ヤンデレの小説を書こう!SS保管庫 @ ウィキ内検索 / 「天使のような悪魔たち」で検索した結果

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    天使のような悪魔たち 第1話 天使のような悪魔たち 第2話 天使のような悪魔たち 第3話 天使のような悪魔たち 第4話 天使のような悪魔たち 第5話 天使のような悪魔たち 第6話 天使のような悪魔たち 第7話 天使のような悪魔たち 第8話 天使のような悪魔たち 第9話 神坂 明日香 天使のような悪魔たち 第9話 織原 結意 天使のような悪魔たち 第9話 天使のような悪魔たち 第10話 天使のような悪魔たち 第11話 天使のような悪魔たち 第12話 天使のような悪魔たち 第13話 天使のような悪魔たち 第14話 天使のような悪魔たち 第15話 天使のような悪魔たち 第16話 天使のような悪魔たち 第17話 天使のような悪魔たち 第18話 天使のような悪魔たち 第19話 天使のような悪魔たち 第20話 天使のような悪魔たち 第21話 天使のような悪魔たち 第22話 天使のような悪魔たち 第23...
  • 天使のような悪魔たち 第6話
    681 :天使のような悪魔たち 第6話 ◆UDPETPayJA [sage] :2008/11/09(日) 19 32 39 ID ZLAFCsLQ 午後8時、結意と別れた俺は夕食の買い物をするために最寄りのスーパーを訪れていた。入り口付近から順当に歩き、目当ての品々をかごに入れてゆく。 さすがに時間が遅かったから、残っていた品揃えも微妙だが…。今日のメニューは…そうだな、明日香の好きなオムライスにでもしようか。 明日香は…まだふさぎこんでるだろうか?俺とて、明日香のことが嫌いなわけじゃない。むしろ、愛している。だが結局、あくまで家族としてのそれでしかない。 俺は…どうすればよかったんだろう。あのまま明日香の気持ちに応えればよかったか?それとも、もっと冷たく突き放せばよかったのか? 馬鹿な俺にだってわかる。このまま中途半端にずるずると引っ張ることがもっとも残酷であることぐらいは...
  • 天使のような悪魔たち 第4話
    246 :天使のような悪魔たち 第4話 ◆UDPETPayJA :2008/10/21(火) 18 12 10 ID K43y8ILg 飛鳥が監禁(?)されている時同じくして、別のところではある少女が追われていた。 「はぁ…はぁ…」 「いたぞ!森に逃げ込むつもりだぞ!」 「ばかめ!森には対侵入者用のトラップが山ほどある。袋の鼠だ!」 少女は必死に走っていた。捕まればまた実験道具にされる。そのことへの恐怖心だけが少女の足を動かしていた。 「もう……だめ…。」 一本の木に身を委ね、へたりと座り込む。が、追っ手はすぐそこまで来ていた。 「見つけたぞ!囲め!」 「なんとしても逃がすな!なんなら足の一本や二本、折っても構わん!」 少女の恐れは最高潮に達した。そのとき、森は光……いや、夜の闇より暗い、闇色の光に包まれた。 男たちの断末魔が森にこだまする。あとに残されたの...
  • 天使のような悪魔たち 第9話
    570 :天使のような悪魔たち 第9話 ◆UDPETPayJA [sage] :2009/06/30(火) 20 52 07 ID pQ/f0jQf ―――まだ、間に合うと思うか…? その問いかけに、俺の最愛の女性(ひと)はこう答えた。 「大丈夫だよ。歩、君は僕の…いや、僕たちの運命を変えることができた。……運命は、ひとつきりじゃないよ。さあ、行くといい。―――きっと間に合うよ、お兄ちゃん」 「光、晶…有難う。―――行ってくる」 俺は、奴の…神坂 飛鳥の自宅付近で待ち構えていた。未来が見えたときには既に奴は学校を離れていたので、下手に探すよりこうして待っていた方が確実だと踏んだんだ。 そして案の定、奴は帰ってきた。時間は19時58分。俺は神坂に声をかけ…ようとした…のだが… 571 :天使のような悪魔たち 第9話 ◆UDPETPayJA [sage] :2009/0...
  • 天使のような悪魔たち 第3話
    226 :天使のような悪魔たち 第3話 ◆UDPETPayJA [sage] :2008/10/20(月) 00 32 16 ID xRLJ+/CC 結意の家は、一言でいうととても簡素だった。どうやら独り暮らしをしているようで、あまり物がない。 部屋自体の規模もあまり大きくなく、どこにでもあるありふれたアパートの一室だった。 結意は帰宅して早速晩飯を作る準備をしている。変なものを入れないよう見張っていれは、そこは問題ないだろう。 …歩き方がぎこちない内股ぎみになっていることに対しては、つい責任を感じてしまった。 「まっててね飛鳥くん!今日は飛鳥くんの大好きな焼き魚にするから!」 「あ、ああ。」 ―――あれ?こいつにそのこと話したっけ? ……愚問か。87回も告白するようなやつが俺のことを調べててもおかしくはない。 「88回目だよ。」 「!?」 びっくりした…結意のやつ...
  • 天使のような悪魔たち 第5話
    401 :天使のような悪魔たち 第5話 ◆UDPETPayJA [sage] :2008/10/27(月) 13 20 52 ID m4u6lA7+ 翌朝、俺は拘束しっぱなしだった結意を迎えに行っていた。 明日香はまだ部屋から出てこない。俺に拒絶されたことでかなりのダメージを負っていたようだ。 …正直、とても心配だ。できるならそばについていてやりたい。だけど俺がそばにいたって傷は癒えないだろう。むしろ抉るようなものだ。 「ねぇ飛鳥くん、ごほうびは?」 「…今やるよ。」 こういうときでも結意は結意のままだ。逆に救われるよ。…事情を知らないから当然だけどな。 とりあえず、結意に"ごほうび"をあげた。といってもただのキスだけど。 「ん…飛鳥くん、もっとぉ…」 「悪いが今日はここまでだ。」 「えぇっ…そんなぁ…」 「俺の身にもなってくれよ。これ以上...
