涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「機械知性体たちの即興曲 第三日目/夜」で検索した結果

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  • 機械知性体たちの即興曲 第三日目/夕
      機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第三日目/夕 キョン    「思ったより遅くなっちまったな……」 キョン    「ハルヒのやつも長門がいないもんで一日中不機嫌だったしな」 キョン    「……古泉のやつは古泉のやつで、なにか知ってるんだろうみたいなこと言ってくるし」 キョン    「あんまり隠しごとするのは好きじゃないんだが、仕方ない」 キョン    「とはいえ……朝比奈さんまで不安そうな目で見てくるとは……」 キョン    「……? ん?」 ??      「――――」 キョン    「……珍しいな。おまえか」 ??      「――なにか、変わったことが――?」 キョン    「別に、なんも変わったことなんかないぞ。急に出てきて、なにをいいたいんだ?」 周防      ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第三日目/夜
     機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第三日目/夜 キョン        「その体でけっこうな量食うんだな……財布がすっからかんだぞ」 にゃがと    「……幸福とはこういうこと。すばらしい……けぷ」 あちゃくら  「……コンビニのおでんっておいしいですよね……。汁が染みてて。空腹は最大の調味料ともいいますけど」 ちみどり    「衣食足りて礼節を知る……人間の言葉の奥深さというものを改めて知ることができました」 キョン        「いや、そこまで言われるようなことはしてないんですが。              ……ていうか、全員お腹がふくれて転がってるこの光景はいいのか。宇宙人として」 にゃがと    「(ゴロゴロ) いや。我々はあなたに感謝している。命の恩人というのはま...
  • 機械知性体たちの即興曲 第三日目/昼
      機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第三日目/昼 にゃがと    「…………」 あちゃくら  「…………」 ちみどり    「うぇーんうぇーん」 にゃがと    「ここまで彼女の精神面が脆いというのは意外といえる」 あちゃくら  「いやぁ。体の構造と一緒に、内面にも相当の変化が出てるんじゃないですか?」 にゃがと    「と、いうと」 あちゃくら  「ほら。わたしなんて言葉遣いまで変わってしまってるんですよ。もう違和感ないですけど」 にゃがと    「言われてみれば」 ちみどり    「うう……ぐすぐす」 にゃがと    「こうしていても仕方ない。ほかに食べられるものがないか、もう一度室内をくまなく探索することを提案する」 あちゃくら  「ですね……今、十二時ですか。キョンくん...
  • 機械知性体たちの即興曲 第一日目/夜
      機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第一日目/夜   朝倉    「さて……また長門さんの様子でも見に行こうかな。どうせ晩御飯食べてないだろうし、今晩もなにか作ってあげるか」               ピンポーン 朝倉    「長門さん? いないの?」                ピンポーン 朝倉    「……変ね。長門さんの個体識別反応は部屋の中にあるのに」 朝倉    「……これは中で何かが起こってると判断するべきか。緊急コード。端末支援システムを経由して、七〇八号室への強制アクセスを実施」       ガチャリ   朝倉    「長門さん!? いったいどうし――」 ??    「だぁだぁ」 朝倉    「……は?」 ??    「ぶーぶー」 朝倉    「……パソコンの前に...
  • 機械知性体たちの即興曲 第二日目/朝
      機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第二日目/朝   ?????  「ふぁああ……よく寝ました」 ????      「そう」 ?????  「……あれ、長門さん?」 ????      「おはよう」 ?????  「あれ……昨日は確か赤ん坊だったのに……成長してます?」 ????      「成長、ではない。修復が進みつつある状態」 ?????  「なるほど……確かに昨日に比べれば成長というか幼児体型にまでなっているみたいですけど……」 ????      「そう。あなたのおかげ」 ?????  「……へ?」   ?????  「なんじゃこりゃああ!」   あちゃくら  「こ、これは……いったいどういう……」 にゃがと    「あなたの情報リソースをいくらかわけてもらった。隣に寝...
  • 機械知性体たちの即興曲 メニュー
    □『機械知性体たちの即興曲』    即興曲(そっきょうきょく)は、自由な形式で書かれた性格的小品の一種。  アンプロンプチュ(Impromptu)とも言う。   ―ある情報端末が地球上の光学電子情報網から収集したデータ―      機械知性体シリーズの解説はこちら。  http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5979.html 【あらすじ】  ある日の夜。いつものように長門有希の面倒を見るべく訪れた朝倉涼子が七〇八号室に向かう。  そこで彼女が見たものとは、パソコンのリンクからウイルス感染し、乳児にまで退行した長門の姿だった。  放っておくわけにもいかず、同じ端末の喜緑江美理に支援要請を出し、なんとか現状を解決しようとするのだったが――。  まさか同様の悲劇(喜劇?)がふたりを襲うことになるとは、この時、知るよしもなかったのだった……。   □第...
