ヤンデレの小説を書こう!SS保管庫 @ ウィキ内検索 / 「レッド・グリーン・ブラッド」で検索した結果

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  • レッド・グリーン・ブラッド
    470 :レッド・グリーン・ブラッド ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/02/09(金) 01 47 21 ID 7XURx3PG ~レッド・グリーン・ブラッド~  ある夜の、都心部に在るマンションの一室。  一人の男がパソコンと向かい合っている。   『真也くん! 私もあなたが好き!』 「よっしゃあああああ! レッツ! エロシーン!」  パソコンのモニターに映っている女の子の頬が紅く染まる。  そして画面が切り替わり―――― 『駄目ぇ・・・・・・そんなに強く揉んだら、感じちゃうよぉ・・・・・・』 「よーしよし。揉みしだけ揉みしだけ!」  女の子は前髪で顔を隠した男に胸を揉まれていた。  ここまで言えばわかるだろう。  この男――真也――はエロゲーをしている。  しかしこの男、やけに興奮している。 『やああ・・・・・・乳首が、たっち...
  • ◆Z.OmhTbrSo氏
    ...絆 ことのはぐるま レッド・グリーン・ブラッド シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー 越えられない壁 ヤンデレ喫茶は実在するのか? ヤンデレ喫茶の事務所にて ヤンデレ喫茶の、ある一日 ヤンデレ喫茶の床に、血が落ちる 素敵な顔が見たいから 独人達のクリスマス・イブ 独人達のバレンタイン・デイ
  • 短編SS
    ...pKIZI氏 姉弟 レッド・グリーン・ブラッド ◆Z.OmhTbrSo氏 同族元素:同病相憐れむ ◆6PgigpU576氏 姉弟:バレンタイン 甘い世界 ◆2.775XTAfE氏 ヤンデレエスパー 「お薬の時間」 いない『かぁる』に、いる『みいな』 ◆dkVeUrgrhA氏 倫敦に雨は降る ◆msUmpMmFSs氏 ~お菓子と、男と、女ふたり~ 否命 ◆HrLD.UhKwA氏 ~事故と、男と、妹と、女四人~ 帰り道 無形 ◆UHh3YBA8aM氏 彩 味香(仮) ヤンデレ喫茶は実在するのか? ◆Z.OmhTbrSo氏 ヤンデレ喫茶の事務所にて ◆Z.OmhTbrSo氏 「ヤンデレについて」 ヤンデレ喫茶の、ある一日 ◆Z.OmhTbrSo氏 ヤンデレ喫茶の床に、血が落ちる ◆Z.OmhTbrSo氏 置き逃げ ラーメン屋とサラリーマン 尽くす女 実験作 狂人は愛を嘯く.Case1 ◆m...
  • ヤンデレの小説を書こう!Part2-Page3
    ... + 469 名前:レッド・グリーン・ブラッド ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/09(金) 01 46 40 ID 7XURx3PG またしてもプロットから。 197のネタ。元はヤンデレスレか嫉妬スレのどっちかで見たことがある。 たしか主人公がエロゲーマーだったように思う。 勢いで書いてみた。 もしかしたら同じようなSSがあるかもしれないし、 正直言って投下していいかわからないけど、投下する。 470 名前:レッド・グリーン・ブラッド ◆Z.OmhTbrSo [sage] 投稿日:2007/02/09(金) 01 47 21 ID 7XURx3PG ~レッド・グリーン・ブラッド~ ある夜の、都心部に在るマンションの一室。 一人の男がパソコンと向かい合っている。 『真也くん! 私もあなたが好き!』 「よっしゃあああああ! レッツ! エロシーン!」 パソ...
  • 題名の無い短編その八
    436 :名無しさん@ピンキー :2007/08/29(水) 22 15 32 ID hVSJONLu 戦隊でヤンデレはどう? 511 :リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] :2007/08/30(木) 20 52 05 ID kuWYdk1n 436 遅くなりましたが こんな感じですかね?  「おいピンク…一体何があったんだ?」   「何って…イエローさんが死んだだけですよ、哲也さん」  「…それからもう一つ、今日はオフなのに何故、お前はヤンデレンジャー スーツを着ているんだ?」  「だって、そのほうがイエローさんを始末しやすいじゃあないですあ?」  「…どうして!一体どうしてそんな事を!?」  「邪魔だからですよ、このメス猫…いっつも哲也さんに色目使って…私が レッドの…哲也さんの事好きなのを知ってるくせに…哲也さんだってもう嫌 だったでし...
  • 終わらないお茶会 第十二話
    254 :終わらないお茶会 ◆msUmpMmFSs [sage] :2006/07/11(火) 18 57 10 ID /EufeoYV 「雨に――唄えば――」  いつものようにいつもの如く幹也は歌う。唄のワン・フレーズ。雨に唄えば。  狂ったオルゴールのように、退屈を紛らわせるかのように、幹也は歌う。 「――雨に――唄え、ば――」  唄うたびに腹と足が痛む。抜くと血がこぼれるせいで、刺したまま抜いていない。  放っておけば死んでしまうだろう。  抜けば致命傷になるだろう。  適切な治療をすれば、助かるだろう。  けれど、幹也は、そのどれもを選ばなかった。  椅子から転げ落ち、本棚に背を預けて座り、ただ唄う。退屈しのぎの唄を。 「あ、めに――うたえ――ば――」  腹に力をいれず、喉だけで唄うので声は小さい。...
