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白瀬咲耶&ライダー - (2021/07/18 (日) 15:23:44) の1つ前との変更点

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―――ざん。 ――――ざざん。 東京にある海浜公園の浜辺を、一人の少年と少女が連れ立って歩いていた。 すらりと背が高く、凛々しい顔立ちながら女性的な魅力に満ちた少女。 もう一人は頭にターバンを巻きつけ、純白の軍服に袖を通した感情の希薄そうな少年。 眼を退く二人組だったが、既に陽は落ち、辺りに人通りは少ない。 「ライダー、私はね。海が好きなんだ」 少女の透き通る声が、浜辺に小さく響く。 その言葉を受けて、ライダーと呼ばれた少年は無言のまま少女を見つめた。 彼が履いている蒼のヒールを考慮しても、まだ少女の方が背が高い。 必然的に、少年は少女を見上げる形となる。 月明かりに照らされて穏やかに微笑む彼女の笑みは、一枚の絵画のようだった。 「触れた時の心地よさは勿論、波の音や潮の香り、浜辺から見える街の風景。 月明かりやビルのネオンを反射して煌めく美しい水面…そして、海の魅力に惹かれて集う人々。 この美しさは、どんな場所でも何時の時代でも不変だと思っているんだ」 「……そうだね。海の美しさだけは僕の生きていた頃と変わらないよ、サクヤ」 それは、無口で人見知りなライダーが初めて見せたマスターへの同意の言葉だった。 その言葉に、サクヤと呼ばれた少女―――283プロダクション所属のアイドル、白瀬咲耶は華開くような笑顔を浮かべた。 人懐っこい大型犬の様な雰囲気を放ちながら、ライダーに再び語り掛ける。 「ここは前に大切な人に連れてきてもらった、とっておきの場所なんだ。 きっと、貴方も気に入ってくれると思っていたよ。海の王子(プリンス)」 「王子じゃなくて、ライダーかキャプテンと呼んで欲しいものだね。 ……ここがいい場所だって言うのは、その通りだ。連れてきてくれてありがとう」 「ふふ、気に入ってくれたなら私もとても嬉しいよ。 気の合う貴方を呼べたのはきっと、最高の幸運だね」 「………サクヤ」 そういって笑う彼女の顔は、誰かに幸福を届けられた事への喜びに満ちていて。 その滅私の奉仕精神は人嫌いのライダーですら、どこか心惹かれる輝きに満ちていた。 これから聖杯戦争の開幕を告げて、彼女の笑顔を曇らせて仕舞うのが後ろめたい程に。 僅かな逡巡の後、ライダーは静かに主に聖杯戦争の開幕を告げた。 「……うん、心の準備は、もうしてある。大丈夫だよ、ライダー。 私の願いは、最初に言ったとおりだ」 奇跡の椅子を巡る過酷な生存競争が幕を開けると言うのに、少女の顔は穏やかだった。 穏やかな顔のまま、しかして力強く、白瀬咲耶は宣言を発する。 「私は…私の手の届く限り、仲間を…この地に生きる人々を守りたい」 聖杯には縋らない。 そして、この争いで傷つく者が出ないように守り抜く。 無二の仲間であるユニットメンバーのアンティーカも。 自分を見つけ、アイドルにしてくれた大切なプロデューサーも。 事務所の仲間たちも。 愛しいファンの人々も。これからファンになってくれるかもしれない人々も。 その全てを護る。それこそが彼女の本懐。 他人が聴けば夢物語だと笑われそうなほどに、無垢なる祈り。 「ただ帰還を目指すよりもよほど危険な道なのは分かっているつもりだよ。 でも、私はそのためなら、命だって賭けられる……そして貴方も、そうであってほしい。 英国の支配から民のために戦った、偉大なる『キャプテン・ネモ』なら」 「……それは買い被りだ。僕は所詮、終わりの見えない戦争に疲れて逃げ出した側だよ」 そう言って、ネモと呼ばれた少年は咲耶から眼を逸らす。 彼女の期待と信頼に耐えきれないと言わんばかりに。 事実彼はインドの大反乱において、戦いから背を向けた臆病者だ。 