<dl> <dd> そろそろ啓太が学校から帰ってくる時間だ。私は散歩を切り上げて、アパートに戻った。<br> 啓太の学生鞄が、無造作に床に投げ捨てられている。もう戻ってきているらしい。<br> いたいた。ベッドの上で大の字になっていびきをかいてる。<br> 私は啓太を起こそうとして、やっぱり止める。昨日仕事で遅かったからね。<br> 起こさないように、小声でささやく。<br> 「啓太、お帰り」<br> 「ぐー」<br> いびきで返事をされた。くすくす。<br> 人差し指で、啓太の頬をつつく。つんつん。<br> 「うーん」<br> 寝てる啓太は可愛い。<br> 起きてるときは小言が多くて、怒ったりあきれたり落胆している。<br> そういう啓太も好きだ。というかそんな顔が見たくて、怒らせてあきれさせて落胆させているのだが。<br> 啓太の寝顔は、まだまだ少年のそれで、純粋に可愛い。<br> 彼の額にかかっている髪をかき上げて、おでこにキスする。<br> 「うーん」<br> 啓太は起きない。この子はいったん寝てしまうと、何をされてもまず起きない。<br> おねーさんの思いのままだ。<br> 唇を重ねてみる。ほら起きない。やっぱりね。<br> <br> 啓太が起きてるときは、あんまりキスはしてあげない。エッチなこともさせてあげない。<br> だって、啓太をじらすのは楽しいから。<br> もちろん、啓太が私を抱きかかえ、<br> 「愛してる、ようこ。もうおまえしか見えない」<br> とか、暮れゆく夕陽を眺めながら、<br> 「ようこ、好きだ。いつまでも一緒にいよう」<br> とか言ってくれたら、いつだって彼の愛を受け入れる準備はできているのだが。<br> <br> いかんせん、この鈍感君はわかってない。まだ他の女の子が視界に入るよう。<br> 彼の首元を見る。犬の首輪。もう君は私のもので、逃げられやしないのに。<br> ねぇ啓太?啓太は自分では気づいてないようだけど、君はもう私にぞっこんなのよ?<br> そうじゃなければ、ぶつくさ言いながらもご飯作ってくれたり、<br> 優しい目で、私のことを見てくれたりしないよね。<br> <br> 「ぐー」<br> 彼の寝顔を見る。私の首から提げられている蛙の首飾りを、そっと手で包む。<br> うーん。啓太が啓太である限り、私は君のもので、私は君を追いかけるのだ。<br> <br> <a name="5"></a></dd> <dd>「しゅくち」<br> 首輪と首飾りを残して、彼と私の身につけているものを全て脱がせる。<br> 見慣れた啓太の裸。下半身の方に視線を向ける。<br> あらあら。啓太の小さなものが、とても小さくなっている。<br> いけないわ。下着まで脱がせちゃったから、冷えて小さくなってしまったのね。<br> これは大変。暖めてあげないと。<br> <br> 裸の私は、裸の啓太にそっと寄り添い、体温を分け合う。<br> 彼の小さなおちんちんを、優しく包み、ぬくもりを与えていく。<br> うんうん。少しずつ大きくなってきた。<br> もみもみ。こしこし。<br> ゆすって、こすって、あらご立派。<br> すっかり大きくなった啓太のおちんちん。ぴくぴくしてるね。<br> <br> 啓太のおちんちんに顔を近づけ、直立したそれにキスをする。<br> 舐めて、吸って、口に含んで、唾液で濡らして。<br> 優しく、激しく、楽しく、いやらしく、啓太のものを弄ぶ。<br> ひときわ大きな音を立てて吸い上げると、おちんちんから白いものがあふれ出した。<br> そのまま飲み干す。うーん、味はおいしくはないよね。<br> でも、ごちそうさまでした。<br> <br> ふぁ。私も眠くなってきた。ぱたんと啓太の横に寝そべる。<br> 布団を引き上げ、私と啓太の上にかける。<br> おやすみ、啓太。ちゅ。<br> <br> 犬神とご主人様は夢の中。二人見る夢は幾万通りの出会いと別れ。<br> 今日のこの日が夢かもしれず、ひととけものは夢の中。<br> <br> <a name="6"></a></dd> </dl> <hr size="2" width="100%"> <blockquote> <dl> <dt>[06/04/22-4-無印-4、5]<br></dt> </dl> </blockquote>