TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編2

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  • ◆zQem3.9.vI氏作品
    ...~序章~3話 7 TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編1 7 TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編2 7 TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編3 7 TOWもどきim@s異聞~第一章~春香編4 名前 コメント
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    ...g gainer TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編1 無題7-120 無題7-123 『悩んだ結果が……』 TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編2 無題7-139 『祓魔の聖戦<Evildream crusaders>』 TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編3 half and half あわてんぼうのサンタクロース 『マキアート・ハート』 SP貴音 無題7-205 ホーム・メイド 『ゲシュタルト崩壊英会話』 ジェイ・ケー 無題7-230 『white step』 TOWもどきim@s異聞~第一章~春香編4 『wafer girl』 Secrets On Parade 無題7-260 ゆとり指南 『チョコ渡されるときに言われたい一言』 無題7-275 四条貴音のラーメン探訪番外編 いちばん咲き、みつけた ...
  • TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編2
     降りしきる雨の中を早足で急ぐ人の群れの中。 一瞬誰もがそこに目を留めては、とりあえず何事もなかったかのように行き過ぎていく。 一見しただけだと、花屋の軒先なこともあって、まるでラフレシアばりに大きな花が満開になっているようにも錯覚出来たことだろう。 路上にしゃがみ込んだ少女の体を覆い隠しているパステルピンクの傘が、クルクルと床屋のサインポールばりに回っているのだから。 「・・・・・・あの、これ下さい!」 店先でかれこれ五分、唸りながら座り込んで陳列された鉢植えを眺めた末に、彼女は店員にそう言って、 柔らかな花弁を開かせた数輪の、名も知らぬ青い花の鉢を手に取った。 『散歩でもして気分転換でもしてきなさい』と伊織によって事務所から強制的に叩き出され、傘をくるくる回しながら 近所をうろついていたのがつい先程までのこと。 雨の醸す湿気にも負けない後ろ向き...
  • TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編3
     それまで単なる辺境の小国家とばかり思っていた自分の生まれ故郷が、『ある側面』では特別であり幸運な国なのだということを、 風聞として知ったのはそれなりに幼い日のことだった。けど、実際それは彼にとってそんなに大した意味があるとは思えない。  屈折したプライドを持った一部の上流貴族の中には、世界樹の麓で生きているという事実だけで他国への妙な優越感を抱いている者も いるのだから、呆れるより他ない話だ。 「自分が生き仏にでもなったつもりかしら」―――と、同じ貴族達のそんな風潮を、嘆くようにそう呟いていたその少女の顔は、 会ったのが一度きりだったというのもあり細かい輪郭ももう思い出せないが、妙に疲れきっていたのを覚えている。 あと、眩しいを通り越して痛い位に自己主張してくるあの額とか。 閑話休題。 そんな『一応』特別な国ヴォルフィアナの北端に位置する、フロランタ...
  • TOWもどきim@s異聞~第一章~ 春香編1
     見上げていると呼吸が詰まりそうな鈍く重苦しい空模様から、針のように細く鋭い雨が容赦なく地上に降り注いでくる。 あまりの勢いに、窓にガムテープ張りされた社名もペラリと剥がれそうだった。  ソファへと座った天海春香は、ともすれば猫背になりそうな背筋をピンと伸ばしながら、一台の携帯を親の仇の如く睨みつけ――― ―――ぱか。パタン。ぱか。ぱたん。 液晶に映った人名に目を通し、その度にため息混じりに再び閉じる。 ため息の数だけ幸せが逃げるぞー、などと、オーディションの失敗をちょっとおどけながら励ましてくれた プロデューサーの言葉が鮮やかに蘇る。 あの時は容赦なく『おじさん臭いですよー』なんて茶化していられたが、実際ため息を繰り返すその都度に、風船から抜ける空気みたいに エネルギーがどこかへ逃げていくような心地がした。 ・・・・・・ため息を止める方法な...
