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Rain of passing each other - (2024/07/27 (土) 06:38:37) のソース

**0397:Rain of passing each other 




 九時になりました。 
 名古屋駅に、列車がやって来ます。 
 東からは、西へ向かう下り電車が。 
 西からは、東に向かう上り電車が。 
 私たちが乗り込むのは、東から西へ向かう下り電車。 
 目的地は滋賀県、琵琶湖です。 
 普通に徒歩でも行ける距離だけど、富士山の登頂を終えたばかりの仙道君は大変お疲れです。 
 それでなくても、私たちはたくさんの修羅場を潜り抜けてここに立っているのです。 
 山梨県で巻き起こった闘争の数々は、肉体的にも精神的にも堪えました。 
 死んでしまった仲間もいます。 
 その仲間が遺してくれたものもあります。 
 私たちは、それをみんなに伝えなくてはいけないのです。 
 生き残った者として。 
 生かされた者として。 

 私、[[槇村香]]は元気です。 


 ~~~~~ 


 列車が着きました。 
 俺と香さんはこの列車に乗って、滋賀県へ向かいます。 
 琵琶湖の近辺には、警察官であるという秋本麗子さん、そして聖矢という少年がいるはずです。 
 既に移動してしまっているかもしれないけど、俺たちは、なんとしてでも彼等を捜さなくてはいけないんです。 
 [[太公望]]さんや、[[デスマスク]]さん、それに三井さんの死を無駄にしないためにも。 
 共に、脱出の道を歩むために。 
 俺と香さんは恐る恐る車内を覗き込み、他の乗客がいないかどうかを確認します。 
 どうやら大丈夫そうです。 
 俺と香さんは座席に着き、発車を待ちます。 
 停車時間は五分。 
 その間に、新たな乗客が訪れないとも限りません。 
 俺は用心として、如意棒を装備。 
 ポケットには『六亡星の呪縛』を忍ばせ、万が一に備えます。 
 もしこの五分で、香さんの害となる人物が乗り込んできたとしたら。 
 俺が、この命に代えてでも。 

 [[仙道彰]]が、香さんを守ります。 


 ~~~~~ 


 私としたことが、とんだミスを犯してしまったようですな。 
 名古屋に列車が到着するのは、約九時零分。 
 出発するのは、約九時五分。 
 余裕を持って行動していたものの、ケンシロウさんや[[追手内洋一]]君との一件で、すっかり時間を浪費してしまった。 
 その上、この空から降り注ぐ雨が煩わしいことこの上ない。 
 悠長に雨宿りなどしている暇はなく、私はサクラさんと共に名古屋駅に駆け込みます。 
 おお、列車は既に到着しているようですね。 
 現在時刻は九時四分。 
 なんと、列車の発車時刻まであと一分を切っているではありませんか。 
 私とサクラさんは慌てて走る速度を速め、列車に直進していきます。 
 しかし無情。 
 あと数メートルというところで列車の扉が閉まりだし、絶体絶命の窮地に。 
 どんどん閉まっていく扉を見て、私はもう駄目だと思いました。 
 しかし、そんな考えは一瞬で吹き飛んだのです。 
 ここで列車を逃せば、また雨の中を歩かなければならない。 
 そんな無駄な労力を使うくらいなら、私はこのギリギリの刹那に全てを懸ける。 
 とうとう、使うべきときがやってきたようですね。 
 この私が開発した、天下一級品の駆け込み乗車術、その名も[[アビゲイル]]・ロケットを! 

 みなさんは、駆け込み乗車はいけませんよ by[[アビゲイル]] 


 ~~~~~ 


 あと少しで、下り列車の扉が閉まってしまう。 
 焦りだした私は、咄嗟に車内に飛び込もうとしました。 
 でもそれよりも早く、隣を走っていた[[アビゲイル]]さんが私の腕を掴んだんです。 
 それもすごい勢い。 
 腕がもげるんじゃないだろうかという一瞬の心配をかき消し、私は風になりました。 
 [[アビゲイル]]さんは、私の腕を掴んだままダイブしたのです。 
 今正に扉が閉まりきろうとしていた車内に。 
 無理やり、捻じ込むように。 
 その刹那に見えた[[アビゲイル]]さんの横顔は、やたら恍惚としていて、なんつーか、いつもよりキモイ。 
 キモかったんです。 
 キモかったんです。 
 いや、本当に。 
 繰り返して言いたいほど。 
 あの一瞬はあんまり思い出したくないけど、とにもかくにも、私たちは列車に乗り込むことが出来たのです。 
 [[アビゲイル]]さんの、なんだかよく分からない妙技で。 
 でも、波乱って結構とめどなく来るものなんですよね。 
 列車の中には、既に先客がいたんですよ。 
 男性と女性が、一組。 
 しかも男性の方は、棍みたいな武器を持ってるし。 

 やだこれ、ひょっとしてピンチ到来? by春野サクラ。 


