涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「第五章「忘れないで欲しい」」で検索した結果

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  • 第五章「忘れないで欲しい」
    もくじ及び注意事項 ―……… 「…あなたは誰?」 ―……… 「…私の中で泣くあなたは誰?」 ―…名前の無いピエロです… 「…何故私の中にいるの?」 ―…その答えはあなたが知っているはずです…   ピピピピピ…… ガチャ! …疲れた…一昨日の比じゃありませんよ… 時計を止めたままの姿勢で固まってしまう。 9時までに長門さんの家に行かないと… まぁ6時に目覚ましをかけたからまだ時間的余裕は… 現在時刻8 13 …なんでぇぇぇぇ!? 時間間違えた!? というか何でこんな微妙な時間!? 完全に寝起きです…しかし急げばまだ間に合うはず!! 朝食…食べる暇がない! もういいです! 急いで身支度を整え財布を握って長門さんの家へ走りました。     はぁ…はぁ…間に合った… 正直奇跡としか言いようが… ピンポーン 疲労...
  • 規定事項の流れ星
    もくじ 「えっと、このお話にはあるアーティストさんの歌詞の表現を借りたものが一章ごとにひとつ入っているっさ」 「うーん…気にならない程度に入れたつもりですが、嫌な人はスルーして下さい」 「まぁ何のアーティストさんかは物語の最後に記載するかもしれないにょろ。それと、この話はハルにゃんとキョン君の話じゃないのだよ」 「詳しくは禁則事項とういうかネタバレになってしまうので……」 「まぁ原作ファンの方は注意して欲しいっさ!ところでみくる!私の出番は!?」 「…禁則事項です☆」 「にょろーん…」 プロローグ 「始まりのお話」 第一章 「気付かない気付けない」 第二章 「本当はりんご飴」 第三章 「喜劇役者でいよう」 第四章 「気まぐれな切り札」 第五章 「忘れないで欲しい」 最終章 「約束」 エピローグ 「お話の始まり」 番外章 「誰も知らない2日間」
  • 第五章 長門を消去せよ!
    長門ふたり   第五章 長門を消去せよ!   「エージェント番号○×□□、朝比奈ミクル、定期レポートを提出し状況を報告しなさい」 「はい」 みくるは久しぶりに自分の時空に戻っていた。時間管理局でのレポートはいつも緊張する。 「今回提出したレポート番号○○にある通り、涼宮ハルヒには変調は見られません。 過去一ヶ月間に新たな時空の歪みを生成した痕跡もありません」 「よろしい、朝比奈みくる。ご苦労だった」 ほっと溜息をつくみくる。思えば、ここに出頭して「過去」でエージェントとなる 命令を初めて受けてから、既に1年以上の時間が経過していた。 最初は嫌だった。一人だけで、知る人もない世界に行き、自分の正体を明かすことも 許されない。心の内を打ち解けられる友人も、甘えられる恋人も作ることは許されない。孤独と 欺瞞に満ちた日々。ここに来る度に「任務解除」を申し渡されることを心密かに願ったものだ。 今も心...
  • 遠距離恋愛 第五章 告白
    第五章 告白   ハルヒを抱き上げ、団長席に座らせ直したところで部室のドアが静かに開いた。 朝比奈さんが入り口で手招きしている。長門も居るようだ。 俺はハルヒを起こさないよう、静かに部室を出た。 廊下にはいつもの喧噪が戻っており、ここはもはや異常空間ではない事を感じさせる。   「キョンくん、お疲れ様でした」 「……現在より2分12秒前、すべての閉鎖空間の消滅を確認。またそれと前後して、この部室に展開されていた対情報シールドの消滅を確認」 そうか。とりあえず世界崩壊は避けられたようだな。 「……そう」 俺は盛大なため息をはき出した。   「ふふっ、キョンくん?」 朝比奈さんがきらきらした目で聞いてきた。 「は、なんでしょう?」 「どうやって涼宮さんの機嫌を直したんですか?」 どうしよう?正直に伝えた方が良いんだろうが…… 「実は……それなんですが……」   俺は先ほどまでの経緯をかいつまん...
  • 簡単でおいしい!おかずレシピ「キョンの夕食」 2食目
    文字サイズ小だとうまく表示されるはずです     (……また、鍵が開いている)   「おかえりなさい、遅かったのね? コンビニご飯ばかりじゃ栄養も偏るし、一緒に夕食でも食べに行かない?」   フルフル(ノーサンキュー。朝倉涼子、これで42回目の不法侵入。彼女に常識について学んでもらう事は困難)   「あれ、そういえば何も持ってない……もしかして、ご飯済ませてきちゃったの?」   「そう」   (玄関が狭いんだから入り口に立たないで欲しい)   「……なんだろう、凄くいい匂い。ねえ、何を食べてきたの?」   「聞くのを忘れた」   「聞くって何を?」   「(……彼女は、私生活における常識は皆無。でも学校では優等生。利用価値はある)貴女に頼みたい事がある」   「え、本当? 何でも頼んで!」   (歩きにくいからくっつかないでほしい)朝倉を引きずりつつ辿り着いた台所には、調理器具の一つも見...
  • 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐9 β‐9
    第五章 α‐9  火曜日。  いつもの坂を登りながら登校する。昨日は頭を悩ませることが色々あったな。長門も古泉も気になっている新一年生の少女。そして長門が言うには、身に覚えのない電話を長門にかけていたらしい。さらに俺は新一年生とともにSOS団の入団試験を受けなきゃいけないらしい。そんなこともあって忘れるところだった。何で1時限目から数学の小テストがあるんだ。人間が一番頭の活性してない時間に小テストをやらせる先生がいるのか。もっとも俺は授業中寝てばかりでいつ頭を活性させてるのか分からんが。  忘れずにいたのはきしくもハルヒのおかげであろう。何の気まぐれか知らないが、昨日ハルヒはテスト範囲を教えてくれたのだからな。寝る前に少し予習しておいてよかった。  1時限目が終わると、俺の元に谷口がやってきた。  「よう、キョン。どうだった?」  何でこいつは自...
