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マッハ!!!!!

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マッハ!!!!! ◆dXhnNxERuo


「よっしゃあ!誰でも来てみやがれ!俺は、誰でも相手になるぜ!」

スイッチを切り、拡声器をディパックへとしまった琴浦周斗は来るべき戦いに備え
シャドーボクシングを始めた。移動の必要はない。ここで待てば誰かが釣れるだろう。
ガサガサと、枝葉を踏み散らかす音が聞こえた。

「お、早速誰か来やがったか。」

両手を前に構え、臨戦態勢を取る。
本当にウズウズする。自分の拳がどこまで通用するのか。

そして姿を現したのは――

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」

短機関銃アレスFMGを両手に抱えてこちらに全力疾走してくる中井沢尽であった。

「ちょwwwwwwおまwwwww!!!!」

目を血走らせ琴浦の方向へ銃口を向ける。

「まず一匹ぃぃぃぃ!!!!」
「おい!!重火器は反則だってさっき言ったじゃねぇか!!」
「うるせぇ!!知るか!!こっちだって必死なんだよ!!」

中井沢は一切躊躇せず琴浦に発砲した。

「うぉぉ!?」

慌てて樹木の裏へ転がり込んで弾丸のシャワーを防ぐ。

「俺は生き残ってやんよ!!
 全員殺して生き残って世界の舞台でタクトを振ってやんよ!!」

(クソ!何ヤル気になってんだ!俺は殺し合いなんざするつもりはねぇってのに!)

だが、中井沢は完全に乗っている。今も続く弾丸の雨をこちらは障害物の陰に隠れて
必死にやり過ごすしかない。……甘かった。ボクシングやムエタイの技術も
この殺し合いというゲームにおいては道具の一つに過ぎなかったのだ。
中井沢と比べ、本気の命のやり取りの準備が自分は全くできていなかった。


(……だから、どうする?)

そう、だからといってあきらめるのはナンセンス極まりない。
考えるんだ。機関銃にも弱点がある。今、相手のフィールドで戦っているというのなら、
こちらの得意とする接近戦闘に持ち込めばいいのだ。その為にはどうする?

◆ ◆ ◆

激しい銃撃音が止み、再び静寂が始まった。辺りは煙に包まれている。

「……へへ、これだけ撃ちゃあ、流石にあいつも死んでるだろう。」

正直かわいそうな事をしたと中井沢尽は思ったが、ディバックに入っていた
大当たり景品と拡聴器で叫んでいる馬鹿をすぐ近くで発見した時、迷いは吹き飛んだ。
短期決戦で、やるしかない。確実に帰れる方法が生き残ることしかないのなら。
ちらりと、腕に付けている雑賀師匠の形見の腕時計が目に入る。

「……千里さん、すまねぇ。」

この時計はまだ社長になる前の桐原千里にかつて直してもらったものでもあった。
少しだけ罪悪感に囚われる。生き残るということは彼女も殺さなくてはならないのだ。

(でも、もう決めたんだ。)

あとは引き返せない。俺は戦う。それが雑賀良彦記念交響楽団常任指揮者としての務め――

「――――おらぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「!?」

突然、煙の中から人影が飛び出してきた。そう、運悪く全ての弾は森林と岩陰に防がれていたのだ。
障害物の多い場では機関銃とて全能ではない。あわてて銃口を向け、引き金を引く。だがカチリという
虚しい音がしただけであった。

「弾が――!?」
「うらぁ!!」

そのまま琴浦の右足が伸び、中井沢の側頭部に綺麗な跳び蹴りを食らわした。

(――千里――。)

中井沢は脳震盪を起こし、意識をフェードアウトさせた。

◆ ◆ ◆

「はぁ、はぁ……やったぞ……。」

倒れ伏す中井沢の前に立つ肩を揺らして息をする琴浦。
機関銃は強力だが弾丸の消耗も激しい。勝利するには射程外へ全力で逃げ、
弾が切れた瞬間リロードする暇も与えず全力疾走で近づき一撃で倒す。これしかなかった。

「畜生、なんてこった。考えを改めなきゃならんかもしれねぇな。」

倒れた中井沢の近くに機関銃が転がっている。
殺し合い為の、有効な武器。だが。

「けっ、誰が使うか、こんなもん。」

勝負はついた以上もう用はない。命のやり取りまでする気はないのだ。
後ろを向き、その場を立ち去ろうとしたその時。

ばすんっ

気の抜けた音が後ろから聞こえた。ゆっくりと振り返る。目撃したものは、
中井沢の頭部に穴が空き、脳漿と血飛沫がとび散っている光景だった。
間違いなく即死。誰かが狙撃したのだ。

(……ちくしょう……!)

ヤル気になってるやつがまだ近くに居る。勝負ではなく、殺し合いを始めた奴が。
琴浦は駆け出し、身を隠すように森の中へ消えていった。

◆ ◆ ◆

「まず一匹。」

うつ伏せになり、ドラグノフ狙撃銃を構えた渡世朝秋はスコープ越しに殺害の瞬間を確認した。
動いている対象に狙いをつけるのはなかなか難しい。もう少し早く狙撃場所を確保できれば
拡声器で叫んでいた馬鹿をピンポイントで狙えたのだが残念ながら逃げてしまったようだ。

「俺も、こうしちゃいられないかな。」

この場所はあまり高所ではない。もっと高台を狙撃ポイントに設定した方が効率よく殺せるだろう。
腕っ節もそれなりに自信はあるがガチの殺し合いで接近戦なんざ愚の骨頂だ。
相手に気付かれず一方的に殺害する。それがベスト。いかさまとは言うまいね?

渡世は立ち上がりその場を後にする。次の狙撃ポイントを目指して。


【男子五番:中井沢尽 死亡】

【残り35人】



【D-6 森林(移動中)/一日目・深夜】
【男子九番:琴浦周斗】
[状態]:テンション低め、焦燥感、やや疲労
[装備]:なし
[道具]:拡声器、韋駄天操作マニュアル(レプリカント専用)、基本支給品×1
[思考・状況]
基本思考:闘いを楽みたいんだが楽しめるのか?
0:この場から急いで立ち去る。
1:殺し合いに乗った訳じゃない。(ココ重要な)
2:宗一達が心配。
[備考欄]
※全方向の500m先(1エリア分)まで拡声器の声が聞こえました。
※短機関銃アレスFMGと予備弾薬が【D-6 森林】の中井沢尽の死体の近くに転がっています。



【D-6 森林(移動中)/一日目・深夜】
【男子二十番:渡世朝秋】
[状態]:冷静、健康
[装備]:ドラグノフ狙撃銃+PSO-1スコープ(9/10)
[道具]:ライフル用予備弾薬(20/20)、基本支給品×1
[思考・状況]
基本思考:狙撃を駆使して優勝を狙う
0:次の狙撃ポイントの確保のため高台へ向かう。
1:琴浦は追わない。
[備考欄]
※狙撃の有効範囲は1エリア分の端から端辺りまでです。対象がエリアの真中に居れば隣のエリアからでも狙撃できます。



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001:純粋な戦闘狂は殺し合いで拳を振るう 琴浦周斗
GAME START 渡世朝秋 024:利用する者される者
GAME START 中井沢尽 死亡

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