に銃をぶっ放す。 長門でさえ少し苦悶の表情を浮かべているあたり、どうやら今回の岡部は相当ヤバい。 そして、ウザい。 「長門、古泉!倒すことを考えずに脚を狙って足止めだ!!」 「それしか無いようですね!」 俺達は一斉に脚へと集中砲火を浴びせた。 結果、岡部は呻き声を上げてその場にずっこけた。 そのついでに頭を近くの壁に思いっきりぶつけていた。 なんかすぐに立ち上がって追いかけてきそうな気がするんだが・・・。...
  • Different World's Inhabitants YUKI~スイヨウビ(その一)~
      四日目[スイヨウビ]   「・・・ョンく・・・キョンくん・・・キョンくん!お~き~て!」   「・・・・・・ぐふぁ・・・っつ、分かった!起きたから!もう、いい加減やめろ!」   以上、これが俺の毎日の目覚めの瞬間だ。 1日の最初の言葉が「ぐふぁ」とはね・・・・・・。 我ながら虚しくなってくる。 出来れば「おはよう」とか「いい朝ですね」とかいった、快い言葉で1日を始めたい。   妹というものは大変だぞ? こいつは全国の一般的な小学6年生と比べて、少し精神年齢が低いようだし。 まぁ、こんなこと言ったら全国の兄弟がいる子ども達から「そんなのましだぜ。うちの兄貴はよ・・・。」などといった、多数の苦情が寄せられることだろうから、あえて声を高らかに文句を挙げたりはしなかったが。   妹によって、たたき起こされた俺は、顔を洗ってはっきりと目覚めたころから、何やら違和感を感じていた。 魚の骨がの...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら プロローグ 夏の記憶
    プロローグ夏の記憶   部屋の隅に1つのお面がある。 このお面を見るとあの日のことを思い出す。 彼は笑顔でさよならを言った。 悲しみと不安を隠すために作った精一杯の笑顔で。 繰り返される夏休み。 8月31日24時00分00秒になった瞬間、8月17日に戻る。 そして、8月17~31日までの記憶はすべて消去された。 わたしを除いて。 9874回目の夏休み わたしは彼を助けることができなかった。 本当に助けることができなかったのだろうか。 彼が消えるのに見て見ぬふりをしていたのではないか。 もちろん彼は死んだわけではなく、今でも元気に生きている。 しかし……もし、あの日が地球最期の日だとしてもわたしは何もしなかったのではないか。 そう考えるとぞっとした。 わたしは部屋の隅にあったお面を手に取る。 夏祭り。多くの露天が並ぶその中に一軒のお面を売る店があった。 ...
  • 長門有希の報告Extra.5
    Extra.5 涼宮ハルヒの戦後  わたしは喜緑江美里から、涼宮ハルヒと朝比奈みくるが戦闘を開始したという連絡を受けると、『彼』と古泉一樹を先に帰した。 「今日の活動は無くなったと言われた。」 「そうか。ほな、先に帰るわ。また明日な。」 【そうか。じゃあ、先に帰るぞ。また明日な。】 「ほんなら、お先に帰らしてもらいますよって。」 【それじゃあ、お先に失礼いたします。】  そう言うと、二人は帰途につく。それからしばらくして、 『終わりましたよ。』  江美里から連絡が入った。 『部室の中は凄まじい有様ですね。二人もぼろぼろです。』 『余り大規模な情報改変は推奨できない。』 『分かってますよ。致命的な損傷や損壊だけ修復して、後はそのままにします。』  しばし間。 『二人を保健室に連れて行きます。あなたはどうしますか? 長門さん。』 『わたしも保健室に向かう。』  わたしは、保健室に向かった。扉...
  • 恋の編み物
    あたしは今、ベッドに腰掛けてセーターを編んでいる。 元々はアイツにクリスマスプレゼントとしてあげようと思っていたのだけれども、実際に編んでみたらこれがまた大変で、延びに延びて結局未だに編んでいるというわけ。 仕方ないじゃない。こんなに難しいなんて知らなかったんだから。 唐突だけど、あたしは恋ってセーターと同じなんじゃないかと思う。 セーターは毛糸の玉から毛糸の端っこを見つけて、それを伸ばして丁寧に編んで次第に形にしていく。 それと同じ。 モヤモヤした気持ちの端っこには「好き」があって、それが少しずつ少しずつ大きくなって次第に形になっていく。 そしてどっちも最後は相手にあったものになる。相手にしかあわないものになる。 セーターなら着る人にぴったりの大きさのものに。着る人ぴったりの色に。 恋なら・・・言うのも恥ずかしいけれど「愛」に。 ほら、やっぱり一緒じゃない。 仕上げだってそうよ。 時間を...