まだ戦っている同胞たちを見捨てて深海へ漕ぎだした卑怯者だ。 サーヴァントとなった今も、その後悔はキャプテン・ネモという英霊の根幹に根付いている。 「……それなら、今回の戦いでその過去を乗り越えてほしい。 最後まで私と共に戦ってくれたなら……少なくとも私にとって貴方は本物の英雄だ」 月が映る水面を背に、咲耶は迷うことなく手を伸ばした。 その瞳には、一欠けらの迷いも、不安もなく。 揺るぎない敬意と、信頼を籠めた共同戦線の申し出だった。 彼女の意思に惹かれる様に、視線が交わる。 その瞳は嵐を超えた先の星空の様な輝きを放っていて。 見つめ合ううちに、ネモの中にあった逡巡が溶けていくような、そんな錯覚を覚えた。 「誰もなくことなくみんなで笑って帰るのが、マスターとしての私の願いであり、夢なんだ。 でも、私は貴方無しでは無力なマスターに過ぎない。だから、貴方に力を貸してほしい。 貴方の力が必要なんだ、ネモ―――私の夢が、夢で終わらないために」 「………」 少女の言葉を最後に、しばしの沈黙が流れる。 辺りに人影はなく、ただ月光と打ち寄せる波だけが、二人の観客だった。 だが、やがて根負けしたようにふ、と少年は笑い、 「―――全く、その道行がどれほど困難で危険が伴うか君は分かっているのかい? もっと安全に帰ろうとする道もある筈なのに、態々嵐の進路を選ぶなんて 我ながら、シュモクザメのように貪欲なマスターを引いたものだね」 言い終わるより早く、ぎゅ、と。 少年の小さな手が、差し伸べられた咲耶の手を包んでいた。 「だけど、僕は。このキャプテン・ネモにして大いなるトリトンは、君のその選択を祝福しよう。 この閉ざされた聖杯戦争と言う深海から、君のいるべき地平まで僕が必ず送り届ける」 見つめるその視線にもう何の負い目も迷いも宿ってはいなかった。 顔つきも何時もの感情な希薄そうな者とは違う、決意と意思に満ちた、そんな顔をしていた。 ……実の所、彼は、この時にいたるまで分からなかったのだ。 何故、自分が”この”キャプテン・ネモとして召喚されたのか。 自分を子の霊基で呼べるのは本来なら初代マスター、シオン・エルトラム・ソカリスとカルデアのマスター以外に存在しない筈なのだから。 その疑問が、今までずっと煮え切らない態度を作らせていたのだ。 だが、今となってはそんな事は最早どうでもよかった。些細な事だ。 「……!ありがとう!ライダー!!」 今は唯、この少女の正しさの助けになりたかった。 自分はきっと、その為に召喚されたのだ。今、そう決めた。 この正しい少女を、美しい少女を、自分と同じ寂しがり屋の少女を、閉ざされた深海から光あふれる地平(ステージ)へと送り届ける。 その為なら、この身、この思い、全て――――海色に溶けたとしても。 そんな、少年の意思に呼応するように。 二人の立つ浜辺のすぐ近くに、巨大な影が現れる。 巨大な衝角がトレードマークの、鉄の塊。 あらゆる海を越える、ノーチラス号と言う希望の船。 それを見ながら、咲耶は新たな宣言を口にする。 「貴方が私を運ぶ船になってくれるなら、私は貴方を導く羅針盤になるよ。 ――――凪いだ海の底で、貴方が迷う事が無いように」 自分の我儘に突き合わせるのだから、せめて。 精一杯できる事をしたいと、彼の指針となりたいと、少女は思った。 何処までも、彼の操るノーチラスという希望の船が、進み続けられるように。 【クラス】ライダー 【真名】キャプテン・ネモ 【出典】Fate/Grand Order 【性別】男 【属性】混沌・中庸 【パラメーター】筋力:C 耐久:B 敏捷:C 魔力:A 幸運:A 宝具:B 【クラススキル】 騎乗:A+ ライダーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。「乗り物」という概念に対して発揮されるスキルであるため、生物・非生物を問わない。 【保有スキル】 神性:A 高位の神霊の息子であり本人も神霊であるため、最大級のランクを持つ。 