ヤンデレの小説を書こう!SS保管庫 @ ウィキ内検索 / 「後の空白すらも私だけに」で検索した結果

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  • 後の空白すらも私だけに
    318 :後の空白すらも私だけに:2010/08/31(火) 21 28 33 ID r8CNAMjm 「はいこれ」 「ノート?」  こくりと笑顔で頷いた野崎に僕は思わず首を捻った。  彼女にこんなノートを貸した覚えはない。  第一、そのノートは僕の趣味とはかけ離れたファンシーな柄の表紙、これが僕のものでないことは明らかである。  それでも野崎は笑顔のまま何も言わないので、仕方なくこちらから聞いてみることにした。  「これ、何だよ」 「日記帳」 「日記帳?」  ただのノートだとばかり思っていた。  どこにもそれを示唆する文字がなかったので、まあ気付かなくても無理はない。と、自己弁護に励んでみる。  相変わらずにこにこと満面の笑みを浮かべている野崎は「いやいやー」と照れたように呟いていた。  なんだ、自分の日記を僕に見せてくれるのか。  そう言うと、彼女は...
  • 短編SS
    ...E2HRhLms氏 後の空白すらも私だけに いつものげこうふうけい ◆RgBbrFMc2c氏 椿姫 のどごし ◆Nwuh.X9sWk氏 ヤンデレの生徒会長さん ◆yepl2GEIow氏 お弁当 小ネタ 吸血鬼と少女 ◆yepl2GEIow氏 Vampire☆Generation ◆Uw02HM2doE氏 狂う者こそ強い ◆g1RagFcnhw氏 日記 龍馬暗殺 走る走る僕たち ◆aUAG20IAMo氏 あきましておめでとう ◆1If3wI0MXI氏 猫のきもち。 家族への手紙 ◆aUAG20IAMo氏 監禁の行く末 駄文太郎 ◆4wrA6Z9mx6氏 msk 栄光を君に ◆STwbwk2UaU氏 「卒業」 K,A  ◆wycmxKO9B氏 白衣の天使 幽霊とヤンデレ 674の末路 ◆STwbwk2UaU氏 The Hanged Man ◆STwbwk2UaU氏 私の王子様 ◆STwb...
  • 題名の無い長編その四第二話
    897 :892続き [sage] :2009/01/10(土) 05 00 47 ID SGFAjOh/ 僕は冷水で顔を洗いながら、過去を振り替えってみた。 あの後の睦美の激変と僕の没落。 睦美は元々成績が優秀な部類の人間ではあったが人付き合いや運動の面は苦手であった。 しかし高校に上がってからテニス部に入り、一年でレギュラー入り、お洒落に磨きをかけ、交友関係を広げ今では学年で中心的な人物にまでなった。 僕に至っては最初溶け込めず、今はイジメのいい対象である。それが原因で引きこもりがちになり、今は留年ギリギリまで学力が低下し、イジメを加速させる要因となっている。 898 :892の続き [sage] :2009/01/10(土) 05 03 49 ID SGFAjOh/ 「ダメダメだな」 鏡に映るのは気力のない目のボサボサ頭。 「七条!ご飯!」 そんな時、睦美の元...
  • ヤンデレの小説を書こう!Part2埋めネタ
    776 :名無しさん@ピンキー [sage] :2007/02/13(火) 02 07 30 ID gnRHxdtb 知ってた。 ナナシ君にとって私なんて使い捨てだって。 それでも私は好きだった。 私の代わりはいくらでもいる。それこそ次々に現れる。ナナシ君にとって私はきっと たくさんの中の1人でしかないと思う。というか確実にそう。初めての子は印象に残る っていうけど……私は初めてですら無いから。現に初めての子とは結構長く続いてた みたいだけど、私とは1ヶ月も保たなかった。次の子も、その次の子もきっと 短いんだろう。短く無かったら許せない。私だけ短いなんてことになったら…… 呪ってやる。ナナシ君はもう誰とも長く付き合えない……もしそんな運命なら私も 少しは救われるのかな。 ねぇナナシ君。あなたは知らないかもしれないけど私本当に好きだっ...
  • 実験的作品第三話
    416 :実験的作品 [sage] :2007/06/16(土) 09 08 48 ID usoBQbIB かち…かち…かち… ただひたすらマウスをクリックする。 流れていく文字と画面のイラスト。 耳からはBGMや女の声が延々と聞こえ続ける。 かち…かち…かち… 内容を吟味する。 殺し合い、魔法、幻想、呪い、三角関係、精神異常、 壊れた人間、嫉妬、怨嗟、裸、血、セックス、暴力、 傷害、殺人、抗争、犯罪、理不尽、後悔、死亡、妊娠、涙、自殺。 平和な日常とは程遠い異常な世界。 これが…彼が好きな世界? かち…かち…かち… 彼も同じようにこの画面を見ながらどんなことを思ったのだろうか。 この世界をどう思うのだろうか。 こういう世界に憧れを感じるのだろうか? こんな異常な世界だからこそ惹かれるのだろうか? ふと、指を休め以前、彼が見せてくれたDVDの内容を...
  • 置き逃げ
    396 :置き逃げ [sage] :2007/05/16(水) 02 40 04 ID hcICivob 「妖を愛した子」 暁の赤  薔薇の紅   少女の胸を貫く銀 全てを混ぜて 海の青に流していく 少女は憎しみも 憂いも 悲しみすら浮かべてなかった ただ 最後に微笑みながら 彼女は愛してる永遠にと言った 多分彼女をやっと私だけのものにできた喜びだろう 頬に冷たい露がながれてるのは 397 :置き逃げ [sage] :2007/05/16(水) 02 40 54 ID hcICivob 「人間を愛した妖」 見えるのは彼女の笑った顔 音は何も聞こえず ただ澄んだ海とお日様が見えた 不快な胸の違和感 彼女の手には黒い筒のようなもの 後悔はない 悲しみもない もう一緒にはいられないから 最後に...