  • Am I father ? 第五章中半
    電車を乗り継ぐ事約一時間半。俺たちは今、入園ゲートの前にいる。 涼子はもちろんのこと、長門も楽しみなようだ。その証拠にさっきからちらちらとゲートの方ばかり見ている。そういう俺も久々の遊園地で結構楽しみにしている。 自転車に乗ったおかげで何とか予定の電車に乗ることができたので、まずはなかなかの好スタートと言えるだろう。 「ねぇおとーさん。どーしてなかにはいんないの?」 確かに涼子の言うとおりである。ではなぜ未だゲートにいるのか。その理由は簡単だ。 「そりゃな、まだ遊園地が開いてないからだ」 「じゃあじゃあ、あとどのくらいでひらくの?」 時間的にはもう開く頃合なのだが・・・。 ピンポンパンポーン 「大変長らくお待たせいたしました。これより開園です」 とアナウンスが流れる。 「お、もう入れるみたいだぞ」 開園アナウンスを聞いた俺は、長門と涼子を連れてチケット販売ブースまで行って「一日乗り物乗り放...
  • 涼宮ハルヒの交流 第五章
     二人と別れた俺は、おそらく一人しか中にいないであろう部室へと向かう。  今まではずっと不安だったが、とりあえずハルヒに会えることが嬉しい。    いつものようにドアをノックしてみるが、中からは返事がない。ハルヒはいないのか?  恐る恐る俺はドアノブに手をかけ静かにドアを開けてみる。         『涼宮ハルヒの交流』 ―第五章―         「遅かったわね」  ……いるんじゃねえか。返事くらいしろよな。ってえらく不機嫌だな。 「当然よ。有希もみくるちゃんも古泉くんも、用事があるとかで帰っちゃったし。それに……」  ドアの方をビシッと音がしそうな勢いで指差す。 「なんでか知らないけど部室の鍵が開きっぱだったし」  あっ、すまん。それ俺だ。  などとはもちろん言うことはできない。 「なんでだろうな。閉め忘れたとかか?」  キッ、と睨まれる。まさかばれてんじゃないだろうな。 「おまけにあ...
  • 第五章 25番目のイブ
    第五章 25番目のイブ いつのまにか早いもので息子は高校生に、娘は中学生になった。 早熟で色気づいた娘は、クリスマスイブを家族と過ごす習慣を早々に切り上げた。 気に入った男の子とイブを過ごすために。 「恋愛なんて精神病の一種よ」 などと看破していたかつての奇人美少女の娘としては随分まっとうな展開だな。 俺もハルヒも40歳を過ぎ、そろそろ髮に白いものが混じり始めた。それでも、 ハルヒは依然として魅力的な若々しさを保っていたし、長門ほどじゃないにせよ 随分と加齢が遅いたちらしかった。 今度のクリスマスイブは長門が待機モードに入ってから25度めだという時期に、 俺たちの家族、正確には息子、によくある話と言えば話だが、まさか自分に 降り掛かるとは誰も思っていない事態がふりかかった。 それはちょうど明日はUSJに行くというクリスマスイブの前日のことだった。 冬休みの特別部活動に行くために息子が登校...
  • 台風一過のハレの日に:第五章
    『台風一過のハレの日に』     ○第五章:旅立ち   空港っていうのはなんとなく好きだ。特に国際線の出発ロビーっていうのは、たとえ自分自身は出発しなくても、ただそこにいるだけで気分が高揚する気がする。   今日はいよいよこゆきの最後の日だ。なんか昨日結婚式の真似事なんかしたもんだから、俺は自分自身が新婚旅行にでも出発するような気分になってしまったが、実際に旅立つのはこゆきだ。 俺たちSOS団の五名はこゆきを見送るため、秋晴れのさわやかな風を感じながら、海上を埋め立てて作られた国際空港にやってきた。 もちろん、本当にこゆきが飛行機に乗って出国するはずがない。マジで出発するつもりなら種子島のロケット発射センターの方がふさわしいのかもしれないが。 ハルヒがどうしても空港まで行って見送りたい、と言うので長門が少しばかり情報操作をして、ここから出発するマネだけすることになっている。おそらく出国審査...
  • Am I father ? 第五章前半
      5、   「…起きて」 後五分・・・後五分だけ寝かせてください。俺はどこかから聞こえてくる声に祈る。 「…起きて」 それでもどこかから響いてくる声は俺に覚醒を促していた。その声から逃げるようにして寝返りをうつ。 よし、こうなったら意地だ。俺は寝るぞ。気の向くままに寝るぞ。   ちゅ…   何か柔らかいものが俺の頬に当たる。今までに無いくらい柔らかくて、ほのかに温かいものが。なんだろこれ。悪い気はしない、いや、むしろ気持ちいい。これなら起きてもいいかもしれない、なんて気持ちにもなってきた。 「…起きて」 はいはい、分かったよ。俺はまぶたを開ける。今思えば凄く残念なのだが、目を開けたと同時に先ほどの感触の存在そのものを忘れてしまっていた。 「おはよう」 そこには頬を少し赤く染めた長門の顔があった。何故だか知らんが一日の始まりにそんな顔を見ることができた俺は、かなりの幸せ者かもしれない。 「...
  • 涼宮ハルヒの抹消 第五章
     引き続き、市内パトロール後半戦である。 「どこに行きましょうかね」  俺と朝比奈さんはファーストフードを出た後、どこへともなく歩を進めている。はたから見ればじらしい男女カップルのはずであり、まさか夢世界の存在を探してさまよい歩いているとはそれこそ夢にも思わないだろう。 「そうですねえ。お買い物は午前中に古泉くんとしちゃいましたしねえ」  古泉で思い出した。 「そういえば古泉は何か言ってましたかね。あいつに昨日生徒会室で見つけたメッセージのコピーを渡したんですけど」 「いろいろ訊かれましたよ。昨日の学校の様子とか、未来がどうなっているかについても。未来のほうは解りませんとしか答えられなかったけど。まだねじれが元に戻る気配がまったくなくて先が見渡せないんです」  そりゃ、長門が戻ってこない限り時空間のねじれも収まることはないだろう。というより、戻ってもらっては困る。そ...