海神の加護:B 父である海神ポセイドンによる加護。 水辺での戦闘時、ライダーの全ステータスにボーナス補正が発生し、魔力の回復が発生する。 嵐の航海者:C++ と認識されるものを駆る才能。集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。なお、トリトンは別に船長ではなく、 ネモはその船が高性能だったため、『ボロ船で嵐を踏破した』経験は少なく、他の船長系のサーヴァントよりランクは低い。 ただしフィールドが『水辺』である場合、ネモはその性能がより大きく向上する。ランクに『++』が入っているのはこの特性からである。 不撓不屈:C++ 英霊ネモの精神性、信念が形になったもの。同ランクまでの精神干渉を軽減する効果があるが、真価は彼の霊基が深刻なダメージを負ったときである。 その時このスキルはBランク相当の戦闘続行と同じ効果が働き、宝具を放てる分だけマスターの供給に依らず瞬間的に装てんされる。 旅の導き:C++ かつてアルゴー号を導いたトリトンは英雄たちを導く性質を持ち、それが形となったスキル。 水辺において自己を含めた自軍サーヴァント全員にあらゆる判定でボーナス補正を発生させる。 分割思考:A ライダーの初代マスターであるアトラス院の麒麟児に召喚されたことによって後天的に座に記録されたスキル。 このスキルによってライダーは分身を生み出すことができ、単騎での潜水艦の運用を可能とする。 基本的に分身を生み出せば生み出すほど個々のスペックは低下していくが、それでも水兵(マリーン)数人までならネモ本体と遜色のないスペックの分身を生み出せる。 【宝具】 『我は征く、大衝角の鸚鵡貝(グレートラム・ノーチラス)』 ランク:A 種別:対海宝具 レンジ:2~70 最大捕捉:1 ライダーの愛船である潜水艇「ノーチラス号」そのもの。 あらゆる海を航行し、すべての嵐を越える万能の艦という、人々が夢見たオーバーテクノロジーの結晶。 幻霊と神霊の融合サーヴァントである彼は潜水艦ノーチラス号とも一体となっている。 宝具使用時は潜水艦ノーチラス号を主体とした姿へとかたちを変えて、備わった大衝角を用いて突撃を行う。敵がどれほど巨大な存在(大イカ、巨大戦艦など)でも怯まず、これに衝突・突破する特殊な概念を帯びている。 水のない場所(地上や空中)でも使用可能だが、フィールドが水中、海中であれば命中率が著しく上昇し、威力も向上する珍しい性質を持つ。 【weapon】 『我は征く、大衝角の鸚鵡貝』 【人物背景】 かつてシオン・エルトラム・ソカリスと言う魔術師が人理継続保証機関カルデアの召喚方法を真似て一騎だけ召喚できたサーヴァント。 召喚に使用できる聖遺物を持たなかった彼女が本来サーヴァントになり得ない幻霊を掛け合わせて霊基を成立させている非常に特殊なサーヴァントである。 それ故に通常の聖杯戦争では召喚できるはずもないが、界聖杯の権能ゆえか、それともカルデアの人類史を救う旅路で観測可能となったからか、ともかくこの聖杯戦争で召喚されている。 素直で優しく誰からも愛されたトリトンと、信念の人であり行動力の化身だったネモ船長の二つが合わさった結果、その性格はそれぞれのオリジナルからやや逸脱している。 プロ意識が非常に高く、船の安全を犯すと判断した場合はマスターにさえ背く仕事人。船長としての仕事であってもそうでなくとも、任された仕事に対しては精力的に対応する。 【サーヴァントとしての願い】 なし。マスターを元の居場所へと送り届ける。 【マスター】 白瀬咲耶@アイドルマスター シャイニーカラーズ 【マスターとしての願い】 聖杯戦争を止める。 【能力・技能】 アイドルとして申し分ない技量。人に喜びを届けるファンサービス精神 【人物背景】 『アイドルマスターシャイニーカラーズ』に登場するアイドルの1人。283プロに所属し、月岡恋鐘・田中摩美々・三峰結華・幽谷霧子と共に5人組アイドルユニット「L'Antica」を組む。 【 方針】 聖杯戦争で傷つく者が出ないよう立ち回る。