  • 天使のような悪魔たち 第2話
    176 :天使のような悪魔たち 第2話 ◆UDPETPayJA [sage] :2008/10/17(金) 23 21 17 ID 69OvmC0n 「はぁ…はぁ…ここなら…大丈夫だろ……ふぅ…」 あれから結意に終われること二時間。先生の「廊下を走るな」という怒鳴り声を何度聞いたことか。 それでも構わず追ってくるヤツから逃れるために俺はある場所に隠れていた。そこは… 女子禁制の聖地、男子トイレの個室。―――完璧だ!ここなら絶対来ない。あとはほとぼりが覚めるまでずっとここにいれば……そこで俺はあることに気づいた。 ほとぼりがさめるまでって……いつまで? そのとき、かつーん、と足音がした。情けないとこにびくっとしてしまった。 おおお落ち着け俺。ここは男子トイレ。結意が来るはずがない。きっと個室を求めてここまで来た男子生徒だろう。 だが、譲るわけにはいかない。残念だが、扉の向こ...
  • 天使のような悪魔たち 第11話
    180 : 天使のような悪魔たち 第11話 ◆ UDPETPayJA 2010/11/12(金) 22 42 40 ID H0fw2t4IO 結意は土足で上がり込んだようで、靴がない。まず一階からざっと目を通してみたが、姿はなかった。 すると二階か。だが、物音がまったくしない。結意が木刀を以て暴れれば、少しは物音がしてもおかしくはないのに。 …嫌な予感がする。俺は駆け足で階段を登り、二階の、明日香の部屋の扉をやや乱暴に開いた。 「なっ……結意!?」 結意はいた。ただし、木刀は手に持ってはおらず、気を失っているのか、目を見開いたまま床に倒れていた。 「おかえり、兄貴。」 「遅かったわね、飛鳥。」明日香と姉ちゃんも、部屋にいた。 「斎木くんが絡んできたせいで私の力は使えなくなっちゃったけど、 まさか明日香も力を使えるようになった、とは思って...
  • 天使のような悪魔たち 第17話
    6 :天使のような悪魔たち 第17話 ◆UDPETPayJA [sage] :2011/02/19(土) 10 00 43 ID 7qwq2Z1m 空はかすかに曇り、今朝から雪が降り始めていた。 路面には既に雪が積もりつつあり、土は霜が張っている。 スニーカーで踏み締める度に、しゃりしゃりという音がした。 ここは元来、寒さが他と比べて厳しい地域で、例えば都心が気温10度だったなら、ここは0度、なんて事はザラなのだ。 さすがの俺も、マフラー手袋を着用しなければ、寒くて外には出られない。 だけど結意はやはりこんな天気でも、俺を迎えに家の前まで来てくれた。 「おはよう、飛鳥くん。」 「ん、おはよ。…そのカッコ、寒くね?」 結意はいつも通り、制服上下を身にまとい、スカートの下にジャージを履くでもなく、 俺のようにマフラーを巻いているわけでもなかった。 「えへへー、私は飛...
  • 天使のような悪魔たち 第14話
    ...bsp; 天使のような悪魔たち 第14話 ◆ UDPETPayJA   2010/12/04(土) 01 13 03   ID SKB/54JEO 冬が次第に近づき、寒さが厳しくなっていく。 就寝前に風呂に入って体を暖めてから、熱が冷めないうちに布団に潜るのが寒季の俺の日課だ。 もちろん、髪はドライヤーでしっかり乾かす。 でなければ翌朝寝癖で髪がえらい事になり、下手すれば風邪を引いてしまう。 目覚まし時計だけはしっかり三つセットする。三つも使うようになったのは、この家に俺一人だけになってからだ。 昔から俺は朝が弱い。特に冬は暖かい布団からなかなか出られずに二度寝を繰り返し、 時間ギリギリになって明日香に叩き起こされる、なんてのは日常茶飯事だった。 …迂闊。自分で言っておきながら、なんだか悲しくなってしまった。 明日香は気が狂うほ...
  • 天使のような悪魔たち 第12話
    188 名前: 天使のような悪魔たち 第12話 ◆ UDPETPayJA 2010/11/18(木) 01 14 02 ID 3K65OnHYO 一週間後。 あの事件は、俺を今までとは違う世界に導いてくれやがったような気がする。 「飛鳥ちゃん、この後は…病院か?」 「ああ。…お前も来るか?」 「いや、俺は遠慮しとくよ。じゃあまた明日。」 学校に行けば、隼とは相変わらず親友をやっている。ただ、互いに事件の事を話題にすることは一度もない。 …あれだけの事があって、よくもまだ親友でいられたものだ。 もっとも、そう思っているのは良くも悪くも俺だけなのかもしれないが。 家に帰れば、俺は一人だ。明日香も姉ちゃんもいない。 飯くらいは作る事はできるし、一人を不便に感じることもなかった。 ただやっぱり、一人がどうしようもなく寂しくなる時はある...
  • 天使のような悪魔たち 第10話
    174 : 天使のような悪魔たち 第10話 ◆ UDPETPayJA 2010/11/12(金) 22 27 20 ID ts6FS2cAO さて、ついに俺と結意ちゃんは伏魔殿---もとい、飛鳥ちゃんの自宅前までやって来た。 インターホンを鳴らしてみる。が、反応はない。試しにドアノブを静かに捻ってみたが、鍵もしっかりかけられている。 まあ当たり前だが。 どうやら飛鳥ちゃんはまだ帰ってきていない。 「うーん…どうすっかねぇ、結意ちゃん」と、さりげなく視線をちら、っ横にやった。 「その木刀で、ドア壊してみる?」 「だめ。ドアが頑丈すぎて、木刀が耐えられないよ。」 「じゃあ、ガラス割って忍び込んでみる?」 「…いいかもね。でも、あまり音は立てたくない。」 なんとまあ、俺の予想とは打って変わって、結意ちゃんはこの期に及んで冷静だった。 てっきり飛鳥ちゃん...