  • 敬愛のキス
    『敬愛のキス』    突然だけど、男女の違いって色々あるわね。心身ともに。  でもあたしは「女だから」という言葉があまり好きではない。  だってその後に続く言葉たちは、あたしの行動を著しく制限させようとするものばかりだから。  固定観念ほど煩わしいものはない。あたしはあたしなのに。  あたしは自分のやりたいことは必ずやり遂げるし、一般論に捕われることもない。今までもこれからも。  でも極稀れに、自ら限界を思い知るときもある。絶望にも近い憂鬱。なんであたしは「女」なんだろう。  心身ともに。      実は現在進行形で、そんな鬱々ど真ん中。  何故かって?  一つは、体。  月一の厄介事が朝から始まってしまったから。今回に限って重い。下腹部の自己主張が激しい。薬飲もうかしら。  もう一つは――  あたしは机に突っ伏していた頭を少し上げ、目の前の紺色のブレザーを睨んだ。  今は数学の授業中...
  • 遠距離恋愛 第三章 齟齬
    第三章 齟齬   春爛漫なはずのこの季節・3月にしては妙に肌寒い空気の中、俺は北高に至るこのハイキングコースを感慨を噛み締めながら登っていた。4月からは別の場所の、別の学校に通うことになる。そう考えると、俺はこの2年間の思い出を振り返りながら、日頃の運動不足を解消できるハイキングコースも悪くないかもしれない、そう思っていた。 ……なんてな。そんなことあるか。こんな朝っぱらから強制ハイキングなんてない方がいい。当たり前だ。 俺は、見たこともない転校先の学校の通学路にハイキングコースがないことを切望しつつ、教室に入った。 自分の席に近づくと、後ろの席に陣取っている天上天下唯我独尊娘が、そんな俺の憂いの気持ちなど気にも掛けず、100Wの笑顔で話しかけてきた。   「おはよ、キョン!ところで、春休みの団活のことなんだけど……」   嬉々としてSOS団春休みイベント実行計画について話し始めるハルヒ...
  • >>DEAR.0.5
    ハァと深い溜め息をつく。部室に向かう足取りが重いのは気のせいではないはずだ。 ずっしりとした鉛をつけた足を酷使して部活棟へ向かう僕。 頭の中では涼宮さんの晴々しい笑顔とキョン、と彼女に呼ばれる彼の顔が交互に浮かんでは消える。 ハァ。 僕はもう一つ大きく溜め息をついた。     「古泉、状況が大きく変わったわ」 夜中だというのに電話越しに伝わる森さんのテンションはいつになく高かった。 また酒に酔っているのだろうか。この前のように無理矢理家から引きずり出して夜通しカラオケに付き合わされるのだけは勘弁してほしいのですが。 「何言ってんのよ、ふざけている場合じゃないわ」 どうやら酒には酔っていないらしい。そういえば酔うと僕のこといっちゃんって恥ずかしい愛称で呼ぶんでしたっけ。この人は。 「では、なんでしょうか。また閉鎖空間が発生しましたか?」 そんな気はしなかったのだけど。 森さんは電話の向こう...
  • Drunk Angel
    無事年も明けて新学期が始まってくれたのは嬉しいことだが、この教室に暖房がない のは我慢できないな。暖房に予算を使わないでなにに使ってるんだ?まったく。 いつもならこの後は文芸部室に向かうところだが、今日はそうもいかない 「すまんな、今日は帰らなくちゃならん」 ハルヒは途端に得意のアヒル口になる 「なに?SOS団の活動以上に大切な用事でもあるの?あたしが納得する理由  じゃなきゃ明日一日タキシードで授業受けさせるわよ!!」 タキシードなんかもってねえよ、そんなことしたら進学できなくなっちまうだろ 「今日両親がいないんだよ、家に妹一人でいさせるのも心配だからな。」 「両親がいない?・・・ふーんそれじゃ仕方ないわね」 ん?なんだそのなにか期待したような顔は 「じゃあ夕飯はどうすんの?」 なんでそんなこときくんだ? 「コンビニで買って帰るさ」 なんでそんなにうれしそうなんだ?おれがコンビニ弁当を食...
