「[[攻撃権]]」を持たない攻撃。 したがって使用しても報われない様に思われがちだが(詳しくは「[[攻撃権]]」を参照。)実はフェンシングの構成要素として重要なものである。 相手の攻撃に対してしゃがんで回避する、横に回避する、前に体を乗り出して距離感を狂わせる、逆に剣を残したまま後ろに下がる、などで攻撃をノンにする。相手の突きの技量が確立されていなければ単に有効面をトゥシェの瞬間にそらすだけでも効果がある。 その状態でこちらが攻撃を行うのである。 地味で、受け、そしてお手軽の技術に聞こえるが先述の通り、フェンシングは攻防の入れ替わりが極度に速いスポーツであり、この技を効果的に使用できるかで勝敗は決定的に分かれる。 フットワーク、剣の接触、攻撃で「[[攻撃権]]」は移るが、いかにそれを持っていても突けなくては得点にはつながらない。それ故にプレイヤーはノンを意識しなくてはならず、この技術によって無警戒に前進したり、剣を叩きにいったり出来なくなるのである。これだけで試合の展開はがらりと変わる事はお分かりだろう。 ただ、これを予測して攻撃を行う「[[コントルタン]]」(狭義での意味だが)も存在し、フットワークで避けきれなくなったからと言って苦し紛れに出すのでは狩られるだけである。 お互いの腹の探り合いがまた試合の展開に影響を与え、また動きが変化する。それがフェンシングの面白さでもある。 ちなみにコントルアタックは「迎撃」の意。