  • 機械知性体たちの即興曲 第二日目/夜
      機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第二日目/夜   喜緑          「ただいま」 あちゃくら  「あ、おかえりなさーい」トテトテ 喜緑          「あら。長門さんは?」 あちゃくら  「することないって、ずっとごろごろ寝てます。今も」 喜緑          「……ニート端末」 あちゃくら  「すごく……駄目人間ぽいです」   にゃがと    「……よく寝た」 あちゃくら  「緊張感ないなー……」 喜緑          「……さて。気を取り直して、今後のことをお話しましょう」 あちゃくら  「はーい」 喜緑          「長門さんの話を信じるならば、時間さえ経過すれば元通りに復元されると。そうですね?」 にゃがと    「おそらく」 喜緑          ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第三日目/朝
      機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第三日目/朝    スズメの声(チュンチュン)   にゃがと    「…………」 あちゃくら  「…………」 にゃがと    「……予想はできていた。するべきだった。たぶん」 あちゃくら  「わたしもなんとなーくそんな気がしていたのですが」 にゃがと    「……この状態をどう説明すれば彼女の怒りを買わないで済むか、早急に検討を」 あちゃくら  「いや、急にそんなこと言われても。もはやどうにもならないんじゃ……」 にゃがと    「あなたはわたしのバックアップ。仮に我々に怒りの矛先が向いたとしても、あなたはわたしを守る義務がある。盾となって散るべき」 あちゃくら  「そんな! 元はといえば長門さんが感染さえしなければこんなことにはなってないじゃない...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/深夜
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第五日目/深夜 にゃがと    「……むにゃ」 キョン        「……違う。違うんだハルヒ……これは訳があってだな……朝比奈さんまでそんな……」 にゃがと    「……寝言?」 あちゃくら  「くー……くー……」 ちみどり    「すー……」 にゃがと    「……なぜ、全員で寝ている?(覚えていない)」 にゃがと    「それに、この配置は」 あちゃくら  「えへへー……キョンく~ん……」 にゃがと    「あちゃくらりょうこが、彼の右腕にしがみつき」 ちみどり    「すー……」 にゃがと    「ちみどりえみりが、彼の左腕に抱きつき」 キョン        「くかー……これは……浮気とかじゃなくてだな……違うんだ……話を聞け……」 にゃ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/夕
     機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第四日目/夕 文芸部室 キョン         「じゃあ、今日はこれで帰るぞ」 ハルヒ        「…………」 キョン         (……ハルヒの視線が痛い。やっぱりシーランド公国のせいなのか? 適当に思いついたのを言っただけなんだが……どんな国だったんだ) キョン         「じゃあ、また明日な」 ハルヒ        「ええ……(有希のご両親か……ご両親ねぇ)」 文芸部室前 みくる         「……あ、キョンくん。ちょっと」(後ろから駆け寄ってくる) キョン         「はい? な、なんですか?」 みくる         「うん。なんか今朝から、キョンくんの様子が少しおかしいから」 キョン         (……...
  • 機械知性体たちの即興曲 第六日目/朝
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第六日目/朝 あちゃくら  「くー……」 ちみどり    「すー……すー……」 カチャカチャ……ジューッ…… キョン        「んが……む?」 にゃがと    「……うにゃ?」 ジューッ……カチャカチャ キョン        「(寝ぼけてる)……いい匂いが……する……」 にゃがと    「(キョロキョロ)……朝比奈みくるがいない」 あちゃくら  「うーん……」(ゴロ) ちみどり    「……ふぁ。おはようございますぅ」(目をごしごし) キョン        「あ…………?(寝ぼけてる)」   みくる        「(トタトタ)――はーい。みなさん、おはようございま~す♪」 にゃがと    「(振り向いて)……おはよう」 あちゃくら...
  • 機械知性体たちの即興曲 第六日目/夕
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第六日目/夕 七〇八号室 ドタバタドタバタ みくる        「はーい。長門さん捕まえましたー!」 にゃがと    「……体格差によるハンデがきわめて大きい。公平ではない」 あちゃくら  「わたしたちの体で鬼ごっこはちょっと厳しいですかねー」 ちみどり    (……こんなことしてていいのかなぁ) みくる        「(キョロキョロ)あれ。キョンくんは?」 にゃがと    「さっき寝室に行ったきり」 あちゃくら  「また寝てるんでしょうか。最近寝すぎですよ」 ちみどり    (そういえば、お昼くらいから少し様子が変だったかも) ちみどり    (キョンくんもなにか抱え込んでいるのかしら) ちみどり    (……わたしたちみたいに) に...
  • 機械知性体たちの即興曲 第五日目/夜・後編
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   第五日目/夜・後編 七〇八号室 みくる        「ふんふ~ん♪」(ジューッ) あちゃくら  「はい、朝比奈さん! コショウです!」(パッパッ) みくる        「わあ。ありがとう」 あちゃくら  「へへん。これくらいなら、普段やってることなのです!」 みくる        「朝倉さん、お料理得意そうですもんねー(ニコニコ)」 キョン        「……楽しそうだな。台所」 ちみどり    「あちゃくらさん、もともとお料理好きですから」 キョン        「しかし……やはり朝比奈さんがいると、日々の生活の安定感が段違いだな……」 にゃがと    「…………(部屋のすみで考えこんでいる)」 キョン        「(やっぱり...
