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Replicant Killer - (2008/12/09 (火) 18:28:51) の1つ前との変更点
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*Replicant Killer ◆aq3.dETgss
「はぁ…遅くなっちゃった。」
―殺人遊戯が始まる始まる数ヵ月前のある日の放課後―
コンピューター部所属の狐族、フラウ(女子二十五番)は部活が終わった後
忘れ物があったのを思い出し、教室へそれを取りに向かっていた。
同部員である玉堤英人と間由佳は今日は活動に参加していない。
(英人…最近由佳と上手くいってないみたいだし、心配だなー。)
玉堤英人。コンピューター部では中学生の頃からの付き合い。
彼は、小学校の頃住んでいた地域で珍しい狐族ということであまり友達の居なかった私に声をかけてくれた。
以来、二人で組んで企画を進めることが多かった、私の名パートナー。
三年生になり部活を引退し、同じ高校になってまた彼と一緒にコンピューター部に入ることになり、
…そろそろ共通の趣味の友達以上のものを彼に求め始めてきた時…
私の甘々の高校生ライフの夢はあっけなく崩れ去った。
間由佳。英人がコンピューター部に勧誘してきた新入部員にして、彼が小学生の頃から付き合っていた「彼女」。
(…ま、ちょっとでも期待した私がバカだったんだけどね…。)
そもそも三年間もあった中学校時代にフラグらしいフラグを立てなかった私のルーズさが問題だ。
傍から見てて嫌になるくらい仲が良かった二人の間に、私が入る隙なんて…。
まあ、由佳ちゃんがすごくいい娘だったから私も納得できたんだけどね。
結局、今は二人を見守る面倒見のいいお姉さん的な役割を務めているわけなのですよ。
(だから、彼女を泣かせたりなんかしたら承知しないぞー。英人君!)
フラウは教室にたどり着き、そして。
「!!!」
それを、見た。
----
パシーン!
翌日、校舎の裏に英人を呼び出したフラウは出会い頭に彼の頬を思いっきり引っ叩いていた。
「がぁっ!なっ何するんだよ!フラウ!」
「……この!浮気者ぉぉぉぉ!」
「は?いや、何の話?」
「とぼけないで!じゃあ…なんで…なんで教室で二階堂さんとキスなんかしてたのよ!」
「…あ…?」
「私、見たんだからね!何やってるのよ馬鹿!あなたには由佳ちゃんがいるじゃない!」
なぜか知らないが目に涙が浮かんでいた。一体私は何をしていたんだろう?
私は…二人こそが名パートナーだと確信して…余計な事をしないように心がけてきた。
なのに…英人がそんなんじゃ…!
「…私だって!…私だって…!」
その時…彼の様子がおかしいことに気づいた。
「…う…。」
「…英人?」
「…めろ…!」
「え?どうしたの!?」
「や…めろ…!そいつの…二階堂の話を…しないで……うぅ…うぁぁ。」
彼は、その場で崩れ落ち、そして、
「英人!どうしたの!?しっかりして!」
吐いた。
----
(―で、その次の日に、由佳ちゃんと英人が仲直りしたのよね。
なんか由佳ちゃん泣いてたからまた英人を怒っちゃったけど。
ひょっとして私がきっかけだったのかな?じゃ、いいことしたんだ。)
その後二階堂さんに彼と何があったか聞こうとしたが…結局何も聞けなかった。
なんだか、凄く怖い感じがして近づくことも躊躇してるうちに修学旅行のシーズンになり、
そして今―酷い悪夢の世界に我が身を置いている。
(ふぅ、なんでこんなこと思い出してるんだろう?はは、やっぱりお姉ちゃんよりお父さんより、
あの二人の方が好きだったのかな、私。)
私に支給された―恐らく人間が携帯できる武器の中で最強クラスの銃火器―を鞄から出し、
手に取ってみた。…かなり重い。正直とても使いこなせる自信はない。
まあ鈍器としても使えそうだし、当たりを引いたのに変わりはない…と思う。
(英人、由佳ちゃん…大丈夫よ。貴方達は絶対護ってあげるからね。)
これが当たりだと確信できるのは、一緒に入っていたかなり特殊な擲弾による所が大きい。
これをうまく使えば対象に当てるまでもなく、…特に本当に殺しに掛ってきたら恐怖そのもの
である「彼ら」にとって致命的な効果を発揮してくれるだろう。
だが弾の数が明らかに少ない。使うときはちゃんと考えなければ…。
(…あぁもう!なんで殺る気満々になってるのよ。クラスメイトを殺すのよ?)