  • 天使のような悪魔たち 第19話
    561 名前:天使のような悪魔たち 第19話 ◆UDPETPayJA [sage] 投稿日:2011/02/27(日) 10 44 05.79 ID somyW2xH [2/8] 目が覚めた…と言うには語弊がある。なぜならここは、現実ではない空間からだ。 もう何度目になるだろうか。ここを訪れるのは。 確か俺は斎木によって、致命傷を受けたはず。それでもここにいるという事は、俺はまだかろうじて、生きているのだろう。 「灰谷…いるのか?」 「僕はここにいるよ。」 いつの間にか、俺の真正面に灰谷がいた。 「なあ…教えてくれ。どうしたらあいつを止められるんだ? 俺はまた何もできないのか? 結意を…守れないのか…?」 すがりつくように、俺は灰谷に尋ねた。 「1つ、方法があるよ。彼女は一度死んだ身。彼女の存在は因果率に反しているんだ。 隼の力を最大限まで発揮すれば、彼女の存在を"修正...
  • 天使のような悪魔たち 第15話
    427 名前:天使のような悪魔たち 第15話 ◆UDPETPayJA :2010/12/29(水) 07 31 32 ID njjhPHO2 「貴女にはお礼を言わなくちゃいけないね。」 それは、午前2時の出来事。 街中のあかりの内のほとんどが消灯し、眠りに就いた景色。 その一角の、さらに人目につかないような場所で、私は"彼女"と相対していた。 「貴女は私の願いを叶えてくれた。だから、今度は私が貴女の願いを叶えてあげるわね。」 「…どうかしらね。私は魔女の娘。私の願いを叶えられるものはどこにも…」 「いやぁね。意地にならないでよ。わかるでしょ?貴女の体の再生が行われていないのが。」 「---そんな、まさか」 彼女の言うことは当たっていた。 既に私の右腕は原形を留めないほどにへし折られ、腹部には鉄片が何本も突き刺されている。 普段の私...
  • 天使のような悪魔たち 第7話
    ... 152 :天使のような悪魔たち 第7話 ◆UDPETPayJA [sage] :2008/11/21(金) 19 14 39 ID yomVWorA * * * * * 目覚まし時計の軽快な音が鳴り響く。俺はその音で目を覚まし、ベッドを降りる。 階段を降り、台所へ……ん? 幼女が二人………なんだ、姉ちゃんか。 「おはよう、兄貴!」 「おはよう飛鳥。」 「んぁ?ああ、おはよう。」 そういや昨日突然帰ってきたんだった。電話は壊れちまったし…突然ってのも仕方ない話か。連絡受けられなかったんだから。 「はいこれ、お弁当だよ。」 「ああ、さんきゅ。」 俺は明日香から弁当箱を受け取り、お礼とばかりに頭を撫でてやった。 「……………。」 うーん、今の明日香の表情をなんといったらいいのか…… そうだな、きっと鼻からジュースを飲ませても気づかないだろう...
  • 天使のような悪魔たち 第21話
    223 :天使のような悪魔たち 第21話 ◆UDPETPayJA:2011/04/24(日) 22 08 00 ID HA9NLNwA 「うーん………ここだな。」 「じゃあ、私はここ。」 「はっ!? お前、なんつー汚ねぇ手を!」 「うふふ…私の勝ちだね。」 白一色で統一された病室には、今日も客人が訪れていた。 正確に言えばそいつは毎日来ているのだが、いつも他の連中が来る時間帯を避け、少し遅めに来るのだ。 だから今現在、白い病室にはオレンジ色の夕日が差し込み始めている。 「ったく、お前にこんな才能があるなんて思ってもみなかったぜ…。」 その見舞い客…まあ結意なんだが、結意はなぜかベッドの上に正座で、俺と向き合っている。 俺はもう3回は結意とオセロで対戦しているのだが、一回も勝てないでいる。 その強さは、あのおっさんを彷彿とさせる。 「お前こうい...
  • 天使のような悪魔たち 第20話
    95 名前:天使のような悪魔たち 第20話 ◆UDPETPayJA[sage] 投稿日:2011/04/12(火) 09 27 56 ID oGzxMSGI [2/8] 入院生活といえば、誰もが一度は甘いイベントに遭遇する事を考えるのではないだろうか。 隣のベッドに美少女が入院していたとか、看護婦さんとドキドキ体験とか、そういったものに、少なくとも俺は淡い期待をしていた。 だが、何をどう間違えたら、こんな風になるのだろうか。 今俺は、自分の病室と同階の、娯楽待合スペースのソファに座っている。 向かいには、ぱっと見で30代前半に思える、ざっくばらんな印象の男が、片膝にあぐらをかき、頬杖をついて座っている。 俺達の間には小さな机があり、その上には正方形の板が一枚、さらにその上には、白と黒の両面のチップがいくつも乗っている。 正方形の板には、さらに細かく64個の正方形を作るように線が描かれてお...
  • 天使のような悪魔たち 第9話 神坂 明日香
    66 :天使のような悪魔たち 第9話 神坂 明日香 ◆UDPETPayJA [sage] :2009/01/12(月) 20 51 24 ID ZYnT4MCg 「迎えに来たよ、お兄ちゃん。」 声の主は身長145cm・茶髪のツインテールで、フリフリのスカートを身につけた幼女…そう、明日香だった。 お兄ちゃん、なんて呼ばれたのは小学校時代以来だ。懐かしいなぁ。 「こんな時間に一人で出歩くなんて、変なオジサンに捕まっちゃうぞ?」 俺は軽くジョークを飛ばす。こういうときの明日香のリアクションもお決まりだ。 「私だっていつまでも子供じゃないんだからね!」 「いや子供だろ、見た目は。」 すかさず的確な突っ込みを入れる。明日香は「もー!お兄ちゃんてば!!」と怒って――― ばふっ、といきなり俺に抱きついてきた。かすかに石鹸の香りが漂う。月明かりに照らされた茶髪が、とてもきれ...