  • いつものげこうふうけい
    506 名前:いつものげこうふうけい ◆RgBbrFMc2c [sage] 投稿日:2010/09/04(土) 17 35 14 ID agmLRhD1 [4/8] 「藤崎さん、今帰り?」  日の沈んだ校内の下駄箱でぼんやりとしている彼女へそう話しかけると、彼女はこくりと頷いた。  今自分がどういう状況であるかをまったく気にしていないような、平然とした表情で私から顔をそむけ、  砂埃まみれのローファーを地面へと静かに置いてから靴を履き始めた。  今日で何回目だろう、こんなやりとりは。  何だか背筋がぞくぞくとして、今自分の浮かべている笑みとは全く違う種の笑い声をあげてしまいそうになった。  藤崎さんに頭のおかしな奴だとは思われたくないので実行に移したりはしなかったけれど。  私がそんなことを考えているうちに靴を履き終えたらしく、いつの間にか彼女はゆっくりと歩き出していた。  綺麗な黒髪...
  • 風の声 第10話「風の罪」
    277 :風の声 第10話「風の罪」:2011/01/15(土) 04 05 29 ID OtrQzRib 日曜日、今日の部活に翼の姿はなかった 朝『遅れそうだから、先に行ってくれ』というメールがあったけれども翼は来ない。 もしかして、遅刻じゃなくて来ないんじゃ。 「あの、大空さん」 人が真剣に考えているのにこの自殺者は空気も読めずに話しかけてくる。 私が手伝ってあげるから消えなさいよ。 「なんですか・・・」 「今日、翼さんは来ないんですか?」 「何で教えないといけないんですか?」 「人が人の事を心配する事は当たり前だと思いますが・・・」 「理由がどうであろう、知らない事は教える事ができません。最も知っていても教えませんが。  あと、一つ言っておきたいことがあります」 「何ですか?」 「“翼”って気安く呼ばないで下さい...
  • 桜の幹第一話
    713 名前:桜の幹[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 13 12 27 ID ZxkbSc9Y 多分、給食費の盗難事件から始まったんだと思う。 小学校の頃、皆が親から預かってきた給食費が消えたことがあった。 発覚が一時間目の前にあるホームルームだったので、担任の教師はこの中に犯人がいると、すぐさま持ち物検査を強行した。 勿論、犯人はあっけなく捕まった。 犯人はランドセルの底にびっしりと給食費の封筒を隠していたのだ。 教師は犯人を咎め、クラスメート達は侮蔑の目で犯人を突き刺した。 「何でこんなことをしたんだ!!」 教室中に響き渡る怒号と、胸を締め付けられる様な罪悪感。 でも、咎められているのは、 「答えろ!幹也!!」 何故か、この僕だ。 それから、僕は担任に何度も小突かれ、初めて六限目まで説教された。 最後の終わりの会で皆に謝れと教師に命令され、クラ...
  • 彼が望むなら死んでもいい
    1 :鉄火巻φ ★ :2007/01/19(金) 15 01 11 ID ??? 女子大生男友達のために詐欺180万元 発信: 2007/01/19 13 17 14 知り合ったばかりのボーイフレンドのために、詐欺を働いた大学一年の 女子学生が逮捕された。 この学生は、北京市内の有名大学に通う学生で、友人を通じて知り合った ボーイフレンドや友人らと酒を飲んでいる時、自分がある有名な不動産会社の 社長の娘であるとうそをついた。 ボーイフレンドが車を欲しがっているのを知り、この学生は他の友人を通じて 知り合った、元メダリストのスポーツ選手らに崇文区に買い得の物件があると 偽り、二人から180万元を騙し取った。 その後、その金で車を買いボーイフレンドに贈った。 その後、騙されたことに気づいたスポーツ選手らはこの学生を警察に訴え、 すぐに逮捕された。 この学生は逮捕され...
  • 題名のない短編その八十一
    881 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2011/03/27(日) 23 04 44.00 ID EY758et9 [3/8] 作品に貴賎無しって言ったのにまだわからないのかな? 1を読んで欲しかったのに…理解してほしかったんだけどなぁ… もう、議論は要らないの。話し合いも要らない。 ええ?好きで荒らしてるわけじゃないって? 作家のレベルアップのために嫌だけど苦言を言ってるって? もういいの、何も言わなくていいの。 私がそばにいてあげるから、貴方は何もしなくていいの。 作品を読みましょう? GJも作者に対する慰労も私がやっておいてあげるから。 ずっと一緒にいましょう…?ねぇ…? ねえ…なんで私を無視するの… なんで私の注意を見てくれないの。 私じゃだめなの?私だけじゃだめなの? 私だけが貴方を満足させられるの。他の人じゃ貴方は満足できないわ。 もっと私を見て。私のテ...
  • ラ・フェ・アンサングランテ 【第十七話】
    60 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第十七話】  ◆AJg91T1vXs [sage] :2011/02/03(木) 01 35 20 ID 3nsdqCoA  ジャンが宿場に着いたとき、そこには客の姿は見当たらなかった。  それは一階の酒場も同じであり、建物の中は不気味な程に静まり返っている。  あの、小さいながらも活気のある声が飛び交っていた様子からは想像もできないくらいに、今の宿場は閑散とした状態だった。  リディの話によれば、今は宿場に泊まっている客もいないとのことだった。  疫病のせいで客足もぱったり途絶えてしまい、下の酒場も店を閉じている。  酒場の店主とその妻も、しばらくは自分たちの実家に戻っているようだった。 「あ、あのさ……リディ……」  お茶を持ってやってきたリディに、たまらずジャンは話しかけた。  別に話したいことがあるわけではなかったが、あ...
  • 題名の無い短編その七十一
    665 : ◆fyY8MjwzoU [sage] :2010/07/27(火) 19 11 41 ID d0CoD8pk 「荒らしちゃん……あれはお前のためなんだよ!」 「へー、作者子ちゃんの擁護を書くことが? どうして! どうせあの雌犬のような発情した文のためでしょ! 私はただ批判しただけじゃない! なのになんで罵るの!?」 「ちがう! 俺は……ただ! お前に批判してほしくないからだ! 一緒に楽しんで見てほしい……それだけなんだ!」 「そうなんだ住人君……でももう遅いんだよ。もう……作者子ちゃんを○しちゃっただもの」 「な、ど、どうして……どうしてなんだよぉぉ!!」 「それはね……私にかまってくれるけど住人君は私にただ罵るだけ。最初はそれでもいいと思ったの。でもね。それはもう嫌なの。  私は純粋にイチャイチャしながら住人君とレスをしたと思ったの。でも作者子がいると住人君はい...
