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第1話 始まる僕の女装生活・8 - (2009/07/30 (木) 11:56:42) の1つ前との変更点

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  「この時間……もう確実に部活始まってるよなぁ………」 なんでグラウンドこんなに入り組んだ道の先にあるんだよ。地図があっても危うく迷うところだった……。 地図をカバンにしまって、視線の先に見えたグラウンドへパタパタと急いでいると、フェンスを飛び越して1つボールが転がって来た。 「ぅっわ、フェンスあんなに高いのに………」 呟いてヒョイ、とそのサッカーボールを拾い上げると、グラウンドの方から体操服を着た男子が慌てて出てきた。たぶん、このボールを回収しに来たんだろう。 「あ、ありがとうござ……って、うわ!!朝川さん!!?」 手渡したボールを受け取ろうとして蒼翡の顔を見た男子は、なぜか裏返った声を出した。 「ぇ、な、何でこんなところに!?家、こっちの方なんですか?」 「そうじゃなくて……サッカー部に入部したいんだけど、顧問の先生呼んでくれない?」 そう言うと、その男子は蒼翡を指差して目を丸くして口をパクパクさせ出した。 「ぇっと……?だから、」 「コルァ加藤!!ダラダラしてんじゃねェとっとと帰ってこい!!」 それ以上反応がないので、仕方なくもう1度説明しようとするとグラウンドからよく響く声。その怒声を聞いてはハッと我に帰った加藤というらしいソイツは 「せ、先輩!!ちょっと来てくださいッ」 と声を上げたので、グラウンドから上級生と見える、ユニフォームを着た人が3人出てきた。 「ちょ……おい加藤、誰この娘!?」 「まさかお前ナンパしてんじゃねェよな!!?」 「つか、如月にこんな子いたかッ?」 なぜかソワソワとキョドりだす先輩たちに向かって、ペコッと礼儀正しく頭を下げる。 「今日転校してきた朝川 蒼翡です。サッカー部に入部したいと考えているんですが、顧問の先生を呼んでいただけませんか?」 そして入部の意志を切り出すと、また一層ザワめきが広がる。 「ぇっ………マジ?」 「ちょ、大澤……今、職員会議だっけ?」 「いや、いいだろこれは………つか、副部長的に俺が許す!」 副部長と名乗った無駄に美形でモテるだろうなー、という雰囲気の先輩が蒼翡の手首を取り、ずんずんとグラウンドに引っ張っていく。 っていうか、やっぱ如月来てよかった!何この広い練習場!?1年生はまだ体操服着て雑用やらされてるみたいだけど、そんなの実力でレギュラーとれば関係ないし…… 「練習は一時中断、全員注目ッ」 とこれからの期待に胸を膨らませていると、副部長がグラウンドの入口で声を張り上げ、40人ちょいはいそうな部員達の注目を一斉に集めた。 「喜べお前らっ!!待望のマネージャーだぞ!」  ……………はい? 副部長の弾んだ言葉の意味がよく分からなかった。 まねーじゃあ?マネーじゃー……マネ……………うわぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!! 歓喜の雄叫びに包まれたグラウンドの入口で、僕は一人絶望に思考を占拠されていた。 そ う だ 僕 今 女 だ っ た ……… ッ !!! そうしてあの菱川のヤローの言葉の意味を、やっと理解した。  [[←>http://www19.atwiki.jp/hopelove/pages/27.html]] * Hope Love * [[→>http://www19.atwiki.jp/hopelove/pages/26.html]]  
  「この時間……もう確実に部活始まってるよなぁ………」 なんでグラウンドこんなに入り組んだ道の先にあるんだよ。地図があっても危うく迷うところだった……。 地図をカバンにしまって、視線の先に見えたグラウンドへパタパタと急いでいると、フェンスを飛び越して1つボールが転がって来た。 「ぅっわ、フェンスあんなに高いのに………」 呟いてヒョイ、とそのサッカーボールを拾い上げると、グラウンドの方から体操服を着た男子が慌てて出てきた。たぶん、このボールを回収しに来たんだろう。 「あ、ありがとうござ……って、うわ!!朝川さん!!?」 手渡したボールを受け取ろうとして蒼翡の顔を見た男子は、なぜか裏返った声を出した。 「ぇ、な、何でこんなところに!?家、こっちの方なんですか?」 「そうじゃなくて……サッカー部に入部したいんだけど、顧問の先生呼んでくれない?」 そう言うと、その男子は蒼翡を指差して目を丸くして口をパクパクさせ出した。 「ぇっと……?だから、」 「コルァ加藤!!ダラダラしてんじゃねェとっとと帰ってこい!!」 それ以上反応がないので、仕方なくもう1度説明しようとするとグラウンドからよく響く声。その怒声を聞いてハッと我に帰った加藤というらしいソイツは 「せ、先輩!!ちょっと来てくださいッ」 と声を上げたので、グラウンドから上級生と見える、ユニフォームを着た人が3人出てきた。 「ちょ……おい加藤、誰この娘!?」 「まさかお前ナンパしてんじゃねェよな!!?」 「つか、如月にこんな子いたかッ?」 なぜかソワソワとキョドりだす先輩たちに向かって、ペコッと礼儀正しく頭を下げる。 「今日転校してきた朝川 蒼翡です。サッカー部に入部したいと考えているんですが、顧問の先生を呼んでいただけませんか?」 そして入部の意志を切り出すと、また一層ザワめきが広がる。 「ぇっ………マジ?」 「ちょ、大澤……今、職員会議だっけ?」 「いや、いいだろこれは………つか、副部長的に俺が許す!」 副部長と名乗った無駄に美形でモテるだろうなー、という雰囲気の先輩が蒼翡の手首を取り、ずんずんとグラウンドに引っ張っていく。 っていうか、やっぱ如月来てよかった!何この広い練習場!?1年生はまだ体操服着て雑用やらされてるみたいだけど、そんなの実力でレギュラーとれば関係ないし…… 「練習は一時中断、全員注目ッ」 とこれからの期待に胸を膨らませていると、副部長がグラウンドの入口で声を張り上げ、40人ちょいはいそうな部員達の注目を一斉に集めた。 「喜べお前らっ!!待望のマネージャーだぞ!」  ……………はい? 副部長の弾んだ言葉の意味がよく分からなかった。 まねーじゃあ?マネーじゃー……マネ……………うわぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!! 歓喜の雄叫びに包まれたグラウンドの入口で、僕は一人絶望に思考を占拠されていた。 そ う だ 僕 今 女 だ っ た ……… ッ !!! そうしてあの菱川のヤローの言葉の意味を、やっと理解した。  [[←>http://www19.atwiki.jp/hopelove/pages/27.html]] * Hope Love * [[→>http://www19.atwiki.jp/hopelove/pages/26.html]]  

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