32話

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「・・・・・・・・・・・・・・・」 「さ・・・・・寒い・・・・・・」 「・・・・・・っクシュン!・・・・・・あうぅ・・・・・・」 あれから少し歩いたところに氷の洞窟があった。しかし、洞窟の外だというのに真冬並みの寒さに襲われ、俺たちは洞窟の中に入れずにいた。 「水の洞窟って聞いてたのになんで外壁が凍ってるんだよ・・・・・・」 「しょうがないよルーク。私の水の力は氷の力と表裏一体だから、水と同時に氷の力も使えるんだもの」 「にしても寒すぎるわ!!なあ、アルル。炎の力でこの寒さどうにかならないか?」 「うん、やってみる・・・・・・炎の力よ・・・・・・!」 アルルが炎の力を使うと、赤い光が俺たちを包み込んだ。 「お~・・・・・・。こりゃいい、さっきの寒さが嘘みたいだ」 「よかった、うまくいって。これで洞窟の中に入れるね。」 「ああ、ありがとなアルル。んじゃ行こうぜ」  俺たちは洞窟の中へと入っていった。どうやらこの洞窟は今までのような謎解きはない一本道のようだ。 奥へと歩いていくと、突然目の前に氷の魔物が現れた。 「まずいな・・・・・・。氷ってことは俺の攻撃はあんまり効かないってことかよ・・・・・・」 「アリウスたちはとにかく下がってて、私がなんとかするから!」 そう言うとアルルは炎の力を使い、氷の魔物をどんどん倒していった。敵の数もあと少しとなったそのとき、アルルの背後から氷の魔物が襲いかかった。 「!?アルル、危ないっ!!」 「え?・・・・・きゃああ!!」 そのとき、アルルに向かって振りかざされた腕が横から突き出た剣にせき止められた。 「おいおい、後ろから攻撃するなんて卑怯ってもんじゃないのかい?」 「ルーク・・・・・ありがとう」 「どういたしまして。固形の魔物なら俺だって戦えるんだぜ?見てなよ!!」 そういうとルークは自分の剣とぶつかっている魔物の腕をなぎ払って懐に飛び込んだ。 「岩をも砕く一撃、受けてみろ!『虎爪旋撃(コソウセンゲキ)』!!」 ルークはそう叫ぶと、斜めに氷の魔物を切りつけた。するとルークは1回剣を振っただけなのに、魔物には3本の切り傷ができて魔物は倒れた。 「アルル、大丈夫だったか?」 「うん、私は平気。でも危なかったよ」 「俺も他の力を取り戻せばちゃんと固い敵にもまともなダメージを与えれるんだけどな・・・・・・」 「まあ、今回はアリウスはサポートに回ってくれ。いつも前衛で活躍してくれてるからたまにはいいだろ」 「了解。でも無理はするなよ?」 「大丈夫だって。体力には自信があるから、さ」 「それはそうとルーク、ありがとね。助けてくれて」 「どういたしまして。さあ、行こうぜ。無駄な時間を作ってるヒマはない」 「そうだな。行こう、アルルの力を取り戻すために!!」  洞窟の中はさっきより一層冷え切っていた。アルルの炎の力がなければ数分で凍死しそうだ。 「やっぱり、空気は乾燥しきってるな。そこまでこの洞窟の中が冷え切ってるってことか・・・・・・」 「アルルに炎の力を使っておいてもらって正解だったな。でなきゃ今頃、凍えきってたところだ」 「力も使えなかっただろうしね。私の力が役に立ってよかった」 「へえ、そうなのか?」 いくら魔力が使えたところで俺達は人間だ。魔力は主に手の平から放出しているのだが、その手が冷気でやられてしまえば魔力は使えない。 つまり、寒さに弱いのだ。だから手は温めておかなければいざという時大ピンチになってしまう。 「そうよ。だから、先に炎の力を取り戻せてよかった」 「水の力と戦うにも炎の力が一番有効だからな。アルルには今回活躍してもらわなきゃならない」 「え?氷の状態ならともかく、水の状態なら炎は効かないよ、アリウス?」 「水の状態でも炎は効くよ。だって・・・・・・」                                                  ゴンッ!!! 「あーあ・・・・・・」 「痛そう・・・・・・大丈夫、アリウス?」 余所見をしていたせいで、俺は思い切り目の前にあった壁に頭をぶつけてしまっていた。 「痛っつ~・・・・・・。