[[ディアボロ]]の溜息④

学校にはこっそり侵入し、放課後になるまでずっと部室で待機しなければならない
幸いここには本が山ほどあるから退屈にはならないだろ。
部室棟だから人も少なくトイレに行くのも苦労はない
万が一見つかった場合はスポンサー提供者と言えばすむとハルヒが言っていたので、そうしよう。
まぁ、古泉計画では長門がどうにかするらしい
スタンドがあれば‥‥そもそもスタンドはなぜ無くなった?
いや、無くなってるわけではなく現れないのか?
でも出し方は分かるしスタンドが引きこもりだとは考えにくい
ずっと出してなかったから勘が鈍ったか?ちょっと練習してみるか

「キングクリムゾン!」

出ない。気合いが足りないのか?

「キングクリムゾン!」

やっぱり無くしたのか?くそっ、こうなったら一番気合いのはいるやつを!

「帝王はこのディアボロだぁーっ!」

ガチャ。
キョンが入ってきた。時が止まったみたいに静かになる

「いや‥‥俺忘れてた教科書とりにきただけだから、うん。じゃあ‥‥なんかスマンかった」

ノックぐらいしろーぉ!恥ずかしさのあまりパソコンを叩くと電気が走った
ディアボロ感電死。

昼休みになり、やる事もなくなった。
もう来ないだろう今度はポーズでもとろうか?
上着を脱いだ仕草をしてみるが出てくる気配はない、
元々着てないしな今度はつま先立ちで座ったポーズをとり頭に両手をあててみる。
キツい体勢だな体が震えてしまう。すると朝比奈が現れた

「あ、あのぅ。お弁当作ってきたんですけどここに置いときますね。すみませんでした!」

リゾットの変質者がぁ!そりゃあ、あんなポーズとってたら泣きたくなるわ!
足に限界がたち、思わず滑らしてしまった。その拍子に頭を強く打ち付けた。
ディアボロ出血死

さてと弁当も食い終わったし、よく考えるんだ。
よぉーく俺がスタンド能力を得たのは矢に射たれたのが原因だ。
でも、ここには無い、代わりの物を代用しても意味がないだろう。
矢が原因ではなく死ぬ感触か?それは無いな、実際死ぬことをくり返したんだ。もしそうならパワーアップしてるぞ

「なるほど。では、やはり矢が原因ですね」

いつの間にか古泉が傍にいた。何で知ってる?まさか心を読んだのか!?

「いえ、口にだしていました。
 今度から気をつけてくださいね。調子を見に来て良かったですよ。でわ」

一人言を聞かれるとは思いもしなかった。てか、口に出していたとは、前からは考えられないな
にしてもさっきから恥ずかしい姿ばかり見られている気がするもう恥じも何もない
今までやろうと思ってもやらずじまいだった例の練習でもするか…やってやる!

「俺は‥‥お前等にあや‥‥!」

長門が無表情で現れ、いつもの席についた。
本当に来るな!とゆうかつっこめよ!無言は辛いんだよ!くそっ!くそっ!
俺が四つん這いの格好で頭を項垂れ、片手で地面を叩いてる間も
長門は確認するように本をめくっている。
惨めだ‥‥。

「これ」

声のした方を向くと、長門が本を持って俺に差し出していた。
ここにある他の本と比べて随分薄く小さい本だ。
題名は……悪魔のいる天国?色々と矛盾しているぞ

「読んで」

長門はそれだけ言うと、また元の位置に戻り読書を続けた。
読んだ事もない本だが何なんだ一体?
すると朝比奈が入ってきて着替えるから出ていって欲しいとのこと。
頼むから涙声で震えて言わないでくれ、確かに恐怖を与えていた俺だが、こんな恐怖は望んでいない
大人しく部室から出ると古泉とキョンが半笑いでいる。
ハルヒに見られないだけマシなんだろうな、俺は無理矢理そう納得し深いため息を吐いた。

to be continued...

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最終更新:2008年02月18日 12:23