 ~~~~~ 


 発車直前、すごい顔ですごい勢いで駆け込んできたのは、やたら濃ゆい顔のおじさんでした。 
 一緒に女の子もいたけれど、それよりもなによりも、そのおじさんの顔が濃ゆすぎてあんまり印象にありません。 
 突然の来訪者に、仙道君は如意棒を構えます。 
 もしこの二人が敵であるならば、とてもまずい状況です。 
 列車は既に走り出し、外へは脱出不可能。 
 しかも相手は二人組み、片方を『六亡星の呪縛』で封じても、片方にやられてしまう。 
 この二人が敵なら、私たちはガチンコで戦い、勝利しなければ生き延びられない。 
 私の盾になる形で、仙道君が一歩前に出ます。 
 そして、如意棒を構えたまま質問を投げかけます。 
 質問の内容は、もちろんゲームに乗っているのかいないのか。 
 仙道君のこの質問に対し、二人組みの答えは男性、女性共にノー。 
 嘘をついている可能性も十分にあったのですが、私は直感で、この二人は敵ではないと感じました。 
 必死に顔を横に振って否定する女の子はもちろん、濃ゆい顔のおじさんも、悪い人には見えなかったから。 
 いや、おじさんの方は見ようによっては悪い人に見えなくもないけど……むしろ悪人面かもしれないけど。 
 まぁ[[デスマスク]]さんみたいな前例もあるし、きっといい人だと思う。 
 仙道君も私と同じことを感じたようで、警戒は解かないものの、如意棒を下げて二人組に名を尋ねました。 

 そして私、[[槇村香]]は、[[アビゲイル]]さんと春野サクラちゃんに出会ったのです。 


 ~~~~~ 


 話を聞くに、この二人も脱出を目指しているらしい。 
 それも[[アビゲイル]]さんは、『冥界の預言者』と呼ばれる暗黒の僧侶だそうで、首輪の解析にも力を入れているそうです。 
 そしてサクラさんは忍者をやっているらしく、傷の治療もできるという。 
 この二人を仲間に出来れば、とても心強い。 
 問題は、この二人が嘘をついているんじゃないかってところです。 
 もしここで俺が決断を誤れば、香さんの身を危険に晒すことになってしまいます。 
 それだけは避けなければならない。 
 香さんを守るためには、多少なりとも疑心暗鬼にならなければいけないんです。 
 そのときの俺は、よっぽど怖い顔をしていたのでしょう。 
 自分でも気づかぬ内に、まだ信頼しきれいていない乗客二人を睨みつけていたのです。 
 そのことを気づかせてくれたのが、香さんの優しい一言です。 
 大丈夫。 
 それだけ、耳元で囁いてくれて、俺の心は平静を取り戻したのです。 
 俺は[[アビゲイル]]さんとサクラさんを信用することに決め、情報交換を持ちかけました。 
 そしてその第一歩として判明したのは、お互いの目的地。 
 [[アビゲイル]]さんとサクラさんは、[[両津勘吉]]という仲間が待つ四国に向かうんだとか。 
 四国といえば、[[太公望]]さんの仲間のダイという少年がいるはずの場所です。 
 四国はいずれは向かわなければいけない場所ですが、
 俺たちはその前に琵琶湖で秋本麗子と星矢という人物を確認しなければならない。 
 今を逃せば琵琶湖を立ち寄る機会が遠のいてしまう。 
 だからといって、このまま[[アビゲイル]]さんたちと別れてしまうのは惜しい。 

 俺、[[仙道彰]]は悩みます。 