  • TOWもどきim@s異聞~第一章~春香編4
     愛想こそないけれど、「一見しただけでは」確かにごく普通のシスターだったのだ。 だが自分を始めとした仲間達数人は、それ以降の数日の旅路でそんな認識をたやすくひっくり返されることになる。 まず初日、戦闘終了後に回復の為と進呈されたグミによって、彼女はあっさり『いけすかない女』認定された。あれだけ舌を蹂躙する味でありながら しっかりTPが回復するというのはどうなのだろうか。 あまりの辛さにのたうつ自分達に、仕掛けた本人は特に大笑いすることもなく、ただ『知り合いの王女に教わった調合法だけどこんなに上手くいくなんてね』と、 感心しているのかそうでないのかわからない口調で平然とのたまった。  そして次、情報収集の為に立ち寄ったカジノで、よりにもよって自分達全員(の装備品)をチップにした非合法ブラックジャックなどというものに挑んだ時には、 (スリーセブンで圧勝したとはいえ)...
  • とある舞台裏 00X
    とある、大規模なライブが出来る場所。 そして、今日はその最終日。 会場には"THE iDOLM@STER"がBGMとして響いている。 「今日で最後だな。  最後だから、余計に気を引き締めていこう。  じゃあ、始めるぞ」 765プロ主催のライブ。 総勢十一人のアイドルたちが共演するというファンにはたまらないライブだ。 全アイドルがBランク以上であることもあり、全六回の公演が販売初日で全日程、全席売り切れを起こしていた。 開演十分前。 アイドルと、一人のプロデューサーが円陣を組む。 いつからか、大きなイベントやライブでは、当たり前になった儀式。 「アイドルとは!」 と、自分が言う。 「華麗であること」 と、真。 「美しくあること」 と、あずさ。 「明るくあること」 と、春香。 「元気であること」...
  • 無題36
     もうはっきりと陽射しは傾いたが、まだ夕暮れには早い。そんな時刻に、ときどき出会 える光景だった。蒸気は少なく、澄んだ空は深く透き通った独特の青みを見せ、ちぎれ雲 に反射する日の光がオレンジ色を帯びて何となく夕方の海を思わせる。  きれいだ、と雪歩は思った。車から降り、すぐに目が行った景色に、雪歩はしばし見と れていた。心底美しいと、――それ以外のことは忘れていた。 「きれいだなぁ」 「あっ、はい。……とっても、きれいです」  いつの間に三井が隣に来ていた。雪歩のプロデューサーである。雪歩は空を見上げるの を止めて三井の方を向いたが、それでも見上げることには変わりない。近くにいるときは 特にそうである。雪歩と同じように見とれた風のプロデューサーの横顔が見えた。  ――嬉しいな。  さきほどまでの感動はもう霞んでしまって、ひとつの共感を得た喜びが雪...
  • ぺたぺた
    それでね、四条さんってね。 クーラーの効いた部屋で雪歩はさも楽しそうに抹茶アイス片手におしゃべりを続けている。 ボクも食べ終わったアイスの棒を口にくわえたまま、相槌を打ちつつ雪歩の話に耳を傾けていた。 雪歩の口から四条貴音の話が出てくるようになったのは、ボクの記憶が正しければ三ヶ月ほど前からだ。 もともと控えめな性格の割りにこういうおしゃべりは大好きな雪歩は、大抵はボクの方が聞き役に回る。 話題はそれこそ何でも良くて、ボクもボクで読んで面白かった少女漫画のこととかで時間を潰していた。他愛ないけど楽しい時間。そう思っていた。 「それで貴音さんったら私が」 いつの間にか名前で呼び合うようになったんだね。 思わず口にしそうになるのをグッと我慢する。 まるでこれじゃあボクが嫉妬してるみたいで。イライラしてみたいで。そこまで考えて、やっぱりイライラしてるんじゃんか...
  • 無題7-230
    「春香ー?夏休みの宿題は終わったのー?」 夏休みももう少しで終わりという日の夜 母から毎年お決まりのセリフを頂戴した春香は、返答に詰まっていた 今年の夏は、海外ロケやら何やらで忙しかったのだ 「うー…Pさんは出張だし、困ったなー」 「しょうが無いわねー。明日にでも、お兄ちゃんに聞いてききたら?」 春香の家の裏手には、春香と7つ程の離れた従兄が一人で住んでいる 天海家の血を引く者の中ではずば抜けて頭が良く 主に生物学を専門としているが、他にもわけの分からない研究を色々やっている 世界レベルの大手企業から主任待遇で幾つも誘いを受けているが 全て『めんどい』の一言で断っているらしい 今は家庭教師と塾の講師をして生計を立てている 最近はPに宿題や課題も手伝ってもらっているが 昔から、この時期の春香の切り札は彼だった 「うん。そうする」 一...