  • A Jewel Snow (キョンVer)前編
    高校生活も早いものでもうすぐ2年が経とうとしていた。 ハルヒの無限地獄に付き合わされながらも悪くないと思うようになり、 いろんな活動をしている内に12月に入ってしまっていた。 なんでも今年は学校側の都合で休みが早まるそうだ。どうせ終わるのも早くなるのだし、 休みになったからと言ってハルヒが活動を休止するはずもないだろう。 その話をしたら冬でも元気いっぱいの団長様は案の定こう言いやがった。 「休みの間もSOS団の活動はもちろん継続よ!絶対不思議を見つけるんだから!」 そう言うならハルヒ、土曜の不思議探索だけすればいいじゃないか。 「何言ってるの!団員皆の団結は普段の活動無くしては得られないわ!」 はぁ…普段の活動にそんな効力があるとは知らなかったな… 「いいから!明日も朝10時に部室集合よ!」 へいへい… ささやかな日常と言える会話だった。 しかし、この「ささやかの日常」の脆さを、この一週間...
  • ~涼宮ハルヒがデスノートを拾ったら~
    「あら、なにかしらこれ。」 私が下校の途中、道端に一冊の黒塗りのノートが落ちていた。 「デス・・・ノート?」 ノートの表面にはそう書かれていた。 「日記帳に使ってたノートも無くなっちゃたし、これ新品みたい  だからこれ使おっと♪」 私はとりあえずノートをカバンの中に入れ帰宅した。   自宅でノートを開いてみると、1ページ目に英語が書かれていたわ。 でもやたら読みづらそうな字体だし、第一こんなもの読んだ所で 何がいいのか分からなかったから、読まなかった。   切れた前の日記帳の続きから書き込んでみた。 ○月×日 古臭い、つまらない毎日!おもしろい事って 泉みたいに湧いて出てこないの? 一つぐらいあったっていいじゃない!不思議のなる 樹ってないの?ま、そんなのあったらそれこそ不思議だけど。 ---次の日--- ハルヒ「やっほー。あら、今日は古泉君休み?」 キョン「聞いてないのかハルヒ・・・...
  • カンケリ
    「なあ、ハルヒ?」 ふと思い出したように男はパソコンに向かう女に話しかける。 「なによ?あたし忙しいのよ?」 ハルヒ、と呼ばれた女はマウスを動かす手を止め、男の目を見る。 「いやな、ふと思いついたんだけどさあ、」 冬の日の放課後の部室のこと。珍しく今はキョンとハルヒ、二人しかいない。 「…お前、『カンケリ』って知ってるよな?」 「はあ?突然なによ?知らないわけないじゃないそんなの!あたしをからかってるんなら後にしてよね!」 ハルヒはつっけんどんに答えつつも、幼年時代にした『カンケリ』なる遊びの記憶をたどっていた。 鬼の支配する限られた時間制限の中、見付かり難い場所、しかしゲームをリセットするための必要な距離にある場所を探し、息を潜める。 スタートのタイミング、鬼と自分との距離、そして目的地への距離。全て計算し、一点だけを見つめて、走る。 そして、勝ち取るのは青空に響くスチールの軽...
  • 涼宮ハルヒの本心-第三章-
    今までにも、谷口にはいろいろとおかしな事を言われていた。 「お前には涼宮がいるんだろ?」とかな。 しかし・・・・ハルヒが俺のことをなんてよく言ったものだ。 有り得ん。地球が逆回転を始めようが、天地が逆転したところで有り得ない話だ。 俺は単なる団員その一にすぎない・・・いや、「その他雑用係」のような扱いすら受けているのだ。 ハルヒが俺のことを好いてるんだとしたら、もう少し優しくしてくれてもいいじゃないか。 せっかくの休日だというのに野球大会に参加させられたり、孤島までひっぱりだされたり、 荷物持ちさせられたり奢らされたり、冬の雨の日に駅二つはなれた電気街までおつかいさせられたりしたんだ。 こんなことさせるか? 普通。いや、あいつに普通とか日常やらを求めること自体愚かだということは理解しているが。 「有り得ないと思うぞ、谷口」 という俺の反論を谷口は否定する。 「いやぁ、何も無いって方が...