  • 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐10 β‐10
    α‐10  午後の授業中、俺は考えていた。入団試験を受けた結果、新一年生は全員合格、俺だけ不合格になったらたまったもんじゃないしな。SOS団の活動内容を思い出せば簡単に解けるか・・・SOS団が設立されて役一年たつ。一般人にはありえないことがたくさんあったな。季節が変わるのも早し、こんな風に考える俺も年を取ったもんだ。  ようやく授業が終わり部室へと向かった。試験の前に早く朝比奈印のお茶を頂きたいもんだ。二、三杯飲めば頭もすっきりするはずさ。朝比奈さんにも事情を話せば快く向かいいれてくれるに違いない。そう思いながら部室の前に着きノックすると、中からは困惑したような声で迎えてくれた。  「キョンく~ん・・・」  朝比奈さんどうしたんですか。ドアを閉め中に入ると、  「テーブルの上に変なものが置いてあるんです。あの・・・長門さんに聞いたら来たときにはもう置いてあったって・・...
  • ゆずれない
    「有希とキョンと一緒か……なかなかない組み合わせよね」 くそう、古泉の奴め。朝比奈さんと二人きりとは実に羨ましい。 こっちは宇宙人とトンデモ団長との三人旅だってのに。 「さ、行くわよ!二人とも早くするっ!」 俺はとりあえず会計を済ませ、先を歩く二人の背中を追いかけた。 「どっちに行こうかしら。西側?それとも東側?二人ともどっちがいい?」 どうせどっちに行っても何も見つかりゃしないんだ。楽な道が多い方を選ぶか。 そう思って俺が口を開こうとした時だった。 意外な人物がハルヒを怒らすような台詞を吐いたのだ。 「図書館」 長門よ……頼むからゴタゴタだけはやめてくれ。 「ほほーう、有希。あんたいい度胸してるじゃない。図書館にどんな不思議があるのか今すぐ言いなさい」 ハルヒは少し怒っているようだ。そういえばハルヒが長門に怒ることは珍しいな。 「不思議はない。だけど読書で知識を得ることと、心の平穏を得る...
  • 涼宮ハルヒの団結 第五章
     部室に戻った俺は、部室内を見渡して少し驚くこととなった。 「……長門は?」  部屋にいたのは、定位置に座って機関誌を読んでいる古泉だけだった。古泉は俺を視認すると、 「長門さんなら帰りましたよ。急に表情が固くなったような感じで、先に帰るからあなたによろしく、と僕に言い残してね」  両手を広げながらそう答え、席を立って機関紙を長門の本棚へと収納するために歩き出した。  俺は古泉を目で追いながら、 「……珍しいな」  あいつがそんな行動をとるなんて思わなかった。まさか、俺と朝比奈さん(大)の会話が聞かれていたのだろうか。 「もしかしたら、俺のさっきの会話がショックだったのかも知れないな」  俺が複雑な表情を浮かべてそう呟くと、 「その会話とは多分……長門さんが起こした事件についてでは、と僕は推察するのですが」 「……何故お前が知ってる」  古泉はフッと微笑の息を漏らすと、 「いえ、勘ですよ。...
  • HOME…SWEET HOME 第4話
    …━━━「いやあ、お久しぶりですね」 俺は背後から聞こえるその声に、いつかのニヤケ面を思い出す。 そして…どうやらそのニヤケ面の側には朝比奈さんも一緒らしい。 足音と雰囲気で判る。 カウンターに座りテーブルを見つめたまま「ああ」と短く応えると、その声が余程不機嫌に聞こえたのだろうか… 声の主は俺の背後で立ち止まり「この様な形で呼び出してしまい申し訳ありません」と静かに詫びた。 「別に構わないさ…古泉、久し振りだな?」 「ええ…本当に…」 椅子に座ったまま振り返ると、そこには細身の背広に身を包んだ古泉が、朝比奈さんとともに以前会った時とあまり変わらない様相で立っていた━━━… 【HOME…SWEET HOME】 第4話「行くから待ってて」 ━1━ 俺の横の席に古泉が腰を下ろす。 そして、それに続いて朝比奈さんも古泉の隣の席に腰を下ろした。 以前会った時に古泉が話していた『古...
  • 望まれた世界
    この状況はまたも俺の意向に関係無く降って湧いた様だ。   俺は確かに2年目の夏の休暇を有意義に楽しんでいた(まぁ半ば惰眠を貪っていた様なものだが)。 そう確かに俺は、自分の部屋の、ベッドで、下着姿のまま、眠りこけていたはずなのに。   1年通い続け見慣れた校舎、そこに似合わない活気を忘れた無音、色を忘れた灰色の世界。   またなのか?と考える理性と、その考えを拒絶したい、俺の本心とが交錯する。   ハルヒが創り出した世界、と アイツら は言うのだが実の所、いまだここの所は半信半疑であるのも事実だ。   いや、まぁ知覚という点では理解しているつもりだが、道理という面で見ればそうはいかない。 世間様から見てもハルヒは単なる1健全な女子であるのは周知の事実であり、 世界の創造主などという不似合いな称号とは無縁の様に思える。   だからこの世界(もとい現実世界)がハルヒによって創られた(操作された...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~ 
      「このSSは射手座の日の戦いを銀河英雄伝説風にアレンジして、独立させたものよ。何を言ってるか分からない?あたしにも分からないわよ!」 「まあ、そのおかげでオリジナル設定、オリキャラの祭りになってしまったわけなんだが」 「一応銀河英雄伝説を知らなくても読めるはずですが、苦手な方はマッガーレしてください」 「ところで、銀河英雄伝説って何なんですか?」 「久々にワロタ。銀河英雄伝説を知らないとは(AA省略)」 「きゃっ!?」 「ちょっとあんた、みくるちゃんに何すんのよ!」 「落ち着けハルヒ。この方は銀河英雄伝説に出てくる下種…ではなくハイドリッヒ・ラング氏だ」 「はあっ!?」 「より詳しい銀河英雄伝説の情報は こちら をどうぞ。ちなみにハイドリッヒ・ラング氏は先のAAのような人物ではありません」 「実は不肖新川は銀河英雄伝説のアニメに(中の人が)出ていましてな」 「わしもマンションの管理人...