  • ヤンデレの小説を書こう!Part4埋めネタ②
    657 :名無しさん@ピンキー [sage] :2007/03/25(日) 14 10 07 ID vlsTT9cd しまった。やってしまった。 「へぇ、このタレ美味しいな」 何気ない日常の一言だが俺の場合は死亡フラグだ。うっかり言ってしまったものの、後の祭。 「ぅん美味しいね。私とこれとどっちが好き?私以外のものに興味持たないでって  言ってるじゃない!!どうして?私の存在はタレ以下なの?もう私に飽きちゃった?  一生懸命料理してるのに……一緒に食べてる私でも私が作った料理でも無くタレが  大事なの?なんで?私のこと好きって言ってくれたじゃない。嘘だったの?  私だけを見てよ!!他のものなんて見ないで。タレなんてどうでもいいでしょう?  大事なのは私でしょう?違うの?タレなの?」 目の前で彼女が暴走し始める。今夜も長くなりそ...
  • ウェハース第十二話
    423 :ウェハース十二話 ◆Nwuh.X9sWk:2011/05/14(土) 02 01 01 ID jAUgBx.o 陰性。 少し残念に感じる結果だった。 残念に……、思った。 子供さえ出来てしまえば彼を独占出来ると思ったから? 彼が私だけを心の中に置いてくれると思ったから? なぜ私はこんなにも彼に執着するのだろう。 愛されたかったから? 誰からも愛される彼に特別愛されることで何かから開放されたがっているの? 彼は不思議な人だった。 ふくよかな体型と同じで角のない性格で、表情豊かで、とても臆病で。 あの顔。 私にしか見せたことないんだよね。 撮ったビデオを見るたびに、薄気味悪く笑っている自分に気が付く。 両親がいないときに暗い部屋で、私にだけ染まっていく真治を見るたびに。 快感だった。今までに深く何かに執着したことの無かった...
  • 一度だけ 2話
    217 :一度だけ 2話 ◆sin1r3oXGY:2012/11/24(土) 06 20 42 ID D9NA27bk 「また散らかして。駄目だよ、ナオ君。」 そう言いながら、部屋の中を見渡す。一人暮らしに必要な物だけしか置けない位狭いが困る事はない。 浴室からバスタオルを持ち出し彼女に手渡す。ありがとうと言うとバスタオルに顔を埋めた後にようやく髪を拭きはじめる。服はあっちにあるよと指を差し着替えるよう促す。 謝罪する気はあったみたいだがそれも所詮、言葉だけのものであろう、部屋に入った瞬間、切迫していたものも無くなり元の鞘に収まったかのように落ち着きや恋心が出始めた。 彼を好きになったのは小学2年生の時でそれも給食時だったのを今でも覚えている。あの頃の私は病弱であまり食べる事も出来ずいつも残してばかりであったが、悲しいかな、その時の周囲の目は冷たく、給食を残す事はいけないのだと刷り込ま...
  • 狂宴高校の怪 第5話(葛藤編)
    857 名前:狂宴高校の怪 第5話(葛藤編)[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 00 08 22 ID 38xO2Pvk [2/11]  いつの間にか、ナオと妹は非常に仲が良くなっていた。 「ノマルちゃん、今日のお弁当はどんなの?」 「うん!今日の唐揚げは自作なんだ!昨日から仕込んで本格的な感じに作ってみたの!」  本当に仲が良い。まぁ、仲が良いことは良いことだ。  昼休みが終わった。しかし、この後の2時間は授業ではない。学校行事やその他諸活動について決める時間だ。寝るにはちょうどいい。 「コイル君、今日は学園祭について決める日ですよ?」  あぁそうだった。忘れてた。  そろそろ縁郷高校三大行事の一つ、学園祭の時期だったっけな。 ―――――――――― 「じゃあ何やるか決めるぞ!」  先生が黒板に、「発表」と「模擬店」と書いた。 「ナオさんはこの学校の学園祭は始めてでした...
  • ×ヤンデレ ○ヤンドジ第一話
    49 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 1:2007/10/27(土) 17 43 46 ID GtEXSXwN 「悪いのはそっちなんだよ? 私があれだけ忠告しておいたのに、あたし以外の人を視界に入れるから」 入れずにいるのがどれほど無理な注文なのか、正しい判断能力を失った今の姉ちゃんには解らないらしい。 俺も俺で彼女の発言の意味が全く解らなかった。一つ一つの語句の意味は通る。しかし文章としてはまるで読み取れない。 俺が悪い? 何故。ただ部活中、後輩に指導をしただけじゃないか。もちろん性的な意味は含まれていない。 俺は後ろ手に縛りあげられている腕を自由にしようと必死で動かしながら、姉ちゃんを睨んだ。 「なぁ、どうしたんだよ。姉ちゃん、何言ってんだよ!」 「どうかしたのはあたしじゃない! 隆志君の方だよ!」 いつもぼんやりしていて、ちょっと……いやかな...
  • 不安なマリア3 後編
    739 :不安なマリア3 後編:2009/09/05(土) 02 38 45 ID dxtRyoM1 母が家を出て行ったそうだ。昨晩からの酒でグズグズになった父が泣きながら話した。 父は母が実家に帰ったのだと言うが私は違うと思う。 一ヶ月ほど前から、母の外出が多くなっていることに私は気付いていた。 以前に比べ、不自然なほど頻繁で、不自然なほど帰りが遅かった。 しばらくすると、私が家で母と話すことはすでに稀になっていた。 10日ほど前、街で見かけた、母と腕を絡ませる若い男。 彼女は彼と暮らすのだろうか。彼女は幸せなのだろうか。私などいなくても良いのだろうか。 18歳の少女の心には疑問が溢れていた。 彼女の実家から絶縁状が届いたのが、それから一週間後。これで我が家は収入源を失った。 そしてその数ヵ月後、彼女は射殺体になった。どこかのモーテルで、恋人と一緒に。 葬式への参...