だがこうしている内にも二人に危険がせまってると考えると冷静になどいられない。
(死んじゃ駄目よ!英人!あなたが居なくなったら由佳ちゃんが可哀想じゃない!
由佳ちゃんも死んじゃ駄目よ!あなたがいなくなったら英人が―)
―由佳ちゃんが死んだら、英人は私のものになるのかな?―
ガン!
銃の柄で自分の額を叩く。ちょっと血が出た。
「痛ぁっ!…馬鹿、何考えてるのよ、私。」
そうだ、とにかく、二人が死ぬなんて考えちゃいけない。
一刻も早く見つけ出して安全を確保してあげるのだ。
弾頭を銃に装填し終わり、フラウは移動を開始した。
―でも、なんでこんなにモヤモヤするんだろう?―
―ひょっとしてこれをぶっ放せれば、モヤモヤは薄れてくれるのかな?―
【E-2 市街地/一日目・深夜】
【女子二十五番:フラウ】
【1:私(たち) 2:貴方(たち) 3:あの人、あいつ(ら)、○○(名前呼び捨て)】
[状態]:健康
[装備]:M79グレネードランチャー (1/1)
[道具]:支給品一式、チャフグレネード予備擲弾×5
[思考・状況]
基本思考:玉堤英人と間由佳を護る。
0:二人の安全の為、危険な連中を排除する。
1:二人を見つけ次第、安全な場所に保護する。
2:由佳ちゃんが死んだら、私は……?
[備考欄]
*M79グレネードランチャーの弾頭は他の種類の榴弾と互換性があります。
【チャフグレネード】
桐原重工が開発した40mm擲弾のバリエーションの一つ。
対象に被弾、爆発後、半径数メートルに電波を乱反射して
電子機器等の機械類を一定時間狂わせる粉状の金属製欺瞞紙を撒き散らす。
*時系列順で読む
Back:[[TOWER]] Next:[[]]
*投下順で読む
Back:[[TOWER]] Next:[[]]
|&color(cyan){GAME START}|フラウ||
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*Replicant Killer ◆aq3.dETgss
「はぁ…遅くなっちゃった。」
―殺人遊戯が始まる始まる数ヵ月前のある日の放課後―
コンピューター部所属の狐族、フラウ(女子二十五番)は部活が終わった後
忘れ物があったのを思い出し、教室へそれを取りに向かっていた。
同部員である玉堤英人と間由佳は今日は活動に参加していない。
(英人…最近由佳と上手くいってないみたいだし、心配だなー。)
玉堤英人。コンピューター部では中学生の頃からの付き合い。
彼は、小学校の頃住んでいた地域で珍しい狐族ということであまり友達の居なかった私に声をかけてくれた。
以来、二人で組んで企画を進めることが多かった、私の名パートナー。
三年生になり部活を引退し、同じ高校になってまた彼と一緒にコンピューター部に入ることになり、
…そろそろ共通の趣味の友達以上のものを彼に求め始めてきた時…
私の甘々の高校生ライフの夢はあっけなく崩れ去った。
間由佳。英人がコンピューター部に勧誘してきた新入部員にして、彼が小学生の頃から付き合っていた「彼女」。
(…ま、ちょっとでも期待した私がバカだったんだけどね…。)
そもそも三年間もあった中学校時代にフラグらしいフラグを立てなかった私のルーズさが問題だ。
傍から見てて嫌になるくらい仲が良かった二人の間に、私が入る隙なんて…。
まあ、由佳ちゃんがすごくいい娘だったから私も納得できたんだけどね。
結局、今は二人を見守る面倒見のいいお姉さん的な役割を務めているわけなのですよ。
(だから、彼女を泣かせたりなんかしたら承知しないぞー。英人君!)
フラウは教室にたどり着き、そして。
「!!!」
それを、見た。
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パシーン!