  • ヤンデレの娘さん 転外 やんでれほてるのこわれもの
    241 :ヤンデレの娘さん 転外 やんでれほてるのこわれもの ◆yepl2GEIow:2011/10/30(日) 23 16 19 ID xq02LOt2  英国のとある街にある宿。  住人全員が行方知れずとなった貴族の屋敷を改装した建物。  看板は血濡れた三日月の意匠。  狂気と狂喜を孕んだ客が集う場所。  去る者は許すが来る者は決して拒まない。  オーナーは謎めいた男、ミスター・クレセント。  建物の名をクレセント・イン。  またの名を―――  クレセント・イン。  主に観光地として成立しているこの街にある宿泊施設の1つ。  そこにある食堂で、俺は夕食を取っていた。  目隠しをした黒髪の女性を伴う、この施設のオーナーと共に。  「役割、と言う物についてどう思う?」  と、施設のオーナーである仮面の男、ミスター・クレセントは唐突に言った。  「役割、か?」  と、俺...
  • 終わらないお茶会 第十一話
    217 :終わらないお茶会 ◆msUmpMmFSs [sage] :2006/07/06(木) 19 48 37 ID JKeN3p5I 「決まってる、決まってる、決まってるだろうとも。  君は知っているし、私も知っている。  なぜなら――私はあそこにいたんだよ?」  確信をつく言葉を、この上なくさらりと、マッド・ハンターは吐いた。  その言葉は、つまるところ、 「全て、知ってるってことか」  幹也の言葉に、マッドー・ハンターは両手をあげ、おどけたように笑う。 「全て、全て、全てと! 全てを知るものはいないよ。  私が知っているのは、君とヤマネ君の顛末くらいだ」 「僕にとっては、それがすべてだよ」 「そうとも、そうとも、そうともさ! 君は全てを失い、全てを手に入れた」  言って。  マッド・ハンターの顔...
  • カーニバルの夜に 第一話
    297 :カーニバルの夜に ◆msUmpMmFSs [sage] :2006/07/19(水) 00 24 47 ID 1/djX81y  彼らがどこに行ったのか、マッド・ハンターは実を言えばほとんど迷わなかった。  行き先は限られている。血塗れの二人旅で、遠くまで行けるはずはない。  直接見てはいないものの、ヤマネは殺戮のかぎりを尽くしたはずであり、五月生まれの三月ウサギはその手を引いて逃避行をしたはずだ。  長い付き合いから彼らの人格を知り尽くしているマッド・ハンターは、そのことを理解していた。  ヤマネが三月ウサギの家族を殺し、独占しようとすることも。  三月ウサギが、そのことを責めようともせずに、その存在を許容するであろうことも。  となると、二人は今にも手に手をとって逃避行を始めるはずであり――彼女の予想が正しければ、ヤマネは、今夜にも死ぬ。 ...
  • 終わらないお茶会 第四話
    43 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/05/31(水) 02 41 17 ID ju7bF4dq  里村・春香と出会ってから分かれるまでの数ヶ月の間、幹也は春香を好きだと思ったことは一度もなかった。  ただ、彼女の左手に隠すことなく刻まれた細く数多い傷跡は、幹也の興味を惹くだけのものがあった。  幹也には自傷癖も他傷癖もない。そういうことをする人間に対する興味はあった。  なぜそうするのか――それを考えていれば、正しく暇つぶしになった。 「どうしてこういうことをするの?」  夕暮れの図書室。紅く染まった、本と埃の、時の積み重なったにおいのする部屋。  二人だけの世界で、幹也は、春香の手首を舐めている。  手首につけられた傷跡を、穿り返すかのように、丹念に舐めている。  春香は光悦とした表情とともに答えた。 「人によ...
  • 終わらないお茶会 第五話
    47 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/06/01(木) 02 02 09 ID zXEahP8G  狂気倶楽部の数少ない原則の一つに、外での関わりを持たないというものがある。  外で話すな仲良くなるな、ということではない。  他の人間に、狂気倶楽部という存在を知られるな、ということである。  一対一でこっそりと密談するのならばいい。けれども、横の繋がりを、外に知られてはならない。  そういった、排他的な面が狂気倶楽部にはあった。  それは、狂気倶楽部の面子が――事件を起こしやすいという一面を持つからだ。  自殺なり他殺なり。  何かの事件を起こしやすく、起こしたときに、個人ではなく狂気倶楽部を責められないように。  あくまでも喫茶店グリムとその地下図書室を除いては、彼ら、彼女らは他人同士だった。  本名も住所も分からない、二つ名と異...
  • ヤンデレの小説を書こう!-Page2
    201 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/06/26(月) 18 43 43 ID LFkaEtXe とりあえず死の館は修羅場スレに行ったぞ 202 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2006/06/26(月) 19 01 19 ID OW4cXkow スカホモ期待age 203 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/06/26(月) 21 28 18 ID PGH3ZGET ホモSS意外に秀逸だから新しくスレ立てたらどう? 204 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/06/27(火) 02 46 31 ID pta+JYpw ヤマネの作者さん、トリップ付けて頂けませんか? 205 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2006/06/27(火) 02 59 46 ID SjVy2vUJ あんま調子こいってっ...
  • 高嶺の花と放課後 第16話『ブラックローズ』
    755: 高嶺の花と放課後 第16話『ブラックローズ』 :2020/05/09(土) 18 59 39 ID 4HTiHH1c 高校2年11月中旬 早朝、いつも通り登校し下駄箱へ向かうと見知った顔があった。 「よう、不知火」 「…」 「ちっ、無視かよ」 この間、『他の女に関わるな』と怒られたばかりなのに、過ちを繰り返すほど愚かではないと自負しているつもりだし、華の"仕置き"も甘いものではなかった。 「遍」 「!」 「ははっ、似てんだろ。口調が似ても似つかないからあんまり指摘されねぇけど実は結構声似てんだぜ」 「…おはよう、萩原さん」 「やっと口を開いたな。単刀直入に言うが、お前に少し話があんだわ」 どうすればいいのだろう。 そもそもこんなところを華に見られたら、また僕は&q...