  • 機械知性体たちの即興曲 第五日目/深夜
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第五日目/深夜 七〇八号室・寝室 キョン        「……がー」 みくる        「すぅ……すぅ……」 あちゃくら  「むにゃ……」 ちみどり    「……くー」 にゃがと    「…………」(モゾモゾ)(キョンの顔のところまで這いずる) キョン        「がー……」 にゃがと    「(ヒソヒソ)……起きて」(ペチペチ) キョン        「……ん?」 にゃがと    「(ヒソヒソ)静かに」 キョン        「(ヒソヒソ)……なんだ?」 にゃがと    「(ヒソヒソ)話がある」     七〇八号室・居間 キョン        「……あれだけ寝たのに、まだ眠いとは」(にゃがとを頭の上に乗せながら居間へ) にゃ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/朝
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第四日目/朝 すずめ      「ちゅんちゅん……」 にゃがと    「……にゃ」(眼が覚めた) あちゃくら  「すうすう」 ちみどり    「うーん、うーん……眉毛が……眉毛が」 にゃがと    「(キョロキョロ)……おしっこ」(ムク) あちゃくら  「すうすう……むぐっ!?」 にゃがと    「……なんか踏んだ」(トテトテ) あちゃくら  「ぬおおお。な、なにが……」 にゃがと    「…………」(トテトテ) ちみどり    「うー……どうしたんです、そんな声だして。こんな朝早くに。ふあぁあ」 あちゃくら  「(うずくまりながら) な、長門さんにお腹踏まれました……」 にゃがと    「……トイレ」(トテトテ) ちみどり    「寝ぼけてる…...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/夜
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第四日目/夜 甲陽園駅前 みくる        「……はぁ……はぁ……ごめんなさい。お待たせしました」 キョン        「こちらこそすいません。急にこんなことお願いしてしまって」 みくる        「その、急いで適当に買い物してきたんですけど。これで間に合いますか?」 キョン        「充分ですよ。それと、説明はしましたけど、連中の姿を見て驚かないでくださいよ」 みくる        「……ええ。でも、ほんとのこというと、ちょっと……怖いというか」 キョン        (そういや、もともと長門のこと苦手っぽいのか) みくる        「それに、朝倉さんとか、喜緑さんとか、その……あまりお付き合いもないですし……」 キョン ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第五日目/夜・前編
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第五日目/夜・前編 マンション1F。エレベータホール ――ちーん にゃがと    「カサすげー」 にゃがと    「……たしかにあちゃくらりょうこが、そう評価するのも理解できる」 にゃがと    「こうまであっさり外に出られるとは」 にゃがと    「(キョロキョロ)」 にゃがと    「管理人もいない」 にゃがと    「……白い悪魔(訳注:例の白いネコ)もいない模様」 にゃがと    「……仲間を求めて、れっつご」(ボテ) にゃがと    「…………」(キョロキョロ) にゃがと    「転んだところは、誰にも見られていない。問題ない」(ムクリ……トテトテ)     本屋 みくる         「(料理本を立ち読み中)……うーん」...
  • 機械知性体たちの即興曲 第六日目/昼
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第六日目/昼 七〇八号室 みくる         「ふんふ~ん♪」(バタバタ) みくる         「シーツも、みんなのお洋服もきちんとお洗濯して」 みくる         「空気も入れ換えてー」 みくる         「それから掃除機かけて、と……」(ちらりと時計を見る) みくる         「……そうか。もうお昼ごはんの準備しないといけない時間になるんだ」 みくる         「こうしてみると、お母さんって結構忙しいのね」 みくる         「……お母さん」(ちょっと考えて) みくる         「……やだ。あれ? えへへ。あれ?」(テレテレ) みくる         「……でも……キョンくんがお父さん、だよね……そ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第五日目/夕
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第五日目/夕 文芸部室 ハルヒ        「…………」(カチカチ) みくる         「涼宮さん、お茶のおかわりです。どうぞ」 ハルヒ        「ありがと。そこ置いといてくれる?(カチカチ)」 みくる         「……ずっとインターネットで、なに見てるんですか?」 ハルヒ        「ヒマ潰しよ。ヒマ潰し。とくになにもすることないし(カチカチ)」 みくる         「はぁ」 古泉           「…………」(ペラ) みくる         「古泉くんも、はい。お茶のおかわりです」 古泉           「ああ、どうも。ありがとうございます」 みくる         「……古泉くんは古泉くんで、なにしてる...
  • 機械知性体たちの即興曲 第五日目/朝
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □五日目/朝 寝室。ベッドの上。 キョン        「(ベッドで横になったまま)……空が明るくなってきた」 キョン        「結局一晩徹夜しちまった……」 キョン        (あれからは何も起きなかったが……なんだったんだ。昨日の夜のあれは) キョン        (……周防九曜。もう間違いない。狙われてるんだ、こいつら) キョン        「(ちらりと胸の上を見る)」 にゃがと    「……すー……(ギュウ)」 キョン        「……一晩中、俺の胸の上で、服にしがみついたまま離れなかったな。こいつ」 キョン        「よっぽど怖かったんだな……」 ――にゃがと「おとうさあぁぁんっ! うわあああっ!」(ジタバタッ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第五日目/昼
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第五日目/昼 ハルヒ       「…………」 谷口          「なんかものすげぇ機嫌悪そうだな、涼宮のやつ」 国木田      「キョンが休みだからじゃない? 珍しいよね」 谷口          「よくは知らないが、あいつの面倒見れるのは人数限られてるんだから、休まれると困るぜ」 国木田      「……比較的そういうのができそうな人がもうひとりいるけど、その人も休みだよね」 谷口          「隣の長門も休みだとかいってたな」 国木田      「インフルエンザでもはやってるのかな。聞いたことないけど」 谷口          「……キョンのやつがなぁ」 ハルヒ       (まさか、あのアホキョンまで休みとはね) ハルヒ  ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/昼
     機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □弟四日目/昼 教室 キョン         「…………」 ハルヒ        「窓の外ぼーっと眺めて……どうしたのよ。今日ずっとそんな調子じゃない」 キョン         「……ああ」 ハルヒ        「……まさか、有希のことでも考えてたの?」 キョン         「あ? ああ。そうと言えんこともないな……」 ハルヒ        「え?」(ドキ) キョン         (どうしたもんか……) キョン         (あと何日っていったっけ。三日? 四日?) キョン         (それまで、誰にも知られず、俺ひとりだけで、ほんとうにあいつらの面倒をみてやれるのか?)  ハルヒ        「……キョン?」 キョン  ...