  • 人生最悪の四日間 第五章 ~神様失格~
    今までは俺が騙され続ける話だったのに、最近になって戦争モノになりやがったこの話も元に戻り、再び俺が騙される羽目になる。 さて、今回の黒幕は誰だろうか。当たった方には盛大な拍手を送ろうと思う。   午後七時三十五分。校庭にて。 ヘリコプターが着陸できる場所なんてあまり無い。ましてや街中となると、なおさらだ。 学校の校庭というのはヘリを着陸させるためではなく、賞品が貰えるわけでもなくただ筋肉痛になるために行われる体育祭のためにあるのだが、 ヘリが着陸できないわけじゃない。 大量の砂埃を巻き上げながら、ヘリコプターは着陸した。 ヘリから降りて、久しぶりの地面の感触を足で確かめる。 ……人間はやっぱり陸に住む動物だな。俺は空は好きじゃない。 校舎は電気がついていない。真っ暗だ。まあ七時なので当然と言えば当然か。 「で、どうするんだ? 朝倉を倒さなきゃならないんだろう?」 「彼女をここに誘き出す。...
  • Please tell a final lie
    ―――夜明け、差し込む朝日――― カーテンの無い部室は朝の日差しを直に私達に届ける。この部室であれだけ過ごしておいて、あればよかったものがまだあったなんて驚きだ。 この部室を手に入れたのは三年前の四月のハレの日で、それから何百ものハレの日とアメの日を迎えた。今思い返してみてもまるで遠い昔の出来事のようだ。いったい本当はどれくらいの時間を過ごしたのだろうか…。   ここでため息をひとつつく、過去の事を思い返すのは昨日やり尽くしたじゃないか、もうやめよう。それよりまだ片付けきれていない部室をどうにかしなければ。立ち上がり、少しよろける、昨日の慣れない酒がまだのこっている。アイツはまだ空きカンが散らかった机に倒れ込んで寝ている。   私は壁に掛かった陽気な顔で笑う太陽のオブジェに手をかけ、そっと持ち上げる。焦げ茶の黒板の枠のそこだけが少し色が薄い。   不意に視界がぼやける―そうか、それだ...
  • 涼宮ハルヒのビックリ
    「涼宮ハルヒのビックリ」(ネタバレ注意?)  「涼宮ハルヒ。」の続編を予想して書いてみました。処女作品なのに長編SSで、しかも稚拙な文章のためあらかじめご了承願いたいです。 第四章 涼宮ハルヒのビックリ」第四章α‐7 β‐7 「涼宮ハルヒのビックリ」第四章α‐8 β‐8 第五章 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐9 β‐9 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐10 β‐10 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐11 β‐11 第六章 「涼宮ハルヒのビックリ」第六章 エピローグ 「涼宮ハルヒのビックリ」エピローグ あとがき また下記のサイトにて個人的見解も述べています。よろしかったらどうぞ。 ttp //www31.atwiki.jp/kyogaku/
  • 七夕シンドローム 第五章
    「で、何なのよ話って」  俺達、というか俺とハルヒと古泉の三人は、駅近くのファミレスまで来ていた。いつもの喫茶店はとっくに閉店時間を過ぎている。  コーヒーが三つ並んでいるテーブルの向こう側に座るのは微妙な笑顔を浮かべる古泉と、腕を組んで俺をねめつけるハルヒ。これまたあの冬を思い出す構図だ。  とにかく、言わなくては。これは賭けだ。朝倉が提示してくれたチャンスを、逃すわけにはいかない。意を決して俺は口を開いた。 「ハルヒ………俺は、ジョン・スミスだ」  それきり流れる沈黙。ハルヒは不機嫌顔のまま動かない。 「……何それ。冗談のつもりで言ってんの? あたしにはあんたは立派な日本人にしか見えないけど。それとも日系? 学校で名乗ってるのは偽名なわけ?」  憮然としてそう聞いてくる。 「……四年前の七夕。お前は落書きしなかったか? 中学校の校庭に、でかでかとけったいな絵文字を」 「そんなことしてな...
  • 第四章「気まぐれな切り札」
    もくじ及び注意事項   …ここから先を未来とすれば、観測を続ける理由になるの?   …もし許されるのならば、一口乗ってみてもいい。   …この朝にはうんざりしてしまった。       正直疲れました。   いや楽しいんですよ?   自分としても数年間遊べ無かった分を楽しませてもらったというか。   花火を終えたあと、長門さんを除く4人でぐったりしていると   「さすがに遊び疲れたわね…よし、明日1日は休憩して、明後日からまた集合しましょう!」   ということになりました。   まぁ機関の方で召集がかかるかもしれないですがね…                       …今日1日だけ着信拒否にしてみましょうか… …いや、森さんに殺されますね。   でも今日1日は寝て過ごしてみたい…               ピリリリリリリリリ   うわっ!!携帯が鳴りだした!! え?何?監視カメラ...
  • Welcome to the beutiful world!
    This page was created at 2009.01.28 by ◆9yT4z0C2E6 Welcome to the beutiful world! 「無事の出産おめでとう、ハルヒさん」  ドアを開けて入ってきたのは佐々木だった。 「わざわざ来てくれたのか。 ありがとう、佐々木」 「わざわざってほどのことでもないでしょ、ほんのご近所じゃない」  ベッド脇の丸いすを勧めると、佐々木はそこに腰掛けて 「大仕事、お疲れ様でした」 「ありがとう、佐々木さん。 赤ちゃん見てくれた?」 「それがまだ。 キョンの弛みきった貌とセットで見ようと思ってね、このあと少しキョンを借りるわね」  頷くハルヒに、佐々木は手に持っていた紙バッグを掲げて、 「これがリクエストされていたもの。 それとオマケ」 「すまんな」  そう言うと、佐々木はこちらへ振り返って 「できれば、素直にありがとうと言って欲...
