「溢れた街」タルキ

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「溢れた街」タルキ - (2014/08/01 (金) 08:19:15) のソース

 レーゼルドーン大陸の南部、開拓者の平原と呼ばれる地に拓かれた小さな街です。
 当初は小さな開拓村として起こったこの街でしたが、さる豪商がパトロンとなったことで大陸の四方へ伸びる街道が整備されたため、破格の交通の便を得ることになります。
 その結果、レーゼルドーン大陸で一攫千金を狙う冒険者や商人が大挙して押し寄せ、特に冒険者は慢性的な飽和状態にあります。有名な店舗はもはや新たな冒険者を迎える余裕がなく、それどころか二流・三流の冒険者の店でも面倒見切れないと、所属する冒険者の店を探すのも一苦労だといわれています。
 開拓村だけあって、「街」の名を冠しているにしては施設はあまり上等とは言えず、魔術師ギルドやマギテック協会などの魔法使いの支援組織は出張所程度であり、文献を調べる程度ならばなんとかなるとしても、それらの施設で学んで新たに魔法を習得するほどの設備や教師は揃っていないといっていいでしょう。その代わり神殿には困ることはほとんどなく、あちこちに礼拝所程度の小さな建物をこしらえ、神官たちがお布施と引き換えに神聖魔法を施し、なおかつ熱心な布教活動を行っています。街の隅々まで探し回れば、あらゆる地方神の礼拝所を発見できるでしょう。


*市街図
#ref(タルキ.jpg)

*施設情報
&bold(){一等地区}
 大手の商会や一流どころの冒険者の宿などがある地区です。このどこかに個人が所有する守りの剣が1本のみ存在しています。
 頑丈な城壁で円形に囲われているため、開拓村クラスにしては強固な防備を誇ります。

&bold(){二等地区}
 一般市民向けの市街地です。ここまで来ると守りの剣の力は及んでいません。
 とはいえ、商店・冒険者の店・神殿・工房など利便性の高い設備が各種揃っているため、人の出入りはタルキの中で最も多い。
 一等地区を囲うそれに比べれば貧弱だが防壁があり、4つの物見櫓が建てられています。
 北東部は防壁が崩れているうえ、その外周部に柄の悪い人たちが住むスラムが作られてしまったため、空き地が目立っています。

&bold(){三等地区}
 町外れ……というかスラム街モドキの地区です。防壁の外にはみ出して、無造作に建てられた建物が点在しています。
 基本的に地価が非常に安いため、低所得層が生活しています。
 商店や酒場などもありますが、西部劇に出てくる宿場町のような荒れた雰囲気が漂っています。

*施設情報
|>|>|BGCOLOR(#FFCC99):CENTER:&bold(){一等地区}|
|BGCOLOR(#FFCC99):CENTER:&bold(){ }|BGCOLOR(#FFCC99):CENTER:&bold(){名称}|BGCOLOR(#FFCC99):CENTER:&bold(){概要}|
|CENTER:&ref(工房.jpg)|[[魔動工房「アキハ」]]|魔動機関連。マギテック協会の代理|
|&ref(315.jpg)|[[最高の再興亭]]|一流冒険者の店|
|&ref(ライフォス.jpg)|[[ライフォス神殿]]|タルキ最大手神殿|
|>|>|BGCOLOR(#FFCC99):CENTER:&bold(){二等地区}|
|&ref(千川亭.jpg)|[[千川亭]]|薬品店|
|&ref(ミズキ.jpg)|[[魔道具屋「ミズキ」]]|マジックアイテム屋。魔術師ギルドの代理|
|>|>|BGCOLOR(#FFCC99):CENTER:&bold(){三等地区}|
|&ref(ぴよぴよ亭.jpg)|[[黄色い小鳥亭]]|みんなの冒険の拠点|
|&ref(うさ.jpg)|[[アキハ魔動機格納庫]]|アキハの大型魔動機の格納庫|
|&ref(黒猫.png)|[[黒猫ストリート]]|スラム街|
|&ref(付.jpg)|[[三日月の涙亭]]|三等地区の娼館(酒場)|
|&ref(杯.jpg)|[[運命の杯亭]]|三等地区の賭場(酒場)|