  • 天使のような悪魔たち 第18話
    398 名前:天使のような悪魔たち 第18話 ◆UDPETPayJA [sage] 投稿日:2011/02/26(土) 11 37 54.82 ID TKhh3aG8 [2/7] 意外と時間がないかもしれない。 というのは、以前三神から聞かされた話では、佐橋の能力は元々は自らの身の危険を数分前に感知するものだったらしいからである。 今ではその能力は範囲、時間の感覚ともに一定ではなくなっているが、近い未来ではある。 とりわけ、白陽祭は今日と明日の二日間。最速ではたった今それが起きる可能性すらあるのだ。 そこまで考えて、俺はすっかり佐橋の能力を信じきっている事に気付いた。 というよりは、俺の周りで、あまりに非現実すぎる事が起こり過ぎた。 だから、そういった特殊な事象に対して、耐性がついたのかもしれない。 俺と佐橋は並んで歩きながら新校舎の、もといた階に戻ってきた。 しかしやはり、ピアスを8個...
  • 天使のような悪魔たち 第16話
    438 名前:天使のような悪魔たち 第16話 ◆UDPETPayJA :2011/01/22(土) 23 31 48 ID Lsqg9iqG およそ20分経って、隼は自転車に乗ってようやくやってきた。 廃ビルと言えば近辺にはここしか該当する箇所はないから、廃ビルを限定する必要はほぼないはずだが、 恐らく俺が要した時間よりも早い。 自転車を飛ばして来てくれたんだろう。 「待たせたな、飛鳥ちゃん………なんて有様だ。」 隼が血まみれの姉ちゃんを見て、息を飲んだのがわかった。 「大丈夫だよ、飛鳥ちゃん。俺なら亜朱架さんを治せる。」 隼は静かに、しかし自信ありげにそう言った。 「以前もあったんだよ、亜朱架さんの治癒力で治せない傷、ってのがね。 基本的に俺達は頭を銃で撃ち抜かれても死なないし、傷も治る。 だけど、"消滅した部位"の補完ま...
  • 天使のような悪魔たち 第13話
    203 : 天使のような悪魔たち 第13話 ◆ UDPETPayJA 2010/11/27(土) 00 51 34 ID 8HvnfPjAO 「メイド服が欲しいだぁ?何言ってやがる。」 と、語尾を荒げながら言ったのは瀬野だ。 「ちょっと神坂くん、いくらうちの兄さんが変態のバカでも、メイド服はさすがに持ってないでしょ。」 「まあ、な。いくら瀬野が変態でバカでストーカーで露出狂でも、持ってないだろうな。」 「おい、好き勝手言ってくれるなおまえら!」 露出狂とはずいぶんとかけ離れているのに、露出狂と言うのは単なるボケ、 という事を瀬野は察してくれなかったようだ。 だが俺は瀬野を無視して話を続ける。 「瀬野は持ってなくても、ファンクラブの連中なら誰かツテがあるかもしれない。 おい瀬野、ちょっと探してくれないか?」 「命令すんな!第一、...
  • 天使のような悪魔たち 第22話
    786 :天使のような悪魔たち 第22話 ◆UDPETPayJA:2012/01/03(火) 15 35 02 ID lajJDNvQ それは、一本の電話から始まった。 俺こと斎木 隼はいつものように学校に行き、授業を受け、休み時間になれば昼食をとるために、 旧校舎の屋上へ向かう。そこは飛鳥ちゃんと昼飯を食う時、よく使っていた場所のひとつだ。 飛鳥ちゃんと結意ちゃんとの交際が本格化してからは、もっぱら俺一人で訪れることとなっていた。 だが俺は、ふと思いとどまった。 「───そういえば、昼頃には雨が降るとか言っていたな。」 朝のニュースの情報を思い出し、空を仰ぎ見てみた。 既に暗雲が広がり、今にも雨が降り出しかねなかった。俺は屋上から引き返し、階段で食事をとることにした。 ───果たして、死なない俺が飯を食う意味があるのか。だが仕方が無い。事実、腹は減るのだから。 不便なもんだ。どうせな...
  • 天使のような悪魔たち 第25話
    7 :天使のような悪魔たち 第25話 ◆UDPETPayJA:2012/10/07(日) 23 00 03 ID jwJtygsU[2/5]   激しく降り注ぐ雨の中では、折角乗ってきた自転車も役に立たない。 病院から学校に戻るとしても、交通機関を使わなければ、風邪を引くどころでは済まないかもしれない。 …無論、俺は自分の心配をしている訳ではない。…当の彼女は「心配なんてしなくていい」と言い張っているんだけどな。 病院の前には屋根付きのバス停がある。ベンチはびしょ濡れでとても座れたものではないので、立ってバスを待つ事にした。 「…次のバスまで、あと6分。大して待たなくても良さそうだねぇ。」 なんとなく、軽く結意ちゃんに会話を振ってみる。だけど、リアクションはいただく事はできなかった。 彼女はじっ、と暗い空を見ながら微動だにしない…と思ったのだが、かすかに肩が震えてい...
  • 天使のような悪魔たち 第1話
    ...? 106 :天使のような悪魔たち 第一話 ◆KG67S9WNlw [sage] :2008/10/15(水) 00 21 27 ID Oz0i9diC 「………飛鳥くん……だめだよ、男の子なんて。わたしの飛鳥くんが…汚されちゃうよ……。今なら間に合うよ……。わたしが、飛鳥くんをまっとうな道に戻してあげるから ……ね?」 そうつぶやきながら、この上なく素敵な笑顔でいきなり服を脱ぎだすバカ1名。 ―――しまった。こいつにこの手は効かないんだった。 以前、「実はつるぺたロリっ娘が好き」となんちゃってカミングアウトしたときも、 「巨乳の方が絶対いいに決まってるんだから!」 とかいって胸を押し付けられたことがあったのを忘れてた。俺としたことが、戦いの中で、戦いを忘れたか……不覚! 「俺は、逃げる!」 「あっ、待ってよ―――!」 「頼むから上にブラ一枚だけで走...