  • 機械知性体たちの狂騒曲 メニュー
      □『機械知性体たちの狂騒曲』    機械知性体シリーズの解説はこちら。  http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5979.html   【あらすじ】  情報統合思念体・急進派インターフェイスの朝倉涼子は、自身の暴走行為により、主流派端末である長門有希と対立。  激しい戦闘の末、有機情報結合を解除され(主原因、頭突き)、消滅した――かのように思われた。    しかし、朝倉涼子は用意周到に自身のバックアップを保存。  それにより端末本体を再生したのだが――。   そこに現れたのは、人形サイズに矮小化され、能力も制限された不完全な体だった。  こうして「あちゃくらりょうこ」は誕生し、主流派の長門有希に保護(厳密には捕獲)され、共に七〇八号室で暮らすことになるのであった。    そして始まる、のんきで、能天気で、ほのぼのとした、幸せな生活。  これまで...
  • 擬人化保守
    ...。ごめんなさい (機械知性体たちの即興曲 第三日目/朝より) *** (対局中) 古泉「…………」 キョン「…………」 「…………」 「おーい、まだか古泉」 「ちょっとまってください」 「……まあいいが」 歩「はやくはやくー」 (じらさないで下さい) 飛「どうせ負けるんだから、思いっきり行ったらどうだい」 (どうせとか言わないで下さい) (ここ、かな……)スッ 金「そこでいいの?」 「ぐっ……」ピタ 「ん? どうした」 「いえ、迷ってしまって」プルプル 「まだ手を離してないからセーフだな」 「え、ええ……」 (余計なことを言わないで頂けませんかね……) 玉「早くしろ」 (くっ……) 「古泉、別に投了でもいいんだぜ」 「いえ、まだまだ」 と「諦めたらー?」 (もう限界です……。マグネット将棋盤持ってきましょうか……) *** キョン「クリスマスも終わったことだし、そろそ...
  • 長門有希の三日間
    『長門有希の三日間』     一日目   世の中はゴールデンウィークだ、6連休だ、8連休だとか言って浮かれているようだが、俺たち高校生には関係ない。暦通りに学校に行って、暦通りに休みになるだけだ。大学生にでもなれば、休みと休みの間も教授が休講にしてくれるのかもしれないが、残念ながら北高にはそんな気の利く教師はいない。 一応愚痴ってみたが、今日からはやっと連休だ。ところがだ、朝から北口駅前の喫茶店で爪楊枝のくじ引きを引いているのはなぜだろう。 「ほら、さっさと引きなさい」 そう、不思議探索だ。明日からハルヒは家族と出かけるので、今日中に不思議を見つけ出さないといけないらしい。ということでSOS団の5人が集まっているというわけだ。 「印なしだな」 先に引いた朝比奈さんと古泉は印ありで、3番目の俺が印なしだった。ということは、残り2本は印ありとなしが1本ずつだから、俺は、ハルヒか長門のどちらかと...
  • はるかぜふくまえに・エピローグ
    ○エピローグ   それから十日ほど後の話になる。俺はいつものように部室の扉を開けた。 「遅いわよキョン! さっさと準備しなさい!」 例によってハルヒの声。はて、準備とは一体何だろうね。 「しらばっくれるつもり? 無駄よ無駄。さ、みんなも準備はいい? 早速行くわよ! 新入生勧誘!」 ……そう。今日は新学年始まって三日目。つまり新一年生が今日から平常授業ってわけだ。 俺たちSOS団は全員がめでたく進級し、朝比奈さんは最上級生、他の四人、ハルヒ俺古泉長門は二年生になったってわけだ。 いや、実にあっという間だったなこの一年間は。だからといって何もなかったわけではなく、むしろ俺が今まで生きてきたどの一年よりも濃い、それこそジュースで言えば果汁100%でもまだ効かないような濃密な時間を過ごしてきた。 今だから言える。すべて楽しかった。あぁ、すべてさ。毎日、365日だ。 「す、涼宮さぁ~ん、またこの格...
  • 涼宮ハルヒの団結 第十二章
    「……あなた、一体何をしているの?」  凶刃を停止させて、朝倉は自分を遮る俺の長門に話しかける。 「あのね、今のあなたには何の能力もないの。何をやろうともそれは無駄なことでしかないわ。邪魔だから、早くそこをどきなさい」  俺の長門はわずかずつ後退し、後方のハルヒを守らんとする姿勢を崩さない。しかし、それは何処かプログラムを遂行しているかのような動きだ。  ……正体不明の頭痛も治まり、俺は緊迫した空気のなかにある朝倉と長門の姿を目にいれながら、必死にこの状況を打開する方策を探っていた。……すると自分の記憶とポケットの中に小さな引っ掛かりを感じ、それにゆっくりと手をやってみる。  ――金属棒。いつかこれを使う日がくるのかもしれない、と過去に俺が無根拠にそう感じた代物がそこにはあった。その正体はTPDDの部品で………周防九曜を制御した髪飾りの原料だ。だが……。これはこのままだと意味がないはずだ...
  • 男の戦い・第二話
     ハルヒのようなタイプの人間が爆弾に喩えられるのはよくあることだ。  時限式、地雷式、投擲式……様々な種類の爆弾があるが、残念ながらハルヒはそのどれにも分類することが出来ない。  ……何故かって?  それは毎回毎回違う形で爆発するからだ。対応する側にしてみれば厄介なことこの上ない。  ……今回、起爆装置を発動させたのは俺だが……どうやら今度は時限式だったらしい。    SOS団の放課後の活動が休止になって三日目。例のグラビア事件の日から始まった突然の休暇は俺を戦々恐々とさせた。  何かが起こる。しかし、何かは分からない。  俺の不安をよそに至って普通に過ごすハルヒだが、その姿を見て「心配し過ぎか」、なんて楽観視するほど俺たちの付き合いは浅くない。何もせずに終わるヤツじゃないことは痛いほど理解している。  そんな、執行日の訪れを恐れる死刑囚のような気持ちで日常を過ごしていると、古泉がこんな...