―――ざん。 ――――ざざん。 東京にある海浜公園の浜辺を、一人の少年と少女が連れ立って歩いていた。 すらりと背が高く、凛々しい顔立ちながら女性的な魅力に満ちた少女。 もう一人は頭にターバンを巻きつけ、純白の軍服に袖を通した感情の希薄そうな少年。 眼を退く二人組だったが、既に陽は落ち、辺りに人通りは少ない。 「ライダー、私はね。海が好きなんだ」 少女の透き通る声が、浜辺に小さく響く。 その言葉を受けて、ライダーと呼ばれた少年は無言のまま少女を見つめた。 彼が履いている蒼のヒールを考慮しても、まだ少女の方が背が高い。 必然的に、少年は少女を見上げる形となる。 月明かりに照らされて穏やかに微笑む彼女の笑みは、一枚の絵画のようだった。 「触れた時の心地よさは勿論、波の音や潮の香り、浜辺から見える街の風景。 月明かりやビルのネオンを反射して煌めく美しい水面…そして、海の魅力に惹かれて集う人々。 この美しさは、どんな場所でも何時の時代でも不変だと思っているんだ」 「……そうだね。海の美しさだけは僕の生きていた頃と変わらないよ、サクヤ」 それは、無口で人見知りなライダーが初めて見せたマスターへの同意の言葉だった。 その言葉に、サクヤと呼ばれた少女―――283プロダクション所属のアイドル、白瀬咲耶は華開くような笑顔を浮かべた。 人懐っこい大型犬の様な雰囲気を放ちながら、ライダーに再び語り掛ける。 「ここは前に大切な人に連れてきてもらった、とっておきの場所なんだ。 きっと、貴方も気に入ってくれると思っていたよ。海の王子(プリンス)」 「王子じゃなくて、ライダーかキャプテンと呼んで欲しいものだね。 ……ここがいい場所だって言うのは、その通りだ。連れてきてくれてありがとう」 「ふふ、気に入ってくれたなら私もとても嬉しいよ。 気の合う貴方を呼べたのはきっと、最高の幸運だね」 「………サクヤ」 そういって笑う彼女の顔は、誰かに幸福を届けられた事への喜びに満ちていて。 その滅私の奉仕精神は人嫌いのライダーですら、どこか心惹かれる輝きに満ちていた。 これから聖杯戦争の開幕を告げて、彼女の笑顔を曇らせて仕舞うのが後ろめたい程に。 僅かな逡巡の後、ライダーは静かに主に聖杯戦争の開幕を告げた。 「……うん、心の準備は、もうしてある。大丈夫だよ、ライダー。 私の願いは、最初に言ったとおりだ」 奇跡の椅子を巡る過酷な生存競争が幕を開けると言うのに、少女の顔は穏やかだった。 穏やかな顔のまま、しかして力強く、白瀬咲耶は宣言を発する。 「私は…私の手の届く限り、仲間を…この地に生きる人々を守りたい」 聖杯には縋らない。 そして、この争いで傷つく者が出ないように守り抜く。 無二の仲間であるユニットメンバーのアンティーカも。 自分を見つけ、アイドルにしてくれた大切な[[プロデューサー]]も。 事務所の仲間たちも。 愛しいファンの人々も。これからファンになってくれるかもしれない人々も。 その全てを護る。それこそが彼女の本懐。 他人が聴けば夢物語だと笑われそうなほどに、無垢なる祈り。 「ただ帰還を目指すよりもよほど危険な道なのは分かっているつもりだよ。 でも、私はそのためなら、命だって賭けられる……そして貴方も、そうであってほしい。 英国の支配から民のために戦った、偉大なる『キャプテン・ネモ』なら」 「……それは買い被りだ。僕は所詮、終わりの見えない戦争に疲れて逃げ出した側だよ」 そう言って、ネモと呼ばれた少年は咲耶から眼を逸らす。 彼女の期待と信頼に耐えきれないと言わんばかりに。 事実彼はインドの大反乱において、戦いから背を向けた臆病者だ。 まだ戦っている同胞たちを見捨てて深海へ漕ぎだした卑怯者だ。 サーヴァントとなった今も、その後悔はキャプテン・ネモという英霊の根幹に根付いている。 「……それなら、今回の戦いでその過去を乗り越えてほしい。 