  • 長門有希の看病
    「長門、湯加減はどうだ?」 「いい」 「そうか」 湯加減といえば風呂である。しかし風呂といえば長門なんてこたない。 別に今俺はやましいつもりで長門を風呂に入れているわけではない。 妹が長門といっしょに風呂に入りたいだなんていきなりわめき散らすのが悪い。 それでは恒例、つまるところの回想シーンへ………   何者かに閉じ込められて長門が倒れた事件や努力賞が似合う古泉の 推理ゲームやその他の道楽が終わり新年を新たに向かえ、今のところ大きな 懸案事項がひとつだけ残っているという状態で新学期は始まった。   ハルヒはというと、これまた何やら訳の分からん個人活動に専念しているらしい。 そろそろ生徒会のお役所御免になる事態が起きそうだ。起きなければいいのだが…   いつもの効果音で今日の活動も終了。至っていつも通りである。大変喜ばしい。 ただひとつ、帰り際の長門のセリフでこの時点から今日いつもと違う日と...
  • 恋文 前章
            前章 土曜日の昼下がり、親子でも兄弟でもない若い男女が二人きりで行動を共にすることは、世間一般の認識では「デート」という代物に該当する……なんてことが、脳裏を一瞬かすめたが、深く考えないようにして、俺と美代子──ミヨキチは電車に揺られつつ駅前の公園から移動していた。この子とどこかに行くなら映画館だな、との判断での移動だ。そもそも地元で二人一緒に並んで歩くのはリスクが高すぎる。いろんな意味で。そんなリスク回避として映画という選択はなかなかナイスな判断だ、自画自賛しておこう。 電車の中では、あまり言葉を交わさなかった。前にミヨキチが見たがっていた映画に行ったときと勝手が違うから、それは仕方がない。幾分緊張している彼女は流れる外の風景に目を向けており、俺はその横顔を漫然と眺めていた。 あまり凝視するのは失礼な気もするが、それでもつい、目が向いてしまう。確かにこの一年で...
  • wish upon a star 二章
    二章   非常によくわからん。よくわからんが一つだけ言える、俺は幸せ者だ。 まさかあの日の帰り道に朝比奈さんのほうからデートに誘われることになるなんて夢にも思わなかったさ。 そして今日はデートの日。俺と朝比奈さんが共犯で探索活動をさぼった日だ。 ハルヒに絞られるだろうな……いや、しょうがない。 ここは気分を変えて朝比奈さんとのデートを楽しむ事だけに全てを注ごう。 「す、すいませぇ~ん」 朝比奈さんが小走りでこっちに向かって来た。 暑いにもかかわらず、肌の露出が少ないのはやはり日焼けを気にしているのだろう。 ただ、間違いないのは何を着ても似合うということだ。 「ふぅ…ふぅ……ま、待ちました……かぁ?」 息を途絶えさせながら上目遣いで俺を見てくる。もう、3時間くらい待たされても許してしまうだろう。 「いえいえ、今きたばかりですよ」 こう言うのが礼儀だろう。 その礼儀が正しかったのか、朝比奈さん...
  • 涼宮ハルヒの夢幻 第一章
      第一章      3月も末に入る。 ついに1年も終わり、2年生へと向かうのだが、自覚も湧かない。 地獄のような坂で谷口の話を聞くが右の耳から左の耳へと通り抜ける。 授業も学習範囲を終え、自習に近い時間が多くなる。 ………憂鬱だ。非常に憂鬱だ。 そんなアンニュイな気分を勝手に打破するのは、我が団体の団長様だ。 今なら、ハルヒの厄介事に付き合っても良い。 すぐに「やれやれ」と言いながら、前言撤回するのはいつもの事なのだがな。   放課後 俺はドアをノックして中に入る。 はい、前言撤回だな。 いつもと変わらない部室。 だが、異常な空気だけが立ち込めていた。 原因はあいつとわかりきっていたが… 「あ、こんにちは。い、今お茶いれますね。」 おどおどしながら、朝比奈さんは俺のためにお茶をいれだした。 「やあ、どうも。」 苦笑混じりの古泉が話かけてきた。 「これは、何だ?」 「さぁ解りません。」  ...
  • 涼宮ハルヒの奇跡
    ぽかぽかした陽気が気持ち良く感じられる春のある日。目の前をひらひら飛んでいる蝶々をボンヤリ眺めながら、おれはいつもの駅前で一人、ハルヒを待っている。二人で映画館に行くためだ。 なぜこんなことになっているか…それを今から説明しよう。 1週間と1日前、いつものように長門が本を読みふけっている横で、朝比奈さんが入れてくださったありがたーいお茶を飲みながら古泉とオセロをやっている時だ。 ハルヒが目をアンドロメダ銀河みたいにキラキラ輝かせて文芸部室-今現在、SOS団の活動場所になっているわけだが-に飛び込んできやがった。 「みんな!揃ってるわね!明日は町内探索に行くわよ!」 そりゃまた急だなお前は… 「なんだか明日は何かが起こりそうな予感がするのよね!だから明日!朝九時に北口駅前に集合ね!遅れないように。最後に遅れて来たら罰金だから!」 ハルヒはそう言い放った。最後の一文はどうやらおれに向かって...