  • 涼宮ハルヒのお願い!ランキング
    新川「涼宮ハルヒのお願い!ランキング!!」  多丸兄「今回のテーマはこちら!!」  森「本当に可愛い北校生がしりたーい!!」  多丸弟「そしてそれらの美少女たちを審査する美食家アカデミーはこちらぁっ!!」   キョン「どうも、キョンです。座右の銘はポニーテールは人類の宝です」  古泉「これはこれは……古泉です。今回はよろしくお願いしますよ、んっふ」  谷口「女の審査は任せろ!!!なんなら俺的北校美少女ランキングを公開してm」  国木田「国木田です。始めまして」  多丸弟「以上の四人の美食家アカデミーが、それぞれ10点ずつの持ち点、合計40点満点で審査してランキングを作成するぞ!!」  新川「機関のブレインたちが汗水垂らして作成した予想ランキングはこちらぁっ!!」  第一位 涼宮ハルヒ  第二位 朝比奈みくる  第三位 長門有希  第四位 鶴屋さん  第五位 喜...
  • キョソの旅
     プロローグ 「アナルの中で・b」  ―in Your Anal―   「なあこいずみ」  少年の声がしました。 「何ですか、キョソたん」  人型モトラドがそれに答えました。 「お前は本当に手が早いよな、いつもいつも」 「いやぁ、キョソたんにそう言われると光栄です」  男たちが横たわっていました。  どいつもこいつも例外なく掘られた後でした。 「それじゃ、行くか」 「かしこまりです!」  少年が言うと、モトラドは韋駄天の足で疾走しました。  追加の警官隊が現れた頃、そこにはアナルヴァージンを喪失した男たちしかいませんでした。  キョソの旅 ――The Anal World――    第一話 「穴の国」  ―Ah―!―  草のまばらな大地を、一台のこいずみくん(注・アナルゲイモトラド。イノセント。ガチホモ。全裸。危険物所持)が走っていました。 「こいずみ、ここはもう国の中なん...
  • SOS団のメタボ4
    「世界がピザになってしまったことに気づいたのは、涼宮さんと縁のあった私だけでした」  深夜の街路。俺と古泉の前に突如現れたキングスライム……もとい、朝比奈さん (大) はため息まじりにそう呟いた。 「私は涼宮さんの情報改竄に、耐性というか免疫というか、そういうものがあったんだと思います。ある瞬間を境に世界が、この時間軸から見て未来の世界がデブの惑星へと変容してしまったことに私は気づきました」  明日この世の終わりが訪れると悟ってしまったかのような口調で朝比奈さん (大) は肩を落とした。ひどく落胆した様子なのに、顔面の肉が厚すぎてどんな表情をしているかが目視確認できない。  俺と古泉は驚愕のあまり言葉を失ってわなないていた。最悪の場合、世界はピザになってしまうと予想していたが、よもやこれほどとは……。果たして目の前の未来人の女性と思われる肉の塊は、無事日常生活を送っていけているのだろうか...
  • 各ハルヒスレのテンプレ案
      これはVIPにあるアナルスレやプリンスレのテンプレ例である。 新しくスレを立てる人は参考にするといいかもね? 注意)AA省略   【アナルスレ】   ・SS投下の際は空気を読んでくださぁぃ。byみくる ・長編は完結できるように、途中放棄した日にはあなたのアナルはいただきますよ!by ふんもっふ ・長編投下はわかりやすいようにトリップや文頭にアンカーを付けなさい!by ハルヒ ・…キャラクターの口調、及びそれぞれの呼称についてはまとめサイトを参照すること。by ユキ ・自分で投下した長編はなるべくWikiで自分で編集したほうがいいと思うぞ。by キョン ・落ちを予想するのはやめ・・うをっ チャック開いてるぞ!by wawawa ・荒らしさんにはスルーなのね。by 阪中 ・とりあえず気楽に投下するっにょろよ。by めがっさ ・1レスには最大30行、全角で2048文字、1行全角120文字まで...
  • キョソの旅Ⅱ ――the Anal World――
     キョソの旅Ⅱ ――the Anal World――  あなたが抱く悲しみも、あなたが抱く喜びも、アナルは受け入れる――。  ―Anal knows everything.―  プロローグ 「言い伝えのある国・b」   ―Hope follows Anal・b―  東の門は、もう何十年も閉ざされたままだった。  ひさしぶりにそこを旅人が通るということで、さびついた錠前が国の男たちによって外された。 「なんでもモトラドに乗ってくるらしい」 「モトラド!? 僕、モトラドって始めて見るよ!」  父親に子どもがわくわくした様子で言った。この国は移動用の機械がほとんどなかった。 「わたしも七十年ぶりだ。楽しみだねえ」  祖母が両手を合わせ、神に祈りを捧げた。 「来たぞ! 旅人さまだ!」  村の誰かが叫び――、 「うっほうほっほいいおとこー、もっほもほっほいいおとこー♪」  一台のアナル...