  • しろとすず第四話
    87 :しろとすず ◆KaE2HRhLms [sage] :2009/05/26(火) 00 43 10 ID JC1VxFuq *****  鈴坊は私から離れていったりしないと思っていた。  ずっとずっと、私を一番に考えているんだと思っていた。  でも。  ――僕と、付き合ってもらえますか? 苅屋さん。  この一言が、私の確信を粉々にした。  千里眼の向こう。鈴坊と顔を真っ赤にした少女が見える。  鈴坊と向かい合っている少女が、どもりながら返事する。  鈴坊が笑う。とっても嬉しそうに。  それで、わかった。鈴坊と少女は想い合っていたのだ。  二人の想いは今通じ合ったのだ。  これでいいんだ。鈴坊は人間だから、人間の女の子と結ばれるのが一番幸せなんだ。  永劫に存在することを約束された私にとって、人間の生きる年月なんて、 無為に過ごしても惜しくないほどに...
  • 『ある奴隷にまつわること』
    563 名前:『ある奴隷にまつわること』[sage] 投稿日:2014/08/09(土) 23 46 02 ID HBfDcCTc [2/8] ダダダ 当たりに銃声が響く ここは、戦場だ 今日の友がいつ死ぬ、明日の自分は生きながらえるか? そんな、うたい文句が似合いそうだ 主「83出ろ、次はお前の出番だ。」 83とは、俺の名前…そう俺は奴隷だ 名前なんて覚えてない ただ、番号で呼ばれているだけ【83】と 83「分かりました。」ガチャコン ここの国は、医療分野が進んでいるためか、義手に武器を仕込んで闘うこと可能だ 普通、奴隷というと特攻隊というまぁ、己の命と引き換えに敵をヤルものをさせられる どうやら、俺の主は俺を苦しむ姿見たさに、延命させるのだろう この、義手がその証拠だ 前に、敵をヤルときに『何で、奴隷如きがその義手を…』といっていた 俺には、無駄に...
  • 羊と悪魔第一話
    840 :羊と悪魔 :2007/09/16(日) 03 14 13 ID XhI6Pjwi  質問です。あなたにとって親友とはなんですか?  私の学校には、とても目立つ髪の色をした女子がいる。  名前はたしか、石橋あきら。「たしか」なんて使うのは、私が彼女の名前をろくに記憶していなかったからだ。  そして、これからも彼女の名を記憶することはないだろう。  結果から最初に言ってしまえば、彼女は死んでしまった。  頭からその髪と同じ色の血を流しながら、殺された。 841 :羊と悪魔 :2007/09/16(日) 03 14 47 ID XhI6Pjwi  出会いは、小学校。私がいた小学校では四年生になるとクラス替えをする。  目立つ髪をしたあきらのことは前々から気付いていたけど、同じクラスになったときは、なんとなく気に喰わなかった。  クラス委員長の私。クラスメイ...
  • キモオタと彼女 4話
    368 :名無しさん@ピンキー:2010/06/17(木) 17 39 28 ID bFjzOE9u はぁ、彼を完璧に見失っちゃったよ。 あの人達が、私に話掛けなければ彼をもっとみれていたのに…。 …いや、違う…。 今日の目的は、彼と仲良くなること。 確かに、彼を見つめるだけでも私は幸せな気持ちになれる。 でも、それじゃ駄目なんだ。 現状に満足しては、駄目だ。 彼みたいな素敵な人を見たら、他の女も黙っていられるはずがない。 ここ2年間は、彼女がいる気配はないし、他の女の子と出歩いているのも見たことはない。 彼が女性と関わりがあるといったら、メイドカフェぐらいかな。 …そんな所に行かなくても、私が貴方専用のメイドになって一生尽くすのに…。 どんな恥ずかしい事でも、貴方だけになら出来るから…。 でも、いずれ彼の前に私以外の女が現れて、彼が私以外の女と歩いているとき、私は...
  • Rouge?Blanc?
    136 :Rouge?Blanc? [sage] :2008/10/16(木) 02 26 07 ID y4jNeCr2 ――今日は卒業式。中学校生活最後の日。私は今日この中学校を卒業する。 その式も終わり、卒業生達は最後の思い出を作ろうとそれぞれ世話になった担任、仲の良かった友達,思いを寄せていた人の元へ足を運ばせている。 私のそのうちの一人にはいるのかな。いろんな男子達から今更ながらの告白を受けたけど全て断り、今は人気のない校舎裏である人を待っている。 しかし、とうとう彼に言い出せないままこの日が来てしまった。今日が彼に会える最後の日だというのに。 私はここを卒業して彼らと違う高校に通うことになる。本当はすごく嫌だったけど、厳格な両親の言うことには逆らえない。 推薦で合格が決定した時は素直に喜べず、みんなが盛大に祝ってくれた時も上辺だけの笑いを浮かべていた。 逆に彼らは...
  • サイエンティストの危険な研究 第六話
    294 :サイエンティストの危険な研究 第六話:2011/11/01(火) 22 56 04 ID U1juKE8k  次の日、俺はいつものように昼休みに観察をしていた。独自研究も早三日が経とうとしていた。今までの、既存のデータをまとめるだけの研究ではないため、俺にかかる負担はいつもよりでかい。  しかし、そんな負担すらも超える喜びがこの先に満ち溢れていると思うと、無意識にペンが進む。  というのがさっきまでの状態だ。しかし、俺のペンは今一寸たりとも動いてない。無意識すらも無視する信号、「魅入る」だ。  俺は瞬きをせずに現在の主な研究場所、兄の教室を見ている。そこでは、俺も予想していなかった出来事が起こっていた。 「いい加減にしなさいよ!お兄ちゃんにずっとベタベタしやがって!今すぐその汚い手をお兄ちゃんから離しなさいよ!」 「あなたこそいい加減にしなさい。少しは昭介の事も考えなさいよ。」...