最後まで私と共に戦ってくれたなら……少なくとも私にとって貴方は本物の英雄だ」 月が映る水面を背に、咲耶は迷うことなく手を伸ばした。 その瞳には、一欠けらの迷いも、不安もなく。 揺るぎない敬意と、信頼を籠めた共同戦線の申し出だった。 彼女の意思に惹かれる様に、視線が交わる。 その瞳は嵐を超えた先の星空の様な輝きを放っていて。 見つめ合ううちに、ネモの中にあった逡巡が溶けていくような、そんな錯覚を覚えた。 「誰もなくことなくみんなで笑って帰るのが、マスターとしての私の願いであり、夢なんだ。 でも、私は貴方無しでは無力なマスターに過ぎない。だから、貴方に力を貸してほしい。 貴方の力が必要なんだ、ネモ―――私の夢が、夢で終わらないために」 「………」 少女の言葉を最後に、しばしの沈黙が流れる。 辺りに人影はなく、ただ月光と打ち寄せる波だけが、二人の観客だった。 だが、やがて根負けしたようにふ、と少年は笑い、 「―――全く、その道行がどれほど困難で危険が伴うか君は分かっているのかい? もっと安全に帰ろうとする道もある筈なのに、態々嵐の進路を選ぶなんて 我ながら、シュモクザメのように貪欲なマスターを引いたものだね」 言い終わるより早く、ぎゅ、と。 少年の小さな手が、差し伸べられた咲耶の手を包んでいた。 「だけど、僕は。このキャプテン・ネモにして大いなるトリトンは、君のその選択を祝福しよう。 この閉ざされた聖杯戦争と言う深海から、君のいるべき地平まで僕が必ず送り届ける」 見つめるその視線にもう何の負い目も迷いも宿ってはいなかった。 顔つきも何時もの感情な希薄そうな者とは違う、決意と意思に満ちた、そんな顔をしていた。 ……実の所、彼は、この時にいたるまで分からなかったのだ。 何故、自分が”この”キャプテン・ネモとして召喚されたのか。 自分を子の霊基で呼べるのは本来なら初代マスター、シオン・エルトラム・ソカリスとカルデアのマスター以外に存在しない筈なのだから。 その疑問が、今までずっと煮え切らない態度を作らせていたのだ。 だが、今となってはそんな事は最早どうでもよかった。些細な事だ。 「……!ありがとう!ライダー!!」 今は唯、この少女の正しさの助けになりたかった。 自分はきっと、その為に召喚されたのだ。今、そう決めた。 この正しい少女を、美しい少女を、自分と同じ寂しがり屋の少女を、閉ざされた深海から光あふれる地平(ステージ)へと送り届ける。 その為なら、この身、この思い、全て――――海色に溶けたとしても。 そんな、少年の意思に呼応するように。 二人の立つ浜辺のすぐ近くに、巨大な影が現れる。 巨大な衝角がトレードマークの、鉄の塊。 あらゆる海を越える、ノーチラス号と言う希望の船。 それを見ながら、咲耶は新たな宣言を口にする。 「貴方が私を運ぶ船になってくれるなら、私は貴方を導く羅針盤になるよ。 ――――凪いだ海の底で、貴方が迷う事が無いように」 自分の我儘に突き合わせるのだから、せめて。 精一杯できる事をしたいと、彼の指針となりたいと、少女は思った。 何処までも、彼の操るノーチラスという希望の船が、進み続けられるように。 【クラス】ライダー 【真名】キャプテン・ネモ 【出典】Fate/Grand Order 【性別】男 【属性】混沌・中庸 【パラメーター】筋力:C 耐久:B 敏捷:C 魔力:A 幸運:A 宝具:B 【クラススキル】 騎乗:A+ ライダーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。「乗り物」という概念に対して発揮されるスキルであるため、生物・非生物を問わない。 【保有スキル】 神性:A 高位の神霊の息子であり本人も神霊であるため、最大級のランクを持つ。 海神の加護:B 父である海神ポセイドンによる加護。 水辺での戦闘時、ライダーの全ステータスにボーナス補正が発生し、魔力の回復が発生する。 嵐の航海者:C++ と認識されるものを駆る才能。