**黄色い小鳥亭
 タルキの三等地区、すなわち街の外れに近く、地価も安い地区に店舗を構える冒険者の店です。
 その看板および店のエンブレムは、黄色い鳥を丸っこくマスコット化したものです。この鳥がまるでヒヨコに見えることから、この店の冒険者はいつまでたっても一人前になれないヒヨッコだといつの頃からか揶揄されはじめ、ジンクスを気にする冒険者たちは一人、また一人と店を離れることとなってしまいます。しまいには「ぴよぴよ亭」と呼ばれるようになり、ついには閑古鳥がなく店となってしまいました。
 店主を勤めるのは、かつて他の大陸では有名を馳せた元冒険者、[[「音無しの」ピヨコ]]です。彼女自身の経営スキルもあまり優秀とは言い難く、また妄想癖が激しいことも、客を選ぶ要因になっていることには違いないでしょう。
 最近になり、ピヨコを慕うとある学者が常駐するようになり、彼女がもたらす依頼を請けた数組の冒険者が所属するようになり、少しずつですが傾いていた経営が軌道に乗り始めているといったところです。

**千川亭
 タルキの二等地区に店舗を構える薬品店です。救命草などの薬草からポーション類、病気に効く薬、果てはオリジナルのドリンク類まで幅広く取り扱っています。
 店主は栗色の三つ編みと笑顔が素敵な女性、[[「百薬の」チヒロ]]が務めています。彼女自身が凄腕のドラックメイカーであるため、ポーションや薬は彼女が自ら製薬しています。また、オリジナルのドリンクは製法がまったく謎に包まれており、熟達した技術がなくとも片手間に手軽に飲めるという代物であり、回復量は高くありませんが利便性が高い一品です。
 またこの店とチヒロには裏の顔があり、深夜になると毒物の販売を行っています。大きな都市だと一般的には非合法になりかねないこの商売も、開拓村ならではといえるでしょう。ただしチヒロは毒薬を人族に対して使用することを非常に嫌っているため、その用途は強力な蛮族や魔物退治に限定するという誓約の上で販売しています。そもそも店に足しげく通ってくれる顔なじみ以上の常連にしか販売せず、もしチヒロとの友好を破棄するような行動に走れば、その者はいつの間にか街から姿を消しているという噂すらあります。

**三日月の涙亭、運命の杯亭
 三等地区の裏通りにある隣り合って建てられている酒場です。
前者は娼館、後者は賭場が併設されており、主に夜の灯りの中で活躍しておりますが、冒険者の利用も多いため実質24時間営業となっています。
 ギルドの管轄には入っておりませんが、利用者たちの自治により比較的治安は高く維持されております。
(なくなることが結果的に自分たちの首を絞める結果になるのが分かっているため)
「泥酔者は利用不可」「店内での暴力行為は即出禁」「機会は平等に」を柱に営業されております。

**黒井堂
 タルキの二等地区に店舗を構える雑貨屋です。ロープなどの消耗品からマント・ベルトなどの武器防具以外の装備品などを手広く扱っています。
 店主であるタカオは顔の上半分を覆う仮面をつけている上に対応も上から目線で客を小馬鹿にしたような口調ですが、品質の高いものをリーズナブルな値段で販売しており対応も丁寧で専門外の商品に関しても人脈を使って対応してくれるため客足が途絶えることはありません。
 客から礼を言われると「ふ、ふん。貧乏な冒険者どもを救済してやるのもセレブの勤めだ」などと言ってそっぽを向いてしまうため、陰では「愛すべきツンデレ親父」として冒険者たちからは慕われています