 ~~~~~ 


 四人で自己紹介などしていたら、三十分という時間などあっという間に過ぎ去るものです。 
 列車は仙道君たちの目的地である滋賀県に到着し、我々は別れの時を迎えました。 
 しかしせっかく出会えた同志、このまま別離してしまうのは勿体無い。 
 そこで私は、サクラさんにこんな提案を持ちかけました。 
 四国行きは一旦先送りにし、私たちもここで降りましょう。 
 サクラさんの仲間の状況を第一に考えての四国行きでしたが、
 三人の内の二人が、三時間以上も前に死亡してしまった今、残りの一人が未だ四国にいるとは限りません。 
 それに、外は未だ雨脚が強い。 
 必然的に列車を利用する参加者も多くなり、それを狙って狩りに躍り出るマーダーも出てくるはず。 
 危険性を避けるために、ここは一旦休止し、仙道君たちに同行するのが得策でしょう。 
 私の提案に多少は渋るかと思ったサクラさんですが、思ったよりもすんなり聞き入れてくれました。 
 状況を正確に把握し、感情に流されず、ベストな選択肢を選び出す。 
 この物分かりのよさも、忍特有のスキルといったところでしょうか。 
 とにかく、これで問題解決。 
 我々は更なる情報交換を続けるため、四人で列車を降りました。 
 無人の列車が走り出し、西へ進んでいきます。 

 私、[[アビゲイル]]はその列車に振り向かない。 


 ~~~~~ 


 なんでも、仙道さんと香さんには、[[太公望]]という公明な仙人の仲間がいたらしい。 
 一日目の時点で死んでしまったものの、彼には大勢の仲間がいて、その内の二人が琵琶湖にいるかもしれないというのです。 
 仙道さんたちの目的は、[[太公望]]さんの仲間たちと合流し、[[太公望]]さんが掴んだ脱出のためのヒントを伝えること。 
 滋賀県で列車を降り、琵琶湖に向かっているのもそのためです。 
 まだ四国にいるかもしれない両津さんが心配だけど……
 うまくいけば、四国に残った[[太公望]]さんの仲間たちと合流できているかもしれない。 
 今は、[[アビゲイル]]さん、仙道さん、香さんの三人と一緒に、仲間を捜すことに専念することにします。 
 両津さん、どうか無事でいてください。 
 もう、ナルトやシカマルみたいな悲しいことにはならないで。 
 ……一応、[[ヤムチャ]]さんも。 
 雨の降りしきる中、私たちは一件の小屋に到達しました。 
 琵琶湖の周囲に建てられた小屋の中では、一番大きな建物。 
 [[太公望]]さんの仲間がいる可能性のある小屋です。 
 中から物音は聞こえてきません。 
 誰もいないのか、それとも寝ているのか。 
 万が一マーダーが根城にしているとしたら……そのときは、私が。 

 そして、春野サクラは扉を開きます。 


 ~~~~~ 


 中を見て、私の顔は青褪めました。 
 室内は無人。 
 それはまだいいんです。 
 問題なのは、室内が荒れていたこと。 
 位置のずれたベッド。 
 散乱する椅子と机。 
 床を濡らす、血。 
 ここで誰かが争い、傷ついたということは明白でした。 
 それも、床に付着した血を見るに、まだそんなに時間は経っていないようです。 
 イコール、この付近にまだ傷つけた者と傷つけられた者がいる。 
 そしてそれは、[[太公望]]さんの仲間たちかもしれない。 
 これは一大事だ、と真っ先に動いたのは、仙道君でした。 
 扉を開け、一目散に外へ駆け出します。 
 私も[[アビゲイル]]さんもサクラちゃんも止めようとしましたが、仙道君は聞こうとしません。 
 おそらく、一人でこの周囲を捜索するつもりなのでしょう。 
 そんな危険な真似、一人でさせられるわけがない。 
 私は仙道君を追うため、小屋を飛び出しました。 

 そして[[槇村香]]は、雨の中、地に伏す仙道君を見たのです。 


 ~~~~~ 


 サクラさんの診断によれば、どうやら仙道君は風邪をひいてしまったようです。 
 極度の睡眠不足を押し切っての山登り。 
 雨の中をユニフォーム一枚で疾走。 
 その上、女性一人を守らなければという男としてのプレッシャー。 
 そんな状態で無理をすれば、そりゃぶっ倒れもしますよ。 
 限界に達した仙道君の身体は高熱を帯び、現在は小屋に戻ってサクラさんと香さんの看病を受けています。 
 さすがのサクラさんも病には弱いらしく、傷を治すみたいに簡単にはいかないようです。 
 何しろこのゲームに薬品類は支給されていませんからね。 
 もちろん街の薬局や病院を回ってもそんなものは手に入らないでしょう。 
 仙道君は、ある意味一番厄介な敵にぶつかってしまったというわけですな。 
 しかし辛そうです。 
 ここまで、相当無理をやらかしてきたんでしょう。 
 これが呪いや毒の類なら、私にもどうにかできるのですが。 
 しかし仙道君がこんな状態では、無闇に動き回ることもできない。 
 雨はまだ降っているようですし、この期に休息を取るべきですかね。 
 見れば、香さんも相当眠たそうな顔をしています。 
 本当に、この二人はこんな虚弱な体で、どんな修羅場をくぐってきたと言うのか。 
  
 やれやれと思いながら、紳士的な[[アビゲイル]]は香さんと看病を交代してあげるのです。 