集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。なお、トリトンは別に船長ではなく、 ネモはその船が高性能だったため、『ボロ船で嵐を踏破した』経験は少なく、他の船長系のサーヴァントよりランクは低い。 ただしフィールドが『水辺』である場合、ネモはその性能がより大きく向上する。ランクに『++』が入っているのはこの特性からである。 不撓不屈:C++ 英霊ネモの精神性、信念が形になったもの。同ランクまでの精神干渉を軽減する効果があるが、真価は彼の霊基が深刻なダメージを負ったときである。 その時このスキルはBランク相当の戦闘続行と同じ効果が働き、宝具を放てる分だけマスターの供給に依らず瞬間的に装てんされる。 旅の導き:C++ かつてアルゴー号を導いたトリトンは英雄たちを導く性質を持ち、それが形となったスキル。 水辺において自己を含めた自軍サーヴァント全員にあらゆる判定でボーナス補正を発生させる。 分割思考:A ライダーの初代マスターであるアトラス院の麒麟児に召喚されたことによって後天的に座に記録されたスキル。 このスキルによってライダーは分身を生み出すことができ、単騎での潜水艦の運用を可能とする。 基本的に分身を生み出せば生み出すほど個々のスペックは低下していくが、それでも水兵(マリーン)数人までならネモ本体と遜色のないスペックの分身を生み出せる。 【宝具】 『我は征く、大衝角の鸚鵡貝(グレートラム・ノーチラス)』 ランク:A 種別:対海宝具 レンジ:2~70 最大捕捉:1 ライダーの愛船である潜水艇「ノーチラス号」そのもの。 あらゆる海を航行し、すべての嵐を越える万能の艦という、人々が夢見たオーバーテクノロジーの結晶。 幻霊と神霊の融合サーヴァントである彼は潜水艦ノーチラス号とも一体となっている。 宝具使用時は潜水艦ノーチラス号を主体とした姿へとかたちを変えて、備わった大衝角を用いて突撃を行う。敵がどれほど巨大な存在(大イカ、巨大戦艦など)でも怯まず、これに衝突・突破する特殊な概念を帯びている。 水のない場所(地上や空中)でも使用可能だが、フィールドが水中、海中であれば命中率が著しく上昇し、威力も向上する珍しい性質を持つ。 【weapon】 『我は征く、大衝角の鸚鵡貝』 【人物背景】 かつてシオン・エルトラム・ソカリスと言う魔術師が人理継続保証機関カルデアの召喚方法を真似て一騎だけ召喚できたサーヴァント。 召喚に使用できる聖遺物を持たなかった彼女が本来サーヴァントになり得ない幻霊を掛け合わせて霊基を成立させている非常に特殊なサーヴァントである。 それ故に通常の聖杯戦争では召喚できるはずもないが、界聖杯の権能ゆえか、それともカルデアの人類史を救う旅路で観測可能となったからか、ともかくこの聖杯戦争で召喚されている。 素直で優しく誰からも愛されたトリトンと、信念の人であり行動力の化身だったネモ船長の二つが合わさった結果、その性格はそれぞれのオリジナルからやや逸脱している。 プロ意識が非常に高く、船の安全を犯すと判断した場合はマスターにさえ背く仕事人。船長としての仕事であってもそうでなくとも、任された仕事に対しては精力的に対応する。 【サーヴァントとしての願い】 なし。マスターを元の居場所へと送り届ける。 【マスター】 白瀬咲耶@アイドルマスター シャイニーカラーズ 【マスターとしての願い】 聖杯戦争を止める。 【能力・技能】 アイドルとして申し分ない技量。人に喜びを届けるファンサービス精神 【人物背景】 『アイドルマスターシャイニーカラーズ』に登場するアイドルの1人。283プロに所属し、月岡恋鐘・[[田中摩美々]]・三峰結華・[[幽谷霧子]]と共に5人組アイドルユニット「L'Antica」を組む。 【 方針】 聖杯戦争で傷つく者が出ないよう立ち回る。

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