  • 天使のような悪魔たち 第23話
    317 :天使のような悪魔たち 第23話 ◆UDPETPayJA:2012/04/19(木) 07 44 11 ID N5/ACr3Q 雨はさらに勢いを増していき、先程まで微かに積もっていた雪も、容赦なく溶かされ、流れていく。 そんな雨に打たれながらも、弟を探して私は街中を彷徨っていた。 …何処へ行ったのか、何の手掛かりもない。でも…あの子が何の連絡もなしに消えるはずがない。 きっと迷子になっているんでしょう。そうよ、そうに違いない。 だから私が迎えに行かなくちゃ。この雨だもの、きっと今の私みたいに、寒さで震えているに違いないわ。 私なんか、さっきから頭もぼうっとして、何度車にクラクションを鳴らされたか。 いろんな人に話しかけられたけど、この寒さじゃあ唇が動かしにくいんでしょうね。 何を言ってるのか、よくわからなかった。 何回も滑って転んで、擦りむいた膝がひりひりする。 ───あの子がそん...
  • 天使のような悪魔たち 第9話 織原 結意
    421 :天使のような悪魔たち 第9話 織原 結意 ◆UDPETPayJA [sage] :2009/01/29(木) 16 21 10 ID KYhmRPCi 「ふふっ…飛鳥くん、こんばんわ。」 声の主は、やはりというかなんというか……いつものストーカー少女、結意だった。 ……後ろ手に何かを隠し持ってるみたいだな、なんだろう? 暗くてよく見えない。 「顔も見たくない、って言ったの忘れたのか?」 「ううん、覚えてるよ。飛鳥くんは優しいから……」 「………は? おれが優しいから、何だってんだ。」 「そう、優しいから、仕方なく言わされたんだよね?」 ………相変わらずこいつの言動は支離滅裂つうか……全くもって意味のわからないものばっかりだ。 そういや、今まで結意とまともに会話が成立したことって、一回もなかったような気がするな……。 それにしても、こいつの適応力というか、...
  • 天使のような悪魔たち 第8話
    ...」 492 :天使のような悪魔たち 第8話 ◆UDPETPayJA [sage] :2008/12/09(火) 18 17 06 ID P3hsFZwf * * * * *  結意ちゃんのほうはこれでよし、と。次は飛鳥ちゃんのほうだ。一応確認しとかなきゃいけないな。  おそらく…亜朱架さんがやったんだろう。あの人はそういう人だ。結意ちゃんもそうだけど亜朱架さんの愛情も、狂気じみたものがある。  わざわざ研究所を逃げ出してまでここに戻ってきたのは、たぶん結意ちゃんのせいだ。まったく…女のカン、ってのはつくづく厄介なものだよ。 「結意ちゃん。」俺はもう一度声をかける。「俺、これから飛鳥ちゃんのとこに行くけど、良かったらその弁当渡してきてあげるよ。」 「いいの?」 「ああ、たぶん結意ちゃんが行くと迷惑になっちゃうよ。帰ったらきっと妹ちゃんにお仕置きされちゃうんじゃない...
  • 天使のような悪魔たち 第24話
    876 名前:天使のような悪魔たち 第24話 ◆UDPETPayJA[sage] 投稿日:2012/09/11(火) 22 32 31 ID O8Q4sbvo [2/6] 雨に打たれながら待っていると、ようやく知らない番号からの通知が来た。 言われずともわかる。これはあいつの番号だ。俺は何の躊躇いもなく、受話ボタンを押した。 「よう、佐橋。」 『…光から話は聞いた。神坂の居場所を占って欲しい、だそうだな。』 …はて、そんな風に伝わっていたか。ニュアンスは確かに間違ってはいないが。 「まあ、そんな所だ。どうもあいつは厄介ごとを惹きつける事に関しては天才のようでねぇ… 何でもいいんだ。どんな些細な事でも。」 『…些細な事でも、か。簡単に言ってくれるな、お前も…分かっているとは思うが、俺は好きな時に好きな未来を視れる訳じゃないんだぞ。 俺は予言者じゃない。もしそうなら今まで苦労などしてこな...
  • 天使のような悪魔たち 第27話
    ...。 459 名前:天使のような悪魔たち 第27話 ◆UDPETPayJA[sage] 投稿日:2013/04/23(火) 19 14 57 ID Npcaivzg [4/8] * * * * * あれから、2日が経った。 穂坂の家で何の収穫も得られず、漠然と時間が過ぎていく。佐橋の方も相変わらず、予知も働かず、新しい情報もない。 結意ちゃんもなんとか登校はしているようだったが、履いている靴がこの2日で一気にボロボロになっていた。 加えて顔色も白く、目の下には濃いクマができている。 …恐らく1人で、身を削る覚悟で飛鳥ちゃんを探し回っていたんだろう。 なんとか登校してきているのも、学校でなら俺や佐橋から新たな情報を得られるかもしれないからだろう。 …そんな彼女に、未だ声をかけられずにいる自分が、歯痒かった。 穂坂はもちろん、学校に姿を表す事はなかった。担任も、連日の無断欠席を珍...
  • 天使のような悪魔たち 第28話
    737 名前: ◆UDPETPayJA[sage] 投稿日:2013/07/26(金) 07 29 49 ID 35uqTW2k [2/8] その場面を目の当たりにした俺は、一瞬、何が起こっているのか理解できなかった。 ベンチから落ち、床に横たわる彼女は、必死に息をつきながら苦しみに顔を歪める。 どうしてこんなにスカートが血まみれなのか、なぜ彼女はこんなに苦しそうにしているのか。あまりにも突然すぎて、思考が追いつかない。 「結意ちゃん…結意ちゃん!! しっかりしろ! 結意ちゃんっ!」 何が原因なのか。どうすればいいのか。簡単なことだ。ここは病院なんだから、医者を呼べば済む。 けれど、そんな簡単な事にすら気付かないくらい、俺の頭は混乱していた。 ただ阿呆のように名前を呼び続け、力のなく、少し冷たい手を握るくらいしかできない。 その様子に気付き、看護婦が近づいて来る。俺たちを見ると、すぐに...