  • 太陽女帝
    とある昼下がり、めずらしく午後は仕事が入ってないので、春香は千早と一緒に 事務所で待機と言う名のお茶でもしようかと二人で廊下を歩いていた そんな時 片隅に置いてあった、春香の背丈ほどもある観葉植物の鉢に目が止まった。 「あれ?なんだかこの子元気無いみたい・・・」 田舎住まいで普段から木々を目にしているからだろうか。春香の目には、 廊下の片隅に置かれたその木が、何となく萎れて見えた 「そう?別にいつも通りだと思うけど・・・水も音無さんがあげてるみたいだし・・・」 「う~ん。きっとお日様の光が足りてないんだね。よ~し・・・!」 「ちょっと!?春香?」 「ごめん千早ちゃん先に行ってて!私ちょっと屋上に行ってくる!」 そう言い残してふらつきながらも、鉢を抱えて春香はエレベーターに乗った。 「ふう・・・重かった~」 屋上に着いた春香は、日の当たる...
  • 春香が家にやってきた
    ・春香が家にやってきた:第一話 家に帰ったら、春香がいた。 俺は驚いた。 だって、このリアルの世界に、3Dモデリングの春香が存在していたのだから。 しかも、飯を食っていた。ウチのお袋が作った飯だ。 「あ、お邪魔してまふ。」春香は中の人さながらに口にものを頬張ったまま答えた。 「た、ただいま。」それ以外の言葉が出てこない。 「おかえり。急にお客さん来たからご飯なくなっちゃったけど、食べるなら冷蔵庫の温めるよ?」 お袋は、この異次元からの訪問者に普通に食事を用意したっぽい。 「いや。俺は食ってきたからいいよ。」 そんなことより、この春香は、何?誰?何故?いつ?どうして? 「あの・・・プロデューサーさん?そんなに食べるとこじっと見られると・・・」 「あ、ごめんごめん」 春香のモーションも話し方もいつも通りだ。しかし、それがリアルの世界で見ると、こ...
  • three months later
    資料:関連カレンダー     2 月 月 火 水 木 金 土 日  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28     3 月 月 火 水 木 金 土 日  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31     4 月 月 火 水 木 金 土 日        1 2 3 4  5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18  19 20 21 22 23 24 25  26 27 28 29 30  冬将軍率いる寒気団は、1月の間は...
  • one night before
    「ふう。ごちそうさま」  ここは、都内某所にある、小さなフレンチレストラン。ここで、今をときめくAランクアイドルが3人・・・ いや、正しく言うと、Aランクアイドルユニットのメンバー3人が、全員揃って食事をしていた。 「・・・ごちそうさま」  その中の一人、天海春香も、食事を終えた。  元気はないが、皿の上はすっかり空だった。 「そう言えば、このお店も何度も使わせてもらったわね。私たち三人が、一つのユニットのメンバーとして ここに来るのも、今日が最後か・・・」  秋月律子が口を開く。  この店は、メンバーのもう一人、水瀬伊織の兄がよく使うとのことで、紹介してもらった。店の奥を 仕切って、他の客から見えない様にして個室の様な扱いをしてくれるので、あの水瀬グループの御曹司や 大人気アイドルが来店して食事をするにも、他に気をつかわなくて済むの...