  • 白有希姫 中篇
      ――あの日から3日程経った。今に至るわけである。   ハルヒがどこからともなく新調した真っ白のまさに雪のようなドレス。それを着ている長門は朝比奈さんさえ凌駕する程の破壊力を持っていた。   「似合う?」   長門が上目遣いで訊いてくる。この状況があと10秒も続けば俺は失神していたかもしれないな。   「ああ、すげぇ似合ってるぞ。」 「そう」   トテトテと戻っていく長門。ドレスを着慣れていない歩き方はまた愛らしい。   「またボーっとして!ちゃんと台詞覚えたの!?」 「ああ、意外と真面目にやってたんだぞ、一応な。」 「言ってみなさい!」 「えーと…『おお、これはなんとも美しい…目を覚ましてくれたまえ、美女よ。』」 「…はっきり言うわ、気持ち悪い」 「お前がやらせてんだろうが!」 「もっと王子様っぽく言いなさいよ。それじゃあただの変態よ!」 「そう言うお前はどうなんだよ。」 「あたしはち...
  • こんな長門が欲しい
    「はぁ……はぁ……」 俺がこの道を自転車で全力疾走するのは今回で一体何度目だろうか。 しかも呼び出されるのは決まって夜、おかげで俺の貴重な睡眠時間は 鰹節の如く削られていく一方だ。呼び出すなら昼に、学校を合理的に 早退できる理由もセットでお願いしたいものだね。とはいっても相手 も同じくうちの学校の生徒なんだから叶わない話だが。 事の始まりは今から約三十分ほど前、珍しく(というか初めてか?) 長門の方から俺に電話がかかってきた。あの超無口宇宙性人造人間は 電話を持っているくせに自分からは全く活用しないのだ。俺としては あいつのクラスの連絡網がどうなっているのか非常に気にかかるとこ ろだが。そしてその長門が俺にかけてきた記念すべき初電話、その内 容は「時間がない。早く来て」と来たもんだ。しかも直後に人間大の物 体が床に倒れこむようなダイナミックな音が付属してるんだから急が ないわけには行かない...
  • LOST 2話
    ハルヒの唇は柔らかく、薄く塗ったリップの味がした。ような気がする。   「ん。一応ファーストキスなんだからね、大事にしなさい。」 言われなくても。忘れるわけないだろ。   そう言うと、今度は俺がハルヒを抱き寄せ唇を重ねた。思い出すだけで体温上昇と新陳代謝が活発になりそうだ。 細くくびれた腰に手を回し片方の手で肩を抱く、ドラマでもなかなかないよう『理想型』で抱きしめていた。 ハルヒも俺の制服の袖をぎゅっと握り気持ちに応えてくれているようだった。                心があたたかくなった。 気がした。      が甘い時間は、永遠に続きそうだった。このまま朝比奈さんも長門も古泉も空気を読んで来ないで欲しい。 そんな思いは「SOS団の人間は部室にはノックしないで入る」暗黙の了解によって脆くも崩れ去った。 ドアノブが回り蝶番が無粋な音をたてるまで俺とハルヒは抱きしめあっていた。 入ってき...
  • 台風一過のハレの日に
    『台風一過のハレの日に』   『梅雨空に舞う雪』の続編です。   オリジナルのキャラが登場しますが、基本的にはSOS団の愉快な仲間たちがメインのお話です。どうしてもオリキャラは受け付けられない方はスルーしていただくようお願いします。     ○ プロローグ ○ 第一章:再会 ○ 第二章:親睦 ○ 第三章:願望 ○ 第四章:ハレの日 ○ 第五章:旅立ち ○ エピローグ        
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~第五章前編
       宇宙暦2003年、SOS帝国暦一年、十一月二十九日、十四時三十分。 SOS団員およびSOS帝国軍首脳部は総旗艦ブリュンヒルトの会議室に顔をそろえた。戦闘は開始されていなかったが、星系内に布陣した無数の無人偵察艇により敵艦隊の大まかな位置は判明しており、事前に散布した宇宙機雷による妨害も成功している。まずはSOS帝国に有利な状況が作られているように見えていた。 しかし、敵艦隊による電子妨害は刻々と強化されていて、偵察艇も発見され次第破壊されており、状況が不利に傾かないうちに戦端を開くことが好ましく思われたが、それに先立って新人類連邦軍時代からの恒例になっている戦前スピーチが行われることとなった。部下達に無茶な作戦を理解してもらう目的で始まった戦前スピーチだが、最近ではキョンに言わせると誇大妄想的とんでも演説を聞かせることで、全軍の士気を無理やりにでも高揚させることが目的となっていた。...
  • 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐11 β‐11
    α-11  光っている物体を手にしている長門は、なにか考えていた。いや考えていたのではない。こいつが今してる表情を何度か見かけたことがある。人間にはわかりえない、宇宙人同士で何かやり取りしているときの表情だ。危険ではないんだよな、長門。しかし数十秒後その物体は発光し終えたらしく、長門は風呂敷を解いた。そしてこう言ったんだ。  「異世界の喜緑江美里との同期を完了」  喜緑江美里ってのはお前の仲間の人だよな?それに異世界ってなんだ?すると長門こう説明し始めた。  「異世界の喜緑江美里によると、あちらの世界にも私たちが存在している。世界を構成する物質はこちらと同じ。ただ異なる事象がいくつか存在する。それらを踏まえ推測すると数日前、今私たちが存在している世界と異世界の喜緑江美里が存在する世界の二つに分裂していると思われる。しかしその原因は不明」  長門が言い終えた瞬間、部室の...
  • Am I father ? 第五章後半
    一通り全ての乗り物を制覇した俺たち。太陽は西に傾き、一日の終わりが近づいてきた。 今その足は遊園地の締め、観覧車に並んでいる。 涼子はというと、隣でアイスを食っている。四本目だ。なんて勿体無い出費だろう。 と言いつつも、涼子に買う時に自分も一緒に買っているのだから人のことは言えない。 もちろん長門も食っている。こいつが食わないはずがなかろう。 ちなみに、野口さんがアイスだけで三枚消えてしまった、なんていうのは秘密である。 涼子がそのアイスを食い終わった頃にちょうど順番が回ってきた。いわゆるベストタイミングってやつだ。 係員の案内にしたがってゴンドラに乗り込む。 席は俺と涼子が向かい合う形で座り、涼子の隣に長門が座っている。 二人を思う存分眺めることができるのはいいが、少し寂しかったりもする。 娘と妻に煙たがられる父親とはいつもこんな孤独を感じているのだろうか。 もしそうなのだとしたら、それ...