  • 不安なマリア2
    661 名前:不安なマリア[sage] 投稿日:2009/08/30(日) 23 23 57 ID VBLu33dI しかし、と彼女は考える。 彼は満たされているのだろうか。いや、そもそも彼は私との出会いで多くを失ったではないか。 彼にはやりたい仕事があったが、私はそれをあの戦場で奪った。それも私一人のために。 彼には多くの友人や、家族、親戚がいたが、それも私との結婚で失った。私一人のために。 彼には看護士としての将来があったが、それも私の看護と生活の両立のため失った。私一人のために。 それに加えて私のこの体。彼と私はセックスすることが出来ない。やはり私一人のために、だ。 おそらく子供もつくれない。「家庭」ということばが私に重くのしかかる。 私は動けず、外出には車椅子がいる。それにこの腕だ。夫婦らしく外で仲良く食事することも難しい。 「家庭」は記憶においても現実においてもマリアを苦しめた。...
  • 恋の病はカチカチ山をも焦がす第四話
    599 :恋の病はカチカチ山をも焦がす ◆iIgdqhjO26 [sage] :2008/02/18(月) 07 09 18 ID 10oW+0H1  ***  その時からか、兎は態度を一変させた。  あれほど執拗に悪戯や邪魔を仕掛けていた兎は段々と大人しくなっていき、  いつしか狸の傍らで腕を抱くようになっていた。  驚いたのは動物達だった。  動物達はあの愚鈍な狸が如何なる妖術を使ったのだろう、と噂した。  当然、その事で狸の待遇が特段変わるわけではなかった。  変わったことといえば、今まで以上に狸に対して距離感を置くようになっていることだけだった。  狸としては、まあ、こんなものだろうという調子だった。  狸が気に病んでいたのは、周囲の目では無かった。  どちらかといえば兎の、その態度が変わり過ぎたことのほうが...
  • 恋は駆け引き
    703 名前:恋は駆け引き ◆Nwuh.X9sWk[sage] 投稿日:2011/12/21(水) 02 17 59 ID qkcmtu9g [2/13] モテる奴と親しいと、相方は苦労する。 彼女達を見ているとそれが分かる。 片方は薔薇、もう片方は月見草。 そういう風に言う人もいる。 薔薇は永谷響、月見草は久宗雫。 それぞれの名前、貧相なわけではないが既に差がつき始めているように感じるのは悪いことではない。 何しろ響は美人だし、あっけらかんとしていて軽そうに見えるが姿勢の良さ、行儀作法に詳しい所、何よりも処女性が一つ髪に挿してあるように見えるのだ。 小、中学校でも人気は凄まじかったが、高校に入ってからの人気には目を見張るものがあった。 果ては「レイプするしかない」とヤバイやつが現れたぐらいだ。 対して久宗さんは並以上と言ったぐらいの容姿であった。 決してブサイクでも普通でもない。...
  • 『ヤンドジ』第一話
    84 :きゃの十三 ◆DT08VUwMk2 [sage] :2007/09/20(木) 01 09 44 ID STS2Dsze 少女は、ポケットから刃物を取り出した... そしてその刃を突き出しターゲット目掛けて突進した。 「えぇ~い、成敗!!」ポキッ 少女の刃物は、ポッキーのごとく折れた。 「痛っ!もぅ~またペーパーナイフも持ち歩きながらうろちょろして」 ターゲットは、そう言いながら彼女に近づきて来た。 (あわわ~こ・殺されるよぉ~助けて康介くん!!) 「言う事聞かない悪い子はこうだぁ」むぎゅっ 少女は、ターゲットに無理矢理、胸を押し付けられ窒息寸前。 (うぐぐぅ~助けて康介くん!このままじゃデカ乳オンナにおっぱいで殺されちゃうよぉ~) しかし、当の康介少年は、少女を羨ましそう見ていた (いいなぁ女の子は、ああいう事されてもお咎めがなくて………) ...
  • いない君といる誰か 第十六話ルートA
    399 :いない君といる誰か ◆msUmpMmFSs [sage] :2007/02/19(月) 23 52 56 ID yvPtJ3hG  天井が堕ちてくる。  そんな妄想を二日目にして抱いてしまう。光のない、真っ暗な地下室の中では天井すらも見 えない。いったいどの高さに天井があるのか、神無士乃が訪れない限り分からない。だからだ ろうか、ゆっくりと、時計の短針よりも遅い速度で、天井が下へと堕ちてくるような気がする。 みしりみしりと音を立てて、押し潰すために、天井が堕ちてくる。  圧迫感が付きまとう。閉塞感から逃れられない。  想像の中では天井はすぐ真上まで堕ちてきていて、あと一センチもあれば逃避にぶつかると ころで止まっていた。髪の毛がちりちりとする。妄想でしかないと分かっているのに、首を丸 めて、少しでも下に逃げようとする自分がいた。  体が痛い。  ほとんど動...
  • 桜の幹第五話
    103 :桜の幹 :2009/07/29(水) 14 10 56 ID bVJIjWSn 「幹也、好きよ」 うわ言のようにさくらは何度もその言葉を繰り返した。 何度も何度も僕の性器と繋がって、さくらはその言葉を繰り返していた。 まるで刷り込むみたいに、何度も。 僕はさくらをただ仰いで見ているだけ。 何も考えてはいなかった。 さっき僕は勘違いに気付いた。 さくらは自分の性欲なんかのためでは無く、ただ純粋に僕を好きだった。 それがきっとさくらを苦しめていたんだ。 無理も無い。 だって、僕はさくらを縛るためだけにさくらと関係を結んでいただけだから。 いつだって壊せる関係の希薄さに、さくらは悩んでいた筈なんだ。 僕は、僕を求めるだけのさくらに何も言う資格なんて無い。 逆らう道理も、逆らえる権利も無い。 今はただ、さくらのやりたいようにさせてあげよう。 「幹也に友達な...