  • 終わらないお茶会 第八話
    103 :65の続き [sage] :2006/06/10(土) 00 56 48 ID uj/kMvwy  その日、珍しいことに、幹也は学校に行かなかった。  その日、珍しいことに、喫茶店「グリム」にヤマネはいなかった。  地下図書室には、いつもの姿をした、マッド・ハンターだけがいた。 「おや、おや、おやまあ! これは珍しいわね。おサボリ?」 「おサボリのお欠席だよ」  言って、幹也はいつもの席に座った。いつもと変わらない制服姿。鞄には教科書と弁当が詰まっている。  本当は、学校に行くつもりだったのだ。  学校に行こうとして――そのまま、喫茶店「グリム」へと来たのだ。  完全な気まぐれだった。  完全な気まぐれだと、椅子に座るその瞬間まで、幹也自身もそう思っていた。 「それでそれでそれで? きみはどうして学校を休んだの?」 ...
  • 終わったあとのお茶会 第一話
    626 :終わったあとのお茶会 ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/10(土) 23 54 12 ID 8jgVWqnM 「チェンジ」  二枚のカードを、里村冬継は机の上に放り投げる。ダイヤの7とスペードのエース。代わり にやってきた二枚は、ダイヤの8とハートの7。手元にあるカードは、ハートの8、クローバ ーの2、スペードの2。  8のツーペアだった。 「おや、おや、おや。なんとも微妙な顔をしているね」  くすくすと笑いながら、角の席に座る如月更紗が言う。いや、今は如月更紗ではなく、マッ ド・ハンターなのかもしれない。男物のタキシードに小さなシルクハット、黒い杖は逆向きに して肩にかけている。  手に持つのは、五枚のカード。片手で持つそれを、指先だけで器用に閉じ、開いた。その際 に落ちた一枚が、ひらりと机の上、冬継が捨てたカードの上に落ちた。ゲ...
  • 終わらないお茶会 第一話
    21 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/05/30(火) 00 13 11 ID W56qDLe3  須藤幹也は狂気倶楽部の一員である。  しかし、彼は狂気倶楽部には一体何人いるのか、そもそも倶楽部が何をするところなのか。  そんなことすら知らない。知ろうとも思わなかった。  彼にとって狂気倶楽部は暇つぶしでしかなかった。  無論、長い長い人生が終わるまでの暇つぶしである。 「雨に――唄えば――」  古い歌を歌いながら幹也は階段を降りる。街の片隅、路地にひっそりと立つ喫茶店「グリム」の地下へ。  グリムの地下は基本的に開放されているが、誰もそこに行こうともしない。  そもそもグリムはごくきわまった趣味を持った少年少女しか集まらず、その地下にある「書架」ともなると  狂気倶楽部の面々しか立ち入らないのだった。 「雨に――唄えば――」  同じフレ...
  • 終わらないお茶会 第十話
    190 :177の続き [sage] :2006/06/25(日) 22 39 19 ID OwitErRI  ――そして、半年後。  街へと消えていったはずの幹也は、今、喫茶店「グリム」地下の図書室にいる。  机の上でぐったりと放心している少女――グリムに覆いかぶさるようにして。  そこにいるのは、ヤマネではない。  机の反対側にはマッド・ハンター。胸の中にはグリム。  かつて幹也の傍にいたヤマネは、此処にはいなかった。 「ふむ、ふむ、ふぅむ! それにしても君は本当にどうしてここにいるのかな?」  行為が終わったのを見計らって、マッド・ハンターが口を挟んだ。  その声は、いつもと変わらない嬉々としたものだ。ヤマネがいたころから。あるいはその前から。  そして、これから先も変わらないであろう笑顔に向かって、幹也は答える。 ...
  • いない君といる誰か 第二十六話ルートA-2
    435 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/10/13(土) 22 22 41 ID jWabB8ch  そういって如月更紗は、僕らの見ている前で遠慮なく脱ぎ始めた。  ……は?  あまりにも自然すぎて、一瞬何をしているのかわからなかった。わかりたくなかったという のが本音かもしれない。そこそこに緊迫した――その緊迫もなんだか曖昧になってきているけ れど――場面で、突然脱ぎだすなんて行為に意味があるとは思えなかった。いや、意味があっ たほうがまだましなのか。  こいつ……ほんとに露出狂なのか?  頭を抱える僕の前で、如月更紗は遠慮も躊躇もなく脱いでいく。スカーフをはずし、ブラウ スを脱ぎ、スカートを下ろす――ああこんなときに思うべきことじゃないけど、それでも思わ ずにはいられない。保健室のときから思ってたけど...
  • 終わらないお茶会 第二話
    29 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/05/30(火) 02 17 43 ID W56qDLe3  狂気倶楽部とは、つまるところ「ごっこ遊び」である。  誰が言い出したのか、誰が作り出したのかすらはっきりしない。  ただ、その『始まり方』だけははっきりと伝わっている。なぜならば経緯を記した地下図書室にあるからだ。  元々喫茶店「グリム」は少し変わった喫茶店であり、古いアンティークと雰囲気が合わさって  ゴスロリ少女が集まる、通向けの喫茶店だった。  そのうちに、集まる少女の誰かが言った。 『ごっこ遊びをしましょう』  集まる少女の誰かが賛同した。 『本名を隠して、「お話し」の名前を借りて。ごっこ遊びをしましょう』  集まる少年の誰かが賛同した。 『キャラクターをなぞらえて。二つ名をつけて。楽しい楽しいごっこ遊びをしましょう』 ...
  • ヤンデレの小説を書こう!-Page1
    1 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2006/05/27(土) 13 39 59 ID o/bu76WH このスレッドはヤンデレの小説を書いてみるものです このスレではヤンデレとは主人公が好きだが(デレ)その過程で心を病んでしまう(ヤン) 状態の事をさします(別名:黒化、黒姫化など) 既存のキャラを使うもよし、オリジナルキャラを作るもよし、です 未完にさえしなければぶつ切りでもいいのでどしどし書き込んでみてください   2 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/05/27(土) 13 58 47 ID j2t7ssuz 2 3 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/05/27(土) 14 18 34 ID URRAIFRK 1 乙 嫉妬スレくらいのびて欲しいな   4 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/05/27...