  • ロマンティックが止められない
    ※ホモ・百合ネタ注意    雷鳴轟く季節外れの嵐の夜。とある北高生宅の台所には、頼りないロウソクの火に照らされた怪しげな人影が一つ。   「あとは雄の三毛猫の毛を煮出した汁を一滴入れて、マムシの干物の粉末を小さじ一杯……と」    この魔女の薬作りを連想させる、奇怪極まりない作業を行っているのは、時には人知れず、時には本人すら知らずの内に何かしらの騒ぎを生産し続ける暴走少女、涼宮ハルヒである。   「それで色が紫から透明に変われば完成なんだけど……あ!」    不思議なことに、鍋の中の液体は、彼女の言葉通り毒々しい紫から一点の濁りもない無色透明へと変化していった。  一つ付け加えるなら、先程の魔女の薬作りという表現は実は比喩ではない。彼女が手にしているレシピは、本物の魔女が残したとされる曰く付きのシロモノである。   「か、完成したわ!」    どういう化学変化が起きたのか解明不能な、...
  • 涼宮ハルヒの計算
    キョン(今日はSOS団市内不思議探索パトロールの日だ。) ハルヒ「」くじ引きで分けるから引いて。」 キョン(そして俺はハルヒと当たっちまった。) ハルヒ「行くわよ。キョン。絶対不思議探してね皆。」            探索中 キョン「ハルヒ。不思議って言ってもどうやって探すんだ」 ハルヒ「普通に探すの。こんな事もわからないの?」 キョン(御前としての普通って何だよ。)            6時間後 キョン(やっと終わったぜ。) ハルヒ「今日の市内不思議探索パトロールはこれにて終了!!」 キョン(ようやく帰宅できるぜ。この事が待ちどうしかったよ。) ハルヒ「あれ?雷落ちてるじゃない。早めに帰らないとね。」 キョン「おい、ハルヒ。ちょっと涙目になってるけど雷怖いのか?」 ハルヒ「当たり前じゃない・・・あっさっきの無しね。忘れなきゃ死刑だから。」 キョン「忘れられるか。ハルヒも可愛い所あるな...
  • Black Lily・第五章
     翌日は日曜日だ。  ハルヒから何かすると聞かされてもいなかったので、その日は月に一度あるかどうかのノースケジュールデーになるはずで、昨日に続いて寝坊するつもりだったのに俺が目覚めたのは早朝だった。 「さみぃ」  放射冷却でガンガンに冷えた外気が屋内にまで到達していて、床の冷たさに俺は身を震わせた。  いくら何でも寒すぎると思いカーテンを開けると、外は灰色と白の二色世界になっていた。 「雪かよ……」  天気予報に特別注意を払ったりしていなかったが、積雪は五ミリくらいには達しているようで、雪の降る日特有の静けさが街を包んでいた。 「へっくしっ」  一昨日のウェイトレス朝比奈さんばりに俺はクシャミをして、窓を閉めた。  こんだけ降るのは何年ぶりだろう。このあたりはみぞれにはなっても降雪となるとそう何度もなく、まして積もることなど滅多にない。  俺は一階に下りると一瞬で外に届いた新聞を取った。...
  • 貧乏SOS団 借金地獄変
    もし長門が貧乏だったら 朝倉「ねえ、買い物いかない?」 喜緑「いいねえ」 長門「あ、お金足りない……」 朝倉「じゃあ、地球寄ってく?」 喜緑「いいねえ」 らららむじんくん らららむじんくん らららむじんくんらららら♪ 長門「それがわたしがここにいる理由、あなたがここにいる理由」 キョン「待ってくれ。正直言おう。お前が何を言ってるのか、俺にはさっぱり解らない」 長門「お金貸して」 キョン「ふざけんな」 長門「あなたは涼宮ハルヒにとっての鍵。わたしにとっての連帯保証人」 キョン「絶対、判なんか押さねーからな」 長門「危機が迫るとしたらまず……お金」 キョン「だったらもうちょっと安いところに住めよ」 長門「ご利用が計画的じゃなかった」 キョン「オチは?」 長門「計画的じゃなかった」 もし朝倉が貧乏だったら 朝倉「人間はさぁ、よく『借金しなくて生活保護を受けるよりも借金して破産...
  • 遠距離恋愛 第四章 想い
    第四章 想い   『もう少しましな伝え様は無かったのですか?』 心底疲れたといった声で、携帯の向こうの古泉が呟く。   『今日の1時限目の授業中に、突然閉鎖空間が複数発生しました。一つ一つの規模や速度はそれほど大きくないのですが、一つを崩壊させるとまたすぐに別の空間が発生するというイタチごっこでして……現在、機関総出で対応していますが、この発生ペースだといずれはまずいことになりそうです』 そうか、本当にすまんな……しかし、あいつの不思議パワーは減少しているんじゃなかったのか?   『確かに、我々の調査結果を見る限り、最近では最盛期の半分程度まで落ちていました。閉鎖空間発生も希な状態になってきていましたしね。しかし、今回のこの閉鎖空間の数は過去最大です。涼宮さんには、まだこれほどの力が残っていたんですね、驚きです』 あいつの力が復活したと言うことなのか?   『それは分かりませんが、今は...
  • 機械知性体たちの即興曲 第三日目/昼
      機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第三日目/昼 にゃがと    「…………」 あちゃくら  「…………」 ちみどり    「うぇーんうぇーん」 にゃがと    「ここまで彼女の精神面が脆いというのは意外といえる」 あちゃくら  「いやぁ。体の構造と一緒に、内面にも相当の変化が出てるんじゃないですか?」 にゃがと    「と、いうと」 あちゃくら  「ほら。わたしなんて言葉遣いまで変わってしまってるんですよ。もう違和感ないですけど」 にゃがと    「言われてみれば」 ちみどり    「うう……ぐすぐす」 にゃがと    「こうしていても仕方ない。ほかに食べられるものがないか、もう一度室内をくまなく探索することを提案する」 あちゃくら  「ですね……今、十二時ですか。キョンくん...