  • インターフェースのとある未来
    「なーんもないわね」  朝倉涼子の発言に対して、喜緑江美里が答える。 「延々と続く大地があるではありませんか」  彼女たちの目の前には、赤茶けた大地が延々と広がっていた。 「人類的な表現を用いるならば、朝倉涼子の発言も妥当と思われる」  長門有希は、律儀に突っ込みを入れた。 「まったく、人間ってバカよね。くだらない理由で戦争して、この有り様じゃね」 「その点については、同感ですね」 「…………」    地球規模での大戦争。  対消滅反応兵器の応酬。  その結果として、地球上の有機生命体は全滅していた。  とはいっても、人類が絶滅したわけではない。彼らは、火星にも金星にも木星の衛星群にも、勢力を拡大していたからだ。  人類領域全体から見れば、これは地球という一つの惑星における内戦にすぎなかった。    三人は、会話をかわしながら、ただ歩いていた。  三人がここに派遣されたのは、この地球に満ち...
  • 無題 中編
      踏み出した足が踏むはずだった次の地面。それがなかった。 ガラッという音と共にあたしは崩れ落ちる。   「ハルヒっ…!?」   キョンに抱えられてあたしは分かった。崖から落ちてる、そんな実感が沸いた。 深い地面に打ち付けられた時、キョンはあたしの下敷きになってかばってくれた。それと同時に全部真っ暗になって、意識が遠のいた。       「…さん…みやさん…!」   誰の声…?言うならもうちょっとはっきり言いなさいよ…   「涼宮さん…!」 「…みくるちゃん?」 「よ、よかったぁ~」   泣きじゃくっているみくるちゃんが抱きついてくる。あたしは…ベッドで寝てたの?ここは何処?   「病院です…涼宮さん、意識がなかったんですよぅ…?」 「意識が…?それにこのお花…」   枯れてない、まだ新しい花。誰かが替えててくれたの?   「ああ、それは古泉くんが…」   噂をすれば影とはこの事で、見舞い...
  • サイレント・ホスピタル
    「そこにもう一つ、ソファーが欲しいわね」 それは、ハルヒのそんな一言から始まった惨事だった。 ハルヒのその一言のせいで、俺は古泉と二人でこのソファーを部室まで運ぶことになった。 学校に余ってるソファーがあったのは不幸中の幸いだ。ここに無ければハルヒは外まで探しに行かせるか、悪ければ新品を買わされることになったかも知れん。俺の自腹で。 しかし、こんなくそ重いソファーを持たされてよくそんな顔してられるな、古泉。仏の顔も三度までと言うが、こいつは何度何をやってもスマイル顔のままだろう。少々薄気味悪いが。 「遅い!何やってるの二人共!ちゃっちゃと運んじゃって!」 やっとの思いで部室棟の階段を半分上ると、ハルヒが上の階から怒鳴ってきた。やかましい。 相手は女というだけに「交代しろ」とも言い難い。忌々しい。 「はいはい・・・」 そう言うことしか出来ない自分を非常に情けなく思うね。 そして、事件が起...
  • 涼宮ハルヒの悲調
    涼宮ハルヒの悲調  ●第一部  何をしていたか思い出すのに、しばらく時間を要した。  やがて目を開けるのを忘れていたことに気づく。  カーテン越しの世界から、濁った光が溶け出している。  そういえばずっと雨だなあ、と口に出すと、ベッドで寝息を立てる朝比奈さんが何か呟いた。  ――何をしているんだろう。思い出したはずなのに、また忘れている。  SOS団が一週間前に解散した。理由は一つ。ハルヒが死んだ、それだけだ。  この事態を飲み込むのは、酒に弱い俺が飲み慣れない日本酒をゲロするよりも早かったが、それで爽快、というわけにはいかなかった。  うすぼんやりとした哀しみはここの所続く雨みたいに降りしきる。  積もることはない。薄い涙の膜が脳みそを綺麗にコーティングしてるみたいだ。  うすぼんやりのままだ。たぶんずっと、おそらくだが。    死んだ次の日、俺たちは――旧・SOS団員は――部室に...
  • 規定事項の子守唄 プロローグ
     みなさん、こんにちは。……もしかしたら、こんばんはでしょうか? それとも、おはようございますかな?  うーん、挨拶はなんでもよかったですね。失礼しました、朝比奈みくるです。今日はすこし、わたしのことをお話しようかと思います。  ええ、みなさんもご存知のとおり、わたしは鶴屋さんと同学年で、涼宮さんたちから見たらひとつ先輩になります。だから、SOS団のみんなとは、一年はやくお別れということになってしまいました。  もともと、見習い時間駐在員としてのわたしの仕事は北高卒業までで、以降はとりあえず自分の時代に帰還することが決まっていました。そのごどうなるかは未定で、努力次第で出世していくかもしれないし、あんまりかわらないかもしれない、現状はそんな感じです。  わたしが、涼宮さんの監視任務というものすごく重要な仕事の一端をまかされた理由は、いろいろあろうかと思います。『あろうかと思います』なん...
  • 涼宮ハルヒの戦場 その6
     俺がハルヒの元に戻って数時間。長門の反撃に驚いたのか、敵はめっきり攻撃してこない。 しかし、またいつ襲ってくるかわからないので、俺たちは結局前線基地で銃を構えてぴりぴりしなけりゃならん。 これがゲリラ戦って奴なんだろうな。  ここに戻ってきてからはすっかりハルヒに見張られるようになっちまった。 度重なる命令違反にさすがにぶち切れたらしく、さっきから便所に行くのにもついてこようとしやがる。 せっかく長門に礼を言おうと思っているのに、それも適わん。 「全く少しでも目を離そうとするとどっかに行こうとするんだから。まるで落ち着きのない子供ね」  またオフクロみたいな事をいいやがるハルヒ。  俺は嘆息しながら、仕方なくまた正面の住宅地帯を眺める。古泉のUH-1ミニガンですっかりぼろぼろになった民家を見ると、 ここが本当の戦場なんだろうと思ってしまう。  もうすぐ日が落ちる。辺り一面がオレンジ色に染...
