8話

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「・・・・・・リウス、アリウス!!」 誰かが俺を呼んでいる・・・・・・目を覚ましてみると、ルークの姿が目に映った。俺の隣に座って俺の腕を握っている。 「・・・・・・ルーク・・・・・・!!よかった・・・・・・。ちゃんと回復してたか・・・・・・」 「何言ってるんだよ、お前こそ大丈夫なのか!?体中ボロボロじゃないか!!」 そう言われて自分の体を見ると、全身傷だらけだった。風の龍と戦ってできた傷だ。俺が意識を失ったのも、おそらくこのためだろう。 しばらく魔法を使っていなくていきなり詠唱ありの強い魔法を使った反動、傷だらけの体、そして風の龍と戦ったときの疲労。 それらが原因で俺は気絶してしまったのだ。俺は立ち上がり、服についた砂を払った。 「俺は大丈夫だよ。ルークの方は?」 「俺の方も大丈夫だ。ところで、風の力とやらはどうした?部屋にいないが・・・・・・」 「ああ、そうだったな。出て来い、風の龍!」 俺は力を使い、手から光を放った。そしてその光は形を変えていき、龍の姿となった。 『やっと目覚めたか・・・・・・。大丈夫か?アリウス』 「んなっ!?か、風の龍!!」 「大丈夫だよ、ルーク。もうこいつは記憶を取り戻したから安全だ」 「な・・・・・・なんだ、驚いたぜ・・・・・・」 『ルーク殿・・・・・・すまなかった・・・・・・!!』 「ん・・・・・・?何がだ?」 『お前を倒してしまったことだ。アリウスがいなければおそらく貴方は亡くなってしまっていただろう・・・・・・。申し訳ない・・・・・・』 「なんだ、そんなことか」 ルークは怒るどころか、むしろ笑っている。 「それはお前の記憶がなかったときの話だろ?お前のせいじゃないさ。俺の鍛錬不足だってこともよく分かって、むしろ助かったよ。それに、結局俺は死んでないんだから結果オーライさ」 『ルーク殿・・・・・・』 「堅っ苦しいなあ、ルークでいいって」 『ルーク・・・・・・ありがとう・・・・・・・』 「俺からも礼を言うよ、ルーク。ルークがいなきゃ風の力に倒されてただろうからな」 「そうか?まあ、俺は気絶してたから詳しくはわからないが」 「そういえば風の力よ、なんで俺が気絶してからお前も眠ったんだ?ルークに謝るからって言ってたのに」 『無理を言うな、無理を。お前と一緒で私もボロボロなんだ、体力の消耗は出来る限り抑えたかったのだ。それに勝手に出れる機会は滅多にない・・・・・・』 「あ・・・・・・すまない。忘れてた」 「よし、じゃあそろそろここ出ようぜ、アリウス」 「そうだな・・・。ここは気温も低いから、早く外に出たほうがいいだろう。風の力よ、お前は寝てていいぞ。ここから出るくらいなら俺達の力で大丈夫だしな。お前にはこれからまたどんどん働いてもらうし、今はゆっくり体休めとけ」 『すまないな、アリウス。ではそうさせてもらうとしよう』 そう言うと風の龍は消え、緑色の光が俺の体の中に入っていった。俺達は立ち上がり、洞窟の外へと歩いていった。  そして、洞窟の外へたどり着くと、俺達は再び会話を始めた。 「ふう・・・・・・やっと出たな~」 「結構長かったんだな、あの洞窟;」 そう言いながら二人で後ろを振り返ってみる。 「・・・・・・あれ?」 「洞窟・・・・・・無くなって見えるのは俺だけか?アリウス;」 「いや・・・・・・俺も無くなってるようにしか見えないんだが・・・・・・;」  風の洞窟は消えていた。何度も周囲を二人で確認したが、どこにも存在しない。不思議に思っていると、どこからともなく声が聞こえてきた。 「アリウス・・・・・・聞こえますか?私です」 「ミーティアさん。どうしましたか?」 「風の力を取り戻したようですね。まずはおめでとう、と言っておきましょう。ちなみに、その疑問の答えですが、力を取り戻せばその力の建造物は消滅しますよ。ところで、次の力の場所を教えるには、私の言葉の意味を理解し、ある条件を満たさなければ教えられません」 「なんでそんなややこしいことを・・・・・・」 「それは言えません。ただ、貴方の役に立つことには違いない。そう言っておきましょう。では、その言葉を言いますよ。『生物が目覚める朝。この地の中心にて、約束を破り、家を出て行った者の帰りを待つ儚げな少女』これが、次の力の場所へたどり着くまでのヒントです」 「なんですか、そりゃ・・・・・・」 「簡単に言えば、暗号のようなものですね。これを解かなければ、永遠に次の力の場所はわかりません。それでは、頑張って下さい」 そういい残すと、声は聞こえなくなった。 「結局、謎解きしなきゃならないのか・・・」 「まあ、しょうがないな。次の場所がわからないことには他のことも決まらないし。とりあえず、いったんサレッドに行かないか?アリウス。いったん休もう」 「ああ、そうだな・・・。もう疲れたよ・・・」  こうしてサレッドに着いた俺達。千年後の世界というものはすごいものだ、俺達は治療所というところへ行き、治療を依頼すると俺の知らない装置があっという間に傷を治してくれた。もちろん、傷の跡も残っていない。そして、ミーティアさんが残してくれたあの言葉の意味を考えるが、まず疲労がたまっているため、俺達は宿屋へ向かった。「生物が目覚める朝。この地の中心にて約束を破り、家を出て行った者の帰りを待つ儚げな少女」の意味を考えながら、俺達は眠りについた。
