『こちらスネー○、にくさん、聞こえるか?』
周りから不評なゲロを吐く音に似た着メロとともにやってきた
メールは、河底さんからのものだった。
仕事中だろうと関係ない。
返信をすると飲みのお誘いが返って来た。
どうやら姫を襲撃するべくかびらに潜伏しているようだ。
する事がなかったので了承の旨を返信する。
そうと決まればあとは仕事をぶっちするだけだ。
そそくさとバッグを掴み…。
「にくえもんこれもやっといて」
「あっ、はいはい」
さびしいかな、ついつい断れず定時まで仕事をする
哀愁の漂う姿がそこにはあった。
仕事も終わりかびらに入ると、ほろ酔い加減の河底が出迎える。
鉄板の上からはホルモン焼きの良い匂い。
どうやら姫は居ないようで、襲撃が失敗したらしい。
「よくきた、姫もいなくてこのまま帰るとこだった」
「このまま帰るってありえない事いってるなあ」
「わははっ、そんなことより飲んだ飲んだ」
さっそく対面に座り、かけつけ一杯。
仕事のあとの一杯のなんと美味しいことか。
「ぷはぁうまひゃぁ」
酔ってる河底が突然手を伸ばして胸を揉んでくる。
酒を吹き出さなかっただけでもわれながらよくやった。
「もっとおっぱいを豊満にしないでどうする」
「ちょっ」
「ぐーで殴られるぐらいならおっぱい揉むだろ」
「揉むなら女の胸を揉め!」
来たときから酔ってたのだ、話が通じなくなっている。
反論したときには、笑いながらホルモンを手のひらに乗せてにぎにぎしている。
「おっぱいでにちゃにちゃしてるのはダメだ!」
もうわけがわからない。
そこに、襲撃予定だった姫がやってくる。
「うわっ、なんで河底がいるの!?」
「姫のおっぱいをおっぱいしに」
よっぱ相手にどう対応するのかと思いきや、歴戦の兵である姫は落ち着いたものだ。
指をぱちんと鳴らすと、他の店員があるモノをもってやってくる。
店員はテーブルに音を立てながら荒くモノを置き。
「あんたが自分でもってきなさいよ」
デレてる雰囲気はない。ツンツン成分しかないようだ。
そんな同僚に姫は気にする事なく、ささっと焼いて河底に口に突っ込む。
「んぐんぐ、塩ダレマジうんまい」
「そうかよかったよかった」
姫はもういちど指をぱちんと鳴らす。
再び同僚がやってくると今度は酒を置く。
「この焼酎もうんまい」
その横では、この焼酎薄いぞと叫ぶ酔っ払い客。
どうやらツンツンした姫の同僚は水と焼酎を持ってくる相手を間違えたようだ。
それでもツンツンは認めることなく戻っていく。
「かびらは気配りきいた良い店だ」
ご満悦な河底は、大好きなおっぱいの話題も忘れて飲む喰う。
それを確認すると、姫は席を一度たち戻ってくる。
手には白濁した飲み物をもっている。
「精ぴーなんて飲むなよ」
さすが酔っ払い、ネタが下品だ。
それにたいしてサッと姫は返す。
「いいえケフィアです」
そう言いながらまっこりを旨そうに飲む姫。
にくえもんは河底に揉まれた胸に手を当て、自分で揉みながら空気とかしていた。
「わ、忘れられてる?」
けれどまあいいかと思う。
酒も肉も旨いし、なんとなく庇いながら揉んでた胸も気持ち良い。
こうしてかびらに集いしツワモノどもの夜は更けていくのだった。