  • 人生最悪の三日間 第三章 ~三年間の罠~
    午後五時。部室にて。 「そろそろ来ると思ってたぞ」 呆然としている俺の顔が実に面白い。 紛らわしいので、この時間帯の俺は……キョンと呼ぼう。 ……ついに自分で自分のことを「キョン」と呼んでしまった。悲しくなってきた。 キョンは真っ青な顔をして――ここは省略しよう。 物語は二日目へと進む。 二日目 午後四時七分。校舎裏にて。 で、死体はちゃんと処理されたのか? 「それを今から古泉に確認するんだよ」 キョンはポケットから携帯を取り出して、古泉の番号に掛けた。 そろそろ元の時間帯に帰れるはずだな。 ん? 元の時間帯? 元の時間帯って今から一時間後だろ? たった一時間、未来に行く必要があるのか? そんな労力使う必要が無い。たとえ未来の技術を用いたとしても、時間を移動するのはかなりのコストがかかるはずだ。 じゃあ、なんで帰る必要があるんだ? いや、そもそも帰る必要なんてあるのか? このまま帰ら...
  • 朝比奈みくるのクーデター その4
     ぼちぼち日が赤く変わりつつあるころ、俺たちは海上をボートで漂っていた。燃料を節約するため、 現在はエンジンを停止して敵が俺たちの前に現れるのを今かと待ちかまえていた。  俺たちへを屈服させるためなら、無関係な人間への無差別攻撃もいとわないあの腐れ野郎どもは、 今のところ俺たちを追ってきてはいなかった。今頃、さらに無差別攻撃を悪化させているんじゃないかと不安になるが、 「機関の別働隊の情報によれば、こちらが海上に出て以降無差別攻撃などは一切発生していないもようですな。 戦闘自体はほぼ終息したと考えるべきでしょう」  新川さんからの言葉に俺はほっと胸をなで下ろした。だが、安心もできない。陸からいなくなったと言うことは、 こっちに向かってきている可能性大という事になるんだからな。 「あと、武装集団の十数人が警察などに身柄を押さえられましたが、すべて自決したと言うことです。 そこまでする以上、我...
  • 涼宮ハルヒの団結 第四章
     ……と、いかん。回想にかまけているうちにすっかり日が暮れちまった。  ハルヒは雨が降ってるからという理由で朝比奈さんを連れてとっくに帰っている。俺と長門はポエム作成を仰せつかり部室に残っていて、古泉は……こいつもまだ居残りながら、前回の小説誌をなにやら思わしげな表情で読みふけっていた。時々長門に話しかけていたりしたので、長門の不思議小説の解読でもやっていたんだろう。あれの内容では古泉のような登場人物が意味深な発言をしているので、俺よりも更に気にかかるんだろうね。しかし、何故今頃になって。  それはともかくポエムの方なのだが、明日が金曜日であるにも関わらず長門も俺も未だにテキストエディタを活用することなく、パソコンにはまっさらな画面が広がっているのみだった。ホントにどうすりゃいいんだよ。これ。  しかし、今はそれも隅においておこう。朝からずっと言いつぐんでいたのだが、俺はまた朝比奈さん...
  • 遠距離恋愛 第十六章 パーティ
    第十六章 パーティ   三日間に渡って実施された二次試験が終わり、これでこの一年間続いてきた受験戦争も終わった。後は結果を待つばかりだ。試験の感想?出来れば聞かないで欲しい。一応、回答欄は全部埋めたが、それが正しいかと言われると、正直なところ全く自信がない。それに、試験直前のドタバタに全然整理が付かないまま本番に望んだため、いつもよりかなり集中力が落ちてしまったというのはもはや言い訳にしか過ぎないので、やめておく。   最後の科目が終わり試験会場を出て大学正門に向かっていた俺は、朝から切っていた携帯の電源を入れた。   着信メール:一通 from:涼宮ハルヒ 件名:SOS団緊急招集 内容:本日17時からアタシの泊まっているホテルで打ち上げパーティをするから、必ず来なさい。場所は国木田が知っているわ。重大発表もあるから、欠席は不許可。絶対だからね。   ……なんだこりゃ。打ち上げパーティ...
  • 涼宮ハルヒの団結 第五章
     部室に戻った俺は、部室内を見渡して少し驚くこととなった。 「……長門は?」  部屋にいたのは、定位置に座って機関誌を読んでいる古泉だけだった。古泉は俺を視認すると、 「長門さんなら帰りましたよ。急に表情が固くなったような感じで、先に帰るからあなたによろしく、と僕に言い残してね」  両手を広げながらそう答え、席を立って機関紙を長門の本棚へと収納するために歩き出した。  俺は古泉を目で追いながら、 「……珍しいな」  あいつがそんな行動をとるなんて思わなかった。まさか、俺と朝比奈さん(大)の会話が聞かれていたのだろうか。 「もしかしたら、俺のさっきの会話がショックだったのかも知れないな」  俺が複雑な表情を浮かべてそう呟くと、 「その会話とは多分……長門さんが起こした事件についてでは、と僕は推察するのですが」 「……何故お前が知ってる」  古泉はフッと微笑の息を漏らすと、 「いえ、勘ですよ。...