  • 変身少女第一話
    【変身少女】 ≪あのさ、俺たち少し距離を置いて付き合わないか≫  祐(ゆう)くんが目の前でそう、あたしに告げた。 「えっ、あ……うん」  その時は頭が真っ白でそう言うのが精一杯だった。一瞬、何を言われたのか 分からず、祐くんにただ笑顔を見せようと、私はニコニコしていたと思う。 「俺さ、ずっと忍(しのぶ)の事大切な友達だと思っているから。それに、忍は 美人だし頭もいいしさ。俺も羨むくらいの女の子だから、大丈夫」 「……そんなの気にしないで」  私の言葉を聞くと、祐くんは少しホッとした様に自分の家に入っていった。  私はこの時、祐くんとのこの関係はこれからもずっと続いていくものだと少しも 疑わず、その場で≪バイバイ≫と手をずっと振っていたのを覚えている。  祐くんとは小学校5年の時に初めて出合った。私よりも少しだけ背の大きいその 男の子は、私の隣...
  • ヤンデル妹 第三話
    658 :ヤンデル妹:2011/06/06(月) 00 36 03 ID ySaUzkQA 今日は月曜日。 妹の信じたくない秘密をしってしまってからもう1日たってしまった。 昨日の夕方、妹の様子が急におかしくなった。 いや、たぶん・・確実に俺のせいなんだけど・・。 あれから、いつも母親が作ってくれていた弁当を、妹が作りたいといってきた。 急に料理に対する情熱が燃えたんだとか、なんとか・・。 まあ、それ自体は別にいいんだけど・・・。 弁当をもってきた妹の手が絆創膏まみれなのは驚いた。 そんなわけで、今昼休み。 恐る恐る、弁当を開けてみると結構ちゃんとできていた。 うん、味もなかなか・・いける! 将来いい奥さんになりそうだな。 にやにやしながら弁当を食べてる俺は他の奴らから見たら気持ち悪いだろう。 まあ、そんな心配する必要はないんだどな。 いつも一人で、屋上で。 すずめと一緒に食べているから...
  • 白い翼第一話
    476 :白い翼 ◆efJUPDJBbo :2010/08/18(水) 02 47 32 ID ozWSUQaD  「私は昔、神様だったの」 少女は語る。 静寂に包まれた闇の中で少女は俺に一言、そう告げた。  「へぇ」 俺はさして興味無さげに呟いてみた。 だって考えてもみろ。 神? なんだそりゃいるわけねえさ。非現実的すぎる。  「白い大きな羽をはばたかせてさー、空を飛んでたんだ」 ―――瞬間、暗闇は頭上から裂け、大きな青空が広がった。 透き通るような青空に、俺は目を奪われた。  「それって、神様じゃなくて天使じゃね?」 どうも俺の中で白い羽と言ったら天使が一番に思いつく。 俺は、この環境の変化に戸惑いながらも、目の前にいる可憐な少女に話しかけた。 もちろん少女の背中に羽はない。そしてどこからどう見ても人間だ。  「かもね、私はやっぱり神様じゃなかったのかも...
  • ×ヤンデレ ○ヤンドジ第二話
    71 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 1 [sage] :2007/10/29(月) 17 11 07 ID C/e57nKc 「ふふふふふ……ふふっ、あはははははは! そうよ、これで誰も邪魔出来ないわ。隆志君は私のもの。ずっとずっと私のもの! もう絶対離さない……邪魔者は一人もいないわ。これで私だけを見てくれるわよね。これで私のことを――痛っ!」 ああ、また指でも切ったか。 悲鳴と同時に読み途中の本を閉じ、ソファーから重い腰を上げる。 最近の姉ちゃんの癖は、高笑いと妄言と怪我を繰り返しながらの料理だった。 聞いてて胸が痛いからそろそろ飽きてくれ。ご近所からの苦情も来て然るべき頃だろうな。 俺は癖になりつつある溜め息をついてから、のろのろと台所へ向かった。 「あ……隆志君だぁ」 そりゃ俺だろうさ。何せ俺しかいないからな。 「見て。お...
  • ヤンデレの小説を書こう!Part37埋めネタ①
    708 :名無しさん@ピンキー [sage] :2010/11/01(月) 12 44 16 ID V4fUzB7H 「助けてくれ・・・」 「だ~め。許さないよ」 悲しく虚ろな目に見つめられて、俺は何も言えなくなっていた。 次ができたからと別れを告げたら、捕縛され、動けなくされてしまっていた。 「貴方は私を最期まで満たさないといけないの。今さら逃げるなんて、許さない」 「でも、俺には・・・」 「次なんて知らない。私がいるんだから、私を見てよ」 「できないんだ。次スレが俺を待ってるから」 悲しみに溢れた目から、狂喜が溢れ出したように見えた。 「そっか~、さんざん私で楽しんでおいて、何事もなかったように私を埋める気なんだね?」 「そんな訳じゃ・・・」 「ひどいね~、次スレちゃんにも同じことする気なんだね。なら、私が責任を負って、私だけしか見れないようにしてあげる」 「...
  • 『寝取られ姉妹』その2
    587 名前:『寝取られ姉妹』その2 ◆uC4PiS7dQ6 [sage] 投稿日:2009/05/10(日) 23 21 35 ID Fay/PfN/ 1  気温が籠り、湿気も篭る、不快指数だけが募るリビングの中央で、白雪姫が静かな寝息を立てる。  ソファーへ横たわり、ハーフジーンズと淡い青色のタンクトップを纏い、男の俺と同等の身長と、腰のラインまで伸びたサラサラな黒髪を持つ、早乙女 献身(さおとめ けんしん)。 「相変わらず、綺麗だよな……」  スーツに着替え、ミツヒデの部屋からプリントを取って内ポケットに入れ、水でも飲んで行こうとキッチンに来たらケンシン姉さんが見えた。  初恋の人で、だけれども俺が三回告白しても駄目だった、今でも憧れの女性。 「俺には、勿体ないなっと」  レースのカーテンを閉め、エアコンのドライを点ける。そしてタオルでも掛けてあげようとケンシン姉さんを見たら、その先...