 ~~~~~ 


 仙道さんと香さんが眠り、今起きているのは私と[[アビゲイル]]さんのみという状況。 
 このまま仙道さんの看病を続けるべきかとも思いましたが、それでは次の行動が遅くなってしまいます。 
 仙道さんにはなるべく早く良くなってもらわないと。 
 そこで私は、[[アビゲイル]]さんに単身での外出を提案しました。 
 目的は、病に効く薬草を探し出すこと。 
 薬は置いてないかもしれないけど、薬になるような草花なら採取できるかもしれない。 
 もちろん、周囲にはこの小屋を襲った危険人物がいるかもしれない。 
 だからこそ、私は単身で出て行くことを進言したのです。 
 仮にも私は木ノ葉の忍。 
 例え敵に襲われたとて、任務を果たすまでは絶対に死なない覚悟です。 
 [[アビゲイル]]さんは露骨に嫌そうな(心配からだろうけど)顔をしましたが、なんとか了承してくれました。 
 仙道さんと香さんを[[アビゲイル]]さんに任せ、私は外へ赴きます。 
 さっさと薬草を探して、薬を調合してあげなきゃ。  

 仙道さん……どうか、私が、春野サクラが戻るまで頑張って。 


 ~~~~~ 


 チッ。 
 どうやらハズレだったようだ。 
 京都駅に到着した列車には誰も乗り込んでおらず、そこから闘争は生まれなかった。 
 強い相手と出会えるチャンスかとも思ったが……どうやら運に見放されているみたいだな。 
 列車の待ち伏せが無駄に終わってしまい、俺は次なる進路を定めた。 
 次の行き先は、西、兵庫県。 
 稲妻の術者の詳細を確かめるため、足を運んでみることにしよう。 
 運がよければ、こんどこそ強敵と出会えるはずだ。 
 去り際、一人女が喧しく騒いでいたが、俺には関係ない。 
 こんな雑魚にも劣る馬鹿女、俺が手を下さなくても、どうせどこかで死ぬ。 
 無駄な時間を割くよりも、今は稲妻の術者を捜す方が先決だ。 

 俺、飛影は強者を求めて空を舞う。 


 ~~~~~ 


 なんっなのよアイツ! 
 ミサにあんだけ無礼を働いた上に、去り際はシカトだしさ! 
 その上武器まで奪っていくしぃ~~~悔しいぃぃ~~~! 
 はぁ……月ぉ……ミサ、いきなり挫折しそうだよ。 
 さっきからずっと降ってる雨で服も髪びっしょりだしさぁ。 
 もう、雨が止むまでどっかの家でシャワーでも借りちゃおうかな。 
 早く月を生き返らせてあげたいけど……それくらいのワガママ、月なら許してくれるよね? 
 でも武器がなくなっちゃったから不安……いっそLのところまで戻って……あ、そうだ! 
 なんで今まで忘れちゃってたんだろう。 
 いや、むしろ今を思い出せたことを誇るべきよ。 
 あそこにあったじゃん、武器。 

 意気揚々とスキップを踏み、ミサミサは進路を南に取るのです。 


 ~~~~~ 


 その惨状は、見るに堪えない酷い有様だった。 
 もっとも、それは一般人の感覚だ。 
 こんなもの、霊界や魔界を行き来してきた俺にとっては毛ほどの恐ろしさも感じない。 
 燃やし尽くされ、焼け焦げた木々や雑草の残骸。 
 数時間前、ここ兵庫県で、大規模な爆発が起こった。 
 それは間違いない。 
 問題は、誰がやったかだ。 
 考えられるのは、あの稲妻の術者。 
 これが稲妻の術による被害とは到底思えないが、他に該当者が見当たらない。 
 まぁ、その術者と敵対していた参加者とも考えられるが……どちらも、既に近くにはいないようだ。 
 どうする? 
 もっと西へ足を運んでみるか? 
 それとも、一旦関西方面へ引き返すか? 
 どちらを選ぶにしても、当てが外れたことに変わりはない。 
 俺は苛立ちを覚えながらも、再び脚を進めた。 
 その先には、今度こそ。 

 飛影は、止みつつある雨をものともせず、進む。 