  • 涼宮ハルヒの団結 第二章
         そんな感慨を抱きつつ、放課後、文芸部室。  今週の頭に生徒会から突如として課せられた、というかハルヒが課したポエム創作に紛糾していたSOS団員であったが、本日その内の二人の悲鳴は安堵の溜息となって開放された。   一人はもちろんであろう古泉だ。  そして残す一人は長門……ではなく、朝比奈さんである。  それぞれの詩を端的に紹介すると、古泉のはこいつが超能力者になる以前、自分の胸に秘めていた世界に対する本音を夢見がちな視点から書き綴ったもので、つまり少年の頃に密かに抱いていた願望をポエムにしたものだった。  朝比奈さんのはテーマが未来予想なものであるにも関わらずほとんど創世記のような内容で、後半に少しだけ未来の世界像が抽象的に書かれているという感じであった。俺の読解によるところでは、本来人間は諸々の管理や調整を行うために生まれており、未来では自然と人間の調和が実現するといった隠...
  • ナガト
    ナガト ~彼方から来た天才~   季節は秋。と言うのは名ばかりの、九月上旬。   未だに聞こえてくる蝉の鳴き声が、俺たちが必死に忘れようとしている残暑を、嫌でも思い出させる忌々しいスパイスとなっている。   永遠に続いて欲しかった夏休みも遂に終わってしまい、健全な高校生ならば誰しも、 また今年もこの忌々しいまでの暑さが忌々しいまでの寒さに変わるまでの、 とても今の状態からでは想像も出来ない長い長い道のりを、一日一歩ずつ、しかも勉学と言う名の向かい風を受けながら、歩いていかなければならないということに絶望を感じずにはいられないはずのこの時期に、俺たちは、学校に嬉々として登校していた。   Why?なぜかって?   OK,そう急ぐなって。まずは俺の薀蓄に耳を少しばかり傾けてくれ。   死亡遊戯と言うものを、皆さんはご存知だろうか? 昔々、どのくらい昔かって言うと、中国がまだ何十もの国...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ一章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 一 章 やれやれだぜ。俺は朝比奈さんを待ちながら呟いた。このセリフ、何回言ったことだろう。 ハルヒがSOS団を立ち上げてからというもの、このセリフを吐かなかったことはない。 俺はきっと死ぬまでこの言葉を言いつづけるに違いない。 さて、今年も残すところあと数日だが、年が明ける前に俺は朝比奈さんに折り入っての頼みごとをしなければならなかった。 俺は十日前の十二月十八日に戻らなければならないことになっている。 戻ってなにをするのかと言えば、特別なことをするわけじゃない。 ただ自宅から学校に通って、一度やった期末試験を受けなおさなければならないだけだ。 試験はどうでもいいんだが、考えようによっちゃこれ、百点満点を取るチャンスかもしれないな。 ハルヒに国立を受けろと言われたので、ここで成績アップしといても天罰はくだらないだろう。 本当は俺...
  • 恋愛禁止令
     ズウゥゥゥゥゥン…!  両足を失った神人が大地に横たわる。もがきながら倒れたその巨体は、ビルを押し潰した質量が嘘のように、サラサラと粉雪が散るが如く霧散していく。 「……ふぅ…これで終わりですね」  主を失った空間は終わりを迎える。陰鬱とした灰色の天井にヒビが入り、辺りを照らす光が淡い燐光から本来あるべき太陽へと切り替わっていく。  空間の終わりを満たすものは、二つの光が混じり合う幻想的な輝き。  その一連の現象が終わると、全てが夕焼けに染まった元の現実世界へと戻っていった。  ……神人の相手をすることはいつまでたっても好きになれないけれど、この瞬間だけはいつ見ても美しいと思った。  まるで世界が生まれ変わったような、この瞬間だけは……。 「…………」  戦いの熱を冷ますように幻想的な光景の余韻に浸っていると、無粋な誰かの声によって現実に引き戻された。 「古泉ぃ~」  ……っと。  恍惚...
  • 涼宮ハルヒの抹消 第八章
     部室まで戻ったところで橘京子に、ここに超空間が発生していますと説明された。俺がそうかと適当に答えると橘京子は意外そうな顔をしたが、やがて黙ってドアノブに手をかけた。  感触を確かめるように少し回してから、後ろの俺を振り返る。 「では、少しの間目をつむっていて下さい。超空間に入ります」  俺が指示されたとおり目を閉じると、橘京子が俺の手を握った。ほのかな体温が伝わってくる。  その手に引かれて俺は一歩を踏み出した。痛くもかゆくもない。普通にドアを開ける効果音がして、そのまま部室に入っただけに思えたが――。 「これはこれは」  古泉の声で俺は目を開けた。握っていたはずの橘京子の手がいつの間にかなくなっていた。  俺が視線を自分の手から上昇させていくと、そこはただの部室でなかった。ああ、とか何とか声を洩らしたね。見たことのある光景だったからだ。  部屋の中のすべてが、クリーム...
  • 涼宮ハルヒの団結 第十章
    「ねえ、ちょっと」    くいっと俺の服が引かれ、 「なによ、あれ。何であんたがあそこに居るの? ここは何処なのよ?」  中学ハルヒは現状況の雰囲気だけは察知しているのか、息を潜めて俺に尋ねてきた。 「ここは……その、なんだ。北校の校門前で、あれは過去の俺だよ」 「過去のあんたは何してんの? あそこで、この長門って人に話しかけてるみたいだけど」  ん……それについては話してる暇が無さそうだな。と考えた俺は、 「とにかく……そろそろ事態は動き出すから、もう少し見守っててくれ」 「でもさ、あたしは何をやればいいの? 見てるだけ?」  ……どうだろう。朝比奈さんは何か知っているだろうか。 「あたしも、その、詳しくは聞いていません。知っているとすれば……」  と言いながら、自分の未来である女性の後姿に不安そうな視線を向けた。 「それと……」朝比奈さんは視線を落として、「……すみません。キョンくんに...
  • @wiki全体から「機械知性体たちの即興曲 第三日目/夜」で調べる

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