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世界観 - (2008/11/16 (日) 23:14:46) の編集履歴(バックアップ)


伝説の賢者ハーニュを先祖にもつ少年、ユーミス。先祖によってもたらされた平和のもとで、ハニューディアは当時最大の国家として栄えていた。しかし先王の死後、幼王ジョハネスが即位した頃から事態は一変する。政治の実権は摂政であるミカメルが握り、圧政のもとハーニュの光はハニューディアの地から去ってしまったかに見えた・・・

ヴェルキアの地


 伝説によると昔、ヴェルキアの地には多数の遊牧民族が住んでいたが、やがて至る所に集落を作った。中でも4つの種族はそれぞれ神を見つけ、その神を祭ることで祝福を受け、村から町、町から都市、都市から国家へと栄えていった。他の民族はそのような成長を遂げることができず、拡大し続ける4つの国のどれかに吸収されていった。

 やがて領土拡大は土地の奪い合いとなり、戦争へと成り下がっていった。
このヴェルキア大戦争では初めて魔法が戦いで使われ、莫大な数の戦死者を出すことになった。また、どの国も特別に有利であったわけではないため、戦いは長引き、被害を拡大した。十数年も続いた殺し合いのあげく、勝利の見込みを失った各国は平和条約を結ぶことに同意した。
各国の指導者は自分たちの神のエレメンティアの一片を持ち、ヴェルキアの中心部にある地域に集まった。そこで彼らは4つのかけらを一つの袋に入れ、近くの丘に埋め、平和を誓ったのであった。

 しかし平和条約が結ばれた数十年後、ヴェルキアの地に異変が起きはじめる。ヴェルキアの中心部では異常現象が見られ、やがてそれはヴェルキア全土に広がっていった。その異常現象は人々の心を蝕み、中には発狂するものさえ現れ、平和な日常はほぼ不可能になってしまった。各国の王は腕の立つ者を集め、この異変の原因を付きとめるための旅に出したが帰ってくる者はいなかった。

 しかし、人々が諦めかけていたとき、一人の賢者が中心部から生還する。彼はハーニュと名乗り、原因を突き止めたと各王に告げた。そして彼は4人の王を平和条約を結んだ丘に連れて行き、そこで一つの呪文を唱えた。するとヴェルキアの地を蔽っていた闇は消え、異常現象は止んだのであった。

ヴェルキアに平和を取り戻した報酬として、ハーニュは王達はその丘に一つの邸宅と図書館を建てさせた。ハーニュはその図書館の棚を貴重な書物で埋め、一般人の使用を許可した。最初は魔術師や学者しかその地を訪れることはなかったが、やがて邸宅の周りには様々な人が集まり、居住していった。ハーニュは彼らに惜しみなく学問を教え、また新しい農法や商法などの技術も伝授した。彼らはそこに立派な都市を築きあげ、ハーニュを国王とする都市国家、ハニューディアであると宣言した。ハーニュは彼らの感謝を受け入れ、ハニューディアを更なる繁栄へと導いたのであった。