  • 天使のような悪魔たち 第26話
    146 名前: ◆UDPETPayJA[sage] 投稿日:2012/11/18(日) 07 16 57 ID bCG4otFg [2/7] 瀬野が穂坂の家まで案内することになり、俺たちはすぐに向かうことにした。 瀬野のバイクはそのまま、白曜の校舎の職員玄関の隣の駐車場に置いておくことにして、 俺は瀬野に自分の傘を、半分貸した。俗に言う、相合傘というやつだ。 この図柄はあまり他人に見られたくはないが…事態が事態なので仕方がない。 そのまま学校から再びバス停まで戻ると、さほど待つことなく、バスが走ってきた。 このバス停は2つの系統が走っているのだが、瀬野はそのバスを見て「こいつだ。」と言った。 …そのバスは、まさについさっき俺たちが乗ってきたバスと同じ系統だ。つまり、逆走する事になる。 結局は方角はそこだったか…と一瞬思ったが、まあいいだろう。重要参考人が確保できたんだ。このくらいの出費くら...
  • ◆UDPETPayJA氏
    もう何も信じない 奏でる旋律は哀しみの音 天使のような悪魔たち 題名の無い短編その三十二 血塗られしソードマスター
  • ヤンデレの小説を書こう!Part19-Page2
    180 名前:天使のような悪魔たち 第2話 ◆UDPETPayJA [sage] 投稿日:2008/10/17(金) 23 25 14 ID 69OvmC0n ―――――あれ。どうしたんだ結意のやつ。なぜ立ち上がろうとしない? 「あ…あしに、ちからはいんないよぉ…ふぇぇぇん…」 ―――ああはい、そうですか。 「なんで…なんでよお…ぐすっ…立てないよぉ…飛鳥くんに……また置いてかれちゃうよぉ…」 ほんっと、しょうがないな。俺は、結意に背中を差し出した。 「ほら、乗れ。」 「…ごめんね。飛鳥くん…ごめんね。」 「謝るな。その…俺のせいなんだし。」 ―――数十分後。早くも後悔していた。 結意のやつ…さっきから人の背中ですーはーくんかくんかしやがって…恥ずかしいったらありゃしない。おかげで、人目につかないよう道を選ばざるをえなくなったじゃない か。すれ違う人はみんな怪しそうに俺たちを見ているし。…...
  • 天使の分け前、悪魔の取り分
    天使の分け前、悪魔の取り分第一話 天使の分け前、悪魔の取り分第二話 天使の分け前、悪魔の取り分第三話 天使の分け前、悪魔の取り分第四話
  • ヤンデレの小説を書こう!Part19-Page4
    ...す。 681 名前:天使のような悪魔たち 第6話 ◆UDPETPayJA [sage] 投稿日:2008/11/09(日) 19 32 39 ID ZLAFCsLQ 午後8時、結意と別れた俺は夕食の買い物をするために最寄りのスーパーを訪れていた。入り口付近から順当に歩き、目当ての品々をかごに入れてゆく。 さすがに時間が遅かったから、残っていた品揃えも微妙だが…。今日のメニューは…そうだな、明日香の好きなオムライスにでもしようか。 明日香は…まだふさぎこんでるだろうか?俺とて、明日香のことが嫌いなわけじゃない。むしろ、愛している。だが結局、あくまで家族としてのそれでしかない。 俺は…どうすればよかったんだろう。あのまま明日香の気持ちに応えればよかったか?それとも、もっと冷たく突き放せばよかったのか? 馬鹿な俺にだってわかる。このまま中途半端にずるずると引っ張ることがもっとも残酷であるこ...
  • 長編SS
    ...rVLAlxBI氏 天使のような悪魔たち(一部ルート完結) ◆UDPETPayJA氏 わいやーどみにまむ ◆.DrVLAlxBI氏 『the Two in the Dark』 ◆.DrVLAlxBI氏 お隣の彩さん トライデント ◆J7GMgIOEyA氏 『ヤンデロイド・りたぁんず』 ◆.DrVLAlxBI氏 似せ者 ◆Tfj.6osZJM氏 【楔】 たくあん議長 ◆seRwt2jbbc氏 血塗られしソードマスター ◆UDPETPayJA氏 Tomorrow Never Comes 兎里 ◆j1vYueMMw6氏 胡蝶病夢 ◆YOLz5qIxQc氏 わかれのゆめ 病的な彼女ら ◆C7LP2J9VzI氏 『コウヘイッ、タイマンじゃあ!!』(完結) ◆uC4PiS7dQ6氏 ビタースイーツ ◆CuqFVtYUo.氏 依存監禁(完結) ◆PLalu2rSa.氏 ドナドナドンナ!(完結) 茂...
  • 天使の分け前、悪魔の取り分第四話
    149 名前:天使の分け前、悪魔の取り分 ◆STwbwk2UaU[sage] 投稿日:2011/04/15(金) 02 36 35 ID FRUSX36M [21/29] 動け…動いてくれ僕の足…… 金縛りにかかったように、体が全く言う事を聞かない。 「それとも、間に合うように待っててくれたのか?だとしたら私は実に嬉しい。」 頬を撫でる。体が震える。 「さて、それじゃあ……君を私の好きなようにさせてもらおうかな。」 そう言うと、ふわりと僕の前に立つ。 ちょうど、扉と僕の間に立つように。 やがて、僕の顔を手で挟み、僕とレッドアイズは目を合わせる。 赤い、どこまでも真っ赤な瞳。 意識が……吸い込まれる……… ……… …… … ――目を覚ますと、僕はさっきの部屋にいた。 両手、両足は動かない。見えない糸に縛られているかのようだ。 そして僕の胸の上で、レッドアイズは顔を擦り付けていた。 「私...
  • 天使の分け前、悪魔の取り分第一話
    39 名前:天使の分け前、悪魔の取り分 ◆STwbwk2UaU[sage] 投稿日:2011/04/08(金) 01 16 02 ID FRUSX36M [2/29] 「あの蔵には近づいてはいかん。悪魔がおるでな。」 おじいちゃんにそう言われたのに、近づいちゃったのはなんでだろうか。 あまつさえ、かってにカギをあけて、中に入っちゃったのはなんでだろう。 ヒマだったからかな? ぼうけん心がくすぐられたからだろうか? それとも、…さびしかったからかな。 ギギギッときしむドアをあけ、おさけのニオイがたちこめるくらの中で、 ぼくはなぜか一人の女の子と出会った。 そのかみはハチミツみたいな色をしてて、 その目は真夏の空のような真っ青な色で、 そのすがたは、まるでおはなしの国のようにしんじられないほどかわいかった。 「何だ貴様は。誰に断って我の前に立つ。」 声もかわいい。 ――なに言われ...