  • 終わらないお茶会 第十三話
    268 :終わらないお茶会 ◆msUmpMmFSs [sage] :2006/07/13(木) 18 34 00 ID GXffaKv/  夜の路地を歩きながら、グリムは楽しそうに口笛を吹く。  その曲は『雨に唄えば』の一節で、壊れたラジオのように、サビの部分だけをループしている。  それは、厳密には彼女の癖ではない。  彼女の『お兄ちゃん』の癖だ。 「、、、――、……、――♪」  お兄ちゃんの名前を、グリムは知らない。  五月生まれの三月ウサギ。その通り名しか知らない。  名前だけではない。それ以外のことについても、グリムは殆ど知らない。  どこに住んでいるのか、とか。  どんな人間なのか、とか。  そういった、普通真っ先に知るべきであろうことを、グリムは知らない。  知ろうともしなかった。  初めて会った瞬間、『あの...
  • 終わらないお茶会 第七話
    63 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/06/05(月) 02 23 08 ID HVNZGBN/  翌日。幹也は学校が終わると同時に、喫茶店「グリム」へと向かった。  ヤマネが「明日」と言ったからではない。  単純に、退屈だったからだ。退屈だったからこそ、いつものようにグリムへ行き、地下の狂気倶楽部へと向かった。  いつものように、そこには二人の少女がいた。  マッド・ハンターと、ヤマネだ。  幹也は唄いながら十三階段を降り終え、二人に挨拶した。 「おはよう」 「ん、ん、ん? おはようと言った所でもう夕方よ」 「授業中退屈で寝てたんだよ――おはようヤマネ」  言葉を向けられると、ヤマネの顔に、満面の笑みが浮かんだ。  脳が蕩けたかのような笑顔を浮かべながらヤマネが言う。 「おはよっ、お兄ちゃんっ! 今日はな...
  • 終わらないお茶会 第六話
    53 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/06/03(土) 02 49 59 ID +eT8KhQA  里村・春香がいなくなって数ヶ月、幹也の生活は完全に固定していた。  学校が終わると、図書室に行くことなく、喫茶店グリムへと向かう。  部活動が終わるくらいの時間までは、グリムで、マッド・ハンターやヤマネと過ごす。  そして、二人を置いて、家へと帰る。  ヤマネは先に帰る幹也を恨みがましい目で見つめたが、無理矢理に引き止めようとはしなかった。  代わりに、 「お兄ちゃんっ、明日、明日も来てねっ! 絶対だよっ!」  と約束の言葉を投げかけるのだった。  幹也はその言葉に頷きつつも、内心ではどうでもよかった。  学校は嫌いではない。勉強もそこそこで、話し相手もいて、平穏な日々。  ただし、退屈だった。  家族は嫌いではな...
  • すりこみ第五話
    211 :すりこみ [sage] :2007/06/06(水) 10 23 22 ID CEzbNnHt 「ねぇ、春樹君。君の家に遊びにいってもいいかい?」 「…それはなんの冗談だ?」 「冗談?僕が君に冗談を言ったことがあるかい?」 「…いや…覚えがないな。」 気がつけば小泉八雲…いや、小泉八雲の姿をした香住が俺の家の前に立っていた。 「だろ?まぁ、この姿で居るのには訳があるんだけど…君にならわかるだろ?」 「…ああ」 「それじゃぁお邪魔するよ。あはは…なんだかドキドキするなぁ」 まるで本物の八雲がそこに居るように思えるほど、香住の立ち居振る舞いは八雲のそれとまったく同じだった。 「夏海ちゃんは今頃、駅前のスーパーで買い物だね。帰宅はおそらく5時半頃かな…」 香住は壁掛けの時計を見ながら独り言のように呟いた。時刻は4時8分を指していた。 「君の部屋に行くのがいいのか...
  • いない君といる誰か 第二十七話ルートA-2END2
    80 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/10/29(月) 19 35 34 ID oi4vUM3L  ――殺さなくてはいけない。  そうだ、何を躊躇することがある。嫌というほどに味わっただろう。地面に落ちる生首を二 つ見ても、まだ思い知らないのか。いちいち悩んでいたら、自分がそうなることは明白だ。悩 む。そんな人間らしい行為が、ここには必要がない。  狂気倶楽部。  殺し殺されが当たり前だと思わなければ、此処にいることはできない。  ――覚悟を決めよう。  くるりと、僕は魔術短剣を逆手に持ち替えた。銀の刃の長さは巨大鋏と大差ない。傘や杖の 間合いに比べれば、はるかに短い。だからこそ、悩んでいたらだめだ。殺すことを決めてさら に内側まで踏み込まなければ、アリスを殺すことなどできるはずがない。  一...
  • 題名の無い長編その二十 第一話
    687 名前:雌豚のにおい@774人目[sage] 投稿日:2011/12/18(日) 01 49 11 ID ztLvt5TA [1/2] これは一人の門番の話。 その門番は誰よりも強くそれでいて誰よりも優しいまさに聖人のような男性でした。 だけどその男性は顔が醜く兵士からはその強さに畏怖と同時に嫉妬されていました。 ある一人の兵士は言います。 「醜くい者が国を守ろうなどハッ!貴様には門番がお似合いだな!その顔をみれば敵さんも城なぞ入りたくないだろうな!」 ハハハハハ違いねぇ違いねぇ!とその場にいた兵士は嗤います。 醜くい男は言います。 「なら私は門番になりましょうこの醜くい顔が役に立つのなら私は喜んで使いましょう」 醜くい男の言葉が痛快だったのか兵士達は大笑いします。 そうして醜くい男は門番になります。 688 名前:雌豚のにおい@774人目[sage] 投稿日:2011/12/18...