  • もしも春香以外がGSになったら
    「ハァ……ハァ……」 私こと天海春香は今、事務所に向かって走っている。 久しぶりに休日一日使ってのレッスンが待っているのに、せっかくプロデューサーさん一緒にいられるのに初っ端から寝坊。 ああなんてバカでダメダメな私なんだろう。 そもそも、そもそもあの夢が悪いんだと、振り返る人も気にせずに横断歩道を駆け抜ける。 どんな夢だったかも分からないけど、とにかくなんだかよく分からないけどあの夢のせいにして私は走った。 見えてきた事務所に一層、足に力を込める。 意外と走れるもんだなあって自分でも感心しながら、私は事務所に繋がる居酒屋横の階段を駆け上った。 「お、遅れましたぁ!」 ドタドタと階段を駆け上り、事務所のドアを開ける。 膝に手をついて乱れている息を整えていると「どうぞ」と、頭上からタオルが差し出される。 風邪でも引いたのかな、なんて思いながらそれを受...
  • 春香エンジェル
    ええと・・・志望動機、志望動機は、と。 俺はもう一度、手元のメモに目を落とす。 『世界的な大恐慌と言われるこの経済危機の状況において、業種を問わず各企業が業績を落とし、喘いでいる 中、業容を拡大しようという御社の意欲、並びにその伸びゆく業績に対して、大きな将来性を感じ、私自身の 経験を御社のために役立てると共に未来に以下略 ヤバい。 覚えきれない。 っていうか、昨夜一度は完全に覚えたはずなのに、メモリクリア。 どうしよう? もう、そろそろ本番だぞ。 てか、落ち着け俺。こんなの初めてじゃないだろ。 「では、次の方、どうぞ」 え? 次って、俺じゃん? まずい、とにかく返事しないと・・・ 「はぃいいぃ」 ど、どうした、俺の声?裏返るんじゃねえ! 「それでは、まずは当社を志望した理由を聞かせてください」 「あ...
  • love liquid
    「でね、カメラさんが『そんなわけないやーん』って言って、みんな大爆笑。ヒドイって思わない?」  今日の晩御飯はカレーライスだった。お父さんが早く帰ってくるというので私も手伝って、食卓 でそれを聞いたお父さんは自分のお皿に私が作ったサラダを山ほど入れてくれた。 「ええ?お母さんまで?私そんなにおかしい?ホントに?」  今は収録中にあったハプニングの話をしてた。お母さんはテーブルとキッチンをいったりきたり しながらうまいタイミングで相槌を入れてくれ、お父さんはビールを飲みながら楽しそうに私の 話を聞いてくれてる。 「ありがとー、やっぱお父さんならわかってくれるよね!」  まあ、もとはといえば私のドジが始まりの笑い話だったんだけど、いつものようにお母さんが からかって、お父さんは私の味方してくれて。  お父さんもお母さんもいきなりアイドルなんか目指す私を応...
  • 幻想LOVERS
    「お見合い――ですか?」 「うむ。この前の仕事で、先方が君をえらく気に入ったようでね。それで、そんな話が出たのだよ」  出勤するなりいきなり社長からお呼び出し。  何事かと顔を引き締めて話を伺うと、予想外も予想外の縁談――というのだろうか、この場合も? 「俗的だが、業界に強力なコネクションが出来るしうちとしては悪い事はない。  君も、今までと違った人生観が見えるかもしれない。結婚するしないはともかく、一度そういうのも経験してはどうかね?」 「はぁ……前向きに考えておきます」  一般常識で測れば、四捨五入すれば三十とはいえの独り身の男が、  プロデューサーとしてアイドル候補生と長く一緒に居ると親心としては不安になる。  まったく信用されてない、という事もないだろうが、当然社長も心の隅でいつもその事は危惧してるのかも知れない。 「社長のお話、なんだったん...
  • 『white step』
     朝の出掛けの小糠雨は、電車を降りるころにはみぞれ混じりになっていた。  あー雪だ、えっほんと、じゃあ初雪だね、なんていう女の子たちの歓声を横で聞きながら、顔を伏せて改札を 抜ける。ほんとは少し前に初雪のニュースをやっていたけれど、わたしも目にするのは今シーズン初めてだし、 そう思っていた方が気分はいいかも。  ――お前もそろそろ顔が売れてきたし、ファンの子に囲まれたりしないように工夫しなきゃな。  プロデューサーがそう言っていたのを、ふいに思い出した。今日は傘があるから大丈夫だと思うけど、春香ちゃん みたいにメガネとか帽子とか、なにか考えなくちゃいけないかなぁ。でもわたしはメガネ似合わないし、帽子は 髪に跡がついちゃうし、なんだかヘンな見た目になってかえって目立っちゃうかも、そんなことを考え始めると なかなか踏ん切りがつかなくて。  少し先を歩いてる高...