翌日、校舎の裏に英人を呼び出したフラウは出会い頭に彼の頬を思いっきり引っ叩いていた。
「がぁっ!なっ何するんだよ!フラウ!」
「……この!浮気者ぉぉぉぉ!」
「は?いや、何の話?」
「とぼけないで!じゃあ…なんで…なんで教室で二階堂さんとキスなんかしてたのよ!」
「…あ…?」
「私、見たんだからね!何やってるのよ馬鹿!あなたには由佳ちゃんがいるじゃない!」
なぜか知らないが目に涙が浮かんでいた。一体私は何をしていたんだろう?
私は…二人こそが名パートナーだと確信して…余計な事をしないように心がけてきた。
なのに…英人がそんなんじゃ…!
「…私だって!…私だって…!」
その時…彼の様子がおかしいことに気づいた。
「…う…。」
「…英人?」
「…めろ…!」
「え?どうしたの!?」
「や…めろ…!そいつの…二階堂の話を…しないで……うぅ…うぁぁ。」
彼は、その場で崩れ落ち、そして、
「英人!どうしたの!?しっかりして!」
吐いた。
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(―で、その次の日に、由佳ちゃんと英人が仲直りしたのよね。
なんか由佳ちゃん泣いてたからまた英人を怒っちゃったけど。
ひょっとして私がきっかけだったのかな?じゃ、いいことしたんだ。)
その後二階堂さんに彼と何があったか聞こうとしたが…結局何も聞けなかった。
なんだか、凄く怖い感じがして近づくことも躊躇してるうちに修学旅行のシーズンになり、
そして今―酷い悪夢の世界に我が身を置いている。
(ふぅ、なんでこんなこと思い出してるんだろう?はは、やっぱりお姉ちゃんよりお父さんより、
あの二人の方が好きだったのかな、私。)
私に支給された―恐らく人間が携帯できる武器の中で最強クラスの銃火器―を鞄から出し、
手に取ってみた。…かなり重い。正直とても使いこなせる自信はない。
まあ鈍器としても使えそうだし、当たりを引いたのに変わりはない…と思う。
(英人、由佳ちゃん…大丈夫よ。貴方達は絶対護ってあげるからね。)
これが当たりだと確信できるのは、一緒に入っていたかなり特殊な擲弾による所が大きい。
これをうまく使えば対象に当てるまでもなく、…特に本当に殺しに掛ってきたら恐怖そのもの
である「彼ら」にとって致命的な効果を発揮してくれるだろう。
だが弾の数が明らかに少ない。使うときはちゃんと考えなければ…。
(…あぁもう!なんで殺る気満々になってるのよ。クラスメイトを殺すのよ?)
だがこうしている内にも二人に危険がせまってると考えると冷静になどいられない。
(死んじゃ駄目よ!英人!あなたが居なくなったら由佳ちゃんが可哀想じゃない!
由佳ちゃんも死んじゃ駄目よ!あなたがいなくなったら英人が―)
―由佳ちゃんが死んだら、英人は私のものになるのかな?―
ガン!
銃の柄で自分の額を叩く。ちょっと血が出た。
「痛ぁっ!…馬鹿、何考えてるのよ、私。」
そうだ、とにかく、二人が死ぬなんて考えちゃいけない。
一刻も早く見つけ出して安全を確保してあげるのだ。
弾頭を銃に装填し終わり、フラウは移動を開始した。
―でも、なんでこんなにモヤモヤするんだろう?―
―ひょっとしてこれをぶっ放せれば、モヤモヤは薄れてくれるのかな?―
【E-2 市街地/一日目・深夜】
【女子二十五番:フラウ】
【1:私(たち) 2:貴方(たち) 3:あの人、あいつ(ら)、○○(名前呼び捨て)】
[状態]:健康
[装備]:M79グレネードランチャー (1/1)
[道具]:支給品一式、チャフグレネード予備擲弾×5
[思考・状況]
基本思考:玉堤英人と間由佳を護る。
0:二人の安全の為、危険な連中を排除する。
1:二人を見つけ次第、安全な場所に保護する。
2:由佳ちゃんが死んだら、私は……?
[備考欄]
※M79グレネードランチャーの弾頭は他の種類の榴弾と互換性があります。
【チャフグレネード】
桐原重工が開発した40mm擲弾のバリエーションの一つ。
対象に被弾、爆発後、半径数メートルに電波を乱反射して
電子機器等の機械類を一定時間狂わせる粉状の金属製欺瞞紙を撒き散らす。
*時系列順で読む
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|&color(cyan){GAME START}|フラウ||
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