「・・・・・・リウス、アリウス!!」 誰かが俺を呼んでいる・・・・・・目を覚ましてみると、ルークの姿が目に映った。俺の隣に座って俺の腕を握っている。 「・・・・・・ルーク・・・・・・!!よかった・・・・・・。ちゃんと回復してたか・・・・・・」 「何言ってるんだよ、お前こそ大丈夫なのか!?体中ボロボロじゃないか!!」 そう言われて自分の体を見ると、全身傷だらけだった。風の龍と戦ってできた傷だ。俺が意識を失ったのも、おそらくこのためだろう。 しばらく魔法を使っていなくていきなり詠唱ありの強い魔法を使った反動、傷だらけの体、そして風の龍と戦ったときの疲労。 それらが原因で俺は気絶してしまったのだ。俺は立ち上がり、服についた砂を払った。 「俺は大丈夫だよ。ルークの方は?」 「俺の方も大丈夫だ。ところで、風の力とやらはどうした?部屋にいないが・・・・・・」 「ああ、そうだったな。出て来い、風の龍!」 俺は力を使い、手から光を放った。そしてその光は形を変えていき、龍の姿となった。 『やっと目覚めたか・・・・・・。大丈夫か?アリウス』 「んなっ!?か、風の龍!!」 「大丈夫だよ、ルーク。もうこいつは記憶を取り戻したから安全だ」 「な・・・・・・なんだ、驚いたぜ・・・・・・」 『ルーク殿・・・・・・すまなかった・・・・・・!!』 「ん・・・・・・?何がだ?」 『お前を倒してしまったことだ。アリウスがいなければおそらく貴方は亡くなってしまっていただろう・・・・・・。申し訳ない・・・・・・』 「なんだ、そんなことか」 ルークは怒るどころか、むしろ笑っている。 「それはお前の記憶がなかったときの話だろ?お前のせいじゃないさ。俺の鍛錬不足だってこともよく分かって、むしろ助かったよ。 それに、結局俺は死んでないんだから結果オーライさ」 『ルーク殿・・・・・・』 「堅っ苦しいなあ、ルークでいいって」 『ルーク・・・・・・ありがとう・・・・・・・』 「俺からも礼を言うよ、ルーク。ルークがいなきゃ風の力に倒されてただろうからな」 「そうか?まあ、俺は気絶してたから詳しくはわからないが」 「そういえば風の力よ、なんで俺が気絶してからお前も眠ったんだ?ルークに謝るからって言ってたのに」 『無理を言うな、無理を。お前と一緒で私もボロボロなんだ、体力の消耗は出来る限り抑えたかったのだ。それに勝手に出れる機会は滅多にない・・・・・・』 「あ・・・・・・すまない。忘れてた」 「よし、じゃあそろそろここ出ようぜ、アリウス」 「そうだな・・・。ここは気温も低いから、早く外に出たほうがいいだろう。風の力よ、お前は寝てていいぞ。ここから出るくらいなら俺達の力で大丈夫だしな。お前にはこれからまたどんどん働いてもらうし、今はゆっくり体休めとけ」 『すまないな、アリウス。ではそうさせてもらうとしよう』 そう言うと風の龍は消え、緑色の光が俺の体の中に入っていった。俺達は立ち上がり、洞窟の外へと歩いていった。  そして、洞窟の外へたどり着くと、俺達は再び会話を始めた。 「ふう・・・・・・やっと出たな~」 「結構長かったんだな、あの洞窟;」 そう言いながら二人で後ろを振り返ってみる。 「・・・・・・あれ?」 「洞窟・・・・・・無くなって見えるのは俺だけか?アリウス;」 「いや・・・・・・俺も無くなってるようにしか見えないんだが・・・・・・;」  風の洞窟は消えていた。何度も周囲を二人で確認したが、どこにも存在しない。不思議に思っていると、どこからともなく声が聞こえてきた。 「アリウス・・・・・・聞こえますか?私です」 「ミーティアさん。どうしましたか?」 「風の力を取り戻したようですね。まずはおめでとう、と言っておきましょう。ちなみに、その疑問の答えですが、力を取り戻せばその力の建造物は消滅しますよ。ところで、次の力の場所を教えるには、私の言葉の意味を理解し、ある条件を満たさなければ教えられません」 「なんでそんなややこしいことを・・・・・・」 「それは言えません。ただ、貴方の役に立つことには違いない。そう言っておきましょう。では、その言葉を言いますよ。『生物が目覚める朝。この地の中心にて、約束を破り、家を出て行った者の帰りを待つ儚げな少女』これが、次の力の場所へたどり着くまでのヒントです」 「なんですか、そりゃ・・・・・・」 「簡単に言えば、暗号のようなものですね。これを解かなければ、永遠に次の力の場所はわかりません。それでは、頑張って下さい」 そういい残すと、声は聞こえなくなった。 「結局、謎解きしなきゃならないのか・・・」 「まあ、しょうがないな。次の場所がわからないことには他のことも決まらないし。とりあえず、いったんサレッドに行かないか?アリウス。いったん休もう」 「ああ、そうだな・・・。もう疲れたよ・・・」  こうしてサレッドに着いた俺達。千年後の世界というものはすごいものだ、俺達は治療所というところへ行き、治療を依頼すると俺の知らない装置があっという間に傷を治してくれた。もちろん、傷の跡も残っていない。そして、ミーティアさんが残してくれたあの言葉の意味を考えるが、まず疲労がたまっているため、俺達は宿屋へ向かった。「生物が目覚める朝。この地の中心にて約束を破り、家を出て行った者の帰りを待つ儚げな少女」の意味を考えながら、俺達は眠りについた。

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