[[ディアボロの憂鬱]]②

ここは――どこだ?
狭くて白い清潔感あふれている部屋だ。俺は白いベットのうえで寝かされている。
辺りを見回すと地味な青年、笑ってる青年、無機質な少女の三人が立ったまま俺を見下ろしている

「おい、うずくまって大丈夫か?」

「俺の側に近づくなぁぁーーっぁ!」

声をあげベットから降りようとしたが、手を滑らせベットから落ちてしまった。
床から露出していた釘が頚動脈に刺さったらしく毒々しい血が床を染める。
ディアボロ失血死

「ちょっとちょっと!すごい寝相ね」

ん?
生き返ったみたいで傷も完治しているが
どこかで聞いた覚えがある声だ。最近聞いたことがある気がする。

「起きなさい!」

目を開くとさきほど一瞬だけ見た少女が瞳を輝かせている

「誰だ!お前は?」

「私はSOS団団長凉宮ハルヒよ!
 さっき溺れてた貴方を助けたのはこの私なんだから感謝しなさいよ!」

助けた?俺を?

「じゃあ、ここに連れてきたのはお前が?」

「ふふん、そうよ」

いつもみたいに自動的に移動したんじゃないのか?
どうゆうことだ?
だが、また死んで生き返った。何かが違う?いつもと違う?

「そう、お粥を作ったのよ!食べなさい!」

俺のために?

「そうよ!貴方外国の人みたいだからイタリア風にリゾットっぽくしてみたわ」

リゾット‥‥。思えばアイツにも酷い事をした‥‥
いや、何を言ってるんだ俺は当然の行為だ。俺は悪くない、
こうなったのも全てジョルノのせいだ。くそっ!あの便器に吐き出されたタンカスが!!

「食べないの?」

ハルヒは不満そうな顔で俺を睨んだ。仕方ない食ってやるか、
今の俺には自分の正体を隠す能力もないのだから
甘んじて好意を受けるしかない、一口すくって口に運ぶ

「む‥‥うまい」

「当たり前でしょ!なんたってこの私とみくるちゃんが作ったんだから!」

見ると怯えた少女が立っていた。
メイドの格好をしてるところを見ると、ハルヒの使用人か?
久しぶりの食事のせいか、口内に味が広がるのを欲し、いつの間にか全て平らげてしまった

「その食欲じゃ大丈夫そうね。あなた家は?どこの国の人?家族は?」

まるで職務質問を受けているようだ。
しかし、どうすべきか?
俺は奴に復讐してまたボスの座を奪い返す気でいる。

そうなると俺を知ってる奴が居るとマズイ。
前みたいな事になる‥‥さっきまで謝りたいと考えてたのに……
後悔しているのか俺は?酷い仕打ちをしたことに?

「どうしたの?」

こいつと会ってから、少しだけ何かが変わった。
それに謝りたい気持ちは嘘じゃない
たまには……賭けてみるのもいいだろう

「イタリア人、名前はディアボロ。娘と親友を探している」

この日から俺の運命は変わっていった


to be continued...

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最終更新:2007年11月12日 15:00