  • 天使の分け前、悪魔の取り分第三話
    400 名前:天使の分け前、悪魔の取り分 ◆STwbwk2UaU [sage] 投稿日:2011/04/12(火) 01 08 01.63 ID 0ysqbgf1 [2/11] ――僕が階下のドアを開けると、そこは1階とは全く違う世界だった。 ふたり分の椅子。 ふたり分の食器。 ふたり分のティーセット。 それを載せる少し小さめのテーブル、そして暖かな光を放つランプ。 そう、まるで僕が好きだった本の中にありそうな部屋だった。 この風景を一言で表すなら 安堵。 今にも不思議の住民がお茶会でもはじめそうな………そんな雰囲気だった。 そして、その世界の中心にいるのがアリス。 椅子に腰掛け、テーブルに向かいながら僕のプレゼントしたアームレットを、 微笑みながら見つめている。 僕は、一番会いたかった人に対して、一番違和感を感じた。 変わってないのだ。 その仕草も、身に纏う空気も、姿形も全て。 僕...
  • 天使の分け前、悪魔の取り分第二話
    65 名前:天使の分け前、悪魔の取り分 ◆STwbwk2UaU[sage] 投稿日:2011/04/09(土) 08 36 48 ID FRUSX36M [11/29] アリスがへんになってから、1ヶ月がすぎた。 今彼女のうでには、ぼくが作ったアームレットがついている。 あのチョーカーがあまりににあってたので、外した後にロザリオで作ってみたのだ。 それ以来、アリスはそのアームレットを見てニヤニヤしている。 ……あの日も、アリスはアームレットを見ていた。 「ふふ…ふふふ……」 もう、何度目かわからない彼女のひとり笑みをぼくはながめていた。 作ったちょうほんにんのぼくがいうのもなんだけど、アリスに悪いことしていたチョーカーだ。 正直、気に入る理由がちょっとわからない。 というか、アリスは持っててだいじょうぶなのかな? 「ねぇ、アリス……」 「んん?何かして遊ぼうか?」 こっちにはじけるよ...
  • 羊と悪魔第七話
    377 :羊と悪魔 [sage] :2007/10/10(水) 01 19 12 ID NYiV8XTy 「玲……ッ」  何故、玲は殺されたのか。何故、玲が殺されなければいけないのか。  何一つわからないまま、私はただあきらの隣でうつむいて、涙を流し続けていた。  不敵な笑みを浮かべる。分厚い美術史の本を読む。いつも私や理子やのぞみの心配ばかりしている。そんな玲が、死んだ。  人が死ぬということを今まで知らなかった。テレビの向こうで人が死んでも何も思わない何も感じない。死は、現実じゃなかった。  首にパレットナイフを突き立てられた玲は、驚いた顔のままで、永遠に停止していた。  あれが、死。死という現実をいきなり押し付けられた私は、今まで夢を見ていたのだろうか。  ただ、泣いていた。玲の顔が目の前にある気がして、それが怖かった。泣いていれば、現実から逃げられる気がした。  ...
  • ヤンデレの小説を書こう!Part19-Page1
    ...れ? 106 名前:天使のような悪魔たち 第一話 ◆KG67S9WNlw [sage] 投稿日:2008/10/15(水) 00 21 27 ID Oz0i9diC 「………飛鳥くん……だめだよ、男の子なんて。わたしの飛鳥くんが…汚されちゃうよ……。今なら間に合うよ……。わたしが、飛鳥くんをまっとうな道に戻してあげるから ……ね?」 そうつぶやきながら、この上なく素敵な笑顔でいきなり服を脱ぎだすバカ1名。 ―――しまった。こいつにこの手は効かないんだった。 以前、「実はつるぺたロリっ娘が好き」となんちゃってカミングアウトしたときも、 「巨乳の方が絶対いいに決まってるんだから!」 とかいって胸を押し付けられたことがあったのを忘れてた。俺としたことが、戦いの中で、戦いを忘れたか……不覚! 「俺は、逃げる!」 「あっ、待ってよ―――!」 「頼むから上にブラ一枚だけで走るのはやめてくれぇぇぇ...
  • 羊と悪魔第二話
    851 :羊と悪魔 [sage] :2007/09/16(日) 20 10 41 ID XhI6Pjwi  小さい頃に読んだ絵本の登場人物は、みんなとても穏やかな目をしています。  私はそんな穏やかな目を見たことがありません。  私が暮らす家には、父親という名前の他人と、母親という名前の他人がいます。二人とも私を見るたびに、険しい目になります。  絵本の登場人物は皆、誰かを愛しています。とすると、父親と母親という他人は、どうやら私を愛していないようなのです。  学校の先生という名前の他人も、クラスメイトという名前の他人たちも、私に向ける目は険しく、きっと私を愛していないのでしょう。  困りました。絵本によると、愛されない人は悪魔らしいのです。愛されない私は悪魔なのでしょうか。  悲しいことに、きっと私は悪魔なのです。だって皆とは違う髪の色をしているのです。  こんなに赤い髪...
  • ヤンデレの小説を書こう!Part21-Page1
    ...いなw 66 名前:天使のような悪魔たち 第9話 神坂 明日香 ◆UDPETPayJA [sage] 投稿日:2009/01/12(月) 20 51 24 ID ZYnT4MCg 「迎えに来たよ、お兄ちゃん。」 声の主は身長145cm・茶髪のツインテールで、フリフリのスカートを身につけた幼女…そう、明日香だった。 お兄ちゃん、なんて呼ばれたのは小学校時代以来だ。懐かしいなぁ。 「こんな時間に一人で出歩くなんて、変なオジサンに捕まっちゃうぞ?」 俺は軽くジョークを飛ばす。こういうときの明日香のリアクションもお決まりだ。 「私だっていつまでも子供じゃないんだからね!」 「いや子供だろ、見た目は。」 すかさず的確な突っ込みを入れる。明日香は「もー!お兄ちゃんてば!!」と怒って――― ばふっ、といきなり俺に抱きついてきた。かすかに石鹸の香りが漂う。月明かりに照らされた茶髪が、とてもきれいだ。...