  • Crete島の病少女第二話
    605 :Crete島の病少女:2010/03/27(土) 22 14 15 ID Fr8Hyiu/ 私は走った。 鳴り響くサイレン。 燃え盛る建物。 逃走する人々。 それを誘導する兵士達。 色々な風景がよぎった。 それでも私は父さまのことしか頭になかった。 (無事でいて) 思うのはそれだけ。 しばらく走ると飛行場が見えてきた。 飛行場はひどい有様だった。 私の中に不安がよぎる。 父さまが死ぬ・・・。 (いやっ!) 気がつくと、私は走り出していた。 飛行場のゲートは壊されていて入ることが出来た。 色んな人達が走り回っていた。 私はその中から父さまを探そうと必死に目を凝らす。 (いた!) いつもの柔和な顔つきをガラリと変え。 忙しそうに走っている。 着ている白衣は血と埃で薄汚れていた。 「父さま!」 「!? エリーザ...
  • 天使の分け前、悪魔の取り分第四話
    149 名前:天使の分け前、悪魔の取り分 ◆STwbwk2UaU[sage] 投稿日:2011/04/15(金) 02 36 35 ID FRUSX36M [21/29] 動け…動いてくれ僕の足…… 金縛りにかかったように、体が全く言う事を聞かない。 「それとも、間に合うように待っててくれたのか?だとしたら私は実に嬉しい。」 頬を撫でる。体が震える。 「さて、それじゃあ……君を私の好きなようにさせてもらおうかな。」 そう言うと、ふわりと僕の前に立つ。 ちょうど、扉と僕の間に立つように。 やがて、僕の顔を手で挟み、僕とレッドアイズは目を合わせる。 赤い、どこまでも真っ赤な瞳。 意識が……吸い込まれる……… ……… …… … ――目を覚ますと、僕はさっきの部屋にいた。 両手、両足は動かない。見えない糸に縛られているかのようだ。 そして僕の胸の上で、レッドアイズは顔を擦り付けていた。 「私...
  • うちの奇妙な同居人 第二話
    267 名前:うちの奇妙な同居人 2:2011/01/15(土) 00 09 41 ID t58Uotny 「ねえ、マスター」 「…………………」 「マスター?」 「……………」 「………えい」 「どぎゃあっ!!?」 パソコンからの声をガン無視してレポート書いてたらいきなりだぜ 部屋中にクラシックが響き渡ったのは 入れといたアニソンやらゲーゾンやらが片っ端から消されてたのは、今だけはちょっとありがたかった それでも泣きたい気持ちを抑えながら、チャット用マイクに向かって話しかける 「……何?」 「何? じゃないよ。彼女をほっといて何してるの」 「大学のレポート。ずっとほったらかしにしてたら提出期限がマジヤバい。明日までにできなきゃ俺死んじゃう  あと、誰が彼女だ」 「私」 「………」 「なに? 文句あるの?」 「えい」 イヤホンを外し、...
  • いない君といる誰か 第十三話ルートA
    249 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/03(土) 22 34 54 ID vpHTOitt  時計を持っていないので時間が分からない。太陽の位置ならともかく、月の位置から時間を 特定する方法は忘れてしまった。まだ月は真上には浮かんでいない――それでも太陽が完全に 消えてしまっているので、もう完全に夜だということは分かる。  夏の夜空には星がよく見える。星座の形なんて小学校にならったきりで忘れてしまった。北 極星が見えるのは夏だったか冬だったか。そんなことももう憶えていない。  思考が錯綜しているのが、自分でも分かっていた。  姉さんの次に付き合いが長い少女。神無士乃が、ここまで逸しているとは思っていなかった。 普通の人間なら、とっくに帰ってきているはずだ。  いや。   いや――違う。  そもそも、前提が違う。  今ま...
  • 二月十五日
    368 名前:雌豚のにおい@774人目[sage] 投稿日:2014/02/16(日) 00 58 43 ID BuxU3gmE [2/7] 「ん、チョコ、あげる」 「お、おう」  朝目が覚めリビングに行くと、妹がそっぽを向きながら綺麗にラッピングされた箱を突き出してきた。  突然過ぎて言葉が詰まる。てか思考がマジで止まる。どゆことだってばよ?  思わず両手で受け取ったチョコの箱と妹の横顔を視線が往復し気付く。こいつ耳赤いけど、もしかして照れてるのか?  俺が受け取ったのを確認するとそのまま何も言わずに妹は俺の横を抜けリビングを出て行く。通り過ぎる瞬間良い香りが鼻腔をくすぐった気がした。それはチョコのように甘く優しい香りだった。  俺はあわてて振り向き妹の背中に「ありがとう」と言い、右手に持った箱を振る。中から固形物が動く音が聞こえた。  妹は足を止めコチラに振り返る。長い黒髪がふわ...
  • 題名の無い長編その二十 第二話
    697 名前:雌豚のにおい@774人目[sage] 投稿日:2011/12/19(月) 03 30 15 ID RH59Yr/2 [1/2] 687 688 醜くい門番は・・・いや醜くい男は醜くい騎士となります。 醜くい男は誰一人いない人間という生活習をしていない部屋にポツンっと一人で立っています。 門番の頃の鎧は箱に静かにしまい。 騎士へと昇任した鉄の鎧を僅かばかりのオシャレ?だろうか国のマークが付いているマントを着ます。 「・・・・・・・・・・・・」 醜くい男は鏡で自分の姿を見てそして思わず。 「ハッ」 皮肉な者だと苦笑いします。 騎士としての王道ではなくむしろ邪道をしている自分が騎士などと・・・それも副団長などと・・・随分出世したものだな?アグリー・セント副団長?。 自分の姿に苦笑と門番から騎士などとなった自分に対する皮肉をした後に城に向かいます。 ガッチャガッチャと鎧を着な...