  • 続々々・花嫁修行危機一髪
    「前回までの粗筋。 始めはさながらヒーローの如く現れ、この私を身を呈して守った古泉一樹だが、 物語の進行と共にヘタレ化が進んでいる」 「それでは粗筋にしても粗過ぎます。やり直す必要があるでしょう。 …ヘタレ化は否めませんが……」 「了解した。やり直す。否、物語の進展云々についてはこの際問題にしない」 「もはや粗筋ですらありませんね」 「問題視すべきは…」 「…すべきは?」 「イ・イ・イツキン イツキンキン」 「また!?止め――」 「以上。自転車の上からお送りした」 「え!?マジでずっと乗ってたんですか、自転車に!?ぼくた―― ――えええこれ浮いてる!?凍死とか補導どころじゃねええ!!」 「ペダルを踏み続ける行動が余りに単調だったため、この前に見た映画のワンシーンを再現した。 かごに、あなたのシャミセン二号を乗せれば完璧。 前フリが長い上に粗筋の役割を果していないので、早急に本筋に入ることが...
  • 長門有希の誕生
    私が対人用ヒューマノイド・インターフェースである以上、人間との接触、コミュニケーションをとるにあたっての基本的な知識は持っている。 でも、それを応用するキッカケがない。私には話を盛り上げる知識は納められている、だが、話をかけるための体の知識はない。 だから私は、用もなく人に話をかけるというコミュニケーション方法はとれなかった。とる必要性もないと感じていた。 ごく稀に私に話をかけてくる人はいた。クラスメイトの女生徒が、稀に私に質問形式で話をかけてくる。 私はその質問に不都合がない範囲で簡潔に答える。不都合がある場合は答えず聞こえないふりをする。 それが終わると必ず、女生徒は自分のいるべき集団に戻る。そして私の反応を口頭で簡単に述べる。 たまに私の方をチラチラ見ながら。私にはそれがなにを表すのかわからなかった。わからなかったけれど、少しだけ悲しかった。 三度目のそれから三日と一時間後に、廊下で...
  • 「雪合戦」「ヤンデレ」
      1「雪合戦」  「……ねえ、雪合戦したくない?」 みんなで歩く映画館からの帰り道、セミのエンドレスコーラスが鳴り止まない夕方の街を歩いている最中にハルヒの口からそんな世迷言が飛び出した。 最初に思ったのは聞き間違いって線だ。 いくらこいつが本物のアホだとしても、今が夏で俺達が半袖姿で汗をかきながら歩いているという現実が見えてないとは思えない、というか思いたくない。 今、何て言った。 半ば呆れ気味に聞き返した俺に、「だーかーら、雪合戦よ!」 夕暮れ時の赤い光を顔に受け、目を輝かせて断言するハルヒを見た時――俺はただ、溜息をつくしかなった。 ……そうか、今年の夏は特に暑いもんな。 気の毒そうな目で見る俺の視線を受けて、「ナイスアイデアでしょ? こーんなに暑いんだもの、そろそろ涼しい遊びもしないと体に毒じゃない」 何故かハルヒはご機嫌だ。 おい古泉、いつもより少し多めにハルヒがご乱心だ。何か...
  • かわいい一日お茶だし係
    ある日の放課後のSOS団もとい文芸部室― すやすやと眠るキョン するとキョンをつっつき起こそうとする長門 「…起きて」 クークー… キョンに起きる気配はない。 「…起きないとキスする」 彼女は彼の耳元にそっと囁く。 ガバッ! チュッ♪ 「~~~?!な~が~と~!!お前!俺ちゃんと起きただろ?なんでするんだよ!」 俺は顔を真っ赤にして叫ぶ。 「…したかったから」 そんなあっさりと言うな! けど俺だけが分かる程度に頬が少し赤いぞ。 「~~!長門…ホント頼むからさぁ、その癖は治してくれよ…」 長門は二人きりの時は何故か俺に事あるごとにキスを迫ってくるのだ。 長門ってキス魔だったんだなぁと今では半ば諦めの境地に入ってしまっている。 いつからこんな事になっていたかは思い出せないが、たぶん以前の自分がこの長門と会っていたら間違いなくまた世界が改変されてしまったのかと必死に栞を探し回っていることだろう...
  • 思春期キョン保守
    ハルヒ「へー、みくるちゃん明日の一限目は体育なんだ」 みくる「そうなんですよぉ。あたし運動苦手なので、ちょっと憂鬱です」 ハルヒ「何をやるの?」 みくる「バレーボールを。今まで練習ばかりだったけど、明日はチームに分かれて試合するんです」 ハルヒ「がんばって勝つのよ。SOS団をしっかりアピールしてきなさい」 みくる「はい、あたしのバレーを応援していてください」   キョン(あたしの(胸の)谷間(バレー)を応援してください……!?)   古泉「どうかしましたか? 顔が赤い上にそんなに悶えて」 キョン「い、いやなんでもない」   思春期キョン保守。   みくる「これなんですか?」 ハルヒ「ふふん♪ 昨日ネット通販で頼んでいたやつがようやく届いたのよ。その名もモーニングスター!」 みくる「な、なんかとげとげしていてちょっと怖いかも……」 ハルヒ「そりゃ武器だからね。でも結構破壊力はあるわよ。ほら...
  • おとめごころ
    わたしが部室に行くと、今日も長門さんが来ていた。長門さんってホームルーム抜け出してるんじゃないかって思う程、ここに来るのが早いなぁ。 「こんにちは、長門さん。あの……着替えていいですか?」 「……いい」 いつものやり取りだ。あ、キョンくん達が来る前に早く着替えなくちゃ。 わたしはこの部室での制服、メイド服に着替えた。なんだか気に入っちゃったんですよね、これ。 わたしが長門さんにお茶を淹れようとした時、大きな音でドアが開いた。 「みくるちゃん!お茶!」 涼宮さんとキョンくんと古泉くんが同時に入ってきた。なんか涼宮さん、不機嫌そう……。 「は、はい!すぐに準備します!」 わたしはそう答えて、お茶の準備に取り掛かった。 お茶を淹れてみんなに配り、最後に涼宮さんに渡した。 「遅いっ!!最初にあたしに持ってきなさいっ!!」 「は、はいっ!すみません!」 「……ぷはぁ!おいしかったからいいわ。じゃあ、...
