内部被曝、WBC調査、放射性セシウムに関するノート
内部被曝、体内の放射性物質・放射性物質の摂取
2014-04-03 14:28:02 (Thu)
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どれだけ被曝(外部&内部)が増えたのか
このページのテーマは「放射性セシウムによる内部被曝」
今回2011年の原発事故では放射性セシウムと放射性ヨウ素を考慮の対象として考えるべきですが、ここでは主に放射性セシウムを考慮します。その他の放射性物質(ストロンチウム・プルトニウム等)はセシウムに比べれば考慮する量ではないとされています
http://radi-info.com/q-1000/
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福島県のストロンチウム・プルトニウムの摂取量調査 |
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放射性ヨウ素とそれに起因する小児甲状腺がんについて |
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実際の放射性セシウムによる内部被曝は?
2013年春:食品から受ける放射線量の調査結果
2012年6月 食品による内部被曝:極微量:約0.4Bq/日
参考資料:福島県における日常食の放射線モニタリング調査結果について
WBCによる内部被曝調査:300Bq/body以下という微量
福島県内のWBCによる(ホールボディーカウンター)内部被曝調査が実施されました。
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東大 早野龍五教授らグループの調査では不検出(300Bq/body)が99%ということがわかりました。
※300Bqというのは1人当たりであって、kgあたりではありません。体重60kgなら5Bq/kg以下ということ。
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福島の学校給食の調査。ほぼ全て不検出(1Bq/kg以下)
セシウム等放射性物質の体内量(内部被曝量)を計算、グラフ化
2014-03-15 追加 (page33と共有)
放射性物質の体内残留量グラフ
放射性物質を摂取したときの体内残留量を選択した体内動態モデルに基づいて計算し, グラフ表示します。
セシウムなどを摂取した場合、時間とともに排出されることがわかっています。そこでセシウムを一定量摂取した場合、どのように増減するかのグラフをシミュレートしてグラフ化します。※2013年時点で福島県民のCs134,137摂取は一日0.3Bq程度とされています。また年齢が低いほどセシウムを早く排出(生物学半減期が短い)することがわかっています。
仮に1日1Bq程度摂取した場合:140Bq程度で平衡することがわかります。
仮に1日0.3Bq程度摂取した場合:40Bq程度で平衡することがわかります。
1)1日1Bq以下のセシウムしか摂取してないこと(0.3Bq程度)
2)仮に1日1Bqだとしても、排出が遅い成人でも約140Bq 子供は10歳(32Kg)で約50Bq
内部被曝&放射性セシウム
よくある誤解:「セシウムはカリウムより危険」
カリウム=K40はほとんど全ての食品に入っている。
セシウムの放射線以外の影響は無い
内部被曝の程度、量を考える。
食事から取り込むK40(放射性カリウム)を4000Bq持っている ※体重60kgの場合
その他にも原発事故以前から放射性物質によって内部被曝していた
摂取形態の種類(経口摂取・吸入摂取・経皮吸収
経口摂取:核実験によるフォールアウト、さらに原発事故によるもの。
吸入摂取:おもにラドン
経皮摂取:ほとんど気にしなくていい
自然からの外部被曝と内部被曝。
日本での自然放射線量の総量は2.09mSv/年
・外部被曝:宇宙からの放射線: 0.3mSv/年
・外部被曝:大地からの放射線: 0.33mSv/年
・内部被曝:吸入被曝(大気中のラドンなど)0.48mSv/年
・内部被曝:食品から摂取する自然由来の放射性物質: 0.98mSv/年 (ポロニウム210, カリウム40など)
内部被曝の程度を考えるための「実効線量」
内部被曝は放射性セシウムと放射性カリウムの比較で考える
放射性セシウム(134,137)と放射性カリウム(K40)の差は殆ど無いと言っていいでしょう。もちろん全く同じというわけではありません。しかし放射線を出すことについては同じです。生物学的半減期の違い放射線のエネルギー量が違うのですが本質的には同じです。
体内挙動もカリウムとセシウムは同じとされています。違うという根拠は見つかりません。もし存在するなら掲示板で教えてください。
http://radi-info.com/index.html@p=3749.html
チェルノブイリ事故との比較
セシウムを摂取したサーミ人にガンが増えたのか
内部被曝といっても、セシウムがずっと溜まり続けるわけではない。
人間はセシウムを体の外に排出する機能を持っています。※K40放射性カリウムも同様。これを生物学的半減期といいます。
セシウムが溜まり続けるような表現をする人がいますが間違いです。
体内に取り込んだセシウムの量が半分になるまでの期間は、経口摂取した場合、成人で70日、子供(10歳)で20日程度
セシウムによる内部被曝の現実は?
核実験時代の日本人の放射性セシウムの内部被曝量
核実験によるフォールアウト(セシウム)
チェルノブイリ事故でのセシウム内部被曝
チェルノブイリの影響を受けたサーミ人
バンダジェフスキー「セシウムが心臓(心筋)に溜まる」
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以下資料的、知識的なこと(まとめてる途中)
事故後1年間の内部被曝の生涯発がんリスク
経路と各臓器への沈着、そして被曝
体内に取り込まれた放射性物質は血液またはリンパ液とともに体内を移動する。体内の臓器や組織はそれぞれ特定の種類の放射性物質を沈着させやすい性質を持っている。例えば、ヨウ素(131I)は甲状腺に、ストロンチウム(90Sr)は骨に集まることが知られている(表1)。
全身均等被曝
トリチウム、カリウム(40K)、セシウム(137Cs)などは身体全体に分布するので全身が放射線の照射を受ける(全身均等被ばく)
※主に筋肉組織に溜まる。
※バンダジェフスキーの「心筋に溜まる」というレポートはこの点がおかしい。
放射性物質、放射線量の変化(半減期)
放射性物質の放射性崩壊による固有の半減期(物理学的半減期)と身体の代謝による半減期(生物学的半減期)とで決まる割合(実効半減期)で減少
放射性物質が溜まっても、常に一定の放射線を出しているわけではない。放射性物質は崩壊し放射線を出すことで放射線量を減らしていく。
放射性崩壊による物理的半減期と、排泄など身体の代謝による生物学的半減期
例えば、137Csの物理的半減期は30.07年であるが、生物学的半減期は144日である。これはCsが比較的代謝の早い元素であることに起因する。
内部被曝線量
各臓器・組織への放射性物質の沈着量、臓器・組織に放射線が与えるエネルギーの量、沈着している期間の長さなどに基づいて内部被ばくの大きさ、すなわち内部被ばく線量(等価線量、実効線量)が計算される。
生活の中の内部被曝
※この資料では提示されていないが、最近はポロニウム210による内部被曝が大きいことがわかっている。日本人の平均的な内部被曝量はカリウム40と合わせると約0.65mSv/年と計算されている。