  • 小ネタ 大佐と捕虜の騎士
    424 :小ネタ 大佐と捕虜の騎士:2010/03/17(水) 03 07 54 ID K/P5DSU6 「ステイ…また空を見ていたのか?」 薄暗くカビ臭い部屋。 明かりといえば部屋に一箇所だけある換気用の窓から夕日が差し込むだけ。 その窓も鉄格子で防がれている。 粗末なベッドに一人の青年が座っていた。 その青年は窓の外を見つめるだけで時折入り込む風に、その綺麗な金色の髪を揺らす。 青年は私が部屋に入った事を気がついたようで、首だけ動かしこちらを向く。 「ああ…。すまないアイリーン大佐。気がつかなかった」 薄いターコイズブルーの瞳が少しだけ申し訳なさそうに語る。 「ノックはしたんだ。それとリーンでいい。何度も言っているだろう?」 後ろ手で扉を閉めながら食事をのせたトレイを簡素なテーブルに置く。 「なんだ。せっかく市場で買ってきたのに一冊も手を付けていないじゃない...
  • いない君といる誰か 第十八話ルートA
    97 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/03/27(火) 20 15 12 ID Sz/kwEqI  ――生首が其処にある。  瞳、瞳、瞳が見ている。ただの球体になりはてた眼球がまっすぐに見てくる。いや、神無士乃の眼球 は僕を見ていない。ただ、こっちを向いているだけだ。その瞳にもう意思はない。意志を造るのは脳味 噌で、けれど脳味噌へと血を送るための器官は首から切り離されて遠くへ遠くへ遠くへと去って行先を うしなった首の血管からはだらだらとだらだらだらと零れ落ちる雫の色は赤で神無士乃の体は人間型か ら球体へと変わってしまった骨の白い断面が神経を縺れながら地面に垂れて床に赤い赤い赤い赤い赤い 血が血が血が地面へと零れて――  神無士乃の生首。  生首が、そこにある。  生首が、僕を見ている。  僕を、僕を、神無士乃の生首が見てい...
  • 天上の帝国
    753 :天上の帝国 [sage] :2007/09/13(木) 09 06 44 ID iqGRGioz 耳鳴りが強くなってきました。位置を調節しなければなりません。 方位は南南西、水平面からの高低角24度……誤差修正、来ました、マイクロウェーブです。 量子通信によるモールス信号を受信します。シ・ナ・ビ・タ・オ・メ・コ・ニ・ム・シャ・ブ・リ・ツ・イ・タ……了解。解読の結果、私ことエテル・シュマッケルと兄さんことオルデネル・グルデンレウ男爵が最終ランデヴーです。 つまり私たちの邪魔をしやがるあの忌々しい魔女ウルリカ・ダーレフェルドを屠殺する許可証が機関から発行されたのです。この殺しのライセンスさえあれば、あの汚らわしい泥棒猫を密殺できるのです。 ああ、また来ました。北斗七星にいる私の従僕、キエーレン山脈のヴィルフリッド・ケンニボール三等兵から電報です。……どうやら魔女ウ...
  • 高嶺の花と放課後
    高嶺の花と放課後プロローグ『アネモネ』 高嶺の花と放課後 第1話 高嶺の花と放課後 第2話 高嶺の花と放課後 第3話 高嶺の花と放課後 第4話 高嶺の花と放課後 第5話 高嶺の花と放課後 第6話 前編 高嶺の花と放課後 第6話 後編 高嶺の花と放課後 第7話 高嶺の花と放課後 第8話 高嶺の花と放課後 第9話 高嶺の花と放課後 第10話 高嶺の花と放課後 第11話 高嶺の花と放課後 第12話『イエローローズ』 高嶺の花と放課後 第13話『タンジー』 高嶺の花と放課後 第14話『スグリ』 高嶺の花と放課後 第15話『ジニア』 高嶺の花と放課後 第16話『ブラックローズ』 高嶺の花と放課後 第17話『スイセン』 高嶺の花と放課後 第18話『スカビオサ』』 高嶺の花と放課後 第19話『シオン』 高嶺の花と放課後 最終話『クロユリ』 高嶺の花と放課後『リンドウ』
  • 第十五話『カナメ様の憂鬱』
    193 :ワイヤード 第十五話  ◆.DrVLAlxBI [sage] :2009/01/22(木) 19 11 55 ID xwvUtjSz 第十五話『カナメ様の憂鬱』 「あなた様の存在に心奪われたものです!!」 騒々しかった校庭が、一瞬で静まりかえる。 曰く、「キシドー……? 何いってんのあの人」「ってか、女の声じゃん。また千歳の被害者か、うらやましい」「いや、あれであいつは苦労してるよ」などなど。 仮面の変質者ことミス・キシドーはそんな群集など意にも介さず、槍をなれた手つきで振り回し、構えを取る。 その型に、千歳は見覚えがあった。 はっきりとは思い出せないが、蒼天院流と同じく古くから伝わる武術の一種だろう。 だとしたら、先ほど清水拳を貫通した理由も説明できる。闘気系の防御を、さらに貫通性と凝縮率のたかい闘気攻撃で打ち破ったのだ。 それができるほどの貫通性を槍で生...
  • いない君といる誰か 第十四話ルートA
    477 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/09(金) 02 00 24 ID 76e5wCUJ  目が醒めたら地下室にいた。 「…………」  それが本当に地下室なのかどうか、いまいち判然としない。周りを打ちっぱなしのコンクリ ートに無理矢理木の板を拵えたような、大雑把な壁に囲まれて、窓も扉もないからそう判断し ただけだ。正面、部屋の奥には上へと繋がるハシゴがある。あのハシゴをあがったら屋上だっ た――なんてことになれば、そこそこ面白そうなのだが。  部屋は狭い。六畳一間、あるかないかといったところだろう。それだけなら狭いというほど でもないが、部屋の両脇に詰まれた木箱が部屋を圧迫していた。低い天井には電球一つしかな くて、余計に圧迫感が増していた。電球から伸びたむき出しのコードは、部屋の端へと繋がっ ている。部屋にあるのは、奇...