  • ヤンデレの小説を書こう!Part20-Page2
    ...?」 492 名前:天使のような悪魔たち 第8話 ◆UDPETPayJA [sage] 投稿日:2008/12/09(火) 18 17 06 ID P3hsFZwf * * * * * 結意ちゃんのほうはこれでよし、と。次は飛鳥ちゃんのほうだ。一応確認しとかなきゃいけないな。 おそらく…亜朱架さんがやったんだろう。あの人はそういう人だ。結意ちゃんもそうだけど亜朱架さんの愛情も、狂気じみたものがある。 わざわざ研究所を逃げ出してまでここに戻ってきたのは、たぶん結意ちゃんのせいだ。まったく…女のカン、ってのはつくづく厄介なものだよ。 「結意ちゃん。」俺はもう一度声をかける。「俺、これから飛鳥ちゃんのとこに行くけど、良かったらその弁当渡してきてあげるよ。」 「いいの?」 「ああ、たぶん結意ちゃんが行くと迷惑になっちゃうよ。帰ったらきっと妹ちゃんにお仕置きされちゃうんじゃないかなぁ?だから俺...
  • そして転職へ 11
    269 名前:そして転職へ  11[sage] 投稿日:2009/10/04(日) 13 53 06 ID 7Py5FMpo 悪魔たちや魔物たちの楽園、魔界。緑化事業が進んだ町並みと レンガ造りの洒落た家々。川のせせらぎが流れる風と心和むハーモニーを 小鳥たちとともに人々に贈る、そんな街。 …イメージと違う?基本悪魔たちは人間よりも賢いのです。 そんな彼らが、いつまでもマグマに満ち溢れた黒の世界のまま自分たちの 世界を放置しておくわけがないのです。 賢いだけに、魔族同士の無駄な戦争もありません。 ただ、こんなに美しい街並みや人間などとるに足らない頭脳を有していても 罪を犯すならず者はどこの世界にもおります訳で…。 魔族の裁判所では、今この方が裁かれている最中です。 「被告人。あなたは大神官ハーゴンで間違いないですね?」 「…はい。」 「よろしい。では検察側、冒頭陳述を。」 「はい!...
  • 連絡・要望用掲示板/コメントログ
    ... 21 05 『天使のような悪魔たち』25話、やっとこ保管しました。お待たせです。皆様、ミスがあったら修正の方お願いします(ペコリ) ところで、SSの感想は避難所の方にも感想スレがあるので、そちらに書き込むのも一興かと。 一応、ココ、おもに『保管庫への連絡、要望等』に使うところらしいッスし。(笑) -- (名無しさん) 2012-10-12 11 04 33 ふたり1話からシュガースポット2話に続いているように感じます。混ざっていないかどうかご確認お願いします。 -- (名無しさん) 2012-11-10 12 10 13 『ふたり』の修正 3話の追加を行いました。 至らぬ僕の間違いを教えてくださった方、本当にすみません。そしてありがとうございました。 -- (名無しさん) 2012-11-10 22 03 49 ご確認と修正ありがとうございました...
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    ... 21 05 『天使のような悪魔たち』25話、やっとこ保管しました。お待たせです。皆様、ミスがあったら修正の方お願いします(ペコリ) ところで、SSの感想は避難所の方にも感想スレがあるので、そちらに書き込むのも一興かと。 一応、ココ、おもに『保管庫への連絡、要望等』に使うところらしいッスし。(笑) -- (名無しさん) 2012-10-12 11 04 33 ふたり1話からシュガースポット2話に続いているように感じます。混ざっていないかどうかご確認お願いします。 -- (名無しさん) 2012-11-10 12 10 13 『ふたり』の修正 3話の追加を行いました。 至らぬ僕の間違いを教えてくださった方、本当にすみません。そしてありがとうございました。 -- (名無しさん) 2012-11-10 22 03 49 ご確認と修正ありがとうございました...
  • 羊と悪魔第八話
    507 :羊と悪魔 [sage] :2007/10/20(土) 22 49 04 ID 3TS5tHRm  私のことを好きだと言い、私にキスをして、私の友達を殺して、私のことを『親友』と呼んだあきら。  そのあきらによって、私は、犯された。  生まれてはじめての性行為が強姦の上に、その相手が同性とは、私の人生はどうなっているんだろう。  混乱している。頭の中がぐちゃぐちゃになって、ゴミだらけの絶海の孤島に一人だけ取り残されたような。  押し倒された後のことは、思い出したくない。気持ち悪さと痛みだけが鮮烈で、性行為が気持ちのいいものだなんて誰が言ったんだ。  私はあきらに抵抗した。腕と脚をばたつかせて、必死であきらを突き飛ばそうとした。  なのに、あの細腕に一体どんな力が隠されていたのか、私の抵抗など無意味だと嘲笑うかのように、私以上の力で押さえつけられた。 ...
  • ヤンデレの小説を書こう!Part20-Page1
    ...よ? 152 名前:天使のような悪魔たち 第7話 ◆UDPETPayJA [sage] 投稿日:2008/11/21(金) 19 14 39 ID yomVWorA * * * * * 目覚まし時計の軽快な音が鳴り響く。俺はその音で目を覚まし、ベッドを降りる。 階段を降り、台所へ……ん? 幼女が二人………なんだ、姉ちゃんか。 「おはよう、兄貴!」 「おはよう飛鳥。」 「んぁ?ああ、おはよう。」 そういや昨日突然帰ってきたんだった。電話は壊れちまったし…突然ってのも仕方ない話か。連絡受けられなかったんだから。 「はいこれ、お弁当だよ。」 「ああ、さんきゅ。」 俺は明日香から弁当箱を受け取り、お礼とばかりに頭を撫でてやった。 「……………。」 うーん、今の明日香の表情をなんといったらいいのか…… そうだな、きっと鼻からジュースを飲ませても気づかないだろう、といえば通じるだろうか?とにかく...
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