  • 千早振る
    暦の上では春だけれども、まだ寒い日々が続いている今の季節。  そうは言っても心の中まで寒いというわけでもなく、いやむしろほのかに暖かい、かもしれない。いや、俺が面倒を見ている子たちの仕事が、ようやく軌道に乗り始めたのだから、贅沢を言っていては罰が当たる。  …というより、色々と紆余曲折もあったことだし、これぐらいは…と思うのは自分に甘いかな。努力がそのまま認められるなんてことがいつもあるほど世の中甘くないだろうし。  俺がそんなことを考えながらプロダクションの事務室で小鳥さんと一緒に仕事をしている今は、土曜日の昼下がり。今まさに売れ時でというよりも今こそ売れなくてどうするんだ、というような子たちをプロデュースしているのに事務所で内職かと落胆する必要はまったくない。 今日はまず朝のニュースで顔出しできたし、その後には午前中にあった雑誌取材もうまくいった。それだけで、今の...
  • ユメノナカヘ
    「だから、いつの日か必ず、また私をプロデュースしてください。  その時が来るまで、私はあなたのこと、ずっと忘れません。  ずっと、待っていますから。  …それでは、またお会いできる日を願って。」  何度も書いては消した最後の一言。  もうちょっと、もうちょっとだけ付け加えたい言葉があったのだけれど、  私はその言葉を続けなかった。  その言葉を口にしてしまう資格が、自分には、ないと思ったから。  アイドル、と、プロデューサー  そうじゃない。芸能界で生きていく一人と一人、それもちょっと違う。  お互い信じあった相棒として。パートナーとして。  今の私には、彼にその言葉を送る資格がないと、そう思った。  だから、私は…… 「律子さーん、二番にOM事務所の木崎さんから電話でーす」 「わかりましたっ!」  ...
  • とりあえず何か食べよう
    だから違うって言ってるじゃない。 もう時計の針が頂点を過ぎそうなことにも気づいてないのか、目の前の千早ちゃんは私に厳しい目を送っていた。 レッスンルームに入ってかれこれ五時間超。そんな見つめられましてもぉ、なんて言おうものならどうなるか。 講師の先生も戸惑うぐらいの剣幕を浮かべる千早ちゃんに、私は力なく笑って誤魔化そうとする。 まあその、ダメでした。 事務所に戻り、ソファに突っ伏しているプロデューサーさんを起こさないように着替えを済ませると千早ちゃんが謝ってきた。 最終電車を逃すことはとうに分かっていたし、こういう仕事をしている以上これぐらい慣れっこだし。 「なにより明日は休みだしね」 私としては自然に言えたつもりなんだけど、千早ちゃんの顔はどうにも暗いまま。 いくら時間を押そうが気にしない以前に比べたらマシなんだろうけど、これはこれで春香さんは困っちゃ...
  • 4人のシンデレラ
    1.律子 「はーい、リハーサルご苦労様」  フロアディレクターの合図を待って、私は3人に駆け寄った。沸き立つ心を、早く みんなに伝えたくて。 「最高だったわ、3人とも!あずささん、伊織、亜美、みんなバッチリ噛み合ってた」 「お疲れさまです、プロデューサーさん」  ゆっくり呼吸を整えながら、あずささんがこちらに微笑む。私が感じたとおり、 当人も満足のいくリハーサルだったようだ。 「キメのショット、女の私でも息が止まりそうでしたよ。日が短かったのにさすがの 吸収力ですね」 「姉ちゃん姉ちゃん、亜美も褒めて褒めて」  舞台の反対端から駆け寄ってきた亜美も、興奮で頬を赤らめている。普段は大概の ことをジョークにしてしまう彼女も、今日が何か違うと感じたようだ。 「いいわよ?いつもならリハの時はひとつふたつ嘘ステップ入れるのに、今日は 覚えた通りにやってたわね、偉かったわよ」 「うえ?バレて...
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