ちくしょう、なんだよこの壁は!」 「見たところ、これも氷でできた壁みたいだな・・・・・・。さて、どうやって壊す?」 「それじゃ、私の出番だね。2人とも下がってて」 そう言うとアルルは炎の力を使い、3メートルはあろう氷の壁をみるみるうちに溶かしてしまった。 「これでOK。行こう、2人とも」 「!アルル、危ない!!」 「え?きゃああっ!?」 俺は急いでアルルを抱きかかえ、奥へと跳んだ。その直後                                                  ガシャアアン!! と、大きな音を立て何かが地面に落ちた。 「大丈夫かアリウス、アルル!!」 ルークが慌てて俺たちへと駆け寄る。 「ああ、何とか無事だよ」 「な、何これ・・・・・・」 「氷柱(つらら)だな。アリウス、これが見えてたのか?」 「ああ、アルルの真上から降ってきた。」 「でも、さっきは上のほうにはこんな物なかったんじゃ・・・・・・」  そうアルルが言った瞬間だった。氷柱が砕けたかと思えば、その破片が水になり、再び凍って俺達の後ろに壁として立ちはだかったのだ。 「なっ、また壁が!?」 「だったらもう一度溶かせばいいんじゃない?さっきはそれで大丈夫だったし」 「おい・・・・・・ありゃ何だ?」 ルークが前を見ながら指を指す。その先に目をやると、大きな氷の塊が部屋の奥にあった。 「いた・・・・・・水の力だよ。強い魔力を感じるから」 「どうやらさっきのもあいつの仕業らしい。力の持ち主を殺そうとするとは躾(しつけ)がなってねえようだな!!」 氷の塊は形を変え、鋭い爪を持った姿になった。 「こりゃあ、アリウスにも前衛になってもらったほうがいいかもな。小細工は効きそうにないみたいだ」 「無茶だけはしないでよ、2人とも。私も今回からは戦えるんだから!」 「向こうも戦う準備は万端らしいみたいだし・・・・・・行くぜ!!」 #comment [[31話]]へ戻る   [[33話]]に進む [[小説]]ページへ戻る [[トップページ]]へ戻る
「・・・・・・・・・・・・・・・」 「さ・・・・・寒い・・・・・・」 「・・・・・・っクシュン!・・・・・・あうぅ・・・・・・」 あれから少し歩いたところに氷の洞窟があった。しかし、洞窟の外だというのに真冬並みの寒さに襲われ、俺たちは洞窟の中に入れずにいた。 「水の洞窟って聞いてたのになんで外壁が凍ってるんだよ・・・・・・」 「しょうがないよルーク。私の水の力は氷の力と表裏一体だから、水と同時に氷の力も使えるんだもの」 「にしても寒すぎるわ!!なあ、アルル。炎の力でこの寒さどうにかならないか?」 「うん、やってみる・・・・・・炎の力よ・・・・・・!」 アルルが炎の力を使うと、赤い光が俺たちを包み込んだ。 「お~・・・・・・。こりゃいい、さっきの寒さが嘘みたいだ」 「よかった、うまくいって。これで洞窟の中に入れるね。」 「ああ、ありがとなアルル。んじゃ行こうぜ」  俺たちは洞窟の中へと入っていった。どうやらこの洞窟は今までのような謎解きはない一本道のようだ。 奥へと歩いていくと、突然目の前に氷の魔物が現れた。 「まずいな・・・・・・。氷ってことは俺の攻撃はあんまり効かないってことかよ・・・・・・」 「アリウスたちはとにかく下がってて、私がなんとかするから!」 そう言うとアルルは炎の力を使い、氷の魔物をどんどん倒していった。敵の数もあと少しとなったそのとき、アルルの背後から氷の魔物が襲いかかった。 「!?アルル、危ないっ!!」 「え?・・・・・きゃああ!!」 そのとき、アルルに向かって振りかざされた腕が横から突き出た剣にせき止められた。 「おいおい、後ろから攻撃するなんて卑怯ってもんじゃないのかい?」 「ルーク・・・・・ありがとう」 「どういたしまして。固形の魔物なら俺だって戦えるんだぜ?見てなよ!!」 そういうとルークは自分の剣とぶつかっている魔物の腕をなぎ払って懐に飛び込んだ。 「岩をも砕く一撃、受けてみろ!『虎爪旋撃(コソウセンゲキ)』!!」 ルークはそう叫ぶと、斜めに氷の魔物を切りつけた。するとルークは1回剣を振っただけなのに、魔物には3本の切り傷ができて魔物は倒れた。 「アルル、大丈夫だったか?」 