大塚久雄

大塚 久雄(おおつか ひさお)

大日本百科事典、一杉哲也の記述

(1907~)※2014年現在は1996年に死去

経済学者。京都府出身。東京帝国大学経済学部卒業。東京大学教授。西洋経済史とくにイギリス経済史を専攻し、マックス=ウェーバーの比較経済史的な累計形把握方法とマルクスの手法とを総合させた、いわゆる「大塚史学」を創始展開した。その『近代欧州経済史序説』(1946)は、近代資本主義の端緒を農村マニュファクチュアの自主的発達に求めた主著である。その他『株式会社発生史論』2巻(1938)、『近代資本主義の系譜』2巻(1951)などの著書がある。


グランド現代百科事典、琴野孝の記述

(1907~)

「大塚史学」と総称される一連の独創的歴史解釈を提起した経済史家。京都の生れ。東大経済学部卒業。資本主義成立史に関して、商人資本の生産支配の展開都する解釈を排し、中産的生産者層の産業資本家と賃労働者への両極分解にその推進力を求めるダイナミックな歴史解釈を提起し、わが国の経済史研究を大きく飛躍させた。

最終更新:2014年06月21日 17:57