  • 有希見酒
    「部屋に来て欲しい」 別れ際長門が俺だけに聞こえるように小さく言ってきた。 ハルヒたちと別れ、一旦家に帰るふりをして、そそくさと長門の家に向かう。 「お、雪か」 帰るまでは持ちそうだったのだが、降り出してしまったようだ。 傘を持っていないので、足早に長門のマンションの軒下に飛び込んだ。 インターホンを押すとすぐに反応がある。 「入って」言うまでもない。寒いし。 「お~、寒い寒い」 雪が降り出してから急に冷え込んだようだ。 年中置きっぱなしのコタツが、これほどまでにありがたいと思わなかった。 長門は風の子元気の子なのか、寒さなんて気にしないで台所に向かう。 宇宙人製ヒューマノイドインターフェイスは寒さを感じないのか。羨ましい。 「そうではない。むしろ寒がり」 お盆にコップを載せて持ってきた長門は、お盆をコタツの上に置くとそそくさともぐりこむ。 持ってきたのはお茶ではない。透明な液体の入ったコ...
  • サムデイ・イン・ザ・レイン(While Kyon was sleeping)
    「たっだいまー!!」   部室の扉を開けると、中で読書をしてた有希がゆっくり顔をこっちに向ける。 相変わらずの無表情だけど、それが有希の、おかえりなさいの合図。 中をよく見たら、キョンもいるじゃないの。・・・って   「あれ?キョン?・・・寝てるの?」   北高女子生徒用のカーディガンを羽織り(あ、足元に電気ストーブ。早速自分で使ってるわね)、 長机の上に両腕を枕代わりにして、寝息を立ててる。 さっき有希を見た時違和感を感じたと思ったら、これだったのか。   「カーディガン貸してあげたの?キョンなんかに優しくしちゃだめよ、有希」   有希は目線を本に向けたまま、何も言わなかった。   目線をキョンに戻す。授業中寝てる時の後ろ姿そのまんまね。 それにしても孤島に行った時もそうだったけど、コイツけっこうすぐ寝るわよね、どこででも。 おまけに団長であるあたしが帰ってきたのに、寝たままなんていい度...
  • I am teacher
    1月のとある日、この日は朝から寒い日だった。 涼宮ハルヒが非合法で活動しているSOS団も何とか無事に年を越すことができた。 この日もいつもと同じように金曜日の1時限目は英語の授業行なわれるはずだったが……少しばかりおかしな事態になっていた。 ひとつは俺が座る、窓際後方2番目には俺ではなく国木田が座っているということ。 もうひとつは俺が学生服ではなく、濃いグレーのスーツに赤いネクタイの組み合わせで教壇に立っていることだ。 ホワイ? なぜ俺は教師になっているんだ。     英語の授業をしながら、今日の朝の記憶を辿ってみた。 まず朝起きて、顔を洗って鏡を覗いくと少し顔が老けていることに気づいた。 寝ぼけているのかと思いながら、部屋へ戻ってみると学生服の掛けてあるはずのハンガーにはスーツが掛かっており、学生服が見当たらなかった。 とりあえず、スーツに着替えるとスーツの胸ポケットに教員証が入っていた...
  • 長門と猫
    今日、俺は珍しく長門の住むマンションに来ている。理由は長門がここ2日間学校へ来ていないからだ それを気にした我らが団長様が 「キョン、行って来なさい!」 などとぬかしやがった 正直俺も心配だったんだが流石に家におしかけるなんてことはしようとも思わず 自分で行けと俺は言い返した。するとハルヒは 「私だって行きたいわよ。でもこれからちょっと用事があるの」 なんの用事だ。どうせ本当に小さい1マイクロにも満たない用事だろ。 「うるさいわね。ついでにみくるちゃんと古泉くんもバイトがあるんで無理だそうよ」 「すみませーん」 と微笑むエンジェル朝比奈さん。いえいえお忙しいでしょうどうぞお気になさらずに 「すみませんね。ではお言葉に甘えます」 といきなり顔を近づけてニヤケ面が言った。顔が近い。気持ち悪い。あとお前には言ってねえ! 「じゃあ そういうことだから今日の部活はここまで 解散!」 本当にわがま...
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