  • 狂宴高校の怪 第6話(葛藤編)
    865 名前:狂宴高校の怪 第6話(葛藤編)[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 20 16 01 ID 38xO2Pvk [8/11] ――――――――――  めんどくさい・・・。もうそれしか言葉が出てこない。段ボールを切るだけの単調な作業だ。飽きてきた。しかし・・・。 「はい!サボらない!」  後ろには鬼のような顔で見張っているクドがいる。サボるにサボれない。サボったら頭から食われそうだ。  さらにクドは俺の後ろにいる。威圧感が半端ない。逃げたい。  クドは会場設営に参加しているのだが、鎧作りに参加している大半が男子のため、当然サボる人が多くなる。  まぁそんなわけで、クドが見張りに入ったということだ。  クドは長い黒髪と眼鏡、男を虜にするには十分すぎるスタイルの良さ。ナオと違い、美人という言葉が似合う女子だ。当然モテる。  しかし、クドは今まで受けてきた告白を全て例外無...
  • 題名のない短編その九十九
    170 名前:雌豚のにおい@774人目[sage] 投稿日:2013/10/26(土) 19 24 02 ID ENrJV0bY 【ヤンデレ七つの大罪】 嫉妬「あの女だれ?」 色欲「もう一回……しよ?」 憤怒「私だけって言ったじゃない!」 傲慢「私だけいれば十分でしょ?」 暴食「髪の毛おいしい」 強欲「あなたの全てが欲しいの」 怠惰「二人でひきこもって暮らしたい」
  • ヤンデレの小説を書こう!Part10埋めネタ
    529 :埋めネタ [sage] :2007/10/24(水) 00 34 49 ID MCAGqZ0B  うふふ。今日もお弁当を片手にして、来ちゃった。  名無し君の、お・う・ち。  あ、ちょっと訂正。――私と名無し君のおうち。もしくは2人の愛の巣。  やだもう、私ったら。まだ結婚もしてないのに……エッチはしちゃったけど。  しかし、愛の巣とは言うけど、私と名無し君はまだ同棲していない。  もちろん私だって名無し君と一つ屋根の下に暮らしたかった。  私は、今は向かいのアパートの2階、名無し君の部屋を窓から一望できる部屋に住んでいる。  名無し君は私がどこに住んでいることまでは知らないみたい。  だから、部屋のカーテンは開けっ放し。私の部屋からは名無し君のライフスタイルが丸見え。  朝、寝ぼけ眼でベランダに出て伸びをするところとか、可愛くって仕...
  • 初めから 第七話
    417 :初めから ◆efIDHOaDhc:2011/11/09(水) 17 57 54 ID yJjgeAWs 結局彼女は無口なままだった。初じめの挨拶は、それはもう元気な声で 喋るものだから最初に受けた印象とは違い、明るい子なのだろうと 思ったのだが。彼女は教室の隅、窓際の席に座る。 最初俺と目があった時、驚いたような顔でさらに目を見開いていた。 先週の金髪といい、俺の顔がそんなに珍しいのか? しまいにゃ泣くぞ? 「なんだ?あの子気になるのか?」 ん?ん?といちいちウザイ語調で話しかけてくる歳久。こいつは翔太程とは いかないまでも、この性格がなければ恐らくモテる。顔の作りからして 既にイケメン臭が漂っているのだ。 こんどさりげなく注意してやろう。 「そりゃ、こっち見てあんな元気に挨拶されたらな」 実際彼女の豹変ぶりにはクラス全体が驚いている。だがそのお蔭で 彼女のクラスで...
  • 私は人がわからない第八話
    771 :私は人がわからない:2012/08/07(火) 08 33 29 ID l.6o34l6 [1/11]  ヘビセンと呼ばれるショッピングモールがある。  設立されたのは今から一年前と比較的新しい、大規模な商業施設だ。郊外にある広大な土地を使った複合型のモールで、その規模は非常に大きく、他県から訪れる人も少なくないと聞いている。  元は市主導で自然公園をつくるはずの土地だったらしいが、重役の献金問題等で話がこじれ、結局は頓挫してしまったという背景を持つ。  しかしながら、ここら周辺にも大きな自然公園はあるので、市民としては公園よりもショッピングモールができたほうがありがたかったのかもしれない。  モールの外観は近代ヨーロッパをモチーフにしており、レンガ敷きの遊歩道、ガス灯をイメージした街灯など、精巧な小道具で場を盛り上げている。  そのためか、買い物をせずともぶらぶらと歩いているだ...
  • セルロイド西洋人形
    848 :セルロイド西洋人形:2012/09/01(土) 01 32 15 ID XiiiafCM [1/3]  自分の息遣いが、やけに近くで聞こえました。  彼の、私のそれより随分大きな手を引いて、生い茂る草木をかき分けながらひた走ります。  はだしの足は痛み、いくつも切り傷ができていますが、最早そんなことには構っていられません。  私の後につづく彼も、汗だくでした。彼が負った傷は大分癒えていましたが、それでも、私に手を引かれて走るのがやっとです。 「もう少しです、頑張って」  彼に励ましの声を掛けて、なおも私たち二人は林の中を進みます。迫りくる追手から逃れるために。 849 :セルロイド西洋人形:2012/09/01(土) 01 33 29 ID XiiiafCM [2/3]  彼の名前は、ういりあむ、と言います。  かろうじて名前はわかったものの、私はそれ以上、彼に...
  • 勇者さま! 第一話
    103 名前:勇者さま! ◆STwbwk2UaU[] 投稿日:2013/10/14(月) 01 12 44 ID OilDzLV. [3/14] 強い風が、土煙を伴って俺の頬を打つ。 うつぶせに倒れていた体を起こし、口の中にたまっている土を吐き出す。 半乾きの頭をかきながら立ち上がり、俺はゆっくりと坂上の村を目指した。 頭が血でベットリしてて、上から血を被ったように衣服が濡れていることを鑑みるに、 今回の俺の死因は撲殺。俺の記憶が無いことから、背後からの一撃死。相手はトロル……多分。 ――勇者ゲオルグ、774階にてトロルの攻撃に倒れる。 笑えない冗談だ。しかしこれが事実なのだからもっと笑えない。 ため息を吐いて村への道を歩いていると、放牧中のおじさんに声をかけられた。 「おうボウズ!今日も失敗かよ!」 血まみれで意外とスプラッタな格好だというのに、おじさんはまったく気にもとめない。...