  • 涼宮ハルヒの抹消 TOP
    はあ。 ようやく完結しました。 長いです。普通のライトノベルの書式にして300ページ弱あります。 それでも構わない方で、分裂まで読み終えてしまった方はぜひ読んで下さい。 あと感想くれた方、本当にありがとうございます。ずいぶん励みになりました。       プロローグ  プロローグ2 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章  第七章  第八章 第九章  エピローグ   
  • 愛しき、七夕の日に
    俺は今無心にキーボードを叩いている。 今週末にある会議の資料を作成するためだ。 31になった俺はまあそれなりの役職に着き、会社に対し奉仕活動を続けている。 大学を適当に過ごし、適当に卒業し、適当な就職活動で内定を手に入れた会社がここだ。 根気の無い俺がどうしてここまで、辛抱強く奉仕活動を続けられているのかというと 俺には妻と子供という守るべき存在が出来たからさ。 「愛しき、七夕の日に」 残業を早々に切り上げ、俺は帰路に着く。どれだけ疲れていても足取りは軽い。 家では愛する妻と目に入れても痛くない我が子らが待っているからさ。労働のよる疲弊なんて何のそのだ。 そして数年前に必死こいて購入した我が城、マンションに着いた。 オートロック式の自動ドアを鍵で開け、エレベーターに乗って家がある階のボタンを押す。 「ただいま」 帰ってきた時の挨拶はなるべく明るい声で言う事にしてる。何故かと言うと 「お...
  • 眠れない夜とイタズラ電話
    「あ~あ、退屈で眠れないわ……」 なぜ退屈で眠れないと言うセリフが出るのかがわからない人もいるはず。 ここ3日、あたしは何も起きない日常にストレスを感じ、深く眠れなかった。 ストレスを感じるのはそれだけが理由じゃない。 どっかのキョンっていう鈍感バカがあたしの気持ちに全然気付いてくれないことも、ストレスが溜まる。 ストレスさえどうにかなれば眠れそうなんだけど……。 あたしは視界の端に、携帯電話を見つけた。現在時刻は夜中の1時半。 みんなに電話かけたら違ったみんなが見られるんじゃないかしら……。 あたしは携帯を手に取り、アドレス帳を開いた。その中からSOS団のみんなの名前を見て、考えた。 「誰からかけようかしら……」 まず、キョンは最後。最後の方が邪魔になるから。 あたしが一番気になるのは……。 あたしはその番号を押した。1コール……2コール…………6コール…ピッ。 「………なに」 うっわ...
  • 間違いだらけの文化祭 Scene3
     演劇ロミオとジュリエットの準備は全体的に見れば順調に進んだ。  一番セリフが多いやつはさっさと覚えたし、全員の衣装は出来上がり、宣伝のポスターも校内中に貼られた。  ポスターは画用紙に開催時刻とクラス名を書いた適当なものだ。  わざわざポスターなんて貼らなくても強制的に体育館に集められることになっている。  サボることもできるが点呼時にいないと欠席扱いになってしまう。  だいたいは大人しく体育館で出し物を見るか、居眠りをするのが通例だ。  そんなわけで、クラスの準備は整って来ていた。一部を除いて。    体育館で衣装を着ての練習が始まった15分後、いきなり中断が入った。 「キョンくん、まだセリフ覚えてないの!?」  眼鏡をかけた女子が金切り声で非難を口にした。  文化祭実行委員の彼女は自分のことのように眉を吊り上げている。  受験生だってのに余裕のあることだ。そういや学年10位以内だった...
  • 夏の日より
          夏の日より     プロローグ               第一章            第二章        第三章         第四章       第五章   第六章   第七章            第八章   第九章   第十章   第十一章   第十二章    第十三章   第十四章   第十五章     第十六章   エピローグ 
  • 会心の一手
    力を入れると意外なことにあっさりと部室の扉が開いた。 今日は彼女から部活は休みだと聞かされていたので、当然ながら鍵が掛かっていると思っていたのだ。 現に僕は鍵を持っている。にも関わらず鍵は開いていた。ということは、 「長門さん、あなたも来ていたんですか」 「そう」 当然だと言わんばかりに彼女はそう告げた。いつものように窓側の席で本に視線を向けている。 それは誰かが描いた幻想の世界のようだ。それくらい、その風景は絵になっていた。 僕はその風景を壊さぬように慎重に席に着く。それと同時にふと疑問に思っていたことを口にした。 「そういえば、今日はなぜ活動が休みになったのでしょうか。涼宮さんはいつものように一方的でしたから、 原因を聞いていないんですよ。長門さんは聞きましたか?」 そう尋ねると彼女はそのままの姿勢で答えた。 「わたしも原因は聞いていない。ただ、推測は可能」 「と、言うと?」 「今日は...
  • 長門有希の三日間
    『長門有希の三日間』     一日目   世の中はゴールデンウィークだ、6連休だ、8連休だとか言って浮かれているようだが、俺たち高校生には関係ない。暦通りに学校に行って、暦通りに休みになるだけだ。大学生にでもなれば、休みと休みの間も教授が休講にしてくれるのかもしれないが、残念ながら北高にはそんな気の利く教師はいない。 一応愚痴ってみたが、今日からはやっと連休だ。ところがだ、朝から北口駅前の喫茶店で爪楊枝のくじ引きを引いているのはなぜだろう。 「ほら、さっさと引きなさい」 そう、不思議探索だ。明日からハルヒは家族と出かけるので、今日中に不思議を見つけ出さないといけないらしい。ということでSOS団の5人が集まっているというわけだ。 「印なしだな」 先に引いた朝比奈さんと古泉は印ありで、3番目の俺が印なしだった。ということは、残り2本は印ありとなしが1本ずつだから、俺は、ハルヒか長門のどちらかと...
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