  • 題名のない短編その九十二
    112 :雌豚のにおい@774人目:2012/03/19(月) 03 13 55 ID STlZt21Q 駅前から少し離れた雑居ビルの一階に位置する喫茶店、ブレッド。 ガラス越しに店内の様子を覗いてみると女性の客が一人だけいる。 知っている顔だった。高校時代の同級生、久坂葵。この地域では有名な富豪の生まれだ。 緩いウェーブの掛かった長い黒髪に均整のとれた顔立ち、特徴的な大きな円らな瞳が一際目立っている。 紺色のシャツに、多分下はそこらで売っているようなデニムだろう。 黒縁の伊達眼鏡を掛け、地味目に装っているが遠目から見ても分かる様なお嬢様らしい気品が溢れている。 手持ち無沙汰そうにひとさし指に髪を巻きつけては頬杖をついて俯く。 どこか憂いを含んだ瞳だったが、葵は俺に気づいた途端、目の色を変えてにこりと笑った。 俺は愛想笑いで返し入り口の蝶番を軋ませる。 ドアに無理やり付けたであろう大きいベ...
  • いない君といる誰か 第二十三話ルートA-2
    321 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/07/19(木) 01 34 29 ID u5p/XDue  夜の校舎には当然のように人がいない。その代わりに、人以外の何かがいそうな雰囲気で満ちていた。 日常とは違う非日常。現実とは違う非現実。昼間の世界から遠く隔離された、夜の校舎。 「…………」  ブリッジしながら歩くベートーベンの七不思議があったな、と思い返しながら僕は静かに歩く。他に七不思議 は何があったかな――と考えようとして、怖くなってやめる。怖いというか、下手にそんなことを考えて思わず 笑い出してしまったら全てが台無しだ。  シリアスに行こう。  笑い出していけない理由は単純で、今僕は、酷く気を払って音を殺している。電気すらもつけていない。校舎の 中は真っ暗だが、廊下が広いのと窓から振り込む月明かりのおかげで歩きにくいというほど...
  • 終わらないお茶会 第三話
    35 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/05/30(火) 23 54 32 ID dUdy7Kor  幹也が先代三月ウサギ――『12月生まれの三月ウサギ』に出会った場所は、実を言えば狂気倶楽部やグリムではない。  そもそも、『三月ウサギ』として出会ったのではない。  学校の図書室に残る、二つ年上の三年生の先輩。二つ名のない、普通の学生である「里村・春香」と出会ったのだ。  出会った場所は、陽が暮れかけて、赤く染まった図書室。  誰もいなかった。図書室は閉館時間を向かえ、図書委員である春香を除いて、誰もいなかった。  幹也がいたのは完全に偶然である。ただ暇つぶしのために本を読んでいて、気づけば閉館時間になっていたのだ。  気づけば、誰もいなくなっていた。  誰もいなくなっていることにさえ、幹也は気づいていなかった。春香が声をかけなければ、永遠に...
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    ここは2chエロパロ板発祥のスレッド「 ヤンデレの小説を書こう!」に投稿されたSSの保管庫です。 管理人に連絡を取りたい方は、こちらからメールを送ってください。 このまとめwikiは18禁です。社会的責任を取ることができ、現実と空想の違いをはっきりと認識できる方だけ利用してください。 現行スレ ヤンデレの小説を書こう!Part52 http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1350699785/ 避難所 ヤンデレの小説を書こう!@避難所 Part07 http //jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/12068/1437381458/ 今日    - 昨日    - 総数    -
  • ドラゴン・ファンタジーのなく頃に 第一話
    672 :ドラゴン・ファンタジーのなく頃に 第一話 ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/07/09(木) 22 10 26 ID sYEvhO7c 第一話『非情な王と、不幸な王子』 今から大体千年前、この世界は魔王の支配する暗黒の世界でした。 人々は、魔王の脅威に晒され、眠れぬ日々を過ごしていました。 そんなある日、一人の青年シグルドが、天の声を聞き、魔王を討つべく旅立ちました。 シグルドと仲間達は、幾万もの艱難辛苦を共にし、 ついに魔王を封印することに成功しました。 シグルドは人々に推されて王となり、さらに、自分に従った仲間達を各地に封建し、 魔王の復活に備えました。 それから千年の間、人々は平穏に暮らしていました。 しかし、その平穏は突如として破られた。 魔王が復活したのだ。 復活を告げるような大地震の後、魔王を封印した北の大地から、 無数...
  • 『コウヘイッ、タイマンじゃあ!!』前編
    319 :『コウヘイッ、タイマンじゃあ!!』前編 ◆uC4PiS7dQ6 [sage] :2009/02/27(金) 22 08 05 ID ReWu0RPL 1  太陽ポカポカ良い天気。冬もグッバイ二月の後半。先走りな気温はうなぎ登りで絶好調。  鞄を持ち、教室を出て、学校を出て、校門を出る。高一最後のテストを終え、気楽な一人暮しがスタートした我が家へと向かう。  父親が単身赴任で他県に行き、母親も付き添いで着いて行ったのだ。だからボクは自由。家で、部屋で、何をしようが自由なんだ。だから、だから……  昨日代引きで届いた初めてのオナニーホールを使ったって、誰にもバレないし文句も言われない。  今日のテストに支障が有ると駄目だと思い、昨日は必死に我慢した。でも……もうフリーダム!! ストライクフリーダムだ!!  お小遣三ヶ月分の高い物を買ったんだから、どれだけ良いのだろうと気...