**魔動工房「アキハ」
 タルキの一等地区にあるマギテック工房です。マギスフィアやマテリアルカードなどの取り扱いや魔動機文明のパーツの買取も行っています。
 工房主のアキハは、幼い外見に似合わず発明家として名の知られたドワーフの女性。「無愛想で偏屈」だとか「三度の飯より発明好き」と噂されていますが、実際に会ったことがある人間は多くありません。(普段は助手兼メイドのルーンフォークが店員を勤めています)
 そんな彼女の工房が一等地区にある理由はただ一つ「一番最初にタルキで工房を開いたから」に他なりません。
実際のところ彼女が得ている知名度は「イロモノ発明家」としてのものであり、本人が望んでいる「技師・研究者」としては全く評価されていません。実際のところかなりの実力はあるのですが「イロモノ発明家」としての偏見からまともに対応されたこと自体少なく、「驕りきった本土(南の大陸)の連中の横っ面をひっぱたく成果」を出すために彼女は単身やってきたと言われています。
無愛想で勝気な印象が先行している彼女ですが、人見知りで繊細な面の裏返しであることを忘れないでください。

**魔道具屋「ミズキ」
 一等地区にあり、魔晶石や各種宝石、ゴーレム用の素材の販売と、アイテム鑑定をメインに行ってるお店です。
発動体の作成など簡単なアイテム加工も受けてくれます。
 店主のミズキは20代の人間の女性で、「百識眼」と言われ鑑定に関しては超一流と言われています(分かるわ)
彼女のミステリアスな美貌に惹かれる男性冒険者は多いのですが、残念ながらお眼鏡に適った相手は未だ現れていないのが現状です。
 店の外に出ているところをを余り見かけない彼女ですが、千川亭には定期的に訪れているらしく比較的目撃情報が集まっています。
 妙齢の美女二人が真剣な表情で会話をしている姿を見ることができた者は、その姿を肴にその日の酒がいっそう美味くなると自慢げに語られていますが、実際のところは一定年齢の女性たち特有の悩みを共有しているとの噂も・・・

※魔動工房「アキハ」と魔道具屋「ミズキ」は、現時点において正式なギルドが存在しないタルキの街におけるマギテック/魔術師ギルドの出張所としての機能も持っております。

*市街地紹介

一等地区:大手の商会や一流どころの冒険者の宿などがある地区。街道などへの利便性がよいため人や物が集まる。
二等地区:中規模クラスの商会や神殿、職人街などがある。
三等地区:町外れ・・・というかスラム街もどきの裏通り。西部劇に出てくる宿場町のような荒れた雰囲気が漂っている

※治安(装備の持ち歩き)に関して
基本的には所属する冒険者の店預かり。
一等・二等地区=依頼出発前後以来持ち出し不可(依頼受諾後装備を受け取り、報酬受け取り時に装備を預ける形)
三当地区=ソフトレザー以下の鎧およびBランク1H武器であれば装備可(1H両は不可)
これは、蛮族襲来に緊急対応する必要があるためであり、対人への使用は武器・攻撃魔法ともに厳禁。破った場合は処罰対象となる(罰金刑~装備剥奪の上追放まで)

三等地区にはザルツ地方各地に存在する盗賊ギルドの出張所が秘密裏に存在しているが、「派遣人数は5名以内」「相互不可侵」といった協定が結ばれており、現時点においては薄氷の安定が保たれている。
(外敵に備える最前線であり、ギルド間闘争は互いの地元での信用に関わるため)
とはいえやはりどこのギルドも勢力圏確保には積極的であるため、統括には幹部候補でもある腕利きが登用されており、各ギルド内においても次期幹部(もしくはギルマス)への試金石として見られている

**土木作業ドゥーム

 タルキの街の拡張を支える陰の主役。
アキハ博士(魔動工房アキハの主)の自信作ではあるが、対外的には「発掘品」として通している。
音声機能は搭載していないが人工知能は搭載されており、交易共通語の理解と自己判断を備えた柔軟性を持つ。

自重により地盤を固め、周囲の土を取り込み体内にてレンガを精製し、個体と用途により異なる複数本のマジックハンドを活用することにより平屋のワンルーム程度であれば更地から一時間程度で作り上げる能力を持つ。

日付が変わったことを現す「三等地区に通りが増えた」というタルキジョークが生まれるほど住人に愛され認められている存在である