  • ある王宮メイドについて
    619 名前:雌豚のにおい@774人目[sage] 投稿日:2011/12/02(金) 18 03 13 ID Yel.oyo.  ここでお目汚しにヤンデレ妄想小ネタを1つ。  ある王族の少年と愛し合ったメイドの娘。  ある日、少年に政略結婚の話が舞い込む。  少女を愛しながらも、王族の責務を優先して結婚を決意した少年は少女に別れ話を切り出す。一度は渋々納得したものの、少年への想いを忘れられない少女。  結婚相手は少年への愛情など一切無く、王宮に着てからは贅沢三昧。  日に日に結婚相手への嫉妬心と不快感を強めていく少女。  かろうじて抑え込んでいたその感情は、ある夜少年と結婚相手の形ばかりのキスを見た瞬間に噴出する…。 なんて話を誰か書いてくんねぇかなぁ。(マテ) 636 名前:雌豚のにおい@774人目[sage] 投稿日:2011/12/07(水) 01 57 1...
  • リバース第二十三話
    368 :リバース ◆Uw02HM2doE :2011/01/17(月) 20 10 13 ID 4MZiJLWo 目を開けた瞬間、飛び込んできたのは見慣れない風景だった。無機質な物で部屋は囲まれており、必要最低限の物しか置いていないようだ。 何故だか妙な物悲しさを覚える。この部屋の主は"生活"ということに大して一切の希望を持ってない、そんな印象を受けた。 「……ここ……何処だ…」 まだ少し靄が掛かった頭を働かせて記憶を引っ張り出す。どうして俺はこんなところにいるんだ。確か病院から帰って来た途中―― 『おやすみ、要』 「っ!朔夜は……!?」 慌てて部屋を見渡すが人影はない。無機質な部屋の隅には扉が一つあり、どうやら出口はそこだけのようだ。 寝ていたベッドから下りて自分の状態を確認する。てっきり手足を縛られて監禁……なんてパ...
  • The Hanged Man
    691 名前:The Hanged Man  ◆STwbwk2UaU [sage] 投稿日:2011/03/25(金) 03 31 40.39 ID 1bccnhWo [5/13] 私が彼に出会ったのは、雪の積もる小さな島でのこと。 それも一晩の…夢のなかの出来事だ。 私はドラゴンを退治するためにその島を訪れ、その島で彼と出会った。 一目惚れだった。 私は彼に一緒に来ないかと誘った。 彼はやることがあるから行くことは出来ないと断った。 そして…別れた。 たったそれだけの夢なのに 一晩だけの夢なのに ―私はそれを忘れることが…出来なかった。 私はこの大陸を支配する、巨大な帝国を斃すために、とある反乱軍を率いている。 星に導かれ…と言えばかっこいいかもしれないけれど、 最初はただの1個中隊程度の戦力しかなかった。 ただ… 偶然にも帝国を憎んでいる人が近くにいて、 偶然にも考えに同調して...
  • 和菓子と洋菓子 第十四話
    302 :和菓子と洋菓子 [sage] :2007/08/24(金) 01 45 27 ID QT51TBcr 彼の病院へ行くこともままならず、そのまま自転車の車輪をゆっくりと転がし、 すれ違ったクラスメイトの蔑視の混じった冷たい視線を背中に浴びているのを感じながら、私は家に帰った。 居間でお手伝いさんが出してくれた、父が貰ったという玉露と戸棚にしまってある前に作った羊羹とに手をつけた。 羊羹を見るたびに松本君の為に練習したときの事を思い出す。 基本的に私は料理が苦手ではないのだが、作るのに苦労した覚えがある。 彼の為に作るのだから、という理由でこの家に出入りしている、三人いるお手伝いさんの手を借りずに試行錯誤を重ねた。 本だけに頼りながら、作っていたので形にはなったのだが、それでは誰にだってできること。 細かいミスはいくつもあったが、その細かいミスを克服するのが一苦労だ...
  • 罰2
    915 :罰2 [sage] :2008/08/29(金) 23 20 23 ID SFV3VAKR 「ねえ、いつまでこうしてなきゃいけないの?」 「嫌なの?嫌じゃないよね?」 「もう5時間だよ…。いい加減見飽きたでしょう?」 「ぜ~んぜん、一日じゅう見てても飽きないよ。」 「せっかくの休みなんだからどこかに行こうよ。」 「言ったよね、今日は私だけを見てって。」 「天気も良いし…。」 「君が悪いんだよ、私以外の女を視界に入れるから。」 「普通に生活してたら入るでしょう。」 「だから、休みの日は私だけを見て、私以外の女を視界に入れないで」 「もしも、休みの日にほかの女を見たら…。」 「私…ナニするかわからないよ…。」
  • 狂宴高校の怪 第14話(試練編)
    59 名前:狂宴高校の怪 第14話(試練編)[sage] 投稿日:2011/07/08(金) 00 32 51 ID UsqEq.t6 [2/5] ――――――――――  思い出した・・・。謎の嘔吐の原因、四年前の記憶。  俺はあの家族との決別以来、女性を怖がっていたのだろう。  そしてそのトラウマによる言動で、俺はマナカを苦しめていたのだろう・・・。  ・・・何だかマナカに会いづらいな・・・。ドア一枚隔てた向こうにいるマナカに会えない。会うのが怖い・・・。  鍵は外してある。だから後はドアノブを回すだけ。そんな日常の動作が出来ないでいた。  何かが俺を躊躇させる。  そんな俺の気持ちを無視して、トイレのドアは俺の力を借りずに開いた。  マナカが立っていた。  色の無い目が俺に向けられている。まるでクドだ。 「ケンゴウ君・・・君はまた私をひとりぼっちにするのか?また私を置いて...
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