 ~~~~~ 


 あった、あった! 
 雨ざらしになりながらも、まだそこに二つの死体は残っていた。 
 昨日の夕方頃、大阪で見つけた首なし死体と槍刺し死体。 
 話では藍染さんの仲間だったそうなんだけど、今となってはそれも本当かどうか。 
 ま、それは別にいっか。 
 ミサが欲しいのはこの槍ぃー。 
 あたしは槍を死体からズプププと引き抜き、自分の武器として頂戴することにした。 
 フフフフフ。 
 これで他の参加者をいっぱい殺して、早く[[ピッコロ]]を優勝させちゃお。 
 初めて見たときはビックリして逃げ出しちゃった死体だけど、今となってはあんまり嫌な気分はしない。 
 これって、ミサが強くなったってことじゃない? 
 そうだ、どうせ武器が手に入ったんなら、この期に練習しておかなくちゃ。 
 なんせミサってば誰からも好かれるアイドルで、自分自身の手で人を殺したことなんてないから。 
 デスノート? あれは名前書くだけじゃん。 
 だから本番になって戸惑わないように、この二つの死体を使って練習しちゃおっと。 
 人を殺す練習。 
   
 そうしてミサミサは、二つの死体を華麗に解体しちゃうのです♪ 


 ~~~~~ 


 雨が傷に響く。 
 意識が薄れる。 
 肩を貸してくれる越前君は、そんな僕をしきりに励ましてくれた。 
 斗貴子さんはどこに消えたんだろ。 
 僕たちの力じゃ、彼女を追うことは叶わなかった。 
 仕方ないから、琵琶湖に帰ってきた。 
 この辺でのたれ死んでる……はずの、若島津を供養してやらなくちゃ。 
 ナンバー2……若島津……この世界で唯一、お通ちゃんの魅力を理解してくれた同志だったのに。 
 もう、いないんだよな。 
 そういえば、姉崎さんは無事かな。 
 若島津を誰が殺したのかは分からないけれど、彼女まで死んだら、僕は。 
 また、誰も守れなかったことになる。 
 そんなの、父上や姉上や銀さんに申し訳が立たない。 
 はぁ……
 ごめんね越前くん、迷惑かけて。 
 ごめんね斗貴子さん、僕が不甲斐ないばっかりに、あんなことになっちゃって。 

 チクショー! 情けないぞ[[志村新八]]、シャキっとしろ! 


 ~~~~~ 


 見慣れた景色が戻ってきた。 
 琵琶湖……ここに来るのももう三度目かな。 
 結局あのミニスカのお姉さんは見つけられなかった。 
 見つけてどうするって問題でもないと思うんだけど、新八サンはどうしてもあの人を止めたがってたみたいだから。 
 でももうさすがに限界だよ。 
 ただでさえ雨が降ってるっていうのに、こんな大怪我で、人探しなんてできるわけないじゃん。 
 ったく、俺がいなかったらアンタ今頃死んでたよ。 
 恩着せがましいかもしれないけど、ホント、感謝してよね。 
 って……駄目だ、眠ってる。 
 しょうがない。 
 このまま担いで、あの小屋まで運んであげるか。 
 トレーニングだと思えば、全然苦じゃないよ。 