「うん、私は平気。でも危なかったよ」 「俺も他の力を取り戻せばちゃんと固い敵にもまともなダメージを与えれるんだけどな・・・・・・」 「まあ、今回はアリウスはサポートに回ってくれ。いつも前衛で活躍してくれてるからたまにはいいだろ」 「了解。でも無理はするなよ?」 「大丈夫だって。体力には自信があるから、さ」 「それはそうとルーク、ありがとね。助けてくれて」 「どういたしまして。さあ、行こうぜ。無駄な時間を作ってるヒマはない」 「そうだな。行こう、アルルの力を取り戻すために!!」  洞窟の中はさっきより一層冷え切っていた。アルルの炎の力がなければ数分で凍死しそうだ。 「やっぱり、空気は乾燥しきってるな。そこまでこの洞窟の中が冷え切ってるってことか・・・・・・」 「アルルに炎の力を使っておいてもらって正解だったな。でなきゃ今頃、凍えきってたところだ」 「力も使えなかっただろうしね。私の力が役に立ってよかった」 「へえ、そうなのか?」 いくら魔力が使えたところで俺達は人間だ。魔力は主に手の平から放出しているのだが、その手が冷気でやられてしまえば魔力は使えない。 つまり、寒さに弱いのだ。だから手は温めておかなければいざという時大ピンチになってしまう。 「そうよ。だから、先に炎の力を取り戻せてよかった」 「水の力と戦うにも炎の力が一番有効だからな。アルルには今回活躍してもらわなきゃならない」 「え?氷の状態ならともかく、水の状態なら炎は効かないよ、アリウス?」 「水の状態でも炎は効くよ。だって・・・・・・」                                                  ゴンッ!!! 「あーあ・・・・・・」 「痛そう・・・・・・大丈夫、アリウス?」 余所見をしていたせいで、俺は思い切り目の前にあった壁に頭をぶつけてしまっていた。 「痛っつ~・・・・・・。ちくしょう、なんだよこの壁は!」 「見たところ、これも氷でできた壁みたいだな・・・・・・。さて、どうやって壊す?」 「それじゃ、私の出番だね。2人とも下がってて」 そう言うとアルルは炎の力を使い、3メートルはあろう氷の壁をみるみるうちに溶かしてしまった。 「これでOK。行こう、2人とも」 「!アルル、危ない!!」 「え?きゃああっ!?」 俺は急いでアルルを抱きかかえ、奥へと跳んだ。その直後                                              ガシャアアン!! と、大きな音を立て何かが地面に落ちた。 「大丈夫かアリウス、アルル!!」 ルークが慌てて俺たちへと駆け寄る。 「ああ、何とか無事だよ」 「な、何これ・・・・・・」 「氷柱(つらら)だな。アリウス、これが見えてたのか?」 「ああ、アルルの真上から降ってきた。」 「でも、さっきは上のほうにはこんな物なかったんじゃ・・・・・・」  そうアルルが言った瞬間だった。氷柱が砕けたかと思えば、その破片が水になり、再び凍って俺達の後ろに壁として立ちはだかったのだ。 「なっ、また壁が!?」 「だったらもう一度溶かせばいいんじゃない?さっきはそれで大丈夫だったし」 「おい・・・・・・ありゃ何だ?」 ルークが前を見ながら指を指す。その先に目をやると、大きな氷の塊が部屋の奥にあった。 「いた・・・・・・水の力だよ。強い魔力を感じるから」 「どうやらさっきのもあいつの仕業らしい。力の持ち主を殺そうとするとは躾(しつけ)がなってねえようだな!!」 氷の塊は形を変え、鋭い爪を持った姿になった。                                     ~ENEMY 氷の魔物(力)~ 「こりゃあ、アリウスにも前衛になってもらったほうがいいかもな。小細工は効きそうにないみたいだ」 「無茶だけはしないでよ、2人とも。私も今回からは戦えるんだから!」 「向こうも戦う準備は万端らしいみたいだし・・・・・・行くぜ!!」 #comment [[31話]]へ戻る   [[33話]]に進む [[小説]]ページへ戻る [[トップページ]]へ戻る

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