  • ぽけもん 黒  香草さんがフラッシュでした
    211 :ぽけもん 黒  香草さんがフラッシュでした ◆wzYAo8XQT. [sage] :2009/02/21(土) 04 23 07 ID rgCVJ34Y  ポケモンセンターで一晩あかした後、僕は小包を開封していた。中身は長老の説明通り、秘伝マシンであるフラッシュのはずだ。  緩衝材に包まれて、半球状の機械が出てきた。  同封されていた紙を読むと、どうやらコンセントを挿して、これを覚えさせたいポケモンの頭につけて電源を入れればいいらしい。そんな簡単な操作で新しい技を使えるようになることといい、この機械の見た目といい、なんて胡散臭い代物なんだ。 「何やってるの?」  僕がポケギアをポチポチといじっていると、香草さんに声をかけられた。 「二人の種族のデータを調べてるんだよ。技マシンもそうだけど、種族によって使える秘伝マシンは限られるから」 「まどろっこしいわね。そんなの、...
  • シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー 前編
    575 :シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー ◆Z.OmhTbrSo [sage] :2007/02/10(土) 19 00 38 ID +Ky50rQJ ~シアン・マゼンダ・イエロー・ストーカー~  ある夜の、都心部に在るマンションの一室。  一人の男がPCと向かい合ってうんうん唸っている。  男は逡巡してから顔を上げて、   『このゲームをアンインストールしますか?』 「はい。・・・・・・っと」  マウスを操作してゲームのアンインストールを実行する。  PCがアンインストールの作業を実行し、一分も経たないうちに ゲームは真也のPCから削除された。  エロゲーのヒロインが同じゲーム内のヒロインを殺害し、さらにキーボードを 勝手にタイピングしたという現実を目の当たりにしてこのゲームをまたプレイ しようと真也は思わなかった。  とはいえ、アンインストー...
  • ヤンデレの小説を書こう!Part2-Page2
    201 名前:いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] 投稿日:2007/02/02(金) 02 14 14 ID 7Ww8SaUH 「昼間の道ってほんと人いないな……」 辺りを見回しても、誰の人影もない。登校の時間でも、下校の時間でもない。 太陽が真上にある――即ち、真昼だ。普通の人間なら、食事をしている時間。 勿論学生がその範疇から外れるはずもない。今頃、普通の生徒ならば学校で食事をとってい るはずだ。高校の同級生たちは弁当を。神無士乃たち中学生は、給食を。 食べていないのは、普通ではない学生だけだ。 たとえば――学校をサボって、昼から帰るような。 「なんか堕落した気分だ……」 二限目から授業をサボっただけではなく、その後も全部サボるとは、堕落したと言われても 否定しようがない。 実際、保険の神薙先生には『貴方は堕落しました』とはっきりと言われてしまった。それも これも...
  • 魔王様との日常
    467 :魔王様との日常 [sage] :2010/01/10(日) 03 19 47 ID oTlRE5Lk 目が覚めると、いつも通りの見慣れた天井が目に入った。 体を起こして隣を見る。誰もいないし誰かがいた形跡もない。ようやく言いつけを守ってくれたようだ。 無駄にでかいベッドからおりて、これまた無駄にでかいある城の部屋に立つ。 外はもう既に明るい。ルシファーはちゃんと仕事をしているようだ。 服を着替え部屋の外に出る。 「陛下、もう起きていらっしゃったのですか」 部屋の直ぐそこにいた女性がそう言った。 彼女の名前はメアリー・A・オニキス。代々侍女…つまりはメイド…の家系で、今代のメイド長だ。 「朝食の準備が出来ましたので、急いで参りましょう」 彼女はそう言って俺の手を引いた。メイドとしてはそういうのはどうかと思うのだが、気にしてはいない。 それよりも気をつけなければ...
  • ドラゴン・ファンタジーのなく頃に 第二十一話
    628 :ドラゴン・ファンタジーのなく頃に  ◆AW8HpW0FVA :2011/02/12(土) 23 52 43 ID rhvtT6cM 第二十一話『バッド・コミュニケーション』 ブリュンヒルドを殺す。記憶継承のその日から、シグナムの頭にはそれしか思い浮かばなかった。 これまでにもブリュンヒルドを殺そうと思った事は幾度もあった。 しかし、その度に思い留まった。良心ではなく、打算からの理由だった。 怒りに任せて突撃しても、謀略で以って殺そうとしても、 あれは全てを跳ね返してしまうだろうと思ったからである。 とはいえ、今回ばかりはそうも言っていられない。 漠然とした予感が、確信へと変わった。イリスの記憶がそれを明確に物語っている。 このままでは、間違いなくブリュンヒルドに殺される。 なぜ今までなにもされなかったのか、理解に苦しむところであるが、そ...
  • ヤンデロイド・りたぁんず 前編
    175 :ヤンデロイド・りたぁんず 前編 ◆.DrVLAlxBI [sage] :2008/11/24(月) 00 34 29 ID HOJieKTt 『ヤンデロイド・りたぁんず』 お久しぶりです。メイドロイド『YDR-001A.コロナ』です。 私が高雅様の元で働き始めてから、一ヶ月が経過いたしました。 今日は皆様に、私のメイドとしての能力の高さを証明するため、私のお仕事の記録を少し公開したいと思います。 私を元に開発された量産型メイドロイド『YDR.M01C.リオン1』がもうじき発売されるとのことで、その宣伝もかねてのことです。 リオン1は私の妹と言える存在なので、親心だと言えるかもしれませんね。 お値段は50万円と、大変リーズナブルにまとまっております。皆様、ぜひお買い求め下さい。 ……と、宣伝が本題ではありません。 では、私と御主人様の愛を育んだこの一ヶ月間の日常...
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