 青学、越前リョーマ、まだ生きてます。 


 ~~~~~ 



 放送が近づくにつれ、雨脚はどんどん弱まっていく。 

 雨が晴れた後には、きっと晴天が覗き、空に虹がかかることだろう。 

 その虹の元で、殺戮が行われようとしても。 


 願いましょう。 

 この雨が、最後の雨にならないことを。 

 このすれ違いと出会いを、幸運と思いましょう。 

 未来に、虹がかかると信じましょう。 





&color(#99DDDD){【滋賀県/琵琶湖湖畔の小屋/昼】 }

&color(#99DDDD){【仙道彰@SLAM DUNK】 }
&color(#99DDDD){ [状態]:睡眠中、発熱、疲労大、負傷多数(サクラによって治療済み)、軽度の火傷、太公望から様々な情報を得ている }
&color(#99DDDD){ [装備]:如意棒@DRAGON BALL}
&color(#99DDDD){ [道具]:支給品一式(食料一日分消費) }
&color(#99DDDD){     遊戯王カード @遊戯王}
&color(#99DDDD){     「真紅眼の黒竜」「光の護封剣」「闇の護風壁」「ホーリーエルフの祝福」…二日目の真夜中まで使用不可能 }
&color(#99DDDD){     「六芒星の呪縛」、五光石@封神演義、トランシーバー×3(故障のため使用不可)、兵糧丸(3粒)@NARUTO }
&color(#99DDDD){ [思考]:1、何があっても香を守り抜く。 }
&color(#99DDDD){     2、琵琶湖、四国と巡り、太公望の仲間と接触。太公望からの情報を伝える。} 
&color(#99DDDD){     3、追手内洋一を探す。 }
&color(#99DDDD){     4、アビゲイルと協力し、首輪の解除。 }
&color(#99DDDD){     5、ゲームから脱出し、仲間とともに主催者を倒す。 }

&color(#99DDDD){【槇村香@CITY HUNTER】 }
&color(#99DDDD){ [状態]:睡眠中、疲労小、右足捻挫、(少し走れるほどには回復)、太公望から様々な情報を得ている}
&color(#99DDDD){ [装備]:ウソップパウンド@ONE PIECE }
&color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式(食料三人分)、アイアンボールボーガン(大)@ジョジョの奇妙な冒険 (弾切れ) }
&color(#99DDDD){ [思考]:1、休息を取る。 }
&color(#99DDDD){     2、仙道の看病。 }
&color(#99DDDD){     3、琵琶湖、四国と巡り、太公望の仲間と接触。太公望からの情報を伝える。 }
&color(#99DDDD){     4、追手内洋一を探す。 }
&color(#99DDDD){     5、アビゲイルと協力し、首輪の解除。 }
&color(#99DDDD){     6、ゲームから脱出し、仲間とともに主催者を倒す。 }

&color(#99DDDD){【アビゲイル@BASTARD!! -暗黒の破壊神-】 }
&color(#99DDDD){ [状態]:左肩貫通創、全身・特に右半身に排撃貝の反動大、無数の裂傷(傷はサクラによって治療済み) }
&color(#99DDDD){ [装備]:雷神剣@BASTARD!! ‐暗黒の破壊神‐、ディオスクロイ@BLACK CAT、排撃貝@ONE PIECE、ベレッタM92(残弾数、予備含め31発) }
&color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式×4(食料・水、十七日分、一食分消費)、首輪}
&color(#99DDDD){     ドラゴンレーダー(オリハルコン探知可能)@DRAGON BALL、超神水@DRAGON BALL、無限刃@るろうに剣心}
&color(#99DDDD){     ヒル魔のマシンガン@アイシールド21(残弾数は不明)、GIカード『漂流』@HUNTER×HUNTER }
&color(#99DDDD){ [思考]:1.仙道の看病をしつつ、サクラの帰りを待つ。 }
&color(#99DDDD){     2.香、サクラを護る。 }
&color(#99DDDD){     3.なるべく早い内に斗貴子を止めたい。 }
&color(#99DDDD){     4.レーダーを使ってアイテム回収、所有者の特定。 }
&color(#99DDDD){     5.首輪の解析を進める。 }
&color(#99DDDD){     6.協力者を増やす。 }
&color(#99DDDD){     7.ゲームを脱出。 }


&color(#99DDDD){【滋賀県/琵琶湖周辺/昼】 }

&color(#99DDDD){【春野サクラ@NARUTO】 }
&color(#99DDDD){ [状態]:ナルトの死によるショック中(少し立ち直りました) }
&color(#99DDDD){ [装備]:マルス@BLACK CAT }
&color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式(二食分の食料を消費、半日分をヤムチャに譲る) }
&color(#99DDDD){ [思考]:1.琵琶湖周辺で薬草を探す。 }
&color(#99DDDD){     2.琵琶湖周辺で秋本麗子、星矢を捜索。 }
&color(#99DDDD){     3.四国で両津達と合流。 }
&color(#99DDDD){     4.四国で合流できない場合、予定通り3日目の朝には兵庫県に戻る。無理なら琵琶湖 }
&color(#99DDDD){     5.ケンシロウ、洋一を心配。 }
&color(#99DDDD){     6.ヤムチャは放っておこう。 }

&color(#99DDDD){【志村新八@銀魂】 }
&color(#99DDDD){ [状態]:睡眠中、重度の疲労、全身所々に擦過傷、特に右腕が酷く、人差し指・中指・薬指が骨折、上腕部に大きな切傷(止血済み)}
&color(#99DDDD){     顔面にダメージ、歯数本破損、朦朧、たんこぶ多数、貧血 }
&color(#99DDDD){ [装備]:無し }
&color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式、火口の荷物(半分の食料)、毒牙の鎖@ダイの大冒険}
&color(#99DDDD){ [思考]:1、小屋に戻って休息。 }
&color(#99DDDD){     2、もう一度斗貴子に会いたい。 }
&color(#99DDDD){     3、藍染の計画を阻止。 }
&color(#99DDDD){     4、まもりを守る。 }
&color(#99DDDD){     5、銀時、神楽、沖田、冴子の分も生きる(絶対に死なない)。} 
&color(#99DDDD){     6、主催者につっこむ(主催者の打倒)。 }

&color(#99DDDD){【越前リョーマ@テニスの王子様】 }
&color(#99DDDD){ [状態]:非親衛隊員、重度の疲労、脇腹に軽度の切傷(止血済み) }
&color(#99DDDD){ [装備]:線路で拾った石×1  }
&color(#99DDDD){ [道具]:マキ○ン }
&color(#99DDDD){ [思考]:1、小屋に戻って休息。 }
&color(#99DDDD){     2、新八が無茶をしないよう見張る。 }
&color(#99DDDD){     3、新八の傷を治してくれる人を捜す。 }
&color(#99DDDD){     4、藍染の計画を阻止。 }
&color(#99DDDD){     5、死なない。  }
&color(#99DDDD){     6、生き残って罪を償う。 }

&color(#99DDDD){【兵庫県/昼】 }

&color(#99DDDD){【飛影@幽遊白書】 }
&color(#99DDDD){ [状態]全身に無数の裂傷 }
&color(#99DDDD){ [装備]真空の斧@ダイの大冒険 }
&color(#99DDDD){ [道具]荷物一式 }
&color(#99DDDD){ [思考]1:稲妻の術者(ダイとは知らない)の確認。 }
&color(#99DDDD){    2:強いやつを倒す。 }
&color(#99DDDD){    3:桑原(の仲間)を探す。 }
&color(#99DDDD){    4:氷泪石を探す(まず見つかるまいし、無くても構わない)。 }
&color(#99DDDD){    5:ピッコロ、アビゲイルを探す。 }


&color(#99DDDD){【大阪市内/昼】 }

&color(#99DDDD){【弥海砂@DEATHNOTE】 }
&color(#99DDDD){ [状態]軽度の疲労、興奮状態、衣服が血に塗れている }
&color(#99DDDD){ [装備]魔槍@ダイの大冒険 }
&color(#99DDDD){ [道具]荷物一式×3(一食分消費) }
&color(#99DDDD){ [思考]1:どこかでシャワーを浴びる。 }
&color(#99DDDD){    2:ピッコロを捜しつつ人数減らし。 }
&color(#99DDDD){    3:ドラゴンボールで月を生き返らせてもらう。 }
&color(#99DDDD){    4:いざとなったら自分が優勝し、主催者に月を生き返らせてもらう。 }
&color(#99DDDD){    5:友情マンを殺し、月の仇を取る。 }
&color(#99DDDD){    6:ピッコロを優勝させる。 }

&color(#99DDDD){※追手内洋一の情報はまだ仙道と香には伝わっていません。 }
&color(#99DDDD){※大阪市内に放置されていた大蛇丸と富樫源次の死体がバラバラに解体されました。 }

*時系列順で読む 
Back:[[The Rain Heals A Scar]] Next:[[駅にて]] 

*投下順で読む 
Back:[[The Rain Heals A Scar]] Next:[[駅にて]] 

|376:[[仙道の決意]]|槇村香|415:[[アビちゃんの撤退大作戦]]| 
|376:[[仙道の決意]]|仙道彰|415:[[アビちゃんの撤退大作戦]]| 
|378:[[Eosの涙]]|アビゲイル|415:[[アビちゃんの撤退大作戦]]| 
|378:[[Eosの涙]]|春野サクラ|410:[[暴走列島~信頼~]]| 
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